JP2004313245A - ***物処理システムおよび***物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】***物処理装置の***物の吸引能力を向上させる。
【解決手段】***タンク200内の空気を吸引し、***タンク200内を負圧するエアコンプレッサ205の吸込口Aaと、***タンク200との間に真空タンク230を設け、エアコンプレッサ205の吐出口Ab側へ空気タンク229を設ける。そして、オムツ12内に***された***物の吸引を行う場合、二方弁204および208を閉としてエアコンプレッサ205を稼動させ、真空タンク230内真空にし、空気タンク229内に圧縮空気を貯留しておいて、二方弁204および208を同時に開とする。これにより、オムツ12内を弱負圧として、前記***物の吸引能力を向上させることができるとともに、***物処理装置の小型化を行うことができる。
【選択図】 図10
【解決手段】***タンク200内の空気を吸引し、***タンク200内を負圧するエアコンプレッサ205の吸込口Aaと、***タンク200との間に真空タンク230を設け、エアコンプレッサ205の吐出口Ab側へ空気タンク229を設ける。そして、オムツ12内に***された***物の吸引を行う場合、二方弁204および208を閉としてエアコンプレッサ205を稼動させ、真空タンク230内真空にし、空気タンク229内に圧縮空気を貯留しておいて、二方弁204および208を同時に開とする。これにより、オムツ12内を弱負圧として、前記***物の吸引能力を向上させることができるとともに、***物処理装置の小型化を行うことができる。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院等における歩行不能な病人または寝たきりの老人に好適な***物処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の***では***をすることができない病人や寝たきりの老人等、自分で自分の***物を処理することができない人には、オシメを使用して***物を処理していた。しかしながら、オシメを用いる場合には、付添い人などの人的労力を必要とし、その上、オシメの交換時などに臭いを発して周囲に迷惑をかけたり、また、使用者が羞恥心を覚えたりするものである。そこで最近では、浅い器状の特殊な***物受具(以下、「アタッチメント」と称する)を股間に装着し、***後に陰部等を洗浄処理すると共に、***された便や汚水等を吸引処理する各種の***物処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−153498号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、***物の吸引処理を行う場合、前記***を貯留する***タンクを設け、この***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引し、前記***タンク内を負圧にして前記***物の吸引を行わせていた。このため、前記エアコンプレッサは、相応した吸引量のものを備える必要があり、***物処理装置の小型化を行うことができなかった。また、エアコンプレッサを小型して、***物処理装置を小型化した場合、前記***物を十分に***タンク内へ吸引することができないという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、***物の吸引能力を向上させた***物処理装置および***物処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するために、請求項1に記載の発明は、使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツと、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記汚物収集カップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置とを備える***物処理システムにおいて、前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツに接続され、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記オムツカップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置において、前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載のものにおいて、前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる***物処理システム1の構成を示す図である。この図に示す様に、***物処理システム1は、使用者3によって装着されるオムツ12と、オムツ12内部の***物または汚水を吸引し蓄積する***物処理装置14と、使用者3が横たわるマット10とを備えている。
【0013】
図2に示す様に、オムツ12は、使用者3に装着された状態では、股下が短く膝上丈の、いわゆるショーツ(ショートパンツ)を模した外観をなしており、その股間に位置する箇所には、汚物収集カップ120および汚物収集パイプ122が設けられている。この汚物収集パイプ122には、図1に示す如く、***物処理装置14とオムツ12とを接続する汚物吸引ホース16が取り付けられる。すなわち、オムツ12内の***物および汚水は、***物処理装置14の吸引機構(後述)により、汚物収集パイプ122から汚物吸引ホース16を通して***物処理装置14に吸引され、この***物処理装置14に蓄積される。なお、***物処理装置14の詳細については、後に詳述することにし、先ず、オムツ12とマット10について説明する。
【0014】
図3は、オムツ12の展開図である。この図に示す様に、オムツ12は、汚物収集カップ120から前方に延在し使用者3の臍下付近を覆う腹当て部12aと、汚物収集カップ120から後方に延在し、使用者3の臀部を覆う背当て部12bを有している。すなわち、オムツ12は、一般的なショーツの両腰脇付近を大腿部方向に裂くと共に、汚物収集カップ120の取付用に股間周辺がくり抜かれ、このくり抜かれた箇所に汚物収集カップ120が取付けられた形状と略等しい形状を有している。このオムツ12の腹当て部12aおよび背当て部12bは、通気性が良く、なおかつ、水分を通さない素材(例えばPTFE:ポリテトラフロロエチレン)から形成されており、使用者3が長時間装着し続けても、発汗によるムレが防止される様になっている。なお、オムツ12の素材として、ウェットスーツなどに用いられる伸縮性のある発泡合成樹脂(例えば、発泡ネオプレーン系)からなる素材を用い、フィット性を高める様にしても良い。
【0015】
また、背当て部12bの左側部12bLと右側部12bRには、合計4つの止着部126が夫々取り付けられている。止着部126の上面(図面上面)には、夫々ベルクロワファスナー(いわゆる、マジックテープ(登録商標))が貼着されており、止着部126が腹当て部12aの表面に係止する構成となっている。
【0016】
使用者3にオムツ12を装着する場合には、汚物収集カップ120を股間にあてがう一方、従来のオシメをはかす様に、背当て部12bを臀部に、腹当て部12aを臍下付近にあてがい、腰および大腿部に巻き付けるべく背当て部12bの両側部12bL、12bRに設けられた止着部126を腹当て部12aの上面まで運んで貼付固定する。
【0017】
また、このオムツ12にあっては、腹当て部12aおよび背当て部12bのうち、使用者3の腹に巻き付く箇所の縁部128a、128b、および、使用者3の大腿部に巻き付く箇所の縁部128c、128dには、ゴムバンドが設けられており、使用者3が装着した際の気密性が高まる様になっている。
【0018】
次いで、汚物収集カップ120の構成について詳述する。図4は汚物収集カップ120の側面図であり、また、図5はその断面図である。これらの図に示す様に、汚物収集カップ120は、曲線見を帯びた略コの字状に一体的に形成されており、その図面下方には、汚物収集パイプ122が一体成形されている。この汚物収集カップ120は、ある程度の弾性を有したプラスチックなどから形成されており、多少の押圧力が加わったとしても、その押圧力を吸収可能となっている。
【0019】
また、図5に示す様に、この汚物収集カップ120の側壁には、洗浄水を噴射するための洗浄ノズル130a、130bおよび134aが設けられており、各洗浄ノズル130a、130bには、洗浄水チューブ132を介して***物処理装置14から洗浄水が供給され、洗浄ノズル134aには、空気管134を介して***物処理装置14から後述する脱臭・殺菌器207を流通して殺菌された空気と前記洗浄水とが混合されて供給される構成となっている。洗浄ノズル134aは、汚物を汚物収集パイプ122が設けられている方へ押し流すためのものであり、汚物収集カップ120の背面(使用者3の臀部に対向する面)に設けられ、その噴射口の方向が汚物収集パイプ122を向く様に設定されている。洗浄ノズル130aは、使用者3の肛門を洗浄するためのものであり、汚物収集パイプ122付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が使用者3の肛門に向けて噴射される様に設定されている。また、洗浄ノズル130bは、女性使用者3の陰部を洗浄するためのものであり、使用者3の下腹部に相当する位置付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が女性使用者3の陰部に向けて噴射される様に設定されている。なお、洗浄水は、使用者3の不快感を招かぬよう適度な温度の温水であることが望ましい。この様に、汚物収集カップ120には、女性の陰部(特に、尿内、ちつ等)を洗浄するための洗浄ノズル130bが設けられているため、排尿後も陰部を清潔に保ち、不快感を覚えることのない様になっている。なお、使用者3が男性である場合を考慮して、洗浄水チューブ132と洗浄ノズル130bとの間に開閉弁などを設け、洗浄ノズル130bからの洗浄水噴射を選択的に行う構成としても良い。
【0020】
また、上述の洗浄水チューブ132には、洗浄水のみならず空気が供給される構成となっている。すなわち、洗浄水により使用者3の各部位を洗浄した後、後述する温風ヒータ219により加熱された空気(外気)を吹き付けることにより、乾燥させる様になっている。また、洗浄水チューブ132から汚物収集カップ120内に供給された空気は、空気管134の先端のノズル134aから外気へ逃がす構造になっている(この構造は***物処理装置14の説明時に説明する)。
【0021】
このような構成の下、使用者3が***した後、***物処理装置14から空気管134に洗浄水と空気とが混合されて供給され、洗浄ノズル134aから吐出される。これにより、***物が汚物収集パイプ122の方へ流され吸引される。その後、洗浄水チューブ132に洗浄水が供給され、洗浄ノズル130a、130bの夫々から洗浄水が噴射される。
【0022】
これにより、使用者の肛門及び陰部が洗浄される。次いで、この洗浄水チューブ132内に残留する洗浄水を吸引して水抜した後に、洗浄水チューブ132に空気を供給する。
【0023】
これにより、使用者の肛門及び陰部の乾燥が行われる。なお、使用者が男性である場合など、陰部に乾燥が必要でない場合には、洗浄ノズル130bからの空気噴射、すなわち、肛門の乾燥のみを行う構成としても良い。
【0024】
また、汚物収集パイプ122は、図5に示す様に、汚物収集カップ120の底部から一端落ち込む、いわゆるU字状形成を成している。この構成において、***物は、洗浄ノズル134aからの洗浄水により、汚物収集パイプ122の底部122aに向かって洗浄水や尿などと共に集められた後、***物処理装置14により汚物吸引ホース16を経由して吸引排出される。
【0025】
ここで、***物処理装置14が吸引を開始すると、汚物収集パイプ122がU字形状をなしているため、サイフォンの原理により、汚水や洗浄水などは、吸引が停止したとしても、汚物収集カップ120より低い箇所に置かれた***物処理装置14のタンクなどに溜められることとなる。これにより、汚物の吸引が不十分であったとしても、汚物収集カップ120内に汚水などが残るのが防止される。この汚物収集パイプ122は、***物などの液状物ばかりでなく、空気も流通できるような構造を有し、***物処理装置14が汚物を空気の圧力差で吸引しても管径が小さくならないような剛性をもった屈曲管で形成されている。
【0026】
ところで、上述の様に、汚物収集パイプ122は、U字形状をなしているため、図6に示す様に、使用者3の股間から図面下方に突出することとなる。従って、使用者3がオムツ12を装着してベッドなどに仰向けで横たわると、この汚物収集パイプ122や汚物収集カップ120の背面部(使用者3の臀部に位置する部分)により、使用者3の臀部が浮き上がってしまい、使用者3の寝心地が悪くなる。
【0027】
そこで、本実施形態では、図7に示す様に、使用者3が横たわるマット10には、汚物収集パイプ122および汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容貫通穴102が形成されている。このマット10は、図8に示す様に、略円柱形に膨張する様に構成されたエアーセル100がマット10の長さ方向に適宜数(図示例では26本)並設されて構成されている。より具体的には、マット10の長尺方向の両端には、他とは寸法の違うエアーセル100a、100b(例えば、48mm×825mm)が配置され、これらのエアーセル100a、100bとの間に、エアーセル100d、100e(76mm×825mm)が交互に並設されて、寸法が1920mm×825mmのマット10が構成される。
【0028】
また、マット10の図面左右両側の各々には、このマット10の長尺方向に伸びる空気導入帯108a、108bが設けられている。空気導入帯108a、108bの各々の一端(図示例では、図面下端)には、***物処理装置14に内蔵された後述するエアコンプレッサ205からの空気が注がれる空気注入口112が設けられており、この空気注入口112から注入された空気がエアーセル100b、100d、100eの各々に導かれるよう構成されている。
【0029】
さらに詳述すると、マット10にあっては、図面上方(使用者3の頭部方向)に位置する4本のエアーセル100a、100cを除き、100dには、空気導入帯108aから空気が導入され、エアーセル100eおよび100bには、空気導入帯108bから空気が導入される。また、使用者3の頭部に相当する箇所のエアーセル100、すなわち、エアーセル100a、100cの空気圧は、常に略一定圧に維持されており、これにより、枕が載置されたときのグラツキを抑え、使用者3が不快感を覚えることのない様になっている。
【0030】
また、このマット10にあっては、図面左側に配置された空気導入帯108aと連通するエアーセル100dと、図面右側に配置された空気導入帯108bと連通するエアーセル100eとが交互に並設されると共に、図面下端にエアーセル100bが並設されている。すなわち、マット10にあっては、空気の導入経路の異なるエアーセル100d、100eが交互に配置される構成となっているため、空気導入帯108a、108bに注入される空気圧の各々を適宜変更することにより、空気圧の互いに異なるエアーセルが交互に配置することになる。例えば、空気導入帯108a、108bの各々に注入される空気圧を交互に間欠的に増減させ、エアーセル100d、100eを膨張、収縮させれば、使用者3とマット10とが当接する場所を変えることができ、床ずれを防止することができる。
【0031】
また、このマット10の図面上下端には、固定穴110aが穿たれた縁110が設けられており、この固定穴110aに紐などを通し、ベッドの枠などに結び付けることにより、ベッド上にマット10を固定する様になっている。
【0032】
さらに、上述の様に、マット10のうち、使用者3の臀部から股間に相当する箇所には、汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122および汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容貫通穴102が形成されている。この収容貫通穴102は、マット10をくり抜いて成るものであるため、収容貫通穴102が形成されている箇所のエアーセル100d、100eの各々は、収容貫通穴102により左右に分断されても、収容貫通穴102の両側で空気の導通が図れる構成となっている。具体的には、図9に示す様に、収容貫通穴102によって分断された各エアーセル100d、100eには、収容貫通穴102を挟んだ両側での空気の導通を図るためのバイパスチューブ104が設けられている。
【0033】
次いで、***物処理装置14について説明する。図10は、***物処理装置14の構成を示す模式図である。この図において、***タンク200は、***物および汚物(洗浄水など)を貯留するものであり、上述の様に、汚物吸引ホース16を介して汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122に接続されている。***タンク200の底部付近には、このタンク内に貯留された汚物および***物の量を検出する重量センサ201が設けられており、***タンク200に貯留されている***物および汚物の量が検出される。205は2つの圧縮部A、Bを備えた2段圧縮式のエアコンプレッサである。このエアコンプレッサ205の圧縮部A、Bには吸込口Aa、吸込口Baおよび吐出口Ab、吐出口Bbとが夫々設けられている。また、圧縮部Aと圧縮部Bとは夫々を接続する接続配管Cと接続配管Dとを備えており、それらの接続配管は夫々二方弁Eと二方弁Fにより開閉されるものである。即ち、二方弁Eと二方弁Fとを同時に開閉することにより、高流量のエアコンプレッサ1台分の機能(ただし、この場合は一方の圧縮部の吸込口および吐出口とを閉鎖する閉鎖手段が必要であるが、これは後述する)を持つエアコンプレッサと、低流量のエアコンプレッサ2台分の機能を持つエアコンプレッサとを切り替えて用いることができる構造である。また、前記***タンク200の上部の出口には、液体を除去し気体のみを通過させるセパレータ202が設けられ、このセパレータ202(すなわち、***タンク200の出口)は、空気管140、ミストフィルタ203、空気管141、二方弁204(第1二方弁)、真空タンク230、分岐管172、空気管142を経て前記エアコンプレッサ205の吸込口Aaに接続されている。この空気管140から空気管142までは、後述する吸引工程時、負圧となるため負圧回路とされている。一方、エアコンプレッサ205の吐出口Abは、空気管143、分岐管174、空気管144、脱臭・殺菌器207、空気管145、空気タンク229、空気管166、二方弁208(第2二方弁)、空気管146、分岐管173、空気管163、分岐管175を経て汚物収集カップ120に連通する空気管134(図5参照)に接続され、洗浄ノズル134aを通って汚物収集カップ120内に空気が供給される。なお、空気管143には分岐管174が介挿されている。この分岐管174の分岐先は空気管150、分岐管170、空気管151、二方弁218、温風ヒータ219、逆止弁217が接続されている。一方、空気管142には分岐管172が介挿され、この分岐管172の分岐先は、空気管155、二方弁220、空気管162、ストレーナ225が接続される。また、空気管146には分岐管173が介挿され、この分岐管173の分岐先は、空気管157、二方弁221、空気管156を介して、前記エアコンプレッサ205の吸込口Baが接続されている。吐出口Bbには二方弁226、空気管164を介してサイレンサ227が接続されている。また、空気タンク229は、真空タンク230よりも容積の小さいタンクとなっている。それは、前記真空タンク230内の空気を吸引しても真空状態まで、つまり、外気の気圧に対して1気圧程度までしか負圧に出来ないのに対し、前記空気タンク229内に空気を貯留させる場合には、この空気タンク229の耐圧性を数気圧程度のものとすれば、この数気圧程度までの空気を前記空気タンク229内へと貯留することができ、この空気タンク229の容積を小さくすることができるからである。
【0034】
210は、洗浄水を貯留する洗浄水タンクである。この、洗浄水タンク210の底部には、貯留されている洗浄水を暖める温水ヒータ211が設けられ、また、洗浄水タンク210の内部には、貯留洗浄水の水温を検出するサーミスタ212と、貯留洗浄水の量を検出するフロートセンサ(水位計)213とが設けられており、貯留洗浄水の量と、その水温とを監視可能になっている。洗浄水タンク210の上部には、図示せぬ注入口が設けられており、この洗浄水タンク210に洗浄水を給水する場合には、その注入口から注入する。また、洗浄水タンク210の下部には、水抜コック(活栓)214を備える水管147が接続されており、洗浄水タンク210から洗浄水を抜く場合には、水抜コック214を開き、水管147から洗浄水を外部に流出させる。さらに、洗浄水タンク210に設けられた水出口は、水管148、ウォータポンプ215、水管149、三方弁228、前記洗浄水チューブ132を経て汚物収集カップ120の洗浄ノズル130a、130bに接続されている(三方弁228のCOMポート側が水管149、NOポート側が洗浄水チューブ132)。三方弁228のNCポートには、水管165を介して前記分岐管175が接続される。水管149には分岐管171が介挿され、この分岐管171の分岐先は、前記逆止弁217に接続されている。
【0035】
***物処理装置14の動作について説明する。尚、すべての二方弁は初期状態において閉鎖されている。
この動作は吸引工程、洗浄工程、乾燥工程の3工程に大別される。
【0036】
まず、吸引工程は、オムツ12の汚物収集カップ120から***物などを吸引する動作であり、先ず、エアコンプレッサ205の二方弁Eおよび二方弁Fが開くことによりエアコンプレッサ205は高流量のエアコンプレッサ1台分の機能する。そして、二方弁204および二方弁208が開くことで***タンク200内は、エアコンプレッサ205および真空タンク230によって空気が吸引されて負圧に保たれ、汚物収集カップ120から汚物吸引ホース16、***タンク200、真空タンク230、エアコンプレッサ205に向かって空気が流れる一方、エアコンプレッサ205の吐出口Abから空気管143〜145、空気タンク229、空気管166、空気管134、洗浄ノズル134aを通って、オムツ12に空気が循環する。
【0037】
このとき、三方弁228は水管149と水管165とを導通する方向に開くと共に、ウォータポンプ215が運転され洗浄水タンク210から洗浄水が水管148、水管149、水管165を経て空気管134内で気液が混合された状態で汚物収集カップ120に送水され、洗浄ノズル134aから噴射されることで汚物の流動性を高めることにより汚物の吸引を行うものである。
【0038】
さらに詳述すると、***タンク200が負圧に保たれると、セパレータ202により、***タンク200内の空気だけが空気管140に導かれ、ミストフィルタ203によって空気中の水分が除去されて、湿度の低い空気がエアコンプレッサ205の吸込口Aaに流入する。また、エアコンプレッサ205の吐出口Abから吐出された空気は、脱臭・殺菌器207により、空気に含まれる臭気の除去と除菌とが行われ、汚物収集カップ120内に導かれ、汚物収集カップ120内が衛生に保たれる。
【0039】
また、二方弁204を閉じた状態で、エアコンプレッサ205の運転を開始すると、真空タンク230が真空状態となり、この状態で、前記二方弁204を開とすることにより、***タンク200内の負圧が一時的に高まるため、汚物収集カップ120内の***物を勢い良く吸引することができる。
【0040】
これと同時に、二方弁208を閉じた状態で、エアコンプレッサ205の運転を開始すると、空気タンク229内には、圧縮空気が貯留され、この状態で二方弁208を開とすることにより、空気タンク229内に貯留された空気は、空気管146、134を流通して洗浄ノズル134aから汚物収集カップ120内へ噴出されるため、汚物収集カップ120内に***された***物を汚物収集パイプ122の方へと押し流し、前記***物の吸引を補助することができる。
【0041】
さらに、洗浄ノズル134aの噴出口の直径は、汚物収集パイプ122の吸引口の直径よりも小さいものとなっており、前記空気タンク229内に貯留された圧縮空気は、洗浄ノズル134aで減圧されて吹出されるため、汚物収集カップ120内は、弱負圧に保たれることとなる。このため、ショーツの隙間からの空気漏れ等が低減できる。
【0042】
また、***物処理装置14は、エアコンプレッサ205に近接して配置される冷却ファン216を備え、この冷却ファン216により、エアコンプレッサ205が空冷される。
【0043】
次に、洗浄工程は、使用者3の各部位を洗浄する動作であり、先ず、二方弁Eおよび二方弁Fが開くことによりエアコンプレッサ205は、高流量のエアコンプレッサ1台分の機能となる。そして、三方弁228は、水管149と132とを導通する方向に開くことで、ウォータポンプ215により洗浄水タンク210から洗浄水が水管148、149、132を経て汚物収集カップ120に送水され、各洗浄ノズル130a、130bから噴射される。また、この洗浄工程にあっては、汚物収集カップ120内から洗浄水を吸引するために、上述した吸引工程における空気の循環も合わせて行われる。
【0044】
ウォータポンプ215の停止後、コンプレッサ205運転の状態で、二方弁208を閉じ、且つ、二方弁218を開放することで水管149内に吐出口Abからの空気を導通でき、水管149、三方弁228および洗浄水チューブ132内に溜まった洗浄水が排水できる。これにより、次回洗浄開始時に水管内に溜まる水を少なくでき、使用者3へ噴出する低温の洗浄水を少なくできる。
【0045】
乾燥工程は、使用者3の各部位の洗浄後に、洗浄ノズル130a、130bの各々から乾燥空気を噴射し、乾燥する構成となっている。
具体的には、三方弁228が水管149、132を導通する方向であり、エアコンプレッサ205の二方弁Eおよび二方弁Fを閉じることにより低流量のエアコンプレッサ2台分の機能を持つエアコンプレッサとして機能させる。
その後、二方弁220、218が開くことで、外気はストレーナ225により異物を除去された後、空気管162、155、分岐管172、空気管142を経て、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吸込口Aaに流入し、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吐出口Abより吐出され、空気管143、分岐管174、空気管150、分岐管170、空気管151、二方弁218、空気管152、温風ヒータ219、空気管153、逆止弁217、空気管154、分岐管171を経て、水管149、三方弁228、洗浄水チューブ132を通って洗浄ノズル130a、130bの各々に導かれ、汚物収集カップ120内へ噴出される。ここで、温風ヒータ219は、空気を加熱乾燥させるものである。この温風ヒータ219により、外気は所定温度(例えば60℃)に加温されると共に、冷えた空気の流入により温度が下がるのが防止されている。ここで、温風ヒータ219には、サーミスタと温度ヒューズ(共に不図示)とが設けられており、ヒータが所定温度まで温められると、温風ヒータ219がオフになる様に構成されている。
【0046】
汚物収集カップ120内へ噴出された空気(外気)は、エアコンプレッサ205の圧縮部Bにより、洗浄ノズル134aより空気管134、分岐管175、空気管163、分岐管173、空気管157、二方弁221、空気管156を経て、吸込口Baから圧縮部Bへと吸引され、吹出口Bbから二方弁226、空気管164を経てサイレンサ227から外気へ放出されることとなる。なお、この空気(外気)は、既に洗浄後であるから、悪臭の心配は殆ど無い。
【0047】
また、***物処理装置14には、上述のマット10(図8参照)に空気を注入するための機構が設けられている。具体的には、前述の空気管150は分岐管170によって、前述の空気管151と空気管158とに分岐され、この空気管158側に二方弁222、空気管159、バッファタンク223、空気管160、レギュレータ224、空気管161が順に接続され、さらに、空気管161の出口側がマット10の空気注入口112(図8参照)に接続される構成となっている。
【0048】
この構成において、マット10に空気を注入する場合には、二方弁220および二方弁222が開いた状態である共に、エアコンプレッサ205を動作させて、ストレーナ225から異物を除去された空気を取り込み、この空気をマット10に注入する。この様に、本実施形態にかかる***物処理装置14にあっては、マット10に空気を注入するためのエアコンプレッサを、汚物および***物を処理するためのエアコンプレッサと共用する構成となっているため、本体サイズをコンパクトにすることができると共に、マット10への空気注入のための装置を別途用意する必要がない。
【0049】
また、***物処理装置14本体には、操作者が操作するための操作パネル300が設けられている。図11は、操作パネル300の一例を示す図である。この図において、電源スイッチ300aは、***物処理装置14の電源投入/切断を指示するための押下式スイッチであり、タイマー運転スイッチ300bは、操作者の操作に関係なく、所定時間毎に、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行わせることを指示するための押下式スイッチである。動作モードランプ300eは、***物処理装置14の動作モードが、操作者の操作に応じて動作する手動モードであるか、あるいは、所定時間毎に自動で動作するタイマー(自動)モードであるかを報知するための表示ランプである。さらに、動作モードランプ300eには、タイマーモードとして設定可能な時間間隔(例えば、2時間、4時間、6時間)に対応して複数の表示ランプが設けられており、タイマーモード動作時には、タイマー運転スイッチ300bの押下によって選択された設定時間に対応する表示ランプが点灯し、その動作時間間隔が報知される。温水設定スイッチ300cは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の温度を設定するための押下式スイッチである。温水表示パネル300fは、温水設定スイッチ300cの操作により、洗浄水の温水設定が行われている間は、その設定された温度を表示し、また、温水設定以外では、サーミスタ212の検出値に基づき現在の洗浄水の温度を表示する。圧力設定スイッチ300dは、マット10の空気圧を設定するためのスイッチである。給水ランプ300gは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量が不足していることを報知するための表示ランプであり、温水ランプ300iは、洗浄水の水温が設定された温度に達していないことを報知するための表示ランプである。また、満杯ランプ300hは、***タンク200に貯留されている***物および汚物の量が所定量をこえていること、すなわち、***物を新たに貯留する余裕がないことを報知するための表示ランプである。
【0050】
また、本実施形態の***物処理システム1は、操作者(使用者3)などが***物処理装置14に対して無線、および/又は有線により指示信号を送信して操作するためのリモートコントローラ302を備えている。図12に示す様に、リモートコントローラ302は、吸引/停止ボタン302aと、洗浄ボタン302bと、乾燥ボタン302cとを備えている。吸引/停止ボタン302aは、吸引工程の開始、あるいは、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の各工程の停止を指示するための操作ボタンである。また、洗浄ボタン302bは、洗浄工程の開始を指示するための操作ボタンであり、乾燥ボタン302cは、乾燥工程の開始を指示するための操作ボタンである。この様に、リモートコントローラ302による操作を可能としたのは、操作者が使用者3であって、寝たきりの人である場合に、その操作者が操作し易くするためである。
【0051】
次いで、本実施形態の動作について説明する。上述した様に、***物処理装置14は、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を操作者の操作指示があった場合に行う手動モードと、所定時間毎に自動で行う自動モードとの2つの動作モードを有している。
【0052】
図13は、手動モード動作時の***物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。同図に示す様に、***物処理装置14は、電源スイッチ300aの操作により、本体の電源が投入されると(ステップSa1)、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量および温度と、***タンク200に貯留されている***物の量をチェックするためのチェック処理を行う(ステップSa2)。図14は、チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、***物処理装置14は、先ず、フロートセンサ213の検出値に基づいて、洗浄水タンク210に蓄えられている洗浄水の水量が、使用者3を洗浄するのに十分であるか否かをチェックし(ステップSb1)、水量が不十分である場合には(ステップSb1:NO)、操作者に洗浄水の給水を促すべく給水ランプ300gを点灯させ警報した後に(ステップSb2)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb3)、再度、洗浄水量をチェックすべく、処理手順をステップSb1に戻す。ここで、洗浄水量が十分であるかは、洗浄1回に要する水量(例えば600cc)を基準に判断され、この基準に満たない場合には、洗浄水量が不十分であると判断される。
【0053】
さて、洗浄水量が十分であれば(ステップSb1:YES)、***物処理装置14は、温水ヒータ211を稼動させて洗浄水を加温し(ステップSb4)、サーミスタ212に検出値に基づいて、洗浄水の温度が所定温度(予め設定された温度など)に達しているか否かをチェックする(ステップSb5)。このチェックの結果、洗浄水の温度が設定温度に達していなければ(ステップSb5:NO)、***物処理装置14は、温水ランプ300iを点灯させて操作者に温水が適温でない旨を警報した後(ステップSb6)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb7)、再度、水温を検出すべく処理手順をステップSb5に戻す。
【0054】
また、洗浄水の温度が設定温度以上である場合(ステップSb5:YES)、***物処理装置14は、液面センサ201の検出値に基づいて***タンク200に、新たに***物を貯留するための余裕があるかをチェックする(ステップSb8)。このチェックの結果、***タンク200に余裕がなければ(ステップSb8:NO)、***物処理装置14は、満杯ランプ300hを点灯させて***タンク200が***物などで満杯である旨を操作者に警報した後(ステップSb9)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb10)、再度、この***タンク200に余裕があるかをチェックすべく処理手順をステップSb8に戻す。一方、***タンク200に新たに***物などを貯留する余裕がある場合には(ステップSb8:YES)、***物処理装置14は、チェック処理を終了する。なお、***タンク200に余裕があるか否かは、***1回分の容量(例えば300cc)を基準に判断され、空き容量が基準に満たない場合には、空き容量に余裕がないものと判断される。
【0055】
この様に、本実施形態では、電源投入後であって、吸引工程、洗浄工程または乾燥工程の各工程が行われる前に、洗浄水の水量や温度、***タンク200の空き容量など、各工程を実施する上で問題となり得る要素が予めチェックされ、問題があれば、各工程の実施を指示する操作受付が禁止されるため、これらの工程の実施が禁止される。これにより、各工程を実施中に、***タンク200に***物や汚物を貯留しきれないなどの問題が発生することが予防される。
【0056】
具体的には、チェック処理により、吸引工程および洗浄工程が1回行われた場合に貯留され得る汚物および***物分の容量が***タンク200に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に***タンク200の空き容量が全く無くなることが防止される。また、チェック処理により、1回の洗浄工程を行うに要する洗浄水が洗浄水タンク210に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に洗浄水タンク210内の洗浄水が空になることが防止される。
【0057】
次いで、図13に示す様に、***物処理装置14は、リモートコントローラ302からの吸引指示を受け取ると(ステップSa3)、汚物収集カップ120から***物を吸引する吸引工程を行う(ステップSa4)。なお、すべての二方弁は、初期状態では、閉状態となっている。
【0058】
この吸引工程にあっては、図15に示す様に、***物処理装置14は、二方弁EおよびFを開として(ステップSc1)冷却ファン216を始動し(ステップSc2)、エアコンプレッサ205を始動し(ステップSc3)、真空タンク230内を真空状態にすると同時に、空気タンク229内に圧縮空気を貯留させる。次いで、三方弁228を水管149と水管165を連通する方向へ開とし(ステップSc4)、二方弁204および208を開として(ステップSc5)、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSc6)。これにより、エアコンプレッサ205の吸引により、汚物収集カップ120内が減圧され、***物が洗浄ノズル134aから噴射された水および空気と共に***タンク200に向けて吸引されることとなる。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSc7:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSc7:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSc8)、エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSc9)、冷却ファン216を停止させて(ステップSc10)、全二方弁を閉てして(ステップSc11)吸引工程を終了する。
【0059】
そして、図13に示す様に、***物処理装置14は、リモートコントローラ302から洗浄指示があるまで、吸引工程を続け(ステップSa5:NO)、洗浄指示があった場合には(ステップSa5:YES)、洗浄工程を行う(ステップSa6)。なお、吸引工程の次に行われるべき工程は、洗浄工程であるため、吸引工程が行われている間は、誤動作を防ぐべく乾燥工程の操作受付は禁止されている。さて、図16に示す様に、洗浄工程にあっては、***物処理装置14は、二方弁EおよびFを開とし(ステップSd1)、次いで、二方弁204および208を開として(ステップSd2)、冷却ファン216を始動し(ステップSd3)、次いで、エアコンプレッサ205を始動した後に(ステップSd4)、三方弁228を水管149と洗浄水チューブ132を連通する方向へ開とし(ステップSd5)、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSd6)。これにより、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水を水管149に接続された洗浄ノズル130a、130bから噴射させ、使用者3の各部位(肛門や陰部など)を洗浄する。このとき、汚物収集カップ120内から洗浄水が吸引され、***タンク200に貯留される。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSd7:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSd7:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSd8)、エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSd9)、冷却ファン216を停止させて(ステップSd10)、全二方弁を閉てして(ステップSd11)洗浄工程を終了する。
【0060】
次いで、図13に示す様に、***物処理装置14は、乾燥工程を行う(ステップSa7)。この乾燥工程にあっては、図17に示す様に、***物処理装置14は、乾燥空気が***タンク200を経由しない様に、乾燥空気の循環経路を形成する。具体的には、***物処理装置14は、すべての二方弁が閉じた状態であり、且つ、三方弁228が水管149、水管132を導通する方向である状態から、二方弁221および二方弁226を開ける(ステップSe1)。その後、二方弁220、218を開けることで(ステップSe2)、ストレーナ225、空気管162、155、分岐管172、空気管142、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吸込口Aa、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吐出口Ab、空気管143、分岐管174、空気管150、151、二方弁218、空気管152、温風ヒータ219、空気管153、逆止弁217、空気管154、分岐管171、水管149、三方弁228、水管132、洗浄ノズル130a、130bの順に空気を循環させる経路が形成されると共にノズル134aより空気管134、分岐管175、空気管163、分岐管173、空気管157、二方弁221、空気管156、エアコンプレッサ205の圧縮部Bの吸込口Ba、エアコンプレッサ205の圧縮部Bの吐出口Bb、二方弁226、空気管164、サイレンサ227の順に空気を循環させる経路が形成される。次いで、***物処理装置14は、冷却ファン216を始動させ(ステップSe3)、エアコンプレッサ205を所定時間(例えば、420秒)の間だけ稼動させて(ステップSe4)、外気を吸引し、汚物収集カップ120内へと循環させて外部に放出させる。また、温風ヒータ219を所定温度(例えば、乾燥空気の噴出し温度50℃)になるよう稼動させる(ステップSe5)。これにより、温風ヒータ219によって加熱された乾燥空気が洗浄ノズル130a〜130bから使用者3の各部位(肛門や陰部など)に吹き付けられ、乾燥が行われる。そして、前記所定時間(例えば、420秒)が経過するまでエアコンプレッサ205の稼動を行い(ステップSe6:NO)、前記所定時間の稼動が行われたら(ステップSe6:YES)エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSe7)、冷却ファン216を停止させて(ステップSe8)、乾燥工程を終了する。
【0061】
なお、エアコンプレッサ205よりも先に、温風ヒータ219をオンにしても良く、また、両者を略同時にオンにしても良い。さらに、温風ヒータ219による無駄な空気加熱を防ぐために、温風ヒータ219は、そのヒータの温度が所定温度(例えば60℃)に達するか、あるいは、エアコンプレッサ205が稼動し始めてから所定時間経過(例えば415秒)した後であって、エアコンプレッサ205が停止する前にオフにすることが望ましい。
【0062】
ここで、洗浄および乾燥が行われる時間は予め設定されているが、状況によっては、洗浄あるいは乾燥が不十分となる恐れがある。そこで、***物処理装置14は、図13に示す様に、リモートコントローラ302から、洗浄指示を再度受け付けたか否かを判断し(ステップSa8)、洗浄指示がなかった場合には(ステップSa8:NO)、乾燥指示を再度受け付けたか否かを判断する(ステップSa9)。そして、洗浄指示があった場合には、(ステップSa8:YES)、***物処理装置14は、再度洗浄工程を行うべく、処理手順をステップSa6に戻す。また、乾燥指示があった場合には(ステップSa9:YES)、***物処理装置14は、再度、乾燥工程を行うべく、処理手順をステップSa7に戻す。そして、***物処理装置14は、乾燥指示を受け付けなかった場合に(ステップSa9:NO)、冷却ファン216を停止して(ステップSa10)、処理を終了する。
【0063】
さて、上述した様に、本実施形態の***物処理装置14は、動作モードとして手動モードの他に、予め設定された設定時間毎(例えば2時間、4時間、6時間毎)に、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行う自動モードを有する。この自動モードにあっては、吸引工程から乾燥工程に至る一連の工程が行われる。以下、この自動モード時の動作について説明する。
【0064】
図18は、自動モード時の***物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、自装置14の電源が投入され(ステップSf1)、タイマー運転スイッチ300bの押下により、自動運転モード(タイマー運転)が指示され、吸引工程から乾燥工程までを自動で実行する際の時間サイクル(例えば2時間、4時間、6時間など)の設定を受取ると(ステップSf2)、***物処理装置14は、上述した手動モードと同様のチェック処理(図14参照)を行う(ステップSf3)。これにより、後に行われる吸引工程、洗浄工程および乾燥工程において、問題が生じるのが防止される。
【0065】
次に、***物処理装置14は、時間サイクル(例えば、2時間)が経過後に(ステップSf4:YES)、図15に示す手動モード時の乾燥工程と同じ手順での吸引工程(ステップSf5)、図16に示す手動モード時の洗浄工程と同じ手順での洗浄工程(ステップSf6)、図17に示す手動モード時の乾燥工程と同じ手順での乾燥工程(ステップSf7)の一連の処理を行なうものである。その後、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の量や水温、***タンク200に貯留されている***物量が変化を確認すべく、一連の工程終了後に、チェック処理(ステップSf7)を行うものとする。
【0066】
さて、上述した様に、***物処理装置14には、マット10に空気を注入するための機構が設けられている。以下、この機構によりマット10に空気を注入する際の処理手順について説明する。図19は、マット10への空気注入動作時の処理手順を示すフローチャートである。同図に示す様に、自装置14の電源が投入されると(ステップSi1)、***物処理装置14は、上述したチェック処理(図14参照)を行う(ステップSi2)。そして、圧力設定スイッチ300dが操作され、マット10への空気注入が指示されると(ステップSi3)、***物処理装置14は、二方弁E(ステップSi4)および二方弁Fが開く(ステップSi5)。そして、ストレーナ−225から空気を吸込み、マット10に吐出すべく、二方弁220を開ける(ステップSi6)。そして、***物処理装置14は、エアコンプレッサ205の吐出口Abをマット10に接続すべく、二方弁222を開ける(ステップSi7)。そして、***物処理装置14は、冷却ファン216を始動させた後(ステップSi8)、エアコンプレッサ205を稼動させて(ステップSi9)、空気をマット10に注入する。***物処理装置14は、マット10の空気圧が設定値以上になるまで空気注入を続け(ステップSi10:NO)、マット10の空気圧が設定値以上になった場合に(ステップSi10:YES)、エアコンプレッサ205を停止し(ステップSi11)、次いで、冷却ファン216を停止し(ステップSi12)、マット10への空気注入を終了する。
【0067】
尚、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様にすぎず、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意に変形可能であることは勿論である。
【0068】
例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、***物処理装置14は、吸引工程または洗浄工程中に***タンク200の空き容量に余裕が無くなった場合に、吸引工程から乾燥工程までの一連の工程が終了した後に、満杯ランプ300hを点灯させて操作者に警報すると共に、***タンク200の空き容量に余裕ができるまで、吸引工程の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
【0069】
また例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、***物処理装置14は、洗浄工程中に洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の残量が所定値よりも少なくなった場合には、乾燥工程が完了した後に、給水ランプ300gを点灯させて操作者に警報すると共に、洗浄水が給水されるまで、吸引工程から乾燥工程までの一連の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
【0070】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、***物を吸引し、貯留する***タンク内を負圧にするエアコンプレッサの吸込側に真空タンクを設け、吹出側に空気タンクをそれぞれ設けているので、前記汚物収集カップ内へ吹出す空気により前記***物の吸引を補助することができるとともに、汚物収集カップ内に***された***物を吸引する吸引能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる***物処理システムの構成を示す図である。
【図2】同オムツの外観構成を示す斜視図である。
【図3】同オムツの構成を示す斜視図である。
【図4】同オムツに設けられた汚物収集カップの構成を示す側面図である。
【図5】同汚物収集カップの断面図である。
【図6】同オムツを背面方向から見た斜視図である。
【図7】同マットに設けられた収容貫通穴を説明するための図である。
【図8】同マットの構成を示す図である。
【図9】同マットに設けられたバイパスチューブを説明するための図である。
【図10】同***物処理装置の構成を示す図である。
【図11】同***物処理装置本体に設けられた操作パネルを示す図である。
【図12】同***物処理装置を操作するためのリモートコントローラを示す図である。
【図13】同手動モード動作時における***物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】同チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】同手動モード動作時に行われる吸引工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】同手動モード動作時に行われる洗浄工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】同手動モード動作時に行われる乾燥工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】同自動モード動作時における***物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】マットに空気を注入するための処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ***物処理システム
3 使用者
10 マット
12 オムツ
14 ***物処理装置
130a、130b、130c 洗浄ノズル
148、149 水管
140〜146、150〜162 空気管
200 ***タンク
201 重量センサ
205 エアコンプレッサ
210 洗浄水タンク
211 温水ヒータ
212 サーミスタ
213 フロートセンサ
215 ウォータポンプ
219 温風ヒータ
229 空気タンク
230 真空タンク
302 リモートコントローラ
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院等における歩行不能な病人または寝たきりの老人に好適な***物処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の***では***をすることができない病人や寝たきりの老人等、自分で自分の***物を処理することができない人には、オシメを使用して***物を処理していた。しかしながら、オシメを用いる場合には、付添い人などの人的労力を必要とし、その上、オシメの交換時などに臭いを発して周囲に迷惑をかけたり、また、使用者が羞恥心を覚えたりするものである。そこで最近では、浅い器状の特殊な***物受具(以下、「アタッチメント」と称する)を股間に装着し、***後に陰部等を洗浄処理すると共に、***された便や汚水等を吸引処理する各種の***物処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−153498号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、***物の吸引処理を行う場合、前記***を貯留する***タンクを設け、この***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引し、前記***タンク内を負圧にして前記***物の吸引を行わせていた。このため、前記エアコンプレッサは、相応した吸引量のものを備える必要があり、***物処理装置の小型化を行うことができなかった。また、エアコンプレッサを小型して、***物処理装置を小型化した場合、前記***物を十分に***タンク内へ吸引することができないという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、***物の吸引能力を向上させた***物処理装置および***物処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するために、請求項1に記載の発明は、使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツと、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記汚物収集カップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置とを備える***物処理システムにおいて、前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツに接続され、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記オムツカップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置において、前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載のものにおいて、前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる***物処理システム1の構成を示す図である。この図に示す様に、***物処理システム1は、使用者3によって装着されるオムツ12と、オムツ12内部の***物または汚水を吸引し蓄積する***物処理装置14と、使用者3が横たわるマット10とを備えている。
【0013】
図2に示す様に、オムツ12は、使用者3に装着された状態では、股下が短く膝上丈の、いわゆるショーツ(ショートパンツ)を模した外観をなしており、その股間に位置する箇所には、汚物収集カップ120および汚物収集パイプ122が設けられている。この汚物収集パイプ122には、図1に示す如く、***物処理装置14とオムツ12とを接続する汚物吸引ホース16が取り付けられる。すなわち、オムツ12内の***物および汚水は、***物処理装置14の吸引機構(後述)により、汚物収集パイプ122から汚物吸引ホース16を通して***物処理装置14に吸引され、この***物処理装置14に蓄積される。なお、***物処理装置14の詳細については、後に詳述することにし、先ず、オムツ12とマット10について説明する。
【0014】
図3は、オムツ12の展開図である。この図に示す様に、オムツ12は、汚物収集カップ120から前方に延在し使用者3の臍下付近を覆う腹当て部12aと、汚物収集カップ120から後方に延在し、使用者3の臀部を覆う背当て部12bを有している。すなわち、オムツ12は、一般的なショーツの両腰脇付近を大腿部方向に裂くと共に、汚物収集カップ120の取付用に股間周辺がくり抜かれ、このくり抜かれた箇所に汚物収集カップ120が取付けられた形状と略等しい形状を有している。このオムツ12の腹当て部12aおよび背当て部12bは、通気性が良く、なおかつ、水分を通さない素材(例えばPTFE:ポリテトラフロロエチレン)から形成されており、使用者3が長時間装着し続けても、発汗によるムレが防止される様になっている。なお、オムツ12の素材として、ウェットスーツなどに用いられる伸縮性のある発泡合成樹脂(例えば、発泡ネオプレーン系)からなる素材を用い、フィット性を高める様にしても良い。
【0015】
また、背当て部12bの左側部12bLと右側部12bRには、合計4つの止着部126が夫々取り付けられている。止着部126の上面(図面上面)には、夫々ベルクロワファスナー(いわゆる、マジックテープ(登録商標))が貼着されており、止着部126が腹当て部12aの表面に係止する構成となっている。
【0016】
使用者3にオムツ12を装着する場合には、汚物収集カップ120を股間にあてがう一方、従来のオシメをはかす様に、背当て部12bを臀部に、腹当て部12aを臍下付近にあてがい、腰および大腿部に巻き付けるべく背当て部12bの両側部12bL、12bRに設けられた止着部126を腹当て部12aの上面まで運んで貼付固定する。
【0017】
また、このオムツ12にあっては、腹当て部12aおよび背当て部12bのうち、使用者3の腹に巻き付く箇所の縁部128a、128b、および、使用者3の大腿部に巻き付く箇所の縁部128c、128dには、ゴムバンドが設けられており、使用者3が装着した際の気密性が高まる様になっている。
【0018】
次いで、汚物収集カップ120の構成について詳述する。図4は汚物収集カップ120の側面図であり、また、図5はその断面図である。これらの図に示す様に、汚物収集カップ120は、曲線見を帯びた略コの字状に一体的に形成されており、その図面下方には、汚物収集パイプ122が一体成形されている。この汚物収集カップ120は、ある程度の弾性を有したプラスチックなどから形成されており、多少の押圧力が加わったとしても、その押圧力を吸収可能となっている。
【0019】
また、図5に示す様に、この汚物収集カップ120の側壁には、洗浄水を噴射するための洗浄ノズル130a、130bおよび134aが設けられており、各洗浄ノズル130a、130bには、洗浄水チューブ132を介して***物処理装置14から洗浄水が供給され、洗浄ノズル134aには、空気管134を介して***物処理装置14から後述する脱臭・殺菌器207を流通して殺菌された空気と前記洗浄水とが混合されて供給される構成となっている。洗浄ノズル134aは、汚物を汚物収集パイプ122が設けられている方へ押し流すためのものであり、汚物収集カップ120の背面(使用者3の臀部に対向する面)に設けられ、その噴射口の方向が汚物収集パイプ122を向く様に設定されている。洗浄ノズル130aは、使用者3の肛門を洗浄するためのものであり、汚物収集パイプ122付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が使用者3の肛門に向けて噴射される様に設定されている。また、洗浄ノズル130bは、女性使用者3の陰部を洗浄するためのものであり、使用者3の下腹部に相当する位置付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が女性使用者3の陰部に向けて噴射される様に設定されている。なお、洗浄水は、使用者3の不快感を招かぬよう適度な温度の温水であることが望ましい。この様に、汚物収集カップ120には、女性の陰部(特に、尿内、ちつ等)を洗浄するための洗浄ノズル130bが設けられているため、排尿後も陰部を清潔に保ち、不快感を覚えることのない様になっている。なお、使用者3が男性である場合を考慮して、洗浄水チューブ132と洗浄ノズル130bとの間に開閉弁などを設け、洗浄ノズル130bからの洗浄水噴射を選択的に行う構成としても良い。
【0020】
また、上述の洗浄水チューブ132には、洗浄水のみならず空気が供給される構成となっている。すなわち、洗浄水により使用者3の各部位を洗浄した後、後述する温風ヒータ219により加熱された空気(外気)を吹き付けることにより、乾燥させる様になっている。また、洗浄水チューブ132から汚物収集カップ120内に供給された空気は、空気管134の先端のノズル134aから外気へ逃がす構造になっている(この構造は***物処理装置14の説明時に説明する)。
【0021】
このような構成の下、使用者3が***した後、***物処理装置14から空気管134に洗浄水と空気とが混合されて供給され、洗浄ノズル134aから吐出される。これにより、***物が汚物収集パイプ122の方へ流され吸引される。その後、洗浄水チューブ132に洗浄水が供給され、洗浄ノズル130a、130bの夫々から洗浄水が噴射される。
【0022】
これにより、使用者の肛門及び陰部が洗浄される。次いで、この洗浄水チューブ132内に残留する洗浄水を吸引して水抜した後に、洗浄水チューブ132に空気を供給する。
【0023】
これにより、使用者の肛門及び陰部の乾燥が行われる。なお、使用者が男性である場合など、陰部に乾燥が必要でない場合には、洗浄ノズル130bからの空気噴射、すなわち、肛門の乾燥のみを行う構成としても良い。
【0024】
また、汚物収集パイプ122は、図5に示す様に、汚物収集カップ120の底部から一端落ち込む、いわゆるU字状形成を成している。この構成において、***物は、洗浄ノズル134aからの洗浄水により、汚物収集パイプ122の底部122aに向かって洗浄水や尿などと共に集められた後、***物処理装置14により汚物吸引ホース16を経由して吸引排出される。
【0025】
ここで、***物処理装置14が吸引を開始すると、汚物収集パイプ122がU字形状をなしているため、サイフォンの原理により、汚水や洗浄水などは、吸引が停止したとしても、汚物収集カップ120より低い箇所に置かれた***物処理装置14のタンクなどに溜められることとなる。これにより、汚物の吸引が不十分であったとしても、汚物収集カップ120内に汚水などが残るのが防止される。この汚物収集パイプ122は、***物などの液状物ばかりでなく、空気も流通できるような構造を有し、***物処理装置14が汚物を空気の圧力差で吸引しても管径が小さくならないような剛性をもった屈曲管で形成されている。
【0026】
ところで、上述の様に、汚物収集パイプ122は、U字形状をなしているため、図6に示す様に、使用者3の股間から図面下方に突出することとなる。従って、使用者3がオムツ12を装着してベッドなどに仰向けで横たわると、この汚物収集パイプ122や汚物収集カップ120の背面部(使用者3の臀部に位置する部分)により、使用者3の臀部が浮き上がってしまい、使用者3の寝心地が悪くなる。
【0027】
そこで、本実施形態では、図7に示す様に、使用者3が横たわるマット10には、汚物収集パイプ122および汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容貫通穴102が形成されている。このマット10は、図8に示す様に、略円柱形に膨張する様に構成されたエアーセル100がマット10の長さ方向に適宜数(図示例では26本)並設されて構成されている。より具体的には、マット10の長尺方向の両端には、他とは寸法の違うエアーセル100a、100b(例えば、48mm×825mm)が配置され、これらのエアーセル100a、100bとの間に、エアーセル100d、100e(76mm×825mm)が交互に並設されて、寸法が1920mm×825mmのマット10が構成される。
【0028】
また、マット10の図面左右両側の各々には、このマット10の長尺方向に伸びる空気導入帯108a、108bが設けられている。空気導入帯108a、108bの各々の一端(図示例では、図面下端)には、***物処理装置14に内蔵された後述するエアコンプレッサ205からの空気が注がれる空気注入口112が設けられており、この空気注入口112から注入された空気がエアーセル100b、100d、100eの各々に導かれるよう構成されている。
【0029】
さらに詳述すると、マット10にあっては、図面上方(使用者3の頭部方向)に位置する4本のエアーセル100a、100cを除き、100dには、空気導入帯108aから空気が導入され、エアーセル100eおよび100bには、空気導入帯108bから空気が導入される。また、使用者3の頭部に相当する箇所のエアーセル100、すなわち、エアーセル100a、100cの空気圧は、常に略一定圧に維持されており、これにより、枕が載置されたときのグラツキを抑え、使用者3が不快感を覚えることのない様になっている。
【0030】
また、このマット10にあっては、図面左側に配置された空気導入帯108aと連通するエアーセル100dと、図面右側に配置された空気導入帯108bと連通するエアーセル100eとが交互に並設されると共に、図面下端にエアーセル100bが並設されている。すなわち、マット10にあっては、空気の導入経路の異なるエアーセル100d、100eが交互に配置される構成となっているため、空気導入帯108a、108bに注入される空気圧の各々を適宜変更することにより、空気圧の互いに異なるエアーセルが交互に配置することになる。例えば、空気導入帯108a、108bの各々に注入される空気圧を交互に間欠的に増減させ、エアーセル100d、100eを膨張、収縮させれば、使用者3とマット10とが当接する場所を変えることができ、床ずれを防止することができる。
【0031】
また、このマット10の図面上下端には、固定穴110aが穿たれた縁110が設けられており、この固定穴110aに紐などを通し、ベッドの枠などに結び付けることにより、ベッド上にマット10を固定する様になっている。
【0032】
さらに、上述の様に、マット10のうち、使用者3の臀部から股間に相当する箇所には、汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122および汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容貫通穴102が形成されている。この収容貫通穴102は、マット10をくり抜いて成るものであるため、収容貫通穴102が形成されている箇所のエアーセル100d、100eの各々は、収容貫通穴102により左右に分断されても、収容貫通穴102の両側で空気の導通が図れる構成となっている。具体的には、図9に示す様に、収容貫通穴102によって分断された各エアーセル100d、100eには、収容貫通穴102を挟んだ両側での空気の導通を図るためのバイパスチューブ104が設けられている。
【0033】
次いで、***物処理装置14について説明する。図10は、***物処理装置14の構成を示す模式図である。この図において、***タンク200は、***物および汚物(洗浄水など)を貯留するものであり、上述の様に、汚物吸引ホース16を介して汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122に接続されている。***タンク200の底部付近には、このタンク内に貯留された汚物および***物の量を検出する重量センサ201が設けられており、***タンク200に貯留されている***物および汚物の量が検出される。205は2つの圧縮部A、Bを備えた2段圧縮式のエアコンプレッサである。このエアコンプレッサ205の圧縮部A、Bには吸込口Aa、吸込口Baおよび吐出口Ab、吐出口Bbとが夫々設けられている。また、圧縮部Aと圧縮部Bとは夫々を接続する接続配管Cと接続配管Dとを備えており、それらの接続配管は夫々二方弁Eと二方弁Fにより開閉されるものである。即ち、二方弁Eと二方弁Fとを同時に開閉することにより、高流量のエアコンプレッサ1台分の機能(ただし、この場合は一方の圧縮部の吸込口および吐出口とを閉鎖する閉鎖手段が必要であるが、これは後述する)を持つエアコンプレッサと、低流量のエアコンプレッサ2台分の機能を持つエアコンプレッサとを切り替えて用いることができる構造である。また、前記***タンク200の上部の出口には、液体を除去し気体のみを通過させるセパレータ202が設けられ、このセパレータ202(すなわち、***タンク200の出口)は、空気管140、ミストフィルタ203、空気管141、二方弁204(第1二方弁)、真空タンク230、分岐管172、空気管142を経て前記エアコンプレッサ205の吸込口Aaに接続されている。この空気管140から空気管142までは、後述する吸引工程時、負圧となるため負圧回路とされている。一方、エアコンプレッサ205の吐出口Abは、空気管143、分岐管174、空気管144、脱臭・殺菌器207、空気管145、空気タンク229、空気管166、二方弁208(第2二方弁)、空気管146、分岐管173、空気管163、分岐管175を経て汚物収集カップ120に連通する空気管134(図5参照)に接続され、洗浄ノズル134aを通って汚物収集カップ120内に空気が供給される。なお、空気管143には分岐管174が介挿されている。この分岐管174の分岐先は空気管150、分岐管170、空気管151、二方弁218、温風ヒータ219、逆止弁217が接続されている。一方、空気管142には分岐管172が介挿され、この分岐管172の分岐先は、空気管155、二方弁220、空気管162、ストレーナ225が接続される。また、空気管146には分岐管173が介挿され、この分岐管173の分岐先は、空気管157、二方弁221、空気管156を介して、前記エアコンプレッサ205の吸込口Baが接続されている。吐出口Bbには二方弁226、空気管164を介してサイレンサ227が接続されている。また、空気タンク229は、真空タンク230よりも容積の小さいタンクとなっている。それは、前記真空タンク230内の空気を吸引しても真空状態まで、つまり、外気の気圧に対して1気圧程度までしか負圧に出来ないのに対し、前記空気タンク229内に空気を貯留させる場合には、この空気タンク229の耐圧性を数気圧程度のものとすれば、この数気圧程度までの空気を前記空気タンク229内へと貯留することができ、この空気タンク229の容積を小さくすることができるからである。
【0034】
210は、洗浄水を貯留する洗浄水タンクである。この、洗浄水タンク210の底部には、貯留されている洗浄水を暖める温水ヒータ211が設けられ、また、洗浄水タンク210の内部には、貯留洗浄水の水温を検出するサーミスタ212と、貯留洗浄水の量を検出するフロートセンサ(水位計)213とが設けられており、貯留洗浄水の量と、その水温とを監視可能になっている。洗浄水タンク210の上部には、図示せぬ注入口が設けられており、この洗浄水タンク210に洗浄水を給水する場合には、その注入口から注入する。また、洗浄水タンク210の下部には、水抜コック(活栓)214を備える水管147が接続されており、洗浄水タンク210から洗浄水を抜く場合には、水抜コック214を開き、水管147から洗浄水を外部に流出させる。さらに、洗浄水タンク210に設けられた水出口は、水管148、ウォータポンプ215、水管149、三方弁228、前記洗浄水チューブ132を経て汚物収集カップ120の洗浄ノズル130a、130bに接続されている(三方弁228のCOMポート側が水管149、NOポート側が洗浄水チューブ132)。三方弁228のNCポートには、水管165を介して前記分岐管175が接続される。水管149には分岐管171が介挿され、この分岐管171の分岐先は、前記逆止弁217に接続されている。
【0035】
***物処理装置14の動作について説明する。尚、すべての二方弁は初期状態において閉鎖されている。
この動作は吸引工程、洗浄工程、乾燥工程の3工程に大別される。
【0036】
まず、吸引工程は、オムツ12の汚物収集カップ120から***物などを吸引する動作であり、先ず、エアコンプレッサ205の二方弁Eおよび二方弁Fが開くことによりエアコンプレッサ205は高流量のエアコンプレッサ1台分の機能する。そして、二方弁204および二方弁208が開くことで***タンク200内は、エアコンプレッサ205および真空タンク230によって空気が吸引されて負圧に保たれ、汚物収集カップ120から汚物吸引ホース16、***タンク200、真空タンク230、エアコンプレッサ205に向かって空気が流れる一方、エアコンプレッサ205の吐出口Abから空気管143〜145、空気タンク229、空気管166、空気管134、洗浄ノズル134aを通って、オムツ12に空気が循環する。
【0037】
このとき、三方弁228は水管149と水管165とを導通する方向に開くと共に、ウォータポンプ215が運転され洗浄水タンク210から洗浄水が水管148、水管149、水管165を経て空気管134内で気液が混合された状態で汚物収集カップ120に送水され、洗浄ノズル134aから噴射されることで汚物の流動性を高めることにより汚物の吸引を行うものである。
【0038】
さらに詳述すると、***タンク200が負圧に保たれると、セパレータ202により、***タンク200内の空気だけが空気管140に導かれ、ミストフィルタ203によって空気中の水分が除去されて、湿度の低い空気がエアコンプレッサ205の吸込口Aaに流入する。また、エアコンプレッサ205の吐出口Abから吐出された空気は、脱臭・殺菌器207により、空気に含まれる臭気の除去と除菌とが行われ、汚物収集カップ120内に導かれ、汚物収集カップ120内が衛生に保たれる。
【0039】
また、二方弁204を閉じた状態で、エアコンプレッサ205の運転を開始すると、真空タンク230が真空状態となり、この状態で、前記二方弁204を開とすることにより、***タンク200内の負圧が一時的に高まるため、汚物収集カップ120内の***物を勢い良く吸引することができる。
【0040】
これと同時に、二方弁208を閉じた状態で、エアコンプレッサ205の運転を開始すると、空気タンク229内には、圧縮空気が貯留され、この状態で二方弁208を開とすることにより、空気タンク229内に貯留された空気は、空気管146、134を流通して洗浄ノズル134aから汚物収集カップ120内へ噴出されるため、汚物収集カップ120内に***された***物を汚物収集パイプ122の方へと押し流し、前記***物の吸引を補助することができる。
【0041】
さらに、洗浄ノズル134aの噴出口の直径は、汚物収集パイプ122の吸引口の直径よりも小さいものとなっており、前記空気タンク229内に貯留された圧縮空気は、洗浄ノズル134aで減圧されて吹出されるため、汚物収集カップ120内は、弱負圧に保たれることとなる。このため、ショーツの隙間からの空気漏れ等が低減できる。
【0042】
また、***物処理装置14は、エアコンプレッサ205に近接して配置される冷却ファン216を備え、この冷却ファン216により、エアコンプレッサ205が空冷される。
【0043】
次に、洗浄工程は、使用者3の各部位を洗浄する動作であり、先ず、二方弁Eおよび二方弁Fが開くことによりエアコンプレッサ205は、高流量のエアコンプレッサ1台分の機能となる。そして、三方弁228は、水管149と132とを導通する方向に開くことで、ウォータポンプ215により洗浄水タンク210から洗浄水が水管148、149、132を経て汚物収集カップ120に送水され、各洗浄ノズル130a、130bから噴射される。また、この洗浄工程にあっては、汚物収集カップ120内から洗浄水を吸引するために、上述した吸引工程における空気の循環も合わせて行われる。
【0044】
ウォータポンプ215の停止後、コンプレッサ205運転の状態で、二方弁208を閉じ、且つ、二方弁218を開放することで水管149内に吐出口Abからの空気を導通でき、水管149、三方弁228および洗浄水チューブ132内に溜まった洗浄水が排水できる。これにより、次回洗浄開始時に水管内に溜まる水を少なくでき、使用者3へ噴出する低温の洗浄水を少なくできる。
【0045】
乾燥工程は、使用者3の各部位の洗浄後に、洗浄ノズル130a、130bの各々から乾燥空気を噴射し、乾燥する構成となっている。
具体的には、三方弁228が水管149、132を導通する方向であり、エアコンプレッサ205の二方弁Eおよび二方弁Fを閉じることにより低流量のエアコンプレッサ2台分の機能を持つエアコンプレッサとして機能させる。
その後、二方弁220、218が開くことで、外気はストレーナ225により異物を除去された後、空気管162、155、分岐管172、空気管142を経て、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吸込口Aaに流入し、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吐出口Abより吐出され、空気管143、分岐管174、空気管150、分岐管170、空気管151、二方弁218、空気管152、温風ヒータ219、空気管153、逆止弁217、空気管154、分岐管171を経て、水管149、三方弁228、洗浄水チューブ132を通って洗浄ノズル130a、130bの各々に導かれ、汚物収集カップ120内へ噴出される。ここで、温風ヒータ219は、空気を加熱乾燥させるものである。この温風ヒータ219により、外気は所定温度(例えば60℃)に加温されると共に、冷えた空気の流入により温度が下がるのが防止されている。ここで、温風ヒータ219には、サーミスタと温度ヒューズ(共に不図示)とが設けられており、ヒータが所定温度まで温められると、温風ヒータ219がオフになる様に構成されている。
【0046】
汚物収集カップ120内へ噴出された空気(外気)は、エアコンプレッサ205の圧縮部Bにより、洗浄ノズル134aより空気管134、分岐管175、空気管163、分岐管173、空気管157、二方弁221、空気管156を経て、吸込口Baから圧縮部Bへと吸引され、吹出口Bbから二方弁226、空気管164を経てサイレンサ227から外気へ放出されることとなる。なお、この空気(外気)は、既に洗浄後であるから、悪臭の心配は殆ど無い。
【0047】
また、***物処理装置14には、上述のマット10(図8参照)に空気を注入するための機構が設けられている。具体的には、前述の空気管150は分岐管170によって、前述の空気管151と空気管158とに分岐され、この空気管158側に二方弁222、空気管159、バッファタンク223、空気管160、レギュレータ224、空気管161が順に接続され、さらに、空気管161の出口側がマット10の空気注入口112(図8参照)に接続される構成となっている。
【0048】
この構成において、マット10に空気を注入する場合には、二方弁220および二方弁222が開いた状態である共に、エアコンプレッサ205を動作させて、ストレーナ225から異物を除去された空気を取り込み、この空気をマット10に注入する。この様に、本実施形態にかかる***物処理装置14にあっては、マット10に空気を注入するためのエアコンプレッサを、汚物および***物を処理するためのエアコンプレッサと共用する構成となっているため、本体サイズをコンパクトにすることができると共に、マット10への空気注入のための装置を別途用意する必要がない。
【0049】
また、***物処理装置14本体には、操作者が操作するための操作パネル300が設けられている。図11は、操作パネル300の一例を示す図である。この図において、電源スイッチ300aは、***物処理装置14の電源投入/切断を指示するための押下式スイッチであり、タイマー運転スイッチ300bは、操作者の操作に関係なく、所定時間毎に、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行わせることを指示するための押下式スイッチである。動作モードランプ300eは、***物処理装置14の動作モードが、操作者の操作に応じて動作する手動モードであるか、あるいは、所定時間毎に自動で動作するタイマー(自動)モードであるかを報知するための表示ランプである。さらに、動作モードランプ300eには、タイマーモードとして設定可能な時間間隔(例えば、2時間、4時間、6時間)に対応して複数の表示ランプが設けられており、タイマーモード動作時には、タイマー運転スイッチ300bの押下によって選択された設定時間に対応する表示ランプが点灯し、その動作時間間隔が報知される。温水設定スイッチ300cは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の温度を設定するための押下式スイッチである。温水表示パネル300fは、温水設定スイッチ300cの操作により、洗浄水の温水設定が行われている間は、その設定された温度を表示し、また、温水設定以外では、サーミスタ212の検出値に基づき現在の洗浄水の温度を表示する。圧力設定スイッチ300dは、マット10の空気圧を設定するためのスイッチである。給水ランプ300gは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量が不足していることを報知するための表示ランプであり、温水ランプ300iは、洗浄水の水温が設定された温度に達していないことを報知するための表示ランプである。また、満杯ランプ300hは、***タンク200に貯留されている***物および汚物の量が所定量をこえていること、すなわち、***物を新たに貯留する余裕がないことを報知するための表示ランプである。
【0050】
また、本実施形態の***物処理システム1は、操作者(使用者3)などが***物処理装置14に対して無線、および/又は有線により指示信号を送信して操作するためのリモートコントローラ302を備えている。図12に示す様に、リモートコントローラ302は、吸引/停止ボタン302aと、洗浄ボタン302bと、乾燥ボタン302cとを備えている。吸引/停止ボタン302aは、吸引工程の開始、あるいは、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の各工程の停止を指示するための操作ボタンである。また、洗浄ボタン302bは、洗浄工程の開始を指示するための操作ボタンであり、乾燥ボタン302cは、乾燥工程の開始を指示するための操作ボタンである。この様に、リモートコントローラ302による操作を可能としたのは、操作者が使用者3であって、寝たきりの人である場合に、その操作者が操作し易くするためである。
【0051】
次いで、本実施形態の動作について説明する。上述した様に、***物処理装置14は、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を操作者の操作指示があった場合に行う手動モードと、所定時間毎に自動で行う自動モードとの2つの動作モードを有している。
【0052】
図13は、手動モード動作時の***物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。同図に示す様に、***物処理装置14は、電源スイッチ300aの操作により、本体の電源が投入されると(ステップSa1)、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量および温度と、***タンク200に貯留されている***物の量をチェックするためのチェック処理を行う(ステップSa2)。図14は、チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、***物処理装置14は、先ず、フロートセンサ213の検出値に基づいて、洗浄水タンク210に蓄えられている洗浄水の水量が、使用者3を洗浄するのに十分であるか否かをチェックし(ステップSb1)、水量が不十分である場合には(ステップSb1:NO)、操作者に洗浄水の給水を促すべく給水ランプ300gを点灯させ警報した後に(ステップSb2)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb3)、再度、洗浄水量をチェックすべく、処理手順をステップSb1に戻す。ここで、洗浄水量が十分であるかは、洗浄1回に要する水量(例えば600cc)を基準に判断され、この基準に満たない場合には、洗浄水量が不十分であると判断される。
【0053】
さて、洗浄水量が十分であれば(ステップSb1:YES)、***物処理装置14は、温水ヒータ211を稼動させて洗浄水を加温し(ステップSb4)、サーミスタ212に検出値に基づいて、洗浄水の温度が所定温度(予め設定された温度など)に達しているか否かをチェックする(ステップSb5)。このチェックの結果、洗浄水の温度が設定温度に達していなければ(ステップSb5:NO)、***物処理装置14は、温水ランプ300iを点灯させて操作者に温水が適温でない旨を警報した後(ステップSb6)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb7)、再度、水温を検出すべく処理手順をステップSb5に戻す。
【0054】
また、洗浄水の温度が設定温度以上である場合(ステップSb5:YES)、***物処理装置14は、液面センサ201の検出値に基づいて***タンク200に、新たに***物を貯留するための余裕があるかをチェックする(ステップSb8)。このチェックの結果、***タンク200に余裕がなければ(ステップSb8:NO)、***物処理装置14は、満杯ランプ300hを点灯させて***タンク200が***物などで満杯である旨を操作者に警報した後(ステップSb9)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb10)、再度、この***タンク200に余裕があるかをチェックすべく処理手順をステップSb8に戻す。一方、***タンク200に新たに***物などを貯留する余裕がある場合には(ステップSb8:YES)、***物処理装置14は、チェック処理を終了する。なお、***タンク200に余裕があるか否かは、***1回分の容量(例えば300cc)を基準に判断され、空き容量が基準に満たない場合には、空き容量に余裕がないものと判断される。
【0055】
この様に、本実施形態では、電源投入後であって、吸引工程、洗浄工程または乾燥工程の各工程が行われる前に、洗浄水の水量や温度、***タンク200の空き容量など、各工程を実施する上で問題となり得る要素が予めチェックされ、問題があれば、各工程の実施を指示する操作受付が禁止されるため、これらの工程の実施が禁止される。これにより、各工程を実施中に、***タンク200に***物や汚物を貯留しきれないなどの問題が発生することが予防される。
【0056】
具体的には、チェック処理により、吸引工程および洗浄工程が1回行われた場合に貯留され得る汚物および***物分の容量が***タンク200に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に***タンク200の空き容量が全く無くなることが防止される。また、チェック処理により、1回の洗浄工程を行うに要する洗浄水が洗浄水タンク210に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に洗浄水タンク210内の洗浄水が空になることが防止される。
【0057】
次いで、図13に示す様に、***物処理装置14は、リモートコントローラ302からの吸引指示を受け取ると(ステップSa3)、汚物収集カップ120から***物を吸引する吸引工程を行う(ステップSa4)。なお、すべての二方弁は、初期状態では、閉状態となっている。
【0058】
この吸引工程にあっては、図15に示す様に、***物処理装置14は、二方弁EおよびFを開として(ステップSc1)冷却ファン216を始動し(ステップSc2)、エアコンプレッサ205を始動し(ステップSc3)、真空タンク230内を真空状態にすると同時に、空気タンク229内に圧縮空気を貯留させる。次いで、三方弁228を水管149と水管165を連通する方向へ開とし(ステップSc4)、二方弁204および208を開として(ステップSc5)、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSc6)。これにより、エアコンプレッサ205の吸引により、汚物収集カップ120内が減圧され、***物が洗浄ノズル134aから噴射された水および空気と共に***タンク200に向けて吸引されることとなる。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSc7:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSc7:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSc8)、エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSc9)、冷却ファン216を停止させて(ステップSc10)、全二方弁を閉てして(ステップSc11)吸引工程を終了する。
【0059】
そして、図13に示す様に、***物処理装置14は、リモートコントローラ302から洗浄指示があるまで、吸引工程を続け(ステップSa5:NO)、洗浄指示があった場合には(ステップSa5:YES)、洗浄工程を行う(ステップSa6)。なお、吸引工程の次に行われるべき工程は、洗浄工程であるため、吸引工程が行われている間は、誤動作を防ぐべく乾燥工程の操作受付は禁止されている。さて、図16に示す様に、洗浄工程にあっては、***物処理装置14は、二方弁EおよびFを開とし(ステップSd1)、次いで、二方弁204および208を開として(ステップSd2)、冷却ファン216を始動し(ステップSd3)、次いで、エアコンプレッサ205を始動した後に(ステップSd4)、三方弁228を水管149と洗浄水チューブ132を連通する方向へ開とし(ステップSd5)、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSd6)。これにより、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水を水管149に接続された洗浄ノズル130a、130bから噴射させ、使用者3の各部位(肛門や陰部など)を洗浄する。このとき、汚物収集カップ120内から洗浄水が吸引され、***タンク200に貯留される。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSd7:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSd7:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSd8)、エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSd9)、冷却ファン216を停止させて(ステップSd10)、全二方弁を閉てして(ステップSd11)洗浄工程を終了する。
【0060】
次いで、図13に示す様に、***物処理装置14は、乾燥工程を行う(ステップSa7)。この乾燥工程にあっては、図17に示す様に、***物処理装置14は、乾燥空気が***タンク200を経由しない様に、乾燥空気の循環経路を形成する。具体的には、***物処理装置14は、すべての二方弁が閉じた状態であり、且つ、三方弁228が水管149、水管132を導通する方向である状態から、二方弁221および二方弁226を開ける(ステップSe1)。その後、二方弁220、218を開けることで(ステップSe2)、ストレーナ225、空気管162、155、分岐管172、空気管142、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吸込口Aa、エアコンプレッサ205の圧縮部Aの吐出口Ab、空気管143、分岐管174、空気管150、151、二方弁218、空気管152、温風ヒータ219、空気管153、逆止弁217、空気管154、分岐管171、水管149、三方弁228、水管132、洗浄ノズル130a、130bの順に空気を循環させる経路が形成されると共にノズル134aより空気管134、分岐管175、空気管163、分岐管173、空気管157、二方弁221、空気管156、エアコンプレッサ205の圧縮部Bの吸込口Ba、エアコンプレッサ205の圧縮部Bの吐出口Bb、二方弁226、空気管164、サイレンサ227の順に空気を循環させる経路が形成される。次いで、***物処理装置14は、冷却ファン216を始動させ(ステップSe3)、エアコンプレッサ205を所定時間(例えば、420秒)の間だけ稼動させて(ステップSe4)、外気を吸引し、汚物収集カップ120内へと循環させて外部に放出させる。また、温風ヒータ219を所定温度(例えば、乾燥空気の噴出し温度50℃)になるよう稼動させる(ステップSe5)。これにより、温風ヒータ219によって加熱された乾燥空気が洗浄ノズル130a〜130bから使用者3の各部位(肛門や陰部など)に吹き付けられ、乾燥が行われる。そして、前記所定時間(例えば、420秒)が経過するまでエアコンプレッサ205の稼動を行い(ステップSe6:NO)、前記所定時間の稼動が行われたら(ステップSe6:YES)エアコンプレッサ205を停止させ(ステップSe7)、冷却ファン216を停止させて(ステップSe8)、乾燥工程を終了する。
【0061】
なお、エアコンプレッサ205よりも先に、温風ヒータ219をオンにしても良く、また、両者を略同時にオンにしても良い。さらに、温風ヒータ219による無駄な空気加熱を防ぐために、温風ヒータ219は、そのヒータの温度が所定温度(例えば60℃)に達するか、あるいは、エアコンプレッサ205が稼動し始めてから所定時間経過(例えば415秒)した後であって、エアコンプレッサ205が停止する前にオフにすることが望ましい。
【0062】
ここで、洗浄および乾燥が行われる時間は予め設定されているが、状況によっては、洗浄あるいは乾燥が不十分となる恐れがある。そこで、***物処理装置14は、図13に示す様に、リモートコントローラ302から、洗浄指示を再度受け付けたか否かを判断し(ステップSa8)、洗浄指示がなかった場合には(ステップSa8:NO)、乾燥指示を再度受け付けたか否かを判断する(ステップSa9)。そして、洗浄指示があった場合には、(ステップSa8:YES)、***物処理装置14は、再度洗浄工程を行うべく、処理手順をステップSa6に戻す。また、乾燥指示があった場合には(ステップSa9:YES)、***物処理装置14は、再度、乾燥工程を行うべく、処理手順をステップSa7に戻す。そして、***物処理装置14は、乾燥指示を受け付けなかった場合に(ステップSa9:NO)、冷却ファン216を停止して(ステップSa10)、処理を終了する。
【0063】
さて、上述した様に、本実施形態の***物処理装置14は、動作モードとして手動モードの他に、予め設定された設定時間毎(例えば2時間、4時間、6時間毎)に、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行う自動モードを有する。この自動モードにあっては、吸引工程から乾燥工程に至る一連の工程が行われる。以下、この自動モード時の動作について説明する。
【0064】
図18は、自動モード時の***物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、自装置14の電源が投入され(ステップSf1)、タイマー運転スイッチ300bの押下により、自動運転モード(タイマー運転)が指示され、吸引工程から乾燥工程までを自動で実行する際の時間サイクル(例えば2時間、4時間、6時間など)の設定を受取ると(ステップSf2)、***物処理装置14は、上述した手動モードと同様のチェック処理(図14参照)を行う(ステップSf3)。これにより、後に行われる吸引工程、洗浄工程および乾燥工程において、問題が生じるのが防止される。
【0065】
次に、***物処理装置14は、時間サイクル(例えば、2時間)が経過後に(ステップSf4:YES)、図15に示す手動モード時の乾燥工程と同じ手順での吸引工程(ステップSf5)、図16に示す手動モード時の洗浄工程と同じ手順での洗浄工程(ステップSf6)、図17に示す手動モード時の乾燥工程と同じ手順での乾燥工程(ステップSf7)の一連の処理を行なうものである。その後、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の量や水温、***タンク200に貯留されている***物量が変化を確認すべく、一連の工程終了後に、チェック処理(ステップSf7)を行うものとする。
【0066】
さて、上述した様に、***物処理装置14には、マット10に空気を注入するための機構が設けられている。以下、この機構によりマット10に空気を注入する際の処理手順について説明する。図19は、マット10への空気注入動作時の処理手順を示すフローチャートである。同図に示す様に、自装置14の電源が投入されると(ステップSi1)、***物処理装置14は、上述したチェック処理(図14参照)を行う(ステップSi2)。そして、圧力設定スイッチ300dが操作され、マット10への空気注入が指示されると(ステップSi3)、***物処理装置14は、二方弁E(ステップSi4)および二方弁Fが開く(ステップSi5)。そして、ストレーナ−225から空気を吸込み、マット10に吐出すべく、二方弁220を開ける(ステップSi6)。そして、***物処理装置14は、エアコンプレッサ205の吐出口Abをマット10に接続すべく、二方弁222を開ける(ステップSi7)。そして、***物処理装置14は、冷却ファン216を始動させた後(ステップSi8)、エアコンプレッサ205を稼動させて(ステップSi9)、空気をマット10に注入する。***物処理装置14は、マット10の空気圧が設定値以上になるまで空気注入を続け(ステップSi10:NO)、マット10の空気圧が設定値以上になった場合に(ステップSi10:YES)、エアコンプレッサ205を停止し(ステップSi11)、次いで、冷却ファン216を停止し(ステップSi12)、マット10への空気注入を終了する。
【0067】
尚、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様にすぎず、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意に変形可能であることは勿論である。
【0068】
例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、***物処理装置14は、吸引工程または洗浄工程中に***タンク200の空き容量に余裕が無くなった場合に、吸引工程から乾燥工程までの一連の工程が終了した後に、満杯ランプ300hを点灯させて操作者に警報すると共に、***タンク200の空き容量に余裕ができるまで、吸引工程の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
【0069】
また例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、***物処理装置14は、洗浄工程中に洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の残量が所定値よりも少なくなった場合には、乾燥工程が完了した後に、給水ランプ300gを点灯させて操作者に警報すると共に、洗浄水が給水されるまで、吸引工程から乾燥工程までの一連の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
【0070】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、***物を吸引し、貯留する***タンク内を負圧にするエアコンプレッサの吸込側に真空タンクを設け、吹出側に空気タンクをそれぞれ設けているので、前記汚物収集カップ内へ吹出す空気により前記***物の吸引を補助することができるとともに、汚物収集カップ内に***された***物を吸引する吸引能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる***物処理システムの構成を示す図である。
【図2】同オムツの外観構成を示す斜視図である。
【図3】同オムツの構成を示す斜視図である。
【図4】同オムツに設けられた汚物収集カップの構成を示す側面図である。
【図5】同汚物収集カップの断面図である。
【図6】同オムツを背面方向から見た斜視図である。
【図7】同マットに設けられた収容貫通穴を説明するための図である。
【図8】同マットの構成を示す図である。
【図9】同マットに設けられたバイパスチューブを説明するための図である。
【図10】同***物処理装置の構成を示す図である。
【図11】同***物処理装置本体に設けられた操作パネルを示す図である。
【図12】同***物処理装置を操作するためのリモートコントローラを示す図である。
【図13】同手動モード動作時における***物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】同チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】同手動モード動作時に行われる吸引工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】同手動モード動作時に行われる洗浄工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】同手動モード動作時に行われる乾燥工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】同自動モード動作時における***物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】マットに空気を注入するための処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ***物処理システム
3 使用者
10 マット
12 オムツ
14 ***物処理装置
130a、130b、130c 洗浄ノズル
148、149 水管
140〜146、150〜162 空気管
200 ***タンク
201 重量センサ
205 エアコンプレッサ
210 洗浄水タンク
211 温水ヒータ
212 サーミスタ
213 フロートセンサ
215 ウォータポンプ
219 温風ヒータ
229 空気タンク
230 真空タンク
302 リモートコントローラ
Claims (6)
- 使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツと、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記汚物収集カップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置とを備える***物処理システムにおいて、
前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とする***物処理システム。 - 前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とする請求項1に記載の***物処理システム。
- 前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の***物処理システム。
- 使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップを備えたオムツに接続され、前記エアコンプレッサから吹出された空気を除臭殺菌して前記汚物収集カップ内へと吹き込み、***タンク内の空気をエアコンプレッサで吸引して負圧にし、使用者の腰臀部を包囲するオムツ内に***された***物を***タンク内へ吸引する***物処理装置において、
前記エアコンプレッサの吸込口側へ真空タンクを設け、前記エアコンプレッサの吹出口側へ空気タンクを設け、前記真空タンクの前記***タンク側へ第1二方弁を設け、前記空気タンクのオムツ側へ第2二方弁を備えたことを特徴とする***物処理装置。 - 前記空気タンクは、前記真空タンクよりも容積の小さいタンクとしたことを特徴とする請求項4に記載の***物処理装置。
- 前記第1二方弁および前記第2二方弁は、同時に開動作させるものとしたことを特徴とする請求項4または5に記載の***物処理装置。
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JP2003107726A JP2004313245A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | ***物処理システムおよび***物処理装置 |
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Cited By (3)
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KR100897541B1 (ko) | 2007-09-11 | 2009-05-15 | 라니쎄인트웰 주식회사 | 자동배설물처리기의 배설물처리 제어방법 및 그 장치 |
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-
2003
- 2003-04-11 JP JP2003107726A patent/JP2004313245A/ja active Pending
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