JP2004314775A - 操舵制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動手段の故障の際に、バックアップ手段が単独で油圧パワーシリンダを駆動制御することのできる操舵制御装置を提供する。
【解決手段】操舵軸2の操舵角に応じて第1油圧パワーシリンダ3を駆動させる駆動手段3と、前記操舵軸の操舵角に応じて第2油圧パワーシリンダ15を駆動させるバックアップ手段5とを備えている。バックアップ手段は、操舵軸の回転トルクが直接伝達されて、該回転比を変更可能な遊星歯車機構17と、遊星歯車機構からの出力トルクにより駆動して、第2油圧パワーシリンダを作動させるギアポンプ16とを備え、駆動手段の故障時には、バックアップ手段が独立してピストンロッド9を作動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】操舵軸2の操舵角に応じて第1油圧パワーシリンダ3を駆動させる駆動手段3と、前記操舵軸の操舵角に応じて第2油圧パワーシリンダ15を駆動させるバックアップ手段5とを備えている。バックアップ手段は、操舵軸の回転トルクが直接伝達されて、該回転比を変更可能な遊星歯車機構17と、遊星歯車機構からの出力トルクにより駆動して、第2油圧パワーシリンダを作動させるギアポンプ16とを備え、駆動手段の故障時には、バックアップ手段が独立してピストンロッド9を作動させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵制御装置に関し、とりわけ、ステアリングホイールと前輪操舵用駆動機構とを分離してなるステアバイワイヤ式の操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の操舵制御装置としては、運転者の意思を阻害することなく熟練者と同様のステアリング制御を可能とするために、ステアリングホイールと操舵輪である前輪の操舵駆動機構とを直結せずに分離し、ステアリングホイールの操舵角に適当な補正を加えてアクチュエータを介して操舵用駆動機構を駆動する、いわゆるステアバイワイヤ式の操舵制御装置が知られており、その一例として、以下の特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
この操舵制御装置は、ステアリングホィールに取付られた操舵軸に、操舵反力モータと操舵角センサが設けられており、この操舵角センサは、操舵軸の操舵角を検出して、その検出値をコントローラに出力している。また、前記操舵反力モータは、コントローラが演算したトルクを操舵反力として操舵軸に伝達する。
【0004】
前記コントローラは、操舵モータとともに油圧制御弁駆動手段の第1切換バルブと第2切換バルブを制御するようになっている。
【0005】
前記操舵モータは、その回転軸に操舵用ギアボックスを構成するパワーステアリング(PS)バルブの作動軸が連結されており、このPSバルブは、車両の操舵輪である左右前輪を操舵するラックを駆動するピニオンギアを備えていると共に、油圧パワーシリンダに連通する複数の油圧ポートを備えている。
【0006】
前記第1切換バルブと第2切換バルブは、通常時には、PSポンプ及びシリンダをPSバルブに導通させるように制御されるが、PSバルブの動作に異常が検出された場合には、その位置が切り換えられて、PSポンプ及びシリンダを、フェールセーフ機構である全油圧パワーステアリング(PS)に連通させる。
【0007】
これによって、ステアリングホイールが回転操作されると、その操舵角に応じた油量をいずれかの油圧ポートから流出させて油圧パワーシリンダの第1油圧室かまたは第2油圧室に選択的に供給して、ピストンを左右いずれかに移動させてラックバーを介して左右前輪を操舵するようになっている。
【0008】
すなわち、ステアリングホイールと油圧パワーシリンダとの間に操舵軸を配設することなく、全油圧PSによって所望のフェールセーフ機能を発揮させるようになっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−125643号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の操舵制御装置にあっては、PSバルブの故障時には、前述のようなフェールセーフ機能が発揮されるものの、PSポンプ自体が故障した場合には、PSバルブの切り換え制御は可能であるが、PSポンプから油圧を供給することができなくなる。このため、全油圧PSによるフェールセーフ機能を発揮できずに、ステアリングホイールの回転操作が困難になるおそれがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の操舵制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、とりわけ、駆動手段と独立して設けられて、操舵軸の操舵角に応じてアクチュエータを駆動させるバックアップ手段は、前記ステアリングホイールの回転操作により発生する操舵軸の回転トルクにより駆動して、前記アクチュエータを作動させるポンプ機構を備えたことを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、駆動手段が正常に駆動している場合は、ステアリングホイールの回転操作に伴う操舵軸の操舵角に応じて駆動手段が駆動されてアクチュエータにより操舵輪を制御する一方、前記駆動手段が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、ステアリングホイールの回転操作力、つまり手動による回転操作力が操舵軸を介してバックアップ手段のポンプ機構が手動によって駆動されてアクチュエータを作動させる。つまり、ステアリングホイールの手動による回転操舵力によってポンプ機構を駆動させて、アクチュエータを作動させる。
【0013】
このため、駆動手段のいずれの個所が故障したとしても、バックアップ手段は何らの影響を受けずに、ポンプ機構が、駆動手段とは関係なく独自に駆動してアクチュエータを作動させ、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪を制御することが可能になる。
【0014】
このように、駆動手段とは直接関連性のない前記バックアップ手段によるフェールセーフ機能が働いて、ステアリングホイールの通常の回転操作により操舵輪の制御を何ら支障無く確実に行うことができるので、安全性が向上する。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、前記駆動手段を、駆動モータと、該駆動モータによって回転駆動される正逆回転可能な油圧ポンプとによって構成すると共に、前記バックアップ手段は、前記操舵軸の回転比を変更可能な機械的な可変機構を備え、前記駆動手段が正常に駆動している場合には、制御手段が前記駆動モータを制御して油圧ポンプからの油圧によって前記アクチュエータを駆動する一方、前記駆動手段が故障した場合には、前記ステアリングホイールから操舵軸に伝達された回転トルクによって前記可変機構を介してポンプ機構により前記アクチュエータを駆動することを特徴としている。
【0016】
したがって、この発明によれば、請求項1の発明の作用効果に加えて、バックアップ手段の一部を機械的な可変機構によって構成したことから、構造が簡素化されると共に、簡単な構成で故障時の制御を行うことが可能になる。したがって、装置の製造作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、可変機構は、駆動手段の正常時には、操舵輪からアクチュエータを介して入力された反力を、前記ポンプ機構を介して前記操舵軸に伝達すると共に、駆動手段の故障時には、ステアリングホイールの回転操作に伴う操舵軸の減速比を変化させてポンプ機構に伝達することにより、前記アクチュエータを駆動することを特徴としている。
【0018】
この発明によれば、駆動手段が正常に駆動している場合に、アクチュエータからの反力がポンプ機構から可変機構へ伝達され、さらに操舵軸からステアリングホイールに伝達されるため、前記反力が作用しない場合に比較して、該ステアリングホイールの操舵フィーリングが良好になる。
【0019】
また、駆動手段の故障時には、可変機構が操舵軸の操舵角に応じてポンプ機構の駆動軸に対する減速比を、固定比として、例えば1:1に変えるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる操舵制御装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0021】
図1は第1の実施形態における操舵制御装置の概略を示し、操舵入力手段であるステアリングホィール1に連結された操舵軸2と、左右前輪FL、FRの操舵用のアクチュエータである油圧パワーシリンダ3と、該操舵軸2の操舵角に応じて前記油圧パワーシリンダ3を駆動させる駆動手段4と、該駆動手段4と独立して設けられて、前記操舵軸2の操舵角に応じて前記油圧パワーシリンダ3を駆動するバックアップ手段5と、前記操舵軸2の操舵角に応じて主として前記駆動手段4を制御する制御手段である電子コントローラ6とから構成されている。
【0022】
前記操舵軸2は、図1及び図2に示すように、ステアリングホイール1の操舵角や操舵トルクを検出する操舵角センサ7が設けられていると共に、先端部の入力軸2aが前記バックアップ手段5の後述する遊星歯車機構17のハウジング22にボールベアリング33によって回転自在に支持されつつ連係している。
【0023】
前記第1油圧パワーシリンダ3は、シリンダ8内を貫通して、左右に前輪FL、FRに連係したピストンロッド9と、該ピストンロッド9に固定されてシリンダ8内を左右の第1、第2油圧室10a、10bに隔成するピストン11とを備えている。
【0024】
前記駆動手段4は、前記第1、第2油圧室10a、10bに一対の油通路12a、12bを介して油圧を選択的に供給する正逆回転可能ないわゆる可逆式ポンプ13と、該可逆式ポンプ13を正逆回転制御する直流電動式の駆動モータ14とから構成されている。
【0025】
前記バックアップ手段5は、前記第1油圧パワーシリンダ3を同期して駆動させるバックアップシリンダである第2油圧パワーシリンダ15と、該第2油圧パワーシリンダ15に油圧を選択的に供給するバックアップポンプである可逆式のギアポンプ16と、前記操舵軸2の操舵角に応じて前記ギアポンプ16を回転制御する可変機構である遊星歯車機構17と、該遊星歯車機構17を回転制御する電動モータ18とを備えている。
【0026】
前記第2油圧パワーシリンダ15は、前記第1油圧パワーシリンダ9のシリンダ8とは別個の第2シリンダ19が用いられているが、この第2シリンダ19を貫通するピストンロッド9が第1油圧パワーシリンダ3のものと共用されている。また、第2シリンダ19の内部には、ピストンロッド9に固定されて、第2シリンダ19内を第3、第4油圧室20a、20bに隔成する第2ピストン21が摺動自在に収容されている。
【0027】
前記ギアポンプ16は、基本的に前記操舵軸2からの回転トルクにより遊星歯車機構17を介して正逆回転駆動されて、前記各第3、第4油圧室20a、20bに油圧を油通路12c、12dを介して選択的に供給するようになっている。
【0028】
前記遊星歯車機構17は、図2に示すように、前後に分割されたハウジング22の内部に収容されて、所定の減速比(回転比)に設定された第1遊星歯車ユニット23と、該第1遊星歯車ユニットと連係する第2遊星歯車ユニット24が前後に並列に配置されている。
【0029】
前記第1遊星歯車ユニット23は、ハウジング22のほぼ中央から内部へ挿通された前記操舵軸2の一部である入力軸2aに一体に設けられた第1サンギア25と、該第1サンギア25の外周歯部に噛合しつつ該外周をプラネタリキャリア26の複数の支軸26aを介して公転する複数(例えば3個)の第1プラネタリギア27と、該第1プラネタリギア27の外周歯部に噛合した第1リングギア28とから構成されている。
【0030】
前記第1リングギア28は、外周に前記電動モータ18の回転軸18aに固定されたウォームシャフト33と噛合するウォームギア34が形成されている。
【0031】
一方、前記第2遊星歯車ユニット24は、中央に前記ギアポンプ16の出力軸16aが一体に結合された第2サンギア30と、該第2サンギア30の外周歯部に噛合して第2サンギア30の外周を公転する第2プラネタリギア31と、該第2プラネタリギア31の外周歯部に噛合した第2リングギア32とから構成されている。
【0032】
前記第2サンギア30は、前端側の内部に保持孔30aが形成され、この保持孔30a内には、前記入力軸2aの先端部2bを回転自在に支持するボールベアリング29が設けられていると共に、前記入力軸2aの先端部2bが摺動自在に挿通する円環状の摩擦発生用の弾性部材36が収容固定されている。
【0033】
なお、前記出力軸16aは、ハウジング22の他端開口の内周面に固定されたボールベアリング37によって回転自在に支持されている。
【0034】
前記第2プラネタリギア31は、第1プラネタリギア27とプラネタリキャリア26の同じ各支軸26aに同軸上に設けられている。また、前記第2リングギア32は、前記ハウジング22の内周面に固定されている。
【0035】
そして、前記電動モータ18は、回転軸18aが電子コントローラ6からの制御電流によって正逆回転し、この回転力によって第1リングギア28を回転させて、第1サンギア25と第2サンギア30の回転比(減速比)を変化させるようになっている。
【0036】
また、前記第2シリンダ19の外側部には、前記ピストンロッド9の摺動位置を介して実際の操舵輪FL、FRの操舵角を検出する実操舵角センサ35が設けられている。
【0037】
前記電子コントローラ6は、図1に示すように、マイクロコンピュータが内蔵され、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35からのそれぞれの操舵角θ1、θ2を入力して前記駆動モータ14と電動モータ18に制御電流を出力するようになっている。また、前記駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14などの故障を検出する図外の故障検出回路を有し、該故障検出回路からの故障検出信号が入力されると、前記駆動モータ14及び電動モータ18への通電を遮断するようになっている。
【0038】
以下、この電子コントローラ6による駆動モータ14と電動モータ18の具体的な制御を図3のフローチャート図に基づいて説明する。
【0039】
まず、ステップ1において、操舵角センサ7から操舵軸2の操舵角と操舵トルクを読み込むと共に、実操舵角センサ35からピストンロッド9の摺動位置から実際の操舵角を読み込む。
【0040】
続いて、ステップ2で前記故障検出回路から故障検出信号を読み込み、次に、ステップ3では、前記故障検出回路からの故障検出信号が入力されていないか否かを判定する。つまり、可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロック等がされていないか否かのフェールセーフを判定する。
【0041】
ここで、YES、つまり正常に駆動していると判定された場合は、ステップ4に進み、ここでは、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35から入力された操舵角情報に基づいてテーブルマップあるいは演算によって目標操舵角を生成する。
【0042】
次に、ステップ5に進んで、ここでは操舵反力目標トルクを生成する。すなわち、運転者は、ステアリングホイール1の回転操作時にある程度の操舵反力がないと良好な操舵フィーリングが得られないことから、本実施形態では、第1油圧パワーシリンダ3の駆動によって操舵輪FL、FRから伝達される操舵反力を第2油圧パワーシリンダ15から可変機構5を介して操舵軸2に反力トルクを伝達するようになっている。したがって、前記目標操舵角に基づいて、このステップ5において操舵反力目標トルクを決定する。
【0043】
続いて、ステップ6では、前記ステップ4で生成した目標操舵角に合わせて可逆式ポンプ13から第1油圧パワーシリンダ3の第1油圧室10aあるいは第2油圧室10bに油圧を供給するために、駆動モータ14に制御電流を出力する。
【0044】
次に、ステップ7において、前記演算された実操舵角の値と前記目標操舵角の値の差分値を演算して、ステップ6に戻って、その差分値から適正な操舵角となるように駆動モータ14に制御電流を出力する。これによって、第1油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRに対する通常の操舵制御が行われる。
【0045】
また、前記ステップ5において操舵反力目標トルクを生成した後は、同時にステップ8に移行し、ここで、目標トルクに合わせるために電動モータ18に制御電流を出力する。これによって、遊星歯車機構17により所定の減速比が生成されて、適正な操舵トルク反力を得ることが可能になる。
【0046】
その後、ステップ9に移行し、ここでは、操舵角センサ7から入力した実トルク値と前記生成した目標トルク値との差分を演算して、再びステップ8に戻って常に目標トルクに合った反力トルクを得るために電動モータ18に制御電流を出力する。
【0047】
一方、前記ステップ3において、NOと判定した場合、つまり駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロックなどが発生してしまった場合には、ステップ10に移行する。
【0048】
ここでは、駆動モータ14への通電を遮断して駆動手段4の駆動を停止させる。
【0049】
続いて、ステップ11では電動モータ18への通電を遮断して入力軸2aと出力軸16aとの間の減速比の可変制御を停止する。
【0050】
したがって、運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、操舵軸2の回転トルクは、第1サンギア25から第1プラネタリギア27に伝達され、さらにプラネタリキャリア26を介して第2プラネタリギア31に伝達され、ここから第2サンギア30及び出力軸16aに伝達される。これによって、ギアポンプ16が駆動されて、第2油圧パワーシリンダ15の各油圧室20a、20bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRを手動によって操舵制御、つまりバックアップ制御することが可能になる。
【0051】
この故障時には、電動モータ18への通電が遮断されていることから、遊星歯車機構17による減速比によって、入力軸2aと出力軸16aとの回転比は、固定比として例えば1:1の関係になる。
【0052】
このように、この実施形態によれば、駆動手段4が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、ステアリングホイール1の手動による回転操舵力を遊星歯車機構17がギアポンプ16を駆動させて、第2油圧パワーシリンダ15を駆動させるため、駆動手段4のいずれの機器が故障したとしても、バックアップ手段5は何らの影響を受けずに、遊星歯車機構17とギアポンプ16が、駆動手段とは関係なく独自に駆動して第2油圧パワーシリンダ15を介してピストンロッド9を作動させ、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪FL、FRをフェールセーフ制御することが可能になる。
【0053】
したがって、ステアリングホイール1の通常の回転操作により操舵輪FL、FRの制御を何ら支障無く確実に行うことができ、安全性が向上する。
【0054】
しかも、可変機構を機械的な遊星歯車機構17によって構成したことから、構造が簡素化されると共に、簡単な構成で故障時の制御を行うことが可能になる。したがって、装置の製造作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0055】
さらに、駆動手段4が正常に駆動している場合に、第2油圧パワーシリンダ15からの反力がギアポンプ16から遊星歯車機構17に伝達され、さらに操舵軸2からステアリングホイール1に伝達されるため、前記反力が作用しない場合に比較して、該ステアリングホイール1の操舵フィーリングが良好になる。
【0056】
また、駆動手段4の故障時には、遊星歯車機構17が操舵軸2の操舵角に応じてギアポンプ16の出力軸16aに対する減速比を1:1に変えるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0057】
さらにこの実施形態では、操舵軸2の先端部2bが摩擦弾性部材36に所定の摩擦抵抗を受けながら摺動回転するため、遊星歯車機構17の各ギア間のバックラッシによる操舵軸2のがたつきの発生が防止される。
【0058】
図4は本発明の第2の実施形態を示し、バックアップシリンダとしての第2油圧パワーシリンダを廃止し、第1油圧パワーシリンダ3をバックアップシリンダとして兼用させたものである。
【0059】
すなわち、油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに接続された各油通路12a、12bに4方向2位置型の電磁切換弁40が設けられていると共に、該電磁切換弁40に前記バックアップ機構5のギアポンプ16に接続された各油通路12c、12dの端部が接続されている。
【0060】
そして、前記電磁切換弁40は、制御機構6である電子コントローラ6からのソレノイドへの通電あるいは通電が遮断されることによって前記第1油通路12a、12bと第2油通路12c、12dを切り換え制御するようになっている。
【0061】
また、この実施形態では、第1実施形態の可変機構も廃止されて、操舵軸2にはステアリングホイール1に操舵反力(フリクション)を付与する反力発生機構である例えば電磁ブレーキ50などが連係されており、この電磁ブレーキ50は、電子コントローラ6から出力される制御電流によって駆動するようになっている。
【0062】
以下、前記電子コントローラ6による駆動モータ14と電動モータ18及び電磁切換弁40の具体的な制御を図5のフローチャート図に基づいて説明する。
【0063】
まず、ステップ21において操舵角センサ7から操舵軸2の操舵角と操舵トルクを読み込むと共に、実操舵角センサ35からピストンロッド9の摺動位置から実際の操舵角を読み込む。
【0064】
続いて、ステップ22で前記故障検出回路から故障検出信号を読み込み、次に、ステップ23では、前記故障検出回路からの故障検出信号が入力されていないか否かを判定する。つまり、可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロック等がされていないか否かのフェールセーフを判定する。
【0065】
ここで、YES、つまり正常に駆動していると判定された場合は、ステップ24に進み、ここでは電磁切換弁40を駆動手段4側、つまり可逆式ポンプ13を第1,第2油通路12a、12bを介して各油圧室10a、10bに適宜連通させる一方、第3、第4油通路12c、12dと各油圧室10a、10bとの連通を遮断する。
【0066】
次に、ステップ25に移行し、ここでは、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35から入力された操舵角情報に基づいてテーブルマップあるいは演算によって目標操舵角を生成する。
【0067】
次に、ステップ26に進んで、ここでは操舵反力目標トルクを生成する。すなわち、運転者は、ステアリングホイール1の回転操作時にある程度の操舵反力がないと良好な操舵フィーリングが得られないことから、本実施形態では、第1油圧パワーシリンダ3の駆動によって操舵輪FL、FRから伝達される操舵反力を第2油圧パワーシリンダ15から可変機構5を介して操舵軸2に反力トルクを伝達するようになっている。したがって、前記目標操舵角に基づいて、このステップ26において操舵反力目標トルクを決定する。
【0068】
続いて、ステップ27では、前記ステップ25で生成した目標操舵角に合わせて可逆式ポンプ13から第1油圧パワーシリンダ3の第1油圧室10aあるいは第2油圧室10bに油圧を供給するために、駆動モータ14に制御電流を出力する。
【0069】
次に、ステップ28において、前記演算された実操舵角の値と前記目標操舵角の値の差分値を演算して、ステップ27に戻って、その差分値から適正な操舵角となるように駆動モータ14に制御電流を出力する。これによって、第1油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRに対する通常の操舵制御が行われる。
【0070】
また、前記ステップ26において操舵反力目標トルクを生成した後は、同時にステップ29に移行し、ここで、目標トルクに合わせるために電動モータ18に制御電流を出力する。これによって、遊星歯車機構17により所定の減速比が生成されて、適正な操舵トルク反力を得ることが可能になる。
【0071】
その後、ステップ30に移行し、ここでは、操舵角センサ7から入力した実トルク値と前記生成した目標トルク値との差分を演算して、再びステップ29に戻って常に目標トルクに合った反力トルクを得るために電動モータ18に制御電流を出力する。
【0072】
一方、前記ステップ23において、NOと判定した場合、つまり駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロックなどが発生してしまった場合には、ステップ31に移行する。
【0073】
ここでは、前記電磁切換弁40を駆動手段4の可逆式ポンプ13と第1、第2油通路12a、12bとの連通を遮断すると共に、ギアポンプ16と第1、第2油通路12a、12bを第3、第4油通路12c、12dを介して適宜連通させる切り換え制御を行う。
【0074】
次に、ステップ32に移行し、ここでは、駆動モータ14への通電を遮断して駆動手段4の駆動を停止させる。
【0075】
続いて、ステップ33では、電動モータ18への通電を遮断して入力軸2aと出力軸16aとの間の減速比の可変制御を停止する。
【0076】
したがって、運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、第1実施形態と同様に、操舵軸2の回転トルクは、遊星歯車機構17から1:1の関係で出力軸16aに伝達される。これによって、ギアポンプ16が駆動されて、第1油圧パワーシリンダ13の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRを手動によって操舵制御、つまりバックアップ制御することが可能になる。
【0077】
このように、この実施形態にあっても、駆動手段4が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、バックアップ手段5には何らの影響を受けずに、ステアリングホイール1の手動による回転操舵力を遊星歯車機構17がギアポンプ16を駆動させて、第1油圧パワーシリンダ13を駆動させるため、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪FL、FRをフェールセーフ制御することが可能になる。
【0078】
したがって、ステアリングホイール1の通常の回転操作により操舵輪FL、FRの制御を何ら支障無く確実に行うことができ、安全性が向上する。
【0079】
しかも、この実施形態では、電磁切換弁40を設けるだけで、第2油圧パワーシリンダを廃止できるので、製造作業や組付作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0080】
図6は本発明の第3の実施形態を示し、アクチュエータとしての第1油圧パワーシリンダをラック・ピニオン機構41に変えたものである。
【0081】
すなわち、操舵輪FL、FRに連係した1本のラックバー42に対して、駆動手段4側では駆動モータ43によって減速歯車44を駆動させると共に、該減速歯車44の回転軸44aにより、前記ラックバー42に噛み合うピニオン歯45が回転駆動されるようになっている。
【0082】
一方、バックアップ機構5側では、ギアポンプ16によって油圧モータ46が回転駆動されるようになっていると共に、該油圧モータ46の回転軸46aによって、前記同じラックバー42に噛み合う第2ピニオン歯47が回転駆動されるようになっている。
【0083】
したがって、この実施形態によれば、電子コントローラ6による駆動手段4側の制御とバックアップ手段5側の制御は、第1実施形態と同様な制御が行われる。よって、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0084】
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、可逆式ポンプやギアポンプを他のトロコイドポンプやベーンポンプなどに変更することも可能であり、また、歯車機構も遊星歯車機構17以外の通常のギア歯車機構にすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【図2】本実施形態に供される遊星歯車機構を示す縦断面図である。
【図3】本実施形態における電子コントローラの制御フローチャート図である。
【図4】第2の実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【図5】本実施形態における電子コントローラの制御フローチャート図である。
【図6】第3の実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1…ステアリングホイール
2…操舵軸
3…第1油圧パワーシリンダ
4…駆動手段
5…バックアップ手段
6…電子コントローラ(制御手段)
7…操舵角センサ
10a、10b…第1、第2油圧室
13…可逆式ポンプ
14…駆動モータ
15…第2油圧パワーシリンダ
16…ギアポンプ(ポンプ機構)
17…遊星歯車機構(可変機構)
18…電動モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵制御装置に関し、とりわけ、ステアリングホイールと前輪操舵用駆動機構とを分離してなるステアバイワイヤ式の操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の操舵制御装置としては、運転者の意思を阻害することなく熟練者と同様のステアリング制御を可能とするために、ステアリングホイールと操舵輪である前輪の操舵駆動機構とを直結せずに分離し、ステアリングホイールの操舵角に適当な補正を加えてアクチュエータを介して操舵用駆動機構を駆動する、いわゆるステアバイワイヤ式の操舵制御装置が知られており、その一例として、以下の特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
この操舵制御装置は、ステアリングホィールに取付られた操舵軸に、操舵反力モータと操舵角センサが設けられており、この操舵角センサは、操舵軸の操舵角を検出して、その検出値をコントローラに出力している。また、前記操舵反力モータは、コントローラが演算したトルクを操舵反力として操舵軸に伝達する。
【0004】
前記コントローラは、操舵モータとともに油圧制御弁駆動手段の第1切換バルブと第2切換バルブを制御するようになっている。
【0005】
前記操舵モータは、その回転軸に操舵用ギアボックスを構成するパワーステアリング(PS)バルブの作動軸が連結されており、このPSバルブは、車両の操舵輪である左右前輪を操舵するラックを駆動するピニオンギアを備えていると共に、油圧パワーシリンダに連通する複数の油圧ポートを備えている。
【0006】
前記第1切換バルブと第2切換バルブは、通常時には、PSポンプ及びシリンダをPSバルブに導通させるように制御されるが、PSバルブの動作に異常が検出された場合には、その位置が切り換えられて、PSポンプ及びシリンダを、フェールセーフ機構である全油圧パワーステアリング(PS)に連通させる。
【0007】
これによって、ステアリングホイールが回転操作されると、その操舵角に応じた油量をいずれかの油圧ポートから流出させて油圧パワーシリンダの第1油圧室かまたは第2油圧室に選択的に供給して、ピストンを左右いずれかに移動させてラックバーを介して左右前輪を操舵するようになっている。
【0008】
すなわち、ステアリングホイールと油圧パワーシリンダとの間に操舵軸を配設することなく、全油圧PSによって所望のフェールセーフ機能を発揮させるようになっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−125643号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の操舵制御装置にあっては、PSバルブの故障時には、前述のようなフェールセーフ機能が発揮されるものの、PSポンプ自体が故障した場合には、PSバルブの切り換え制御は可能であるが、PSポンプから油圧を供給することができなくなる。このため、全油圧PSによるフェールセーフ機能を発揮できずに、ステアリングホイールの回転操作が困難になるおそれがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の操舵制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、とりわけ、駆動手段と独立して設けられて、操舵軸の操舵角に応じてアクチュエータを駆動させるバックアップ手段は、前記ステアリングホイールの回転操作により発生する操舵軸の回転トルクにより駆動して、前記アクチュエータを作動させるポンプ機構を備えたことを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、駆動手段が正常に駆動している場合は、ステアリングホイールの回転操作に伴う操舵軸の操舵角に応じて駆動手段が駆動されてアクチュエータにより操舵輪を制御する一方、前記駆動手段が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、ステアリングホイールの回転操作力、つまり手動による回転操作力が操舵軸を介してバックアップ手段のポンプ機構が手動によって駆動されてアクチュエータを作動させる。つまり、ステアリングホイールの手動による回転操舵力によってポンプ機構を駆動させて、アクチュエータを作動させる。
【0013】
このため、駆動手段のいずれの個所が故障したとしても、バックアップ手段は何らの影響を受けずに、ポンプ機構が、駆動手段とは関係なく独自に駆動してアクチュエータを作動させ、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪を制御することが可能になる。
【0014】
このように、駆動手段とは直接関連性のない前記バックアップ手段によるフェールセーフ機能が働いて、ステアリングホイールの通常の回転操作により操舵輪の制御を何ら支障無く確実に行うことができるので、安全性が向上する。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、前記駆動手段を、駆動モータと、該駆動モータによって回転駆動される正逆回転可能な油圧ポンプとによって構成すると共に、前記バックアップ手段は、前記操舵軸の回転比を変更可能な機械的な可変機構を備え、前記駆動手段が正常に駆動している場合には、制御手段が前記駆動モータを制御して油圧ポンプからの油圧によって前記アクチュエータを駆動する一方、前記駆動手段が故障した場合には、前記ステアリングホイールから操舵軸に伝達された回転トルクによって前記可変機構を介してポンプ機構により前記アクチュエータを駆動することを特徴としている。
【0016】
したがって、この発明によれば、請求項1の発明の作用効果に加えて、バックアップ手段の一部を機械的な可変機構によって構成したことから、構造が簡素化されると共に、簡単な構成で故障時の制御を行うことが可能になる。したがって、装置の製造作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、可変機構は、駆動手段の正常時には、操舵輪からアクチュエータを介して入力された反力を、前記ポンプ機構を介して前記操舵軸に伝達すると共に、駆動手段の故障時には、ステアリングホイールの回転操作に伴う操舵軸の減速比を変化させてポンプ機構に伝達することにより、前記アクチュエータを駆動することを特徴としている。
【0018】
この発明によれば、駆動手段が正常に駆動している場合に、アクチュエータからの反力がポンプ機構から可変機構へ伝達され、さらに操舵軸からステアリングホイールに伝達されるため、前記反力が作用しない場合に比較して、該ステアリングホイールの操舵フィーリングが良好になる。
【0019】
また、駆動手段の故障時には、可変機構が操舵軸の操舵角に応じてポンプ機構の駆動軸に対する減速比を、固定比として、例えば1:1に変えるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる操舵制御装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0021】
図1は第1の実施形態における操舵制御装置の概略を示し、操舵入力手段であるステアリングホィール1に連結された操舵軸2と、左右前輪FL、FRの操舵用のアクチュエータである油圧パワーシリンダ3と、該操舵軸2の操舵角に応じて前記油圧パワーシリンダ3を駆動させる駆動手段4と、該駆動手段4と独立して設けられて、前記操舵軸2の操舵角に応じて前記油圧パワーシリンダ3を駆動するバックアップ手段5と、前記操舵軸2の操舵角に応じて主として前記駆動手段4を制御する制御手段である電子コントローラ6とから構成されている。
【0022】
前記操舵軸2は、図1及び図2に示すように、ステアリングホイール1の操舵角や操舵トルクを検出する操舵角センサ7が設けられていると共に、先端部の入力軸2aが前記バックアップ手段5の後述する遊星歯車機構17のハウジング22にボールベアリング33によって回転自在に支持されつつ連係している。
【0023】
前記第1油圧パワーシリンダ3は、シリンダ8内を貫通して、左右に前輪FL、FRに連係したピストンロッド9と、該ピストンロッド9に固定されてシリンダ8内を左右の第1、第2油圧室10a、10bに隔成するピストン11とを備えている。
【0024】
前記駆動手段4は、前記第1、第2油圧室10a、10bに一対の油通路12a、12bを介して油圧を選択的に供給する正逆回転可能ないわゆる可逆式ポンプ13と、該可逆式ポンプ13を正逆回転制御する直流電動式の駆動モータ14とから構成されている。
【0025】
前記バックアップ手段5は、前記第1油圧パワーシリンダ3を同期して駆動させるバックアップシリンダである第2油圧パワーシリンダ15と、該第2油圧パワーシリンダ15に油圧を選択的に供給するバックアップポンプである可逆式のギアポンプ16と、前記操舵軸2の操舵角に応じて前記ギアポンプ16を回転制御する可変機構である遊星歯車機構17と、該遊星歯車機構17を回転制御する電動モータ18とを備えている。
【0026】
前記第2油圧パワーシリンダ15は、前記第1油圧パワーシリンダ9のシリンダ8とは別個の第2シリンダ19が用いられているが、この第2シリンダ19を貫通するピストンロッド9が第1油圧パワーシリンダ3のものと共用されている。また、第2シリンダ19の内部には、ピストンロッド9に固定されて、第2シリンダ19内を第3、第4油圧室20a、20bに隔成する第2ピストン21が摺動自在に収容されている。
【0027】
前記ギアポンプ16は、基本的に前記操舵軸2からの回転トルクにより遊星歯車機構17を介して正逆回転駆動されて、前記各第3、第4油圧室20a、20bに油圧を油通路12c、12dを介して選択的に供給するようになっている。
【0028】
前記遊星歯車機構17は、図2に示すように、前後に分割されたハウジング22の内部に収容されて、所定の減速比(回転比)に設定された第1遊星歯車ユニット23と、該第1遊星歯車ユニットと連係する第2遊星歯車ユニット24が前後に並列に配置されている。
【0029】
前記第1遊星歯車ユニット23は、ハウジング22のほぼ中央から内部へ挿通された前記操舵軸2の一部である入力軸2aに一体に設けられた第1サンギア25と、該第1サンギア25の外周歯部に噛合しつつ該外周をプラネタリキャリア26の複数の支軸26aを介して公転する複数(例えば3個)の第1プラネタリギア27と、該第1プラネタリギア27の外周歯部に噛合した第1リングギア28とから構成されている。
【0030】
前記第1リングギア28は、外周に前記電動モータ18の回転軸18aに固定されたウォームシャフト33と噛合するウォームギア34が形成されている。
【0031】
一方、前記第2遊星歯車ユニット24は、中央に前記ギアポンプ16の出力軸16aが一体に結合された第2サンギア30と、該第2サンギア30の外周歯部に噛合して第2サンギア30の外周を公転する第2プラネタリギア31と、該第2プラネタリギア31の外周歯部に噛合した第2リングギア32とから構成されている。
【0032】
前記第2サンギア30は、前端側の内部に保持孔30aが形成され、この保持孔30a内には、前記入力軸2aの先端部2bを回転自在に支持するボールベアリング29が設けられていると共に、前記入力軸2aの先端部2bが摺動自在に挿通する円環状の摩擦発生用の弾性部材36が収容固定されている。
【0033】
なお、前記出力軸16aは、ハウジング22の他端開口の内周面に固定されたボールベアリング37によって回転自在に支持されている。
【0034】
前記第2プラネタリギア31は、第1プラネタリギア27とプラネタリキャリア26の同じ各支軸26aに同軸上に設けられている。また、前記第2リングギア32は、前記ハウジング22の内周面に固定されている。
【0035】
そして、前記電動モータ18は、回転軸18aが電子コントローラ6からの制御電流によって正逆回転し、この回転力によって第1リングギア28を回転させて、第1サンギア25と第2サンギア30の回転比(減速比)を変化させるようになっている。
【0036】
また、前記第2シリンダ19の外側部には、前記ピストンロッド9の摺動位置を介して実際の操舵輪FL、FRの操舵角を検出する実操舵角センサ35が設けられている。
【0037】
前記電子コントローラ6は、図1に示すように、マイクロコンピュータが内蔵され、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35からのそれぞれの操舵角θ1、θ2を入力して前記駆動モータ14と電動モータ18に制御電流を出力するようになっている。また、前記駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14などの故障を検出する図外の故障検出回路を有し、該故障検出回路からの故障検出信号が入力されると、前記駆動モータ14及び電動モータ18への通電を遮断するようになっている。
【0038】
以下、この電子コントローラ6による駆動モータ14と電動モータ18の具体的な制御を図3のフローチャート図に基づいて説明する。
【0039】
まず、ステップ1において、操舵角センサ7から操舵軸2の操舵角と操舵トルクを読み込むと共に、実操舵角センサ35からピストンロッド9の摺動位置から実際の操舵角を読み込む。
【0040】
続いて、ステップ2で前記故障検出回路から故障検出信号を読み込み、次に、ステップ3では、前記故障検出回路からの故障検出信号が入力されていないか否かを判定する。つまり、可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロック等がされていないか否かのフェールセーフを判定する。
【0041】
ここで、YES、つまり正常に駆動していると判定された場合は、ステップ4に進み、ここでは、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35から入力された操舵角情報に基づいてテーブルマップあるいは演算によって目標操舵角を生成する。
【0042】
次に、ステップ5に進んで、ここでは操舵反力目標トルクを生成する。すなわち、運転者は、ステアリングホイール1の回転操作時にある程度の操舵反力がないと良好な操舵フィーリングが得られないことから、本実施形態では、第1油圧パワーシリンダ3の駆動によって操舵輪FL、FRから伝達される操舵反力を第2油圧パワーシリンダ15から可変機構5を介して操舵軸2に反力トルクを伝達するようになっている。したがって、前記目標操舵角に基づいて、このステップ5において操舵反力目標トルクを決定する。
【0043】
続いて、ステップ6では、前記ステップ4で生成した目標操舵角に合わせて可逆式ポンプ13から第1油圧パワーシリンダ3の第1油圧室10aあるいは第2油圧室10bに油圧を供給するために、駆動モータ14に制御電流を出力する。
【0044】
次に、ステップ7において、前記演算された実操舵角の値と前記目標操舵角の値の差分値を演算して、ステップ6に戻って、その差分値から適正な操舵角となるように駆動モータ14に制御電流を出力する。これによって、第1油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRに対する通常の操舵制御が行われる。
【0045】
また、前記ステップ5において操舵反力目標トルクを生成した後は、同時にステップ8に移行し、ここで、目標トルクに合わせるために電動モータ18に制御電流を出力する。これによって、遊星歯車機構17により所定の減速比が生成されて、適正な操舵トルク反力を得ることが可能になる。
【0046】
その後、ステップ9に移行し、ここでは、操舵角センサ7から入力した実トルク値と前記生成した目標トルク値との差分を演算して、再びステップ8に戻って常に目標トルクに合った反力トルクを得るために電動モータ18に制御電流を出力する。
【0047】
一方、前記ステップ3において、NOと判定した場合、つまり駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロックなどが発生してしまった場合には、ステップ10に移行する。
【0048】
ここでは、駆動モータ14への通電を遮断して駆動手段4の駆動を停止させる。
【0049】
続いて、ステップ11では電動モータ18への通電を遮断して入力軸2aと出力軸16aとの間の減速比の可変制御を停止する。
【0050】
したがって、運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、操舵軸2の回転トルクは、第1サンギア25から第1プラネタリギア27に伝達され、さらにプラネタリキャリア26を介して第2プラネタリギア31に伝達され、ここから第2サンギア30及び出力軸16aに伝達される。これによって、ギアポンプ16が駆動されて、第2油圧パワーシリンダ15の各油圧室20a、20bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRを手動によって操舵制御、つまりバックアップ制御することが可能になる。
【0051】
この故障時には、電動モータ18への通電が遮断されていることから、遊星歯車機構17による減速比によって、入力軸2aと出力軸16aとの回転比は、固定比として例えば1:1の関係になる。
【0052】
このように、この実施形態によれば、駆動手段4が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、ステアリングホイール1の手動による回転操舵力を遊星歯車機構17がギアポンプ16を駆動させて、第2油圧パワーシリンダ15を駆動させるため、駆動手段4のいずれの機器が故障したとしても、バックアップ手段5は何らの影響を受けずに、遊星歯車機構17とギアポンプ16が、駆動手段とは関係なく独自に駆動して第2油圧パワーシリンダ15を介してピストンロッド9を作動させ、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪FL、FRをフェールセーフ制御することが可能になる。
【0053】
したがって、ステアリングホイール1の通常の回転操作により操舵輪FL、FRの制御を何ら支障無く確実に行うことができ、安全性が向上する。
【0054】
しかも、可変機構を機械的な遊星歯車機構17によって構成したことから、構造が簡素化されると共に、簡単な構成で故障時の制御を行うことが可能になる。したがって、装置の製造作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0055】
さらに、駆動手段4が正常に駆動している場合に、第2油圧パワーシリンダ15からの反力がギアポンプ16から遊星歯車機構17に伝達され、さらに操舵軸2からステアリングホイール1に伝達されるため、前記反力が作用しない場合に比較して、該ステアリングホイール1の操舵フィーリングが良好になる。
【0056】
また、駆動手段4の故障時には、遊星歯車機構17が操舵軸2の操舵角に応じてギアポンプ16の出力軸16aに対する減速比を1:1に変えるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0057】
さらにこの実施形態では、操舵軸2の先端部2bが摩擦弾性部材36に所定の摩擦抵抗を受けながら摺動回転するため、遊星歯車機構17の各ギア間のバックラッシによる操舵軸2のがたつきの発生が防止される。
【0058】
図4は本発明の第2の実施形態を示し、バックアップシリンダとしての第2油圧パワーシリンダを廃止し、第1油圧パワーシリンダ3をバックアップシリンダとして兼用させたものである。
【0059】
すなわち、油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに接続された各油通路12a、12bに4方向2位置型の電磁切換弁40が設けられていると共に、該電磁切換弁40に前記バックアップ機構5のギアポンプ16に接続された各油通路12c、12dの端部が接続されている。
【0060】
そして、前記電磁切換弁40は、制御機構6である電子コントローラ6からのソレノイドへの通電あるいは通電が遮断されることによって前記第1油通路12a、12bと第2油通路12c、12dを切り換え制御するようになっている。
【0061】
また、この実施形態では、第1実施形態の可変機構も廃止されて、操舵軸2にはステアリングホイール1に操舵反力(フリクション)を付与する反力発生機構である例えば電磁ブレーキ50などが連係されており、この電磁ブレーキ50は、電子コントローラ6から出力される制御電流によって駆動するようになっている。
【0062】
以下、前記電子コントローラ6による駆動モータ14と電動モータ18及び電磁切換弁40の具体的な制御を図5のフローチャート図に基づいて説明する。
【0063】
まず、ステップ21において操舵角センサ7から操舵軸2の操舵角と操舵トルクを読み込むと共に、実操舵角センサ35からピストンロッド9の摺動位置から実際の操舵角を読み込む。
【0064】
続いて、ステップ22で前記故障検出回路から故障検出信号を読み込み、次に、ステップ23では、前記故障検出回路からの故障検出信号が入力されていないか否かを判定する。つまり、可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロック等がされていないか否かのフェールセーフを判定する。
【0065】
ここで、YES、つまり正常に駆動していると判定された場合は、ステップ24に進み、ここでは電磁切換弁40を駆動手段4側、つまり可逆式ポンプ13を第1,第2油通路12a、12bを介して各油圧室10a、10bに適宜連通させる一方、第3、第4油通路12c、12dと各油圧室10a、10bとの連通を遮断する。
【0066】
次に、ステップ25に移行し、ここでは、前記操舵角センサ7と実操舵角センサ35から入力された操舵角情報に基づいてテーブルマップあるいは演算によって目標操舵角を生成する。
【0067】
次に、ステップ26に進んで、ここでは操舵反力目標トルクを生成する。すなわち、運転者は、ステアリングホイール1の回転操作時にある程度の操舵反力がないと良好な操舵フィーリングが得られないことから、本実施形態では、第1油圧パワーシリンダ3の駆動によって操舵輪FL、FRから伝達される操舵反力を第2油圧パワーシリンダ15から可変機構5を介して操舵軸2に反力トルクを伝達するようになっている。したがって、前記目標操舵角に基づいて、このステップ26において操舵反力目標トルクを決定する。
【0068】
続いて、ステップ27では、前記ステップ25で生成した目標操舵角に合わせて可逆式ポンプ13から第1油圧パワーシリンダ3の第1油圧室10aあるいは第2油圧室10bに油圧を供給するために、駆動モータ14に制御電流を出力する。
【0069】
次に、ステップ28において、前記演算された実操舵角の値と前記目標操舵角の値の差分値を演算して、ステップ27に戻って、その差分値から適正な操舵角となるように駆動モータ14に制御電流を出力する。これによって、第1油圧パワーシリンダ3の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRに対する通常の操舵制御が行われる。
【0070】
また、前記ステップ26において操舵反力目標トルクを生成した後は、同時にステップ29に移行し、ここで、目標トルクに合わせるために電動モータ18に制御電流を出力する。これによって、遊星歯車機構17により所定の減速比が生成されて、適正な操舵トルク反力を得ることが可能になる。
【0071】
その後、ステップ30に移行し、ここでは、操舵角センサ7から入力した実トルク値と前記生成した目標トルク値との差分を演算して、再びステップ29に戻って常に目標トルクに合った反力トルクを得るために電動モータ18に制御電流を出力する。
【0072】
一方、前記ステップ23において、NOと判定した場合、つまり駆動手段4の可逆式ポンプ13や駆動モータ14が故障してロックなどが発生してしまった場合には、ステップ31に移行する。
【0073】
ここでは、前記電磁切換弁40を駆動手段4の可逆式ポンプ13と第1、第2油通路12a、12bとの連通を遮断すると共に、ギアポンプ16と第1、第2油通路12a、12bを第3、第4油通路12c、12dを介して適宜連通させる切り換え制御を行う。
【0074】
次に、ステップ32に移行し、ここでは、駆動モータ14への通電を遮断して駆動手段4の駆動を停止させる。
【0075】
続いて、ステップ33では、電動モータ18への通電を遮断して入力軸2aと出力軸16aとの間の減速比の可変制御を停止する。
【0076】
したがって、運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、第1実施形態と同様に、操舵軸2の回転トルクは、遊星歯車機構17から1:1の関係で出力軸16aに伝達される。これによって、ギアポンプ16が駆動されて、第1油圧パワーシリンダ13の各油圧室10a、10bに油圧が選択的に供給されて、操舵輪FL、FRを手動によって操舵制御、つまりバックアップ制御することが可能になる。
【0077】
このように、この実施形態にあっても、駆動手段4が何等かの原因で故障して例えばロックしてしまった場合は、バックアップ手段5には何らの影響を受けずに、ステアリングホイール1の手動による回転操舵力を遊星歯車機構17がギアポンプ16を駆動させて、第1油圧パワーシリンダ13を駆動させるため、いわゆるマニュアルステアの状態で操舵輪FL、FRをフェールセーフ制御することが可能になる。
【0078】
したがって、ステアリングホイール1の通常の回転操作により操舵輪FL、FRの制御を何ら支障無く確実に行うことができ、安全性が向上する。
【0079】
しかも、この実施形態では、電磁切換弁40を設けるだけで、第2油圧パワーシリンダを廃止できるので、製造作業や組付作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
【0080】
図6は本発明の第3の実施形態を示し、アクチュエータとしての第1油圧パワーシリンダをラック・ピニオン機構41に変えたものである。
【0081】
すなわち、操舵輪FL、FRに連係した1本のラックバー42に対して、駆動手段4側では駆動モータ43によって減速歯車44を駆動させると共に、該減速歯車44の回転軸44aにより、前記ラックバー42に噛み合うピニオン歯45が回転駆動されるようになっている。
【0082】
一方、バックアップ機構5側では、ギアポンプ16によって油圧モータ46が回転駆動されるようになっていると共に、該油圧モータ46の回転軸46aによって、前記同じラックバー42に噛み合う第2ピニオン歯47が回転駆動されるようになっている。
【0083】
したがって、この実施形態によれば、電子コントローラ6による駆動手段4側の制御とバックアップ手段5側の制御は、第1実施形態と同様な制御が行われる。よって、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0084】
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、可逆式ポンプやギアポンプを他のトロコイドポンプやベーンポンプなどに変更することも可能であり、また、歯車機構も遊星歯車機構17以外の通常のギア歯車機構にすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【図2】本実施形態に供される遊星歯車機構を示す縦断面図である。
【図3】本実施形態における電子コントローラの制御フローチャート図である。
【図4】第2の実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【図5】本実施形態における電子コントローラの制御フローチャート図である。
【図6】第3の実施形態における操舵制御装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1…ステアリングホイール
2…操舵軸
3…第1油圧パワーシリンダ
4…駆動手段
5…バックアップ手段
6…電子コントローラ(制御手段)
7…操舵角センサ
10a、10b…第1、第2油圧室
13…可逆式ポンプ
14…駆動モータ
15…第2油圧パワーシリンダ
16…ギアポンプ(ポンプ機構)
17…遊星歯車機構(可変機構)
18…電動モータ
Claims (3)
- ステアリングホイールに連結された操舵軸と、該操舵軸の操舵角に応じて操舵輪駆動用のアクチュエータを駆動させる駆動手段と、
前記駆動手段と独立して設けられ、前記操舵軸の操舵角に応じて前記アクチュエータを駆動させるバックアップ手段とを備え、
前記駆動手段の故障時には、前記バックアップ手段によってアクチュエータを駆動させるようにした操舵制御装置であって、
前記バックアップ手段は、前記ステアリングホイールの回転操作により発生する操舵軸の回転トルクにより駆動して、前記アクチュエータを作動させるポンプ機構を備えたことを特徴とする操舵制御装置。 - 前記駆動手段を、駆動モータと、該駆動モータによって回転駆動される正逆回転可能な油圧ポンプとによって構成すると共に、前記バックアップ手段は、前記操舵軸の回転比を変更可能な機械的な可変機構を備え、前記駆動手段が正常に駆動している場合には、制御手段が前記駆動モータを制御して前記油圧ポンプからの油圧によって前記アクチュエータを駆動する一方、前記駆動手段が故障した場合には、前記ステアリングホイールから操舵軸に伝達された回転トルクによって前記可変機構を介してポンプ機構により前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
- 前記可変機構は、駆動手段の正常時には、操舵輪からアクチュエータを介して入力された反力を、前記ポンプ機構を介して前記操舵軸に伝達すると共に、駆動手段の故障時には、ステアリングホイールの回転操作に伴う操舵軸の回転比を変化させてポンプ機構に伝達することにより前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項2に記載の操舵制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003111113A JP2004314775A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | 操舵制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003111113A JP2004314775A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | 操舵制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004314775A true JP2004314775A (ja) | 2004-11-11 |
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ID=33471756
Family Applications (1)
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JP2003111113A Pending JP2004314775A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | 操舵制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004314775A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012525293A (ja) * | 2009-04-29 | 2012-10-22 | ツェットエフ、レンクジステメ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | ステアリング装置における車輪操舵角度およびハンドトルクの調整 |
JP2017001461A (ja) * | 2015-06-08 | 2017-01-05 | ユニキャリア株式会社 | 油圧制御装置 |
-
2003
- 2003-04-16 JP JP2003111113A patent/JP2004314775A/ja active Pending
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