JP2004319636A - 樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料 - Google Patents

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Katsuyuki Kiguchi
勝之 城口
Tokukazu Koyuhara
徳和 小湯原
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Abstract

【課題】樹脂モールドによる磁気特性の劣化が少なく、直流電流を重畳した場合に透磁率の変化が少ない樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料を提供する。
【解決手段】主成分がFe 51.5mol%〜52.5mol%、ZnO 16.0mol%〜21.0mol%、残部 MnOであり、副成分として、CaCOを200ppm〜1400ppm、Vを200ppm〜2000ppm、SiOを150ppm以下(0を含む)、Coを3000ppm以下(0を含む)を含有することを特徴とした。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Mn−Znフェライトからなり、チョークコイル、パルストランスなどの磁性部品に使用される酸化物磁性材料に関し、特には樹脂モールドされる磁性部品に好適な酸化物磁性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子、電気機器の小型化、高性能化に伴い、それに組み込まれるチョークコイル、パルストランスなどの電子部品にも特性改善の要求が高まっている。この電子部品にはMn−Znフェライトが用いられるが、Mn−Znフェライトは初透磁率が温度に依存することから、これを組み込んだ電子部品の使用温度が変化すると、必然的に磁気特性が変動してしまう問題があり、広い温度範囲にわたって初透磁率がなるべく増減しないように工夫することが必要となる。そこで、特許文献1のような初透磁率の温度変化が小さいMn−Znフェライトが提案されている。このMn−Znフェライトは、Feが52.5〜53.0mol%、ZnOが22〜25mol%、残MnOで、初透磁率μiが温度−20〜100℃の範囲で8000以上であり、かつその変化率が70%以内という特性を具備するものである。
【0003】
【特許文献1】特開平6−263447
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記電子部品においては、Mn−Znフェライトの固定、保護、漏電防止のため、或いはその損失による熱を放熱するように、熱伝導の良い樹脂でモールドすることが行われている。通常ここで用いられる樹脂は固化する過程で収縮を伴う体積変化を生じ、電子部品を構成するMn−Znフェライトに応力を作用させ、磁気特性を著しく劣化させる。また、前記電子部品のMn−Znフェライトでは、直流電流を重畳した場合に透磁率の変化が少ないことが必要とされる。直流重畳特性はMn−Znフェライトの飽和磁束密度Bsと関連し、飽和磁束密度Bsの大きな物ほど直流重畳特性は良好である。しかしながら、前記樹脂の収縮に伴う応力による磁気特性の劣化により、必要とされる直流重畳特性が得られないといった問題があった。このような問題に対する解決の方法については特許文献1には記載されていない。
そこで本発明は、樹脂モールドによる磁気特性の劣化が少なく、直流電流を重畳した場合に透磁率の変化の変化が少ない樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、主成分がFe 51.5mol%〜52.5mol%、ZnO 16.0mol%〜21.0mol%、残部 MnOであり、副成分として、CaCOを200ppm〜1400ppm、Vを200ppm〜2000ppm、SiOを150ppm以下(0を含む)、Coを3000ppm以下(0を含む)を含有する樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料である。
Mn−Znフェライトでは、初透磁率、飽和磁束密度は主成分に大きく影響される。Mn−Znフェライトの初透磁率の温度特性は、2つの極大が現れることが良く知られているが、本発明においては、Feが52.5mol%を超える場合には、初透磁率のセカンダリーピーク(Ts)が高温側に移動して、室温以下で所望の初透磁率が得られない場合があり、51.5mol%未満では初透磁率のセカンダリーピーク(Ts)が低温側に移動して70℃以上で所望の初透磁率が得られない場合があり、51.5mol%〜52.5mol%とするのが好ましい。
なお、直流重畳特性の観点から飽和磁束密度は430mT以上であるのが好ましい。また初透磁率は、使用される環境下で少なくとも2000以上であるのが好ましい。
また、ZnOが16.0mol%未満だと所望の初透磁率が得られない場合があり、また、ZnOが増加すると初透磁率は増加するが、21.0mol%を超えると高温環境下(70℃)で飽和磁束密度が低下するため直流重畳特性も劣化する。
【0006】
副成分として、SiをCaとともに添加すると比抵抗を増加させることが出来好ましい。その添加量は、SiO換算で150ppmを超えるとMn−Znフェライトが異常焼結する場合があり、150ppm以下(0を含む)とするのが好ましい。
【0007】
CaはSiとともに添加すると比抵抗を増加させるとともに、CaとともにVを添加することで、Mn−Znフェライトに応力が作用し、直流が重畳する環境下で、初透磁率の劣化を抑制するように機能する。その添加量はCaCO換算で200ppm〜1400ppmとするのが好ましい。CaCO換算で200ppm未満であると、応力が作用する環境下での初透磁率の劣化抑制の効果が少なく、また1400ppmを超える場合には、初透磁率が徐々に減少し、初透磁率が2000未満となるからである。
【0008】
VはCaとともに添加することでMn−Znフェライトに応力が作用し、直流が重畳するする環境下で、初透磁率の劣化を抑制するように機能する。その添加量はV換算で200ppm〜2000ppmとするのが好ましい。V換算で200ppm未満であると、応力が作用する環境下での初透磁率の劣化抑制の効果が少なく、また2000ppmを超える場合には、初透磁率が徐々に減少し、初透磁率が2000未満となるからである。
【0009】
Coは応力が作用する環境下での初透磁率の劣化抑制には寄与しないが、初透磁率の温度特性を平坦化する。ここで平坦化とは0℃〜70℃の間での初透磁率の最大値と最小値の差分を初透磁率の最小値で除したとき、その数値(初透磁率の変化率)が小さいことを意味する。Mn−Znフェライトが用いられる磁性部品において求められる初透磁率の変化率に応じてCoを適宜添加するが、Coを添加すると初透磁率が徐々に減少するので、その添加量はCo換算で3000ppm以下(0を含む)とするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例に係る樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料(Mn−Zn系フェライト)について説明する。
Mn−Zn系フェライトとして、主成分のFe、ZnO、MnO焼結後に表1に示す組成となるように所定量秤量し、これに水及び分散剤を加えて攪拌ミルにて混合し、乾燥後、大気中にて900℃にて1.5時間仮焼した。得られた粉末に表1に示す組成となるように副成分を所定量秤量し、これに水、分散剤を加えて、攪拌ミルで混合・粉砕してスラリーとした。
これにバインダーを加えてスプレードライヤーで乾燥、造粒した。この造粒粉を金型に充填してトロイダル形状に成形した。そして成形体を、酸素分圧が1〜2%に調整された焼成炉内で、焼成温度1400℃で5時間焼結して外径φ10mm、内径φ6mm、高さ3mmの磁心とした。
【0011】
【表1】
Figure 2004319636
【0012】
この磁心にφ0.12の被覆導線を用いて15ターン巻線し、直流重畳特性を評価した。測定条件は周波数100kHz、直流電流40mA、磁界換算で30A/mとした。さらに磁心に所定の応力が作用するように図1に示す加圧簡易治具30に配置し、磁心1の外周部を定盤25とテンションメータの板状先端部15とで挟持した。前記定盤25は磁心1の径方向に移動するように構成されており、定盤25を上下させてテンションメータ20で確認しながら、磁心の径方向に所定の外力を与えた場合についても直流重畳特性を評価した。その結果を表2に示す。なお、表2において比較例については試料Noに括弧を付して示した。
本実施例によれば、磁心に外力を作用させた状態で直流電流を重畳した場合に、透磁率の変化が少なかった。また、本発明に係る磁心を硬化型エポキシ樹脂でモールドしたところ、本実施例と同様に直流重畳しても透磁率の変化の変化が少ないことを確認した。
【0013】
【表2】
Figure 2004319636
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば樹脂モールドによる磁気特性の劣化が少なく、直流重畳した場合に透磁率の変化の変化が少ない樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁心に外力を加える際に用いた加圧簡易治具の説明図である。
【符号の説明】
1 磁心
10 巻線
15 テンションメータの先端部
20 テンションメータ
25 定盤
30 加圧簡易治具

Claims (1)

  1. 主成分がFe 51.5mol%〜52.5mol%、ZnO 16.0mol%〜21.0mol%、残部 MnOであり、副成分として、CaCOを200ppm〜1400ppm、Vを200ppm〜2000ppm、SiOを150ppm以下(0を含む)、Coを3000ppm以下(0を含む)を含有することを特徴とする樹脂モールド電子部品用酸化物磁性材料。
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