JP2004321390A - X線画像診断装置及びx線画像診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、X線透視画像の発生と並行して血流量を測定し得るX線画像診断装置及びX線画像診断方法を提供することにある。
【解決手段】本発明に係るX線画像診断装置は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生するX線管球11及びX線検出器15と、X線透視画像の発生と並行して、X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域の間を造影剤が通過するのに要した通過時間を特定し、特定した通過時間と、X線透視画像の発生開始以前に求めた測定領域間の距離と、X線透視画像の発生開始以前に求めた血管の径とに基づいて血流量を計算するX線画像処理装置21と、血流量に応じた色を有するマークをX線透視画像とともに表示するモニタ25とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るX線画像診断装置は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生するX線管球11及びX線検出器15と、X線透視画像の発生と並行して、X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域の間を造影剤が通過するのに要した通過時間を特定し、特定した通過時間と、X線透視画像の発生開始以前に求めた測定領域間の距離と、X線透視画像の発生開始以前に求めた血管の径とに基づいて血流量を計算するX線画像処理装置21と、血流量に応じた色を有するマークをX線透視画像とともに表示するモニタ25とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管造影検査のためのX線診断装置及びX線診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
血管造影等の技術を利用した循環器検査では、血管造影像(撮影像)を用いたポストプロセス(撮影終了後の処理)で得られる血管分岐の血流量が重要な指標の一つである。ポストプロセス処理では、血流量測定の他に、ファンクショナルイメージと呼ばれる機能画像が生成されることが多い。例えば機能画像として、ある基準時刻から造影剤が到達した時刻までの時間幅を画素値とするものがある。この機能画像では造影剤の拡がりの様子を視覚的に認識することができ、例えば狭窄部位は造影剤の拡がりが遅い部分を容易に識別することができる。
【0003】
上述した血流量測定機能や機能画像は、有用なポストプロセス機能として一般的に用いられているが、リアルタイムプロセス機能、例えば連続X線のもとでX線画像を連続的に発生させ、それと並行して画像を連続的に表示するいわゆる透視動作中に血流量を測定することへの要望が強い。
【0004】
周知のとおり、血流量の計算には、血流速度と血管の断面積とが必要とされる。しかしながら、被検体に対する限られたX線照射方向の投影像だけから正確に血管断面積を知るのは容易ではないし、造影剤の動きから血流速度を測定することも然りである。そのためリアルタイムプロセスで正確な血流量の算出は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、X線透視画像の発生と並行して血流量を測定し得るX線画像診断装置及びX線画像診断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るX線画像診断装置は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生する手段と、前記X線透視画像の発生と並行して、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域の間を前記造影剤が通過するのに要した通過時間を特定する手段と、前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算する手段と、前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示する手段とを具備する。
本発明に係るX線画像診断方法は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生し、前記X線透視画像の発生ごとに、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したか否かを判定し、前記少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したと判定したとき、前記少なくとも2個所の測定領域への前記造影剤の到達時刻の差から前記少なくとも2個所の測定領域の間の前記造影剤の通過時間を特定し、前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算し、前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるX線画像診断装置を好ましい実施形態により説明する。
図1は本発明の実施形態に係るX線画像診断装置の構成を示す図である。C又はU字形の支持器17の一端には、X線管球11が取り付けられる。X線管球11は、X線発生制御器19から管電圧を印加され、またフィラメント加熱電流を供給される。支持器17の他端にはX線検出器15が取り付けられる。X線検出器15は、イメージインテンシファイア及びTVカメラの組み合わせ、またはX線を直接的に電気信号に変換する平面検出器からなる。X線検出器15はX線管球11に向き合うように支持器17に搭載される。X線検出器15とX線管球11との間には、寝台13上に載置された被検体が配置される。X線検出器15の出力にはX線画像処理装置21が接続される。X線画像処理装置21には、X線画像表示モニタ25,27,29と、操作パネル23とが接続される。
【0008】
X線画像処理装置21は、図2に示すように、検出器入力インタフェース31、操作パネルインタフェース35、画像メモリ33、画像処理ボード37、ビデオカード39から構成される。
【0009】
図3には、本実施形態による動作手順が示されている。まず、ステップS1において、後述する透視時よりも高い線量のX線を短時間に限りX線管球11からばく射することにより、被検体の関心血管を含む領域に関するX線画像(X線参照画像)が発生される。X線参照画像データは、X線画像処理装置21の画像メモリ33に記憶される。X線参照画像の撮影にあたっては、支持器17が任意の角度に設定され、SID(X線管球検出器間距離)が任意の距離に設定され、さらにX線管球11と検出器15との間の寝台13の位置により決まる幾何学的拡大率が任意に設定される。支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率に関するデータは、支持器17内のメモリ又は支持器17の図示しない制御部において保持され、後述する透視時に再現される。
【0010】
撮影されたX線参照画像は、モニタ25に可視像として表示される。図4に示すように、操作者は操作パネル23のマウス等のポインティングデバイスを操作して、表示されたX線参照画像上に矩形の測定領域を指定する(S2)。複数の測定領域には同じ又は異なる数の複数の画素が含まれる。測定領域は、その中心位置が当該所望する血管像の中心線上に位置し、且つ当該所望する血管像の一部を含む大きさで指定される。測定領域は、血流量の測定を所望する血管の像上に、2つ一組として設定される。図4の例では、3組の測定領域(A1とA2、B1とB2、C1とC2)が指定される。一組ごとに血流量が測定されるので、図4の例では、分岐前の個所(B1とB2との間)の血流量と、分岐後の個所(A1とA2との間)の血流量と、分岐後の個所(C1とC2との間)の血流量とが測定される。画像処理ボード37は、参照画像上で指定された複数の測定領域の位置(4隅の位置)に関するデータを保持する。
【0011】
S2においては、測定領域とともに、X線参照画像と後述のX線透視画像との位置ズレを計算するための複数の特徴点が、X線参照画像の形態上特徴的な部位、例えば骨の像上に指定される。特徴点としては、骨以外の部位であってもよいし、被検体に装着したX線透過率の低い鉛片等の人工特徴物の像上に指定するようにしてもよい。
【0012】
S3において、画像処理ボード37により、図5に示すように、測定領域の中心点間の直線的な区間長(実寸距離)が、組ごとに計算される。また、S3においては、区間長とともに、当該血管の直径が、組ごとに計算される。血管径の計算にあたっては、操作者が参照画像上で血管像の輪郭線と血管横断線との2つの交点を指定してもよいし、組をなす測定領域の中心点を結ぶ線(血管中心線)に対して直交する線に沿って画素値を探索して、その変化から上記2つの交点を自動的に特定するようにしても良い。実際的には、誤差最小化のために、血管径としては、組をなす2つの測定領域内の平均値が計算される。
【0013】
なお、S2、S3の作業はX線参照画像として、透視時よりも高い線量のX線を短時間に限りX線管球11からばく射することにより発生するX線画像を使用したが、この画像に限定されない。例えば、メインのX線透視の前に、予備的なX線透視を実施することがあるが、その場合、予備的なX線透視において発生した複数の透視画像の中の特定の一枚、例えば最後の1枚のX線透視画像をX線参照画像として用いて、S2、S3の作業を実施するようにしてもよい。
【0014】
以上、S1乃至S3の作業が、X線透視画像発生開始以前の準備段階で行われる。血流量測定の中で測定領域の指定、血管径計算のための血管輪郭上の点指定のための手動操作は、最も時間と手間を要する作業である。これら作業をX線透視開始前の準備段階で完了しておくことで、X線透視期間中は手動操作を不要として、計算処理に限定することができる。それによりX線透視動作と並行して、つまりリアルタイムプロセスとして血流量計算を実現する。また、本来的には、測定領域や血管径の測定は、血流量測定対象とされる画像に対して行うべきであり、この制約がリアルタイムプロセスを阻害していた。本実施形態では、この制約を排除することに着目し、つまり血流量測定対象とされる画像(X線透視画像)ではなく、他の画像に対して測定領域や血管径の測定に必要な手動操作を実施する。しかも、当該他の画像を、X線透視と同じ検査期間であってX線透視開始直前に撮影した画像(X線撮影画像)を使うことで、画像間の位置ズレや被検体の状態変化の増大を抑制している。もちろん、測定領域等を指定する画像(X線撮影画像)と血流量測定対象の画像(X線透視画像)とは撮影時期が相違するので、位置ズレを完全に抑制することは不可能であるが、特徴点により画像間の位置ズレをできるだけ修正しているので、位置ズレを最小化することができる。さらに、測定領域を、点ではなく範囲で指定することで、その位置ズレをある程度許容可能としている。
【0015】
以下に、リアルタイムプロセスについて詳細に説明する。
S4において、被検体への造影剤注入してから任意の遅れ時間経過後に、X線透視が開始される。X線透視にあたっては、X線参照画像撮影時の支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率に関するデータに従って、支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率が設定され、それによりX線参照画像の撮影時と同じ機構上の姿勢で透視が行われる。
【0016】
X線透視では、X線管球11から被検体に連続的又は断続的にX線が照射され、X線検出器15において一定の周期でX線透視画像データが繰り返し発生される。X線透視開始直後にS5乃至S7の処理が一度だけ実行される。
【0017】
S5においては、画像処理ボード37により、X線透視開始後、最初に発生されたX線透視画像から複数の特徴点が抽出される。抽出される特徴点は、S2においてX線参照画像上で指定した特徴点と、同じ形態特徴を有する。すなわち、X線透視画像から抽出される特徴点は、X線参照画像上で指定した特徴点と解剖学上本質的に同一部位に相当する。X線参照画像撮影時とX線透視時とで機構上の姿勢は同一であるので、寝台13上に載置する被検体の姿勢が同一であれば、X線参照画像とX線透視画像との間で撮影部位の位置ズレは生じない。実際には被検体はX線参照画像撮影時から一定の姿勢を維持しつづけることは困難であるので、位置ズレは不可避である。この位置ズレを放置したままでは、参照画像上での測定領域と透視画像上での測定領域とが、解剖学上の位置が相違してしまうので、予定した個所の血流量を測定できない事態が起こりかねない。この事態を回避するために、参照画像上での特徴点に対する透視画像上での特徴点の位置ズレを計算する(S6)。位置ズレとしては、XY2方向それぞれの平行移動誤差と、回転誤差とがある。これら誤差を高い精度で特定するために、特徴点としては少なくとも2点、好ましくは3点が必要とされる。計算した位置ズレに従って、参照画像上で指定した測定領域に対応する透視画像上での測定領域を特定する(S7)。
【0018】
透視期間中、画像処理ボード37には、X線透視画像データが次々と供給される。画像処理ボード37では、各測定領域ごとに、造影剤の到着して、一定の染影効果が現れるか否かを判定する(S8)。この判定は、各測定領域内の複数の画素の画素値に基づいて行われる。具体的には、図6に示すように、各測定領域内の総画素数に対する所定範囲(造影効果に対応する画素値の範囲(有効画素範囲))内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値以上であるとき、その測定領域に造影剤が到着したものと判断し、逆に、各測定領域内の総画素数に対する所定範囲内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値未満であるとき、その測定領域には造影剤が到着していないものと判断する。
【0019】
所定の有効画素範囲に対して比較される画素値としては、その時々までの各画素の画素値時間変化の中でホールドされた最大値又は最小値が適用される。造影効果が高い画素値として表される形式の画像であれば最大値、造影効果が低い画素値として表される形式の画像であれば最小値が適用される。現在値ではなく、最大値又は最小値を使って当該判定をすることにより、時間変動誤差を効果的に許容することができる。
【0020】
S8において、造影剤が到着したと判定された測定領域が検知されたとき、画像処理ボード37は、その測定領域に関連付けて、造影剤が到着した時刻又はその時刻を表すコードのデータを保持する(S9)。造影剤が到着した時刻は、例えば造影剤到着判定に用いたX線透視画像データをX線検出器15から入力した時刻として特定される。
【0021】
次に、S10において、造影剤が到着したと判定された測定領域と組をなす他の測定領域で、造影剤が到着して、一定の染影効果が発生したとの判定が既になされているか否か判定される。同じ組の2つの測定領域の両方で造影剤が到着したと判定された時点でその部位の血流量計算処理が開始される。
【0022】
まず、S11において、同じ組をなす2つの測定領域に関する造影剤到着時刻の差から、当該2つの測定領域の間の区間を造影剤(血液)が通過するのに要した時間(通過時間)が画像処理ボード37により計算される(図7参照)。
【0023】
計算した通過時間と、準備段階で計算済みの血管径と、準備段階で計算済みの区間長とから、血流量が計算される(S12)。まず、血管を円柱形状と仮定した上で一般的な計算式で計算される。
【0024】
Fv=La×Ab/Tcm
Fv:血流量
La:区間長
Ab:断面積(=π×(血管径/2)2)
Tcm:通過時間
実際には、上式で通過時間による除算以外の部分の計算を事前に完了し、又は様々な通過時間で血流量を計算しておくようにしてもよい。
【0025】
計算された血流量のデータは、ビデオカード39に供給される。ビデオカード39のグラフィカル制御機能は、所定のカラーテーブルに従って決まる血流量に応じた色であって、当該測定領域中心点間の区間長に画像上で等価な長さと所定幅とを有する短冊状のマークを作成する(S13)。例えば、マークは、血流量が比較的多いとき比較的濃い色を有し、血流量が比較的少ないとき比較的薄い色を有するものであってもよいし、血流量が比較的多いとき濃い赤を有し、血流量が比較的少ないとき黄色を有するものであってもよい。このマークは、ビデオカード39において透視画像の当該測定領域中心点間の位置、つまり測定領域が指定された血管像の上に合成され、図8に示すように表示される(S14)。マークとしては、図9に示すように、供給された血流量に応じた色であって、当該測定領域中心点間の区間長に画像上で等価な長さと所定幅とを有する矢印状のマークであってもよい。また、マークの表示位置としても、透視画像の当該測定領域中心点間の位置、つまり測定領域が指定された血管像の近傍位置であっても良い。
【0026】
S15において、全ての組で血流量測定が完了するまで、S8乃至S14の処理が繰り返される。全ての組で血流量測定が完了した時点で、当該血流量測定処理は終了するが、それとは独立してX線透視は、血流量測定終了後、任意の時点で終了する。
【0027】
このように、マーク表示は組をなす2つの測定領域を造影剤が通過した時点で表示され、その後、継続的に表示される。操作者は、マークが表示された時点で、2つの測定領域を造影剤が通過したタイミングを認識するとともに、その色から血流量を把握することができる。複数の組が指定されているときは、それぞれのマークの表示開始時期のズレから血流の拡がりを理解できる。また分岐個所での血液の正常/異常な分配を判断することができる。これらは狭窄発見に有効である。
【0028】
(変形例)
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、X線透視画像の発生と並行して血流量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るX線画像診断装置の構成を示す図。
【図2】図1のX線画像処理装置の構成を示す図。
【図3】本実施形態の動作を示すフローチャート。
【図4】図3のS2の補足図。
【図5】図3のS3の補足図。
【図6】図3のS8の補足図。
【図7】図3のS11の補足図。
【図8】図3のS14で表示される血流量マークとX線透視画像の例を示す図。
【図9】図3のS14で表示される血流量マークとX線透視画像の他の例を示す図。
【符号の説明】
11…X線管、13…寝台、15…検出器、17…支持器、19…X線発生制御器、21…X線画像処理装置、23…操作パネル、25…X線画像表示モニタ、27…X線画像表示モニタ、29…X線画像表示モニタ、31…カメラ入力インタフェース、33…画像メモリ、35…操作パネルインタフェース、37…画像処理ボード、39…ビデオカード。
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管造影検査のためのX線診断装置及びX線診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
血管造影等の技術を利用した循環器検査では、血管造影像(撮影像)を用いたポストプロセス(撮影終了後の処理)で得られる血管分岐の血流量が重要な指標の一つである。ポストプロセス処理では、血流量測定の他に、ファンクショナルイメージと呼ばれる機能画像が生成されることが多い。例えば機能画像として、ある基準時刻から造影剤が到達した時刻までの時間幅を画素値とするものがある。この機能画像では造影剤の拡がりの様子を視覚的に認識することができ、例えば狭窄部位は造影剤の拡がりが遅い部分を容易に識別することができる。
【0003】
上述した血流量測定機能や機能画像は、有用なポストプロセス機能として一般的に用いられているが、リアルタイムプロセス機能、例えば連続X線のもとでX線画像を連続的に発生させ、それと並行して画像を連続的に表示するいわゆる透視動作中に血流量を測定することへの要望が強い。
【0004】
周知のとおり、血流量の計算には、血流速度と血管の断面積とが必要とされる。しかしながら、被検体に対する限られたX線照射方向の投影像だけから正確に血管断面積を知るのは容易ではないし、造影剤の動きから血流速度を測定することも然りである。そのためリアルタイムプロセスで正確な血流量の算出は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、X線透視画像の発生と並行して血流量を測定し得るX線画像診断装置及びX線画像診断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るX線画像診断装置は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生する手段と、前記X線透視画像の発生と並行して、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域の間を前記造影剤が通過するのに要した通過時間を特定する手段と、前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算する手段と、前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示する手段とを具備する。
本発明に係るX線画像診断方法は、造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生し、前記X線透視画像の発生ごとに、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したか否かを判定し、前記少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したと判定したとき、前記少なくとも2個所の測定領域への前記造影剤の到達時刻の差から前記少なくとも2個所の測定領域の間の前記造影剤の通過時間を特定し、前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算し、前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるX線画像診断装置を好ましい実施形態により説明する。
図1は本発明の実施形態に係るX線画像診断装置の構成を示す図である。C又はU字形の支持器17の一端には、X線管球11が取り付けられる。X線管球11は、X線発生制御器19から管電圧を印加され、またフィラメント加熱電流を供給される。支持器17の他端にはX線検出器15が取り付けられる。X線検出器15は、イメージインテンシファイア及びTVカメラの組み合わせ、またはX線を直接的に電気信号に変換する平面検出器からなる。X線検出器15はX線管球11に向き合うように支持器17に搭載される。X線検出器15とX線管球11との間には、寝台13上に載置された被検体が配置される。X線検出器15の出力にはX線画像処理装置21が接続される。X線画像処理装置21には、X線画像表示モニタ25,27,29と、操作パネル23とが接続される。
【0008】
X線画像処理装置21は、図2に示すように、検出器入力インタフェース31、操作パネルインタフェース35、画像メモリ33、画像処理ボード37、ビデオカード39から構成される。
【0009】
図3には、本実施形態による動作手順が示されている。まず、ステップS1において、後述する透視時よりも高い線量のX線を短時間に限りX線管球11からばく射することにより、被検体の関心血管を含む領域に関するX線画像(X線参照画像)が発生される。X線参照画像データは、X線画像処理装置21の画像メモリ33に記憶される。X線参照画像の撮影にあたっては、支持器17が任意の角度に設定され、SID(X線管球検出器間距離)が任意の距離に設定され、さらにX線管球11と検出器15との間の寝台13の位置により決まる幾何学的拡大率が任意に設定される。支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率に関するデータは、支持器17内のメモリ又は支持器17の図示しない制御部において保持され、後述する透視時に再現される。
【0010】
撮影されたX線参照画像は、モニタ25に可視像として表示される。図4に示すように、操作者は操作パネル23のマウス等のポインティングデバイスを操作して、表示されたX線参照画像上に矩形の測定領域を指定する(S2)。複数の測定領域には同じ又は異なる数の複数の画素が含まれる。測定領域は、その中心位置が当該所望する血管像の中心線上に位置し、且つ当該所望する血管像の一部を含む大きさで指定される。測定領域は、血流量の測定を所望する血管の像上に、2つ一組として設定される。図4の例では、3組の測定領域(A1とA2、B1とB2、C1とC2)が指定される。一組ごとに血流量が測定されるので、図4の例では、分岐前の個所(B1とB2との間)の血流量と、分岐後の個所(A1とA2との間)の血流量と、分岐後の個所(C1とC2との間)の血流量とが測定される。画像処理ボード37は、参照画像上で指定された複数の測定領域の位置(4隅の位置)に関するデータを保持する。
【0011】
S2においては、測定領域とともに、X線参照画像と後述のX線透視画像との位置ズレを計算するための複数の特徴点が、X線参照画像の形態上特徴的な部位、例えば骨の像上に指定される。特徴点としては、骨以外の部位であってもよいし、被検体に装着したX線透過率の低い鉛片等の人工特徴物の像上に指定するようにしてもよい。
【0012】
S3において、画像処理ボード37により、図5に示すように、測定領域の中心点間の直線的な区間長(実寸距離)が、組ごとに計算される。また、S3においては、区間長とともに、当該血管の直径が、組ごとに計算される。血管径の計算にあたっては、操作者が参照画像上で血管像の輪郭線と血管横断線との2つの交点を指定してもよいし、組をなす測定領域の中心点を結ぶ線(血管中心線)に対して直交する線に沿って画素値を探索して、その変化から上記2つの交点を自動的に特定するようにしても良い。実際的には、誤差最小化のために、血管径としては、組をなす2つの測定領域内の平均値が計算される。
【0013】
なお、S2、S3の作業はX線参照画像として、透視時よりも高い線量のX線を短時間に限りX線管球11からばく射することにより発生するX線画像を使用したが、この画像に限定されない。例えば、メインのX線透視の前に、予備的なX線透視を実施することがあるが、その場合、予備的なX線透視において発生した複数の透視画像の中の特定の一枚、例えば最後の1枚のX線透視画像をX線参照画像として用いて、S2、S3の作業を実施するようにしてもよい。
【0014】
以上、S1乃至S3の作業が、X線透視画像発生開始以前の準備段階で行われる。血流量測定の中で測定領域の指定、血管径計算のための血管輪郭上の点指定のための手動操作は、最も時間と手間を要する作業である。これら作業をX線透視開始前の準備段階で完了しておくことで、X線透視期間中は手動操作を不要として、計算処理に限定することができる。それによりX線透視動作と並行して、つまりリアルタイムプロセスとして血流量計算を実現する。また、本来的には、測定領域や血管径の測定は、血流量測定対象とされる画像に対して行うべきであり、この制約がリアルタイムプロセスを阻害していた。本実施形態では、この制約を排除することに着目し、つまり血流量測定対象とされる画像(X線透視画像)ではなく、他の画像に対して測定領域や血管径の測定に必要な手動操作を実施する。しかも、当該他の画像を、X線透視と同じ検査期間であってX線透視開始直前に撮影した画像(X線撮影画像)を使うことで、画像間の位置ズレや被検体の状態変化の増大を抑制している。もちろん、測定領域等を指定する画像(X線撮影画像)と血流量測定対象の画像(X線透視画像)とは撮影時期が相違するので、位置ズレを完全に抑制することは不可能であるが、特徴点により画像間の位置ズレをできるだけ修正しているので、位置ズレを最小化することができる。さらに、測定領域を、点ではなく範囲で指定することで、その位置ズレをある程度許容可能としている。
【0015】
以下に、リアルタイムプロセスについて詳細に説明する。
S4において、被検体への造影剤注入してから任意の遅れ時間経過後に、X線透視が開始される。X線透視にあたっては、X線参照画像撮影時の支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率に関するデータに従って、支持器17の角度、SID及び幾何学的拡大率が設定され、それによりX線参照画像の撮影時と同じ機構上の姿勢で透視が行われる。
【0016】
X線透視では、X線管球11から被検体に連続的又は断続的にX線が照射され、X線検出器15において一定の周期でX線透視画像データが繰り返し発生される。X線透視開始直後にS5乃至S7の処理が一度だけ実行される。
【0017】
S5においては、画像処理ボード37により、X線透視開始後、最初に発生されたX線透視画像から複数の特徴点が抽出される。抽出される特徴点は、S2においてX線参照画像上で指定した特徴点と、同じ形態特徴を有する。すなわち、X線透視画像から抽出される特徴点は、X線参照画像上で指定した特徴点と解剖学上本質的に同一部位に相当する。X線参照画像撮影時とX線透視時とで機構上の姿勢は同一であるので、寝台13上に載置する被検体の姿勢が同一であれば、X線参照画像とX線透視画像との間で撮影部位の位置ズレは生じない。実際には被検体はX線参照画像撮影時から一定の姿勢を維持しつづけることは困難であるので、位置ズレは不可避である。この位置ズレを放置したままでは、参照画像上での測定領域と透視画像上での測定領域とが、解剖学上の位置が相違してしまうので、予定した個所の血流量を測定できない事態が起こりかねない。この事態を回避するために、参照画像上での特徴点に対する透視画像上での特徴点の位置ズレを計算する(S6)。位置ズレとしては、XY2方向それぞれの平行移動誤差と、回転誤差とがある。これら誤差を高い精度で特定するために、特徴点としては少なくとも2点、好ましくは3点が必要とされる。計算した位置ズレに従って、参照画像上で指定した測定領域に対応する透視画像上での測定領域を特定する(S7)。
【0018】
透視期間中、画像処理ボード37には、X線透視画像データが次々と供給される。画像処理ボード37では、各測定領域ごとに、造影剤の到着して、一定の染影効果が現れるか否かを判定する(S8)。この判定は、各測定領域内の複数の画素の画素値に基づいて行われる。具体的には、図6に示すように、各測定領域内の総画素数に対する所定範囲(造影効果に対応する画素値の範囲(有効画素範囲))内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値以上であるとき、その測定領域に造影剤が到着したものと判断し、逆に、各測定領域内の総画素数に対する所定範囲内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値未満であるとき、その測定領域には造影剤が到着していないものと判断する。
【0019】
所定の有効画素範囲に対して比較される画素値としては、その時々までの各画素の画素値時間変化の中でホールドされた最大値又は最小値が適用される。造影効果が高い画素値として表される形式の画像であれば最大値、造影効果が低い画素値として表される形式の画像であれば最小値が適用される。現在値ではなく、最大値又は最小値を使って当該判定をすることにより、時間変動誤差を効果的に許容することができる。
【0020】
S8において、造影剤が到着したと判定された測定領域が検知されたとき、画像処理ボード37は、その測定領域に関連付けて、造影剤が到着した時刻又はその時刻を表すコードのデータを保持する(S9)。造影剤が到着した時刻は、例えば造影剤到着判定に用いたX線透視画像データをX線検出器15から入力した時刻として特定される。
【0021】
次に、S10において、造影剤が到着したと判定された測定領域と組をなす他の測定領域で、造影剤が到着して、一定の染影効果が発生したとの判定が既になされているか否か判定される。同じ組の2つの測定領域の両方で造影剤が到着したと判定された時点でその部位の血流量計算処理が開始される。
【0022】
まず、S11において、同じ組をなす2つの測定領域に関する造影剤到着時刻の差から、当該2つの測定領域の間の区間を造影剤(血液)が通過するのに要した時間(通過時間)が画像処理ボード37により計算される(図7参照)。
【0023】
計算した通過時間と、準備段階で計算済みの血管径と、準備段階で計算済みの区間長とから、血流量が計算される(S12)。まず、血管を円柱形状と仮定した上で一般的な計算式で計算される。
【0024】
Fv=La×Ab/Tcm
Fv:血流量
La:区間長
Ab:断面積(=π×(血管径/2)2)
Tcm:通過時間
実際には、上式で通過時間による除算以外の部分の計算を事前に完了し、又は様々な通過時間で血流量を計算しておくようにしてもよい。
【0025】
計算された血流量のデータは、ビデオカード39に供給される。ビデオカード39のグラフィカル制御機能は、所定のカラーテーブルに従って決まる血流量に応じた色であって、当該測定領域中心点間の区間長に画像上で等価な長さと所定幅とを有する短冊状のマークを作成する(S13)。例えば、マークは、血流量が比較的多いとき比較的濃い色を有し、血流量が比較的少ないとき比較的薄い色を有するものであってもよいし、血流量が比較的多いとき濃い赤を有し、血流量が比較的少ないとき黄色を有するものであってもよい。このマークは、ビデオカード39において透視画像の当該測定領域中心点間の位置、つまり測定領域が指定された血管像の上に合成され、図8に示すように表示される(S14)。マークとしては、図9に示すように、供給された血流量に応じた色であって、当該測定領域中心点間の区間長に画像上で等価な長さと所定幅とを有する矢印状のマークであってもよい。また、マークの表示位置としても、透視画像の当該測定領域中心点間の位置、つまり測定領域が指定された血管像の近傍位置であっても良い。
【0026】
S15において、全ての組で血流量測定が完了するまで、S8乃至S14の処理が繰り返される。全ての組で血流量測定が完了した時点で、当該血流量測定処理は終了するが、それとは独立してX線透視は、血流量測定終了後、任意の時点で終了する。
【0027】
このように、マーク表示は組をなす2つの測定領域を造影剤が通過した時点で表示され、その後、継続的に表示される。操作者は、マークが表示された時点で、2つの測定領域を造影剤が通過したタイミングを認識するとともに、その色から血流量を把握することができる。複数の組が指定されているときは、それぞれのマークの表示開始時期のズレから血流の拡がりを理解できる。また分岐個所での血液の正常/異常な分配を判断することができる。これらは狭窄発見に有効である。
【0028】
(変形例)
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、X線透視画像の発生と並行して血流量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るX線画像診断装置の構成を示す図。
【図2】図1のX線画像処理装置の構成を示す図。
【図3】本実施形態の動作を示すフローチャート。
【図4】図3のS2の補足図。
【図5】図3のS3の補足図。
【図6】図3のS8の補足図。
【図7】図3のS11の補足図。
【図8】図3のS14で表示される血流量マークとX線透視画像の例を示す図。
【図9】図3のS14で表示される血流量マークとX線透視画像の他の例を示す図。
【符号の説明】
11…X線管、13…寝台、15…検出器、17…支持器、19…X線発生制御器、21…X線画像処理装置、23…操作パネル、25…X線画像表示モニタ、27…X線画像表示モニタ、29…X線画像表示モニタ、31…カメラ入力インタフェース、33…画像メモリ、35…操作パネルインタフェース、37…画像処理ボード、39…ビデオカード。
Claims (12)
- 造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生する手段と、
前記X線透視画像の発生と並行して、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域の間を前記造影剤が通過するのに要した通過時間を特定する手段と、
前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算する手段と、
前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示する手段とを具備することを特徴とするX線画像診断装置。 - 前記測定領域は、前記X線透視画像の発生以前に取得された前記被検体に関するX線参照画像上で事前に設定されることを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。
- 前記測定領域の前記X線透視画像上での位置は、前記X線参照画像に対する前記X線透視画像の撮影部位の位置ズレに基づいて修正されることを特徴とする請求項2記載のX線画像診断装置。
- 前記通過時間は、前記測定領域に前記造影剤が到達した時刻の差として計算され、前記造影剤が到達した時刻は、前記各測定領域内の総画素数に対する所定範囲内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値以上となる時刻として特定されることを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。
- 前記画素値として、各画素の画素値時間変化の中の最大値又は最小値が適用されることを特徴とする請求項4記載のX線画像診断装置。
- 前記マークは、前記測定領域の間を結ぶ短冊状の形状を有することを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。
- 前記マークは、前記血管の血流方向を表す矢印形状を有することを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。
- 前記マークは、前記血流量が多少に応じた色の濃淡又は明暗を有することを特徴とする請求項6又は7記載のX線画像診断装置。
- 造影剤を血管注入された被検体のX線透視画像を繰り返し発生し、
前記X線透視画像の発生ごとに、前記X線透視画像の血管上に設定された少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したか否かを判定し、
前記少なくとも2個所の測定領域に前記造影剤が到達したと判定したとき、前記少なくとも2個所の測定領域への前記造影剤の到達時刻の差から前記少なくとも2個所の測定領域の間の前記造影剤の通過時間を特定し、
前記特定した通過時間と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記測定領域間の距離と、前記X線透視画像の発生開始以前に求めた前記血管の径とに基づいて血流量を計算し、
前記血流量に応じた色を有するマークを前記X線透視画像上に合成して表示することを特徴とするX線画像診断方法。 - 前記測定領域は、前記X線透視画像の撮影開始以前に取得された前記被検体に関する参照画像上で事前に設定されることを特徴とする請求項9記載のX線画像診断方法。
- 前記測定領域の前記X線透視画像上での位置は、前記参照画像に対する前記X線透視画像の撮影部位の位置ズレに基づいて修正されることを特徴とする請求項9記載のX線画像診断方法。
- 前記造影剤が到達した時刻は、前記各測定領域内の総画素数に対する所定範囲内の画素値を有する画素数の割合が所定のしきい値以上となる時刻として特定されることを特徴とする請求項9記載のX線画像診断方法。
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