JP2004307795A - 防曇塗料、その製造方法及び防曇性成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下式(1)または(2)で示されるシリル基を0.01〜0.04mol/100g有する親水性樹脂と、コロイダル無機フィラーとが、溶媒中に含まれる防曇塗料。
【化1】
−Si(OR1)3−x(OH)x (1)
−Si(R2)(OR1)2−y(OH)y (2)
ただし、式(1)及び(2)中、−は化学的に単結合していることを示す。R1、R2はそれぞれ独立に炭素数1または2のアルキル基を示す。xは0〜3の整数を示す。yは0〜2の整数を示す。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は防曇塗料、その製造方法及びこの防曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ランプ類等のレンズには、気象条件によってはふき取りが困難な内面に曇りが生じることがある。このような曇りは特に自動車ランプ等のユーザーが外観を重視する用途において問題となっている。また、農業用ハウスに用いる被覆資材においても、内部に充満した湿気による曇りが生じて日光の透過を妨げたり、曇りによる微細な液滴が更に成長して大きくなり、作物上に落下して作物を腐らせたり変色させたりする問題が起こる。
【0003】
曇りを防ぐためには、成形品等の表面に親水性物質を被覆して防曇性を付与することが知られている。具体的には界面活性剤を塗布する手法、樹脂に界面活性剤を練り込み、成形する方法、シリカや酸化チタンのような親水性無機フィラーを塗布する方法、親水性無機フィラーと界面活性剤又は水溶性ポリマーとを混合し塗布する方法等などが挙げられる。しかしこれらの手法では共通して、付着した水滴によって有効成分である表面の親水性物質が流されてしまうため、防曇性の持続性や耐水性に欠けるという問題点を有していた。
【0004】
一般に防曇性の持続性を改良する手法として、非水溶性樹脂中に界面活性剤に代表される親水性物質を添加して架橋する方法(特開平01−81863号公報、特開昭63−97682号公報参照。)や、非水溶性である親水性樹脂を架橋する方法(特開平6−107967号公報、特開平3−221566号公報、特開2002−265853号公報参照。)などが知られている。
しかし、通常の架橋方法では、架橋密度を上昇させることにより耐水性が増加するものの、同時に吸水しにくくなる結果、防曇性能が低下する傾向にあり、十分な耐水性と防曇性を両立するに至っていない。
【0005】
耐水性を向上させる別の手法として、シリカに代表される、水に対して溶解することのないコロイダル無機フィラーと、親水性樹脂とを複合化する手法が提案されている(特許文献1参照。)。この手法では、コロイダル無機フィラーを前もってシランカップリング処理を行うことで分散性を向上し、複合化を果たしている。
【0006】
近年、相反する互いの性質を両立させる手法として、「ナノ複合体」が挙げられている。ナノ複合体に関する技術はいくつも提案されているが、例えば矢野らによって、平均粒径が数十nmオーダーのコロイダルシリカと、コロイダルシリカと反応可能な官能基を有するMMA樹脂との複合化によって、MMA樹脂の特徴を維持しつつ、曲げ弾性率が大幅に向上することが示されている(非特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−239607号公報
【非特許文献1】
Polymer Preprints Japan, Vol.51, No.10(2002)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにコロイダル無機フィラーと、親水性樹脂とを複合化する手法では、無機フィラーと親水性樹脂が必ずしも十分に、かつ化学的には結合されていないため、厳しい条件、例えば80℃温水浸漬1時間のような条件下で耐水性を発揮させるには不十分であったりする。
そこで本発明者らは、優れた耐水性と防曇性を両立化する手法として、ナノ複合体技術の応用に着目し、検討して本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の従来技術に鑑みてなされたものであり、優れた耐水性と優れた防曇性を両立化できるとともに、簡便な手法にて得られる防曇塗料とその製造方法、及びこの防曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性成形品に関する。
すなわち、本発明は、以下(1)〜(8)の防曇塗料に関する。
(1) 下式(1)または(2)で示されるシリル基を0.01〜0.04mol/100g有する親水性樹脂と、コロイダル無機フィラーとが、溶媒中に含まれる防曇塗料。
【化2】
−Si(OR1)3−x(OH)x (1)
−Si(R2)(OR1)2−y(OH)y (2)
(ただし、式(1)及び式(2)中、−は化学的に単結合していることを示す。R1、R2はそれぞれ独立に炭素数1または2のアルキル基を示す。xは0〜3の整数を示す。yは0〜2の整数を示す。)
【0010】
(2) 前記親水性樹脂とコロイダル無機フィラーとが、固形分換算の重量比40〜80:60〜20で含まれる前記(1)に記載の防曇塗料。
【0011】
(3) 親水性樹脂に、極性基として、オキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基、及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基(−SO3H)から選ばれる少なくとも一種の親水系官能基が化学的に結合している前記(1)または(2)に記載の防曇塗料。
(4) 親水性樹脂に、オキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基の全てが結合している前記(3)に記載の防曇塗料。
(5) オキシアルキレン基がオキシエチレン基であり、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基がN,N−ジメチルアミド基であり、水素原子が置換されていてもよいスルホン基がナトリウムスルホン基(−SO3Na)である前記(3)または(4)に記載の防曇塗料。
【0012】
(6) 親水性樹脂に結合するオキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基の総量が0.30〜0.95mol/100gである前記(3)〜(5)いずれかに記載の防曇塗料。
(7) シリル基がトリメトキシシリル基である前記(1)〜(6)いずれかに記載の防曇塗料。
(8) コロイダル無機フィラーがコロイダルシリカである前記(1)〜(7)いずれかに記載の防曇塗料。
【0013】
また、本発明は、(9) シリル基含有化合物を含む単量体から溶液重合法により親水性樹脂を得る重合反応工程と、前記反応後の親水性樹脂の溶液を溶媒で希釈して希釈溶液を得る工程と、前記希釈溶液にさらにコロイダル無機フィラーを添加し、混合する工程とを含む防曇塗料の製造方法、
及び(10) 前記重合反応工程と、前記反応後の親水性樹脂の溶液及びコロイダル無機フィラーを溶媒中に混合する工程とを含む防曇塗料の製造方法に関する。
【0014】
また本発明は、(11) 前記(1)〜(8)のいずれかに記載の防曇塗料の皮膜が成形品表面の少なくとも一部を被覆している防曇性成形品に関し、
(12) 防曇性シート又は防曇性フィルムである前記(11)に記載の防曇性成形品に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるシリル基とは、下式(1)または下式(2)で表され、水の存在下に加水分解し、シラノール基を形成できる官能基であれば特に限定されないが、その一部を例示するのであれば、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基などが該当する。
【化3】
−Si(OR1)3−x(OH)x (1)
−Si(R2)(OR1)2−y(OH)y (2)
ただし、式(1)及び式(2)中、−は化学的に単結合していることを示す。R1、R2はそれぞれ独立に炭素数1または2のアルキル基を示す。xは0〜3の整数を示す。yは0〜2の整数を示す。
【0016】
シリル基はトリメトキシシリル基であるのが好ましい。この官能基は特に反応性が高いため、塗布、乾燥時で十分に架橋反応が進行しやすく、優れた耐水性を得ることができる。
【0017】
シリル基を親水性樹脂に化学的に結合させる手法としては、シリル基含有化合物を含む単量体から、高分子反応法や共重合法等を用いるのが一般的である。
高分子反応法の一例としては、3−ヒドロキシプロピルトリアルコキシシランと(メタ)アクリル酸共重合体とのエステル交換反応や、3−アミノプロピルトリメトキシシランと無水マレイン酸共重合物とのアミド化反応、あるいは3−アミノプロピルトリメトキシシランとグリシジル(メタ)アクリレート又はウレタン(メタ)アクリレート共重合体との付加反応を利用する等が挙げられる。
共重合法としては、重合性官能基、例えば共重合可能な二重結合を有するシランカップリング剤をシリル基含有化合物として用い、他の単量体と共重合するのが一般的であり、そのようなシランカップリング剤である単量体の一例を具体的に例示するのであれば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等が挙げられる。シリル基の導入方法は、導入効率の高さ、簡便性等を考慮すると、共重合法を用いるのが好ましい。
【0018】
シリル基の親水性樹脂における含有量は0.01〜0.04mol/100gであり、0.016〜0.032mol/gであるのが好ましい。0.01mol/100gよりも少ないとコロイダル無機フィラーと樹脂との結合量が少なくなり、耐水性が低下する。また0.04mol/100gを超えると防曇性の低下が著しくなる。
【0019】
上述の親水性樹脂を得るには、シリル基含有化合物を含む単量体から溶液重合法による重合反応を用いるのが、簡便でかつ親水性官能基を効率よく結合出来るため好ましい。他の重合手法、例えば乳化重合の場合、親水性官能基を有する単量体が水に溶解してしまい、組成の不均一化が進行する傾向がある。
【0020】
溶液重合で用いる溶媒は、用いる単量体類、重合開始剤、得られる親水性樹脂等を均一に溶解する溶媒であれば特に限定されないが、塗布対象となる成形品を侵食しないものが好ましい。溶媒の一部を例示するのであれば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン等の極性溶媒が挙げられる。また、重合に際しては、2種以上の混合溶媒、または水との混合溶媒も使用できる。溶媒の選択においては毒性、引火性が低く、安価に入手可能なエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、n−プロピルアセテート、iso−プロピルアセテートがさらに好ましい。
【0021】
また、溶液重合で用いる重合機構は特に制限はされないが、例えばラジカル重合、リビングラジカル重合、カチオン重合、リビングカチオン重合、アニオン重合、リビングアニオン重合、イモーダル重合、トランスファー重合、配位アニオン重合、メタセシス重合等が使用できる。その中でもラジカル重合は、重合制御が比較的容易で、かつ重合開始剤を安価に入手できるので好ましい。
【0022】
重合時の単量体類の濃度は、十分に撹拌が可能であれば特に制限はないが、たとえば単量体含有量を5〜70重量%で重合を行うことで、生産性よく親水性樹脂を得ることができる。
【0023】
親水性樹脂には、極性基として、オキシアルキレンユニットの重合数(鎖長)の平均が2以上のオキシアルキレン基、N−アルキルアミド基および/またはN,N−ジアルキルアミド基(以下、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基という。)、水素原子が置換されていてもよいスルホン基から選ばれる少なくとも1種の親水性官能基が化学的に結合していることが望ましい。これらの極性官能基は優れた防曇性を発揮しやすく、また耐熱劣化による防曇性の低下や塗膜の黄変などが起こりにくい。これらの官能基を導入する方法は、高分子反応法や、前記シリル基含有化合物を含む単量体の一成分として、前記極性基を有する極性単量体を用いた共重合法が挙げられるが、一般に共重合法のほうが官能基量を制御しやすく、また簡便なため好ましい。
【0024】
例えば共重合法を用いる際に使用される極性単量体としては、上述官能基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物であれば特に限定されない。
一部を例示するのであれば、(メトキシ)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メトキシ)ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メトキシ)コポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、
スルホプロピルマレイン酸モノアルキルエステルのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルケニルスルホン酸アルカリ金属塩、スチレンスルホン酸アルカリ金属塩、メタリルオキシベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、アリルオキシベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、α−メチルスチレンスルホン酸アルカリ金属塩、ビニルスルホン酸アルカリ金属塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸アルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチルアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−3−スルホプロピルアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−4−スルホブチルアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−5−スルホペンチルアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−6−スルホヘキシルアルカリ金属塩、メタリルスルホン酸アルカリ金属塩、アリルスルホン酸アルカリ金属塩、
N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−メチルマレイミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、3−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクロイルモルホリン等が挙げられる。その中でも特に(メトキシ)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アルケニルスルホン酸アルカリ金属塩、メタリルスルホン酸アルカリ金属塩、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種が含まれているものが防曇性に優れ、より好ましい。
【0025】
また親水性樹脂の極性官能基として、オキシアルキレンユニットの重合数(鎖長)の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基、水素原子が置換されていてもよいスルホン基の3種全てであることが望ましい。この3種の極性官能基が共存することで、特に優れた防曇性と耐水性を発揮することができる。
【0026】
更に親水性樹脂の上記3種の極性官能基はオキシエチレンユニットの重合数平均が2以上のオキシエチレン基、N,N−ジメチルアミド基、ナトリウムスルホン基(−SO3Na)であることが望ましい。いずれも安価で入手しやすく、優れた防曇性と耐水性を有することができる。
【0027】
親水性樹脂に結合するオキシアルキレンユニットの重合数(鎖長)の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基の3種の極性官能基の、親水性樹脂における総量は0.30〜0.95mol/100gであることが好ましく、0.40〜0.90mol/100gであることがより好ましく、0.430〜0.873mol/100gであることが特に好ましい。このような含有量にすることで、優れた防曇性を発揮することができる。この量が少ないと、親水性が不足するため防曇性が低下する傾向がある。また、この量が多すぎると、樹脂が一部水溶化してしまうため、耐水性が低下する傾向がある。
【0028】
なお、この3種の極性官能基の総量(A)、及び上述したシリル基の含有量(B)はいずれも親水性樹脂100g中のモル量である。ただし、親水性樹脂への単量体の導入反応率の測定値から得られる上記(A)、(B)の値と、単量体配合率から算出された(A)、(B)の値とは、重合率から、それぞれ充分近似していることが確認できるため、(A)、(B)はいずれも配合率からの算出値で表すことができる。
【0029】
また樹脂の親水性を用途に応じて任意に制御するために、重合時に上述極性単量体以外の単量体を併用することもできる。そのような単量体は、上述の極性基を有する単量体と共重合できれば特に限定されないが、一部を例示すればスチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、4−フルオロスチレン、4−メトキシスチレン、4−アミノスチレン、4−ニトロスチレン、4−ビニルフェノール、ビニルナフタレン等に代表されるビニル芳香族系単量体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等に代表される(メタ)アクリレート系単量体、メタクリロニトリル、アクリロニトリルに代表されるシアノビニル系化合物、酢酸ビニル、塩化ビニル、弗化ビニル等に代表されるビニル系単量体等が挙げられる。また上述単量体は単独で、又は2種以上を併用して用いることもできる。
【0030】
本発明の防曇塗料は、上述手法で得られる親水性樹脂の重合反応後の溶液に、又はこの反応後の溶液を溶媒で適宜希釈した希釈溶液に、コロイダル無機フィラーを添加し、混合することで得られる。または、親水性樹脂の上記反応後の溶液と、コロイダル無機フィラーとを前記溶媒中にて混合してもよい。ここで、反応後の溶液とは、生成した重合体である親水性樹脂が、未反応の単量体等と共に重合反応用溶媒中に溶解または分散している。
【0031】
その際、希釈または混合に用いる溶剤は、塗布基材となる成形品を侵食しない限り、特に制限はなく、重合反応用溶媒と同一でも良い。例えばプラスチック類への侵食が少なく、希釈に適した溶剤の一例を挙げるとすれば、水、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で、または2種以上の混合溶剤として使用することが可能である。
【0032】
当該の防曇塗料は親水性樹脂40〜80重量部(固形分換算)と、コロイダル無機フィラー60〜20重量部(固形分換算)とが溶媒中に含まれていることが望ましい。このような配合で親水性樹脂とコロイダル無機フィラーを混合することで、優れた耐水性と防曇性を両立することができる。親水性樹脂が40重量部より少ないと、コロイダル無機フィラーが最密充填量を超えてしまう結果、防曇性と耐水性が双方低下する傾向がある。また80重量部より多いと十分に架橋反応が進行せず耐水性が低下することがある。
【0033】
コロイダル無機フィラーは、上記シリル基と化学的に結合するものであれば特に制限はないが、一部を例示するのであれば、コロイダルシリカ、コロイダル酸化チタン、コロイダルアルミナ、コロイダルタルク、コロイダル酸化亜鉛等が挙げられる。特にコロイダルシリカは安価で、透明性に優れた材料であるとともに、シリル基との反応性が一番高いために好ましい。
【0034】
防曇塗料中に含まれる総固形分の量は特に制限はないが、例えば固形分含有量を2〜20重量%に調整することで、塗膜外観の優れた塗料を得ることができる。また必要に応じ、塗料には濡れ性向上剤、粘度調整剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、防カビ剤等を任意に添加することができる。
【0035】
上述のような防曇塗料をシート、フィルム等の成形品に塗布し、塗膜を乾燥することにより、成形品の表面の少なくとも一部に塗料の皮膜を形成して防曇性を付与して本発明の防曇性成形品を得ることが出来る。塗布方法には特に制限はなく、一般にスプレー法、キャスト法、ディップコーティング法、スピンコート法などが用いられる。塗膜の厚みは特に制限はないが、例えば1〜100μmの厚みで塗布することで、優れた防曇性を発揮することができる。成形品の、シート、フィルム等の形態や素材も特に制限はなく、一般に使用されるプラスチック成形品にすべて適用可能であるが、一部を例示すれば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリエーテル類、ポリエステル類、ポリエステルアミド類、ポリエステルイミド類、ポリアミドイミド類、ポリアクリルエステル類、ポリメタクリルエステル類、ポリオレフィン類、ポリスチレン類、ポリアクリロニトリル類、ポリハロゲン化ビニル類や、これらの共重合体、混合物等が挙げられる。またプラスチックの他、ガラスや金属などにも本発明の防曇塗料を適用することができる。
【0036】
防曇塗料を塗布した際の乾燥条件は溶媒の種類、塗布量、成形品の素材などにより適宜選択され、特に制限されないが、例えば塗布後に室温で15分間静置後、100℃で20分間乾燥することで良好な防曇塗膜を作製することが出来る。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて更に具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらに制限されるものではない。また実施例で用いた材料、試験片の作製方法、各種物性の測定法、評価法は以下の通りである。なお使用した材料は断りのない限り、試薬を使用した。
【0038】
1)塗膜試験片の作製方法
塗膜試験片の形成は下記実施例又は比較例で作製した防曇塗料を用いて以下の方法、条件で行った。
塗布:基材…厚さ0.5mm×長さ200mm×幅180mmのポリカーボネート樹脂板(帝人株式会社製商品名パンライト、シート型番PC−1151)
装置…エアスプレーガン(アネスト岩田キャンベル株式会社製型番VX−5104B(ノズル口径1.0mm))、空気圧4kgf/cm2 (392kPa)
塗布量…固形分換算で3g/m2
乾燥:装置…熱風乾燥機(エスペック株式会社製型番SPH201)
条件…80℃、15分
【0039】
2)塗膜試験片の防曇性評価方法(耐水性試験以外は初期特性)
2−1)塗膜外観
シート上に形成された防曇塗料の塗膜の外観や色相について、4段階で評価した。
◎:無色透明かつ光沢感も良好である。
○:無色透明であるが、光沢感がやや劣る。
△:薄く着色し、光沢感に乏しい。
×:着色し或いは不透明で濁りが確認される。
なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であればより好ましい。
【0040】
2−2)タック性試験
塗膜表面を直接指で触れ、その感触から以下のように3段階で評価した。
◎:一切のべたつきがなく、硬い。
○:わずかにべたつきがあるが、取り扱い上の不具合はない。
△:あきらかにべたつき、取り扱い上の不具合が生じる。
なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であればより好ましい。
【0041】
2−3)密着性試験
塗膜表面1cm×1cmの領域を、縦横1mm幅でカットした。その後表面にセロハンテープを貼りつけ一気に剥がし、塗膜の剥がれた領域数をカウントした。そのカウント数より以下のように評価した。
◎:剥がれ数:0〜20
○:剥がれ数:21〜50
△:剥がれ数:51〜80
×:剥がれ数:81〜100
なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であればより好ましい。
【0042】
2−4)呼気防曇性試験
室温状態、及び−5℃冷却直後に、試験片から5cm離して呼気を1秒間吹きかけ、曇り状態を監察した。その外観から4段階に評価した。
◎:全く曇らない。
○:極くわずかに、かつ一瞬だけ曇る。
△:薄い曇りが確認されるか表面に微小な液滴が観測される。
×:曇り、液滴が確認される。
なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であればより好ましい。
【0043】
2−5)80℃防曇性試験
恒温槽に水を入れ80℃に加熱した後、水面から5cmの高さで試験片に対して10秒間湯気をあてた。その際の曇りの発生状況を確認し、2−4)と同様に4段階で評価した。
【0044】
2−6)耐水性試験
40℃の温水中に試験片を240時間、及び80℃の温水中に試験片を1時間浸漬し、それぞれ得られた試験片を室温で1時間乾燥後、上記の外観評価、呼気防曇性試験、80℃防曇性試験、密着性試験を同様に行った。
【0045】
3)塗料用親水性樹脂溶液の作製(表1、表2参照)
3−1)塗料用親水性樹脂溶液用各材料とその表1、表2中の略号の説明
M−90G(メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(オキシエチレンユニットの重合数(鎖長)の平均値=9))、新中村化学工業株式会社製の商品名。
JS−2は、三洋化成工業株式会社製、アルケニルスルホン酸ナトリウムの商品名エレミノールJS−2の略記。水溶液中固形分含有量38%品をそのまま使用。表中の数字は固形分換算量で表示。
LS−3380(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)は、信越化学工業株式会社製、商品名。
アセトン、BA(ブチルアクリレート)、MMA(メチルメタクリレート)、DMAA(N,N−ジメチルアクリルアミド)、SMS(ソディウムメタリルスルホネート)、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)は、全て試薬をそのまま使用。
【0046】
3−2)塗料用親水性樹脂溶液の作製(組成A3:表1参照)
500mlフラスコに、スリーワンモーター、冷却管を取りつけ、SMSを0.94g、JS−2を8.40g(固形分:3.19g)、M−90Gを34.4g、DMAAを41.0g、MMAを25.4g、BAを43.2g、LS−3380を13.2g、順次投入し、系が均一になるよう撹拌した。
次に溶液重合反応のために、重合開始剤AIBNを1.30g(0.8重量%対単量体総量)、溶媒としてアセトンを107.6g配合し、系内を乾燥窒素(流量:100ml/min)で1分間、窒素バブリングを行った。その後、撹拌速度320rpm、窒素雰囲気下にて60℃で6時間重合を行った。その後重合溶液を耐圧容器に移し、さらに80℃で2時間熟成を行い、重合率>99重量%、固形分濃度≒60重量%の親水性樹脂溶液(A3)を得た。
モノマー組成を表1、表2記載の組成とした以外は、同様の操作を行い、表1及び表2記載の固形分濃度≒60重量%の親水性樹脂溶液(B1、A2、A4、A5、B6、A7、A8)を作製した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
また表中の各濃度(mol/100g)は単量体の総仕込量を1重量部と換算した場合の各材料の配合量(以下、配合重量部という。)から以下の式に従って算出した。
(シリル基)=100×(LS−3380の配合重量部)/(LS−3380の分子量(=248))
(アミド基)=100×(DMAAの配合重量部)/(DMAAの分子量(=99))
(スルホン基)=100×(JS−2の配合重量部)/(JS−2の分子量(=416))+100×(SMSの配合重量部)/(SMSの分子量(=158))
(オキシエチレン基(ユニット))=100×(M−90Gのオキシエチレンユニット重合平均数(=9))×(M−90Gの配合重量部)/(M−90Gの分子量(=496))
(全極性基)=(アミド基)+(スルホン基)+(オキシエチレン基(ユニット))
【0050】
4)溶剤系防曇塗料の作製(実施例1〜8、比較例1〜2)
〔表3〜表5の組成の説明〕
親水性樹脂溶液は、上記3)で合成した濃度≒60重量%のものを使用。
アーコソルブPMは協和発酵工業株式会社製のプロピレングリコールモノメチルエーテルの商品名。
NPC−ST−30は、日産化学工業株式会社製の溶剤分散型コロイダルシリカ(固形分含有量30重量%)の商品名。
2%酢酸溶液は、酢酸(特級試薬)をアーコソルブPMで希釈し、濃度2重量%としたものを使用。
【0051】
(実施例1:表3参照)
3)で得られた親水性樹脂溶液(固形分濃度≒60重量%)のうちA2 2.4gを、アーコソルブPM 17.6gで希釈し、良く撹拌した(以後A液と記す。)。
別容器に、NPC−ST−30を3.2g、2%酢酸溶液を2.0g、アーコソルブPMを14.8gを配合し、良く撹拌した(以下、B液と記す。)。
上述で作製したA液とB液とを良く混ぜ、室温で1時間撹拌した。その後No.5Aのろ紙で濾別し、得られた濾液を防曇塗料として用いた。
(実施例2〜8、比較例1〜2)
表3〜表5記載の配合割合とした以外は同様の手法を用いて、表3〜表5記載の防曇塗料を作製した。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
上記の表からわかるように、シリル基を0.01〜0.04mol/100g有する親水性樹脂を用いた防曇塗料は、40℃240時間、或いは80℃24時間という極めて厳しい浸漬試験においても十分な防曇性を有していた。それに対し、この条件が満たされない防曇塗料は、十分な防曇性が得られなかった。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、優れた耐水性と優れた防曇性を両立化できるとともに、簡便な手法にて得られる防曇塗料、及びこれを塗布、乾燥して得られる防曇性シート等の防曇性成形品を提供することができる。
Claims (12)
- 前記親水性樹脂とコロイダル無機フィラーとが、固形分換算の重量比40〜80:60〜20で含まれる請求項1に記載の防曇塗料。
- 親水性樹脂に、極性基として、オキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基、及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基(−SO3H)から選ばれる少なくとも一種の親水系官能基が化学的に結合している請求項1または2に記載の防曇塗料。
- 親水性樹脂に、オキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基の全てが結合している請求項3に記載の防曇塗料。
- オキシアルキレン基がオキシエチレン基であり、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基がN,N−ジメチルアミド基であり、水素原子が置換されていてもよいスルホン基がナトリウムスルホン基(−SO3Na)である請求項3または4に記載の防曇塗料。
- 親水性樹脂に結合するオキシアルキレンユニットの重合数の平均が2以上のオキシアルキレン基、N,(N)−(ジ)アルキルアミド基及び水素原子が置換されていてもよいスルホン基の総量が0.30〜0.95mol/100gである請求項3〜5いずれかに記載の防曇塗料。
- シリル基がトリメトキシシリル基である請求項1〜6いずれかに記載の防曇塗料。
- コロイダル無機フィラーがコロイダルシリカである請求項1〜7いずれかに記載の防曇塗料。
- シリル基含有化合物を含む単量体から溶液重合法により親水性樹脂を得る重合反応工程と、
前記反応後の親水性樹脂の溶液を溶媒で希釈して希釈溶液を得る工程と、
前記希釈溶液にさらにコロイダル無機フィラーを添加し、混合する工程とを含むことを特徴とする防曇塗料の製造方法。 - シリル基含有化合物を含む単量体から溶液重合法により親水性樹脂を得る重合反応工程と、前記反応後の親水性樹脂の溶液及びコロイダル無機フィラーを溶媒中に混合する工程とを含むことを特徴とする防曇塗料の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の防曇塗料の皮膜が成形品表面の少なくとも一部を被覆していることを特徴とする防曇性成形品。
- 防曇性シート又は防曇性フィルムである請求項11に記載の防曇性成形品。
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