JP2004317478A - 半導体加速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004317478A
JP2004317478A JP2003331362A JP2003331362A JP2004317478A JP 2004317478 A JP2004317478 A JP 2004317478A JP 2003331362 A JP2003331362 A JP 2003331362A JP 2003331362 A JP2003331362 A JP 2003331362A JP 2004317478 A JP2004317478 A JP 2004317478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
frame
stopper
silicon
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003331362A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Yoshida
仁 吉田
Kazushi Kataoka
万士 片岡
Hisakazu Miyajima
久和 宮島
Daisuke Wakabayashi
大介 若林
Makoto Morii
誠 森井
Hiroshi Saito
宏 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2003331362A priority Critical patent/JP2004317478A/ja
Publication of JP2004317478A publication Critical patent/JP2004317478A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 過度な加速度でビームに振動等が加わっても、応力を低減し耐衝撃性
に優れた半導体加速度センサを提供する。
【解決手段】 中央部3aからビーム3bが導出されて枠体部3cへと接続され
てなり、開口部3dに、開口部3dと枠体部3cとの縁部3da内を架け渡すス
トッパ3eが構成されたシリコン膜3と、中央部3aの下面に形成される懸吊部
4a及び、その懸吊部4aを取り囲む空隙部4b並びに、その空隙部4bの外側
に、枠体部3cの下面に形成される枠体部4cが構成されたシリコン酸化膜4と
、加速度による力を受ける質量体夫々の上面が開口部3dから露出し、当該上面
の一部が、懸吊部4aの下面と係合して懸架される質量部5a及び、枠体部4c
の下面に、質量体が一定の空隙を持って内部に格納される支持部5bが構成され
たシリコン基板5とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、自動車、航空機、家電製品等に用いられ、X軸、Y軸、Z軸それぞれの方向の加速度を検出することができる3軸半導体加速度センサに関するものである。
従来より、半導体基板上に不純物を拡散してピエゾ抵抗を形成し、そのピエゾ抵抗の抵抗値の変化によって、当該半導体基板に加わった加速度を検出する半導体加速度センサが知られている。このようなセンサの中には、図11、12に示すように、Si(シリコン)膜3の下部にSiO膜(シリコン酸化膜)4、Si基板5が順に形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板1を加工したものがある。具体的に説明すると、Si膜3は、その上端部にピエゾ抵抗Rが形成されており、その中央部分には、平板状の中央部3aが形成され、さらにその中央部3aからは、ビーム3bが導出されて枠体部3cへと接続され、ビーム3bと枠体部3cとに囲まれた開口部3dが形成されている。
SiO膜4には、中央部3aの下面形状に合わせて懸吊部4aが構成されると共に、その懸吊部4aを取り囲むように空隙部4bが穿設され、空隙部4bの外側には、枠体部4cが構成されている。また、Si基板5には、上面の一部が懸吊部4aと係合して懸架してなり、加速度による力を受ける質量部5aと、懸吊部4a等を介して当該質量部5aを支えるための支持部5bとが形成されている(例えば、関連技術として、特許文献1、特許文献2参照)。そして、ガラス基板2’と支持部5bとは接着剤Bにて固定され、半導体加速度センサが構成される。
尚、半導体加速度センサにおいて、質量部とダイヤフラムを片持ち梁状に形成し、当該質量部の可動範囲を規制するストッパを設けたもの(例えば、特許文献3参照)、当該片持ち梁の破損が予想される個所に破損検知用導体を設けたもの(例えば、特許文献4参照)、ビーム3bにエッチング液の導入孔を設けたもの(例えば、特許文献5参照)が知られている。
特開平6−148229号公報(第3−4頁、第2図) 特開平7−234242号公報(第2−4頁、第2図、第6図) 特開平5−126843号公報(第2−3頁、第1図、第11図) 特開昭61−178664号公報(第1−3頁、第1図) 特開平11−135804号公報(第7−8頁、第9図、第10図、図13図、第14図)
ところで、図11、12に示した半導体加速度センサでは、センサに加速度が加わると、質量部5aが力を受けて、その質量部5aを支えているビーム3bが変形し、それに伴って、当該ビーム3bの上端に形成されたピエゾ抵抗Rの抵抗値が変化するので、その抵抗値を電圧値等に変換することにより、目的の加速度を検出している。しかしながら、当該ビーム3bは薄肉状に形成されているため、過度の加速度が加わり一定以上に変形すると、破損して加速度センサとして機能しなくなる恐れがある。
より詳しく説明すると、質量部5aが下方側へと変位した場合については、当該質量部5aの下端部がガラス基板2’ と当接して、ストッパの役目を果たすので、ビーム3bの破損を防止することができるが、反対に質量部5aが上方側へと変位した場合には、最早、当該質量部5aと当接するものは何もないから、過度な加速度が加わり、ビーム3bが一定以上に変形すると、当該ビーム3bが破損する恐れがある。また、上方側には変形を規制するものがないため、質量部5aが大きく上方へと振れた後、反動で下方へ向かって戻るときに、当該質量部5aが堅いガラス基板2’と衝突し、その機械的な衝撃でビーム3bが破損する恐れもあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、過度な加速度が発生し、ビームに機械的な振動や衝撃が加わったとしても、その応力を低減して耐衝撃性に優れた半導体加速度センサを提供することにある。
かかる半導体加速度センサを提供するために、本願の発明者らは、中央部の四方からビームが導出されて枠体部へと接続され、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部及び、それらの開口部それぞれに、当該開口部と前記枠体部との縁部内を架け渡すストッパが構成されたシリコン膜と、
前記中央部の下面に形成される懸吊部及び、その懸吊部を取り囲むように空隙部が穿設され、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成される枠体部が構成されたシリコン酸化膜と、
加速度による力を受ける4つの質量体それぞれの上面が前記空隙部を介して前記開口部から露出し、当該上面の一部が、前記懸吊部の下面と係合して懸架される質量部及び、シリコン酸化膜の枠体部の下面に、前記質量体が一定の空隙を持って内部に格納される支持部が構成されたシリコン基板と、を備えたことを特徴とするものを提案している(請求項1)。
また、前記ストッパにつき、その中央部分が前記質量体の重心線上あることを特徴とするものを提案している(請求項2)。
また、前記ストッパにつき、その上に不純物拡散配線又はアルミによるストッパ折れ検知配線が形成されていることを特徴とするものを提案している(請求項3)。
さらに、シリコン基板上にシリコン酸化膜とシリコン膜が順に形成されたSOI基板を用いて、そのシリコン膜上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を形成し、RIEによってシリコン膜を異方性エッチングして、前記シリコン膜に、中央部の四方からビームが導出されて接続される枠体部と、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部と、その開口部の周縁部内を架け渡すストッパとを形成した後、
前記開口部よりエッチング液を注入して、その開口部から露出している部分並びに、少なくともビームの下部に存在するシリコン酸化膜を等方性エッチングし、シリコン酸化膜に、前記中央部の下面に形成される懸吊部を形成すると共に、その懸吊部を取り囲む空隙部及び、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成する枠体部を形成することを特徴とした製造方法を提案している(請求項4)。
また、シリコン基板上にシリコン酸化膜とシリコン膜が順に形成されたSOI基板を用いて、そのシリコン膜上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を形成し、RIEによってシリコン膜及びシリコン酸化膜を異方性エッチングして、
前記シリコン膜に、中央部の四方からビームが導出されて接続される枠体部と、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部と、その開口部の周縁部内を架け渡すストッパとを形成すると共に、
前記シリコン酸化膜に、前記中央部の下面に形成される懸吊部と、その懸吊部を取り囲むように形成される空隙部の一部と、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成される枠体部とを形成した後、
少なくとも懸吊部の一部及びシリコン酸化膜の枠体部の側面部を覆うように、フォトレジストを形成した後、前記開口部よりエッチング液を注入して、少なくともビームの下部に存在するシリコン酸化膜を等方性エッチングし、シリコン酸化膜に、空隙部を形成することを特徴とした製造方法を提案している(請求項5)。
また、上述の請求項4に相当する製造方法につき、前記異方性エッチングの際に、前記フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を併せて形成した後に、前記RIEによるエッチングを行って、前記ストッパにエッチング液導入孔を形成し、その後に前記等方性エッチングを行うことを特徴とした製造方法を提案している(請求項6)。
以上のように、請求項1記載の発明にあっては、過度な加速度が発生し、ビームに機械的な振動や衝撃が加わったとしても、その応力を低減して耐衝撃性に優れたという効果を奏する。
請求項2記載の発明にあっては、回転方向の感度を拾わずにノイズを低下せしめ、感度特性を向上させることができるという効果を奏する。
請求項3記載の発明にあっては、ストッパが破損した段階で、その破損を検知することができるので、ビームの破損を未然に防止することができるという効果を奏する。
請求項4記載の発明にあっては、シリコン膜にストッパを形成することが可能となるという効果を奏する。
請求項5記載の発明にあっては、ストッパの形成の際に、シリコン酸化膜に対するサイドエッチングが最小限に抑えられるという効果を奏する。
請求項6記載の発明にあっては、ストッパの幅が大きい場合であっても、その下部にあるシリコン酸化膜の除去を速やかに行うことができるという効果を奏する。
以上に示した解決手段を具体的な実施形態として、下記に詳細に説明する。まず、本願の半導体加速度センサの構造等について説明した後、その製造方法について詳しく説明することとする。
[第1の実施形態]
図1、2は、本願の第1の実施形態に係る半導体加速度センサを示す図であり、図1は当該センサの斜視図、図2は当該センサの上面図(a)と、その上面図におけるA−A’の断面図(b)を示したものである。同図に示すように、この半導体加速度センサは、略立方体状ないし略矩形箱状からなり、SOI基板1の下面部と、ガラス基板2の上面部とが接合されて構成されている。SOI基板1は、一例として数μm〜10μm程度の厚さのSi膜3と、その下面に形成される0.3〜1μm程度の厚さのSiO膜4と、さらにその下面に形成される300〜600μm程度の厚さからなるSi基板5とからなる。
ガラス基板2は、パイレックス(登録商標)ガラス等の可動イオンを含有するガラスであって、陽極接合によってガラス又はSiとの接合を行うものである。Si膜3は、その上端部にピエゾ抵抗Rが形成されており(配置については後述する)、その中央部分には、鉛直視四角形平板状の中央部3aが構成されており、当該中央部3aの四辺中央部(四方)からは、略矩形平板状のビーム3bが導出されて、鉛直視四角形状に形成された枠体部(シリコン膜の枠体部)3cへと接続されている。
そして、ビーム3bと枠体部3cとに囲まれて形成される4つの開口部3dにはそれぞれ、当該開口部3dと枠体部3cとの縁部3da内を架け渡すようにストッパ3eが形成されている。具体的には、当該枠体部3cの四隅部近傍の直交する2辺を架け渡すように、長手方向にみて断面視四角形状のストッパ3eが形成されている。
SiO膜4は、その中央部分に、中央部3aの下面形状に合わせて鉛直視四角形平板状の懸吊部4aが構成されると共に、その懸吊部4aを取り囲むように空隙部4bが穿設され、さらに空隙部4bの外側には、枠体部3cの下面形状に合わせて、鉛直視四角形状の枠体部(シリコン酸化膜の枠体部)4cが構成されている。また、Si基板5は、半導体加速度センサに加わった加速度による力を受ける質量部5aと、懸吊部4a等を介して当該質量部5aを支えるための支持部5bとから構成されている。
質量部5aは、略立方体状の4つの質量体で構成され、それらの質量体は、それぞれ上面が空隙部4bを介して開口部3dから露出し、当該上面の四隅のうちの一端(上面の一部)が懸吊部4aの下面と係合して、宙に浮いた状態に懸架される一方、支持部5bは枠体部4cの下面形状に合わせて鉛直視四角形状の枠体からなり、その内部には当該質量体が一定の空隙を持って格納されている。以上のように構成することで、質量部5aが上方側へと推移した場合であっても、ストッパ3eの下端部が、当該質量部5aの上端部と当接するので、ビーム3bが一定以上に変形することがなく、当該ビーム3bの破損を防止することができる。
また、図2(a)に示すように、中央部3aの横方向の両端部と、ビーム3bとが接続される部分には、当該ビーム3bの長手方向と平行となるよう、縦方向に夫々、X軸方向の加速度を検出するピエゾ抵抗Rx1、Rx2、Rx3、Rx4が形成されている。同様にして、中央部3aの縦方向の両端部と、ビーム3bとが接続される部分には、当該ビーム3bの長手方向と平行となるよう、横方向に夫々、Y軸方向の加速度を検出するピエゾ抵抗Ry1、Ry2、Ry3、Ry4が形成されている。
さらに、枠体部3cの縦方向の内側両端部と、ビーム3bとが接続される部分には、当該ビーム3bの長手方向と平行となるように夫々、Z軸方向の加速度を検出するピエゾ抵抗Rz1、Rz4が形成されている。同様にして、枠体部3cの横方向の内側両端部と、ビーム3bとが接続される部分には、当該ビーム3bの長手方向に対して垂直となるように夫々、Z軸方向の加速度を検出するピエゾ抵抗Rz2、Rx3が形成されている。
尚、これらのピエゾ抵抗は不純物拡散配線によって形成されており、不純物拡散配線によるパターンと連結され、さらに、そのパターン上の所定位置にコンタクト窓が形成されて、アルミ配線に連結されるようになっている(パターン等については図示省略)。当該パターンないしアルミ配線は、ホイーストンブリッジ回路を形成しているが、回路の詳細については、特開平6−331646号によることとして記載を省略する。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る半導体加速度センサについて、図3に基づいて説明する。図3は、当該半導体加速度センサの上面図である。本形態の半導体加速度センサが上述の基本的構造と異なり、特徴を有するのは、ストッパ3eが、その中央部分において垂直に折り曲げられ、当該中央部分が質量部5a(質量体)の重心線上に当たるように構成されている点である。そして、このようにすることで、感度特性を向上せしめることができるが、その理由を説明すると、次のとおりである。
当該加速度センサに下方向の大きな加速度が加わると、質量部5aの上端部とストッパ3eの下端部とが当接することになるが、そのとき、質量部5aの重心線からストッパ3eが遠い位置にあると、当接部分を中心として質量部5aに慣性モーメントが加わってビーム3bが歪みやすく、ひねりが発生する。このため回転方向の感度も拾ってノイズが増加してしまい、X、Y、Z各軸の感度特性が低下することとなる。従って、当該慣性モーメントが生じないように、上述した構成を採用することで、感度特性を向上させることができるのである。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る半導体加速度センサについて、図4に基づいて説明する。図4は、当該半導体加速度センサの上面図である。本形態の半導体加速度センサが上述の基本的構造と異なり、特徴を有するのは、平面視において質量部5aの隅角部5aaが覆い隠されるように、ストッパ3eを当該開口部3dにおける枠体部3cの隣り合う2辺が構成する隅角部近傍の領域に形成している点である。つまり、平面視において三角形状をなす平板を枠体部3cの2辺が構成する隅角部近傍の領域に形成している。このように、ストッパ3eと枠体部3cとの連結部分を大きくすることにより、ストッパ3eの破壊強度を向上させることができる。
なお、ストッパ3eの平面視における形状は三角形状に限定されるものではなく、例えば、四角形状、扇形状など本発明の範囲内において適宜変更可能である。また、その面積は、ストッパ3eがビーム3bと接触しない範囲において大きくすることが好ましい。
[第4の実施形態]
次に、ストッパ3eが破損したことを検知するための構造につき、図5に基づいて詳細に説明する。図5は、当該半導体加速度センサの上面図である。本形態の半導体加速度センサが上述の基本的構造と異なり、特徴を有するのは、ストッパ3e上に、不純物拡散配線又はアルミによるストッパ折れ検知配線6が形成され、その配線6の両端には夫々、外部と電気的に接続するためのパッド7が連結されて、そのパッド7が、枠体部3cの横方向の両端部近傍に設けられている点にある。以下、当該構成についての特徴について説明する。
上述のストッパ3eは、その可撓性により過度な加速度による衝撃を吸収する効果があるが、それでも更に過度な加速度が加わった場合、当該ストッパ3eが質量部5aの衝突(過度の変位)によって破損され、続いてストッパ3eよりも幅や厚みのあるビーム3bが破損に至る。従って、ストッパ3eが破損した段階で、その破損を検知することができれば、ビーム3bの破損を未然に防止することができる。また、ストッパ3eとビーム3bとが同時に破損した場合であっても、その故障を検知することが可能となる。尚、構造等の説明は以上のとおりであるが、Si膜3に不純物が侵入しないよう、Si膜3の上には、順にSiO膜、Si膜が形成される(図示せず)。
[半導体加速度センサの製造方法]
次に、上述の構造等を踏まえ、本願の半導体加速度センサの製造方法について、図1、2、並びに図6、7に基づいて詳細に説明する。図6、7は、各製造工程を示した図であって、図2(a)に示したB−B’の断面図である。まず、SIMOX(Silicon Implanted Oxide)ないし、貼り合わせ法等により構成されたSOI基板1上に、フォトレジスト8を塗布する。そして、上述した所定の位置にピエゾ抵抗を形成すべく、フォトリソグラフィにより、不純物を導入するための開口窓8aを形成する。
具体的には、フォトレジスト8の上面にフォトマスクを載置し、紫外線を照射することにより、所定部分のフォトレジスト8を露光させた後、現像液を塗布することで開口窓8aが形成される。その開口窓8aが形成された後、熱拡散、イオン注入法(ボロンをデポジット拡散しても良い)によって不純物を導入し、ピエゾ抵抗となる不純物拡散配線9を形成する(図6(a)参照)。尚、特に図示はしないが、当該不純物拡散配線9と同様にして、ストッパ折れ検知配線6を形成することができる。
そして、HNO3等の除去液を塗布して、残存しているフォトレジスト8を除去した後、400℃以下でSiH4+O2のソースガスを用い、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によってSiO膜10を形成し、さらにその上に、900℃以下でSiH4+4NH3のソースガスを用い、CVD法によりSi膜11を形成する(図6(b)参照)。これにより、Si膜3とSi膜11との膨張率の違いをSiO膜10で吸収しつつ、Si膜11によって、不純物に対するバリア、すなわちパッシベーションとすることができる。
次に、当該Si膜11上に、フォトレジスト12を塗布し、所定の形状(中央部3a、ビーム3b、枠体部3c、開口部3d、ストッパ3e)を形成すべく、フォトマスクをして露光と現像を行い、エッチングガスを導入するための開口12aを形成する。そして、エッチングガスとしてCF4を用い、RIE(Reactive Ion Etching)によって、Si膜11、SiO膜10、Si膜3をパターンの通り、異方性エッチングする(図6(c)参照)。尚、エッチングにあたっては、誘電結合プラズマ形(ICP)にしても良い。
次に、残存するフォトレジスト12を除去液で除去し、開口部3dからフッ酸ないしフッ酸混合液等のエッチング液を注入して、当該開口部3dから露出している部分並びに、ビーム3b及びストッパ3eの下部に存在するSiO膜を等方性エッチングし、空隙部4bを形成する(図7(a)参照)。そして、質量部5aの下面にフォトレジストを塗布し、フォトマスクをして露光と現像を行い、支持部5bの下端部のみにフォトレジスト12aを残して、RIEにより異方性エッチングを行う。その後、エッチング部分にフォトレジストを塗布等をして、質量部5aの下面にフォトレジスト12bを残して、RIEによって異方性エッチングを行う(図7(b)参照)。
次に、フォトレジスト12a、12bを除去液で除去し、ガラス基板2の上に支持部5bを載置する。そして、支持部5bを正電位となるようにし、ガラス基板2と支持部5bとの間に、200V〜1000Vの電圧を印加して、当該ガラス基板2及び支持部5bを450℃付近まで昇温させる。このようにすることで、ガラス基板2に含まれる陽イオンが負電位に引かれて、当該ガラス基板2の表層に到達する一方、同ガラス基板2内には大量の負イオンが残存し、支持部5bとの接合部に空間電荷層が形成されるため、当該ガラス基板2と支持部5bとの間に強い吸引力が生じて結合が完了する(図7(c)参照)。
[酸化膜の厚み確保の方法]
ところで、上述の製造方法においては、図7(a)に示した、ビーム3b及びストッパ3eの下部に存在するSiO膜のエッチングの際、フッ酸混合液等の等方性により、懸吊部4aと枠体部4cまでサイドエッチングされ、強度が低下する。これを防ぐためには、次の製造法を採用すれば良い。まず、図6(c)に示した、Si膜11等のエッチングの際に、SiO膜4までエッチングを行い、少なくとも懸吊部4a及び枠体部4cの側面部を覆うように、フォトレジスト14を形成する(図8(a)参照)。
次に、開口部3dからフッ酸混合液等を注入して、当該開口部3dから露出している部分並びに、ビーム3b及びストッパ3eの下部に存在するSiO膜を等方性エッチングし、空隙部4bを形成する。このとき、枠体部4cの側面部の全てと、懸吊部4aの大部分は、フォトレジスト14によって被覆されていることから、フッ酸混合液等の等方性によってサイドエッチングされることはない。
但し、懸吊部4aのビーム3bとの接続部については、サイドエッチングされることとなるが、上述の製造方法のように、懸吊部4aの周囲がサイドエッチングされることはないので、強度の低下を防ぐことができる(以上、図8(b)参照)。次に、フォトレジスト14を除去液により除去して、図7(b)に示した、質量部5a並びに支持部5bの形成を行って、同図(c)に示した、ガラス基板2との接続を行えば良い。
[ストッパ下部のエッチング方法]
また、上述の製造方法において、ストッパ3eの幅が大きい場合には、その下部にあるSiO膜4の除去に時間がかかる。これを防ぐためには、図9(a)に示すように、ストッパ3eにエッチング液導入孔3eaを設けるようにすれば良い。具体的には、上述した製造方法において、図6(c)に示した、Si膜11等のエッチングの際に、フォトレジスト12にエッチングガスを導入するための開口12bを併せて形成する。そして、上述したように、RIEによってエッチングすることで、エッチング液導入孔3eaを形成することができる(図9(b)参照)。
このようにすることで、ストッパ3eの幅が大きくても、その下部にあるSiO膜4を容易にエッチングすることができる。尚、ビーム3bの下部にあるSiO膜4については、質量部5a及び支持部5bを形成する際に、下部よりエッチングすれば良い。また、開口12bは、鉛直視四角形状ないし円形状からなり、図9(a)のように、複数の孔を一列に配置した構成のみならず、複数列に構成しても良いものである。
[ストッパの薄肉化の方法]
さらに、上述したストッパ破損検知構造においては、過度な加速度が加わった場合に、ストッパ3eがビーム3bよりも先に破損すること望まれる。そのためには、強度を低下させること、すなわち、当該ストッパ3eがビーム3bよりも薄肉であることが必要である。ここでは、薄肉化の方法について図10に基づいて詳細に説明することとする。図10は図7(b)の製造工程が終了し、フォトレジスト12a、12bを除去した後の状態を示す図であって、上下を反対に示した図である。
ストッパの薄肉化にあたっては、まずガラス基板2と支持部5bとの接合の前に、CVDにより半導体加速度センサの表面にSiO膜13等を形成して、エッチングからの保護膜を形成する。このとき、ストッパ3eは質量部5aの下部に位置していることから、当該ストッパ3eの表面には、質量部5aの表面等と比較してSiO膜13が付着しない。
そこで、フッ酸混合液でストッパ3eに積もったSiO膜13の除去を行って(図10(a)参照)、TMAHやKOHによって等方性エッチングを行うことで、当該ストッパ3eを薄肉化することができる(図10(b)参照)。そして、質量部5aと支持部5bの上面のSiO膜13をエッチングにより除去して、ガラス基板2との接合を行うようにすれば良い。
本発明の第1の実施形態に係る半導体加速度センサの構造を示す斜視図であって、内部構造を示すために一部切り欠いた図である。 同上の半導体加速度センサの構造を示す図であって、(a)、(b)はそれぞれ上面図と、その上面図におけるA−A’の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体加速度センサの構造を示す上面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体加速度センサの構造を示す上面図である。 本発明の第4の実施形態に係る半導体加速度センサの構造を示す上面図である。 本発明の半導体加速度センサの各製造工程を示す図であって、図2の上面図におけるB−B’の断面図である。 本発明の半導体加速度センサの各製造工程を示す図であって、図2の上面図におけるB−B’の断面図である。 サイドエッチングによる強化低下を防ぐための製造方法を示す図であって、(a)、(b)はそれぞれ上面図と断面図である。 ストッパ下部のエッチング方法を示す図であって、(a)、(b)はそれぞれ上面図と断面図である。 ストッパを薄肉化するための製造方法を示す図である。 従来の半導体加速度センサの構造を示す斜視図であって、内部構造を示すために一部切り欠いた図である。 従来の半導体加速度センサの構造を示す図であって、(a)、(b)はそれぞれ上面図と、その上面図におけるA−A’の断面図である。
符号の説明
1 SOI基板
3 シリコン膜
3a 中央部
3b ビーム
3c 枠体部(シリコン膜の枠体部)
3d 開口部
3da 縁部
3e ストッパ
3ea エッチング液導入孔
4 シリコン酸化膜
4a 懸吊部
4b 空隙部
4c 枠体部(シリコン酸化膜の枠体部)
5 シリコン基板
5a 質量部
5b 支持部
12 フォトレジスト
12a 開口
14 フォトレジスト

Claims (6)

  1. 中央部の四方からビームが導出されて枠体部へと接続され、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部及び、それらの開口部それぞれに、当該開口部と前記枠体部との縁部内を架け渡すストッパが構成されたシリコン膜と、
    前記中央部の下面に形成される懸吊部及び、その懸吊部を取り囲むように空隙部が穿設され、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成される枠体部が構成されたシリコン酸化膜と、
    加速度による力を受ける4つの質量体それぞれの上面が前記空隙部を介して前記開口部から露出し、当該上面の一部が、前記懸吊部の下面と係合して懸架される質量部及び、シリコン酸化膜の枠体部の下面に、前記質量体が一定の空隙を持って内部に格納される支持部が構成されたシリコン基板と、を備えたことを特徴とする半導体加速度センサ。
  2. 前記ストッパは、その中央部分が前記質量体の重心線上あることを特徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
  3. 前記ストッパは、その上に不純物拡散配線又はアルミによるストッパ折れ検知配線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
  4. シリコン基板上にシリコン酸化膜とシリコン膜が順に形成されたSOI基板を用いて、そのシリコン膜上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を形成し、RIEによってシリコン膜を異方性エッチングして、前記シリコン膜に、中央部の四方からビームが導出されて接続される枠体部と、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部と、その開口部の周縁部内を架け渡すストッパとを形成した後、
    前記開口部よりエッチング液を注入して、その開口部から露出している部分並びに、少なくともビームの下部に存在するシリコン酸化膜を等方性エッチングし、シリコン酸化膜に、前記中央部の下面に形成される懸吊部を形成すると共に、その懸吊部を取り囲む空隙部及び、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成する枠体部を形成することを特徴とする半導体加速度センサの製造方法。
  5. シリコン基板上にシリコン酸化膜とシリコン膜が順に形成されたSOI基板を用いて、そのシリコン膜上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによって、フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を形成し、RIEによってシリコン膜及びシリコン酸化膜を異方性エッチングして、
    前記シリコン膜に、中央部の四方からビームが導出されて接続される枠体部と、ビームと枠体部とに囲まれて形成される4つの開口部と、その開口部の周縁部内を架け渡すストッパとを形成すると共に、
    前記シリコン酸化膜に、前記中央部の下面に形成される懸吊部と、その懸吊部を取り囲むように形成される空隙部の一部と、さらにその空隙部の外側に、シリコン膜の枠体部の下面に形成される枠体部とを形成した後、
    少なくとも懸吊部の一部及びシリコン酸化膜の枠体部の側面部を覆うように、フォトレジストを形成した後、前記開口部よりエッチング液を注入して、少なくともビームの下部に存在するシリコン酸化膜を等方性エッチングし、シリコン酸化膜に、空隙部を形成することを特徴とする半導体加速度センサの製造方法。
  6. 前記異方性エッチングの際に、前記フォトレジストにエッチングガスを導入するための開口を併せて形成した後に、前記RIEによるエッチングを行って、前記ストッパにエッチング液導入孔を形成し、その後に前記等方性エッチングを行うことを特徴とする請求項4記載の半導体加速度センサの製造方法。
JP2003331362A 2003-03-31 2003-09-24 半導体加速度センサ及びその製造方法 Pending JP2004317478A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003331362A JP2004317478A (ja) 2003-03-31 2003-09-24 半導体加速度センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003096100 2003-03-31
JP2003331362A JP2004317478A (ja) 2003-03-31 2003-09-24 半導体加速度センサ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004317478A true JP2004317478A (ja) 2004-11-11

Family

ID=33478717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003331362A Pending JP2004317478A (ja) 2003-03-31 2003-09-24 半導体加速度センサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004317478A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303928A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Oki Electric Ind Co Ltd 加速度センサ及びその製造方法
CN113933538A (zh) * 2021-09-18 2022-01-14 重庆邮电大学 一种压阻式高g值加速度计

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303928A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Oki Electric Ind Co Ltd 加速度センサ及びその製造方法
CN113933538A (zh) * 2021-09-18 2022-01-14 重庆邮电大学 一种压阻式高g值加速度计

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8443670B2 (en) 3-axis accelerometer with gap-closing capacitive electrodes
EP2435789B1 (en) Mems mass spring damper systems using an out-of-plane suspension scheme
EP1878306B1 (en) Micromachined microphone and multisensor and method for producing same
US7268463B2 (en) Stress release mechanism in MEMS device and method of making same
EP1617227A2 (en) Inertial sensor
US10371714B2 (en) Teeter-totter type MEMS accelerometer with electrodes on circuit wafer
US20180210006A1 (en) Mems inertial sensor and forming method therefor
US10900995B2 (en) Tri-axial MEMS accelerometer
US7322240B2 (en) Micromachined comb capacitive accelerometer
US10647570B2 (en) Fabrication process for a symmetrical MEMS accelerometer
JP2007530914A (ja) 単式プルーフマス、三軸微小電気機械式トランスデューサ
US20030209076A1 (en) Z-axis accelerometer
US9448070B2 (en) Gyrometer with reduced parasitic capacitances
US7237316B2 (en) Method for fabricating a three-dimensional acceleration sensor
US11945712B2 (en) Process for manufacturing a micro-electro-mechanical device, and MEMS device
CN103771333A (zh) 用于制造用于mems构件的罩的方法和具有这样的罩的混合集成部件
JP2011033617A (ja) 1軸加速度センサ
CN217180964U (zh) 微机电传感器器件以及电子***
JP4858064B2 (ja) 力学量検出センサおよびその製造方法
US7361523B2 (en) Three-axis accelerometer
JP2004317478A (ja) 半導体加速度センサ及びその製造方法
JP3597806B2 (ja) 可動構造部を有する微小構造体及びその製造方法
JP2004301726A (ja) 半導体加速度センサ及びそのセンサにおけるストッパの製造方法
KR20160125770A (ko) 센서 소자 및 그 제조 방법
JP2004177219A (ja) 半導体加速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071030