JP2004321408A - 放射線照射装置および放射線照射方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射野拡大装置の性能を強化することなく、大照射野を有し、線量分布の一様性を確保した放射線照射装置を提供する。
【解決手段】放射線照射装置は、複数回の放射線ビームの照射を行わせるビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるようにする位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】放射線照射装置は、複数回の放射線ビームの照射を行わせるビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるようにする位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被照射箇所に粒子線を照射する放射線照射装置およびこの装置を使用した放射線照射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の粒子線を用いてがん治療を行う放射線照射装置の照射野を拡大する方法として、一般的に二重散乱体法とワブラ法とがある。二重散乱体法では散乱体を2枚設けておき、そこをビームが通過することにより中心部近傍に均一な線量分布が作れる。ワブラ法では、電磁石を用いてビームを円周上に振り、散乱体に当てることで円の中心部近傍に均一な線量分布を作ることができる。このようにして得られた照射野は、通常15cm×15cmから20cm×20cm程度であり、多くの症例に対し、被照射箇所を照射するのに十分な大きさである(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−151211号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の照射野よりさらに大きな症例も発生する。例えば、食道、子宮頚あるいは顎から肩にかけなど細長い領域に見られることが多い。この場合、必要な大照射野の形状は、正方形および円形ではなく、15cm×20cmから20cm×25cmといった長方形または長円形である。
【0005】
このような大照射野を実現する方法として、照射野拡大装置から被照射箇所までの距離を長くする方法が考えられる。しかし、通常の回転ガントリは、直径が10m、重量が200トン近くもある重量物であり、同時に回転中心の精度を±1mm程度に保つように設計された精密機械でもある。このような構造物をさらに大型化することはコストの点でも、精度の点でも困難である。
【0006】
また、大照射野を実現する別の方法として、照射野拡大装置の性能を強化する方法がある。しかし、ワブラ電磁石では交流磁場を発生させるため、磁場強度を強くすると磁石の鉄心に発生する渦電流に係わる交流損失が大きくなり、鉄心が高温になるという問題がある。
また、電磁石の磁極を長くする方策も考えられるが、回転ガントリの小型化という観点から好ましくない。
【0007】
一方、二重散乱体法を用いた場合、照射野を拡大するために散乱体の厚みを増やす方法がある。しかし、散乱体内でビームは減速されるため、厚みを増やすと、体内でのビームの飛程が短くなる。このため、使用できる二重散乱体の厚さにも限界がある。二重散乱体の厚みを増やし、同時に体内飛程を確保するためにはビームエネルギーを上げることになり、加速器を大型化する必要がある。
【0008】
この発明の目的は、加速器または照射野拡大装置の性能を強化することなく、大きな照射野を有し、照射野中の放射線線量分布の平坦性を確保した放射線照射装置および放射線照射方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる放射線照射装置は、加速器から輸送された放射線ビームを照射台上に配置された被照射箇所に照射する放射線照射装置において、放射線ビームの遮断を行うビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるように照射台の位置を制御する位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の放射線照射装置を含む放射線照射システムの構成図である。図2は、図1の放射線照射システムにおける放射線照射装置のブロック図である。図3は、図1の放射線照射システムにおける回転ガントリおよび放射線照射装置の構成図である。図4は、図3の放射線照射装置の多葉コリメータの構造を示す概念図である。図5は、図3の放射線照射装置のリッジフィルタの構造を示す概念図である。図6は、図3の放射線照射装置の補償フィルタの構造を示す概念図である。図7は、図3の放射線照射装置の制御装置のブロック図である。なお、以下では、放射線照射装置の一例として放射線治療装置について説明するが、この発明はこれに限定されるものではなく、各種放射線照射装置に適用可能である。
【0011】
放射線照射システムは、陽子ビームまたは炭素ビーム(C6+)を発生し、患者の体内で所望の飛程になるようなエネルギーまで加速する加速器1、ビームを各治療室2まで輸送するビーム輸送系3、ビームの照射方向を患者4の所望の方向から照射するように変更する円筒型の回転ガントリ5およびビームを患者4に照射する放射線照射装置6を有している。ビームは、加速器1から治療室2まで、ペンシルビームと呼ばれる細く絞られた状態で輸送される。患者4は、治療室2の照射台7の上で固定されている。回転ガントリ5を用いずに水平ポートまたは垂直ポートなどの固定ビームラインを用いる場合もある。
【0012】
放射線照射装置6は、複数回の放射線ビームの照射を行わせるビーム遮断手段8と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるようにする位置制御手段9と、各放射線ビームの照射で形成される照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段10とを有している。
【0013】
ビーム遮断手段8は、放射線線量を計測し、所定の線量に達すると放射線ビームを遮断する線量モニタ11、線量モニタ11を制御するビーム遮断部12とを有している。位置制御手段9は、患者を載せて移動する照射台7、照射台7を移動して被照射箇所の所望の位置に放射線ビームに位置合わせする位置制御部13とを有している。多葉コリメータ制御手段10は、放射線ビームの少なくとも一部を可変的に遮蔽して所望の形状および所望の線量分布の照射領域を形成する多葉コリメータ14、多葉コリメータ14を制御して、各放射線ビームの照射で形成される照射領域を所望の形状とするとともに、それぞれの照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御部15とを有している。
【0014】
放射線照射装置6は、放射線照射部6a、照射台7、制御装置16、表示器16aからなる。図2に示すようにビーム輸送系3で輸送されてきたビームを拡げて照射野を形成する照射野拡大装置17、照射野に含まれる粒子線の照射線量をモニタし、所定の線量が照射された時点でビームを自動的に遮断する線量モニタ11、ビーム軸に沿った方向、つまり体内の線量分布を深さ方向に制御するリッジフィルタ18、放射線ビームの一部を遮蔽して治療に適した照射領域を切り出す多葉コリメータ14、ビームの飛程を調整する補償フィルタ19、X線を発生するX線管20、イメージインテンシファイア21を含む。イメージインテンシファイア21はX線フィルム又はその他のイメージングシステムでもよい。
【0015】
制御装置16は、線量モニタ11を制御してビームの遮断を制御するビーム遮断部12、多葉コリメータ14を制御して治療に適した照射領域を被照射箇所に形成する多葉コリメータ制御部15、イメージインテンシファイア21から得られるX線透過画像を処理して表示器16aに表示する表示部22、照射台7を駆動する駆動装置を制御する位置制御部13を有している。制御装置16は、治療室2から離れた場所に設置され、調整を行う技師は、表示器16aを観察しながら遠隔操作している。
【0016】
放射線照射部6aでは、多葉コリメータ14、照射野拡大装置17、リッジフィルタ18補償フィルタ19を用いてビームの均一な線量分布が被照射箇所内で作られる。通常は、被照射箇所のターゲット内の線量分布が±2.5%以内で一様になるよう照射が計画される。
【0017】
照射野拡大装置17は、上述のワブラ電磁石または二重散乱体など従来と同じ装置で構成されている。
【0018】
多葉コリメータ14は、図5に示すように多数のリーフ23と呼ばれる構造物から構成されている。リーフ23は、ビーム(矢印B)を透過させないような材質、厚み、構造を有しており、対向する対で構成される。リーフ23は、直線上をそれぞれ独立して移動することができる(矢印R、L)。リーフ23には、一枚毎に図示しない駆動装置と位置を検出する図示しない位置検出装置とが接続されている。各リーフ23を遠隔で制御することによって任意の形状の照射領域を被照射箇所に形成することができる。駆動装置と位置検出装置とは多葉コリメータ制御部15によって制御されている。
【0019】
リッジフィルタ18は、図6に示すようにリッジ24と呼ばれる構造物を洗濯板状に複数並べた装置で、リッジ24は場所によって厚みを変化させてある。リッジ24の形状は詳細な計算に基づいて設計されている。ビーム(矢印)は、照射野拡大装置17を通過した後、様々な厚みのリッジフィルタ18を通過するため、厚みに応じて減速される。従って、リッジフィルタ18の上流ではビームはほぼ単一エネルギーをもつが、リッジフィルタ18を通過することによって様々なエネルギーをもつビームになる。しかも、ビームは、上流の散乱効果によって様々な角度を持っているため、これらエネルギーの異なるビームはリッジフィルタ18の下流で互いに混ざり合った状態で患者4に届く。
【0020】
補償フィルタ19は、図7に示すようにボーラスとも呼ばれ、通常ポリエチレンなどから製作されている。その形状は、ビームの飛程を被照射箇所25の最深部に合わせるように工作されている。従って、補償フィルタ19の形状は、被照射箇所25をどの方向から照射するかに応じて異なり、被照射箇所25毎に製作される。補償フィルタ19は、多葉コリメータ14に備えられている図示しないレール状の機構に取り付けられている。あらかじめ図示しないホルダに装着された補償フィルタ19をスライドさせることにより多葉コリメータ14に取付けることができる。
【0021】
放射線治療装置は、照射の計画を行う図示しない治療計画装置を有している。照射計画は被照射箇所25毎に行われる。治療計画は、治療計画装置の端末から、被照射箇所25のX線CTで得られた画像情報に基づいて、照射する方向と被照射箇所25の形状等を入力する。その情報に基づき、治療計画装置は、多葉コリメータ14のリーフ23の開度、使用するリッジフィルタ18および補償フィルタ19を製作するためのデータなどを自動的に計算し、ファイルに出力する。被照射箇所25に放射線を照射するとき、このファイルに基づいて、放射線照射装置6の設定がなされる。
【0022】
放射線照射装置6は、被照射箇所25を精度よく照射するために、被照射箇所25をビームに対して正確に位置決めする位置決め手段を有している。位置決め手段は、X線を発生するX線管20、X線フィルムまたはイメージインテンシファイア21を備え、得られたX線透過画像を参照して照射台7を駆動する。照射台7は、位置合せするために必要な方向に移動を行うための図示しない駆動装置を有している。X線透過画像を見ながら、遠隔操作により照射台7を動かすことでビームに対し被照射箇所の位置合せが行える。位置決め精度は通常0.5mm〜数mm程度である。
【0023】
次に、この発明の実施の形態1の放射線照射装置による照射野の拡大について説明する。図8は、この発明の実施の形態1の放射線照射装置の照射野を示す平面図である。図9は、図8の照射野のA−A断面での線量分布図で、上段が各照射領域の線量分布、下段が合計線量分布を示す。図10は、この発明の実施の形態1に係わる照射野のパラメータを示す平面図である。図11は、図10のA−A断面での線量分布図である。なお、被照射箇所の外形と照射野の外形は一致しているとして以下説明するので、主に照射野で被照射箇所も示している。また、1照射とは、1つの照射領域へ行われる放射線の照射を意味する。1照射には、後述するようにリーフ23の一部を移動することにより照射領域の外縁形状を順次変化させ、その毎に行う複数の部分照射を含む。
【0024】
照射野の拡大の方法は、多葉コリメータ制御部15により、一部が重畳した第一の照射領域と第二の照射領域を形作り、位置制御部13により被照射箇所25を移動して、一部は重畳しているが、異なった被照射箇所25の場所に照射領域を形成し、ビーム遮断部12により、第一の照射領域と第二の照射領域へそれぞれ照射することによって照射野を拡大する。なお、以下の説明では、多葉コリメータ14のリーフ23の移動を説明する際に多葉コリメータ制御部15を説明していないが、常に多葉コリメータ制御部15によって制御している。同様に、放射線の照射に関しても、ビーム遮断部12によって制御されている。また、この説明では各照射領域の形状を正方形としている。図8に示すように、被照射箇所25は、実線で囲まれた正方形の第一の照射領域26および点線で囲まれた正方形の第二の照射領域27で覆われている。第一の照射領域26および第二の照射領域27の重なり合う部分は重畳領域28、重なり合わない部分は非重畳領域29と称する。図8では、重畳領域28と非重畳領域29の境界は直線になっているが、必ずしも直線である必要はなく、曲線であってもよい。
【0025】
多葉コリメータ14のリーフ23を最大限開いたときの照射領域の最大開口は、正方形である。照射領域26、27のそれぞれの重畳領域28の線量は、非重畳領域29から重畳領域28に向かって直線に近似された勾配に従って減少する。ここでは説明をわかりやすくするため、線量の減少する勾配は階段状ではなく、直線で近似している。すなわち、多葉コリメータ14のリーフ23は、ステップ単位で移動させるのではなく、連続的に移動させる。また、第一と第二の照射領域26、27の重畳領域28の合計線量分布は平坦であり、その合計線量は非重畳領域29の線量と等しくなるように照射を行っている。
【0026】
次に、一部重畳された2つの照射領域26、27の重畳領域28の幅およびリーフ23の移動ステップ幅を求める方法について説明する。広い照射野を確保するためには、重畳領域28をなるべく少なくしたい。しかし、位置決め誤差に係わる線量分布の平坦度の誤差を所定値以下にするためには、重畳領域28を十分広くとる必要がある。図10に示すように、L1は多葉コリメータ14のリーフ23が最大に開いたときのX軸方向の最大開口の幅、L2は2つの照射領域を一部重畳したときの最大照射野のX軸方向の幅である。重畳領域28のX軸方向の幅Loは、位置決め誤差dxと、必要な平坦度の誤差rとから式1で与えられる。
【0027】
Lo=dx/r ・・・(1)
【0028】
また、照射台7の移動距離LtはLt=L1−Loで与えられる。
また、最大照射野の幅L2は、位置決め誤差dxおよび重畳領域28のX軸方向の幅Loとの間に式2の関係が成り立つ。
【0029】
L2=2×L1−Lo=2×L1−dx/r ・・・(2)
【0030】
この式2を用いて、L1=150mm、r=2.5%とした場合の位置決め誤差dx、最大照射野L2及び必要な重畳領域の幅Loの関係を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
例えば、位置決め誤差dxが3mmの場合、重畳領域の幅Loとして60mmが必要となり、最大照射野の幅L2として240mmが得られる。
【0033】
次に、リーフ23の移動のステップ幅を求める方法について述べる。これまでの説明では、リーフ23の位置は連続的に可変されているとして説明してきたが、これからはリーフ23の位置はステップ的に制御されることについて説明する。線量分布の平坦度の誤差rを所定値以下に確保するためには、リーフ23の移動の最大ステップ幅sを(Lo×r)以下に設定すればよい。また、既に述べたように、多重散乱を考慮した場合には散乱が線量分布の平均化に寄与するため、線量平坦度の誤差rは減少する。
【0034】
次に、上述の線量分布を得るためのリーフの動作ステップについて説明する。図12は、実施の形態1において多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する概念図である。図13は、図12の第一の照射領域に対応する多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する平面図である。図14は、図13のリーフ23の動きの途中の様子を示す平面図である。図15は、図12の第二の照射領域に対応する多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する平面図である。図16は、図15のリーフ23の動きの途中の状態を示す平面図である。この説明では動作をわかりやすくするため、被照射箇所の形状は平行四辺形とし、リーフ23の移動方向をX軸に合わせたが、他の形状であってもよい。
【0035】
まず被照射箇所25の長さを測定し、予め測定されている位置合わせ誤差dxおよび平坦度の誤差rを用いて、上述のように表1に従って重畳領域28の幅Loとステップ幅sを求める。次に、被照射箇所25の長軸に沿って第一の照射領域26と第二の照射領域27を設定し、多葉コリメータ14のリーフ23の移動方向を線量の勾配に対して平行になるようにし、第一の照射領域26を始めに照射し、その後第二の照射領域27の照射を行う。
【0036】
図13は、第一の照射領域26への照射を開始する時のリーフ23の位置を示す平面図である。太実線で囲まれた多葉コリメータ14のリーフ23の最大開口の幅L1のX軸上の中心を、X=0にあるとする。リーフ23の端面の座標をリーフ23の幅方向の中心で定義するものとし、左側、右側のi番目のリーフ23のそれぞれ右端面、左端面の座標をそれぞれXL(i)、XR(i)とする。重畳領域28の左端面の座標をX*とする。リーフ23にオーバーライドが設けられており、左右のリーフはX=0を超えて動くことができる。左リーフの右方向への動作限界をXLIML、右リーフの左方向への動作限界をXLIMRとする。さらに各リーフにおける被照射箇所の左端面、右端面の座標をそれぞれXTARL(i)、XTARR(i)とする。被照射箇所の上にないリーフの左側、右側のそれぞれ右端面、左端面を0とする。第一の照射領域26を照射する場合、右側のリーフは一部を除き、一斉に同じ動作をするので、右側リーフの左端面の座標XR(i)は、共通な座標XR*とおくことができる。第二の照射領域27を照射する場合には左側リーフに対し同様に共通な座標XL*を定義する。
【0037】
第一の照射領域26のリーフ位置の初期設定は式3から式6で与えられる。なお、図13のX軸は右方向を正とし、左方向を負とする。
【0038】
XL(i)=min(XTARL(i)、XLIML) ・・・(3)
XR*=X* ・・・(4)
XR(i)=max(XR*、XL(i)) ・・・(5)
XR(i)=min(XR(i)、XTARR(i)) ・・・(6)
【0039】
この状態で一定の線量が照射されたことを線量モニタ11で検出し、ビームを停止する。この状態を「部分線量満了」と呼ぶ。次に「部分線量満了」をリセットし、右側リーフ位置を式7から式9で示すようにステップ幅sずつ右へ移動させ、再度「部分線量満了」になるまで照射する。
【0040】
XR*=XR*+s ・・・(7)
XR(i)=max(XR*、XL(i)) ・・・(8)
XR(i)=min(XR(i)、XTARR(i)) ・・・(9)
【0041】
リーフ23が右方向に途中まで移動した状態を図14に示す。このようにステップ幅sづつリーフ23を右方向に移動を繰り返し、右側のリーフのうち左端面が被照射箇所25の右端面に到達したリーフ23の右方向への移動を停止し、XR*が第一の照射領域26の右端面に到達したとき、第一の照射領域26の照射を終了する。
【0042】
次に、照射台7を所定の距離Ltだけ移動し、第二の照射領域27へ照射する。その際の手順は、第一の照射領域26の操作をX軸に対して対称的に行うものである。すなわち、リーフ位置は、式10から式13で初期設定される。リーフの初期の設定状態を図15に示す。
【0043】
XR(i)=max(XTARR(i)、XLIMR) ・・・(10)
XL*=X* ・・・(11)
XL(i)=min(XL*、XR(i)) ・・・(12)
XL(i)=max(XL(i)、XTARL(i)) ・・・(13)
【0044】
部分線量満了が得られるまで照射し、ピームを止めて左側リーフの位置XL(i)を式14から式16に従ってステップ幅sずつ左方向へ移動させる。
【0045】
XL*=XL*−s ・・・(14)
XL(i)=min(XL*、XR(i)) ・・・(15)
XL(i)=max(XL(i)、XTARL(i)) ・・・(16)
【0046】
リーフ23が左方向の途中まで移動した状態を図16に示す。このようにステップ幅sづつリーフ23を左方向へ移動を繰り返し、左側のリーフの右端面が被照射箇所25の左端面に到達したリーフ23の左方向への移動を停止し、XL*が第二の照射領域27の左端面に到達したとき、第二の照射領域27の照射を終了し、全照射を完了する。
【0047】
この発明の効果を説明する。図17は、実施の形態1において2つの照射領域が近すぎた場合の線量分布図である。図18は、実施の形態1において2つの照射領域が離れすぎた場合の線量分布図である。図19は、重畳領域を有しない2つの照射領域を有した照射野の平面図である。第一の照射領域30と第二の照射領域31での線量分布は領域全面に渡って平坦である。図20は、図19の2つの照射領域30、31の境界で接したときの、B−B断面での線量分布図である。図21は、図19の2つの照射領域が離間した場合のB−B断面での線量分布図である。図22は、図19の2つの照射領域の一部が重なったときのB−B断面の線量分布図である。
【0048】
第一の照射領域26と第二の照射領域27との相対位置は様々な要因でずれることがある。そのような場合でも、本発明を用いれば重畳領域28の合計線量の変動は少ないことがわかる。すなわち、図17に示すように、位置決めのずれにより二つの照射領域が近すぎた場合でも合計線量の平坦度は誤差以内に納まっている。また、図18に示すように、位置決めのずれにより二つの照射領域が離れすぎた場合でも近すぎたときと同様に合計線量の平坦度は誤差以内に納まっている。
【0049】
これに対し、図19に示すように、単純に分割照射を行った場合、位置決めずれに係わって、重なり領域または離間領域が発生し、線量分布の平坦度は不十分である。図21に示すように、二つの照射領域が離れすぎていると、コールドスポットが発生し、図22に示すように、二つの領域が近すぎていると、ホットスポットが発生する。この2つの場合、所望の線量に対し、±100%の変動となり、放射線治療で通常許容できる±2.5%の線量誤差を大幅に越えている。
【0050】
上述での効果の説明では散乱の効果は考慮してこなかった。次に、散乱の効果を考慮した場合について概略の数値を用いてこの発明の効果について説明する。ただし、体表面近くでは散乱の効果が少ないので、ここまでの議論を体表面近くの分布に概ね適用できる。体内深部では、多重散乱によるビームの広がりが標準偏差σのガウス分布で近似することができる。ビームのエネルギーが250MeVの陽子線の最大飛程は、水中で約37cmであり、散乱はσが約8mmのガウス分布となる。図22において、重ね合わせの位置誤差が例えば3mm、ホットスポットの線量過剰分を100ユニット/mmとした場合、積分では300ユニットの過剰線量となる。
【0051】
上記条件の散乱についてガウス分布を考えた場合、積分値の300ユニットを保つように規格化した式17と書ける。
【0052】
f(x)=300/[sqrt(2π)σ]exp(−x2/2σ2)・・・(17)
【0053】
σ=8mmの場合は式18と書ける。
【0054】
f(x)=15.0exp(−x2/2σ2) ・・・(18)
【0055】
つまりx=0では約15ユニット/mmまで線量過剰が平坦化されることになる。しかし、このように単純な重ね合わせでは、多重散乱によって最大限平坦化された場合でも単純な重ね合わせでは、位置決め誤差による線量の非一様性は大きいことがわかる。
【0056】
このような放射線照射装置は、二つの照射領域の重なり合う部分において線量の傾斜を作ることができるため、照射野を拡大することが可能となり、かつ容易に線量分布の平坦度を改善することができる。
【0057】
また、勾配を直線で近似することができるので、それぞれの照射領域の重畳領域に対応したリーフの操作が容易にできる。また線量勾配はリーフの移動方向に平行であるから、リーフを一定速度で引き抜けば直線の勾配を実現することができる。
【0058】
また、リーフをステップ状に駆動できるので、リーフの駆動機構が簡単にすることができる。
【0059】
また、リーフの移動パターンを変更することにより、被照射箇所の形状に沿った照射野を設けることができるので、自由度の大きな放射線照射装置を得ることができる。
【0060】
また、多葉コリメータを遠隔操作することにより、操作に携わる人への粒子線などの影響を少なくすることができる。
【0061】
さらに、このような放射線照射装置を備えた放射線治療装置は、大きな被照射箇所または細長い被照射箇所などの治療を行うことができる。
【0062】
なお、勾配を直線で近似した例について説明したが、曲線で近似しても同様に照射野を拡大することができる。
【0063】
実施の形態2.
図23は、この発明の実施の形態2に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【0064】
実施の形態1では、リーフの動作方向は線量分布の勾配に平行であったが、実施の形態2では、リーフの動作方向を線量分布の勾配に対して垂直となるようにする。この場合、部分照射で所定線量が照射される毎に、すなわち部分線量満了毎に、重畳領域をカバーしているリーフ23を、要求線量の大きい方から順番に開いく。図23では、リーフ1とリーフAとの対から順番に開いていく。このように第一の照射領域26の照射を終了し、照射台7を所定の位置に移動させ、右側の第二の照射領域27についても対称的な手順で照射を行う。実施の形態2では、線量分布の勾配の最小ステップがリーフ幅によって決まるため、表1に示すように、リーフ幅sを考慮して重畳領域の幅を決める必要がある。
【0065】
このような放射線照射装置は、重畳領域の線量分布の勾配をリーフの幅からなるステップ幅で調整できるので、リーフを引き抜くだけであり、リーフの位置決め精度の影響を受けないので平坦度の誤差がリーフ幅だけから決まり、平坦度が向上する。また勾配がリーフの移動方向に対して垂直であるので、複数の照射領域の位置合わせは、リーフの位置合わせだけで実現できる。
【0066】
実施の形態3.
図24は、この発明の実施の形態3に係わる放射線照射装置を用いたときの線量分布図である。
【0067】
実施の形態1では、重畳領域の線量を非重量領域から隣接する照射領域に向かって一定の勾配で減少させたが、図23においては、とくに平坦度が重要な重要領域32に対する線量分布の平坦度を小さくするため、重要領域32における勾配を緩やかにし、それ以外の重畳領域における勾配を重要領域32に比べてきつくした。
【0068】
このような放射線照射装置は、重畳領域の線量の重ね合わせ誤差をより小さくし、重点的に管理することができる。
【0069】
なお、直線で近似した勾配に従って線量分布は変化するが、直線以外の折り線、曲線などに近似した勾配に従って線量分布を変化しても同様な効果が得られる。
【0070】
実施の形態4.
図25は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。図26は、この照射野の線量分布図である。図27は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に平行な動きを示す平面図である。図28は、図27で照射した照射領域の線量分布図である。図29は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に垂直な動きを示す平面図である。図30は、図29で照射した照射領域の線量分布図である。図31は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。図32は、図31の照射野の線量分布図である。
【0071】
実施の形態4では、図25に示すように3つの照射領域を組み合わせて、さらに照射野を広げる。この場合、第一の照射領域33と第三の照射領域34は実施の形態1の照射領域と同様であるが、第二の照射領域35は、山型の線量分布を示している。第一の照射領域33および第三の照射領域34への照射は実施の形態1または2と同様にリーフを移動して照射を行うことにより重畳領域の線量分布に勾配を付けることができる。そこで第二の照射領域35に対するリーフの動作を線量勾配に平行な場合について図27を参照して説明する。リーフの初期位置を中央部分の平坦領域位置の境界とし、部分線量満了毎に左右にリーフを開いていけばよい。また、リーフの動作が線量勾配に垂直な場合について、その手順を図29に示す。左右それぞれ1〜10までとA〜Kまでのリーフを部分線量満了毎に順番に開いていけばよい。
【0072】
また、図27の重畳領域の勾配を更に緩やかにすると、図31に示すように重畳領域は更に大きくなる。重畳領域が多葉コリメータの最大開口の半分以上を占めるようになると、X2の領域では3つの照射領域33、34、35が重なるようなる。図32に示すように、mは第二の照射領域35の線量傾斜部分の傾き、Lは多葉コリメータの最大開口の幅、X1は第二の照射領域35の線量傾斜部分の幅、X2は第二の照射領域35の線量一定部分の幅とすると、最も広域に照射できるのは、第一、第二、第三の照射領域の幅をそれぞれLとなるように設定すればよい。この場合、これらのパラメータの関係は式19と式20で表される。
【0073】
L=(2*X1十X2) ・・・(19)
m(X1十X2)=1 ・・・(20)
【0074】
式19、式20より、X1とX2は式21、式22で与えられる。
【0075】
X1=L−1/m ・・・(21)
X2=2/m−L ・・・(22)
【0076】
このような放射線照射装置は、二つの照射領域を重ね合わせた場合よりさらに広い照射野が得られる。
【0077】
さらに、重畳領域の勾配を更に緩やかにすると、重畳領域は更に大きくすることができ、線量分布の平坦度はさらに良くなる。
【0078】
実施の形態5.
図33は、この発明の実施の形態5に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動き示す平面図である。図34は、図33のリーフの移動途中の状態を示す平面図である。
【0079】
患部には、被照射箇所25に囲まれて離れ小島のように位置した放射線照射を受けてはいけない部分がある。その照射に際して図33に示すように非照射領域36を被照射箇所25に設けることが必要となる。例えば、体幹部の照射において、脊髄への線量を削減したい場合などである。このような場合、非照射領域36を跨いで第一の照射領域26と第二の照射領域27に分割し、実施の形態1に示した制御を用いることにより非照射領域36の外周を囲むように照射を行うことができる。
【0080】
このような放射線照射装置は、被照射箇所に囲まれ、離れ小島のように位置した脊髄など重要臓器あるいは放射線に敏感な臓器があっても、その周囲の照射箇所に対して放射線照射を行うことができる。
【0081】
実施の形態6.
図35は、この発明の実施の形態6の放射線照射装置の補償フィルタの断面図である。図36は、図35の補償フィルタの動きを示す概略図である。図37は、図35の補償フィルタを移動するフィルタ移動機構およびフィルタ照合機構の構成図である。
【0082】
従来は、図35に示すような3次元的形状が異なる被照射箇所25を照射するため、補償フィルタ37、38をそれぞれ第一の照射領域および第二の照射領域について製作し、それぞれの照射領域への照射毎に交換している。
【0083】
しかし、補償フィルタ37、38を別々に2種類製作することはコストが掛かるし、照射の途中で補償フィルタ37、38の交換作業が発生し、技師の手間がかかる。
【0084】
そこで、実施の形態6の放射線照射装置6は、被照射箇所25全体に対応する一個の補償フィルタ39、この補償フィルタ39を第一の照射領域への照射後、第二の照射領域に照射するために移動させるフィルタ移動機構40を備えている。フィルタ移動機構40は、多葉コリメータ枠41に設けられたレール42、レール42内を摺動し、補償フィルタ39が装着されたホルダ43、ホルダ43を駆動する駆動装置44を備えている。駆動機構44は、パルスモータで構成されている。なお、駆動機構44は、サーボモータ、エアシリンダなど既知の方式でもよい。
【0085】
また、フィルタ移動機構44にフィルタ照合機構45を付加して、照射領域毎に補償フィルタ39の位置を自動的に照合すれば誤照射の対策となり、放射線照射装置6の安全性が向上される。フィルタ照合機構45は、駆動機構44としてのパルスモータで、原点位置からのパルス数をカウントして管理している。なお、ポテンショメータにより測定、あるいは遠隔駆動しない場合には取付けレールにラッチ機構を数段階設け、ラッチに設けたスイッチを用いて補償フィルタの位置を読み出す機構など、既知の方式を用いてもよい。
【0086】
このような放射線照射装置は、2つの照射領域に対して1つの補償フィルタを左右に移動することで対応できるので、補償フィルタの製造コストが削減できし、また交換の頻度が少なくなるので患者および技師の負担が少なくなる。
【0087】
また、フィルタ移動機構を備えられているので、補償フィルタ交換時における操作性の向上および患者周りでのフィルタの落下を防止できる。
【0088】
また、フィルタ照合機構を備えられているので、誤照射に対する安全性の向上が図られる。
【0089】
なお、2つの照射領域への照射において、共通した1つの補償フィルタで対応することについて説明したが、さらに3つ以上の照射領域への照射に際し、共通した補償フィルタで対応することも同様にできる。
【0090】
【発明の効果】
この発明に係わる放射線照射装置の効果は、加速器から輸送された放射線ビームを照射台上に配置された被照射箇所に照射する放射線照射装置において、放射線ビームの遮断を行うビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるように照射台の位置を制御する位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有するので、広い被照射箇所を照射することが可能となり、その場合でも容易に線量分布の平坦度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の放射線照射システムの構成図である。
【図2】図1の放射線照射装置のブロック図である。
【図3】図1の放射線照射システムにおける回転ガントリおよび放射線照射装置の構成図である。
【図4】図3の放射線照射装置の多葉コリメータの構造を示す概念図である。
【図5】図3の放射線照射装置のリッジフィルタの機能を示す概念図である。
【図6】図3の放射線照射装置の補償フィルタの機能を示す概念図である。
【図7】図3の放射線照射装置の制御装置のブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態1の照射野の様子を示す平面図である。
【図9】図8の照射野のA−A断面での各照射領域の線量分布図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係わる照射野のパラメータを示す平面図である。
【図11】図10のA−A断面での線量分布図である。
【図12】実施の形態1において多葉コリメータのリーフの動きを説明する概念図である。
【図13】図12の第一の照射領域に対応する多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図14】図13のリーフの動きの途中の様子を示す平面図である。
【図15】図12の第二の照射領域に対応する多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図16】図15のリーフの動きの途中の状態を示す平面図である。
【図17】実施の形態1において2つの照射領域が近すぎた場合の線量分布図である。
【図18】実施の形態1において2つの照射領域が離れすぎた場合の線量分布図である。
【図19】重畳領域を有しない2つの照射領域の場合の線量分布図である。
【図20】重畳領域において線量分布の勾配がない場合の線量分布図である。
【図21】2つの照射領域が離間した場合の線量分布図である。
【図22】2つの照射領域の一部が重なったときの線量分布図である。
【図23】この発明の実施の形態2に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図24】この発明の実施の形態3に係わる放射線照射装置を用いたときの線量分布図である。
【図25】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。
【図26】図25のA−A断面での線量分布図である。
【図27】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に平行な動きを示す平面図である。
【図28】図27のC−C断面での線量分布図である。
【図29】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に垂直な動きを示す平面図である。
【図30】図29のC−C断面での線量分布図である。
【図31】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。
【図32】図31のA−A断面での線量分布図である。
【図33】この発明の実施の形態5に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動き示す平面図である。
【図34】図33のリーフの移動途中の状態を示す平面図である。
【図35】この発明の実施の形態6の放射線照射装置の補償フィルタの断面図である。
【図36】図35の補償フィルタの動きを示す概略図である。
【図37】図35の補償フィルタを駆動する駆動機構および位置読み出し機構の構成図である。
【符号の説明】
1 加速器、2 治療室、3 ビーム輸送系、4 患者、5 回転ガントリ、6 放射線照射装置、6a 放射線照射部、7 照射台、8 ビーム遮断手段、9 位置制御手段、10 多葉コリメータ制御手段、11 線量モニタ、12 ビーム遮断部、13 位置制御部、14 多葉コリメータ、15 多葉コリメータ制御部、16 制御装置、16a 表示器、17 照射野拡大装置、18 リッジフィルタ、19、37、38、39 補償フィルタ、20 X線管、21 イメージインテンシファイア、22 表示部、23 リーフ、24 リッジ、25 被照射箇所、26、30、33 第一の照射領域、27、31、35 第二の照射領域、28 重畳領域、29 非重畳領域、32 重要領域、34 第三の照射領域、36 非照射領域、40 フィルタ移動機構、41 多葉コリメータ枠、42 レール、43 ホルダ、44 駆動機構、45 フィルタ照合機構。
【発明の属する技術分野】
この発明は、被照射箇所に粒子線を照射する放射線照射装置およびこの装置を使用した放射線照射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の粒子線を用いてがん治療を行う放射線照射装置の照射野を拡大する方法として、一般的に二重散乱体法とワブラ法とがある。二重散乱体法では散乱体を2枚設けておき、そこをビームが通過することにより中心部近傍に均一な線量分布が作れる。ワブラ法では、電磁石を用いてビームを円周上に振り、散乱体に当てることで円の中心部近傍に均一な線量分布を作ることができる。このようにして得られた照射野は、通常15cm×15cmから20cm×20cm程度であり、多くの症例に対し、被照射箇所を照射するのに十分な大きさである(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−151211号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の照射野よりさらに大きな症例も発生する。例えば、食道、子宮頚あるいは顎から肩にかけなど細長い領域に見られることが多い。この場合、必要な大照射野の形状は、正方形および円形ではなく、15cm×20cmから20cm×25cmといった長方形または長円形である。
【0005】
このような大照射野を実現する方法として、照射野拡大装置から被照射箇所までの距離を長くする方法が考えられる。しかし、通常の回転ガントリは、直径が10m、重量が200トン近くもある重量物であり、同時に回転中心の精度を±1mm程度に保つように設計された精密機械でもある。このような構造物をさらに大型化することはコストの点でも、精度の点でも困難である。
【0006】
また、大照射野を実現する別の方法として、照射野拡大装置の性能を強化する方法がある。しかし、ワブラ電磁石では交流磁場を発生させるため、磁場強度を強くすると磁石の鉄心に発生する渦電流に係わる交流損失が大きくなり、鉄心が高温になるという問題がある。
また、電磁石の磁極を長くする方策も考えられるが、回転ガントリの小型化という観点から好ましくない。
【0007】
一方、二重散乱体法を用いた場合、照射野を拡大するために散乱体の厚みを増やす方法がある。しかし、散乱体内でビームは減速されるため、厚みを増やすと、体内でのビームの飛程が短くなる。このため、使用できる二重散乱体の厚さにも限界がある。二重散乱体の厚みを増やし、同時に体内飛程を確保するためにはビームエネルギーを上げることになり、加速器を大型化する必要がある。
【0008】
この発明の目的は、加速器または照射野拡大装置の性能を強化することなく、大きな照射野を有し、照射野中の放射線線量分布の平坦性を確保した放射線照射装置および放射線照射方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる放射線照射装置は、加速器から輸送された放射線ビームを照射台上に配置された被照射箇所に照射する放射線照射装置において、放射線ビームの遮断を行うビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるように照射台の位置を制御する位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の放射線照射装置を含む放射線照射システムの構成図である。図2は、図1の放射線照射システムにおける放射線照射装置のブロック図である。図3は、図1の放射線照射システムにおける回転ガントリおよび放射線照射装置の構成図である。図4は、図3の放射線照射装置の多葉コリメータの構造を示す概念図である。図5は、図3の放射線照射装置のリッジフィルタの構造を示す概念図である。図6は、図3の放射線照射装置の補償フィルタの構造を示す概念図である。図7は、図3の放射線照射装置の制御装置のブロック図である。なお、以下では、放射線照射装置の一例として放射線治療装置について説明するが、この発明はこれに限定されるものではなく、各種放射線照射装置に適用可能である。
【0011】
放射線照射システムは、陽子ビームまたは炭素ビーム(C6+)を発生し、患者の体内で所望の飛程になるようなエネルギーまで加速する加速器1、ビームを各治療室2まで輸送するビーム輸送系3、ビームの照射方向を患者4の所望の方向から照射するように変更する円筒型の回転ガントリ5およびビームを患者4に照射する放射線照射装置6を有している。ビームは、加速器1から治療室2まで、ペンシルビームと呼ばれる細く絞られた状態で輸送される。患者4は、治療室2の照射台7の上で固定されている。回転ガントリ5を用いずに水平ポートまたは垂直ポートなどの固定ビームラインを用いる場合もある。
【0012】
放射線照射装置6は、複数回の放射線ビームの照射を行わせるビーム遮断手段8と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるようにする位置制御手段9と、各放射線ビームの照射で形成される照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段10とを有している。
【0013】
ビーム遮断手段8は、放射線線量を計測し、所定の線量に達すると放射線ビームを遮断する線量モニタ11、線量モニタ11を制御するビーム遮断部12とを有している。位置制御手段9は、患者を載せて移動する照射台7、照射台7を移動して被照射箇所の所望の位置に放射線ビームに位置合わせする位置制御部13とを有している。多葉コリメータ制御手段10は、放射線ビームの少なくとも一部を可変的に遮蔽して所望の形状および所望の線量分布の照射領域を形成する多葉コリメータ14、多葉コリメータ14を制御して、各放射線ビームの照射で形成される照射領域を所望の形状とするとともに、それぞれの照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御部15とを有している。
【0014】
放射線照射装置6は、放射線照射部6a、照射台7、制御装置16、表示器16aからなる。図2に示すようにビーム輸送系3で輸送されてきたビームを拡げて照射野を形成する照射野拡大装置17、照射野に含まれる粒子線の照射線量をモニタし、所定の線量が照射された時点でビームを自動的に遮断する線量モニタ11、ビーム軸に沿った方向、つまり体内の線量分布を深さ方向に制御するリッジフィルタ18、放射線ビームの一部を遮蔽して治療に適した照射領域を切り出す多葉コリメータ14、ビームの飛程を調整する補償フィルタ19、X線を発生するX線管20、イメージインテンシファイア21を含む。イメージインテンシファイア21はX線フィルム又はその他のイメージングシステムでもよい。
【0015】
制御装置16は、線量モニタ11を制御してビームの遮断を制御するビーム遮断部12、多葉コリメータ14を制御して治療に適した照射領域を被照射箇所に形成する多葉コリメータ制御部15、イメージインテンシファイア21から得られるX線透過画像を処理して表示器16aに表示する表示部22、照射台7を駆動する駆動装置を制御する位置制御部13を有している。制御装置16は、治療室2から離れた場所に設置され、調整を行う技師は、表示器16aを観察しながら遠隔操作している。
【0016】
放射線照射部6aでは、多葉コリメータ14、照射野拡大装置17、リッジフィルタ18補償フィルタ19を用いてビームの均一な線量分布が被照射箇所内で作られる。通常は、被照射箇所のターゲット内の線量分布が±2.5%以内で一様になるよう照射が計画される。
【0017】
照射野拡大装置17は、上述のワブラ電磁石または二重散乱体など従来と同じ装置で構成されている。
【0018】
多葉コリメータ14は、図5に示すように多数のリーフ23と呼ばれる構造物から構成されている。リーフ23は、ビーム(矢印B)を透過させないような材質、厚み、構造を有しており、対向する対で構成される。リーフ23は、直線上をそれぞれ独立して移動することができる(矢印R、L)。リーフ23には、一枚毎に図示しない駆動装置と位置を検出する図示しない位置検出装置とが接続されている。各リーフ23を遠隔で制御することによって任意の形状の照射領域を被照射箇所に形成することができる。駆動装置と位置検出装置とは多葉コリメータ制御部15によって制御されている。
【0019】
リッジフィルタ18は、図6に示すようにリッジ24と呼ばれる構造物を洗濯板状に複数並べた装置で、リッジ24は場所によって厚みを変化させてある。リッジ24の形状は詳細な計算に基づいて設計されている。ビーム(矢印)は、照射野拡大装置17を通過した後、様々な厚みのリッジフィルタ18を通過するため、厚みに応じて減速される。従って、リッジフィルタ18の上流ではビームはほぼ単一エネルギーをもつが、リッジフィルタ18を通過することによって様々なエネルギーをもつビームになる。しかも、ビームは、上流の散乱効果によって様々な角度を持っているため、これらエネルギーの異なるビームはリッジフィルタ18の下流で互いに混ざり合った状態で患者4に届く。
【0020】
補償フィルタ19は、図7に示すようにボーラスとも呼ばれ、通常ポリエチレンなどから製作されている。その形状は、ビームの飛程を被照射箇所25の最深部に合わせるように工作されている。従って、補償フィルタ19の形状は、被照射箇所25をどの方向から照射するかに応じて異なり、被照射箇所25毎に製作される。補償フィルタ19は、多葉コリメータ14に備えられている図示しないレール状の機構に取り付けられている。あらかじめ図示しないホルダに装着された補償フィルタ19をスライドさせることにより多葉コリメータ14に取付けることができる。
【0021】
放射線治療装置は、照射の計画を行う図示しない治療計画装置を有している。照射計画は被照射箇所25毎に行われる。治療計画は、治療計画装置の端末から、被照射箇所25のX線CTで得られた画像情報に基づいて、照射する方向と被照射箇所25の形状等を入力する。その情報に基づき、治療計画装置は、多葉コリメータ14のリーフ23の開度、使用するリッジフィルタ18および補償フィルタ19を製作するためのデータなどを自動的に計算し、ファイルに出力する。被照射箇所25に放射線を照射するとき、このファイルに基づいて、放射線照射装置6の設定がなされる。
【0022】
放射線照射装置6は、被照射箇所25を精度よく照射するために、被照射箇所25をビームに対して正確に位置決めする位置決め手段を有している。位置決め手段は、X線を発生するX線管20、X線フィルムまたはイメージインテンシファイア21を備え、得られたX線透過画像を参照して照射台7を駆動する。照射台7は、位置合せするために必要な方向に移動を行うための図示しない駆動装置を有している。X線透過画像を見ながら、遠隔操作により照射台7を動かすことでビームに対し被照射箇所の位置合せが行える。位置決め精度は通常0.5mm〜数mm程度である。
【0023】
次に、この発明の実施の形態1の放射線照射装置による照射野の拡大について説明する。図8は、この発明の実施の形態1の放射線照射装置の照射野を示す平面図である。図9は、図8の照射野のA−A断面での線量分布図で、上段が各照射領域の線量分布、下段が合計線量分布を示す。図10は、この発明の実施の形態1に係わる照射野のパラメータを示す平面図である。図11は、図10のA−A断面での線量分布図である。なお、被照射箇所の外形と照射野の外形は一致しているとして以下説明するので、主に照射野で被照射箇所も示している。また、1照射とは、1つの照射領域へ行われる放射線の照射を意味する。1照射には、後述するようにリーフ23の一部を移動することにより照射領域の外縁形状を順次変化させ、その毎に行う複数の部分照射を含む。
【0024】
照射野の拡大の方法は、多葉コリメータ制御部15により、一部が重畳した第一の照射領域と第二の照射領域を形作り、位置制御部13により被照射箇所25を移動して、一部は重畳しているが、異なった被照射箇所25の場所に照射領域を形成し、ビーム遮断部12により、第一の照射領域と第二の照射領域へそれぞれ照射することによって照射野を拡大する。なお、以下の説明では、多葉コリメータ14のリーフ23の移動を説明する際に多葉コリメータ制御部15を説明していないが、常に多葉コリメータ制御部15によって制御している。同様に、放射線の照射に関しても、ビーム遮断部12によって制御されている。また、この説明では各照射領域の形状を正方形としている。図8に示すように、被照射箇所25は、実線で囲まれた正方形の第一の照射領域26および点線で囲まれた正方形の第二の照射領域27で覆われている。第一の照射領域26および第二の照射領域27の重なり合う部分は重畳領域28、重なり合わない部分は非重畳領域29と称する。図8では、重畳領域28と非重畳領域29の境界は直線になっているが、必ずしも直線である必要はなく、曲線であってもよい。
【0025】
多葉コリメータ14のリーフ23を最大限開いたときの照射領域の最大開口は、正方形である。照射領域26、27のそれぞれの重畳領域28の線量は、非重畳領域29から重畳領域28に向かって直線に近似された勾配に従って減少する。ここでは説明をわかりやすくするため、線量の減少する勾配は階段状ではなく、直線で近似している。すなわち、多葉コリメータ14のリーフ23は、ステップ単位で移動させるのではなく、連続的に移動させる。また、第一と第二の照射領域26、27の重畳領域28の合計線量分布は平坦であり、その合計線量は非重畳領域29の線量と等しくなるように照射を行っている。
【0026】
次に、一部重畳された2つの照射領域26、27の重畳領域28の幅およびリーフ23の移動ステップ幅を求める方法について説明する。広い照射野を確保するためには、重畳領域28をなるべく少なくしたい。しかし、位置決め誤差に係わる線量分布の平坦度の誤差を所定値以下にするためには、重畳領域28を十分広くとる必要がある。図10に示すように、L1は多葉コリメータ14のリーフ23が最大に開いたときのX軸方向の最大開口の幅、L2は2つの照射領域を一部重畳したときの最大照射野のX軸方向の幅である。重畳領域28のX軸方向の幅Loは、位置決め誤差dxと、必要な平坦度の誤差rとから式1で与えられる。
【0027】
Lo=dx/r ・・・(1)
【0028】
また、照射台7の移動距離LtはLt=L1−Loで与えられる。
また、最大照射野の幅L2は、位置決め誤差dxおよび重畳領域28のX軸方向の幅Loとの間に式2の関係が成り立つ。
【0029】
L2=2×L1−Lo=2×L1−dx/r ・・・(2)
【0030】
この式2を用いて、L1=150mm、r=2.5%とした場合の位置決め誤差dx、最大照射野L2及び必要な重畳領域の幅Loの関係を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
例えば、位置決め誤差dxが3mmの場合、重畳領域の幅Loとして60mmが必要となり、最大照射野の幅L2として240mmが得られる。
【0033】
次に、リーフ23の移動のステップ幅を求める方法について述べる。これまでの説明では、リーフ23の位置は連続的に可変されているとして説明してきたが、これからはリーフ23の位置はステップ的に制御されることについて説明する。線量分布の平坦度の誤差rを所定値以下に確保するためには、リーフ23の移動の最大ステップ幅sを(Lo×r)以下に設定すればよい。また、既に述べたように、多重散乱を考慮した場合には散乱が線量分布の平均化に寄与するため、線量平坦度の誤差rは減少する。
【0034】
次に、上述の線量分布を得るためのリーフの動作ステップについて説明する。図12は、実施の形態1において多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する概念図である。図13は、図12の第一の照射領域に対応する多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する平面図である。図14は、図13のリーフ23の動きの途中の様子を示す平面図である。図15は、図12の第二の照射領域に対応する多葉コリメータ14のリーフ23の動きを説明する平面図である。図16は、図15のリーフ23の動きの途中の状態を示す平面図である。この説明では動作をわかりやすくするため、被照射箇所の形状は平行四辺形とし、リーフ23の移動方向をX軸に合わせたが、他の形状であってもよい。
【0035】
まず被照射箇所25の長さを測定し、予め測定されている位置合わせ誤差dxおよび平坦度の誤差rを用いて、上述のように表1に従って重畳領域28の幅Loとステップ幅sを求める。次に、被照射箇所25の長軸に沿って第一の照射領域26と第二の照射領域27を設定し、多葉コリメータ14のリーフ23の移動方向を線量の勾配に対して平行になるようにし、第一の照射領域26を始めに照射し、その後第二の照射領域27の照射を行う。
【0036】
図13は、第一の照射領域26への照射を開始する時のリーフ23の位置を示す平面図である。太実線で囲まれた多葉コリメータ14のリーフ23の最大開口の幅L1のX軸上の中心を、X=0にあるとする。リーフ23の端面の座標をリーフ23の幅方向の中心で定義するものとし、左側、右側のi番目のリーフ23のそれぞれ右端面、左端面の座標をそれぞれXL(i)、XR(i)とする。重畳領域28の左端面の座標をX*とする。リーフ23にオーバーライドが設けられており、左右のリーフはX=0を超えて動くことができる。左リーフの右方向への動作限界をXLIML、右リーフの左方向への動作限界をXLIMRとする。さらに各リーフにおける被照射箇所の左端面、右端面の座標をそれぞれXTARL(i)、XTARR(i)とする。被照射箇所の上にないリーフの左側、右側のそれぞれ右端面、左端面を0とする。第一の照射領域26を照射する場合、右側のリーフは一部を除き、一斉に同じ動作をするので、右側リーフの左端面の座標XR(i)は、共通な座標XR*とおくことができる。第二の照射領域27を照射する場合には左側リーフに対し同様に共通な座標XL*を定義する。
【0037】
第一の照射領域26のリーフ位置の初期設定は式3から式6で与えられる。なお、図13のX軸は右方向を正とし、左方向を負とする。
【0038】
XL(i)=min(XTARL(i)、XLIML) ・・・(3)
XR*=X* ・・・(4)
XR(i)=max(XR*、XL(i)) ・・・(5)
XR(i)=min(XR(i)、XTARR(i)) ・・・(6)
【0039】
この状態で一定の線量が照射されたことを線量モニタ11で検出し、ビームを停止する。この状態を「部分線量満了」と呼ぶ。次に「部分線量満了」をリセットし、右側リーフ位置を式7から式9で示すようにステップ幅sずつ右へ移動させ、再度「部分線量満了」になるまで照射する。
【0040】
XR*=XR*+s ・・・(7)
XR(i)=max(XR*、XL(i)) ・・・(8)
XR(i)=min(XR(i)、XTARR(i)) ・・・(9)
【0041】
リーフ23が右方向に途中まで移動した状態を図14に示す。このようにステップ幅sづつリーフ23を右方向に移動を繰り返し、右側のリーフのうち左端面が被照射箇所25の右端面に到達したリーフ23の右方向への移動を停止し、XR*が第一の照射領域26の右端面に到達したとき、第一の照射領域26の照射を終了する。
【0042】
次に、照射台7を所定の距離Ltだけ移動し、第二の照射領域27へ照射する。その際の手順は、第一の照射領域26の操作をX軸に対して対称的に行うものである。すなわち、リーフ位置は、式10から式13で初期設定される。リーフの初期の設定状態を図15に示す。
【0043】
XR(i)=max(XTARR(i)、XLIMR) ・・・(10)
XL*=X* ・・・(11)
XL(i)=min(XL*、XR(i)) ・・・(12)
XL(i)=max(XL(i)、XTARL(i)) ・・・(13)
【0044】
部分線量満了が得られるまで照射し、ピームを止めて左側リーフの位置XL(i)を式14から式16に従ってステップ幅sずつ左方向へ移動させる。
【0045】
XL*=XL*−s ・・・(14)
XL(i)=min(XL*、XR(i)) ・・・(15)
XL(i)=max(XL(i)、XTARL(i)) ・・・(16)
【0046】
リーフ23が左方向の途中まで移動した状態を図16に示す。このようにステップ幅sづつリーフ23を左方向へ移動を繰り返し、左側のリーフの右端面が被照射箇所25の左端面に到達したリーフ23の左方向への移動を停止し、XL*が第二の照射領域27の左端面に到達したとき、第二の照射領域27の照射を終了し、全照射を完了する。
【0047】
この発明の効果を説明する。図17は、実施の形態1において2つの照射領域が近すぎた場合の線量分布図である。図18は、実施の形態1において2つの照射領域が離れすぎた場合の線量分布図である。図19は、重畳領域を有しない2つの照射領域を有した照射野の平面図である。第一の照射領域30と第二の照射領域31での線量分布は領域全面に渡って平坦である。図20は、図19の2つの照射領域30、31の境界で接したときの、B−B断面での線量分布図である。図21は、図19の2つの照射領域が離間した場合のB−B断面での線量分布図である。図22は、図19の2つの照射領域の一部が重なったときのB−B断面の線量分布図である。
【0048】
第一の照射領域26と第二の照射領域27との相対位置は様々な要因でずれることがある。そのような場合でも、本発明を用いれば重畳領域28の合計線量の変動は少ないことがわかる。すなわち、図17に示すように、位置決めのずれにより二つの照射領域が近すぎた場合でも合計線量の平坦度は誤差以内に納まっている。また、図18に示すように、位置決めのずれにより二つの照射領域が離れすぎた場合でも近すぎたときと同様に合計線量の平坦度は誤差以内に納まっている。
【0049】
これに対し、図19に示すように、単純に分割照射を行った場合、位置決めずれに係わって、重なり領域または離間領域が発生し、線量分布の平坦度は不十分である。図21に示すように、二つの照射領域が離れすぎていると、コールドスポットが発生し、図22に示すように、二つの領域が近すぎていると、ホットスポットが発生する。この2つの場合、所望の線量に対し、±100%の変動となり、放射線治療で通常許容できる±2.5%の線量誤差を大幅に越えている。
【0050】
上述での効果の説明では散乱の効果は考慮してこなかった。次に、散乱の効果を考慮した場合について概略の数値を用いてこの発明の効果について説明する。ただし、体表面近くでは散乱の効果が少ないので、ここまでの議論を体表面近くの分布に概ね適用できる。体内深部では、多重散乱によるビームの広がりが標準偏差σのガウス分布で近似することができる。ビームのエネルギーが250MeVの陽子線の最大飛程は、水中で約37cmであり、散乱はσが約8mmのガウス分布となる。図22において、重ね合わせの位置誤差が例えば3mm、ホットスポットの線量過剰分を100ユニット/mmとした場合、積分では300ユニットの過剰線量となる。
【0051】
上記条件の散乱についてガウス分布を考えた場合、積分値の300ユニットを保つように規格化した式17と書ける。
【0052】
f(x)=300/[sqrt(2π)σ]exp(−x2/2σ2)・・・(17)
【0053】
σ=8mmの場合は式18と書ける。
【0054】
f(x)=15.0exp(−x2/2σ2) ・・・(18)
【0055】
つまりx=0では約15ユニット/mmまで線量過剰が平坦化されることになる。しかし、このように単純な重ね合わせでは、多重散乱によって最大限平坦化された場合でも単純な重ね合わせでは、位置決め誤差による線量の非一様性は大きいことがわかる。
【0056】
このような放射線照射装置は、二つの照射領域の重なり合う部分において線量の傾斜を作ることができるため、照射野を拡大することが可能となり、かつ容易に線量分布の平坦度を改善することができる。
【0057】
また、勾配を直線で近似することができるので、それぞれの照射領域の重畳領域に対応したリーフの操作が容易にできる。また線量勾配はリーフの移動方向に平行であるから、リーフを一定速度で引き抜けば直線の勾配を実現することができる。
【0058】
また、リーフをステップ状に駆動できるので、リーフの駆動機構が簡単にすることができる。
【0059】
また、リーフの移動パターンを変更することにより、被照射箇所の形状に沿った照射野を設けることができるので、自由度の大きな放射線照射装置を得ることができる。
【0060】
また、多葉コリメータを遠隔操作することにより、操作に携わる人への粒子線などの影響を少なくすることができる。
【0061】
さらに、このような放射線照射装置を備えた放射線治療装置は、大きな被照射箇所または細長い被照射箇所などの治療を行うことができる。
【0062】
なお、勾配を直線で近似した例について説明したが、曲線で近似しても同様に照射野を拡大することができる。
【0063】
実施の形態2.
図23は、この発明の実施の形態2に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【0064】
実施の形態1では、リーフの動作方向は線量分布の勾配に平行であったが、実施の形態2では、リーフの動作方向を線量分布の勾配に対して垂直となるようにする。この場合、部分照射で所定線量が照射される毎に、すなわち部分線量満了毎に、重畳領域をカバーしているリーフ23を、要求線量の大きい方から順番に開いく。図23では、リーフ1とリーフAとの対から順番に開いていく。このように第一の照射領域26の照射を終了し、照射台7を所定の位置に移動させ、右側の第二の照射領域27についても対称的な手順で照射を行う。実施の形態2では、線量分布の勾配の最小ステップがリーフ幅によって決まるため、表1に示すように、リーフ幅sを考慮して重畳領域の幅を決める必要がある。
【0065】
このような放射線照射装置は、重畳領域の線量分布の勾配をリーフの幅からなるステップ幅で調整できるので、リーフを引き抜くだけであり、リーフの位置決め精度の影響を受けないので平坦度の誤差がリーフ幅だけから決まり、平坦度が向上する。また勾配がリーフの移動方向に対して垂直であるので、複数の照射領域の位置合わせは、リーフの位置合わせだけで実現できる。
【0066】
実施の形態3.
図24は、この発明の実施の形態3に係わる放射線照射装置を用いたときの線量分布図である。
【0067】
実施の形態1では、重畳領域の線量を非重量領域から隣接する照射領域に向かって一定の勾配で減少させたが、図23においては、とくに平坦度が重要な重要領域32に対する線量分布の平坦度を小さくするため、重要領域32における勾配を緩やかにし、それ以外の重畳領域における勾配を重要領域32に比べてきつくした。
【0068】
このような放射線照射装置は、重畳領域の線量の重ね合わせ誤差をより小さくし、重点的に管理することができる。
【0069】
なお、直線で近似した勾配に従って線量分布は変化するが、直線以外の折り線、曲線などに近似した勾配に従って線量分布を変化しても同様な効果が得られる。
【0070】
実施の形態4.
図25は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。図26は、この照射野の線量分布図である。図27は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に平行な動きを示す平面図である。図28は、図27で照射した照射領域の線量分布図である。図29は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に垂直な動きを示す平面図である。図30は、図29で照射した照射領域の線量分布図である。図31は、この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。図32は、図31の照射野の線量分布図である。
【0071】
実施の形態4では、図25に示すように3つの照射領域を組み合わせて、さらに照射野を広げる。この場合、第一の照射領域33と第三の照射領域34は実施の形態1の照射領域と同様であるが、第二の照射領域35は、山型の線量分布を示している。第一の照射領域33および第三の照射領域34への照射は実施の形態1または2と同様にリーフを移動して照射を行うことにより重畳領域の線量分布に勾配を付けることができる。そこで第二の照射領域35に対するリーフの動作を線量勾配に平行な場合について図27を参照して説明する。リーフの初期位置を中央部分の平坦領域位置の境界とし、部分線量満了毎に左右にリーフを開いていけばよい。また、リーフの動作が線量勾配に垂直な場合について、その手順を図29に示す。左右それぞれ1〜10までとA〜Kまでのリーフを部分線量満了毎に順番に開いていけばよい。
【0072】
また、図27の重畳領域の勾配を更に緩やかにすると、図31に示すように重畳領域は更に大きくなる。重畳領域が多葉コリメータの最大開口の半分以上を占めるようになると、X2の領域では3つの照射領域33、34、35が重なるようなる。図32に示すように、mは第二の照射領域35の線量傾斜部分の傾き、Lは多葉コリメータの最大開口の幅、X1は第二の照射領域35の線量傾斜部分の幅、X2は第二の照射領域35の線量一定部分の幅とすると、最も広域に照射できるのは、第一、第二、第三の照射領域の幅をそれぞれLとなるように設定すればよい。この場合、これらのパラメータの関係は式19と式20で表される。
【0073】
L=(2*X1十X2) ・・・(19)
m(X1十X2)=1 ・・・(20)
【0074】
式19、式20より、X1とX2は式21、式22で与えられる。
【0075】
X1=L−1/m ・・・(21)
X2=2/m−L ・・・(22)
【0076】
このような放射線照射装置は、二つの照射領域を重ね合わせた場合よりさらに広い照射野が得られる。
【0077】
さらに、重畳領域の勾配を更に緩やかにすると、重畳領域は更に大きくすることができ、線量分布の平坦度はさらに良くなる。
【0078】
実施の形態5.
図33は、この発明の実施の形態5に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動き示す平面図である。図34は、図33のリーフの移動途中の状態を示す平面図である。
【0079】
患部には、被照射箇所25に囲まれて離れ小島のように位置した放射線照射を受けてはいけない部分がある。その照射に際して図33に示すように非照射領域36を被照射箇所25に設けることが必要となる。例えば、体幹部の照射において、脊髄への線量を削減したい場合などである。このような場合、非照射領域36を跨いで第一の照射領域26と第二の照射領域27に分割し、実施の形態1に示した制御を用いることにより非照射領域36の外周を囲むように照射を行うことができる。
【0080】
このような放射線照射装置は、被照射箇所に囲まれ、離れ小島のように位置した脊髄など重要臓器あるいは放射線に敏感な臓器があっても、その周囲の照射箇所に対して放射線照射を行うことができる。
【0081】
実施の形態6.
図35は、この発明の実施の形態6の放射線照射装置の補償フィルタの断面図である。図36は、図35の補償フィルタの動きを示す概略図である。図37は、図35の補償フィルタを移動するフィルタ移動機構およびフィルタ照合機構の構成図である。
【0082】
従来は、図35に示すような3次元的形状が異なる被照射箇所25を照射するため、補償フィルタ37、38をそれぞれ第一の照射領域および第二の照射領域について製作し、それぞれの照射領域への照射毎に交換している。
【0083】
しかし、補償フィルタ37、38を別々に2種類製作することはコストが掛かるし、照射の途中で補償フィルタ37、38の交換作業が発生し、技師の手間がかかる。
【0084】
そこで、実施の形態6の放射線照射装置6は、被照射箇所25全体に対応する一個の補償フィルタ39、この補償フィルタ39を第一の照射領域への照射後、第二の照射領域に照射するために移動させるフィルタ移動機構40を備えている。フィルタ移動機構40は、多葉コリメータ枠41に設けられたレール42、レール42内を摺動し、補償フィルタ39が装着されたホルダ43、ホルダ43を駆動する駆動装置44を備えている。駆動機構44は、パルスモータで構成されている。なお、駆動機構44は、サーボモータ、エアシリンダなど既知の方式でもよい。
【0085】
また、フィルタ移動機構44にフィルタ照合機構45を付加して、照射領域毎に補償フィルタ39の位置を自動的に照合すれば誤照射の対策となり、放射線照射装置6の安全性が向上される。フィルタ照合機構45は、駆動機構44としてのパルスモータで、原点位置からのパルス数をカウントして管理している。なお、ポテンショメータにより測定、あるいは遠隔駆動しない場合には取付けレールにラッチ機構を数段階設け、ラッチに設けたスイッチを用いて補償フィルタの位置を読み出す機構など、既知の方式を用いてもよい。
【0086】
このような放射線照射装置は、2つの照射領域に対して1つの補償フィルタを左右に移動することで対応できるので、補償フィルタの製造コストが削減できし、また交換の頻度が少なくなるので患者および技師の負担が少なくなる。
【0087】
また、フィルタ移動機構を備えられているので、補償フィルタ交換時における操作性の向上および患者周りでのフィルタの落下を防止できる。
【0088】
また、フィルタ照合機構を備えられているので、誤照射に対する安全性の向上が図られる。
【0089】
なお、2つの照射領域への照射において、共通した1つの補償フィルタで対応することについて説明したが、さらに3つ以上の照射領域への照射に際し、共通した補償フィルタで対応することも同様にできる。
【0090】
【発明の効果】
この発明に係わる放射線照射装置の効果は、加速器から輸送された放射線ビームを照射台上に配置された被照射箇所に照射する放射線照射装置において、放射線ビームの遮断を行うビーム遮断手段と、複数回の放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で被照射箇所全面が照射されるように照射台の位置を制御する位置制御手段と、各照射領域の重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、複数回の放射線ビームの照射により重畳領域を含めて被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有するので、広い被照射箇所を照射することが可能となり、その場合でも容易に線量分布の平坦度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の放射線照射システムの構成図である。
【図2】図1の放射線照射装置のブロック図である。
【図3】図1の放射線照射システムにおける回転ガントリおよび放射線照射装置の構成図である。
【図4】図3の放射線照射装置の多葉コリメータの構造を示す概念図である。
【図5】図3の放射線照射装置のリッジフィルタの機能を示す概念図である。
【図6】図3の放射線照射装置の補償フィルタの機能を示す概念図である。
【図7】図3の放射線照射装置の制御装置のブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態1の照射野の様子を示す平面図である。
【図9】図8の照射野のA−A断面での各照射領域の線量分布図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係わる照射野のパラメータを示す平面図である。
【図11】図10のA−A断面での線量分布図である。
【図12】実施の形態1において多葉コリメータのリーフの動きを説明する概念図である。
【図13】図12の第一の照射領域に対応する多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図14】図13のリーフの動きの途中の様子を示す平面図である。
【図15】図12の第二の照射領域に対応する多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図16】図15のリーフの動きの途中の状態を示す平面図である。
【図17】実施の形態1において2つの照射領域が近すぎた場合の線量分布図である。
【図18】実施の形態1において2つの照射領域が離れすぎた場合の線量分布図である。
【図19】重畳領域を有しない2つの照射領域の場合の線量分布図である。
【図20】重畳領域において線量分布の勾配がない場合の線量分布図である。
【図21】2つの照射領域が離間した場合の線量分布図である。
【図22】2つの照射領域の一部が重なったときの線量分布図である。
【図23】この発明の実施の形態2に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動きを説明する平面図である。
【図24】この発明の実施の形態3に係わる放射線照射装置を用いたときの線量分布図である。
【図25】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。
【図26】図25のA−A断面での線量分布図である。
【図27】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に平行な動きを示す平面図である。
【図28】図27のC−C断面での線量分布図である。
【図29】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの線量勾配に垂直な動きを示す平面図である。
【図30】図29のC−C断面での線量分布図である。
【図31】この発明の実施の形態4に係わる放射線照射装置を用いた照射野の平面図である。
【図32】図31のA−A断面での線量分布図である。
【図33】この発明の実施の形態5に係わる放射線照射装置の多葉コリメータのリーフの動き示す平面図である。
【図34】図33のリーフの移動途中の状態を示す平面図である。
【図35】この発明の実施の形態6の放射線照射装置の補償フィルタの断面図である。
【図36】図35の補償フィルタの動きを示す概略図である。
【図37】図35の補償フィルタを駆動する駆動機構および位置読み出し機構の構成図である。
【符号の説明】
1 加速器、2 治療室、3 ビーム輸送系、4 患者、5 回転ガントリ、6 放射線照射装置、6a 放射線照射部、7 照射台、8 ビーム遮断手段、9 位置制御手段、10 多葉コリメータ制御手段、11 線量モニタ、12 ビーム遮断部、13 位置制御部、14 多葉コリメータ、15 多葉コリメータ制御部、16 制御装置、16a 表示器、17 照射野拡大装置、18 リッジフィルタ、19、37、38、39 補償フィルタ、20 X線管、21 イメージインテンシファイア、22 表示部、23 リーフ、24 リッジ、25 被照射箇所、26、30、33 第一の照射領域、27、31、35 第二の照射領域、28 重畳領域、29 非重畳領域、32 重要領域、34 第三の照射領域、36 非照射領域、40 フィルタ移動機構、41 多葉コリメータ枠、42 レール、43 ホルダ、44 駆動機構、45 フィルタ照合機構。
Claims (16)
- 加速器から輸送された放射線ビームを照射台上に配置された被照射箇所に照射する放射線照射装置において、
上記放射線ビームの遮断を行うビーム遮断手段と、
複数回の上記放射線ビームの照射により形成される重畳領域を含む複数の照射領域で上記被照射箇所全面が照射されるように上記照射台の位置を制御する位置制御手段と、
上記各照射領域の上記重畳領域での線量分布に勾配を持たせ、上記複数回の放射線ビームの照射により上記重畳領域を含めて上記被照射箇所全面に渡り線量分布が平坦になるようにする多葉コリメータ制御手段とを有することを特徴とする放射線照射装置。 - 上記勾配は、直線で近似できることを特徴とする請求項1に記載の放射線照射装置。
- 上記勾配は、異なった傾きを有し、連結された2つ以上の直線で近似できることを特徴とする請求項1に記載の放射線照射装置。
- 上記勾配は、階段状に変化することを特徴とする請求項1に記載の放射線照射装置。
- 上記勾配は、曲線で近似できることを特徴とした請求項1に記載の放射線照射装置。
- 上記多葉コリメータ制御手段は、複数の対向するリーフを備えた多葉コリメータを有し、
上記多葉コリメータ制御手段は、少なくとも一方の上記リーフを移動することによって、上記重畳領域と非重畳領域との境界から他の照射領域に向かって上記重畳領域へ照射される線量を減少させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の放射線照射装置。 - 上記多葉コリメータは、遠隔操作が可能であることを特徴とする請求項6に記載の放射線照射装置。
- 上記リーフの移動方向は、上記線量の減少方向に平行であることを特徴とする請求項6に記載の放射線照射装置。
- 上記リーフの移動方向は、上記線量の減少方向に垂直であることを特徴とする請求項6に記載の放射線照射装置。
- 上記被照射箇所は、放射線を照射しない領域を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の放射線照射装置。
- 少なくとも2つ以上の上記照射領域に対して共通して使用できる補償フィルタと、一の上記照射領域から他の上記照射領域に照射を変更するとき、上記補償フィルタの位置を照射に適切な位置まで移動するフィルタ移動機構とを有することを特徴とする請求項1に記載の放射線照射装置。
- 上記補償フィルタの位置を照合するフィルタ照合機構を有することを特徴とする請求項11に記載の放射線照射装置。
- 放射線治療装置に備えられたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の放射線照射装置。
- 放射線の照射を必要とする被照射箇所を、一部重畳した2つの照射領域に区分けするステップと、
上記第一の照射領域の重畳領域へ照射する線量分布が、上記重畳領域と非重畳領域との境界から第二の照射領域に向かって減少する勾配を有するように第一の照射領域に対して放射線の照射を行うステップと、
上記第二の照射領域の重畳領域へ照射される線量分布が、上記重畳領域と非重畳領域との境界から第一の照射領域に向かって減少する勾配を有し、かつ上記被照射箇所での線量分布が平坦になるように照射するステップとを有することを特徴とする放射線照射方法。 - 放射線の照射を必要とする被照射箇所を、隣接する1つだけの照射領域と一部重畳した3つの照射領域に区分けするステップと、
第二又は第三の照射領域とそれぞれ重畳している上記第一の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれの上記重畳領域と第一の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第二又は第三の照射領域に向かって減少する勾配を有するように上記第一の照射領域に対して放射線の照射を行うステップと、
第一又は第三の照射領域とそれぞれ重畳している上記第二の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれの上記重畳領域と第二の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第一又は第三の照射領域に向かって減少する勾配を有し、かつ上記第一の照射領域とだけ重畳した重畳領域での合計線量分布が平坦になるように照射するステップと、
第一又は第二の照射領域とそれぞれ重畳している上記第三の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれの上記重畳領域と第三の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第一又は第二の照射領域に向かって減少する勾配を有し、かつ上記第一又は第二の照射領域とだけ重畳した重畳領域での合計線量分布が平坦になるように照射するステップとを有したことを特徴とする放射線照射方法。 - 放射線の照射を必要とする被照射箇所を、一部で全てが重畳した3つの照射領域に区分けするステップと、
第二又は第三の照射領域とそれぞれ重畳している上記第一の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれ2つの上記重畳領域と第一の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第二又は第三の照射領域に向かって減少する勾配を有するように上記第一の照射領域に対して放射線の照射を行うステップと、
第一又は第三の照射領域とそれぞれ重畳している上記第二の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれ2つの上記重畳領域と第二の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第一又は第三の照射領域に向かって減少する勾配を有し、かつ上記第一の照射領域と重畳した重畳領域での合計線量分布が平坦になるように照射するステップと、
第一又は第二の照射領域とそれぞれ重畳している上記第三の照射領域の2つの重畳領域へ照射される線量分布が、それぞれ2つの上記重畳領域と第三の照射領域の非重畳領域との境界からそれぞれ第一又は第二の照射領域に向かって減少する勾配を有し、かつ上記第一又は第二の照射領域と重畳した重畳領域での合計線量分布が平坦になるように、かつ上記第一及び第二の照射領域と重畳している第三の照射領域の重畳領域での合計線量が平坦になるように照射するステップとを有したことを特徴とする放射線照射方法。
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