JP2004311107A - エキシマランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】二重管構造の長尺のエキシマランプにおいて、側壁部に応力が発生する2つの原因のうち、第1の原因により発生する応力、すなわち、内側管と外側管の熱膨張の差により発生する応力を緩和し、2つの原因により発生する応力の和が側壁部を破損する一定値に達するまでの時間を延ばすことにより、使用寿命の長いランプを提供する。
【解決手段】誘電体からなる外側管と内側管を同軸上に配置して、該外側管と該内側管の両端に形成された側壁部を有する放電容器と、該放電容器内に形成された放電空間内に充填された放電用ガスと、少なくとも一方が放電空間外へ配置され前記放電空間を挟んで対向する一対の電極からなり、前記放電容器は、前記両端に形成された側壁部における外側管の内径2aと内側管の外径2bの比の値b/aが、発光部における外側管の内径2cと内側管の外径2dの比の値d/cよりも小さくなるように形成されたことを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、光化学反応用の紫外線光源として利用される放電ランプの一種であって、特に外側管と内側管が同軸上に配置されて二重管構造を有するエキシマランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、従来のエキシマランプ10を管軸方向に切断した断面図を示す。エキシマランプ10は、誘電体からなる外側管11と内側管12が同軸上に配置された二重管構造の放電容器13を構成し、外側管11の端部と内側管12の端部は溶着されることによって側壁部14が形成されている。この放電容器内の空間15には放電用ガスとして、例えば、キセノンガスが封入されている。外側管11の外側には第1の電極17が設けられ、内側管12の内側には第2の電極18設けられている。第1の電極17と第2の電極18の間には高周波高電圧が印加されることにより、放電空間16内(発光部)にはエキシマ分子が形成され、キセノンエキシマ光が放射される。
【0003】
エキシマランプは、単一の波長の真空紫外光を強く放射する特長を有しており、放電用ガスとして、例えば、キセノンガスを用いたエキシマランプにおいては、波長172nmの真空紫外光が放射されることが知られている。また、クリプトンと塩素の混合ガスの場合、波長222nmの紫外光を放射する。放電容器内の放電用ガスを変えることで、種々の波長の光を放射することができる。例えば、キセノンエキシマランプを搭載した光照射装置は、主として液晶パネル表示素子のパネル基板表面に付着した有機物の分解除去やパネル基板の表面改質等に用いられている。
【0004】
近年液晶パネル表示素子の基板が大面積化していることに伴って、全長が、例えば、800mmを超えるような長尺のランプが求められている。このような長尺のエキシマランプは、ランプ点灯時において、放電ガス、あるいは放電容器の温度が上昇することによって発光効率が低下することを防止するために、通常は放電ガス、あるいは放電容器を冷却するための手段がランプに備えられている。具体的な冷却手段としては、例えば、特許2783712号に開示されているように、アルミニウムからなるブロックにエキシマランプの外側管の外周部に適合するように設けられた溝にエキシマランプを装填し、ブロックに冷却媒体を流通させることによって放電用ガス、あるいは放電容器を冷却する手段が知られている。その他にも、例えば、特許2528244号に開示されているように、内側管の内部に冷却媒体を流通させることにより、放電用ガス、あるいは、放電容器を冷却する手段がある。
【0005】
しかしながら、ブロックによる冷却手段によると、ランプの外側管側では熱がブロックに伝達されやすいが、内側管側では熱がブロックに伝達されにくいので、外側管と内側管の温度差が生じる。また、ランプの内側管の内部に冷却媒体を流通させる手段によると、内側管側では熱が冷却媒体に伝達されやすいが、外側管側では熱が冷却媒体に伝達されにくいので、外側管と内側管の温度差が生じる。このような温度差が生じると、外側管と内側管の各々が熱膨張することによって伸びる長さが異なるので、側壁部を変形させようとする力が生じ、側壁部に応力が発生する。具体的に説明すると、内側管の温度が外側管よりも高い場合においては、熱膨張によって伸びる長さは内側管の方が長くなる。これにより、側壁部には、内側管に押される力と、外側管に引っ張られる力が生じるので、側壁部を変形させようとする力が生じる、と考えられる。
【0006】
ここで、ランプを長時間点灯させた際に側壁部に応力が発生する原因は2つあると考えられる。第1の原因は前述のように外側管と内側管の温度差に起因するものであり、第2の原因は、ランプの点灯時間に比例して蓄積される紫外線歪によるものである。そして、2つの原因によって発生する応力の和がある一定値に達すると、エキシマランプの側壁部が破損してしまうと考えられる。
したがって、前述のような冷却手段を有するランプは、冷却手段を有しないランプよりも点灯時における外側管と内側管の温度差が大きいため、第1の原因によって発生する応力が増大する。そのため、ランプを、例えば、700〜900時間程度点灯させると、2つの原因によって発生する応力の和が一定値に達し、ランプの側壁部が破損してしまうため所望の使用寿命が得られない、という問題がある。特に、全長が800mmを超えるような長尺のランプにおいては、このような問題が頻繁に発生することが判明した。
【0007】
さらに、近年では光処理速度の向上も求められており、ランプへの入力電力を増大させることにより、長尺ランプを高出力化させている。これにより、高出力な長尺ランプは、外側管と内側管の温度差がさらに増大することにより、前述の第1の原因によって発生する応力がさらに増大するため、使用寿命が一層短くなると考えられる。
【0008】
【特許文献1】
特許2783712号
【特許文献2】
特許2528244号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、二重管構造をとる長尺のエキシマランプにおいて、側壁部に応力が発生する2つの原因のうち、第1の原因によって発生する応力、すなわち、内側管と外側管の熱膨張の差によって発生する応力を緩和し、2つの原因によって発生する応力の和が側壁部を破損する一定値に達するまでの時間を延ばすことにより、使用寿命の長いランプを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明のエキシマランプは、誘電体からなる外側管と内側管を同軸上に配置して、該外側管と該内側管の両端に形成された側壁部を有する放電容器と、該放電容器内に形成された放電空間内に充填された放電用ガスと、少なくとも一方が放電空間外へ配置され前記放電空間を挟んで対向する一対の電極からなり、前記放電容器は、前記両端に形成された側壁部における外側管の内径2aと内側管の外径2bの比の値b/aが、発光部における外側管の内径2cと内側管の外径2dの比の値d/cよりも小さくなるように形成されたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
前述のような2つの原因によってランプの側壁部に生じる応力が一定値に達すると側壁部が破損する。本発明者は、この2つの原因によって発生する応力のうち、第1の原因によって発生する応力、すなわち、外側管と内側管に温度差が生じることに起因して発生する応力を緩和させる手段を見出したのである。
この手段は、側壁部における外側管の内径2aと内側管の外径2bの比の値b/aを、発光部における外側管の内径2cと内側管の外径2dの比の値d/cよりも小さくするというものである。これにより、第1の原因によって発生する応力を緩和することができる理由については後述する。
【0012】
【発明の実施の形態】
前述のようにすると第1の原因によって発生する応力を緩和することができる理由について、以下の0013〜0017にて説明する。
【0013】
図1は、外周が固定され、内周に円柱状の固定片が設けられた円輪板において、この固定片に垂直方向に荷重をかけたことを示す図である。ここで、機械工学便覧A4版56頁(機械工学学会発行)によると、円輪板100の固定された部分における径を2a、内周に設けられた固定片200へかける荷重をP、たわみ係数をα、縦弾性係数をE、円輪板の肉厚をhとすると、円輪板のたわみ量ωは、
ω=(α×P×a )/(E×h )・・・(式1)
と表される。
また、応力係数をβとすると、円輪板の内周に生じる応力σは、
σ=β×P/h ・・・(式2)
と表される。式1を式2に代入すると、
σ=β×ω×E×h/(α×a )・・・(式3)
と表される。
図2は、円輪板の内周に設けられた固定片の径を2bとしたときに、たわみ係数αとb/aの関係を示す図である。
図3は、応力係数βとb/aの関係を示す図である。
【0014】
図4は、エキシマランプの端部近傍を示す図である。図4(a)は側面から見た図であり、図4(b)は正面から見た図である。図4(a)に示されるようにエキシマランプの側壁部は略円輪板形状である。また、図4(b)から、円輪板状の側壁部の外周は外側管に固定され、内周は内側管に固定されている。ランプを点灯させると内側管と外側管の各々が熱膨張し、温度差によって軸方向に伸びる長さが異なることで、前述の側壁部を変形させようとする力が生じ、側壁部の内周近傍に応力が発生すると考えられる。したがって、エキシマランプの側壁部の内周近傍に発生する応力は、相対的には図1に示されるような外周が固定され、内周に固定片が設けられた円輪板に生じる応力に近似していると考えることができる。
【0015】
側壁部における外側管の内径を2a、側壁部における内側管の外径を2b、前述の側壁部を変形させようとする力をP、側壁部の肉厚をhとし、これらはそれぞれ、円輪板の固定された部分における径2a、円輪板の内周に設けられた固定片の径2b、内周に設けられた固定片にかける荷重P、円輪板の肉厚hに相当する。たわみ係数をα、応力係数をβとするとこれらの値は、それぞれ、図2、図3によって求めることができる。
ここで、エキシマランプの一方の側壁部におけるたわみ量ωは、内側管の温度をT1、外側管の温度をT2、線膨張係数をρ、ランプの全長をLとすると、
ω=1/2(│T1−T2│)×ρ×L・・・(式4)
と表すことができる。
したがって、側壁部の内周近傍に生じる応力をσとすると、式4を式3へ代入することにより、側壁部の内周近傍に生じる応力σは、
σ=β×E×h×(│T1−T2│)×ρ×L/2×α×a・・・(式5)
と近似することができる。
【0016】
以下の数値例を有する図12に示されるような従来構造のエキシマランプをアルミニウム製の冷却ブロックに取り付けた場合において、内側管の温度T1および外側管の温度T2を以下の温度測定条件にて測定した結果、内側管の温度T1は425℃、外側管の温度T2は325℃であった。
<従来のエキシマランプ>
側壁部における外側管の内径2a:33mm
側壁部における内側管の外径2b:16mm
発光部における外側管の内径2c:33mm
発光部における内側管の外径2d:16mm
温度測定場所における外側管の内径:33mm
温度測定場所における内側管の外径:16mm
全長L:1000mm
側壁部の厚みh:1mm
<温度測定条件>
入力電力:800W
冷却水の流量:3L/min
温度測定場所:側壁部から300mm内側の位置
【0017】
図5は、b/a値を横軸とし、応力σ値を縦軸としたグラフを示す。
図中●で示されるデータは、以下に示されるランプについて式5から計算によって求めた応力σの値を、前述の従来のエキシマランプに生じる応力を1とした場合の相対値にて示す。尚、温度測定場所における外側管の内径および内側管の外径は上記エキシマランプと同じであるので、内側管の温度T1および外側管の温度T2の値は、上記の値を用いた。
<外側管の内径を変えた場合のエキシマランプ>
側壁部における外側管の内径2a:25〜53mm
側壁部における内側管の外径2b:16mm
発光部における外側管の内径2c:33mm
発光部における内側管の外径2d:16mm
温度測定場所における外側管の内径:33mm
温度測定場所における内側管の外径:16mm
全長L:1000mm
側壁部の厚みh:1mm
図中○で示されるデータは、以下に示されるランプについて式5から計算によって求めた応力σの値を、●で示されるデータと同様に相対値にて示す。尚、内側管の温度T1および外側管の温度T2は、上記の値を用いた。
<内側管の外径を変えた場合のエキシマランプ>
側壁部における外側管の内径2a:33mm
側壁部における内側管の外径2b:8〜20mm
発光部における外側管の内径2c:33mm
発光部における内側管の外径2d:16mm
温度測定場所における外側管の内径:33mm
温度測定場所における内側管の外径:16mm
全長L:1000mm
側壁部の厚みh:1mm
図5において、前述の従来のランプのb/a(=d/c)値は概ね0.48である。すなわち、本発明ではb/a値が0.48よりも小さくなるようにランプを構成すれば応力σを小さくすることができる。
さらに、b/aは、
b/a<1/α×d/c・・・(式6)
の関係式において、α>1.05、さらに望ましくはα>1.1の場合に、より効果を発揮することができる。尚、αの上限値は概ね3程度であり、この値を超えると、放電容器を製作しにくい、第2の電極を組み立てにくい、ランプ外径が大きくなりすぎて装置に搭載したときのワークとの距離が遠くなり照度が低下する、などの別の問題が生じる。
【0018】
図6は、本発明のエキシマランプ20を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管21と内側管22が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器23を構成し、外側管21は、円筒管21Aと、この円筒管21Aから軸方向に延びるにつれて径が連続的に増加するテーパー管21Bからなる。外側管21の端部と内側管22の端部は溶着されることによって側壁部24が形成される。この放電容器23内の空間25には、例えば、キセノンガスが封入されている。第1の電極27および第2の電極28は、放電容器23のうちテーパー管21Bの内側に相当する空間に放電が形成されないようにするため、例えば両方の側壁部24から、50mm離れて配置される。このうち、第1の電極と第2の電極がともに配置されたところが放電空間、すなわち、発光部26である。
【0019】
ここで、前述のようにテーパー管21Bに第1の電極27および第2の電極28を配置しない理由を説明する。通常、発光部26は、発光効率が最適になるように放電ギャップG、すなわち外側管21Aと内側管22との間隔を決めている。テーパー管21B内の空間に放電が形成されるように電極を配置しランプを点灯させると、テーパー管21B内の空間は円筒管21A内の空間よりも放電距離が長いので、最適条件からずれて発光効率は低くなる。すなわち、管軸方向において均一な照度分布を得ることができない。また、条件によっては、特許2528244号に記載されているように、消費電力を増大させ均一な照度分布を得ることができるが、局部的に電力を増すとその部分の放電容器にダメージを与え、透過率低下や紫外線歪みが増加することによって使用寿命が短くなる。
【0020】
このようなエキシマランプ20の具体的な数値例を以下に示す。
<エキシマランプ20>
側壁部における外側管21の内径2a:37mm
側壁部における内側管22の外径2b:16mm
発光部における外側管21の内径2c:33mm
発光部における内側管22の外径2d:16mm
外側管21の全長L21:1000mm(円筒管21Aの全長L21A:900mm、テーパー管21Bの全長L21B:50mm)
内側管22の全長L22:1000mm
側壁部24の肉厚h24:1mm
キセノンガスの封入量:40kPa
【0021】
図6に示す構造のエキシマランプ20を3本作製し、従来のエキシマランプ10と同様の点灯条件と冷却条件にて点灯試験を行ったところ、3本全てが1100〜1500時間で破損するまで連続点灯させることができ、従来のエキシマランプ10よりも使用寿命を延ばすことができた。
【0022】
図7は、本発明の他の実施例であるエキシマランプ30を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管31と内側管32が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器33を構成し、外側管31は、一方の円筒管31Aの両端に、この円筒管31Aよりも径の大きい他方の円筒管31Bを、例えば、溶接によって繋ぎ合わせて形成される。その他の構成についてはエキシマランプ20と同様であるので、説明は省略する。
このような構造によってもエキシマランプ20と同様の寿命延長効果を得ることができると考えられる。
【0023】
図8は、本発明の他の実施例であるエキシマランプ40を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管41と内側管42が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器43を構成し、内側管42は、円筒管42Aと、円筒管42Aから軸方向に延びるにつれて径が連続的に縮小するテーパー管42Bからなる。外側管41の端部と内側管42の端部は溶着されることによって側壁部44が形成される。放電容器内の空間45には、放電用ガスとして、例えば、キセノンガスが封入されている。尚、前述の理由により、第1の電極47および第2の電極48は、エキシマランプ20と同様に両方の側壁部44から50mm離れて配置される。このうち、第1の電極と第2の電極がともに配置されたところが放電空間、すなわち、発光部46である。
このようなエキシマランプ40の数値例を以下に示す。
<エキシマランプ40>
側壁部における外側管41の内径2a:33mm
側壁部における内側管42の外径2b:12mm
発光部における外側管41の内径2c:33mm
発光部における内側管42の外径2d:16mm
外側管41の全長L41:1000mm
内側管42の全長L42:1000mm(円筒管42Aの全長L42A:900mm、テーパー管42Bの全長L42B:50mm)
側壁部44の肉厚h44:1mm
キセノンガスの封入量:40kPa
このようなエキシマランプ40を3本作製し、従来のエキシマランプ10と同様の点灯条件と冷却条件にて点灯試験を行ったところ、3本全てが1100〜1200時間で破損するまで連続点灯させることができ、従来のエキシマランプ10よりも使用寿命を延ばすことができた。
【0024】
図9は、本発明の他の実施例であるエキシマランプ50を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管51と内側管52が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器53を構成し、内側管52は、一方の円筒管52Aの両端に、この円筒管52Aよりも径の小さい他方の円筒管52Bを、例えば、溶接によってつなぎ合わせることによって形成される。その他の構成についてはエキシマランプ40と同様であるので、説明は省略する。
このような構造によってもエキシマランプ40と同様の寿命延長効果を得ることができる。
【0025】
図10は、本発明の他の実施例であるエキシマランプ60を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管61と内側管62が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器63を構成し、外側管61は、円筒管61Aと、この円筒管61Aから軸方向に延びるにつれて径が連続的に増大するテーパー管61Bからなる。内側管62は、円筒管62Aと、この円筒管62Aから軸方向に延びるにつれて径が連続的に縮小するテーパー管62Bからなる。外側管61の端部と内側管62の端部は、溶着されることによって側壁部64が形成される。放電容器63内の空間65には、放電用ガスとして、例えば、キセノンが封入されている。尚、前述の理由により、第1の電極67および他方の電極68は、エキシマランプ20と同様に両方の側壁部64から50mm離れて配置される。このうち、第1の電極と第2の電極がともに配置されたところに相当する部分が放電空間、すなわち、発光部66である。
<エキシマランプ60>
側壁部における外側管61の内径2a:37mm
側壁部における内側管62の外径2b:12mm
発光部における外側管61の内径2c:33mm
発光部における内側管62の外径2d:16mm
外側管61の全長L61:1000mm(円筒管61Aの全長L61A:900mm、テーパー管61Bの全長L61B:50mm)
内側管62の全長L62:1000mm(円筒管62Aの全長L62A:900mm、テーパー管62Bの全長L62B:50mm)
側壁部64の肉厚h64:1mm
キセノンガスの封入量:40kPa
このようなエキシマランプ60を3本作製し、従来のエキシマランプ10と同様の点灯条件と冷却条件にて点灯試験を行ったところ、3本全てが1500〜1800時間で破損するまで連続点灯させることができ、従来のエキシマランプ10よりも使用寿命を延ばすことができた。
【0026】
図11は、本発明の他の実施例であるエキシマランプ70を管軸方向にて切断した断面図を示す。
誘電体からなる外側管71と内側管72が同軸上に配置されて二重管構造の放電容器73を構成し、外側管71は、一方の円筒管71Aの両端に、この円筒管71Aよりも径の大きい他方の円筒管71Bを、例えば、溶接によってつなぎ合わせることによって形成される。内側管72は、一方の円筒管72Aの両端に、この円筒管72Aよりも径の小さい他方の円筒管72Bを、例えば、溶接によってつなぎ合わせることによって形成される。その他の構造についてはエキシマランプ60と同様であるので、説明は省略する。
このような構造によってもエキシマランプ60と同様の効果を得ることができる。
【0027】
尚、前述の実施例のエキシマランプにおいては、第1の電極および第2の電極が両方の側壁部から50mm離れて配置されているが、必ずしも50mmである必要はなく、10〜100mm程度の範囲でランプ全長の制約や製造上の観点から適宜決めることができる。
また、放電容器は、外側管と内側管の各々の両端部を溶着して側壁部を形成するものに限らず、例えば、側壁部となるべき円環状部材を外側管と内側管の各々の両端部に溶着することによって形成しても良い。
【0028】
尚、本発明の構造は、全長が800mm以上の長尺のエキシマランプに採用することがより好ましく、その理由を以下に説明する。前記式5によると、側壁部にかかる第1の原因による応力σとランプの全長Lは比例関係にあるので、Lが小さいと応力σも小さくなる。短いランプでは、側壁部にかかる第1の原因による応力が小さいので本発明の構造を採用しなくても、前述の2つの応力の和が側壁部を破壊する一定値に達するには相当な時間がかかるため、所望のランプ寿命が得られる。さらに使用寿命を延ばす場合には、本発明の構造をとればよい。しかしながら、800mmを超えるような長いランプでは、側壁部にかかる第1の原因による応力が大きくなるので、前述の2つの原因による応力の和が側壁部を破壊する一定値に短時間で達するため、所望のランプ寿命を得ることができない。したがって、本発明の構造を採用すれば800mmを超えるような長尺のランプであっても、所望のランプ寿命を得ることができる。
【0029】
また、希ガス−ハロゲンエキシマランプに本発明の構造を採用すると、使用寿命を延ばすことが可能であり、その理由を以下に説明する。放電容器内に、例えば、塩素などのハロゲンガスを混合させた希ガス−ハロゲンエキシマランプにおいて、長時間点灯させると封入されたハロゲンの減少に起因して出力が低下することが、特開平10−51081に記載されている。本発明の構造を採用した希ガス−ハロゲンエキシマランプは、ハロゲンガスのリザーバーとして機能する発光部以外の空間の容積が増えるため、このような問題を良好に解決することができ、使用寿命を長くすることが可能である。
【0030】
【発明の効果】
本発明のエキシマランプによれば、第1の原因による応力、すなわち、ランプ点灯時に外側管と内側管に温度差が生じることに起因して側壁部に発生する応力を緩和することにより、2つの原因によって発生する応力の和が側壁部を破損する一定値に達するまでの時間を延ばすことができるので、使用寿命の長い長尺ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外周が固定され内周に円柱状の固定片200が設けられた円輪板100において、固定片に垂直方向に荷重をかけたことを示す図である。
【図2】たわみ係数αとb/aの関係を示す図である。
【図3】応力係数βとb/aの関係を示す図である。
【図4】エキシマランプの端部近傍を示す図である。
【図5】応力σとb/aの関係を示す図である。
【図6】本発明のエキシマランプ20を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図7】本発明のエキシマランプ30を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図8】本発明のエキシマランプ40を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図9】本発明のエキシマランプ50を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図10】本発明のエキシマランプ60を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図11】本発明のエキシマランプ70を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【図12】従来のエキシマランプ10を管軸方向にて切断した断面図を示す。
【符号の説明】
10 エキシマランプ
11 外側管
12 内側管
13 放電容器
14 側壁部
15 空間
16 放電空間(発光部)
17 第1の電極
18 第2の電極
20 エキシマランプ
21 外側管
21A 円筒管
21B テーパー管
22 内側管
23 放電容器
24 側壁部
25 空間
26 放電空間(発光部)
27 第1の電極
28 第2の電極
30 エキシマランプ
31 外側管
31A 円筒管
31B 円筒管
32 内側管
33 放電容器
40 エキシマランプ
41 外側管
42 内側管
42A 円筒管
42B テーパー管
43 放電容器
44 側壁部
45 空間
46 放電空間(発光部)
47 第1の電極
48 第2の電極
50 エキシマランプ
51 外側管
52 内側管
52A 円筒管
52B 円筒管
53 放電容器
60 エキシマランプ
61 外側管
61A 円筒管
61B テーパー管
62 内側管
62A 円筒管
62B テーパー管
63 放電容器
64 側壁部
65 空間
66 放電空間(発光部)
67 第1の電極
68 第2の電極
70 エキシマランプ
71 外側管
71A 円筒管
71B 円筒管
72 内側管
72A 円筒管
72B 円筒管
73 放電容器
100 円輪板
200 固定片
2a 側壁部における外側管の内径
2b 側壁部における内側管の外径
2c 発光部における外側管の内径
2d 発光部における内側管の外径

Claims (1)

  1. 誘電体からなる外側管と内側管を同軸上に配置して、該外側管と該内側管の両端に形成された側壁部を有する放電容器と、該放電容器内に形成された放電空間内に充填された放電用ガスと、少なくとも一方が放電空間外へ配置され前記放電空間を挟んで対向する一対の電極からなるエキシマランプにおいて、
    前記放電容器は、前記両端に形成された側壁部における外側管の内径2aと内側管の外径2bの比の値b/aが、発光部における外側管の内径2cと内側管の外径2dの比の値d/cよりも小さくなるように形成されたことを特徴とするエキシマランプ。
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