JP2004314679A - 自動二輪車の吸気装置 - Google Patents

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Giichi Matsui
義一 松井
Kazutate Suzuki
一立 鈴木
Koji Yoshida
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Abstract

【課題】エンジン出力の向上を図った自動二輪車の吸気装置を提供するにある。
【解決手段】エンジン16を、そのシリンダヘッド28とシリンダブロック29との合わせ面が前下がりとなるよう、各気筒の気筒軸30が垂直より車両の進行方向に向かってやや前傾した状態で車体フレーム2(8)に搭載すると共に、エンジン16からエアクリーナ18に向かって直線状に延びる各気筒の吸気通路55の中心軸56を、前半部底面に形成された収納部19にエアクリーナ18を収納する燃料タンク11の後半部両側面に形成されたニーグリップ用の凹み形状17より車両の進行方向前側に配置したものである。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スポーツ型の自動二輪車等、高出力を求められるエンジンには出力の向上を図るため、例えば特開平11−72068号公報(特許文献1参照)に示すように、シリンダヘッド内の吸気ポート、スロットルボディおよびエアクリーナボックス内に開口するアウトレットチューブ(吸気ダクト)を概略直線状に、且つ略鉛直方向に向けたいわゆるダウンドラフト方式の吸気系を採用したものがある。
【0003】
そして、自動二輪車にダウンドラフト方式の吸気系を採用する場合、エアクリーナボックスは例えば特開平6−191459号公報(特許文献2参照)にも示すように、左右のメインフレーム間(またはタンクレール間)の、燃料タンク内(またはタンクカバー内)に配置されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−72068号公報(段落番号[0066]、[0067]および図4)
【0005】
【特許文献2】
特開平6−191459号公報(段落番号[0015]および図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、並列4気筒エンジンのように横幅が広いエンジンにダウンドラフト方式の吸気系を採用すると、各気筒の通路中心を結ぶ線が燃料タンクに形成されるニーグリップのための絞り形状部分にかかり、例えば各アウトレットチューブをオフセット配置(曲げ配置)してその間隔を狭めなければ限られたスペース内に収納できない。
【0007】
また、各アウトレットチューブをオフセット配置すると吸気干渉の発生の虞があるなど、出力低下につながりかねない。
【0008】
そして、各アウトレットチューブをオフセット配置するとエアクリーナボックスまたは燃料タンクの容量を減少させることになる。
【0009】
さらに、各アウトレットチューブをオフセット配置すると吸気通路全体の直線状態が損なわれる。
【0010】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、エンジン出力の向上を図った自動二輪車の吸気装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動二輪車の吸気装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、ヘッドパイプから側面視で直線的且つ後斜下方に延びる車体フレームを備え、この車体フレームの上方に燃料タンクを、この燃料タンク下方に並列多気筒エンジンをそれぞれ配置し、上記燃料タンク内にエアクリーナを収納すると共に、ミッション機構と一体的に設けられた上記エンジンの複数箇所を上記車体フレームに固定した自動二輪車において、上記エンジンを、そのシリンダヘッドとシリンダブロックとの合わせ面が前下がりとなるよう、各気筒の気筒軸が垂直より車両の進行方向に向かってやや前傾した状態で上記車体フレームに搭載すると共に、上記エンジンから上記エアクリーナに向かって直線状に延びる各気筒の吸気通路の中心軸を、前半部底面に形成された収納部に上記エアクリーナを収納する上記燃料タンクの後半部両側面に形成されたニーグリップ用の凹み形状より車両の進行方向前側に配置したものである。
【0012】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記車体フレームは上記ヘッドパイプから側面視で直線的且つ後斜下方に延びる平面視略船形状のメインフレームと、このメインフレームの後端部に接続されるセンターフレームとを備え、上記エンジンの気筒軸を上記ヘッドパイプより上方の上記メインフレーム内に臨むように設定すると共に、上記シリンダヘッドの一部を上記メインフレームの幅内に収容し、さらに、側面視で、上記燃料タンクが載置される上記メインフレームの、上記ヘッドパイプの後端から上記センターフレームとの分岐点までの略中間位置、且つ上記メインフレームの幅が最大となる位置に一致させて複数の上記吸気通路を車両の幅方向に一列に並設する一方、上記吸気通路をその各中心部を結ぶ線が上記メインフレームの曲げ部を結ぶ線と平行になるように配置したものである。
【0013】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、吸気装置を構成する構成部品と、上記シリンダヘッド上面の動弁装置を平面視で上記ヘッドパイプから上記メインフレームの最大幅位置までの紡錘型の略三角形状の範囲内に収納すると共に、上記吸気通路に臨ませて配置した燃料噴射装置を、側面視で、上記メインフレームの、上記ヘッドパイプの後端から上記センターフレームとの分岐点までの中間位置より後方に、また、上記メインフレームの幅が最大となる位置より後方に配置すると共に、少なくとも上記フューエルインジェクタの後端を側面視で上記メインフレームの上縁部より上方に突出するように配置したものである。
【0014】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記燃料タンクの前半部底面に形成される上記エアクリーナの収納部を上記燃料タンクの上面に設けられたタンクキャップおよびフィラー部に対向しつつその前方に向かって延びる凹形状とし、この収納部の上部後方で上記フィラー部に対向する部位より前方に後下がり傾斜面を形成すると共に、この収納部にその大部分が収納される上記エアクリーナの後上部を上記後下がり傾斜面に沿って後傾させ、この後傾部分の、上記フィラー部より前方にずれた位置に向かって上記吸気通路の中心軸を指向させたものである。
【0015】
そして、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記燃料タンクの前方上面に、上記ヘッドパイプに指向するように後方且つ幅方向外側に向かって広がりつつ低くなる左右一対の凹部を形成すると共に、これらの凹部の後端同士を結ぶ線より後方を指向するよう、上記吸気通路の中心軸を斜め後上方に指向させたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、この発明を適用した自動二輪車の一例を示す左側面図である。図1に示すように、この自動二輪車1は車体フレーム2を有し、その前方にヘッドパイプ3が設けられる。ヘッドパイプ3には図示しないサスペンション機構を内装し、前輪4を回動自在に支持する左右一対のフロントフォーク5やハンドルバー6等から構成されるステアリング機構7が設けられ、ハンドルバー6により前輪4が左右に回動自在に操舵される。
【0018】
図2は車体中央部分の拡大左側面図ある。また、図3は図2の要部を拡大した図である。さらに、図4は車体中央部分の拡大平面図である。図1〜図4に示すように、車体フレーム2は例えばツインチューブ型のもので、平面視略船形状のメインフレーム8を有する。具体的には、上下に長い略矩形断面の最中構造を有する左右一対のパイプ状フレーム部材がヘッドパイプ3の直後で左右方向に拡開して拡開部を形成すると共に、この拡開部から内側に向かって折曲されて側面視で直線的且つ後斜下方に延びる延出部を備えて平面視略船形状を有する。
【0019】
また、車体フレーム2はメインフレーム8の他に、これらのメインフレーム8の後端部に接続され、略上下方に向かって延びる左右一対のセンターフレーム9と、このセンターフレーム9の後上端から後方に延びる左右一対のシートレール10とから構成される。
【0020】
メインフレーム8の上方には燃料タンク11が配置されると共に、シートレール10の上方には運転シート12が配置される。また、センターフレーム9の略中央下部にはピボット軸13が架設され、このピボット軸13にスイングアーム14がピボット軸13廻りにスイング自在に枢着されると共に、このスイングアーム14の後端に後輪15が回動自在に軸支される。そして、車体の中央下部、燃料タンク11下方にはエンジン16が配置される。
【0021】
燃料タンク11の後半部両側面には内側に向かって凹むニーグリップ用の凹み形状17が形成されると共に、燃料タンク11の前半部底面には上方に向かって凹む、エアクリーナ18(後述)の収納部19が形成される。
【0022】
この収納部19は、燃料タンク11の上面に設けられたタンクキャップ20およびフィラー部21(給油口)に対向しつつその前方に向かって延びる凹形状であり、この収納部19の上部後方でフィラー部21に対向する部位より前方には後下がり傾斜面22が形成される。
【0023】
また、燃料タンク11は、その前方上面に、ヘッドパイプ3に指向するように後方且つ幅方向外側に向かって広がりつつ低くなる左右一対の、ハンドルバー6最大舵角時の手の逃げ用凹部23が形成される。そして、燃料タンク11の後内部には燃料ポンプ24が配置される。
【0024】
さらに、この自動二輪車1は車体の前部が流線形のカウリング25で覆われており、走行中の空気抵抗低減と、走行風圧からのライダの保護とが図られている。
【0025】
図5は図4の燃料タンク11を取り外した状態を示す図である。図2〜図5に示すように、エンジン16は例えば水冷式の4サイクル並列四気筒エンジンであり、その複数箇所に設けられた懸架ボス26が車体フレーム2に図示しない防振材を介して浮動支持される。
【0026】
また、エンジン16は主にシリンダヘッドカバー27、シリンダヘッド28、シリンダブロック29、そして図示しないクランクケースから外形が構成され、シリンダヘッド28とシリンダブロック29との合わせ面が前下がりとなるよう、気筒軸30が垂直より車両の進行方向に向かってやや前傾した状態で搭載されると共に、エンジン16の前後位置はその気筒軸30がヘッドパイプ3より上方のメインフレーム8内に臨むように設定される。また、エンジン16は図示しないミッション機構と一体的に設けられる。
【0027】
シリンダヘッド28内には動弁装置31を構成する前後一対のカムシャフト32が設けられ、これらのカムシャフト32によってシリンダヘッド28内の吸・排気バルブ33a,33bが開閉操作される。なお、シリンダヘッド28の上部はシリンダヘッドカバー27により塞がれる。
【0028】
一方、シリンダブロック29内にはピストン34が摺動自在に収納される。また、シリンダヘッド28とピストン34との間の空間には燃焼室35が形成され、その中央部には外方から図示しない点火プラグがネジ結合される。
【0029】
ところで、この自動二輪車1に用いられるエンジン16への混合気供給方法は燃料噴射式であって、シリンダヘッド28後ろ側に形成された吸気ポート36にフューエルインジェクタ37(燃料噴射装置)を備えたスロットルボディ38が接続される。そして、スロットルボディ38はエンジン16の後上方に配置され、スロットルボディ38の上流側には前記エアクリーナ18が接続されて吸気装置を構成する。
【0030】
一方シリンダヘッド28前側に形成された排気ポート39にはエキゾーストパイプ40の上流端が接続される。エキゾーストパイプ40はエンジン16前部から下方に向かって延び、さらに後方に向かって延設され、その下流端にサイレンサ41が接続される。そして、エンジン16のシリンダヘッド28前方にはエンジン冷却系を構成するラジエター42が配置される。
【0031】
シリンダヘッド28内に配置される吸・排気バルブ33a,33bの挟み角43は一般的な従来機種のものより狭く設定され、よって前後一対のカムシャフト32の間隔も狭くなり、燃焼室35からシリンダヘッド28の後上方に向かって延びる吸気ポート36はエンジン16の気筒軸30に沿う方向に直線的に立ち上がる。
【0032】
各吸気ポート36の上流側にはスロットルボディ38がインテークパイプ44を介して接続される。各スロットルボディ38内には図示しないケーブルによって開閉操作されるスロットルバルブ45が設けられ、このスロットルバルブ45の上流側に図示しないモータによって開閉操作されるサブスロットルバルブ46が設けられる。そして、各スロットルボディ38の両スロットルバルブ45,56間にはフューエルインジェクタ37がそれぞれ配置される。さらに、各フューエルインジェクタ37は燃料分配管47によって連通される(図3および図4参照)。
【0033】
スロットルボディ38の上流側にはアウトレットパイプ48を介して、燃料タンク11前半部底面の収納部19に収納されたエアクリーナ18が接続される。エアクリーナ18はその内部がダーティーサイド49、クリーンサイド50およびブリーザ室51に区画され、ダーティーサイド49とクリーンサイド50との間にはエアフィルタ52が設けられる。
【0034】
ダーティーサイド49には図示しない吸気ダクトが接続されて外気が導入されると共に、クリーンサイド50にはアウトレットパイプ48の上流側開口部(ラッパ形状部54)が開口し、エアフィルタ52によって清浄化された外気が燃焼室35に導かれる。また、エアクリーナ18の後上部は収納部19の上部後方に形成された後下がり傾斜面22に沿って後傾される。
【0035】
図3に示すように、吸気装置53を構成する大部分の構成部品は平面視でヘッドパイプ3からメインフレーム8の最大幅位置までの紡錘型の略三角形状の範囲内に収納される。また、図4に示すように、同範囲にはシリンダヘッド28の上面、少なくとも両カムシャフト32が収納される。そして、エンジン16はメインフレーム8の最大幅位置で固定される。
【0036】
このとき、エンジン16からエアクリーナ18に向かって延びる吸気ポート36、インテークパイプ44、スロットルボディ38およびアウトレットパイプ48によって直線状に形成された各気筒の吸気通路55の中心軸56は、燃料タンク11の後半部両側面に形成されたニーグリップ用の凹み形状17より車両の進行方向前側に配置されると共に、エアクリーナ18の後上部に形成された後傾部分の、前記フィラー部21より前方にずれた位置に向かって指向される。また、吸気通路55の中心軸56は、燃料タンク11の前方上面に形成された逃げ用凹部23の後端同士を結ぶ線57より後方を指向するよう、斜め後上方に向けて配置される。
【0037】
すなわち、側面視で、燃料タンク11が載置されるメインフレーム8の、ヘッドパイプ3の後端からセンターフレーム9との分岐点までの略中間位置、且つメインフレーム8の幅が最大となる位置に一致させて複数の吸気通路55が車両の幅方向に一列に並設され、さらに吸気通路55はその各中心部を結ぶ線58がメインフレーム8の曲げ部を結ぶ線59と平行になるように配置される。
【0038】
一方、各スロットルバルブ45の上流側(サブスロットルバルブ46の下流側)に、吸気通路55に臨ませて配置された各フューエルインジェクタ37は、側面視で、メインフレーム8の、ヘッドパイプ3の後端からセンターフレーム9との分岐点までの中間位置より後方に、また、メインフレーム8の幅が最大となる位置より後方に配置される。
【0039】
そして、各フューエルインジェクタ37は、少なくともその後端、および詳細に図示しない燃料配管の中でも特に燃料分配管47が側面視でメインフレーム8の上縁部より上方に突出するよう、側面視で略水平乃至若干後方上がりに指向するよう配置される。
【0040】
なお、エアクリーナ18内に開口するアウトレットパイプ48のラッパ形状部54からエアクリーナ18上面の後下がり傾斜面22までは所定の寸法が確保されると共に、この後下がり傾斜面22は吸気通路55の中心軸56と直交より若干傾斜した状態で交差し、その法線は吸気通路55の中心軸56より水平方向に寝た状態となる。
【0041】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0042】
並列多気筒エンジン16を、そのシリンダヘッド28とシリンダブロック29との合わせ面が前下がりとなるよう、気筒軸30が垂直より車両の進行方向に向かってやや前傾した状態で車体フレーム2に搭載すると共に、エンジン16からエアクリーナ18に向かって延びる直線状に形成された各気筒の吸気通路55の中心軸56を、前半部底面に形成された収納部19にエアクリーナ18を収納する燃料タンク11の後半部両側面に形成されたニーグリップ用の凹み形状17より車両の進行方向前側に配置したことにより、燃料タンク11およびその内部に収納されたエアクリーナ18のもっとも幅広の位置で吸気通路55を車両の幅方向に一列に並設可能となる。その結果、吸気通路55を構成する各アウトレットチューブをエアクリーナ18内で充分に離間配置でき、気筒毎の吸気干渉が低減されてエンジン16性能が向上する。
【0043】
また、両側端に配置されるアウトレットチューブとエアクリーナ18壁とのクリアランスが確保可能となり、各アウトレットチューブをオフセット配置する必要がなくなる。その結果、エアクリーナ18または燃料タンク11の容量を増加させることが可能になると共に、吸気通路55をより直線的に形成可能となり、吸気の流入抵抗が減少してエンジン16出力の向上が図れる。
【0044】
さらに、燃料タンク11の最大幅部位から運転シート12につながる範囲でのニーグリップ用の凹み形状17を車両の幅方向に細くでき、乗車姿勢の自由度が増して運転が容易になる。
【0045】
一方、エンジン16の気筒軸30をヘッドパイプ3より上方のメインフレーム8内に臨むように設定すると共に、シリンダヘッド28の一部をメインフレーム8の幅内に収容し、さらに、側面視で、燃料タンク11が載置されるメインフレーム8の、ヘッドパイプ3の後端からセンターフレーム9との分岐点までの略中間位置、且つメインフレーム8の幅が最大となる位置に一致させて複数の吸気通路55を車両の幅方向に一列に並設し、さらに吸気通路55をその各中心部を結ぶ線58がメインフレーム8の曲げ部を結ぶ線59と平行になるように配置したことにより、パイプ状フレーム部材を用いたメインフレーム8の場合その曲げ方向が一方向になるが、その曲げ幅が最大となる車幅の最大位置に吸気通路55を構成する部材が収容されるので、吸気通路55を構成する各アウトレットチューブをエアクリーナ18内で充分に離間配置でき、気筒毎の吸気干渉が低減されてエンジン16性能が向上する。
【0046】
また、車幅の最大位置にエンジン16を懸架可能となり、メインフレーム8の捩れ剛性が高まって走行性における剛性感が向上すると共に、スロットルボディ38内に設けられるスロットルバルブ操作用ケーブル(図示せず)の取り回しもよくなる。
【0047】
さらに、エンジン16の気筒軸30をヘッドパイプ3より上方のメインフレーム8内に臨むように設定したことにより、燃料タンク11を外しての吸気系やシリンダヘッド28周りの整備、例えば吸・排気バルブ33a,33bのクリアランス調性や点火プラグ(図示せず)の燃焼状態確認等、を行う際の整備性が向上する。特に吸気系においてはその周囲のスペースが充分に確保できることから、ケーブル類(図示せず)の組み付け作業性が向上し、また、詳細には図示しないが、サブスロットルバルブ駆動用のモータ(図示せず)を例えば吸・排気バルブ33a,33bの軸上等に配置可能となる。
【0048】
そして、吸気装置53を構成する大部分の構成部品と、シリンダヘッド28の上面、少なくとも動弁装置31を構成する両カムシャフト32とを平面視でヘッドパイプ3からメインフレーム8の最大幅位置までの紡錘型の略三角形状の範囲内に収納すると共に、吸気通路55に臨ませて配置したフューエルインジェクタ37を、側面視で、メインフレーム8の、ヘッドパイプ3の後端からセンターフレーム9との分岐点までの中間位置より後方に、また、メインフレーム8の幅が最大となる位置より後方に配置すると共に、少なくともフューエルインジェクタ37の後端を側面視でメインフレーム8の上縁部より上方に突出するように配置したことにより、燃料タンク11を外しての吸気系や燃料配管、シリンダヘッド28周りの整備、例えば吸・排気バルブ33a,33bのクリアランス調性や点火プラグ(図示せず)の燃焼状態確認等、を行う際の整備性が向上する。特に燃料配管の中でも燃料分配管47はメインフレーム8より上方に突出するのでメンテナンスが容易になると共に、燃料タンク11内に設けられる燃料ポンプ24との配管も短くて済む。
【0049】
また、燃料分配管47はシリンダブロック29の幅より狭くてよいのでメインフレーム8の幅を縮小でき、運転姿勢が楽になって操縦性や足付き性が向上する。
【0050】
さらに、燃料タンク11の前半部底面に形成されるエアクリーナ18の収納部19を燃料タンク11の上面に設けられたタンクキャップ20およびフィラー部21に対向しつつその前方に向かって延びる凹形状とし、この収納部19の上部後方でフィラー部21に対向する部位より前方に後下がり傾斜面22を形成すると共に、この収納部19にその大部分が収納されるエアクリーナ18の後上部を上記後下がり傾斜面22に沿って後傾させ、この後傾部分の、上記フィラー部21より前方にずれた位置に向かって吸気通路55の中心軸56を指向させたことにより、エアクリーナ18内に開口する吸気通路55の開口端、すなわちアウトレットパイプ48のラッパ形状部54からエアクリーナ18の上面までの距離を大きく採れる。その結果吸気緩衝の少ないスムーズな吸気の流れを確保でき、エンジン16の出力向上につながる。
【0051】
また、フィラー部21から燃料を注入する際、エアクリーナ18の収納部19上面の前方にオフセットされた部分および後下がり傾斜面22が妨げとならず、スムーズな燃料給油が可能となる。さらに、フィラー部21の下端開口部の位置と吸気通路55の中心軸56の延長線とが位置的にずれるため、吸気音が外部に漏れにくい。
【0052】
ところで、例えば燃料タンク11の形状が内没することに起因して燃料タンク11に内包されるエアクリーナ18の形状が歪み、その結果エンジン16の内側気筒および外側気筒の吸気の流れ状態に差が生じるといったことが従来あったが、燃料タンク11の前方上面に、ヘッドパイプ3に指向するように後方且つ幅方向外側に向かって広がりつつ低くなる左右一対の、ハンドルバー6最大舵角時の手の逃げ用凹部23を形成し、これらの逃げ用凹部23の後端同士を結ぶ線57より後方を指向するよう、吸気通路55の中心軸56を斜め後上方に指向させたことにより、吸気状態の差による内外気筒間の燃焼状態のばらつきが減少する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る自動二輪車の吸気装置によれば、気筒毎の吸気干渉が低減されてエンジン性能が向上すると共に、吸気系や燃料配管、シリンダヘッド周りの整備性が向上する。
【0054】
また、エアクリーナまたは燃料タンクの容量を増加させることが可能になると共に、吸気通路をより直線的に形成可能となり、吸気の流入抵抗が減少してエンジン出力の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車の吸気装置の一実施形態を示す自動二輪車の左側面図。
【図2】車体中央部分の拡大左側面図。
【図3】図2の要部を拡大した図。
【図4】車体中央部分の拡大平面図。
【図5】図4の燃料タンクを取り外した状態を示す図。
【符号の説明】
1 自動二輪車
2 車体フレーム
3 ヘッドパイプ
8 メインフレーム(車体フレーム)
9 センターフレーム(車体フレーム)
11 燃料タンク
16 エンジン
17 ニーグリップ用の凹み形状
18 エアクリーナ
19 エアクリーナの収納部
20 タンクキャップ
21 フィラー部
22 後下がり傾斜面
23 ハンドルバー最大舵角時の手の逃げ用凹部
28 シリンダヘッド
29 シリンダブロック
30 気筒軸
31 動弁装置
37 フューエルインジェクタ(燃料噴射装置)
53 吸気装置
55 吸気通路
56 吸気通路の中心軸
57 凹部の後端同士を結ぶ線
58 吸気通路の中心部を結ぶ線
59 メインフレームの曲げ部を結ぶ線

Claims (5)

  1. ヘッドパイプから側面視で直線的且つ後斜下方に延びる車体フレームを備え、この車体フレームの上方に燃料タンクを、この燃料タンク下方に並列多気筒エンジンをそれぞれ配置し、上記燃料タンク内にエアクリーナを収納すると共に、ミッション機構と一体的に設けられた上記エンジンの複数箇所を上記車体フレームに固定した自動二輪車において、上記エンジンを、そのシリンダヘッドとシリンダブロックとの合わせ面が前下がりとなるよう、各気筒の気筒軸が垂直より車両の進行方向に向かってやや前傾した状態で上記車体フレームに搭載すると共に、上記エンジンから上記エアクリーナに向かって直線状に延びる各気筒の吸気通路の中心軸を、前半部底面に形成された収納部に上記エアクリーナを収納する上記燃料タンクの後半部両側面に形成されたニーグリップ用の凹み形状より車両の進行方向前側に配置したことを特徴とする自動二輪車の吸気装置。
  2. 上記車体フレームは上記ヘッドパイプから側面視で直線的且つ後斜下方に延びる平面視略船形状のメインフレームと、このメインフレームの後端部に接続されるセンターフレームとを備え、上記エンジンの気筒軸を上記ヘッドパイプより上方の上記メインフレーム内に臨むように設定すると共に、上記シリンダヘッドの一部を上記メインフレームの幅内に収容し、さらに、側面視で、上記燃料タンクが載置される上記メインフレームの、上記ヘッドパイプの後端から上記センターフレームとの分岐点までの略中間位置、且つ上記メインフレームの幅が最大となる位置に一致させて複数の上記吸気通路を車両の幅方向に一列に並設する一方、上記吸気通路をその各中心部を結ぶ線が上記メインフレームの曲げ部を結ぶ線と平行になるように配置した請求項1記載の自動二輪車の吸気装置。
  3. 上記車体フレームは上記ヘッドパイプから側面視で直線的且つ後斜下方に延びる平面視略船形状のメインフレームと、このメインフレームの後端部に接続されるセンターフレームとを備え、吸気装置を構成する構成部品と、上記シリンダヘッド上面の動弁装置を平面視で上記ヘッドパイプから上記メインフレームの最大幅位置までの紡錘型の略三角形状の範囲内に収納すると共に、上記吸気通路に臨ませて配置した燃料噴射装置を、側面視で、上記メインフレームの、上記ヘッドパイプの後端から上記センターフレームとの分岐点までの中間位置より後方に、また、上記メインフレームの幅が最大となる位置より後方に配置すると共に、少なくとも上記フューエルインジェクタの後端を側面視で上記メインフレームの上縁部より上方に突出するように配置した請求項1または2記載の自動二輪車の吸気装置。
  4. 上記燃料タンクの前半部底面に形成される上記エアクリーナの収納部を上記燃料タンクの上面に設けられたタンクキャップおよびフィラー部に対向しつつその前方に向かって延びる凹形状とし、この収納部の上部後方で上記フィラー部に対向する部位より前方に後下がり傾斜面を形成すると共に、この収納部にその大部分が収納される上記エアクリーナの後上部を上記後下がり傾斜面に沿って後傾させ、この後傾部分の、上記フィラー部より前方にずれた位置に向かって上記吸気通路の中心軸を指向させた請求項1、2または3記載の自動二輪車の吸気装置。
  5. 上記燃料タンクの前方上面に、上記ヘッドパイプに指向するように後方且つ幅方向外側に向かって広がりつつ低くなる左右一対の凹部を形成すると共に、これらの凹部の後端同士を結ぶ線より後方を指向するよう、上記吸気通路の中心軸を斜め後上方に指向させた請求項1、2、3または4記載の自動二輪車の吸気装置。
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