JP2004317418A - 車両用地図表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の走行状態に応じて画面に表示すべき情報を変更することができる車両用地図表示装置を提供する。
【解決手段】車両が走行状態である場合には、図4(a)に示すように、表示制限の加えられたレイヤ1を画面に表示し、信号等で車両が停止した場合には、図4(b)に示すように、表示制限の加えられていないレイヤ3を画面に表示する。そして、再び車両が走行状態になった場合には、図4(a)のレイヤ1を画面に表示する。これにより、ユーザは、走行状態である場合に、目的とする地点へ向かう際に必要な進路沿いの施設や接続道路の情報を把握することができ、停止状態である場合には、この進路沿いの施設や接続道路の情報に加えて、進路周辺の施設や接続道路の情報を把握することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】車両が走行状態である場合には、図4(a)に示すように、表示制限の加えられたレイヤ1を画面に表示し、信号等で車両が停止した場合には、図4(b)に示すように、表示制限の加えられていないレイヤ3を画面に表示する。そして、再び車両が走行状態になった場合には、図4(a)のレイヤ1を画面に表示する。これにより、ユーザは、走行状態である場合に、目的とする地点へ向かう際に必要な進路沿いの施設や接続道路の情報を把握することができ、停止状態である場合には、この進路沿いの施設や接続道路の情報に加えて、進路周辺の施設や接続道路の情報を把握することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用地図表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画面に表示される地図上の行政区画名や建物名等の表示を地図上の道路表示から独立して切り替えることができる車両用走行案内装置がある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に開示されている車両用走行案内装置は、例えば、地図上の道路表示に用いられる道路データを描画状態で記憶する道路用VRAM、地図上の文字表示に用いられるテキストデータを描画状態で記憶するテキスト用VRAM、これらVRAMに記憶された道路データとテキストデータを画面上に重ねて表示する表示制御回路、及び、テキスト用VRAMに記憶すべきテキストデータ(行政区画名、建物名等)を切り替えるテキスト切り替えスイッチによって構成される。そして、テキスト切り替えスイッチの入力に応じたテキストデータを、テキスト用VRAMに記憶する。これにより、画面上の道路表示の内容はそのまま保持され、画面上のテキストデータのみが切り換わる。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−62186号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、走行中のユーザは、進路沿いの施設や進路前方の交差点等を認知して、目的とする地点に正しく向かっているのかを判断する。従って、走行中の場合には、例えば、進路を基準とした情報のみを画面に表示し、進路から遠く離れた情報等を画面表示から排除することで、走行中のユーザは、目的とする地点へ向かう際の必要な情報を、画面上から容易に取得することが可能となる。しかしながら、従来の車両用走行案内装置では、テキストの種類を切り替えるのみで、車両の進路を基準として画面に表示すべき情報を変更することができない。
【0005】
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたもので、車両の進路を基準として画面に表示すべき情報を変更することができる車両用地図表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の車両用地図表示装置は、地図を画面に表示する車両用地図表示装置であって、車両の位置する道路を基準として、この基準道路とその周辺の地図を表示する全体地図と、基準道路の周辺の表示に表示制限を加え、基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する制限地図とを複数の画面で階層的に表示する表示処理手段と、所定の条件に応じて画面に表示すべき地図の階層を切り替える表示切り替え手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
このように、本発明の車両用地図表示装置は、車両の位置する道路を基準として、この基準道路とその周辺の地図を表示する全体地図と、基準道路の周辺の地図表示に表示制限を加えた制限地図とを複数の画面で階層的に画面に表示する。そして、この画面に表示すべき地図の階層を所定の条件に応じて切り替える。
【0008】
これにより、例えば、車両が走行中の場合には、画面に表示すべき地図の階層を制限地図に切り替えることで、ユーザは、目的とする地点へ向かう際に必要な進路前方の交差点や進路沿いの施設等の情報を、画面上から容易に取得することが可能となる。また、車両が停止中の場合には、画面に表示すべき地図の階層を全体地図に切り替えることで、ユーザは、進路周辺の道路や施設を確認することができる。
【0009】
請求項2に記載の車両用地図表示装置では、表示処理手段は、制限地図として、基準道路の周辺の表示に関して表示制限レベルの異なる複数の制限地図を有することを特徴とする。例えば、請求項3に記載のように、基準道路沿いの主要施設、基準道路に接続する主要道路の基準道路との接続付近、及び主要道路の交通規制を基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第1制限地図と、基準道路沿いの主要施設、基準道路に接続する主要道路の基準道路との接続付近、主要道路の交通規制に加え、主要施設、及び主要道路を基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第2制限地図とを表示処理手段に備えるようにする。
【0010】
これにより、例えば、ユーザが目的とする進路前方の交差点や接続道路を目指して走行する場合や、進路沿いに存在する施設を探して走行する場合等に第1制限地図を画面に表示することで、ユーザにとって不要な情報が画面から排除されるため、目的とする交差点や施設等が画面から判別し易くすることができる。
【0011】
また、第1制限地図を画面に表示している状態で、目的とする交差点や施設を見付けたものの、その交差点から目的とする道路に進入できない場合等に第2制限地図を画面に表示することで、異なる進入道路を見付けることができる。
【0012】
請求項4に記載の車両用地図表示装置によれば、表示処理手段は、制限地図において、基準道路の周辺を非表示にすることを特徴とする。これにより、ユーザは、基準道路沿いの主要施設や基準道路に接続する主要道路等を容易に把握することができる。なお、請求項5に記載のように、基準道路の周辺の表示を全体地図の表示に対して視認度の低下した表示態様とすることで、ユーザに対して、必要とする情報を認知し易くしつつ、基準道路の周辺に対して、ある程度把握することが可能となる。
【0013】
請求項6に記載の車両用地図表示装置によれば、画面の表示切り替えを指示する指示手段を備え、表示切り替え手段は、指示手段の指示に従って画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする。
【0014】
例えば、ユーザが必要に応じて指示手段を操作して、画面に表示すべき地図の階層を切り替えることで、目的とする施設や地点へ向かう際に必要な情報を認知し易くすることができる。
【0015】
請求項7に記載の車両用地図表示装置では、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を備え、表示切り替え手段は、車両の走行状態に応じて画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする。これにより、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図上の施設や道路に関する情報が制限されるため、ユーザの情報認知を高めることができる。
【0016】
請求項8に記載の車両用地図表示装置によれば、表示切り替え手段は、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図の縮尺を変更する縮尺変更手段を備えることを特徴とする。
【0017】
例えば、走行状態の場合には、停止状態において画面に表示される地図を基準道路を中心に拡大して表示(詳細表示)し、停止状態の場合には、走行状態において画面に表示される地図を基準道路を中心に縮小して表示(広域表示)する。このように、走行状態に応じて地図の縮尺(尺度)を変更することにより、ユーザは、走行状態の場合には、基準道路と基準道路沿いの施設等の情報を把握することができ、また、停止状態の場合には、基準道路の周辺の施設等を把握することができる。
【0018】
請求項9に記載の車両用地図表示装置では、出発地から目的地までの経路を計算する経路計算手段と、経路計算手段によって計算された経路を案内する経路案内手段とを備え、表示切り替え手段は、経路案内中の場合、現在位置から目的地までの距離が近づくに従って、画面に表示すべき地図の階層を制限地図から全体地図に切り替えることを特徴とする。これにより、目的地へ近づくにつれて画面に表示される地図上の情報が増えるため、地図上の情報を把握しながら目的地へ辿り着くことができる。
【0019】
請求項10に記載の車両用地図表示装置によれば、表示処理手段は、表示制限の対象となる基準道路の周辺の地図上に特定の施設・地点が存在する場合、第1制限地図において、基準道路の周辺の地図表示に含まれる基準道路から特定の施設・地点まで向かうことのできる道路、及び特定の施設・地点を全体地図の表示と同じ表示態様で表示することを特徴とする。
【0020】
例えば、経路案内の目的地として過去に設定された施設や、ユーザの設定したメモリ地点等と、基準道路からその施設や地点に向かうことのできる道路に対して、表示制限を加えずに表示する。これにより、その施設や地点以外の不要な情報が画面から消去されるため、ユーザは、その施設や地点を容易に把握することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における車両用地図表示装置に関して、図面に基づいて説明する。なお、本発明の車両用地図表示装置をナビゲーション装置の一機能として実現した例について説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係わるナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態のナビゲーション装置100は、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、音声入出力装置11、リモコンセンサ12、VICS受信機14、及びこれらと接続する制御回路8によって構成される。
【0023】
制御回路8は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。ROMには、ナビゲーション装置100が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。また、制御回路8は、外部メモリ9に記憶されるデータを読み込んだり、外部メモリ9にデータを書き込んだりする。
【0024】
位置検出器1は、いずれも周知の地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機5を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器1を上述した内の一部で構成してもよく、更に、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車速センサ等を用いてもよい。
【0025】
地図データ入力器6は、地図データ、背景データ、目印データ等の各種データを入力するための装置であり、制御回路8からの要請により各種データを送信する。これら各種データを記憶する記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROMやDVD−ROM等が用いられるが、メモリカードやハードディスク等の書き込み可能な記憶媒体を用いてもよい。ここで、地図データを構成するリンクデータ・ノードデータ、背景データ、及び目印データについて説明する。
【0026】
先ず、リンクデータのリンクとは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割し、それぞれのノード間をリンクとして規定するものであり、各リンクを接続することにより道路が構成される。リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端及び終端ノード座標(緯度・経度)、道路名称、道路種別(有料道路、国道、都道府県道、市区町村道等)、道路幅員、車線数、右折・左折専用車線の有無とその専用車線の数、及び制限速度等の各データから構成される。
【0027】
さらに、ノードデータは、地図上の各道路が交差、合流、分岐するノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、接続リンク間の接続角度、交差点種類等の各データから構成される。
【0028】
背景データは、地図を構成する各種の施設、山、川、湖等の背景を表示したり、行政区域(都道府県、市区町村等)の境界線を地図に重ねて表示したりするために用いられる描画データを有している。この描画データは、施設等のイメージデータとそのイメージデータを描画する座標(緯度・経度)データによって構成される。
【0029】
目印データは、地図上に表示される目印の名称、地図上に表示されるランドマークや進入禁止や一方通行等の通行規制を示すマーク、及び座標(緯度・経度)のデータによって構成される。これらの目印データは、画面に表示される地図上に重ねて表示される。
【0030】
操作スイッチ群7は、例えば、表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、表示装置10の画面に表示される地図のスクロール操作、文字入力、キー選択等の各種入力に使用される。また、操作スイッチ群7は、図示しない、トグルスイッチによって構成されるレイヤ切り替えスイッチを備えている。
【0031】
表示装置10は、例えば液晶ディスプレイによって構成され、表示装置10の画面には位置検出器1から入力された車両の現在位置に対応する自車位置マークと、地図データ入力器6より入力された地図データ、背景データ、目印データによって生成される車両の現在位置の周辺地図を表示することができる。
【0032】
音声入出力装置11は、図示しない入力装置及び出力装置から構成される。入力装置は、ユーザの発話内容を認識して、ナビゲーション装置100の各種入力に用いるものである。一方、出力装置は、スピーカやオーディオアンプ等から構成されるもので、音声案内等に用いられる。
【0033】
VICS受信装置14は、道路に敷設されたビーコンや各地のFM放送局を介して、VICS(Vehicle Information and Communication System)センタから配信される道路交通情報等の情報を受信する装置である。
【0034】
道路交通情報としては、例えば、渋滞区間、上述したリンク毎の渋滞の渋滞度、渋滞区間の旅行時間(所要移動時間)、渋滞の種類(車線規制、交通事故、自然等)等の渋滞情報、事故や工事による通行止めや高速道路等の出入り口閉鎖等の規制情報である。なお、渋滞度は、複数の評価段階(例えば、渋滞、混雑、空き等)で表されるものである。受信した道路交通情報は、制御回路8で処理され、例えば、渋滞情報や規制情報等は、表示装置10の画面に表示される地図に重ねて表示することができる。
【0035】
本実施形態のナビゲーション装置100は、操作スイッチ群7やリモコン13等から目的地の位置を指定すると、現在位置を出発地とする目的地までの最適な経路を自動的に選択して案内経路を形成し表示する、いわゆる経路案内機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、例えば、周知のダイクストラ法によるコスト計算、すなわちリンク長、道路種別、道路幅員等を考慮してリンク毎に付されるコスト値を用いて、最小のコストで目的地に到達する経路を計算する方法が採用される。
【0036】
これらの機能は、主に制御回路8によって各種の演算処理がなされることで実行される。すなわち、制御回路8は、目的地が指定されると地図データ入力器6の地図データを用いて経路を計算し、その経路を表示装置10へ表示させるとともに、分岐地点や右左折すべき交差点において地図の拡大や音声案内を行う。
【0037】
なお、本実施形態のナビゲーション装置100は、車両の現在位置の周辺地図を表示装置10の画面に表示する現在位置周辺表示機能において、図11に示す車両の現在位置20の位置する道路を基準として、その基準道路30の周辺の領域10a、10bに関して表示制限を加え、この基準道路30周辺の領域10a、10bに関して表示態様の異なる複数の地図を階層的に表示する。
【0038】
すなわち、この現在位置周辺表示機能では、画面に表示する地図を図2(a)〜(c)に示す3つのレイヤ構成の地図に切り替えて表示することができる。なお、本実施形態では、レイヤ数が3の場合を例に説明しているが、このレイヤ数は特に限定されるものではない。
【0039】
同図(a)は、基準道路30沿いの主要施設50a〜d、基準道路30に接続する主要道路40a、40bの一部(基準道路30との交差点から所定距離)、及び主要道路40aの交通規制60を表示し、それ以外の領域10a、10b内の表示を非表示にしたものである。以下、この地図表示を「レイヤ1」と呼ぶことにする。
【0040】
このレイヤ1では、基準道路とその基準道路沿いの主要施設や、基準道路に接続する主要道路の一部のみを表示するため、基準道路上の交差点名や交通規制等の情報の認知をし易いものとしている。これにより、例えば、ユーザが目的とする進路前方の交差点や接続道路を目指して走行する場合や、進路沿いに存在する施設を探して走行する場合等に、このレイヤ1を画面に表示することで、ユーザにとって不要な情報が画面から排除されるため、目的とする交差点や施設等が画面から判別し易くすることができる。
【0041】
なお、このレイヤ1において画面に表示する対象として、基準道路に接続する主要道路の至る方面名称(基準道路からその接続道路に進入して向かうことのできる行政区画名称や施設名称等)を加え、この方面名称を該当する接続道路に付加して表示してもよい。これにより、ユーザは、基準道路に接続する主要道路の至る方面を把握することができる。
【0042】
また、主要道路について、例えば、有料道路、国道等の道路種別の道路を主要道路として予め設定してもよいし、道路幅員、車線数等によって主要道路を設定してもよい。さらに、主要施設については、警察署、消防署、役所等の公共施設やガソリンスタンド等の施設を対象とするが、これらの施設に限定されるものではない。
【0043】
図2(b)は、上述のレイヤ1に加えて、領域10a、10b内の主要施設、主要道路を表示し、それ以外の領域10a、10b内の表示を非表示にしたものである。以下、この地図表示を「レイヤ2」と呼ぶことにする。
【0044】
このレイヤ2では、レイヤ1に加え、主要道路や主要施設が表示されるため、基準道路の周辺を広く把握できるようにしている。このレイヤ2についても、画面に表示される情報は選択的に表示されるため、ユーザにとって認知し易いものとなる。これにより、例えば、レイヤ1を画面に表示している状態で、目的とする交差点や施設を見付けたものの、その交差点から目的とする道路に進入できない場合等にレイヤ2に表示を切り替えることで、異なる進入道路を見付けることができる。
【0045】
図2(c)は、ユーザによって任意に設定される地図の尺度に応じて表示される、通常の地図表示のものである。以下、この地図表示を「レイヤ3」と呼ぶことにする。
【0046】
なお、基準道路は、車両の現在位置から道なりに進む道路とすればよいが、例えば、車両の前方で進路が分岐する場合には、基準道路の道路種別と同じ道路種別の分岐路を基準道路として設定する。また、分岐路がともに基準道路と同じ道路種別である場合には、道路幅、車線数等の各種の条件を考慮して道なり道路を判定すればよい。さらに、各レイヤにおいて表示される内容は、本実施形態における表示内容に限定されるものではない。
【0047】
そして、ユーザによる操作スイッチ群7のレイヤ切り替えスイッチの手動操作により、ユーザの希望するレイヤを画面に表示したり、表示制限の多いレイヤ1、レイヤ2、表示制限のないレイヤ3の順序で地図表示を切り替えたり、この逆の順序で地図表示を切り替えたりする。また、レイヤ数が多く設定される場合には、レイヤ切り替えスイッチの長押しで最大表示制限/最小表示制限のレイヤに表示が切り替わるようにしてもよい。
【0048】
さらに、レイヤの切り替え操作については、ユーザによるレイヤ切り替えスイッチの手動操作に限らず、例えば、音声入出力装置11から音声を入力して希望レイヤに切り替えるものであってもよい。これにより、ユーザの操作性を向上することができる。
【0049】
次に、本実施形態の特徴部分である現在位置周辺表示機能について、図7〜図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この現在位置周辺表示機能のレイヤ切り替えは、地図の表示尺度が50m、あるいは100mの場合に機能するものであるが、この表示尺度に限定されるものではない。
【0050】
ステップS10では、車両の現在位置を検出する。ステップS20では、表示装置10の画面に表示する車両の現在位置周辺の背景データ、目印データを取得する。
【0051】
ステップS30では、車両の現在位置周辺の地図データを取得する。ステップS40では、車両の現在位置周辺の通行規制等の交通情報を取得する。なお、VICS受信機14から、渋滞情報等の交通情報を取得してもよい。
【0052】
ステップS50では、操作スイッチ群7のレイヤ切り替えスイッチの状態を取得する。ステップS60では、表示装置10の画面に表示される地図の表示尺度(表示スケール)を取得する。
【0053】
ステップS70では、ステップS50にて取得したレイヤ切り替えスイッチの状態がレイヤ1に対応する状態であるか否かを判定し、肯定判定される場合にはステップS100へ処理を進め、否定判定される場合にはステップS80へ処理を進める。ステップS80では、ステップS50にて取得したレイヤ切り替えスイッチの状態がレイヤ2に対応する状態であるか否かを判定し、肯定判定される場合にはステップS200へ処理を進め、否定判定される場合にはステップS300へ処理を進める。
【0054】
図8に示すステップS100では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS110にて、レイヤ1の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS120にて、レイヤ1の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0055】
図9に示すステップS200では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS210にて、レイヤ2の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS220にて、レイヤ2の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0056】
図10に示すステップS300では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS310にて、レイヤ3の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS320にて、レイヤ3の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0057】
このように、本実施形態のナビゲーション装置は、車両の現在位置の周辺地図を表示する現在位置周辺表示機能において、基準道路の周辺の表示に関して表示態様の異なる複数のレイヤを切り替えて表示する。これにより、ユーザは、必要に応じて指示手段を操作して画面に表示すべき地図の階層を切り替えることで、進路を基準として、目的とする施設や地点へ向かう際に必要な情報を認知し易くすることができる。
【0058】
(変形例1)
本実施形態では、図11に示したように、基準道路30の周辺の領域10a、10bの表示に関して表示制限を加えているが、例えば、図6(a)に示すように、表示制限を受けない領域を車両の現在位置20から前方に進むに従って基準道路30を中心に広がるように設定し、それ以外の表示領域について表示制限を加えてもよい。また、図6(b)に示すように、基準道路30を軸とする円内を表示制限の受けない領域として設定し、それ以外の表示領域について表示制限を加えてもよい。さらに、これら表示制限領域の設定に限定されるものではない。
【0059】
(変形例2)
本実施形態では、目的地を設定せずに車両が走行する場合を想定しているが、経路案内機能の実行中についても、レイヤ切り替えを行うようにしてもよい。例えば、現在位置から目的地までの距離が遠く離れている場合には、レイヤ1の状態で地図を表示し、案内経路以外の他の情報を除去することで、目的地までの案内経路のみを把握し易くする。
【0060】
そして、現在位置が目的地付近まで近づいた場合には、レイヤ1からレイヤ2に自動的に地図表示を切り替えて、案内経路以外の道路が把握できるようにする。これにより、ユーザは、道路の混雑具合等から、案内経路をそのまま進むべきか、案内経路から外れて、他の道路から目的地へ向かうべきか等の判断をすることできる。そして、さらに目的地へ接近した場合には、レイヤ2からレイヤ3に自動的に地図表示を切り替えて、目的地に隣接する駐車場等が把握できるようにする。
【0061】
このように、経路案内機能の実行中には、目的地へ近づくにつれて画面に表示される地図上の情報が増えるため、ユーザは、地図上の情報を把握しながら目的地へ辿り着くことができる。
【0062】
(変形例3)
例えば、図5(a)に示すレイヤ1の地図を画面に表示している場合に、車両の現在位置20付近に特定の施設が存在する場合には、図5(b)に示すように、特定の施設70と、この施設70まで向かうことのできる道路をレイヤ3の表示と同じ表示態様で表示してもよい。また、レイヤ3の地図を画面に表示している場合にも、特定の施設が存在する場合には、図5(b)に示す地図表示に切り替えるようにしてもよい。これにより、その施設や地点以外の不要な情報が画面から消去されるため、ユーザは、その施設や地点を容易に把握することができる。
【0063】
上述した特定の施設については、例えば、経路案内機能において、過去に目的地として設定された施設であってもよいし、さらに、施設に限らず、ユーザによって登録されるメモリ地点や、車両の現在位置する基準道路30が高速道路である場合には、インターチェンジやジャンクション等の地点であってもよい。さらに、ユーザに対して、ガソリンスタンド等の施設種類を指定させ、その指定された施設種類の施設を対象としてもよい。
【0064】
また、燃料の残量を示す信号を図示しないメータECUから取得し、残量が少ない場合には、ガソリンスタンドをその特定の施設と設定してもよい。
【0065】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分についての詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
【0066】
第1の実施形態は、表示制限を受ける領域を非表示にするものであるが、本実施形態では、表示制限を受ける領域に対して視認度を低下させる点で異なる。図3(a)は、レイヤ1の地図表示を示している。同図(a)に示すように、本実施形態のレイヤ1では、基準道路30沿いの主要施設、基準道路30に接続する主要道路の一部、及び主要道路の交通規制を除く、表示制限の領域10a、10b内に位置する施設や道路を非表示にするのではなく、トーンダウンした表示にする。
【0067】
このトーンダウン表示の方法については、例えば、表示制限の領域10a、10b内に位置する施設や道路を描画する線の太さを変更して表示したり、点線/破線で表示したり、背景色に近い色で表示したりすればよいが、これらに限定されるものではない。
【0068】
図3(b)は、本実施形態のレイヤ2の地図表示を示している。同図(b)に示すように、本実施形態のレイヤ2では、レイヤ1に加えて領域10a、10b内の主要施設、主要道路をレイヤ3の表示と同じ表示態様で表示し、それ以外の領域10a、10b内の地図をトーンダウン表示にしたものである。図3(c)は、図2(c)と同じ地図表示であり、ユーザによって任意に設定される地図の尺度に応じて表示される、レイヤ3の地図表示を示している。
【0069】
このように、本実施形態におけるナビゲーション装置は、表示制限を受ける領域を非表示にするのではなく、表示制限を受ける領域に対して視認度を低下させる。これにより、ユーザに対して、必要とする情報を認知し易くしつつ、基準道路の周辺についても、ある程度把握することができるようにすることが可能となる。
【0070】
なお、本実施形態では、レイヤ数が3の場合について説明しているが、トーンダウンの度合いをさらに細かく設定して、多くのレイヤ数が設定されるものであってもよい。さらに、このトーンダウンの度合いが無段階に調整(透過度が微調整)できる操作スイッチを操作スイッチ群7に備えて、レイヤ数を特に限定せずに、ユーザの希望するトーンダウン表示を可能にしてもよい。
【0071】
(変形例4)
第1及び第2の実施形態では、表示装置10の画面に表示するレイヤの切り替えを、レイヤ切り替えスイッチの手動操作や音声入出力装置11からの音声入力によって実行するが、このレイヤの切り替えを車両の走行状態に応じて自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0072】
例えば、車両が走行状態である場合には、図4(a)に示すように、表示制限の加えられたレイヤ1を画面に表示し、信号等で車両が停止した場合には、図4(b)に示すように、表示制限の加えられていないレイヤ3を画面に表示する。そして、再び車両が走行状態になった場合には、図4(a)のレイヤ1を画面に表示する。
【0073】
これにより、走行状態である場合には、ユーザは、目的とする地点へ向かう際に必要な進路沿いの施設や接続道路の情報を把握することができる。また、停止状態である場合には、この進路沿いの施設や接続道路の情報に加えて、進路周辺の施設や接続道路の情報を把握することができる。なお、図4(a)、(b)は、トーンダウン表示の各レイヤを示しているが、第1の実施形態における表示制限領域を非表示にする各レイヤを用いてもよい。
【0074】
また、車両の走行状態に応じてレイヤの切り替えを行うとともに、画面に表示されるレイヤの尺度を変更するようにしてもよい。例えば、走行状態の場合には、停止状態において画面に表示される地図を進路を中心に拡大して表示(詳細表示)し、停止状態の場合には、走行状態において画面に表示される地図を進路を中心に縮小して表示(広域表示)する。これにより、ユーザは、走行状態の場合には、進路と進路沿いの施設等の情報を把握することができ、また、停止状態の場合には、進路周辺の施設等を把握することができる。
【0075】
さらに、車両の走行速度の高低に応じて、トーンダウンの度合いを自動的に調整(透過度を自動的に調整)してもよいし、図12に示すように、非表示とする領域も自動的に可変となるようにしてもよい。さらに、トーンダウンの度合いと非表示とする領域とを自動的に変更するようなものであってもよい。このように、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図上の施設や道路に関する情報が制限されるため、ユーザの情報認知を高めることができる。
【0076】
(変形例5)
第1及び第2の実施形態では、2次元地図(平面地図)における表示制限について説明しているが、3次元地図(立体地図)についても適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、非表示による表示制限のレイヤ1を示す図であり、(b)は、非表示による表示制限のレイヤ2を示す図であり、(c)は、表示制限のないレイヤ3を示す図である。
【図3】(a)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ1を示す図であり、(b)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ2を示す図であり、(c)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ3を示す図である。
【図4】(a)は、車両が走行状態である場合に画面に表示するレイヤ1を示す図であり、(b)は、車両が停止状態である場合に画面に表示するレイヤ3を示す図である。
【図5】(a)は、画面に表示するレイヤ1を示す図であり、(b)は、特定の施設が存在する場合に画面に表示するレイヤ1を示す図である。
【図6】(a)は、表示制限を受けない領域を車両の現在位置20から前方に進むに従って基準道路30を中心に広がるように設定した場合の例であり、(b)は、基準道路30を中心とする円内を表示制限の受けない領域として設定した場合の例である。
【図7】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能における処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ1の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ2の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ3の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態に係わる、車両の現在位置20の位置する基準道路30と、この基準道路30の周辺の領域10a、10bを示した図である。
【図12】変形例4に係わる、車速に応じてトーンダウンの度合いと非表示とする領域とを自動的に可変にする場合の表示イメージ図である。
【符号の説明】
1 位置検出器
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御回路
9 外部メモリ
10 表示装置
11 音声入出力装置
12 リモコンセンサ
13 リモコン
14 VICS受信機
100 ナビゲーション装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用地図表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画面に表示される地図上の行政区画名や建物名等の表示を地図上の道路表示から独立して切り替えることができる車両用走行案内装置がある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に開示されている車両用走行案内装置は、例えば、地図上の道路表示に用いられる道路データを描画状態で記憶する道路用VRAM、地図上の文字表示に用いられるテキストデータを描画状態で記憶するテキスト用VRAM、これらVRAMに記憶された道路データとテキストデータを画面上に重ねて表示する表示制御回路、及び、テキスト用VRAMに記憶すべきテキストデータ(行政区画名、建物名等)を切り替えるテキスト切り替えスイッチによって構成される。そして、テキスト切り替えスイッチの入力に応じたテキストデータを、テキスト用VRAMに記憶する。これにより、画面上の道路表示の内容はそのまま保持され、画面上のテキストデータのみが切り換わる。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−62186号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、走行中のユーザは、進路沿いの施設や進路前方の交差点等を認知して、目的とする地点に正しく向かっているのかを判断する。従って、走行中の場合には、例えば、進路を基準とした情報のみを画面に表示し、進路から遠く離れた情報等を画面表示から排除することで、走行中のユーザは、目的とする地点へ向かう際の必要な情報を、画面上から容易に取得することが可能となる。しかしながら、従来の車両用走行案内装置では、テキストの種類を切り替えるのみで、車両の進路を基準として画面に表示すべき情報を変更することができない。
【0005】
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたもので、車両の進路を基準として画面に表示すべき情報を変更することができる車両用地図表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の車両用地図表示装置は、地図を画面に表示する車両用地図表示装置であって、車両の位置する道路を基準として、この基準道路とその周辺の地図を表示する全体地図と、基準道路の周辺の表示に表示制限を加え、基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する制限地図とを複数の画面で階層的に表示する表示処理手段と、所定の条件に応じて画面に表示すべき地図の階層を切り替える表示切り替え手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
このように、本発明の車両用地図表示装置は、車両の位置する道路を基準として、この基準道路とその周辺の地図を表示する全体地図と、基準道路の周辺の地図表示に表示制限を加えた制限地図とを複数の画面で階層的に画面に表示する。そして、この画面に表示すべき地図の階層を所定の条件に応じて切り替える。
【0008】
これにより、例えば、車両が走行中の場合には、画面に表示すべき地図の階層を制限地図に切り替えることで、ユーザは、目的とする地点へ向かう際に必要な進路前方の交差点や進路沿いの施設等の情報を、画面上から容易に取得することが可能となる。また、車両が停止中の場合には、画面に表示すべき地図の階層を全体地図に切り替えることで、ユーザは、進路周辺の道路や施設を確認することができる。
【0009】
請求項2に記載の車両用地図表示装置では、表示処理手段は、制限地図として、基準道路の周辺の表示に関して表示制限レベルの異なる複数の制限地図を有することを特徴とする。例えば、請求項3に記載のように、基準道路沿いの主要施設、基準道路に接続する主要道路の基準道路との接続付近、及び主要道路の交通規制を基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第1制限地図と、基準道路沿いの主要施設、基準道路に接続する主要道路の基準道路との接続付近、主要道路の交通規制に加え、主要施設、及び主要道路を基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く基準道路の周辺の表示に関して全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第2制限地図とを表示処理手段に備えるようにする。
【0010】
これにより、例えば、ユーザが目的とする進路前方の交差点や接続道路を目指して走行する場合や、進路沿いに存在する施設を探して走行する場合等に第1制限地図を画面に表示することで、ユーザにとって不要な情報が画面から排除されるため、目的とする交差点や施設等が画面から判別し易くすることができる。
【0011】
また、第1制限地図を画面に表示している状態で、目的とする交差点や施設を見付けたものの、その交差点から目的とする道路に進入できない場合等に第2制限地図を画面に表示することで、異なる進入道路を見付けることができる。
【0012】
請求項4に記載の車両用地図表示装置によれば、表示処理手段は、制限地図において、基準道路の周辺を非表示にすることを特徴とする。これにより、ユーザは、基準道路沿いの主要施設や基準道路に接続する主要道路等を容易に把握することができる。なお、請求項5に記載のように、基準道路の周辺の表示を全体地図の表示に対して視認度の低下した表示態様とすることで、ユーザに対して、必要とする情報を認知し易くしつつ、基準道路の周辺に対して、ある程度把握することが可能となる。
【0013】
請求項6に記載の車両用地図表示装置によれば、画面の表示切り替えを指示する指示手段を備え、表示切り替え手段は、指示手段の指示に従って画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする。
【0014】
例えば、ユーザが必要に応じて指示手段を操作して、画面に表示すべき地図の階層を切り替えることで、目的とする施設や地点へ向かう際に必要な情報を認知し易くすることができる。
【0015】
請求項7に記載の車両用地図表示装置では、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を備え、表示切り替え手段は、車両の走行状態に応じて画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする。これにより、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図上の施設や道路に関する情報が制限されるため、ユーザの情報認知を高めることができる。
【0016】
請求項8に記載の車両用地図表示装置によれば、表示切り替え手段は、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図の縮尺を変更する縮尺変更手段を備えることを特徴とする。
【0017】
例えば、走行状態の場合には、停止状態において画面に表示される地図を基準道路を中心に拡大して表示(詳細表示)し、停止状態の場合には、走行状態において画面に表示される地図を基準道路を中心に縮小して表示(広域表示)する。このように、走行状態に応じて地図の縮尺(尺度)を変更することにより、ユーザは、走行状態の場合には、基準道路と基準道路沿いの施設等の情報を把握することができ、また、停止状態の場合には、基準道路の周辺の施設等を把握することができる。
【0018】
請求項9に記載の車両用地図表示装置では、出発地から目的地までの経路を計算する経路計算手段と、経路計算手段によって計算された経路を案内する経路案内手段とを備え、表示切り替え手段は、経路案内中の場合、現在位置から目的地までの距離が近づくに従って、画面に表示すべき地図の階層を制限地図から全体地図に切り替えることを特徴とする。これにより、目的地へ近づくにつれて画面に表示される地図上の情報が増えるため、地図上の情報を把握しながら目的地へ辿り着くことができる。
【0019】
請求項10に記載の車両用地図表示装置によれば、表示処理手段は、表示制限の対象となる基準道路の周辺の地図上に特定の施設・地点が存在する場合、第1制限地図において、基準道路の周辺の地図表示に含まれる基準道路から特定の施設・地点まで向かうことのできる道路、及び特定の施設・地点を全体地図の表示と同じ表示態様で表示することを特徴とする。
【0020】
例えば、経路案内の目的地として過去に設定された施設や、ユーザの設定したメモリ地点等と、基準道路からその施設や地点に向かうことのできる道路に対して、表示制限を加えずに表示する。これにより、その施設や地点以外の不要な情報が画面から消去されるため、ユーザは、その施設や地点を容易に把握することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における車両用地図表示装置に関して、図面に基づいて説明する。なお、本発明の車両用地図表示装置をナビゲーション装置の一機能として実現した例について説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係わるナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態のナビゲーション装置100は、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、音声入出力装置11、リモコンセンサ12、VICS受信機14、及びこれらと接続する制御回路8によって構成される。
【0023】
制御回路8は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。ROMには、ナビゲーション装置100が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。また、制御回路8は、外部メモリ9に記憶されるデータを読み込んだり、外部メモリ9にデータを書き込んだりする。
【0024】
位置検出器1は、いずれも周知の地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機5を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器1を上述した内の一部で構成してもよく、更に、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車速センサ等を用いてもよい。
【0025】
地図データ入力器6は、地図データ、背景データ、目印データ等の各種データを入力するための装置であり、制御回路8からの要請により各種データを送信する。これら各種データを記憶する記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROMやDVD−ROM等が用いられるが、メモリカードやハードディスク等の書き込み可能な記憶媒体を用いてもよい。ここで、地図データを構成するリンクデータ・ノードデータ、背景データ、及び目印データについて説明する。
【0026】
先ず、リンクデータのリンクとは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割し、それぞれのノード間をリンクとして規定するものであり、各リンクを接続することにより道路が構成される。リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端及び終端ノード座標(緯度・経度)、道路名称、道路種別(有料道路、国道、都道府県道、市区町村道等)、道路幅員、車線数、右折・左折専用車線の有無とその専用車線の数、及び制限速度等の各データから構成される。
【0027】
さらに、ノードデータは、地図上の各道路が交差、合流、分岐するノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、接続リンク間の接続角度、交差点種類等の各データから構成される。
【0028】
背景データは、地図を構成する各種の施設、山、川、湖等の背景を表示したり、行政区域(都道府県、市区町村等)の境界線を地図に重ねて表示したりするために用いられる描画データを有している。この描画データは、施設等のイメージデータとそのイメージデータを描画する座標(緯度・経度)データによって構成される。
【0029】
目印データは、地図上に表示される目印の名称、地図上に表示されるランドマークや進入禁止や一方通行等の通行規制を示すマーク、及び座標(緯度・経度)のデータによって構成される。これらの目印データは、画面に表示される地図上に重ねて表示される。
【0030】
操作スイッチ群7は、例えば、表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、表示装置10の画面に表示される地図のスクロール操作、文字入力、キー選択等の各種入力に使用される。また、操作スイッチ群7は、図示しない、トグルスイッチによって構成されるレイヤ切り替えスイッチを備えている。
【0031】
表示装置10は、例えば液晶ディスプレイによって構成され、表示装置10の画面には位置検出器1から入力された車両の現在位置に対応する自車位置マークと、地図データ入力器6より入力された地図データ、背景データ、目印データによって生成される車両の現在位置の周辺地図を表示することができる。
【0032】
音声入出力装置11は、図示しない入力装置及び出力装置から構成される。入力装置は、ユーザの発話内容を認識して、ナビゲーション装置100の各種入力に用いるものである。一方、出力装置は、スピーカやオーディオアンプ等から構成されるもので、音声案内等に用いられる。
【0033】
VICS受信装置14は、道路に敷設されたビーコンや各地のFM放送局を介して、VICS(Vehicle Information and Communication System)センタから配信される道路交通情報等の情報を受信する装置である。
【0034】
道路交通情報としては、例えば、渋滞区間、上述したリンク毎の渋滞の渋滞度、渋滞区間の旅行時間(所要移動時間)、渋滞の種類(車線規制、交通事故、自然等)等の渋滞情報、事故や工事による通行止めや高速道路等の出入り口閉鎖等の規制情報である。なお、渋滞度は、複数の評価段階(例えば、渋滞、混雑、空き等)で表されるものである。受信した道路交通情報は、制御回路8で処理され、例えば、渋滞情報や規制情報等は、表示装置10の画面に表示される地図に重ねて表示することができる。
【0035】
本実施形態のナビゲーション装置100は、操作スイッチ群7やリモコン13等から目的地の位置を指定すると、現在位置を出発地とする目的地までの最適な経路を自動的に選択して案内経路を形成し表示する、いわゆる経路案内機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、例えば、周知のダイクストラ法によるコスト計算、すなわちリンク長、道路種別、道路幅員等を考慮してリンク毎に付されるコスト値を用いて、最小のコストで目的地に到達する経路を計算する方法が採用される。
【0036】
これらの機能は、主に制御回路8によって各種の演算処理がなされることで実行される。すなわち、制御回路8は、目的地が指定されると地図データ入力器6の地図データを用いて経路を計算し、その経路を表示装置10へ表示させるとともに、分岐地点や右左折すべき交差点において地図の拡大や音声案内を行う。
【0037】
なお、本実施形態のナビゲーション装置100は、車両の現在位置の周辺地図を表示装置10の画面に表示する現在位置周辺表示機能において、図11に示す車両の現在位置20の位置する道路を基準として、その基準道路30の周辺の領域10a、10bに関して表示制限を加え、この基準道路30周辺の領域10a、10bに関して表示態様の異なる複数の地図を階層的に表示する。
【0038】
すなわち、この現在位置周辺表示機能では、画面に表示する地図を図2(a)〜(c)に示す3つのレイヤ構成の地図に切り替えて表示することができる。なお、本実施形態では、レイヤ数が3の場合を例に説明しているが、このレイヤ数は特に限定されるものではない。
【0039】
同図(a)は、基準道路30沿いの主要施設50a〜d、基準道路30に接続する主要道路40a、40bの一部(基準道路30との交差点から所定距離)、及び主要道路40aの交通規制60を表示し、それ以外の領域10a、10b内の表示を非表示にしたものである。以下、この地図表示を「レイヤ1」と呼ぶことにする。
【0040】
このレイヤ1では、基準道路とその基準道路沿いの主要施設や、基準道路に接続する主要道路の一部のみを表示するため、基準道路上の交差点名や交通規制等の情報の認知をし易いものとしている。これにより、例えば、ユーザが目的とする進路前方の交差点や接続道路を目指して走行する場合や、進路沿いに存在する施設を探して走行する場合等に、このレイヤ1を画面に表示することで、ユーザにとって不要な情報が画面から排除されるため、目的とする交差点や施設等が画面から判別し易くすることができる。
【0041】
なお、このレイヤ1において画面に表示する対象として、基準道路に接続する主要道路の至る方面名称(基準道路からその接続道路に進入して向かうことのできる行政区画名称や施設名称等)を加え、この方面名称を該当する接続道路に付加して表示してもよい。これにより、ユーザは、基準道路に接続する主要道路の至る方面を把握することができる。
【0042】
また、主要道路について、例えば、有料道路、国道等の道路種別の道路を主要道路として予め設定してもよいし、道路幅員、車線数等によって主要道路を設定してもよい。さらに、主要施設については、警察署、消防署、役所等の公共施設やガソリンスタンド等の施設を対象とするが、これらの施設に限定されるものではない。
【0043】
図2(b)は、上述のレイヤ1に加えて、領域10a、10b内の主要施設、主要道路を表示し、それ以外の領域10a、10b内の表示を非表示にしたものである。以下、この地図表示を「レイヤ2」と呼ぶことにする。
【0044】
このレイヤ2では、レイヤ1に加え、主要道路や主要施設が表示されるため、基準道路の周辺を広く把握できるようにしている。このレイヤ2についても、画面に表示される情報は選択的に表示されるため、ユーザにとって認知し易いものとなる。これにより、例えば、レイヤ1を画面に表示している状態で、目的とする交差点や施設を見付けたものの、その交差点から目的とする道路に進入できない場合等にレイヤ2に表示を切り替えることで、異なる進入道路を見付けることができる。
【0045】
図2(c)は、ユーザによって任意に設定される地図の尺度に応じて表示される、通常の地図表示のものである。以下、この地図表示を「レイヤ3」と呼ぶことにする。
【0046】
なお、基準道路は、車両の現在位置から道なりに進む道路とすればよいが、例えば、車両の前方で進路が分岐する場合には、基準道路の道路種別と同じ道路種別の分岐路を基準道路として設定する。また、分岐路がともに基準道路と同じ道路種別である場合には、道路幅、車線数等の各種の条件を考慮して道なり道路を判定すればよい。さらに、各レイヤにおいて表示される内容は、本実施形態における表示内容に限定されるものではない。
【0047】
そして、ユーザによる操作スイッチ群7のレイヤ切り替えスイッチの手動操作により、ユーザの希望するレイヤを画面に表示したり、表示制限の多いレイヤ1、レイヤ2、表示制限のないレイヤ3の順序で地図表示を切り替えたり、この逆の順序で地図表示を切り替えたりする。また、レイヤ数が多く設定される場合には、レイヤ切り替えスイッチの長押しで最大表示制限/最小表示制限のレイヤに表示が切り替わるようにしてもよい。
【0048】
さらに、レイヤの切り替え操作については、ユーザによるレイヤ切り替えスイッチの手動操作に限らず、例えば、音声入出力装置11から音声を入力して希望レイヤに切り替えるものであってもよい。これにより、ユーザの操作性を向上することができる。
【0049】
次に、本実施形態の特徴部分である現在位置周辺表示機能について、図7〜図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この現在位置周辺表示機能のレイヤ切り替えは、地図の表示尺度が50m、あるいは100mの場合に機能するものであるが、この表示尺度に限定されるものではない。
【0050】
ステップS10では、車両の現在位置を検出する。ステップS20では、表示装置10の画面に表示する車両の現在位置周辺の背景データ、目印データを取得する。
【0051】
ステップS30では、車両の現在位置周辺の地図データを取得する。ステップS40では、車両の現在位置周辺の通行規制等の交通情報を取得する。なお、VICS受信機14から、渋滞情報等の交通情報を取得してもよい。
【0052】
ステップS50では、操作スイッチ群7のレイヤ切り替えスイッチの状態を取得する。ステップS60では、表示装置10の画面に表示される地図の表示尺度(表示スケール)を取得する。
【0053】
ステップS70では、ステップS50にて取得したレイヤ切り替えスイッチの状態がレイヤ1に対応する状態であるか否かを判定し、肯定判定される場合にはステップS100へ処理を進め、否定判定される場合にはステップS80へ処理を進める。ステップS80では、ステップS50にて取得したレイヤ切り替えスイッチの状態がレイヤ2に対応する状態であるか否かを判定し、肯定判定される場合にはステップS200へ処理を進め、否定判定される場合にはステップS300へ処理を進める。
【0054】
図8に示すステップS100では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS110にて、レイヤ1の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS120にて、レイヤ1の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0055】
図9に示すステップS200では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS210にて、レイヤ2の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS220にて、レイヤ2の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0056】
図10に示すステップS300では、表示スケールが50mであるか否かを判定し、50mである場合にはステップS310にて、レイヤ3の地図表示を表示スケール50mで行う。一方、否定判定される場合にはステップS320にて、レイヤ3の地図表示を表示スケール100mで行う。そして、上述した処理を繰り返す。
【0057】
このように、本実施形態のナビゲーション装置は、車両の現在位置の周辺地図を表示する現在位置周辺表示機能において、基準道路の周辺の表示に関して表示態様の異なる複数のレイヤを切り替えて表示する。これにより、ユーザは、必要に応じて指示手段を操作して画面に表示すべき地図の階層を切り替えることで、進路を基準として、目的とする施設や地点へ向かう際に必要な情報を認知し易くすることができる。
【0058】
(変形例1)
本実施形態では、図11に示したように、基準道路30の周辺の領域10a、10bの表示に関して表示制限を加えているが、例えば、図6(a)に示すように、表示制限を受けない領域を車両の現在位置20から前方に進むに従って基準道路30を中心に広がるように設定し、それ以外の表示領域について表示制限を加えてもよい。また、図6(b)に示すように、基準道路30を軸とする円内を表示制限の受けない領域として設定し、それ以外の表示領域について表示制限を加えてもよい。さらに、これら表示制限領域の設定に限定されるものではない。
【0059】
(変形例2)
本実施形態では、目的地を設定せずに車両が走行する場合を想定しているが、経路案内機能の実行中についても、レイヤ切り替えを行うようにしてもよい。例えば、現在位置から目的地までの距離が遠く離れている場合には、レイヤ1の状態で地図を表示し、案内経路以外の他の情報を除去することで、目的地までの案内経路のみを把握し易くする。
【0060】
そして、現在位置が目的地付近まで近づいた場合には、レイヤ1からレイヤ2に自動的に地図表示を切り替えて、案内経路以外の道路が把握できるようにする。これにより、ユーザは、道路の混雑具合等から、案内経路をそのまま進むべきか、案内経路から外れて、他の道路から目的地へ向かうべきか等の判断をすることできる。そして、さらに目的地へ接近した場合には、レイヤ2からレイヤ3に自動的に地図表示を切り替えて、目的地に隣接する駐車場等が把握できるようにする。
【0061】
このように、経路案内機能の実行中には、目的地へ近づくにつれて画面に表示される地図上の情報が増えるため、ユーザは、地図上の情報を把握しながら目的地へ辿り着くことができる。
【0062】
(変形例3)
例えば、図5(a)に示すレイヤ1の地図を画面に表示している場合に、車両の現在位置20付近に特定の施設が存在する場合には、図5(b)に示すように、特定の施設70と、この施設70まで向かうことのできる道路をレイヤ3の表示と同じ表示態様で表示してもよい。また、レイヤ3の地図を画面に表示している場合にも、特定の施設が存在する場合には、図5(b)に示す地図表示に切り替えるようにしてもよい。これにより、その施設や地点以外の不要な情報が画面から消去されるため、ユーザは、その施設や地点を容易に把握することができる。
【0063】
上述した特定の施設については、例えば、経路案内機能において、過去に目的地として設定された施設であってもよいし、さらに、施設に限らず、ユーザによって登録されるメモリ地点や、車両の現在位置する基準道路30が高速道路である場合には、インターチェンジやジャンクション等の地点であってもよい。さらに、ユーザに対して、ガソリンスタンド等の施設種類を指定させ、その指定された施設種類の施設を対象としてもよい。
【0064】
また、燃料の残量を示す信号を図示しないメータECUから取得し、残量が少ない場合には、ガソリンスタンドをその特定の施設と設定してもよい。
【0065】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分についての詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
【0066】
第1の実施形態は、表示制限を受ける領域を非表示にするものであるが、本実施形態では、表示制限を受ける領域に対して視認度を低下させる点で異なる。図3(a)は、レイヤ1の地図表示を示している。同図(a)に示すように、本実施形態のレイヤ1では、基準道路30沿いの主要施設、基準道路30に接続する主要道路の一部、及び主要道路の交通規制を除く、表示制限の領域10a、10b内に位置する施設や道路を非表示にするのではなく、トーンダウンした表示にする。
【0067】
このトーンダウン表示の方法については、例えば、表示制限の領域10a、10b内に位置する施設や道路を描画する線の太さを変更して表示したり、点線/破線で表示したり、背景色に近い色で表示したりすればよいが、これらに限定されるものではない。
【0068】
図3(b)は、本実施形態のレイヤ2の地図表示を示している。同図(b)に示すように、本実施形態のレイヤ2では、レイヤ1に加えて領域10a、10b内の主要施設、主要道路をレイヤ3の表示と同じ表示態様で表示し、それ以外の領域10a、10b内の地図をトーンダウン表示にしたものである。図3(c)は、図2(c)と同じ地図表示であり、ユーザによって任意に設定される地図の尺度に応じて表示される、レイヤ3の地図表示を示している。
【0069】
このように、本実施形態におけるナビゲーション装置は、表示制限を受ける領域を非表示にするのではなく、表示制限を受ける領域に対して視認度を低下させる。これにより、ユーザに対して、必要とする情報を認知し易くしつつ、基準道路の周辺についても、ある程度把握することができるようにすることが可能となる。
【0070】
なお、本実施形態では、レイヤ数が3の場合について説明しているが、トーンダウンの度合いをさらに細かく設定して、多くのレイヤ数が設定されるものであってもよい。さらに、このトーンダウンの度合いが無段階に調整(透過度が微調整)できる操作スイッチを操作スイッチ群7に備えて、レイヤ数を特に限定せずに、ユーザの希望するトーンダウン表示を可能にしてもよい。
【0071】
(変形例4)
第1及び第2の実施形態では、表示装置10の画面に表示するレイヤの切り替えを、レイヤ切り替えスイッチの手動操作や音声入出力装置11からの音声入力によって実行するが、このレイヤの切り替えを車両の走行状態に応じて自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0072】
例えば、車両が走行状態である場合には、図4(a)に示すように、表示制限の加えられたレイヤ1を画面に表示し、信号等で車両が停止した場合には、図4(b)に示すように、表示制限の加えられていないレイヤ3を画面に表示する。そして、再び車両が走行状態になった場合には、図4(a)のレイヤ1を画面に表示する。
【0073】
これにより、走行状態である場合には、ユーザは、目的とする地点へ向かう際に必要な進路沿いの施設や接続道路の情報を把握することができる。また、停止状態である場合には、この進路沿いの施設や接続道路の情報に加えて、進路周辺の施設や接続道路の情報を把握することができる。なお、図4(a)、(b)は、トーンダウン表示の各レイヤを示しているが、第1の実施形態における表示制限領域を非表示にする各レイヤを用いてもよい。
【0074】
また、車両の走行状態に応じてレイヤの切り替えを行うとともに、画面に表示されるレイヤの尺度を変更するようにしてもよい。例えば、走行状態の場合には、停止状態において画面に表示される地図を進路を中心に拡大して表示(詳細表示)し、停止状態の場合には、走行状態において画面に表示される地図を進路を中心に縮小して表示(広域表示)する。これにより、ユーザは、走行状態の場合には、進路と進路沿いの施設等の情報を把握することができ、また、停止状態の場合には、進路周辺の施設等を把握することができる。
【0075】
さらに、車両の走行速度の高低に応じて、トーンダウンの度合いを自動的に調整(透過度を自動的に調整)してもよいし、図12に示すように、非表示とする領域も自動的に可変となるようにしてもよい。さらに、トーンダウンの度合いと非表示とする領域とを自動的に変更するようなものであってもよい。このように、車両の走行状態に応じて画面に表示される地図上の施設や道路に関する情報が制限されるため、ユーザの情報認知を高めることができる。
【0076】
(変形例5)
第1及び第2の実施形態では、2次元地図(平面地図)における表示制限について説明しているが、3次元地図(立体地図)についても適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるナビゲーション装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、非表示による表示制限のレイヤ1を示す図であり、(b)は、非表示による表示制限のレイヤ2を示す図であり、(c)は、表示制限のないレイヤ3を示す図である。
【図3】(a)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ1を示す図であり、(b)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ2を示す図であり、(c)は、トーンダウンによる表示制限のレイヤ3を示す図である。
【図4】(a)は、車両が走行状態である場合に画面に表示するレイヤ1を示す図であり、(b)は、車両が停止状態である場合に画面に表示するレイヤ3を示す図である。
【図5】(a)は、画面に表示するレイヤ1を示す図であり、(b)は、特定の施設が存在する場合に画面に表示するレイヤ1を示す図である。
【図6】(a)は、表示制限を受けない領域を車両の現在位置20から前方に進むに従って基準道路30を中心に広がるように設定した場合の例であり、(b)は、基準道路30を中心とする円内を表示制限の受けない領域として設定した場合の例である。
【図7】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能における処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ1の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ2の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係わる、現在位置周辺表示機能におけるレイヤ3の地図表示の処理を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態に係わる、車両の現在位置20の位置する基準道路30と、この基準道路30の周辺の領域10a、10bを示した図である。
【図12】変形例4に係わる、車速に応じてトーンダウンの度合いと非表示とする領域とを自動的に可変にする場合の表示イメージ図である。
【符号の説明】
1 位置検出器
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御回路
9 外部メモリ
10 表示装置
11 音声入出力装置
12 リモコンセンサ
13 リモコン
14 VICS受信機
100 ナビゲーション装置
Claims (10)
- 地図を画面に表示する車両用地図表示装置であって、
車両の位置する道路を基準として、この基準道路とその周辺の地図を表示する全体地図と、前記基準道路の周辺の表示に表示制限を加え、前記基準道路の周辺の表示に関して前記全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する制限地図とを複数の画面で階層的に表示する表示処理手段と、
所定の条件に応じて前記画面に表示すべき地図の階層を切り替える表示切り替え手段とを備えることを特徴とする車両用地図表示装置。 - 前記表示処理手段は、前記制限地図として、前記基準道路の周辺の表示に関して表示制限レベルの異なる複数の制限地図を有することを特徴とする請求項1記載の車両用地図表示装置。
- 前記表示処理手段は、前記制限地図として、前記基準道路沿いの主要施設、前記基準道路に接続する主要道路の前記基準道路との接続付近、及び前記主要道路の交通規制を前記基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く前記基準道路の周辺の表示に関して前記全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第1制限地図と、
前記基準道路沿いの主要施設、前記基準道路に接続する主要道路の前記基準道路との接続付近、前記主要道路の交通規制に加え、主要施設、及び主要道路を前記基準道路の表示と同じ表示態様で表示し、これらを除く前記基準道路の周辺の表示に関して前記全体地図の表示と異なる表示態様の地図を表示する第2制限地図とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の車両用地図表示装置。 - 前記表示処理手段は、前記制限地図において、前記基準道路の周辺を非表示にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用地図表示装置。
- 前記表示処理手段は、前記制限地図において、前記基準道路の周辺の表示を前記全体地図の表示に対して視認度の低下した表示態様とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用地図表示装置。
- 前記画面の表示切り替えを指示する指示手段を備え、
前記表示切り替え手段は、前記指示手段の指示に従って前記画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用地図表示装置。 - 前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を備え、
前記表示切り替え手段は、前記車両の走行状態に応じて前記画面に表示すべき地図の階層を切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用地図表示装置。 - 前記表示切り替え手段は、前記車両の走行状態に応じて前記画面に表示される地図の縮尺を変更する縮尺変更手段を備えることを特徴とする請求項7記載の車両用地図表示装置。
- 出発地から目的地までの経路を計算する経路計算手段と、
前記経路計算手段によって計算された経路を案内する経路案内手段とを備え、
前記表示切り替え手段は、前記経路案内中の場合、現在位置から前記目的地までの距離が近づくに従って、前記画面に表示すべき地図の階層を前記制限地図から前記全体地図に切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用地図表示装置。 - 前記表示処理手段は、前記表示制限の対象となる前記基準道路の周辺の地図上に特定の施設・地点が存在する場合、前記第1制限地図において、前記基準道路の周辺の地図表示に含まれる前記基準道路から前記特定の施設・地点まで向かうことのできる道路、及び前記特定の施設・地点を前記全体地図の表示と同じ表示態様で表示することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の車両用地図表示装置。
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