JP2004314018A - 風力選別機 - Google Patents

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JP2004314018A
JP2004314018A JP2003115272A JP2003115272A JP2004314018A JP 2004314018 A JP2004314018 A JP 2004314018A JP 2003115272 A JP2003115272 A JP 2003115272A JP 2003115272 A JP2003115272 A JP 2003115272A JP 2004314018 A JP2004314018 A JP 2004314018A
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Toshihisa Ishii
俊久 石井
Kiyoshi Tsuchiya
清 土屋
Takami Kusaki
貴巳 草木
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】筒状部材内での重量物の流れを円滑にすることで、選別処理効率を向上することができる風力選別機を提供する。
【解決手段】風力により混合物を選別する風力選別機において、傾斜した状態で回転自在に支持された本体回転ドラム1と、この本体回転ドラム1の長手方向一方側側面に接続したブロワ3と、この本体回転ドラム1の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパ4と、この投入ホッパ4から投入された混合物を一旦捕捉するように本体回転ドラム1内の長手方向3箇所に周方向にわたって設けられると共に、捕捉した混合廃棄物を本体回転ドラム1の長手方向一方側へ円滑に移送するように、投入ホッパ4側の端面23a1A,23b1A,23c1Aを本体回転ドラム1の径方向中心部に向かって傾斜させたブロック部材23a1,23b1,23c1とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、混合物中に含まれる様々な物を、風力を用いてその重量に応じて選別する風力選別機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、産業廃棄物は事業活動に伴って生じることから特別な性状のものが大量に発生する場合が多く、例えば建築物の解体現場では、石、コンクリート塊、木材片、ガラス片、壁土、新建材、金具等が細かいばらものとなった解体屑又はミンチと称するそれらの混合物が粗大廃棄物と混在した混合廃棄物が発生する。この混合廃棄物中には、上記以外にも、廃プラスチック類、ゴムくず、がれき類等が含まれる場合も多い。
【0003】
昨今、建設副産物の再利用の気運の高まりから、分別解体の推奨や分別搬出の義務付けがなされようとしている。このような背景から、上記のような混合廃棄物の分別を行うために、風力を用いて廃棄物の選別を行う風力選別機が従来より知られている(例えば、特許文献1参照。)。この従来の技術では、回転ドラムへ投入された混合廃棄物に空気供給管で選別用の空気流を衝突させ、混合廃棄物中の軽量物は空気流に乗せて回転ドラムの後端側開口から排出し、重量物は筒状部材内面に設けた掻き上げ板によって空気流とは反対方向に搬送され、回転ドラムの前端開口から排出するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−23325号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、混合廃棄物中には、例えば石、がれき等の重量物にビニールシート、又は紐状若しくはフィルム状の軽量物が強固に絡み合って形成された塊等が含まれる場合があり、このような場合には空気流だけで塊をほぐすことができず、上記従来の技術では軽量物を重量物から選別できない恐れがあった。
【0006】
そこで、本願発明者等は、傾倒可能且つ回転自在に支持された筒状部材(回転ドラム)内に投入された混合廃棄物を一旦捕捉するブロック部材、及びこのブロック部材で捕捉した混合廃棄物を筒状部材の回転に伴って掻き上げる掻き上げ部材を設けた風力選別機を発明した。この風力選別機においては、投入口から筒状部材へ投入された混合廃棄物に筒状部材の長手方向一方側に設けた送風機からの空気流を衝突させ、混合廃棄物中の軽量物を空気流に乗せて筒状部材の長手方向他方側から排出する一方で、風力に打ち勝ち筒状部材内を長手方向一方側に向かって流れる重量物を、ブロック部材によって捕捉することで一旦滞留させ、この滞留した重量物を掻き上げ部材によって回転方向に掻き上げて、大きく持ち上げた後に落下させて解きほぐす。これにより、上記したようなビニールシート、又は紐状若しくはフィルム状の軽量物が石、がれき等の重量物に強固に絡み合った場合でも、その塊を確実に解きほぐし、軽量物を重量物から分離することができる。
【0007】
そして、本願発明者等のその後の検討によれば、上記発明には以下のような更なる改善の余地があることが分かった。
すなわち、上述の風力選別機では混合物を落下させて解きほぐすことにより重量物と軽量物とに分離し、これにより軽量物は空気流に乗って筒状部材の長手方向他方側から排出される。一方、重量物は、上記落下時に鉛直方向下方に向かって落下しつつ筒状部材に対しては筒状部材が傾斜していることから長手方向一方側に向かって相対的に移動し、一部はブロック部材を乗り越え、残りは再度ブロック部材で捕捉されて掻き上げ部材で掻き上げられるといった動作を繰り返す。このようにして、ブロック部材を乗り越えた重量物については筒状部材内を長手方向一方側に向かって移動し排出される。そのため、ブロック部材を乗り越える重量物の割合が減少すると、重量物が筒状部材内で滞留し、選別処理量が低下する恐れがあった。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、筒状部材内での重量物の流れを円滑にすることで、選別処理効率を向上することができる風力選別機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、風力により混合物を選別する風力選別機において、傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けられると共に、捕捉した混合物を前記筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移送するように、前記投入ホッパ側の端面を前記筒状部材の径方向中心部に向かって傾斜させた環状のブロック部材とを備えるものとする。
【0010】
本発明の風力選別機においては、筒状部材を傾斜した状態において、投入口から混合物を投入すると、投入された混合物は筒状部材内を長手方向他方側から長手方向一方側へ流れ、筒状部材内の長手方向複数箇所に設けられたブロック部材の投入ホッパ側端面により捕捉され、一旦滞留する。このとき、例えばこの滞留部分に筒状部材の回転に伴って滞留した混合物を回転方向に掻き上げる掻き上げ部材を設けることで、上記捕捉された混合物は筒状部材の回転と共に掻き上げ部材によってその回転方向に掻き上げられる。そして、所定の高さまで持ち上げられると、ブロック部材の端面に沿いつつ(すなわち筒状部材が傾斜していることからブロック部材の端面に半分載った状態で)重力により掻き上げ部材上を筒状部材の径方向中心側に向かって滑り落ち、その後落下する。落下して解きほぐされた混合物中の軽量物は、送風機で生起した空気流に吹き付けられ、その空気流に乗って長手方向一方側に向かって運ばれて筒状部材より排出される。一方、混合物中の重量物は、上記落下時において、鉛直方向下側に向かって落下しつつ筒状部材が傾斜していることから筒状部材に対しては長手方向一方側に向かって相対的に移動し、一部はブロック部材を乗り越え、乗り越えられなかった残りは再度ブロック部材の端面に捕捉されて掻き上げ部材で掻き上げられる。混合物中の重量物は、このような動作を繰り返すことで軽量物を分離されつつブロック部材を乗り越え、筒状部材内を長手方向一方側に向かって転がって排出される。
【0011】
ここで、例えばブロック部材の投入ホッパ側端面が筒状部材の軸心に垂直である場合、掻き上げられた重量物はその端面に沿いつつ径方向中心側に向かって(すなわち筒状部材に対してその長手方向一方側に相対的に移動せずに、言い換えれば筒状部材の軸心方向には移動せずに)掻き上げ部材上を滑り落ち、その後鉛直方向下側に向かって(すなわち筒状部材に対してその長手方向一方側に相対的に移動しながら)落下する。これに対し、本発明においては、ブロック部材の投入ホッパ側端面を、混合物が筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移動するように径方向中心側に向かって傾斜させている。これにより、掻き上げられた重量物は径方向中心側に向かって傾斜した端面に沿いつつ掻き上げ部材上を滑り落ちて落下する(すなわち、滑り落ち始めた時点から筒状部材に対しその長手方向一方側に向かって相対的に移動する)ので、滑り落ち始めてから落下し終わるまでの間における重量物の筒状部材に対する長手方向一方側への相対移動量が、上述した端面が軸心に垂直な場合に比べて増大する。この結果、ブロック部材を乗り越える重量物の割合が増加し、筒状部材内での重量物の流れを円滑にして長手方向一方側への送り出し量を増加することができる。したがって、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0012】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記端面の傾斜角度は前記筒状部材の傾斜角度以上であるものとする。
これにより、混合物が掻き上げ部材上を円滑に滑り落ちるようにすることができる。
【0013】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、風力により混合物を選別する風力選別機において、傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けた環状のブロック部材と、このブロック部材の前記投入ホッパ側における前記筒状部材の円周方向複数箇所に設けられ、前記ブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材とを備えるものとする。
【0014】
本発明の風力選別機においては、筒状部材を傾斜した状態において、投入口から混合物を投入すると、投入された混合物は筒状部材内を長手方向他方側から長手方向一方側へ流れ、筒状部材内の複数箇所に設けたブロック部材により捕捉され、一旦滞留する。そして、捕捉された混合物は、ブロック部材の投入ホッパ側における筒状部材の内周面の円周方向複数箇所に設けた掻き上げ部材によって、筒状部材の回転に伴ってその回転方向に掻き上げられる。そして、所定の高さまで持ち上げられると、重力により掻き上げ部材上を筒状部材の径方向中心側に向かって滑り落ち、その後落下する。落下して解きほぐされた混合物中の軽量物は、送風機で生起した空気流に吹き付けられ、その空気流に乗って長手方向他方側に向かって運ばれて筒状部材より排出される。一方、混合物中の重量物は、上記落下時において、鉛直方向下側に向かって落下しつつ筒状部材が傾斜していることから筒状部材に対しては長手方向一方側に向かって相対的に移動し、一部はブロック部材を乗り越え、乗り越えられなかった残りは再度ブロック部材に捕捉されて掻き上げ部材で掻き上げられる。混合物中の重量物は、このような動作を繰り返すことで軽量物を分離されつつブロック部材を乗り越え、筒状部材内を長手方向一方側に向かって転がって排出される。
【0015】
このとき、上記掻き上げられた重量物が掻き上げ部材上を滑る際には、重力により掻き上げ部材上を筒状部材の径方向中心側に向かって滑り落ちつつ筒状部材が傾斜していることから長手方向一方側にも滑り落ちるため、結果として径方向中心側と長手方向一方側との間の斜め方向に向かって滑ることになる。ここで、例えば掻き上げ部材がブロック部材と同等の高さを有する(すなわち、掻き上げ部材が筒状部材の内面からブロック部材の内周面とほぼ同等の径方向位置まで延設されている)場合、重量物は掻き上げ部材上を上記斜め方向(径方向中心側と長手方向一方側との間の方向)に滑り落ちてブロック部材の内周面とほぼ同等の径方向位置まで達したところで掻き上げ部材上から落ちて鉛直方向下側に向かって落下する。これに対し、本発明においては掻き上げ部材をブロック部材よりも高さを有する構造とする(すなわち、掻き上げ部材を筒状部材の内面からブロック部材の内周面よりも径方向内側まで延設する)。この結果、掻き上げ部材がブロック部材の内周面より径方向中心側に延びている分だけ、重量物が掻き上げ部材上を上記斜め方向(径方向中心側と長手方向一方側との間の方向)に向かって滑り落ちる時間が延長される。これにより、上記掻き上げ部材がブロック部材と同等の高さを有する場合に比べ、重量物は掻き上げ部材上を上記斜め方向に長く滑り落ちた後に落下することになるので、滑り落ち始めてから落下し終わるまでの間における重量物の筒状部材に対する長手方向一方側への相対移動量を増大することができる。この結果、ブロック部材を乗り越える重量物の割合が増加し、筒状部材内での重量物の流れを円滑にして長手方向一方側への送り出し量を増加することができる。したがって、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0016】
(4)上記目的を達成するために、また本発明は、風力により混合物を選別する風力選別機において、傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けられると共に、捕捉した混合物を前記筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移送するように、前記投入ホッパ側の端面を前記筒状部材の径方向中心部に向かって傾斜させた環状のブロック部材と、このブロック部材の前記投入ホッパ側における前記筒状部材の円周方向複数箇所に設けられ、前記ブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材とを備えるものとする。
これにより、上記(1)及び(3)の両方の効果を得ることができる。
【0017】
(5)上記(3)又は(4)において、好ましくは、前記掻き上げ部材は前記ブロック部材の上部位置まで延設されているものとする。
これにより、重量物が掻き上げ部材上を径方向中心側と長手方向一方側との間の斜め方向に向かって滑り落ちる時間がさらに延長されると共に、掻き上げ部材が重量物をブロック部材の上部位置まで導入するガイドの役目も果たすこととなるので、ブロック部材を乗り越える重量物の割合をさらに増加することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の風力選別機の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の一実施の形態を図1乃至図7を参照しつつ以下に説明する。
図1は本発明の風力選別機の一実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図であり、図2はこの風力選別機を図1中矢印A方向から見た矢視正面図である。また、図3は図1中III−III断面による横断面図、図4は図1中IV−IV断面による横断面図である。これら図1乃至図4において、1は本体回転ドラム(筒状部材)、2は本体回転ドラム1を回転駆動する本体回転ドラム駆動モータ、3は本体回転ドラム1の長手方向一方側(図1中左側)に設けたブロワ(送風機)、4は本体回転ドラム1の長手方向他方側(図1中右側)に設けられ、投入される混合廃棄物を受け入れるための投入ホッパ(投入口)、5は本体フレーム、6はベースフレーム、7は動力制御盤である。
【0019】
本体フレーム5は、ピン10を介してベースフレーム6に対して傾倒自在に接続されている。11はその傾動動作用のシリンダ(例えば電動シリンダ、油圧シリンダ等)であり、一端側(図1中下側)がピン12を介しベースフレーム6に設けたブラケット13に回動自在に接続されており、他端側(図1中上側)がピン14を介し本体フレーム5に設けたブラケット15に回動自在に接続されている。このような構造により、シリンダ11の伸縮動作によって本体回転ドラム1をピン10を回動支点として傾動させ、所望の傾斜角度(=任意の傾斜状態、但し水平状態を含む)に保持可能となっている。なお、シリンダ11を用いず、チェーンブロック等の別途の支持手段で所望の傾斜角度に支持するようにしてもよい。
【0020】
本体回転ドラム1は、詳細な支持構造の図示及び説明を省略するが、回転ドラム支持ローラ16a,16bを介して本体フレーム5に対し回転自在に支持されており、図1中右側の回転ドラム支持ローラ16bに上述の回転ドラム駆動モータ(電動モータ、又は油圧モータ、あるいはエンジン直結でもよい。また可変速として回転速度を自在に調節できるようにしてもよい)2の駆動力が伝達されることにより、本体回転ドラム1はその軸心線B(後述の図5参照)まわりに回転駆動されるようになっている。
【0021】
また、17は本体回転ドラム1の外郭を構成し、長手方向両側(図1中左右側)に開口を有する略円筒形状のドラム本体、18はこのドラム本体17の長手方向一方側(図1中左側)の開口を覆うようにドラム本体17とわずかな隙間を介在して設けたカバー部材、19はドラム本体17の長手方向他方側(図1中右側)の開口を覆うようにドラム本体17とわずかな隙間を介在して設けたカバー部材である。上記カバー部材18,19はそれぞれ後述の送風ダクト31、排出ダクト27等を介して本体フレーム5に固定支持されているが、上記のようにドラム本体17とわずかな隙間を介して配置されているため、ドラム本体17の回転駆動を阻害しないようになっている。
【0022】
20はカバー部材18の下部に設けた重量物排出口、21はカバー部材19の略中央部に設けた軽量物排出口、22はカバー部材19の外周と上記軽量物排出口21との間の領域のうち軽量物排出口21の側方一方側(図4中左側)に設けた廃棄物投入用の投入口であり(図4参照)、この投入口22に前記の投入ホッパ4が接続されている。また、35はカバー部材19の内側(すなわち内周面)に設けた庇部材であり、投入口22の本体回転ドラム回転方向(図3中矢印ア方向)上流側を覆う庇部35aと、投入口22の径方向中心側(すなわち軽量物排出口21側)を覆う側壁部35bとから構成されている(図1参照)。この庇部材35により、本体回転ドラム1内を流れる空気流が投入口22を介して投入ホッパ4から機外に逆流しないように便宜が図られている。
【0023】
また、23a1,23b1,23c1はこの順序で本体回転ドラム1の長手方向に上記軽量物排出口21から重量物排出口20側に向かって間隔をおいてそれぞれ配列した略円環形状のブロック部材であり、その外周面がドラム本体17の内周面17aに密着するように固定されている(図3も参照)。24a1,24b1,24c1はそれぞれ、ブロック部材23a1,23b1,23c1の軽量物排出口21側(言い換えればブロック部材23a1の軽量物排出口21側、ブロック部材23a1,23b1の間、ブロック部材23b1,23c1の間)に設けた掻き上げ板であり、各掻き上げ板24a1,24b1,24c1はそれぞれドラム本体内周面17aの円周方向複数箇所(本実施の形態では4箇所、但し数及びピッチは導入する混合廃棄物の最大の大きさを考慮し、廃棄物が各掻き上げ板24a1,24a1(又は24b1,24b1、又は24c1,24c1)間に挟み込まれ固まって不動とならないようにする)に所定ピッチで配列固定されている(図3参照)。このような構造によって、本体回転ドラム1内の流路には、ブロック部材23a1,23b1,23c1の内周側にはドラム本体17の内径寸法より縮小された小径部25A,25B,25Cがそれぞれ形成されるとともに、小径部25Aと軽量物排出口21との間、小径部25A,25Bの間、小径部25B,25Cの間、小径部25Cと重量物排出口20との間に、ほぼドラム本体17の内径寸法である大径部26A,26B,26C,26Dがそれぞれ形成される。言い換えれば、これら小径部25A,25B,25C及び大径部26A,26B,26C,26Dは、ドラム本体17内に、その長手方向に沿って、軽量物排出口21から重量物排出口20に向けて、大径部26A、小径部25A、大径部26B、小径部25B、大径部26C、小径部25C、大径部26Dの順で交互に配置されている。
【0024】
なお、投入口22から導入された混合廃棄物(特に重量物)はドラム本体17内をその長手方向に図1中左側(言い換えれば重量物排出口20側)に流れるが、このとき、各ブロック部材23a1,23b1,23c1の投入口22側(図1中右側)に位置する端面23a1A,23b1A,23c1Aは、その流れる混合廃棄物を対応する小径部25A,25B,25Cの手前で捕捉する機能を有している。また、前述の掻き上げ板24a1,24b1,24c1はそれぞれ、上記各ブロック部材端面23a1A,23b1A,23c1Aで捕捉された混合廃棄物を本体回転ドラム1の回転と共にその回転方向に掻き上げて同伴させ攪拌する機能を有している。このとき、上記各端面23a1A,23b1A,23c1Aには径方向内側が径方向外側より長手方向重量物排出口側(すなわち長手方向に図1中左側)に向かって傾斜するように(言い換えれば径方向中心側に向かって長手方向重量物排出口側に傾斜するように)テーパが設けられており、重量物が重量物排出口20側に円滑に流れるように便宜が図られている(詳細は後述)。また、ブロック部材23c1の重量物排出口20側(図1中左側)端面23c1Bには長手方向重量物排出口側(長手方向に図1中左側)に向けて拡開するようにテーパが設けられており、ここまで到達した重量物が重量物排出口20まで自重ですばやく円滑に転げ落ちるように便宜が図られている。
【0025】
27は、一端側(図1中左側)が前記のカバー部材19の軽量物排出口21に挿通され、他端側が本体回転ドラム1の長手方向他方側(図1中右側)に向かって突出するように本体フレーム5に固定された支持部材28によって固定支持された排出ダクトである。前記のブロワ3の生起する空気流に乗った混合廃棄物中の軽量物は、この排出ダクト27を介して機外へ排出されるようになっている。
【0026】
ブロワ3は、本体フレーム5の長手方向一方側端部(図1中左側端部)近傍に支持部材29を介して固定されており、ブロワ駆動モータ30によって駆動され、混合廃棄物中の軽量物を重量物から選別し搬送するための空気流を生起する。31はブロワ3の出口側に接続された送風ダクト、32はカバー部材18の略中央部に設けられた略円形のダクトガードである。このダクトガード32は例えば格子状となっており、送風ダクト31からの空気流に例えば粗大な異物が混入している場合等に、その異物が本体回転ドラム1内へ流入しないようにブロックするフィルタの役目を果たしている。また、33は送風ダクト31に連続するようにカバー部材18の内周面から延設された送風フードであり、ブロワ3で生起された空気流は、送風ダクト31、送風フード33を介して本体回転ドラム1内に供給される。34は前記カバー部材18の重量物排出口20に接続された排出シュートであり、上記送風フード33は、大径部26Dのうち重量物を排出する排出シュート34側の領域(すなわち下方側の領域)には開口部33Aを重量物排出口20に臨むように設けて重量物を排出可能とする一方、排出シュート34と反対側の領域(すなわち上方側の領域)を仕切ってそちらには空気流や重量物が流れないようにする役割を果たしている。
【0027】
動力制御盤7は、上記ブロワ駆動モータ30等に電源を供給する役割を果たすと共に、そのブロワ駆動モータ30の運転・停止スイッチ、前記の本体回転ドラム1を回転駆動する本体回転ドラム駆動モータ2の起動・停止スイッチ、及び本体フレーム5の傾動動作用シリンダ11の伸長・縮短スイッチ等の操作スイッチを有した操作盤(図示せず)を備えている。
【0028】
以上において、カバー部材18は特許請求の範囲各項記載の筒状部材の長手方向一方側側面を構成し、カバー部材19は筒状部材の長手方向他方側側面を構成する。
【0029】
次に、上記構成の本発明の風力選別機の一実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。なお、以下の説明では、混合廃棄物中に含まれる重量物をH、軽量物をLとする(図1参照)。
上記構成の風力選別機において、図1に示すようにシリンダ11を伸長させて本体回転ドラム1の投入口22側が高くなるように本体フレーム5を傾斜させ保持した後、本体回転ドラム駆動モータ2を駆動すると、回転ドラム支持ローラ16a,16bを介し本体回転ドラム1はその軸心線B(後述の図5参照)まわりに回転する。そしてブロワ駆動モータ30を駆動すると、ブロワ3から空気流が生起されて送風ダクト31、送風フード33を介し本体回転ドラム1内に供給され、小径部25C,25B,25Aを通過して、軽量物排出口21を介して排出ダクト27から機外に吹き出される。
【0030】
この状態で、例えばコンクリート塊、木材片、ガラス片、がれき類等の重量物Hやビニールシート、又は紐状若しくはフィルム状の物等の軽量物Lが混在した混合廃棄物を投入ホッパ4に投入すると、この混合廃棄物は投入口22から本体回転ドラム1内の大径部26Aに導入される。
【0031】
この後の本体回転ドラム1内での混合廃棄物(特に重量物H)の流れを図5及び図6を用いて説明する。図5は本体回転ドラム1内での混合廃棄物(特に重量物H)の流れを示した図であり、図6は図5中VI−VI断面による横断面図である。
【0032】
大径部26Aに導入された混合廃棄物は、図5中矢印▲1▼に示すように自重によってドラム本体17の内周面17aに沿って傾斜方向下側(図5中左側)に向かって転がるようにして流れていく。その後、混合廃棄物は、この流れ方向(=空気流方向とは逆になる)最上流側のブロック部材23a1の端面23a1Aによって一旦捕捉され滞留する。このとき、端面23a1Aの傾斜方向上側(図5中右側)の大径部26Aには周方向複数箇所に掻き上げ板24a1が設けられていることから、上記捕捉された混合廃棄物は、掻き上げ板24a1,24a1の間に滞留する。この結果、本体回転ドラム1が回転していることから、捕捉された混合廃棄物は図5中矢印▲2▼に示すように掻き上げ板24a1によってその回転方向(図6中矢印イ方向)に掻き上げられる。そして、所定の高さまで持ち上げられると、図5及び図6中矢印▲3▼に示すようにブロック部材23a1の端面23a1Aに沿いつつ(すなわち本体回転ドラム1が傾斜していることから端面23a1Aに半分載った状態で)重力により掻き上げ板24a1上を本体回転ドラム1の径方向中心側に向かって滑り落ち、その後落下する。この落下時に混合廃棄物はブロワ3からの空気流内に進入して直接吹き付けられるため、混合廃棄物中の大部分の軽量物Lはこの空気流に乗って(風力によって)選別され、排出ダクト27から機外に排出される。一方、混合廃棄物中の重量物Hは空気流には乗らず(重力によって風力に打ち勝ち)、選別されなかった残りの軽量物Lとともに(その意味では正確には重量物Hと軽量物Lとの混合廃棄物である)落下する。このとき、重量物Hは、図5中矢印▲3▼に示すように鉛直方向下側に向かって落下しつつ本体回転ドラム1が傾斜していることから本体回転ドラム1に対してはその長手方向重量物排出口側(長手方向に図5中左側)に向かって相対的に移動し、例えば小径部25A内(すなわちブロック部材23a1の上部位置、言い換えれば内側)に落下する。これにより、重量物Hの一部はブロック部材23a1を乗り越えて小径部25Aを通過し、また残りはブロック部材23a1を乗り越えられずにブロック部材端面23a1Aに捕捉され、再度掻き上げ板24a1によって掻き上げられる。このようにして、投入された混合廃棄物中の重量物Hは徐々に小径部25Aを通過して次の大径部26Bに流入する。なお、上記落下して解きほぐされることで重量物Hから分離された軽量物Lは、空気流に乗って機外に排出される。
【0033】
以下同様に、大径部26Bに流入した重量物Hは図5中矢印▲4▼に示すように傾斜方向下側に流れ、再びブロック部材23b1の端面23b1Aによって捕捉されて大径部26Bに設けた掻き上げ板24b1,24b1の間に滞留し、図5中矢印▲5▼に示すように本体回転ドラム1の回転と共に掻き上げ板24b1によって持ち上げられた後に、図5中矢印▲6▼に示すように落下して解きほぐされ、ブロック部材23b1を乗り越えつつ小径部25Bを通過し、次の大径部26Cに流入する。さらに、重量物Hは図5中矢印▲7▼▲8▼▲9▼に示すように再びブロック部材端面23c1Aによって捕捉されて掻き上げ板24c1によって持ち上げられた後に落下して解きほぐされ、ブロック部材23c1を乗り越え小径部25Cを通過し、最終段の大径部26Dに流入する。以上のようにして軽量物Lが十分に分離された重量物Hは、大径部26Dから重量物排出口20、さらに排出シュート34を介し、機外に排出される。一方、以上の過程において重量物Hから分離された軽量物Lは、ブロワ3によって本体回転ドラム1内を吹き通されている空気流により、重量物Hの流れとは逆に、傾斜を上る方向(長手方向に図5中右側)へと搬送され、軽量物排出口21を介し排出ダクト27を経て機外へと排出される。
【0034】
以上のような選別過程において、例えばブロック部材23a1,23b1,23c1の端面23a1A,23b1A,23c1Aがそれぞれ本体回転ドラム1の軸心線Bに垂直である構造の場合、掻き上げられた重量物Hは各端面23a1A,23b1A,23c1Aに沿いつつ径方向中心側に向かって(すなわち本体回転ドラム1に対してその長手方向(言い換えれば軸心方向)重量物排出口側に相対的に移動せずに)各掻き上げ板24a1,24b1,24c1上を滑り落ち、その後鉛直方向下側に向かって落下し始めて初めて本体回転ドラム1に対してその長手方向重量物排出口側(長手方向に図5中左側)に相対的に移動する。
【0035】
これに対し、本実施の形態においては、ブロック部材23a1,23b1,23c1の端面23a1A,23b1A,23c1Aがそれぞれその径方向内側が径方向外側より長手方向重量物排出口側(長手(軸心)方向に図5中左側)に向かって傾斜した構造となっている。これにより、掻き上げられた重量物Hは長手方向重量物排出口側に傾斜した各端面23a1A,23b1A,23c1Aに沿いつつ掻き上げ板24a1,24b1,24c1上を滑り落ちるので、滑り落ち始めた時点から本体回転ドラム1に対しその長手方向重量物排出口側に向かって相対的に移動することとなり、滑り落ち始めてから落下し終わるまでの間における重量物Hの本体回転ドラム1に対する長手方向重量物排出口側への相対移動量(図5中Lで示す)が増大する。この結果、各ブロック部材23a1,23b1,23c1を乗り越える重量物Hの割合が増加するので、本体回転ドラム1内での重量物Hの流れを円滑にして傾斜方向下側への送り出し量を増加することができる。したがって、本実施の形態によれば、重量物Hの送り出し量が増加した分投入ホッパ4からの混合廃棄物の投入量を増加できるので、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0036】
さらに本実施の形態によれば、各ブロック部材端面23a1A,23b1A,23c1Aの軸心線Bに垂直な面に対する傾斜角度α(図5参照)をそのときの本体回転ドラム1の傾斜角度β(図5参照)以上となるように設定することで、各ブロック部材端面23a1A,23b1A,23c1Aのうち鉛直方向上側における傾斜面の傾斜角度が少なくとも鉛直上下方向以上(すなわち端面23a1A,23b1A,23c1Aのうち鉛直方向上側における傾斜面の径方向外側が径方向内側に対してオーバーハングとなるような状態)となるようにできる。これにより各ブロック部材端面23a1A,23b1A,23c1Aが図5中▲3▼▲6▼▲9▼に示すような混合廃棄物の鉛直方向下向きの落下動作を阻害して重量物Hの本体回転ドラム1に対する長手方向重量物排出口側(長手方向に図5中左側)への相対移動量Lが減少するのを防止することができる。したがって、本体回転ドラム1内における重量物Hの傾斜方向下側への送り出し量を確実に増加することができる。
【0037】
また本実施の形態によれば、上述したように選別過程において大径部26に滞留→掻き上げ板24で持ち上げて落下→ブロック部材23を乗り越えて小径部25通過→次の大径部26に流入、という動作を繰り返させることにより、例えば投入された混合廃棄物中に石、がれき等の重量物Hにビニールシート又は紐状若しくはフィルム状の軽量物Lが強固に絡み合って形成した塊等が含まれている場合であっても、その塊を確実に解きほぐし、軽量物Lを重量物Hから剥がし取り分離することができる。また、各小径部25A,25B,25Cを通過し各ブロック部材23a1,23b1,23c1を乗り越えるとき、これら各ブロック部材23a1,23b1,23c1のエッジによって軽量物Lを剥がしとる効果もある。さらに、各小径部25A,25B,25Cにおいては、大きな重量物Hがここを通過するときには実質的な空気流通過断面積が減少して空気流速が増大し、その速い空気流によって塊状となったものから軽量物Lを剥がし取り分離促進することができる。なお、この空気流の流速増大は、軽量物Lが傾斜方向下側(重量物排出口20側)に落ちていくのを確実に防止できる効果もある。このように、本実施の形態によれば選別性能を向上でき、さらに上記のような重量物Hと軽量物Lとが強固に絡み合った塊等を含む混合廃棄物をも選別可能とするので、選別対象物の範囲を拡大する効果をも得ることができる。
【0038】
なお、ブロック部材23a1,23b1,23c1は上記一実施の形態の形状に限られるものではない。すなわち、例えば図7に示すように長手方向(軸心方向)長さを小さくした(この図7ではほぼ0としている)小径部25A′,25B′,25C′を有するブロック部材23a1′,23b1′,23c1′を用いてもよい。この場合、図7中矢印▲3▼′▲6▼′▲9▼′に示すように重量物Hは各ブロック部材23a1′,23b1′,23c1′を越えて小径部25A′,25B′,25C′を通過するようにして落下するので、上記一実施の形態よりも各ブロック部材23a1′,23b1′,23c1′を乗り越える重量物Hの割合をさらに増加することができる。
【0039】
次に、本発明の風力選別機の他の実施の形態を図8乃至図11を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ブロック部材の端面を傾斜させることで重量物の流れの促進を図った前述の一実施の形態に対し、掻き上げ板をブロック部材よりも高さを有する構造とすることで重量物の流れの促進を図ったものである。
【0040】
図8は本発明の風力選別機の他の実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図である。この図8において、前述の一実施の形態における図1と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
この図8において、1′は本実施の形態の風力選別機の本体回転ドラム、23a2,23b2,23c2はその投入口22側(図8中右側)端面23a2A,23b2A,23c2Aが前記本体回転ドラム1′の軸心線B(図5参照)に対し垂直であるブロック部材、24a2,24b2,24c2は上記ブロック部材23a2,23b2,23c2の投入口22側において本体回転ドラム1′の円周方向複数箇所(本実施の形態では4箇所、後述の図9参照)に設けられ、本体回転ドラム1′(ドラム本体17)の内周面17aからブロック部材23a2,23b2,23c2の内径r(後述の図10参照)より径方向内側まで延設された掻き上げ板である。以上の点以外の構成は前述の一実施の形態における図1の構成と同様である。なお、掻き上げ板24a2,24b2,24c2は、請求項3記載のブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材を構成する。
【0041】
次に、本発明の風力選別機の他の実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
本体回転ドラム1′内の大径部26Aに導入された混合廃棄物は、前述の一実施の形態と同様にブロック部材23a2の端面23a2Aによって一旦捕捉され滞留し、大径部26Aにおいて掻き上げ板24a2によってその回転方向(後述の図9中矢印ウ方向)に掻き上げられる。そして、所定の高さまで持ち上げられると重力により掻き上げ板24a2上を径方向内側に向かって滑り落ちる。図9はこのときの混合廃棄物が掻き上げ板24a2上を滑り落ちる様子を示す、図8中IX−IX断面による本体回転ドラム1′の横断面図(但し本体回転ドラム1の回転角度については図8と図9とでは異なる)であり、図10は図9中X−X断面による本体回転ドラム1′の断面図である。
【0042】
これら図9及び図10に示すように、掻き上げられた重量物Hが掻き上げ板24a2上を滑り落ちる際には、重力により掻き上げ板24a2上を径方向中心側に向かって滑り落ちつつ本体回転ドラム1′が傾斜していることから長手方向重量物排出口側(長手方向に図10中左側)にも滑るため、結果として径方向中心側と長手方向重量物排出口側との間の斜め方向(例えば図10中実線の矢印C方向)に向かって滑ることになる。ここで、例えば掻き上げ板24a2がブロック部材23a2とほぼ同等の高さを有する(すなわち、掻き上げ板24a2が本体回転ドラム内周面17aからブロック部材23a2の内径rとほぼ同等の径方向位置まで延設された)構造である場合(この場合を図10中1点鎖線24a2Lで示す)、重量物Hは図9及び図10中1点鎖線の矢印C′で示すように掻き上げ板24a2上をブロック部材23a2の内径rとほぼ同等の径方向位置まで滑り落ちたところで掻き上げ板24a2上から落ち、鉛直方向下側に向かって落下する。
【0043】
これに対し、本実施の形態においては掻き上げ板24a2がブロック部材23a2よりも高さを有する(すなわち、掻き上げ板24a2を本体回転ドラム内周面17aからブロック部材23a2の内径rより径方向内側まで延設された)構造とする。すなわち、掻き上げ板24a2がブロック部材23a2の内径rより径方向内側に延びている分だけ、重量物Hが掻き上げ板24a2上を上記斜め方向(径方向中心側と長手方向重量物排出口側との間の方向)に向かって滑り落ちる時間が延長される。これにより、図10に示すように滑り落ち始めてから落下し終わるまでの間における重量物Hの本体回転ドラム1′に対する長手方向重量物排出口側への相対移動量L2を、上記掻き上げ板24a2がブロック部材23a2とほぼ同等の高さを有する構造である場合の重量物Hの相対移動量L2′よりも増大することができる。なお、上記は掻き上げ板24a2について述べたが、他の掻き上げ板24b2,24c2についても同様のことが言える(図10にこれら掻き上げ板24b2,24c2での重量物Hの流れD及びEを示す)。したがって、本実施の形態によれば、ブロック部材23a2,23b2,23c2を乗り越える重量物Hの割合を増加でき、重量物Hの長手方向重量物排出口側(長手方向に図10中左側)への送り出し量を増加することができる。したがって、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0044】
なお、掻き上げ板24a2,24b2,24c2は上記本発明の他の実施の形態の形状に限られるものではない。すなわち、例えば図11に示すように、ブロック部材23a2,23b2,23c2の上部位置まで延設した(詳細には、本体回転ドラム1′の長手方向重量物排出口側(長手方向に図11中左側)に向かってブロック部材23a2,23b2,23c2の内側を通過し各小径部25A,25B,25Cの長手方向重量物排出口側の末端位置25Aa,25Ba,25Caまで延設した)掻き上げ板24a2′,24b2′,24c2′としてもよい。この場合、図11中矢印C″,D′,E′に示すように重量物Hが各掻き上げ板24a2′,24b2′,24c2′上を斜め方向(径方向中心側と長手方向重量物排出口側との間の方向)に滑り落ちる時間がさらに延長されると共に、各掻き上げ板24a2′,24b2′,24c2′が重量物Hをブロック部材23a2,23b2,23c2の上部位置(言い換えればブロック部材23a2,23b2,23c2の内側)まで導入するガイドの役目も果たすことになるので、ブロック部材23a2,23b2,23c2を乗り越える重量物Hの割合をさらに増加することができる。
【0045】
次に、本発明の風力選別機のさらに他の実施の形態を図12を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ブロック部材の長手方向軽量物排出口側端面を傾斜させ、且つ、掻き上げ板を本体回転ドラムの径方向内側及び長手方向重量物排出口側に延長することで重量物の流れの促進を図ったものであり、上述してきた一実施の形態及び他の実施の形態の変形例の構成を併せて備えたものである。
【0046】
図12は本発明の風力選別機のさらに他の実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図である。この図12において、前述の一実施の形態における図1と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
この図12において、1″は本実施の形態の風力選別機の本体回転ドラム、23a3,23b3,23c3はその投入口22側(図12中右側)端面23a3A,23b3A,23c3Aが径方向内側が径方向外側より長手方向重量物排出口側(すなわち長手方向に図12中左側)に向かって傾斜するように(言い換えれば径方向中心側に向かって長手方向重量物排出口側に傾斜するように)テーパが設けられたブロック部材、24a3,24b3,24c3はブロック部材23a3,23b3,23c3の投入口22側において本体回転ドラム1″の円周方向複数箇所(本実施の形態では4箇所)に設けられ、本体回転ドラム1″(ドラム本体17)の内周面17aからブロック部材23a3,23b3,23c3の内径より径方向内側まで延設され且つ長手方向重量物排出口側(長手方向に図12中左側)に向かってブロック部材23a3,23b3,23c3の内側を通り各小径部25A、25B,25Cの長手方向重量物排出口側末端位置まで延設された掻き上げ板である。以上の点以外の構成は前述の一実施の形態における図1の構成と同様である。なお、掻き上げ板24a3,24b3,24c3は、請求項4記載のブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材を構成する。
【0047】
以上のような構成の本発明の風力選別機のさらに他の実施の形態によれば、ブロック部材23a3,23b3,23c3の投入口22側の端面23a3A,23b3A,23c3Aがそれぞれその径方向内側が径方向外側より長手方向重量物排出口側(長手方向に図12中左側)に向かって傾斜した構造となっているので、前述した一実施の形態と同様に、重量物Hの滑り落ち始めてから落下し終わるまでの間における本体回転ドラム1″対する長手方向重量物排出口側への相対移動量を増大できる。さらに、掻き上げ板24a3,24b3,24c3を本体回転ドラム内周面17aからブロック部材23a3,23b3,23c3の内径より径方向内側まで延設し、且つ、本体回転ドラム1″の長手方向重量物排出口側に向かってブロック部材23a3,23b3,23c3の内側を通り各小径部25A、25B,25Cの長手方向重量物排出口側末端位置まで延設するので、前述した他の実施の形態の変形例と同様に、重量物Hが各掻き上げ板24a3,24b3,24c3上を斜め方向(径方向中心側と長手方向重量物排出口側との間の方向)に滑り落ちる時間を延長して重量物Hの本体回転ドラム1″対する長手方向重量物排出口側への相対移動量を増大できると共に、重量物Hをブロック部材23a3,23b3,23c3の内側にガイドするように導入できる。これにより、ブロック部材23a3,23b3,23c3を乗り越える重量物Hの割合をさらに確実に増加することができ、その結果、重量物Hの長手方向重量物排出口側への送り出し量をさらに増加して、風力選別機の選別処理量をさらに増加することができる。
【0048】
なお、以上説明してきた本発明の風力選別機の一実施の形態、他の実施の形態、及びさらに他の実施の形態においては、掻き上げ板を本体回転ドラムの内周面の周方向4箇所に設けるようにしたが、これに限らず、4箇所未満又は5箇所以上でもよい。すなわち、本体回転ドラムに投入される混合廃棄物の最大の大きさを考慮して廃棄物が各掻き上げ板間に挟み込まれ固まって不動とならないように留意した上で、それら投入される混合廃棄物の性質・性状に合わせて設置数を設定すればよい。
【0049】
また、以上説明してきた本発明の風力選別機の一実施の形態、他の実施の形態、及びさらに他の実施の形態においては、掻き上げ板をその厚さがほぼ一定の板状の部材としたが、これに限らない。すなわち、例えば図13に示すようにその断面形状が径方向中心側に向けて尖った略三角形形状である掻き上げ板24c1′を用いてもよい(なお、ここでは本変形例を本発明の一実施の形態に適用した場合を示している)。この場合も、上記本発明の一実施の形態、他の実施の形態、及びさらに他の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ブロック部材の投入ホッパ側の端面を筒状部材の径方向中心部に向かって傾斜させた構造とする。これにより、ブロック部材で捕捉した混合物を筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移送することができるので、長手方向一方側への重量物の送り出し量を増加することができる。したがって、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0051】
請求項3記載の発明によれば、ブロック部材の投入ホッパ側に設ける掻き上げ部材をブロック部材よりも高くする。これにより、掻き上げられた重量物が掻き上げ部材上を滑り落ちる時間を長くして重量物の筒状部材に対する長手方向一方側への相対移動量を増大することができる。その結果、ブロック部材を乗り越える重量物の割合が増加し、筒状部材内での長手方向一方側への重量物の送り出し量を増加することができる。したがって、風力選別機の選別処理効率を向上することができる。
【0052】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1及び請求項3記載の発明の効果を共に得ることができるので、風力選別機の選別処理効率をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の風力選別機の一実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図である。
【図2】本発明の風力選別機の一実施の形態の全体構造を表す図1中矢印A方向から見た矢視正面図である。
【図3】本発明の風力選別機の一実施の形態を構成する本体回転ドラムの内部構造を表す図1中III−III断面による横断面図である。
【図4】本発明の風力選別機の一実施の形態を構成する本体回転ドラムの構造を表す図1中IV−IV断面による横断面図である。
【図5】本発明の風力選別機の一実施の形態を構成する本体回転ドラム内での混合廃棄物の流れを示す図である。
【図6】本発明の風力選別機の一実施の形態を構成する本体回転ドラム内での混合廃棄物の流れを示す図5中VI−VI断面による横断面図である。
【図7】本発明の風力選別機の一実施の形態を構成する本体回転ドラムの変形例における混合廃棄物の流れを示す図である。
【図8】本発明の風力選別機の他の実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図である。
【図9】本発明の風力選別機の他の実施の形態における混合廃棄物が掻き上げ板上を滑り落ちる様子を示す図8中IX−IX断面による本体回転ドラムの横断面図である。
【図10】本発明の風力選別機の他の実施の形態における混合廃棄物が掻き上げ板上を滑り落ちる様子を示す図9中X−X断面による本体回転ドラムの断面図である。
【図11】本発明の風力選別機の他の実施の形態の変形例における混合廃棄物が掻き上げ板上を滑り落ちる様子を示す本体回転ドラムの断面図である。
【図12】本発明の風力選別機のさらに他の実施の形態の全体構造を一部断面で表す側面図である。
【図13】本発明の風力選別機の実施の形態を構成する掻き上げ板の変形例を示す本体回転ドラムの横断面図である。
【符号の説明】
1 本体回転ドラム(筒状部材)
3 ブロワ(送風機)
4 投入ホッパ
17a 内周面
18 カバー部材(長手方向一方側側面)
19 カバー部材(長手方向他方側側面)
23a1 ブロック部材
23b1 ブロック部材
23c1 ブロック部材
23a1A 端面
23b1A 端面
23c1A 端面
23a2 ブロック部材
23b2 ブロック部材
23c2 ブロック部材
23a3 ブロック部材
23b3 ブロック部材
23c3 ブロック部材
23a3A 端面
23b3A 端面
23c3A 端面
24a2 掻き上げ板(掻き上げ部材)
24b2 掻き上げ板(掻き上げ部材)
24c2 掻き上げ板(掻き上げ部材)
24a3 掻き上げ板(掻き上げ部材)
24b3 掻き上げ板(掻き上げ部材)
24c3 掻き上げ板(掻き上げ部材)

Claims (5)

  1. 風力により混合物を選別する風力選別機において、
    傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、
    この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、
    前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、
    この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けられると共に、捕捉した混合物を前記筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移送するように、前記投入ホッパ側の端面を前記筒状部材の径方向中心部に向かって傾斜させた環状のブロック部材と
    を備えたことを特徴とする風力選別機。
  2. 請求項1記載の風力選別機において、前記端面の傾斜角度は前記筒状部材の傾斜角度以上であることを特徴とする風力選別機。
  3. 風力により混合物を選別する風力選別機において、
    傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、
    この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、
    前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、
    この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けた環状のブロック部材と、
    このブロック部材の前記投入ホッパ側における前記筒状部材の円周方向複数箇所に設けられ、前記ブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材と
    を備えたことを特徴とする風力選別機。
  4. 風力により混合物を選別する風力選別機において、
    傾斜した状態で回転自在に支持された筒状部材と、
    この筒状部材の長手方向一方側側面に接続した送風機と、
    前記筒状部材の長手方向他方側側面に設けた投入ホッパと、
    この投入ホッパから投入された混合物を一旦捕捉するように前記筒状部材内の長手方向複数箇所に周方向にわたって設けられると共に、捕捉した混合物を前記筒状部材の長手方向一方側へ円滑に移送するように、前記投入ホッパ側の端面を前記筒状部材の径方向中心部に向かって傾斜させた環状のブロック部材と、
    このブロック部材の前記投入ホッパ側における前記筒状部材の円周方向複数箇所に設けられ、前記ブロック部材よりも高さを有する掻き上げ部材と
    を備えたことを特徴とする風力選別機。
  5. 請求項3又は4記載の風力選別機において、前記掻き上げ部材は前記ブロック部材の上部位置まで延設されていることを特徴とする風力選別機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101019230B1 (ko) 2008-03-18 2011-03-07 리싸이클링일성(주) 건축폐기물 분리장치

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