JP2004311139A - バッテリパック搭載構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポール側突などの過酷な衝突であっても安全性を確保できるように、バッテリパックを車両に搭載する。
【解決手段】バッテリパック1000は、バッテリ部と、冷却ファンおよびバッテリECUを含む付属品部から構成される。バッテリパック1000は、バッテリ部の中心と車両の幅方向の中心とを一致させて、フロアパネル上であって、リヤシートの下方に搭載される。
【選択図】 図8
【解決手段】バッテリパック1000は、バッテリ部と、冷却ファンおよびバッテリECUを含む付属品部から構成される。バッテリパック1000は、バッテリ部の中心と車両の幅方向の中心とを一致させて、フロアパネル上であって、リヤシートの下方に搭載される。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される電気機器に関し、特に、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)等に用いられる二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機により車両の駆動力を得る、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車は、二次電池を搭載している。電気自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動する。ハイブリッド自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、電動機によりエンジンをアシストして車両を駆動したりする。燃料電池車は、燃料電池による電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、この燃料電池による電力に加えて二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したりする。
【0003】
これらの二次電池は、高電圧高出力を必要とするため、1.2V程度の電池セルを6個程度直列に接続した電池モジュールを、30個程度直列に接続して電池パックを形成している。電気自動車、ハイブリッド自動車などにおいては、内燃機関のみを車両の駆動源としていた従来の車両に搭載されていなかったこのような二次電池を搭載しなければならない。車両においては、車室空間および荷室空間の有効的利用、衝突事故時の安全性確保の点などから、車両に搭載される電気機器の中では容積が大きい二次電池の搭載位置を検討する必要がある。この検討においては、この二次電池の大きさ(高さ、車両の幅方向の長さ、車両の前後方向の長さ)を考慮する必要があったり、二次電池の冷却を考慮する必要があったりする。
【0004】
特開2000−238541号公報(特許文献1)は、クロスメンバを追加することなく側突に対する車体剛性の向上を図り、車両の最低地上高も有利である、車両のバッテリ搭載構造を開示する。このバッテリ搭載構造は、バッテリをフロアパネル上であって、車両中央において車両前後方向に延びるトンネル部の両側に設けて、バッテリの車外側の端部を車両側部の強度部材に固定し、両側に配設されたバッテリ相互間がトンネル部を跨ぐ補強部材で連結するようにした。
【0005】
このバッテリ搭載構造によると、バッテリの車外側の端部を車両側部の強度部材に固定したので、バッテリにより車両側部の強度部材を補強することができる。別途クロスメンバを追加することなく側突に対する車体剛性の向上を図って、側突時の車両変形を防止することができる。さらに、バッテリをトンネル部の両側に配設し、両側に配設されたバッテリ相互間を、トンネル部を跨ぐ補強部材で連結したので、車両両側部の強度部材間がバッテリと補強部材とで車幅方向に連結され、これら両者(バッテリ、補強部材)がクロスメンバと同様の作用を発現する。さらに、トンネル部の左右両側のデッドスペースを有効利用してバッテリを配設することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−238541号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたバッテリ搭載構造では、運転席下方と助手席下方との双方に、バッテリを配置して、バッテリの車外側の端部を強度部材強度部材とに固定して、バッテリ、補強部材とでクロスメンバと同様の作用を発現させている。このことは、側突時において、特に電柱などに車両の側面の局部が衝突するポール側突時において、バッテリ自体が衝撃を吸収するようにして、車室の変形を防止するものである。これでは、バッテリへの衝撃を積極的に認めるものであり、安全性の面で改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ポール側突などの過酷な衝突であってもバッテリパックのバッテリ部の損傷の可能性を下げ、安全性を確保できる、車両用のバッテリパック搭載構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る車両用バッテリパックの搭載構造におけるバッテリパックは、バッテリモジュールを備えたバッテリ部と、バッテリ部に付属する電気部品を含んで構成される付属品部とから構成される。このバッテリパックの搭載構造は、バッテリ部の中心と車両の幅方向の中心とを一致させたものである。
【0010】
第1の発明によると、たとえばニッケル水素電池からなるバッテリ部の中心が車両の幅方向の中心と一致する。すなわち、バッテリパックのバッテリ部が車両の幅方向の中心に位置する。車両が側突した場合であっても、ドアパネルからの距離が大きいので、衝突による衝撃を直接受けることがない。その結果、ポール側突などの過酷な衝突であってもバッテリパックのバッテリ部の損傷の可能性を下げ、安全性を確保できる、車両用のバッテリパック搭載構造を提供することができる。
【0011】
第2の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1の発明の構成に加えて、付属品部は、冷却ファン、バッテリECU(Electronic Control Unit)を含むものである。
【0012】
第2の発明によると、冷却ファン、バッテリECUを含むバッテリパックであっても、バッテリ部の中心が車両の幅方向の中心になるように搭載されるので、バッテリ部自体が衝突による衝撃を直接受けることがない。
【0013】
第3の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1または2の発明の構成に加えて、バッテリ部と付属品部とは、車両の幅方向に並んで搭載されるものである。
【0014】
第3の発明によると、バッテリ部と付属品部とを車両の幅方向に並んで搭載して、バッテリ部の中心を車両の中心に一致させたので、付属品部側に側突した場合には、付属品により衝突の衝撃を吸収させることができる。
【0015】
第4の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックは、フロアパネル上に搭載され、第5の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックはフロアパネル上のシート下方に搭載され、第6の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックはフロアパネル上のリヤシート後方に搭載されるものである。
【0016】
第4〜6の発明によると、汚水等による漏電、夏場における過酷な高温などから保護することができるとともに、シート下方やリヤシート後方の空間を有効的に利用することができる。
【0017】
第7の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、バッテリ部は、付属品部の冷却ファンにより車室内空気を用いて冷却されるものである。
【0018】
第7の発明によると、車室内の温度調節された空気を用いてバッテリ部を冷却することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0020】
なお、以下においては、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を説明して、第3の実施の形態として、これら第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を用いた、バッテリパックの搭載構造について説明する。
【0021】
なお、第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造は、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を有するバッテリパックに限定されない。第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造は、角型の複数個のバッテリセルを直列に接続したバッテリモジュールを複数個積層して構成された略直方体の形状を有するバッテリパックに適用が可能である。ただし、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を有するバッテリパックは、後述するように、その高さ方向が低く、幅方向および奥行方向の寸法を変更しやすいので、第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造に特に適している。
【0022】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係るバッテリパックについて説明する。
【0023】
図1および図2に、本実施の形態に係るバッテリパック1000の平面図および側面図を示す。
【0024】
図1に示す平面図は、バッテリパック1000の上部カバーを取外した状態を示す。図1に示すように、このバッテリパック1000は、最小の電池単位であるバッテリセル1010を3つ直列に接続したバッテリモジュールを複数個配置した第1のバッテリユニット2000と、それとは別にバッテリセル1010を3つ直列に接続したバッテリモジュールを複数個配置した第2のバッテリユニット3000とを含む。第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000は、それぞれ間隙2100および間隙3100を有するように、バッテリモジュールが併設されている。
【0025】
なお、バッテリセル1010が直列に接続される数およびバッテリユニットを構成するバッテリモジュールの数は、この図1に示される数に限定されない。
【0026】
さらに、図1に示すように、バッテリパック1000は、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000との間に所定の間隔を開けることにより設けられるチャンバ部4100、そのチャンバ部4100に向けて冷却風を送り出す冷却ファン4000を含む。
【0027】
図1に示すように、第1のバッテリユニット2000におけるバッテリセル1010は、その端子2010を、第2のバッテリユニット3000の方向に向けて、第2のバッテリユニット3000のバッテリセル1010の端子3010は、第1のバッテリユニット2000に向けて配置されている。
【0028】
このバッテリパック1000においては、冷却ファン4000はチャンバ部4100に向けて冷却風を送風し、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000に冷却風は分けて流通されてそれぞれのバッテリユニットに設けられたバッテリモジュール(3つのバッテリセル1010を直列に接続したもの)同士の間隙2100および3100を通ってバッテリパック1000の外側に冷却風が送り出される。このような構成としたため、図2に示すように、バッテリパック1000の上下方向にチャンバ部や冷却ファンを配置する必要がないため、高さを低く抑えることができる。
【0029】
図1において、バッテリパック1000は、第1のバッテリユニット2000と第2のバッテリユニット3000とからなるバッテリ部と、冷却ファン4000や図示しない電池ECU(Electronic Control Unit)、システムメインリレーなどからなる付属品部とから構成される。このバッテリ部の中心とは、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000において、図1に示す24段併設されたバッテリモジュールの第12バッテリモジュールと第13バッテリモジュールとの間隙の中心をいう。
【0030】
図3に、図1の3−3断面を示す。図3に示すように、バッテリパック1000の内部においては、第1のバッテリユニット2000のモジュール間隙2100を通って、第2のバッテリユニット3000においてはバッテリモジュール間隙3100を通って、図3に示すような矢印の方向に冷却風が流れることになる。
【0031】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池パックにおいては、電池の最小単位である電池セルを直列に接続した電池モジュールを多数積層した電池ユニットを複数設け、それらの電池ユニットにおける端子を互いに対向させるように配置させた。その互いに対向させるように配置させるとともに、その間隔をあけるようにし、その部分が冷却風の圧力分布を一様にするためのチャンバ部として機能させた。このため、冷却ファンからチャンバ部に送風された冷却空気は、チャンバ部においてその圧力分布が均一化され、均一化された冷却空気が、モジュール間に設けられた間隙を通って、それぞれのバッテリユニット(バッテリモジュール、バッテリセル)を冷却する。
【0032】
このような構成にすることにより、バッテリパックの高さを低くすることができるとともに、冷却風の不均一さを少なくすることができ、さらに温度が高くなる端子を効率的に冷却することができる。
【0033】
なお、第1の実施の形態において説明したバッテリパック1000における第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000の端子2010および端子3010とは反対側の端面において上下に隣接する互いのモジュールをバスバーにより接続し、バッテリセル1010を6個直列に接続するような構成としてもよい。
【0034】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックについて説明する。
【0035】
図4に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックは、前述の第1の実施の形態に係るバッテリパックの第1のバッテリユニット2000と第2のバッテリユニット3000とは、それぞれ同じ構成であったが、本実施の形態に係るバッテリパックの第1のバッテリユニット2500はバッテリセル1010を4個直列に接続し、第2のバッテリユニット3500はバッテリセル1010を3個直列に接続する構成を有する。そのため、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とでは発熱量が異なる。
【0036】
図4に示すように、第1のバッテリユニットにおけるバッテリモジュールの間隙2600は、第2のバッテリユニット3500におけるバッテリモジュール間の間隙3600よりも大きくなるように設定されている。すなわち、図4に示すように、第1のバッテリユニット2500は、4個のバッテリセル1010を14段接続したものであって、第2のバッテリユニット3500は、3個のバッテリセル1010を15段接続したものである。なお、チャンバ部4100を有する、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とを一定の間隔を離してチャンバ部4100を形成したことかつ互いの端子を対向させて設置したことは、前述の第1の実施の形態と同じであるためここでの詳細な説明は繰返さない。
【0037】
図5を参照して、本実施の形態に係るバッテリパックの構成についてさらに詳しく説明する。図5に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックにおいては、第1のバッテリユニット2500は端子がある端面とは逆端面においてバスバーにより第1バッテリモジュールと第2バッテリモジュールとが、第3バッテリモジュールと第4バッテリモジュールとがそれぞれ接続されている。なお、第1バッテリモジュールとは、図4における最上段のバッテリモジュールを、第2バッテリモジュールとは、最上段から2段目のバッテリモジュールを、第3バッテリモジュールとは、最上段から3段目のバッテリモジュールを、第4バッテリモジュールとは、最上段から4段目のバッテリモジュールをいう。
【0038】
また、第2のバッテリユニットにおいても同じように、端子がある端面とは逆方向の端面において第1バッテリモジュールと第2バッテリモジュールとが、第3バッテリモジュールと第4バッテリモジュールとがバスバーにより接続されている。このような構成としたため、第1のバッテリユニットの第14バッテリモジュールの端子が総プラス端子となり、第2のバッテリユニット3500の第15バッテリモジュールのバスバーが総マイナス端子となる。
【0039】
図4および図5において、本実施の形態に係るバッテリパックも前述の第1の実施の形態に係るバッテリパックと同様に、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とからなるバッテリ部と、冷却ファン4000などからなる付属品部とから構成される。このバッテリ部の中心とは、14段併設された第1のバッテリユニット2500の第7バッテリモジュールと第8バッテリモジュールとの間隙の中心を、15段併設された第2のバッテリユニット3500の第8バッテリモジュールの中心をいう。
【0040】
図6に、本実施の形態に係るバッテリユニットの回路図を示す。図6に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックにおいては、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とを接続するサービスプラグ5000を設けている。このサービスプラグは、バッテリパック1000の保守時などにおいてサービスプラグを引き抜くことによりバッテリパック1000の高電圧回路が遮断され、安全に作業ができるようにするものである。図6に、第1バッテリユニットの第14モジュールの端子が総プラス端子に、第2バッテリユニット3500の第15モジュールのバスバーが総マイナス端子になっていることが示される。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池パックによると、第1バッテリユニットと第2のバッテリユニットとで、その構成を変更した。すなわち、第1バッテリユニットについては4個のバッテリセルを直列に接続し、第2のバッテリユニットについては3個のバッテリセルを直列に接続したものを、それぞれ所定数併設した。第1のバッテリユニットにおいては、セル数が多いため、第2のバッテリユニットに比べて、モジュールの間隔を広げ冷却媒体をより多く流通させるようにした。その結果、第1バッテリユニットと第2のバッテリユニットとの間における電池温度のばらつきを少なくすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態に係るバッテリパックは、図7に示すような構成としてもよい。すなわち、第1のバッテリユニット2500は4個のバッテリセル1010を28モジュール併設し、第2のバッテリユニット3500は3個のバッテリセル1010を30モジュール併設したものである。このようにすることにより、高電圧を取出すことができるとともに、第1バッテリユニット2500の第28バッテリモジュールの端子を総プラス端子として、第2バッテリユニット3500の第30バッテリモジュールの端子を総マイナス端子として、バッテリパックを取扱うことができる。
【0043】
この場合、バッテリ部の中心とは、28段併設された第1のバッテリユニット2500の第14バッテリモジュールと第15バッテリモジュールとの間隙の中心を、30段併設された第2のバッテリユニット3500の第15バッテリモジュールと第16バッテリモジュールとの間隙の中心をいう。
【0044】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造について説明する。
【0045】
前述の第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造は、共にバッテリパック1000の高さ寸法を極力抑えた構造を有する。バッテリパックの容積は、その出力によりほぼ決定されるものであって、高さを低く抑えるほど幅寸法と奥行寸法とが大きくなる傾向を有する。
【0046】
以下においては、高さが100mm程度に抑えられたバッテリパックを、リヤシートの下に、奥行方向を車両の幅方向にして平置きの状態で搭載するバッテリパック搭載構造について説明する。なお、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造は、バッテリパックの中心と車両の幅方向の中心とが一致させていることが特徴である。
【0047】
このバッテリパックの高さ寸法は、車両のリヤシートに入るように設計される。高さ寸法は、前述の第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造のように、100mm程度に低く抑えている。なお、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造に適用されるバッテリパック構造は、100mm程度に抑えられているバッテリパックに限定されるものではない。通常のように、バッテリセルに対してダウンフローやアップフローで冷却媒体を流通せしめ、高さ方向が高いバッテリパックであってもよい。ただし、車室内の空間の有効的利用の観点(特にシート下に搭載する場合など)からは、高さ方向は低く押さえられているほうがより好ましい。どのようなバッテリパックであっても、バッテリパック(バッテリ部と付属品部)をバッテリ部の中心線と車両の幅方向の中心線とを一致させて車両に搭載する。
【0048】
図8および図9を参照して、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造について説明する。本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造は、バッテリパック1000を、そのバッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて、奥行き方向を車両の幅方向にかつ幅方向を車両の前後方向にして、平置きの状態で、後席シートの下方に搭載される。このように搭載した場合、どのシートの乗員との干渉および荷室の荷物との干渉のいずれも問題になることはない。
【0049】
また、付属品部の冷却ファン4000を用いて、車室内の温度調節された空気を用いて、チャンバ部4100を介してバッテリセル1010を冷却することができる。
【0050】
このような本発明の実施の形態に係るバッテリパック搭載構造が採用された車両において、車両がその側方から衝撃を受けた場合を説明する。
【0051】
図8および図9に示すようにバッテリパック1000が搭載された車両側方からの衝突を受けて、ドアパネルからバッテリパック1000へ向う方向に衝撃を受けると、付属品部のある側(図8の紙面において上側)においては、その付属品部まで衝撃が伝わったとしても、付属品部が破損する程度で、バッテリ部は損傷しない。また、付属品部のない側(図8の紙面において下側)においては、ドアパネルからバッテリ部までの距離が長いので、衝撃が伝わりにくく、バッテリ部は損傷しない。このような効果は、たとえば電柱などに側方から車両が衝突するポール側突と呼ばれる場合に特に顕著に発現される。
【0052】
以上のようにして、本実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造によると、リヤシートの下方の位置であって、フロアパネルの上方にバッテリパックを搭載した。バッテリパックは、そのバッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて配置されるため、車両の側突時において、バッテリ部が受ける衝撃を小さくすることができる。このため、バッテリパックが破損する可能性を低くすることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、バッテリパック1000をリヤシートの下方に搭載するとしたが、バッテリパック1000をリヤシートの後方に、バッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて搭載してもよいし、バッテリパック1000を運転席シートと助手席シートとの間に、バッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて搭載してもよい。
【0054】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るバッテリパックの平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の3−3断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックの部分平面図(その1)である。
【図5】図4の構成を説明する図である。
【図6】図4の構成を説明する回路図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックの部分平面図(その2)である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造を示す平面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1000 バッテリパック、1010 バッテリセル、2000,2500 第1のバッテリユニット、3000,3500 第2のバッテリユニット、2010,3010 端子、2100,2600,3100,3600 間隙、4000 冷却ファン、4100 チャンバ部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される電気機器に関し、特に、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)等に用いられる二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機により車両の駆動力を得る、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車は、二次電池を搭載している。電気自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動する。ハイブリッド自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、電動機によりエンジンをアシストして車両を駆動したりする。燃料電池車は、燃料電池による電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、この燃料電池による電力に加えて二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したりする。
【0003】
これらの二次電池は、高電圧高出力を必要とするため、1.2V程度の電池セルを6個程度直列に接続した電池モジュールを、30個程度直列に接続して電池パックを形成している。電気自動車、ハイブリッド自動車などにおいては、内燃機関のみを車両の駆動源としていた従来の車両に搭載されていなかったこのような二次電池を搭載しなければならない。車両においては、車室空間および荷室空間の有効的利用、衝突事故時の安全性確保の点などから、車両に搭載される電気機器の中では容積が大きい二次電池の搭載位置を検討する必要がある。この検討においては、この二次電池の大きさ(高さ、車両の幅方向の長さ、車両の前後方向の長さ)を考慮する必要があったり、二次電池の冷却を考慮する必要があったりする。
【0004】
特開2000−238541号公報(特許文献1)は、クロスメンバを追加することなく側突に対する車体剛性の向上を図り、車両の最低地上高も有利である、車両のバッテリ搭載構造を開示する。このバッテリ搭載構造は、バッテリをフロアパネル上であって、車両中央において車両前後方向に延びるトンネル部の両側に設けて、バッテリの車外側の端部を車両側部の強度部材に固定し、両側に配設されたバッテリ相互間がトンネル部を跨ぐ補強部材で連結するようにした。
【0005】
このバッテリ搭載構造によると、バッテリの車外側の端部を車両側部の強度部材に固定したので、バッテリにより車両側部の強度部材を補強することができる。別途クロスメンバを追加することなく側突に対する車体剛性の向上を図って、側突時の車両変形を防止することができる。さらに、バッテリをトンネル部の両側に配設し、両側に配設されたバッテリ相互間を、トンネル部を跨ぐ補強部材で連結したので、車両両側部の強度部材間がバッテリと補強部材とで車幅方向に連結され、これら両者(バッテリ、補強部材)がクロスメンバと同様の作用を発現する。さらに、トンネル部の左右両側のデッドスペースを有効利用してバッテリを配設することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−238541号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたバッテリ搭載構造では、運転席下方と助手席下方との双方に、バッテリを配置して、バッテリの車外側の端部を強度部材強度部材とに固定して、バッテリ、補強部材とでクロスメンバと同様の作用を発現させている。このことは、側突時において、特に電柱などに車両の側面の局部が衝突するポール側突時において、バッテリ自体が衝撃を吸収するようにして、車室の変形を防止するものである。これでは、バッテリへの衝撃を積極的に認めるものであり、安全性の面で改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ポール側突などの過酷な衝突であってもバッテリパックのバッテリ部の損傷の可能性を下げ、安全性を確保できる、車両用のバッテリパック搭載構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る車両用バッテリパックの搭載構造におけるバッテリパックは、バッテリモジュールを備えたバッテリ部と、バッテリ部に付属する電気部品を含んで構成される付属品部とから構成される。このバッテリパックの搭載構造は、バッテリ部の中心と車両の幅方向の中心とを一致させたものである。
【0010】
第1の発明によると、たとえばニッケル水素電池からなるバッテリ部の中心が車両の幅方向の中心と一致する。すなわち、バッテリパックのバッテリ部が車両の幅方向の中心に位置する。車両が側突した場合であっても、ドアパネルからの距離が大きいので、衝突による衝撃を直接受けることがない。その結果、ポール側突などの過酷な衝突であってもバッテリパックのバッテリ部の損傷の可能性を下げ、安全性を確保できる、車両用のバッテリパック搭載構造を提供することができる。
【0011】
第2の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1の発明の構成に加えて、付属品部は、冷却ファン、バッテリECU(Electronic Control Unit)を含むものである。
【0012】
第2の発明によると、冷却ファン、バッテリECUを含むバッテリパックであっても、バッテリ部の中心が車両の幅方向の中心になるように搭載されるので、バッテリ部自体が衝突による衝撃を直接受けることがない。
【0013】
第3の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1または2の発明の構成に加えて、バッテリ部と付属品部とは、車両の幅方向に並んで搭載されるものである。
【0014】
第3の発明によると、バッテリ部と付属品部とを車両の幅方向に並んで搭載して、バッテリ部の中心を車両の中心に一致させたので、付属品部側に側突した場合には、付属品により衝突の衝撃を吸収させることができる。
【0015】
第4の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックは、フロアパネル上に搭載され、第5の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックはフロアパネル上のシート下方に搭載され、第6の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、バッテリパックはフロアパネル上のリヤシート後方に搭載されるものである。
【0016】
第4〜6の発明によると、汚水等による漏電、夏場における過酷な高温などから保護することができるとともに、シート下方やリヤシート後方の空間を有効的に利用することができる。
【0017】
第7の発明に係るバッテリパックの搭載構造においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、バッテリ部は、付属品部の冷却ファンにより車室内空気を用いて冷却されるものである。
【0018】
第7の発明によると、車室内の温度調節された空気を用いてバッテリ部を冷却することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0020】
なお、以下においては、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を説明して、第3の実施の形態として、これら第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を用いた、バッテリパックの搭載構造について説明する。
【0021】
なお、第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造は、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を有するバッテリパックに限定されない。第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造は、角型の複数個のバッテリセルを直列に接続したバッテリモジュールを複数個積層して構成された略直方体の形状を有するバッテリパックに適用が可能である。ただし、第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造を有するバッテリパックは、後述するように、その高さ方向が低く、幅方向および奥行方向の寸法を変更しやすいので、第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造に特に適している。
【0022】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係るバッテリパックについて説明する。
【0023】
図1および図2に、本実施の形態に係るバッテリパック1000の平面図および側面図を示す。
【0024】
図1に示す平面図は、バッテリパック1000の上部カバーを取外した状態を示す。図1に示すように、このバッテリパック1000は、最小の電池単位であるバッテリセル1010を3つ直列に接続したバッテリモジュールを複数個配置した第1のバッテリユニット2000と、それとは別にバッテリセル1010を3つ直列に接続したバッテリモジュールを複数個配置した第2のバッテリユニット3000とを含む。第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000は、それぞれ間隙2100および間隙3100を有するように、バッテリモジュールが併設されている。
【0025】
なお、バッテリセル1010が直列に接続される数およびバッテリユニットを構成するバッテリモジュールの数は、この図1に示される数に限定されない。
【0026】
さらに、図1に示すように、バッテリパック1000は、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000との間に所定の間隔を開けることにより設けられるチャンバ部4100、そのチャンバ部4100に向けて冷却風を送り出す冷却ファン4000を含む。
【0027】
図1に示すように、第1のバッテリユニット2000におけるバッテリセル1010は、その端子2010を、第2のバッテリユニット3000の方向に向けて、第2のバッテリユニット3000のバッテリセル1010の端子3010は、第1のバッテリユニット2000に向けて配置されている。
【0028】
このバッテリパック1000においては、冷却ファン4000はチャンバ部4100に向けて冷却風を送風し、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000に冷却風は分けて流通されてそれぞれのバッテリユニットに設けられたバッテリモジュール(3つのバッテリセル1010を直列に接続したもの)同士の間隙2100および3100を通ってバッテリパック1000の外側に冷却風が送り出される。このような構成としたため、図2に示すように、バッテリパック1000の上下方向にチャンバ部や冷却ファンを配置する必要がないため、高さを低く抑えることができる。
【0029】
図1において、バッテリパック1000は、第1のバッテリユニット2000と第2のバッテリユニット3000とからなるバッテリ部と、冷却ファン4000や図示しない電池ECU(Electronic Control Unit)、システムメインリレーなどからなる付属品部とから構成される。このバッテリ部の中心とは、第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000において、図1に示す24段併設されたバッテリモジュールの第12バッテリモジュールと第13バッテリモジュールとの間隙の中心をいう。
【0030】
図3に、図1の3−3断面を示す。図3に示すように、バッテリパック1000の内部においては、第1のバッテリユニット2000のモジュール間隙2100を通って、第2のバッテリユニット3000においてはバッテリモジュール間隙3100を通って、図3に示すような矢印の方向に冷却風が流れることになる。
【0031】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池パックにおいては、電池の最小単位である電池セルを直列に接続した電池モジュールを多数積層した電池ユニットを複数設け、それらの電池ユニットにおける端子を互いに対向させるように配置させた。その互いに対向させるように配置させるとともに、その間隔をあけるようにし、その部分が冷却風の圧力分布を一様にするためのチャンバ部として機能させた。このため、冷却ファンからチャンバ部に送風された冷却空気は、チャンバ部においてその圧力分布が均一化され、均一化された冷却空気が、モジュール間に設けられた間隙を通って、それぞれのバッテリユニット(バッテリモジュール、バッテリセル)を冷却する。
【0032】
このような構成にすることにより、バッテリパックの高さを低くすることができるとともに、冷却風の不均一さを少なくすることができ、さらに温度が高くなる端子を効率的に冷却することができる。
【0033】
なお、第1の実施の形態において説明したバッテリパック1000における第1のバッテリユニット2000および第2のバッテリユニット3000の端子2010および端子3010とは反対側の端面において上下に隣接する互いのモジュールをバスバーにより接続し、バッテリセル1010を6個直列に接続するような構成としてもよい。
【0034】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックについて説明する。
【0035】
図4に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックは、前述の第1の実施の形態に係るバッテリパックの第1のバッテリユニット2000と第2のバッテリユニット3000とは、それぞれ同じ構成であったが、本実施の形態に係るバッテリパックの第1のバッテリユニット2500はバッテリセル1010を4個直列に接続し、第2のバッテリユニット3500はバッテリセル1010を3個直列に接続する構成を有する。そのため、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とでは発熱量が異なる。
【0036】
図4に示すように、第1のバッテリユニットにおけるバッテリモジュールの間隙2600は、第2のバッテリユニット3500におけるバッテリモジュール間の間隙3600よりも大きくなるように設定されている。すなわち、図4に示すように、第1のバッテリユニット2500は、4個のバッテリセル1010を14段接続したものであって、第2のバッテリユニット3500は、3個のバッテリセル1010を15段接続したものである。なお、チャンバ部4100を有する、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とを一定の間隔を離してチャンバ部4100を形成したことかつ互いの端子を対向させて設置したことは、前述の第1の実施の形態と同じであるためここでの詳細な説明は繰返さない。
【0037】
図5を参照して、本実施の形態に係るバッテリパックの構成についてさらに詳しく説明する。図5に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックにおいては、第1のバッテリユニット2500は端子がある端面とは逆端面においてバスバーにより第1バッテリモジュールと第2バッテリモジュールとが、第3バッテリモジュールと第4バッテリモジュールとがそれぞれ接続されている。なお、第1バッテリモジュールとは、図4における最上段のバッテリモジュールを、第2バッテリモジュールとは、最上段から2段目のバッテリモジュールを、第3バッテリモジュールとは、最上段から3段目のバッテリモジュールを、第4バッテリモジュールとは、最上段から4段目のバッテリモジュールをいう。
【0038】
また、第2のバッテリユニットにおいても同じように、端子がある端面とは逆方向の端面において第1バッテリモジュールと第2バッテリモジュールとが、第3バッテリモジュールと第4バッテリモジュールとがバスバーにより接続されている。このような構成としたため、第1のバッテリユニットの第14バッテリモジュールの端子が総プラス端子となり、第2のバッテリユニット3500の第15バッテリモジュールのバスバーが総マイナス端子となる。
【0039】
図4および図5において、本実施の形態に係るバッテリパックも前述の第1の実施の形態に係るバッテリパックと同様に、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とからなるバッテリ部と、冷却ファン4000などからなる付属品部とから構成される。このバッテリ部の中心とは、14段併設された第1のバッテリユニット2500の第7バッテリモジュールと第8バッテリモジュールとの間隙の中心を、15段併設された第2のバッテリユニット3500の第8バッテリモジュールの中心をいう。
【0040】
図6に、本実施の形態に係るバッテリユニットの回路図を示す。図6に示すように、本実施の形態に係るバッテリパックにおいては、第1のバッテリユニット2500と第2のバッテリユニット3500とを接続するサービスプラグ5000を設けている。このサービスプラグは、バッテリパック1000の保守時などにおいてサービスプラグを引き抜くことによりバッテリパック1000の高電圧回路が遮断され、安全に作業ができるようにするものである。図6に、第1バッテリユニットの第14モジュールの端子が総プラス端子に、第2バッテリユニット3500の第15モジュールのバスバーが総マイナス端子になっていることが示される。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池パックによると、第1バッテリユニットと第2のバッテリユニットとで、その構成を変更した。すなわち、第1バッテリユニットについては4個のバッテリセルを直列に接続し、第2のバッテリユニットについては3個のバッテリセルを直列に接続したものを、それぞれ所定数併設した。第1のバッテリユニットにおいては、セル数が多いため、第2のバッテリユニットに比べて、モジュールの間隔を広げ冷却媒体をより多く流通させるようにした。その結果、第1バッテリユニットと第2のバッテリユニットとの間における電池温度のばらつきを少なくすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態に係るバッテリパックは、図7に示すような構成としてもよい。すなわち、第1のバッテリユニット2500は4個のバッテリセル1010を28モジュール併設し、第2のバッテリユニット3500は3個のバッテリセル1010を30モジュール併設したものである。このようにすることにより、高電圧を取出すことができるとともに、第1バッテリユニット2500の第28バッテリモジュールの端子を総プラス端子として、第2バッテリユニット3500の第30バッテリモジュールの端子を総マイナス端子として、バッテリパックを取扱うことができる。
【0043】
この場合、バッテリ部の中心とは、28段併設された第1のバッテリユニット2500の第14バッテリモジュールと第15バッテリモジュールとの間隙の中心を、30段併設された第2のバッテリユニット3500の第15バッテリモジュールと第16バッテリモジュールとの間隙の中心をいう。
【0044】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造について説明する。
【0045】
前述の第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造は、共にバッテリパック1000の高さ寸法を極力抑えた構造を有する。バッテリパックの容積は、その出力によりほぼ決定されるものであって、高さを低く抑えるほど幅寸法と奥行寸法とが大きくなる傾向を有する。
【0046】
以下においては、高さが100mm程度に抑えられたバッテリパックを、リヤシートの下に、奥行方向を車両の幅方向にして平置きの状態で搭載するバッテリパック搭載構造について説明する。なお、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造は、バッテリパックの中心と車両の幅方向の中心とが一致させていることが特徴である。
【0047】
このバッテリパックの高さ寸法は、車両のリヤシートに入るように設計される。高さ寸法は、前述の第1の実施の形態に係るバッテリパック構造および第2の実施の形態に係るバッテリパック構造のように、100mm程度に低く抑えている。なお、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造に適用されるバッテリパック構造は、100mm程度に抑えられているバッテリパックに限定されるものではない。通常のように、バッテリセルに対してダウンフローやアップフローで冷却媒体を流通せしめ、高さ方向が高いバッテリパックであってもよい。ただし、車室内の空間の有効的利用の観点(特にシート下に搭載する場合など)からは、高さ方向は低く押さえられているほうがより好ましい。どのようなバッテリパックであっても、バッテリパック(バッテリ部と付属品部)をバッテリ部の中心線と車両の幅方向の中心線とを一致させて車両に搭載する。
【0048】
図8および図9を参照して、本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造について説明する。本実施の形態に係るバッテリパック搭載構造は、バッテリパック1000を、そのバッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて、奥行き方向を車両の幅方向にかつ幅方向を車両の前後方向にして、平置きの状態で、後席シートの下方に搭載される。このように搭載した場合、どのシートの乗員との干渉および荷室の荷物との干渉のいずれも問題になることはない。
【0049】
また、付属品部の冷却ファン4000を用いて、車室内の温度調節された空気を用いて、チャンバ部4100を介してバッテリセル1010を冷却することができる。
【0050】
このような本発明の実施の形態に係るバッテリパック搭載構造が採用された車両において、車両がその側方から衝撃を受けた場合を説明する。
【0051】
図8および図9に示すようにバッテリパック1000が搭載された車両側方からの衝突を受けて、ドアパネルからバッテリパック1000へ向う方向に衝撃を受けると、付属品部のある側(図8の紙面において上側)においては、その付属品部まで衝撃が伝わったとしても、付属品部が破損する程度で、バッテリ部は損傷しない。また、付属品部のない側(図8の紙面において下側)においては、ドアパネルからバッテリ部までの距離が長いので、衝撃が伝わりにくく、バッテリ部は損傷しない。このような効果は、たとえば電柱などに側方から車両が衝突するポール側突と呼ばれる場合に特に顕著に発現される。
【0052】
以上のようにして、本実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造によると、リヤシートの下方の位置であって、フロアパネルの上方にバッテリパックを搭載した。バッテリパックは、そのバッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて配置されるため、車両の側突時において、バッテリ部が受ける衝撃を小さくすることができる。このため、バッテリパックが破損する可能性を低くすることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、バッテリパック1000をリヤシートの下方に搭載するとしたが、バッテリパック1000をリヤシートの後方に、バッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて搭載してもよいし、バッテリパック1000を運転席シートと助手席シートとの間に、バッテリ部の中心を車両の幅方向の中心に一致させて搭載してもよい。
【0054】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るバッテリパックの平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の3−3断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックの部分平面図(その1)である。
【図5】図4の構成を説明する図である。
【図6】図4の構成を説明する回路図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るバッテリパックの部分平面図(その2)である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造を示す平面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るバッテリパックの搭載構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1000 バッテリパック、1010 バッテリセル、2000,2500 第1のバッテリユニット、3000,3500 第2のバッテリユニット、2010,3010 端子、2100,2600,3100,3600 間隙、4000 冷却ファン、4100 チャンバ部。
Claims (7)
- 車両用バッテリパックの搭載構造であって、
前記バッテリパックは、バッテリモジュールを備えたバッテリ部と、前記バッテリ部に付属する電気部品を含んで構成される付属品部とから構成され、
前記バッテリ部の中心と前記車両の幅方向の中心とを一致させたバッテリパック搭載構造。 - 前記付属品部は、冷却ファン、バッテリECUを含む、請求項1に記載のバッテリパック搭載構造。
- 前記バッテリ部と前記付属品部とは、車両の幅方向に並んで搭載される、請求項1または2に記載のバッテリパック搭載構造。
- 前記バッテリパックは、フロアパネル上に搭載される、請求項1〜3のいずれかに記載のバッテリパック搭載構造。
- 前記バッテリパックはシート下方に搭載される、請求項4に記載のバッテリパック搭載構造。
- 前記バッテリパックはリヤシート後方に搭載される、請求項4に記載のバッテリパック搭載構造。
- 前記バッテリ部は、前記付属品部の冷却ファンにより車室内空気を用いて冷却される、請求項1〜6のいずれかに記載のバッテリパック搭載構造。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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