JP2004309984A - 光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の光学素子が良好に位置決めされた小型で安価な光学装置を提供する。
【解決手段】映像を表示するための表示素子3と、入射面1aと反射面1bと少なくとも一部が全反射面として機能する射出面1cとを有しこれらの少なくとも2つが偏心自由曲面となっている自由曲面プリズム1と、上記射出面1cからの光束を入射する入射面5aと該光束を射出するための射出面5bとを有しこれらの少なくとも一方は偏心自由曲面となっている接眼レンズ5と、上記表示素子3と上記自由曲面プリズム1とを少なくとも保持する保持部材2と、この保持部材2がビス6により固定されるものであって映像光束を通過用の開口部4aに上記接眼レンズ5を保持するようになされた外観部材4と、を備え、上記接眼レンズ5は、外観部材4に固定後に、上記自由曲面プリズム1と上記保持部材2との少なくとも一方と位置決めされる光学装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学装置、より詳しくは、表示素子により表示される映像を観察するための光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡とほぼ同様にして眼前に装着し、TV放送やDVDなどから供給される映像等を楽しむことができる頭部装着型映像表示装置が製品化され、販売されている。
【0003】
光学装置としての頭部装着型映像表示装置は、LCD等の表示素子により映像を表示して、その映像を光学素子を含む光学系を用いて観察者の眼に投射するように構成されており、該光学素子としては、小型軽量でありながら高い光学性能を備える偏心自由曲面を有する光学プリズム等が用いられている。
【0004】
偏心自由曲面を有する光学プリズムと該光学プリズムを保持するための保持部材との位置決め、あるいは該光学プリズムとシースルー用の光学素子との位置決めなどについては、従来より種々の技術が提案されている。
【0005】
このような技術の具体例としては、特開平9−73005号公報に、第1の光学素子と第2の光学素子とを、光学素子同士で固定する記載がある。
【0006】
一方、上述した頭部装着型映像表示装置などの外観部材に、保護用のカバーガラス、球面レンズ、非球面レンズ、メニスカスレンズなどを取り付ける技術は、従来より種々のものが提案されている。
【0007】
また、上述した頭部装着型映像表示装置が、左右の両眼で観察するタイプのものである場合には、複数の光学素子同士の位置決めを、右眼用と左眼用との両方で行わなければならない。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−73005号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9−73005号公報に記載されたような第1の光学素子と第2の光学素子とをまず互いに位置決めして光学系を構成する場合には、位置決め後の該光学系を外観部材に取り付けることになり、外観部材に窓用の開口を設けて透明な保護ガラスを取り付けるなどの必要が生じて来る。また、左右の両眼で観察するタイプの光学装置に該公報に記載の技術を適用する場合には、第1の光学素子と第2の光学素子との位置決めを、右眼用と左眼用とで独立に行わなければならないことになる。従って、単眼タイプのものであっても両眼タイプのものであっても何れも、部品点数や製造工程の工数が増加して、コストが増してしまう。しかも、このように構成された光学装置は、保護ガラス等を省略することが可能であれば、更なる小型化や軽量化の余地を残していることになる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の光学素子が良好に位置決めされた小型で安価な光学装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明による光学装置は、映像を表示するための表示素子と、上記表示素子からの上記映像に係る光束を入射するための入射面と該光束を反射するための反射面と少なくとも一部が上記光束を反射するための全反射面として機能するようになされた該光束を射出するための射出面との少なくとも3つの光学面を有しこれらの光学面の内の少なくとも2つの光学面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている第1の光学素子と、上記第1の光学素子の射出面から射出された光束を入射するための入射面と該光束を射出するための射出面との少なくとも2つの光学面を有しこれらの光学面の内の少なくとも1つの光学面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている第2の光学素子と、上記表示素子と上記第1の光学素子とを少なくとも保持する保持部材と、この保持部材が固定されるものであって上記第1の光学素子の射出面から射出される光束を通過させ得る開口部を有しこの開口部に上記第2の光学素子を保持するようになされた外観部材と、を具備し、上記第2の光学素子は、上記第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものである。
【0012】
また、第2の発明による光学装置は、上記第1の発明による光学装置において、上記第2の光学素子が、上記射出面の外周に、上記外観部材の開口部の近傍表面と略同一な面形状となるように形成された段差部をさらに有して構成されたものである。
【0013】
さらに、第3の発明による光学装置は、上記第1の発明による光学装置において、上記第1の光学素子の射出面と上記第2の光学素子の入射面との間に配設されていて、上記表示素子からの上記映像を観察する際に不要となる光線を遮光するためのマスク部材をさらに具備したものである。
【0014】
第4の発明による光学装置は、上記第1の発明による光学装置において、上記表示素子が、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用の映像を表示するためにそれぞれ設けられており、上記第1の光学素子は、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用にそれぞれ設けられており、上記第2の光学素子は、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用にそれぞれ設けられており、上記保持部材は、上記左眼用および右眼用の表示素子と上記左眼用および右眼用の第1の光学素子とを少なくとも保持するものであり、上記外観部材の開口部は、上記左眼用の第2の光学素子と右眼用の第2の光学素子とを各々保持するべく略左右対称となる配置で左眼用と右眼用とにそれぞれ設けられており、上記左眼用の第2の光学素子は上記左眼用の第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものでありかつ上記右眼用の第2の光学素子は上記右眼用の第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものであってこれらの位置決めは上記左眼用の第1の光学素子と上記左眼用の第2の光学素子とを含んでなる左眼用の光学系と上記右眼用の第1の光学素子と上記右眼用の第2の光学素子とを含んでなる右眼用の光学系とが略対称の配置となるような左右対称面に対して略対称となる位置において行われている。
【0015】
第5の発明による光学装置は、上記第4の発明による光学装置において、上記保持部材は、上記左眼用および右眼用の第1の光学素子を一体的に取り付けて保持するものであり、上記左右対称面に対して略対称となる位置において行われている上記位置決めは、左右の位置決め部位の一方が、上記外観部材に対する上記保持部材の固定部位周りの一回転方向の回動を規制し、左右の位置決め部位の他方が、該固定部位周りの反対回転方向の回動を規制するように、互いに当接することにより行われている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示したものであり、光学装置の構成を示す断面図である。
【0017】
この光学装置は、LCD等の表示素子3により表示される映像を、第1の光学素子たる自由曲面プリズム1と、第2の光学素子たる接眼レンズ5と、を介して観察するように構成されたものである。
【0018】
上記自由曲面プリズム1は、上記表示素子3から射出される映像に係る光束を入射するための入射面1aと、該光束を反射するための反射面1bと、一部が該光束を反射するための全反射面として機能する該光束を射出するための射出面1cと、の3つの光学面を有して構成されていて、上記入射面1aから入射した光束は、上記射出面1cの全反射面部分で反射され、さらに上記反射面1bで反射された後に、該射出面1cから射出されるようになっている。
【0019】
また、この自由曲面プリズム1における3つの光学面の内の少なくとも2つの光学面は、1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面、つまりいわゆる偏心自由曲面として形成されたものとなっている。
【0020】
上記接眼レンズ5は、上記自由曲面プリズム1との組み合わせにより倍率を変更したり収差補正を行ったりする光学作用を果たすためのものであり、該自由曲面プリズム1の射出面1cから射出された光束を入射するための入射面5aと、該光束を光軸O方向に射出するための射出面5bと、の少なくとも2つの光学面を有し、これらの光学面の内の少なくとも1つの光学面は上述した偏心自由曲面として形成されたものとなっている。さらに、この接眼レンズ5は、後述する保持部材2と位置決めを行うための位置決め部5cを有して構成されていて、該位置決め部5cは、例えば、ピン状に突設する位置決め部となっている。
【0021】
上記表示素子3と自由曲面プリズム1とは、保持部材2により保持されるようになっている。この保持部材2は、後述する外観部材4に対して位置決めしながら固定するための取付部2aと、上記接眼レンズ5の位置決め部5cと係合して位置決めを行うための位置決め部2bと、を有して構成されている。この保持部材2の位置決め部2bは、上記接眼レンズ5の位置決め部5cが例えば上記ピン状をなしている場合には、これに対応してピン受け穴を有する構成となっている。
【0022】
上記外観部材4は、上記自由曲面プリズム1の射出面1cから射出される光束を通過させ得る開口部4aを有し、この開口部4aに上記接眼レンズ5を取り付けて保持するように構成されている。さらに、該外観部材4は、上記保持部材2の取付部2aを例えばビス6で締結することにより取り付けるための取付部4bを有している。上記保持部材2の取付部2aと、この外観部材4の取付部4bとには、例えば、互いに面当てして位置決めするようになされた位置決め面が形成されている。
【0023】
このような光学装置を組み立てるときには、次のように行う。
【0024】
まず、保持部材2には、表示素子3と自由曲面プリズム1とが予め位置決めされて取り付けられているものとする。
【0025】
このとき、まず、外観部材4に接眼レンズ5を位置決めして取り付け、その後に接着、溶着、圧着等を行うことにより、該接眼レンズ5を外観部材4に対して固定する。
【0026】
この状態で、上記位置決め部2bと位置決め部5cとを係合させながら、上記取付部2aと取付部4bとに共通してビス6を締結することにより、該保持部材2が、接眼レンズ5に対して位置決めされた状態で外観部材4に取り付けられる。
【0027】
その後に、必要に応じて保持部材2と外観部材4とを接着、溶着、圧着等で固定したり、あるいは保持部材2と接眼レンズ5とを接着、溶着、圧着等で固定したりするようにしても構わない。
【0028】
こうして、自由曲面プリズム1は保持部材2に対して位置決めされ、保持部材2は接眼レンズ5に対して位置決めされているために、つまり、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とは保持部材2を介して位置決めされている構成となっている。
【0029】
このような第1の実施形態によれば、偏心自由曲面を備えた接眼レンズが外観部材に対して直接固定されているために、該接眼レンズが外観部材の一部としての機能を果たし、別途の保護ガラス等を接眼部に取り付ける必要がなくなって、部品点数が少なく構成が簡単で小型な光学装置を安価に製造することが可能となる。そして、自由曲面プリズムと接眼レンズとは、保持部材を介して良好に位置決めされるために、光学素子同士が光軸合わせされて、良好な映像を観察することができる。
【0030】
そして、接眼レンズを外観部材に固定し、その接眼レンズを自由曲面プリズムや保持部材と位置決めするようにしているために、各要素を結ぶ骨組み構造が構成され、光学装置の剛性や強度を増すことができる。
【0031】
図2は本発明の第2の実施形態を示したものであり、光学装置の構成を示す断面図である。この第2の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0032】
本実施形態の自由曲面プリズム1は、上記反射面1bと射出面1cとが交わる下端側の稜線部分から、下方に向けて位置決め凸部1dを突出している。
【0033】
また、保持部材2は、上述した第1の実施形態のピン受け穴を有する構成の位置決め部2bに代えて、下方へ向けた付き当て面を有する位置決め部2cが設けられている。
【0034】
上記外観部材4は、上記開口部4aの周囲に、上記接眼レンズ5の周縁を受けるための段受け部4e,4fが形成されている。
【0035】
上記接眼レンズ5は、上記保持部材2の位置決め部2cと当て付いて位置決めするための位置決め部5hと、上記自由曲面プリズム1の位置決め凸部1dと当て付いて位置決めするための位置決め部5iと、を有するとともに、さらに、周縁に段差部が形成されている。この接眼レンズ5の段差部は、上記外観部材4の開口部4a近傍の表面と略同一面となるような段差面を有して構成されたものであり、例えば上側の段差部5dにおける上方段差面5eは開口部4aの上側近傍の表面4cと略同一面、下側の段差部5fにおける下方段差面5gは開口部4aの下側近傍の表面4dと略同一面、などとなるように形成されている。
【0036】
このときさらに、該段差部の少なくとも1つの段差面、この図2に示す例においては少なくとも上方段差面5eが、光軸Oと直交する面となるように形成されていて、これにより、該接眼レンズ5の光軸を容易に見つけることができ、検査等における基準面として便利に使用することが可能となる。また、平面部を基準とした寸法測定も便利に行うことができる。
【0037】
このような光学装置を組み立てる作用は、上述した第1の実施形態とほぼ同様であり、予め、自由曲面プリズム1と表示素子3とを保持部材2に組み付けておき、その後に、外観部材4に接眼レンズ5を組み付けて、さらに、該保持部材2を外観部材4に締結する。このときには、保持部材2と接眼レンズ5とが位置決めされるとともに、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とも直接位置決めされる。
【0038】
このような第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、自由曲面プリズムと接眼レンズとが直接位置決めされているために、位置決めの精度をより向上することが可能となる。
【0039】
また、自由曲面プリズムおよび保持部材が、接眼レンズおよび外観部材に対して3箇所で位置決め支持されているために、光学装置全体の剛性アップに貢献することができる。
【0040】
さらに、接眼レンズの周囲に段差部を設けて外観部材の表面と同一面を備えさせるようにしたために、接眼レンズが自由曲面であっても、外観部材を製造するための金型を複雑な形状のものにする必要がなくなり、コストを低減することが可能となる。
【0041】
図3は本発明の第3の実施形態を示したものであり、光学装置の構成を示す断面図である。この第3の実施形態において、上述の第1,第2の実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0042】
本実施形態においては、保持部材2と接眼レンズ5との位置合わせは直接行わず、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とを2箇所(または3箇所以上)で直接位置決めするようにしている。
【0043】
まず、保持部材2は、上記取付部2aは備えているが、上記位置決め部2bは備えていない。
【0044】
また、接眼レンズ5は、上記自由曲面プリズム1の入射面1aと射出面1cとが交わる稜線部分を受けて位置決めするための位置決め部5jと、該自由曲面プリズム1の反射面1bと射出面1cとが交わる稜線部分を受けて位置決めするための位置決め部5kと、を有して構成されている。
【0045】
このような光学装置を組み立てる作用も、上述した第1,第2の実施形態とほぼ同様であり、外観部材4に接眼レンズ5を組み付けて、さらに、自由曲面プリズム1および表示素子3が組み付けられた保持部材2を外観部材4に締結する。このときには、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とが2箇所(または3箇所以上)で直接位置決めされる。
【0046】
なお、図3では自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とが2箇所で位置決めされる様子が図示されているが、紙面垂直方向にこのような位置決めを複数箇所設けるようにしても構わない。例えば、上側の位置決め部5jを2箇所、下側の位置決め部5kを2箇所の合計4箇所設けても良いし、あるいはこれらの内の一方を1箇所にして、合計3箇所による位置決めを行うようにしても構わない。
【0047】
このような第3の実施形態によれば、上述した第1,第2の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、自由曲面プリズムと接眼レンズとが複数箇所で位置決めされるために、光軸合わせの精度をより向上することができる。特に、自由曲面プリズムが、図3の矢印に示した方向に揺動するのを、確実に阻止することが可能となる。
【0048】
図4および図5は本発明の第4の実施形態を示したものであり、図4は両眼で観察するタイプの光学装置の構成を示す平断面図、図5は両眼で観察するタイプの光学装置を略射出光軸の方向から示す図である。この第4の実施形態において、上述の第1から第3の実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0049】
この光学装置は、左眼と右眼の両方で画像を観察するものとなっており、外観部材4には、左眼用の開口部4aLと右眼用の開口部4aRと、が形成されていて、さらに保持部材2を取り付けるための上記取付部4bも設けられている。
【0050】
これらの左眼用の開口部4aLと右眼用の開口部4aRとには、上記入射面5aおよび射出面5bをそれぞれ備えた左眼用の接眼レンズ5Lと右眼用の接眼レンズ5Rとが取り付けられている。
【0051】
上記左眼用の接眼レンズ5Lには位置決め部5cL,5mLが、右眼用の接眼レンズ5Rには位置決め部5cR,5mRが、それぞれ設けられている。
【0052】
保持部材2は、左眼用の表示素子3Lおよび自由曲面プリズム1Lを取り付けるための左用保持部2Lと、右眼用の表示素子3Rおよび自由曲面プリズム1Rを取り付けるための右用保持部2Rと、これら左用保持部2Lと右用保持部2Rとを接続する部分に設けられた上記取付部2aと、上記位置決め部5cLと当接して位置決めを行うために上記左用保持部2Lの左端部に設けられた左側位置決め部2bLと、上記位置決め部5cRと当接して位置決めを行うために上記右用保持部2Rの右端部に設けられた右側位置決め部2bRと、を有して構成されている。
【0053】
上記左眼用の自由曲面プリズム1Lには上記位置決め部5mLと当接して位置決めを行うための位置決め部1eLが、上記右眼用の自由曲面プリズム1Rには上記位置決め部5mRと当接して位置決めを行うための位置決め部1eRが、それぞれ設けられている。
【0054】
上記位置決め部5cLと位置決め部5cR、上記左側位置決め部2bLと右側位置決め部2bR、上記位置決め部1eLと位置決め部1eR、上記位置決め部5mLと位置決め部5mRは、この光学装置の左右対称面SCに対して略対称となるように、それぞれ配置されている。ここに左右対称面SCは、表示素子3Lから射出される光線が自由曲面プリズム1Lと接眼レンズ5Lとを含んでなる左眼用光学系を通過するときの光軸を含むようになされた左側光軸通過平面SLと、表示素子3Rから射出される光線が自由曲面プリズム1Rと接眼レンズ5Rとを含んでなる右眼用光学系を通過するときの光軸を含むようになされた右側光軸通過平面SRと、の両方から等距離にある平面である。
【0055】
また、上記取付部2aと上記取付部4bとのビス6による締結部分は、この左右対称面SC上に位置するように配置されている。
【0056】
このような構成において、位置決め部5cLと左側位置決め部2bLとの当接と、位置決め部5cRと右側位置決め部2bRとの当接と、により、図4の矢印に示すような方向の光学系の回動、つまり上記取付部2aと取付部4bとのビス6による締結部分を中心とした平面内の光学系の回動、を規制することができる。すなわち、保持部材2は、位置決め部5cLと左側位置決め部2bLとの当接により、図4の時計周りの回動が規制され、位置決め部5cRと右側位置決め部2bRとの当接により図4の反時計周りの回動が規制される。
【0057】
さらに、位置決め部1eLと位置決め部5mLとの当接と、位置決め部1eRと位置決め部5mRとの当接と、により、図5の矢印に示すような方向の光学系の回動、つまり上記取付部2aと取付部4bとのビス6による締結部分を中心とした射出光軸に略垂直な平面内の光学系の回動、を規制することができる。すなわち、左側の自由曲面プリズム1Lおよび右側の自由曲面プリズム1Rを保持する保持部材2は、位置決め部1eLと位置決め部5mLとの当接により、図5の反時計周りの回動が規制され、位置決め部1eRと位置決め部5mRとの当接により、図5の時計回りの回動が規制される。
【0058】
なお、上述では、平面内の光学系の回動を保持部材2と接眼レンズ5L,5Rとの係合により規制し、射出光軸に略垂直な平面内の光学系の回動を自由曲面プリズム1と接眼レンズ5L,5Rとの係合により規制するようにしたが、これに限るものではなく、平面内の光学系の回動を自由曲面プリズム1と接眼レンズ5L,5Rとの係合により規制するようにしても良いし、射出光軸に略垂直な平面内の光学系の回動を保持部材2と接眼レンズ5L,5Rとの係合により規制するようにしても構わない。さらには、平面内の光学系の回動と射出光軸に略垂直な平面内の光学系の回動と、を個別の部位で規制するように構成する代わりに、同時に規制する部位を設ける構成としても構わない。
【0059】
このような光学装置を組み立てる作用も上述した第1から第3の実施形態とほぼ同様であるが、ビス6を締結するだけで、左右の光学系が同時に位置決めされる点が異なっている。
【0060】
このような第4の実施形態によれば、上述した第1から第3の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、左眼と右眼との両眼で観察するタイプの光学装置においても、1本のビスを締結するだけで、光学系の光軸の位置決めを左右両眼同時に行うことができる。さらに、左右対称となる位置に位置決め部が設けられていて、一方向の回動と反対方向の回動とを規制するように当接されているために、光学系の回動を良好に規制することができる。この回動規制が、複数の独立な回転方向に対して行われているために、平面内の光学系の回動と、射出光軸に略垂直な平面内の光学系の回動と、の両方を規制することが可能となる。
【0061】
図6から図8は本発明の第5の実施形態を示したものであり、図6は上記図1の構成にマスク部材を追加した一例を示す断面図、図7は上記図1の構成にマスク部材を追加した他の例を示す断面図、図8は上記図3の構成にマスク部材を追加した例を示す断面図である。この第5の実施形態において、上述した各実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0062】
まず、図6は、上述した第1の実施形態の図1に示したような光学装置に、マスク部材を組み込んだものである。
【0063】
すなわち、マスク部材7は、上記自由曲面プリズム1の射出面1cから射出される光束を接眼レンズ5の入射面5aに対して通過させるための開口部7aを有して構成されており、上端側において、ビス8により上記保持部材2に対して取り付けられるようになっている。
【0064】
上述したように、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とは保持部材2を介して位置決めされていて、その位置決め部2bの近傍においてマスク部材7を固定するようにしているために、該マスク部材7の光学系内における位置も精度良く位置決めされるようになっている。
【0065】
次に図7は、上述した第1の実施形態の図1に示したような光学装置に、上記図6に示したのとは異なる手段により、マスク部材を組み込んだものである。
【0066】
すなわち、外観部材4の開口部4aの下端側内壁から内部に向けて取付部4gが突設されており、マスク部材7は、この取付部4gに対してビス8を螺合することにより取り付けられるようになっている。これにより、外観部材4に対して直接マスク部材7を取り付けることも可能となっている。
【0067】
さらに、図8は、上述した第3の実施形態の図3に示したような光学装置に、マスク部材を組み込んだものである。
【0068】
すなわち、マスク部材7には、上記位置決め部5jに挿通するための位置決め孔7bと、上記位置決め部5kに挿通するための位置決め孔7cとがさらに穿設されている。
【0069】
これにより、自由曲面プリズム1と接眼レンズ5とを直接位置決めしている部位にマスク部材7を位置決めして取り付けることができるために、高い精度でのマスク部材の位置決めが可能となる。
【0070】
このような第5の実施形態によれば、上述した各実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、マスク部材を自由曲面プリズムと接眼レンズとの間に配設したために、光学系内部におけるゴーストやフレア、あるいは接眼レンズの射出面側から入射する外光により発生するゴーストやフレアー、などを除去することが可能となり、より高い光学性能を実現することができる。
【0071】
なお、上述した各実施形態においては、第1の光学素子である自由曲面プリズムが、3つの光学面を有して構成されるものを例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、4つ以上の光学面を有して構成されるものであっても構わない。同様に、第2の光学素子として、2つの光学面を有する接眼レンズを例に挙げたが、これに限らず、3つ以上の光学面を有する光学素子を配設することも可能である。
【0072】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の光学素子が良好に位置決めされた小型で安価な光学装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光学装置の構成を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態の光学装置の構成を示す断面図。
【図3】本発明の第3の実施形態の光学装置の構成を示す断面図。
【図4】本発明の第4の実施形態における、両眼で観察するタイプの光学装置の構成を示す平断面図。
【図5】上記第4の実施形態における、両眼で観察するタイプの光学装置を略射出光軸の方向から示す図。
【図6】本発明の第5の実施形態において、上記図1の構成にマスク部材を追加した一例を示す断面図。
【図7】上記第5の実施形態において、上記図1の構成にマスク部材を追加した他の例を示す断面図。
【図8】上記第5の実施形態において、上記図3の構成にマスク部材を追加した例を示す断面図。
【符号の説明】
1,1L,1R…自由曲面プリズム(第1の光学素子)
1a…入射面
1b…反射面
1c…射出面
1d…位置決め凸部
1eL,1eR…位置決め部
2…保持部材
2a…取付部
2b,2c…位置決め部
2bL…左側位置決め部
2bR…右側位置決め部
2L…左用保持部
2R…右用保持部
3,3L,3R…表示素子
4…外観部材
4a,4aL,4aR…開口部
4b,4g…取付部
4c,4d…表面
4e,4f…段受け部
5,5L,5R…接眼レンズ(第2の光学素子)
5a…入射面
5b…射出面
5c,5cL,5cR…位置決め部
5d,5f…段差部
5e…上方段差面
5g…下方段差面
5h,5i,5j,5k…位置決め部
6,8…ビス
7…マスク部材
7a…開口部
7b,7c…位置決め孔
SC…左右対称面

Claims (5)

  1. 映像を表示するための表示素子と、
    上記表示素子からの上記映像に係る光束を入射するための入射面と、該光束を反射するための反射面と、少なくとも一部が上記光束を反射するための全反射面として機能するようになされた該光束を射出するための射出面と、の少なくとも3つの光学面を有し、これらの光学面の内の少なくとも2つの光学面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている第1の光学素子と、
    上記第1の光学素子の射出面から射出された光束を入射するための入射面と、該光束を射出するための射出面と、の少なくとも2つの光学面を有し、これらの光学面の内の少なくとも1つの光学面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている第2の光学素子と、
    上記表示素子と上記第1の光学素子とを少なくとも保持する保持部材と、
    この保持部材が固定されるものであって、上記第1の光学素子の射出面から射出される光束を通過させ得る開口部を有し、この開口部に上記第2の光学素子を保持するようになされた外観部材と、
    を具備し、
    上記第2の光学素子は、上記第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものであることを特徴とする光学装置。
  2. 上記第2の光学素子は、上記射出面の外周に、上記外観部材の開口部の近傍表面と略同一な面形状となるように形成された段差部をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 上記第1の光学素子の射出面と上記第2の光学素子の入射面との間に配設されていて、上記表示素子からの上記映像を観察する際に不要となる光線を遮光するためのマスク部材をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 上記表示素子は、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用の映像を表示するためにそれぞれ設けられており、
    上記第1の光学素子は、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用にそれぞれ設けられており、
    上記第2の光学素子は、略左右対称となる配置で左眼用および右眼用にそれぞれ設けられており、
    上記保持部材は、上記左眼用および右眼用の表示素子と、上記左眼用および右眼用の第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、
    上記外観部材の開口部は、上記左眼用の第2の光学素子と右眼用の第2の光学素子とを各々保持するべく、略左右対称となる配置で左眼用と右眼用とにそれぞれ設けられており、
    上記左眼用の第2の光学素子は、上記左眼用の第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものであり、かつ、上記右眼用の第2の光学素子は、上記右眼用の第1の光学素子と上記保持部材との少なくとも一方と位置決めされたものであって、これらの位置決めは、上記左眼用の第1の光学素子と上記左眼用の第2の光学素子とを含んでなる左眼用の光学系と、上記右眼用の第1の光学素子と上記右眼用の第2の光学素子とを含んでなる右眼用の光学系と、が略対称の配置となるような左右対称面に対して、略対称となる位置において行われていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  5. 上記保持部材は、上記左眼用および右眼用の第1の光学素子を一体的に取り付けて保持するものであり、
    上記左右対称面に対して略対称となる位置において行われている上記位置決めは、左右の位置決め部位の一方が、上記外観部材に対する上記保持部材の固定部位周りの一回転方向の回動を規制し、左右の位置決め部位の他方が、該固定部位周りの反対回転方向の回動を規制するように、互いに当接することにより行われていることを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
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