JP2004313491A - 空調座席装置 - Google Patents

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Noriyuki Komeno
範幸 米野
Fumitaka Kikutani
文孝 菊谷
Shintaro Nozawa
真太郎 野澤
Satoshi Arima
聡 有馬
Mitsuru Yoneyama
充 米山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】着座時、座席と人体が接している部分の体感温度が低く感じられ、ムレ感を防止した空調座席装置を実現する。
【解決手段】座席本体41と、送風機43と、前記送風機43で送風された空気を噴出する吹出口45を持ち、座席の表面、特に人体との接触位置に沿って溝42を設け、吹出口45から溝42に空気を送風する構成としたものである。送風機43で送風された風は吹出口45から溝42に向かって吹き出され、コアンダ効果によって溝表面に付着し流れる。着座時は、溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため通常着座時は閉塞されてしまう着座部分に強い冷涼感を得ることができ、さらにの蒸れ感を防止することができる空調座席装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の座席やオフィス用椅子などにおいて、環境温度が高温であったり、長時間着座する場合においても、快適な着座感を得ることができる空調座席装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の空調座席装置としては、図23、座席内部の支持部材1に空気の流路2を形成し、支持部材の外側を多孔性部材3で覆い、小さい孔を開けた革などの多孔性の座席カバー4で支持部材1に対して多孔性部材3を包囲し、温度や湿度を調和した調和空気8を吹き出すものが開示されている。さらに、図24に示すように、座席のカバーを多孔性の支持部材に圧縮する複数の縫い付けされた谷部9を組み込み、空気は、クッションから、前記形成された谷部まで通過可能とし、この谷部9は、存在する調和空気を移動させるための通路を提供し、谷部は付加的な通路を提供し、調和空気8は、網状フォーム層及び自動車の座席のカバーを通じて座席の占有者まで移動される構成が開示されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
また、吸湿材料を使用したものとして、図25、図26、図27に示すように、背もたれ部11は内部に空気通路12を有しており、背もたれ部11と空気通路12の間には水蒸気分圧の勾配にしたがった非通気性と透湿性を併せ持った透湿層13が配置されており、空気通路12には背もたれ部11から透湿してくる水蒸気が流れ込む。そして吸湿性材料を備えた空気乾燥装置14を通して乾燥させた空気を空気通路12に流すことで、透湿層13が背もたれ部外側にある水蒸気を透過させ、水蒸気は乾燥した空気の中で蒸発する。
【0004】
なお、空気乾燥装置14は、図26に示すように、15、16は空気入口17、18を持ったゼオライトやシリカゲルのような吸湿材料で満たされた反応容器であり、それぞれ一体化された電気ヒーター19、20を有し、電気駆動される空気フラップ21で空気通路12入口と接続されている空気出口21、および車室に開口した空気出口22に流路が切り替えられるようになっている。
【0005】
上記構成において、空気乾燥装置14を連続運転するために2つの反応容器15、16は交互に吸湿プロセス、ならびに再生プロセスと切り替えられる。一方の反応容器15がヒーター19で再生されている時(再生プロセス)、他の反応容器16がその内部を流れる空気を吸着材料の吸湿作用によって乾燥させるとともに、吸着熱で空気の温度を加熱する(吸湿プロセス)。反応容器16の吸着材が飽和すると、空気フラップ21を破線のように切り替えヒーター20を通電し反応容器16を再生するとともに反応容器15がその内部を流れる空気を吸着材料の吸湿作用によって乾燥させる。また図27にしめすようにファン23を空気出口22近傍に配設してもよい。
【0006】
【特許文献1】
特表平9−505499号公報
【特許文献2】
特開平11−123959号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図23に示すように、空気は流通路によって座席カバー4の小さい孔は連通されているので、着座時は、送風された空気は人体と接している部分の座席カバー4の孔からは流出せず、人体が接していない部分の孔から流出する。したがって、冷風を送風した場合は通風路からの熱伝導によって人体は冷却されるが、座席と接している人体に直接空気が届かないので、強い冷涼感は得られない。また、低湿度の空気を送風した場合は、座席と接している人体に乾燥空気が送られないので、汗の気化熱による冷涼感は得られない。さらに着座時は、圧力が加わると支持部材が潰れるので、流路が潰れ、風が座席全体に行き渡らない。
【0008】
特に図24に示す、谷部9付近は圧力が集中するので潰れやすく谷部9の座席カバーに設けられた小さい孔から空気は吹き出しにくい。また、座席カバーに孔を開けるので、ゴミ詰まりなどの清掃性に課題がある。またカバーの素材として孔が開けられる素材に限定される課題があった。
【0009】
また、人体で発生した汗は、着衣、透湿層を拡散して除湿される。したがって吸湿スピードが遅く、夏季、発汗状態で着座した直後は、除湿能力が足りず、汗の吸収量が少ないので急速な快適感は得られない。
【0010】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、着座時に人体の皮膚表面に空調された空気を送り、車内の室温が高くても座席と人体が接している部分の体感温度が低く感じられ、ムレ感を防止した空調座席装置の実現を目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記基課題を解決するために、座席本体と、送風機と、前記送風機で送風された空気を噴出する吹出口を持ち、座席の表面、特に人体との接触位置に沿って溝を設け、吹出口から溝に空気を送風する構成としたものである。
【0012】
上記発明によれば、シロッコファン等の送風機で送風された風は吹出口から溝に向かって吹き出され、コアンダ効果によって溝表面に付着し流れる。着座時は、溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、通常着座時は閉塞されてしまう着座部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに蒸れ感を防止することができる。また、表皮に孔を設けないので、ごみつまりがなく、清掃性が良い。また、布など孔を開けるのが難しい表皮を持ったシートでも冷涼感あるシートを実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、座席本体と、送風機と、前記送風機で送風された空気を噴出する吹出口を持ち、座席の表面、特に人体との接触位置に沿って溝を設け、吹出口から溝に空気を送風する構成としたものである。
【0014】
上記発明によれば、シロッコファン等の送風機で送風された風は吹出口から溝に向かって吹き出され、コアンダ効果によって溝表面に付着し流れる。着座時は、溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。また、表皮に孔を設けないので、ごみつまりがなく、清掃性が良い。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、溝の吹出口側と反対側に空気を排出する排気口を設けた構成としたものである。
【0016】
上記構成によって着座時、溝全体が人体で覆われた場合においても、排気口から風が流出するので溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1ないし請求項2記載の構成において、座席本体内部のパッド部の表面に溝を設け、パッド部の表面を布などの表皮部材で覆ったものである。
【0018】
上記構成によって、着座時、圧力が加わっても溝がつぶれにくい。なお、表皮部材が通気性の布の場合、溝が人体からの圧力によって部分的につぶれても、パッド部が表皮部材の両側面を覆い表皮部材内部を風が流れるので、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の構成において、パッド部の溝の部分を、他の部分より硬い構成としたものである。
【0020】
上記構成によって、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝部分のパッドの変形は抑えられるが、パッド全体は圧縮され圧力を分散させる。このため冷涼感とすわり心地の両立を図ることができる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項3記載の構成において、パッド部のパッド部の溝に溝の形状を保つパッド部よりも剛性の高い樹脂などでできた形状保持部材を持った構成としたものである。
【0022】
上記構成によって、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝部分は形状保持部材によって圧力が溝下のパッドに伝わり、パッドの溝の変形は抑えられるが、パッド全体は圧縮され圧力を分散させる。このため冷涼感とすわり心地の両立を図ることができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5記載の構成において、表皮部材が溝形状に溝の側壁を持つように縫い付けなどで加工された構成としたものである。
【0024】
表皮が溝形状に加工されているので、着座時、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝部分は表皮の溝によって圧力が溝下のパッドに伝わり、溝の変形は抑えられ、溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の構成において、表皮部材の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮をパッド部方向へ縫いつけた構成としたものである。
【0026】
上記構成によって、表皮の溝がパッドの溝に固定されているので、使用者が横方向に動いても表皮部材と、パッドの溝は一致したままで、溝の変形が抑えられる。また、着座時、座席表面に圧力が加わった場合、パッドは圧縮されるが、表皮の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮部材とパッドが縫いつけられているので、圧縮に伴って表皮の溝が引っ張られ、溝の変形は抑えられ、溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0027】
請求項8に記載の発明は、請求項6記載の構成において、表皮部材の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮とパッド部を接着した構成としたものである。
【0028】
上記構成によって、表皮部材の溝がパッドの溝に固定されているので、使用者が横方向に動いても表皮と、パッドの溝は一致したままで、溝の変形が抑えられる。また、着座時、座席表面に圧力が加わった場合、パッドは圧縮されるが、表皮部材の溝部とパッド部の溝部が接着されているので、圧縮に伴って表皮部材の溝が引っ張られ、溝の変形は抑えられ、溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0029】
請求項9に記載の発明は、座席本体と、送風機と、前記送風機で送風された空気を噴出する吹出口を持ち、吹出口を、座席の座部と背部の間に設けた構成としたものである。
【0030】
上記構成において、着座時は座席の座部と背部両方に連通した空間ができるので、吹出口を設けても着座時、吹出口が閉塞されることがない。また吹出口を座席の座部と背部の間に設けることで、1箇所の吹出口で、座部、背部両方に送風することができる。さらに、背中下部、及び背骨付近は冷涼感を強く感じるので、ここに吹出口を設置することで強い冷涼感を得ることができる。
【0031】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし請求項9記載の構成において、座部の溝に送風する座部吹出口と、背部の溝に送風する背部吹出口を持ち、座席のリクライニング角度に応じて吹出角度を変更する、ルーバー等の吹出方向変向手段を持った構成としたものである。
【0032】
上記構成によってリクライニングシートの背部角度を変更しても、吹出方向変向手段によって座部、および背部の溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0033】
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし請求項10記載の構成において、送風機で送風される空気を冷却、除湿するペルチェ素子などの冷却手段を持った構成としたものである。
【0034】
上記構成によって、着座時は、溝に人体が接している部分を中心に、冷風が流れるので人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができる。
【0035】
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし請求項10記載の構成において、送風機で送風される空気を除湿する吸着作用を用いたゼオライトやシリカゲルなどの除湿手段を持った構成としたものである。
【0036】
上記構成によって、着座時は、溝に人体が接している部分を中心に、低湿度の空気が流れ、着衣と人体の間にも拡散するため、皮膚表面の汗を気化させ気化熱を奪うので、夏季のシートが熱い状態においてもすぐに冷涼感を得ることができる。また長時間着座している場合においても、低湿度空気によって着衣および人体の皮膚表面が乾燥し、ムレ感のない快適性が提供できる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0038】
(実施例1)
図1は実施例1の空調座席装置の斜視図であり、図2は図1のA−A断面の拡大断面図である。
【0039】
座席本体41は、座席の表面、特に人体との接触位置に沿って溝42を設けてある座席本体であり、内部にシロッコファン等の送風機43が装備されており、前記送風機43で送風された空気は通風路44によって、溝に空気を噴出する送風する吹出口45に送られる構成としたものである。
【0040】
上記発明によれば、送風機43で送風された風は吹出口45から溝42に向かって吹き出され、コアンダ効果によって溝42表面に付着し流れる。着座時は、溝42に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。また、表皮に穴を設けないので、ごみつまりがなく、清掃性が良い。また、布など穴を開ける加工が難しい表皮を持ったシートでも冷涼感あるシートを実現できる。
【0041】
なお図2に示すように座席本体41内部の発泡ウレタン等のパッド部46を覆う革や織布等の表皮部材47と、パッド部に設けられた金属板や金属棒等の固定部材48を糸49で縫いつけ、パッド部を圧縮することで溝42を形成する。
【0042】
なお、図3は図2に示す形態とは異なった他の実施例を示すが、図3に示すように、座席本体内部のパッド部46の表面に溝を設け、パッド部の表面を布などの表皮部材47で覆った構成では、着座時、人体から圧力が加わっても溝がつぶれにくい。なお、表皮部材47が通気性の布の場合、溝41が人体からの圧力によって部分的につぶれても、パッド部46が表皮部材47の両側面を覆い表皮部材47内部を風が流れるので、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0043】
(実施例2)
図4は実施例2における着座時における空調座席装置の座部50の断面図である。なお、実施例1と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例1と異なるのは、溝42の吹出口45側と反対側に空気を排出する排気口52を設けた構成としたものである。上記構成によって人体53が着座時、溝全体が人体で覆われた場合においても、排気口52から風が流出するので溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。
【0044】
なお、図5に示すように、排気口を溝42下部から表皮を貫通するように設けた穴とした構成においては、常に排気口が確保されるので、着座位置に限らず、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。
【0045】
(実施例3)
図6は実施例3の空調座席装置における図1のA−A断面の他の例を示す拡大断面図である。なお、実施例1と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例1と異なるのは、パッド部46の溝の周囲のパッド部54の発泡率を小さくし、全体のパッド部よりも硬い構成としたものである。上記構成によって、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝42の変形は抑えられるが、パッド全体は圧縮され圧力を分散させる。このため冷涼感とすわり心地の両立を図ることができる。なお、溝42の周囲にパッド部より硬いパッド部材を設けても同様の効果が得られる。
【0046】
(実施例4)
図7は実施例4の空調座席装置における図1のA−A断面の他の例を示す拡大断面図である。なお、実施例1と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例1と異なるのは、パッド部46のパッド部の溝に、溝の形状を保つパッド部よりも剛性の高い樹脂などでできた形状保持部材55を持った構成としたものである。上記構成によって、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝部分は形状保持部材55によって圧力が溝下のパッドに伝わり、パッドの溝の変形は抑えられるが、パッド全体は圧縮され圧力を分散させる。このため冷涼感とすわり心地の両立を図ることができる。
【0047】
(実施例5)
図8は実施例5の空調座席装置における図1のA−A断面の他の例を示す拡大断面図、図9は座席本体41座部50の斜視図である。なお、実施例1と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例1と異なるのは、表皮部材47が溝形状に溝の側壁56を持つように縫い付け57などで加工された構成としたものである。表皮が溝形状に加工されているので、着座時、着座時、座席表面に圧力が加わっても溝42は表皮の溝によって圧力が溝42下のパッドに伝わり、溝42の変形は抑えられ、溝42に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0048】
(実施例6)
図10は実施例6の空調座席装置における図1のA−A断面の他の例を示す拡大断面図である。なお、実施例5と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例5と異なるのは、表皮部材の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮とパッド部に設けられた金属板や金属棒等の固定部材58を糸59で縫いつけた構成としたものである。上記構成によって、表皮部材47の溝がパッドの溝に固定されているので、使用者が横方向に動いても表皮と、パッドの溝は一致したままで、溝の変形が抑えられる。また、着座時、座席表面に圧力が加わった場合、パッドは圧縮されるが、表皮部材47の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮とパッドが縫いつけられているので、圧縮に伴って表皮の溝が引っ張られ、溝の変形は抑えられ、溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0049】
(実施例7)
図11は実施例7の空調座席装置における図1のA−A断面の他の例を示す拡大断面図である。なお、実施例5と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例において、実施例5と異なるのは、表皮部材47の溝部とパッド部46の溝部か密着するよう表皮部材47とパッド部46を接着剤60で接着した構成としたものである。上記構成によって、表皮部材47の溝がパッドの溝に固定されているので、使用者が横方向に動いても表皮部材47と、パッドの溝は一致したままで、溝の変形が抑えられる。また、着座時、座席表面に圧力が加わった場合、パッドは圧縮されるが、表皮の溝部とパッド部の溝部が接着されているので、圧縮に伴って表皮の溝が引っ張られ、溝の変形は抑えられ、溝に沿って風が流れ、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0050】
(実施例8)
図12は実施例8の空調座席装置の断面図であり図13は吹出口付近の拡大断面図、図14はリクライニング状態での空調座席装置の断面図であり図13はその吹出口付近の拡大断面図はである。なお、実施例1と同一の番号のものは同一の機能を果たす。図において、座席本体の座部50と背部51の間に設けられた吹出口45は送風分離板63によって座部50の溝42に送風する座部吹出口64と、背部51の溝42に送風する背部吹出口65に分けられ、座席のリクライニング角度に応じて背部吹出口吹出角度を変更する駆動手段62を持った、ルーバー等の吹出方向変向手段61を持った構成としたものである。上記構成によってシートを立てた状態(図12、図13)からリクライニング状態(図14、図15)に変更した場合、吹出方向変向手段61が駆動し、背部吹出口65は背部の溝42に沿って風が流れる。上記構成によって、リクライニングシートにおいて、リクライニング角度を変更しても冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。
【0051】
なお、図16、図17に示すように吹出口45に、ステッピングモーター等の駆動手段62によって自在に駆動される吹出方向変向手段61を設けた構成では、図16荷示すように、吹出方向変向手段61を上方に向けた場合は背部51に送風され、吹出方向変向手段61を水平に向けた場合は座部50に送風され、リクライニング角度に応じて吹出方向を変更できる。さらに、送風中、吹出方向変向手段61を駆動することによって、送風を背部51、座部50と切り替えることができ、揺らぎ効果で冷涼感を増すことができる。
【0052】
(実施例9)
図18は実施例9の空調座席装置の断面図である。なお、実施例8と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例は実施例8の構成に加え、送風機43で送風される空気を冷却、除湿するペルチェ素子などの冷却手段66をと前記冷却手段66の冷却面と伝熱関係を持ち送風機で送風された空気を冷却する第1熱交換器67と冷却素子の廃熱を座席本体外に放出する第2熱交換器を持った構成としたものである。上記構成によって、着座時は、溝42に人体が接している部分を中心に、冷風が流れるので人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができる。
【0053】
なお、ペルチェ素子の通電極性を逆にすることで、第1熱交換器によって送風機43で送風される空気を加熱し、暖房に用いることもできる。
【0054】
(実施例10)
図19は実施例10の空調座席装置の断面図である。なお、実施例8と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例は実施例8の構成に加え、送風機43で送風される空気を加熱する電気ヒータ等の加熱手段70を設けた構成としたものである。上記構成において室温が高い場合は、送風機43のみを駆動し、冷涼感を得ること、および蒸れ感を防止することができる。また室温が低い場合は送風機43と加熱手段70を駆動することで暖房に用いることもできる。
【0055】
(実施例11)
図20、図21は実施例11の空調座席装置の断面図である。なお、実施例8と同一の番号のものは同一の機能を果たす。本実施例は実施例8の構成に加え、送風機で送風される空気を除湿する吸着作用を用いたゼオライトやシリカゲルなどの除湿手段73および除湿手段73を加熱する加熱手段72、除湿手段から座席本体41外に連通した排出風路75、および、排気の排出風路75の開閉を行う排出風路切替手段74を持った構成としたものである。切替部74は、図22に示す再生モードにおいて排出風路75への通路を開き、通風路44を閉じる。また図21に示す除湿モードにおいては排出風路75への通路を閉じ、通風路44を開く。
【0056】
上記構成によって、図21に示す除湿モードにおいて、送風機43を駆動すると、送風機43で送られた空気は除湿手段73で除湿され、低湿度の空気となる。そして、乾燥空気は吹出口45から座部50、および背部51の溝42に送られ、着座時は溝に人体が接している部分を中心に、着衣と人体の間にも拡散するため、皮膚表面の汗を気化させ気化熱を奪い、夏季のシートが熱い状態においてもすぐに冷涼感を得ることができる。また長時間着座している場合においても、低湿度空気によって着衣および人体の皮膚表面が乾燥し、ムレ感のない快適性が提供できる。
【0057】
なお、除湿手段の除湿性能が低下した場合は図22に示す再生モード運転を行う。加熱手段72を通電し、送風機を停止、または送風量を低下して運転し、除湿手段73を加熱する。除湿手段がシリカゲルの場合は、除湿手段が120℃になると吸着していた水分を脱離し、発生した水蒸気を排出風路から座席本体41外に排出する。特に直径0.5mmのステンレス細線からなる50メッシュの金網に通電する加熱手段72の表面にゼオライト等の吸着材を担持して吸着手段73を構成した場合、再生モードでは70Wの電力を30秒加えることで約0.7gの水分が脱離する。除湿モード運転30秒−再生モード運転30秒を繰り返すことで、除湿モードで除湿空気を溝42に供給し冷涼感を得、再生モード中も溝にある除湿空気が着衣、人体表面に拡散するので、冷涼感が持続し、連続的に冷涼感を得、ムレ感を防止することができる。
【0058】
なお、図23は、図21の構成に加え、吸着手段73と通風路44の間に隔壁の両側にフィンを付けたフィンプレート型の熱交換器76を設けた構成としたものである。除湿モードで、送風機で送られた空気は除湿手段73で水蒸気を吸着されるが、吸着熱が発生し、高温低湿度の空気となる。高温低湿度の空気は熱交換器76で室内空気と熱交換され、温度が低下し吹出口45から溝42に吹き出す。本構成では溝に送られる風の温度が低いので、より冷涼感を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、着座時も、溝に人体が接している部分を中心に、人体から強制対流によって熱が奪われ、さらに汗を気化させる。このため、座席と接している部分に強い冷涼感を得ることができ、さらに通常着座時は密閉されてしまう着座部分の蒸れ感を防止することができる。また、表皮に孔を設けないので、ごみつまりがなく、清掃性が良い。また、布など孔を開けるのが難しい表皮を持ったシートでも冷涼感あるシートを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における空調座席装置の斜視図
【図2】図1におけるA−A拡大断面図
【図3】図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図
【図4】本発明の実施例2における空調座席装置の着座時の断面図
【図5】本発明の実施例2における別の構成の空調座席装置の着座時の断面図
【図6】本発明の実施例3の空調座席装置の拡大断面図(図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図)
【図7】本発明の実施例4の空調座席装置の拡大断面図(図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図)
【図8】本発明の実施例5の空調座席装置の拡大断面図(図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図)
【図9】本発明の実施例5の空調座席装置の座部を示す部分斜視図
【図10】本発明の実施例6の空調座席装置の拡大断面図(図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図)
【図11】本発明の実施例7の空調座席装置の拡大断面図(図1のA−A断面における別の構成の拡大断面図)
【図12】本発明の実施例8の空調座席装置の断面図
【図13】図12の部分拡大断面図
【図14】本発明の実施例8の空調座席装置の断面図
【図15】図12の部分拡大断面図
【図16】本発明の実施例8における別の構成の空調座席装置の拡大断面図
【図17】本発明の実施例8における別の構成の空調座席装置の拡大断面図
【図18】本発明の実施例9の空調座席装置の断面図
【図19】本発明の実施例10の空調座席装置の断面図
【図20】本発明の実施例11の空調座席装置の除湿モードにおける動作を示す断面図
【図21】本発明の実施例11の空調座席装置の再生モードにおける動作を示す断面図
【図22】本発明の実施例11における別の構成の空調座席装置の断面図
【図23】従来の空調座席装置の座部の構成を示す断面図
【図24】従来の空調座席装置の拡大断面図
【図25】従来の空調座席装置の断面構成図
【図26】従来の空調座席装置の空気乾燥装置の構成図
【図27】従来の空調座席装置の空気乾燥装置の他の例を示す構成図
【符号の説明】
41 座席本体
42 溝
43 送風機
45 吹出口
46 パッド部
47 表皮部材
52 排気口
54 溝の周囲のパッド部
55 形状保持部材
56 側壁
61 吹出方向変向手段
67 冷却手段
73 除湿手段
76 熱交換器

Claims (13)

  1. 座席本体と、送風機と、前記送風機で送風された空気を噴出する吹出口とを有し、座席の表面に溝を設け、前記吹出口から溝に空気を送風する空調座席装置。
  2. 溝の吹出口側と反対側に空気を排出する排気口を設けた請求項1記載の空調座席装置。
  3. 表面に溝を有するパッド部と、パッド部の表面を覆う表皮部材からなる請求項1または2記載の空調座席装置。
  4. 溝の部分の周囲パッド部の硬さが硬いパッド部を有する請求項3記載の空調座席装置。
  5. パッド部の溝に溝の形状を保つ形状保持部材を持った請求項3記載の空調座席装置。
  6. 表皮部材が溝形状に加工された請求項1〜5いずれか1項に記載の空調座席装置。
  7. 表皮部材の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮部材をパッド部方向へ縫いつけた請求項6記載の空調座席装置。
  8. 表皮部材の溝部とパッド部の溝部か密着するよう表皮部材とパッド部を接着した請求項3〜6いずれか1項に記載の空調座席装置。
  9. 座席本体と、送風機と、前記送風機で送風された空気を噴出する吹出口を持ち、吹出口が、座席の座部と背部の間に設けられた空調座席装置。
  10. 吹出口に、座席の背部角度に応じて吹出角度を変更する吹出方向変向手段を持った請求項1〜9いずれか1項に記載の空調座席装置。
  11. 送風機で送風される空気を冷却する冷却手段を持った、請求項1〜10いずれか1項に記載の空調座席装置。
  12. 送風機で送風される空気を除湿する吸着作用を用いた除湿手段を持った請求項1〜10いずれか1項に記載の空調座席装置。
  13. 除湿手段で除湿後の空気を冷却する熱交換器を持った請求項12記載の空調座席装置。
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