JP2004306231A - ロボットの運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動バランス維持、アーム作業などの複数のタスクを同時に実行する。
【解決手段】脚式ロボットに課されるタスクや運動状態に応じて課される拘束条件を、現在状態からの変化量dxに関する等式及び不等式で与えるとともに、冗長自由度の駆動ストラテジをエネルギ関数で規定する。拘束条件の変化に関しては、各拘束条件毎に特化した制御系を構成する必要がなく、行列A,C及びベクトルb,dの変更のみで対応することができるので、多様且つ動的な拘束条件を扱い易い。また、冗長自由度の利用方法についても、行列W及びベクトルuの変更のみで対応できる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも複数本の可動脚を備えた脚式歩行ロボットの運動制御装置に係り、特に、移動やバランス維持、アーム作業といった複数のタスクを同時に実行することができる脚式歩行ロボットの運動制御装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、各タスクによって課される多様な運動拘束条件を同時に満足するように各関節の駆動量の配分を実時間で決定することができる脚式歩行ロボットの運動制御装置に係り、特に、時々刻々と変化する幾何学的、力学的な多様な運動拘束条件を同時に満足するように全身の自由度の駆動量を適切に配分して動作することができる、脚式歩行ロボットの運動制御装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の”ROBOTA(奴隷機械)”に由来すると言われている。
【0004】
最近では、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う動物の身体メカニズムや動作を模した脚式移動ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている。ヒトの生体メカニズムや動作を再現した脚式移動ロボットのことを、特に、「人間形」、若しくは「人間型」のロボット(humanoid ROBOT)と呼ぶ。
【0005】
2足直立による脚式移動は、クローラ式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなる一方、不整地や障害物など作業経路上に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な歩行面に対応することができるなど、柔軟な移動作業を実現することができるという利点がある。
【0006】
また、脚式移動ロボットは、一般に、マニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial ROBOT)に比し、冗長な自由度を含む多リンク系により構成されているという特徴がある。このような特徴を生かし、移動・バランス維持・アーム作業といった複数のタスクを同時実行することができる。
【0007】
一方、上記複数のタスクによって課される多様な運動拘束条件を同時に満足するように、各関節の駆動量の配分を決定する方法は自明ではない。特に、このような運動拘束条件は、脚式移動ロボットの動作環境/実行タスクに応じて時々刻々と変化するため、実行時に即応的に運動拘束条件の変化に対応可能なアルゴリズムが望まれる。
【0008】
例えば、2脚2腕型のロボットには、動作中において以下のような幾何学的な運動拘束条件が課される状況が想定される。すなわち、
【0009】
▲1▼うつ伏せ状態から手を着いて起き上がる際、足・手の高さが床面に拘束される。
▲2▼壁に手を着いて立つ際、足は床に、手は壁に拘束される。
▲3▼物体を揺らさずに運搬する際、手先は等速直線運動軌道に拘束される。
▲4▼ロボット同士が手をつないで動作するとき、相互の手先軌道が拘束される。
【0010】
また、力学的なバランスを維持するために、以下のような力学的な運動拘束条件も同時に課される。
【0011】
▲1▼ロボットの並進運動量(重心軌道)に対する拘束。
▲2▼ロボットの角運動量に対する拘束。
【0012】
さらに、各関節自由度を構成するアクチュエータの特性を考慮すると、以下のような不等式拘束が課される状況も想定される。
【0013】
▲1▼関節部アクチュエータの可動範囲に対する拘束。
▲2▼関節部アクチュエータの駆動速度に対する拘束。
【0014】
したがって、ヒューマノイドに代表される脚式移動ロボットは、このように時々刻々、多様に変化する運動拘束条件を同時に満足するように、全身の自由度の駆動量を適切に配分して動作しなければならない。
【0015】
このような脚式ロボットの全身関節の駆動量配分方法に関連のある研究として、脚式移動ロボットの全身関節角計画値が与えられた状況下で、計画値を最大限反映しつつ、片足立脚バランスを維持するための全身関節の駆動量配分決定方法が提案されている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
【0016】
しかしながら、対象問題が片足立脚状態に限定されている点、バランス維持のみのために全身関節が用いられる点、任意の幾何学的拘束を課す方法に関する言及が無い点などから、多様な運動拘束条件を同時に満足するという上記要求を満足するには至っていない。
【0017】
また、ZMP(Zero Moment Point)を歩行の安定度判別の規範として用いた脚式移動ロボットの姿勢安定制御や歩行時の転倒防止に関する提案が多くなされている。ZMPによる安定度判別規範は、歩行系から路面には重力と慣性力、並びにこれらのモーメントが路面から歩行系への反作用としての床反力並びに床反モーメントとバランスするという「ダランベールの原理」に基づく。力学的推論の帰結として、足底接地点と路面の形成する支持多角形(すなわちZMP安定領域)の辺上あるいはその内側にピッチ軸及びロール軸モーメントがゼロとなる点、すなわちZMPが存在する(例えば、非特許文献2を参照のこと)。ZMP規範に基づく2足歩行パターン生成によれば、足底着地点をあらかじめ設定することができ、路面形状に応じた足先の運動学的拘束条件を考慮し易いなどの利点がある。また、ZMPを安定度判別規範とすることは、力ではなく軌道を運動制御上の目標値として扱うことを意味するので、技術的に実現可能性が高まる。
【0018】
このZMP安定判別規範に基づき、複数の部位を協調させてZMP回りモーメント補償して2足歩行パターンを生成する例が報告されている(例えば、非特許文献3を参照のこと)。
【0019】
しかしながら、この場合も適用対象が歩行に限定されている点、実行時に任意の幾何拘束を付加/除去するフレームワークについては言及されていない点などから、多様な運動拘束条件を同時に満足するという上記要求を完全には満足していないと推察される。
【0020】
本発明者らは、脚式移動ロボットに関する従来の機体制御アルゴリズムに時々刻々と多様に変化する運動拘束条件を同時に満足するように、全身の自由度の駆動量を適切に配分して動作することができない理由として以下の事柄を指摘する。
【0021】
第一に、従来の機体制御アルゴリズムは特定の問題に対して少数の限定的な運動拘束しか与えられないという点が挙げられる。
【0022】
運動に対する拘束は、歩行や立脚状態に限らず、あらゆる運動状態で発生し得る。また、エンドポイントの位置のみならず、機体のあらゆる部位の位置/姿勢に関する幾何拘束、系全体の運動量に関する拘束、アクチュエータの可動範囲/駆動速度に関する不等式拘束など、多様な拘束が同時に発生し得る。多自由度冗長系の脚式ロボットの機能性を最大限に発揮するには、これらの拘束が特定の運動状態に限定されることなく、自在に課せられるアルゴリズムが必要であると思料される。
【0023】
第二に、動的な運動拘束条件の変化に対応できるアルゴリズムが少ないことが挙げられる。
【0024】
上述した運動拘束条件は、要求タスクやロボットの運動状態に応じて時々刻々と変化し得る。例えば、脚式移動ロボットが頭上の障害物を避ける際、障害物に接近するとともに、頭部位置軌道に幾何拘束が課せられるが。障害物を回避した後にこの幾何拘束は解除される。あるいは、特定の関節の負荷増大が検出されたときには、この関節を保護するために幾何拘束を課し、他の部位を用いてバランスを維持するように歩容を変化させなければならないという状況も考えられる。このように時間的に変化する運動拘束条件を即応的に運動に反映できなければ、脚式ロボットの自由度リソースは効率的に利用されず、柔軟に要求タスクに対応可能な脚式ロボットを実現することができない。
【0025】
第三に、冗長自由度の駆動方法に関して、固定的で且つ一義的なストラテジしか提示されていない点が挙げられる。
【0026】
脚式ロボットの冗長自由度の駆動方法は、機体コンディション・タスクの種類などによって動的に変化し得る。外観が重要視され、あらかじめ与えた概略運動に極力近い運動が達成されることに冗長自由度を費やしたい状況もあれば、アクチュエータの負荷を低減するために関節駆動量を極力低減するために利用したいという状況も想定される。脚式ロボットが状況に応じて冗長自由度を効果的に駆動するためには、冗長自由度の駆動ストラテジを複数有し、それらを動的に切り替えられることが望ましいと思料される。
【0027】
【非特許文献1】
田宮外著「人間型ロボットの片足立脚動作における全身を用いた実時間動バランス補償」(日本ロボット学会誌,Vol.17,No.2,pp.268−274,1996)
【非特許文献2】
ヴコブラトビッチ(Miomir Vukobratovic)著「脚式移動ロボット(LEGGED LOCOMOTION ROBOTS)」(加藤一郎外著『歩行ロボットと人工の足』(日刊工業新聞社))
【非特許文献3】
山口外著「二足歩行型ヒューマノイドロボットの開発−全身協調型二足動歩行制御−」(第3回ロボティクスシンポジア予稿集,pp.189−196,1998)
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、移動やバランス維持、アーム作業といった複数のタスクを同時に実行することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することにある。
【0029】
本発明のさらなる目的は、各タスクによって課される多様な運動拘束条件を同時に満足するように各関節の駆動量の配分を実時間で決定することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することにある。
【0030】
本発明のさらなる目的は、時々刻々と変化する幾何学的、運動力学的な多様な運動拘束条件を同時に満足するように全身の自由度の駆動量を適切に配分して動作することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に設定する基本拘束条件設定器と、
前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する運動拘束要求に応じて適当な基本拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す拘束条件設定部と、
前記拘束条件設定部により設定された運動拘束条件をすべて満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置である。
【0032】
ここで、ロボットは、例えば2腕2足の脚式歩行型ロボットであり、前記複数の可動部は、少なくとも上肢、下肢及び体幹部を含むものとする。また、前記ロボットの姿勢角は仮想リンクの仮想関節角を用いて表現することができる。
【0033】
前記の拘束の種類毎に設けられた基本拘束条件設定器は、例えば、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を状態変数変化量の線形等式で表現する。すなわち、リンクの原点位置や、リンク姿勢、リンク重心位置、関節角、全体重心位置、全体角運動量など、各拘束の種類毎に拘束条件を設定する基本拘束条件設定器が設けられ、各基本拘束条件設定器は該当する拘束の種類に関する線形等式を記述するためのパラメータを出力する機能を持つ。タスク実行時に発生するさまざまな等式拘束要求に応じて、このような基本拘束条件設定器を選択的に利用することで、ロボット全体についての線形等式からなる運動拘束条件を生成することができる。
【0034】
あるいは、前記の拘束の種類毎に設けられた基本拘束条件設定器は、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を関節角変化量などの線形不等式で表現する。例えば、関節角速度リミットや可動角リミットなどの各拘束の種類毎に運動拘束条件を設定する基本拘束条件設定器が設けられ、各基本拘束条件設定器は該当する拘束の種類に関する線形不等式を記述するためのパラメータを出力する機能を持つ。タスク実行時に発生するさまざまな不等式拘束要求に応じて、このような基本拘束条件設定器を選択的に利用することで、ロボット全体についての線形不等式からなる運動拘束条件を生成することができる。
【0035】
また、本発明の第2の側面は、基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて変化する冗長自由度の駆動法を規範の種類毎に設定する基本冗長自由度駆動法設定器と、
前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて適当な基本冗長自由度駆動法設定器を選択的に用いて、前記ロボット全体の冗長自由度駆動法を設定する冗長自由度駆動法設定部と、
前記冗長自由度駆動法設定部により設定された冗長自由度駆動法を満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置である。
【0036】
冗長自由度駆動のための規範として、例えば、系の状態変化最小化、目標状態偏差最小化などが挙げられる。タスク実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて該当する基本冗長自由度駆動法設定器を選択的に利用することで、ロボット全体についての冗長自由度駆動法を多様に設定することができる。
【0037】
また、本発明の第3の側面は、基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に状態変数変化量の線形等式で表現する等式拘束条件設定器と、
前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する拘束要求に応じて適当な等式拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す等式拘束条件設定部と、
前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に状態変数変化量の線形不等式で表現する不等式拘束条件設定器と、
前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する拘束要求に応じて適当な不等式拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す不等式拘束条件設定部と、
前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて変化する冗長自由度の駆動法を規範の種類毎に設定する基本冗長自由度駆動法設定器と、
前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて適当な基本冗長自由度駆動法設定器を選択的に用いて、前記ロボット全体の冗長自由度駆動法を設定する冗長自由度駆動法設定部と、
前記等式拘束条件設定部及び前記不等式拘束条件設定部により設定された前記ロボット全体についての等式及び不等式拘束条件、及び前記冗長自由度駆動法設定部により設定された前記ロボット全体についての冗長自由度駆動法をすべて満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置である。
【0038】
このような場合、前記ロボット全体についての等式及び不等式拘束条件、及び前記ロボット全体についての冗長自由度駆動法を2次計画問題として定式化することができる。そして、この2次計画問題を双対法などの数値解法を用いることで解くことができ、ロボットの状態変数の変化量を求めることができる。(あるいは、不等式拘束を考慮しない場合は、ラグランジェ(Lagrange)乗数法などを用いて解析的に解くことも可能である。)そして、この状態変数変化量を積分演算することによって、次時刻におけるロボットの状態を求めることができる。
【0039】
したがって、ロボットが複数のタスクを同時に実行する際に、各タスクによって課される時々刻々と変化する幾何学的、力学的な多様な運動拘束条件を同時に満足するように、各関節の駆動量の配分を実時間で決定することができる。
【0040】
本発明によれば、例えば開リンク構造からなる任意の機構構成の脚式移動ロボットにおいて、あらゆるリンク上の点の位置・姿勢に関する幾何的拘束、全体の運動量に関する拘束、アクチュエータの可動範囲や駆動速度に関する不等式拘束など、状態変化量に関する線形等式・線形不等式の形で表される任意の拘束を課すことができる。すなわち、脚式移動ロボットに対して任意の運動状態で多様な運動拘束を課すことが可能となり、より広範なタスクを遂行できるようになる。
【0041】
脚式移動ロボットに課される運動拘束は、ロボットの運動状態・要求タスクに応じて時間的に変化し得る。本発明によれば、このような時変の運動拘束条件に対して、(例えば解析解を用いた逆キネマティクスなどの)固定的な個別アルゴリズムで対応するのでなく、行列要素の値変更という簡素で統一的な枠組みで対応することができる。したがって、時間的に変化する多様な運動拘束条件を即応的に運動に反映することが容易で、柔軟に要求タスクに対応可能な脚式ロボットの実現に寄与する。
【0042】
また、本発明に係る制御方式は、冗長自由度の駆動方法に関して、冗長自由度の駆動ストラテジを複数設定し、それらを動的に切り替えることが可能である。脚式ロボットの冗長自由度の最適な駆動方法は機体コンディション・タスクの種類等によって動的に変化し得る。本発明によれば、あらかじめ与えた系の目標状態との偏差を最小化したり、状態変化を最小化したりといった、複数の冗長自由度駆動方法を行列値の設定方法のみで変更可能であり、状況に応じて最適な全身協調方法に基づいて駆動される脚式ロボットの実現が容易となる。
【0043】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明は、脚式移動ロボットに対して、実行時に課される多様な運動拘束条件を同時に満足するように、各関節の駆動量の配分を実時間で決定する制御手段を提供する。 本発明によれば、脚式移動ロボットは、頻繁且つ複雑な接地状態の変化に柔軟に対応したり、複数のタスクを同時に遂行したりすることが容易になる。以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0045】
図1には、本発明の実施に供される2脚2腕を有する人間型ロボットの自由度構成を示している。
【0046】
本実施形態に係るロボットは、基底(又は基体)Bから放射状に回転ジョイントを介して開リンク鎖が連なる構造をなし、7自由度を持つ腕部と、6自由度を持つ足部と、3自由度を持つ腰部と、2自由度を持つ頭部とで構成される。
【0047】
基底Bは、左右の股関節位置を結ぶ線と体幹ヨー軸との交点で定義される。脚部は、基底Bに接続され、股関節3自由度(ヨー・ロール・ピッチ)、膝関節1自由度(ピッチ)、足首関節2自由度(ピッチ・ロール)で構成される。腰部は、3自由度(ピッチ・ロール・ヨー)で構成され、基底Bと胸部Cを接続する.腕部は、胸部Cに接続され、肩関節3自由度(ピッチ・ロール・ヨー)、肘関節2自由度(ピッチ・ヨー)、手首関節2自由度(ロール・ピッチ)で構成される。頭部は、胸部Cに接続され、首関節2自由度(パン・チルト)で構成される。
【0048】
脚式移動ロボットの状態は、ワールド座標系における基底Bの位置p=(x,y,z)T、姿勢α=(θ, θ, θ(例えば、オイラー角表現)、すべての関節角θ=[θ,.., θを並べてできる状態変数x=[p,α, θ]によって表現することができる。
【0049】
ここで、基底の姿勢は、図2に示すように、長さ0の仮想リンクの仮想関節角θ, θ, θによって表現している。nは仮想関節を含んだ関節数であり(図1に示した例では、n=34)、θ(i=1…n)は関節iの関節角度を表している。また、状態変数の要素数N=n+3と置く(図1に示す例では、N=37)。但し、仮想リンクを導入しなくても、本発明に関する技術的思想を実現することは可能である。
【0050】
以下の説明では、現在の状態をx(ベクトル)とし、現在から微小時刻dt後の状態への変化量をdxとし、このdxによって運動の拘束条件を規定する。特に、以下の式に示すように線形な等式、あるいは不等式によって運動に拘束条件を課すことを考える。
【0051】
【数1】
Figure 2004306231
【0052】
【数2】
Figure 2004306231
【0053】
以下では、これらを「等式拘束条件」、並びに「不等式拘束条件」と呼ぶ。ここで、AはL×N行列、bはL次元ベクトル、CはM×N行列、dはM次元ベクトルであり、Lは等式拘束条件数、Mは不等式拘束条件数を表している。本実施形態に係る脚式移動ロボットの制御システムは、所定の制御周期毎に上記の各式を満足する状態変化量dxを算出し、現在状態xにdxを加算したx’=x+dxを実現するように全身関節を駆動する。
【0054】
一般に、拘束条件数Lは状態変数Nの次元には満たない。このため、上記の2式[数1]、[数2]のみでは状態変化量dxは一意に定まらない。すなわち、両者の差N−Lが冗長自由度に相当し、この冗長自由度の駆動方法を別途定める必要がある。そこで、本発明では、以下のような状態変化量dxに関するエネルギ関数を最小化するようにdxを定めるものとする。
【0055】
【数3】
Figure 2004306231
【0056】
ここで、WはN×Nの対称行列とし、uはN次元ベクトルとする。すると、関節角変化量dxを求める問題は、以下に示す2次計画問題として定式化される。
【0057】
【数4】
Figure 2004306231
【0058】
この2次計画問題は、双対法などの数値解法を用いることで解くことができる。不等式拘束を考慮しない場合は、ラグランジェ(Lagrange)乗数法などを用いて解析的に解くことも可能である。
【0059】
すなわち、本発明では、脚式ロボットに課されるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を、現在状態からの変化量dxに関する線形拘束式[数1]並びに[数2]で与えるとともに、冗長自由度の駆動ストラテジをエネルギ関数[数3]で規定する。運動拘束条件の変化に関しては、各拘束条件毎に特化した制御系を構成する必要がなく、行列A,C及びベクトルb,dの変更のみで対応することができるので、多様且つ動的な拘束条件を扱い易い。また、冗長自由度の利用方法についても、行列W及びベクトルuの変更のみで対応できるので、多様且つ動的な冗長自由度の駆動法を提供することができる。
【0060】
図3には、本発明の一実施形態に係る脚式歩行ロボットの運動制御システムの構成を模式的に示している。図示の通り、本運動制御システムは、等式拘束条件設定部2−1と、不等式拘束条件設定部2−2と、冗長自由度駆動法設定部2−3と、等式拘束条件設定器群2−4と、不等式拘束条件設定器群2−5と、冗長自由度駆動法設定器群2−6と、等式拘束条件設定スペース2−7と、不等式拘束条件設定スペース2−8と、冗長自由度駆動法設定スペース2−9と、2次計画問題ソルバー2−10と、積分器2−11と、全身関節駆動部2−12とで構成される。
【0061】
等式拘束条件設定部2−1は、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される拘束条件のうち、状態変数変化量の線形等式で表現されるものを設定する。例えば、リンクの原点位置や、リンク姿勢、リンク重心位置、関節角、全体重心位置、全体角運動量に関する拘束などがこれに該当する。
【0062】
これら線形等式で表される拘束条件は、等式拘束条件設定スペース2−7内の上記マトリクスA及びベクトルbに設定される。等式拘束条件設定器群2−4には、リンクの原点位置や、リンク姿勢、リンク重心位置、関節角、全体重心位置、全体角運動量など、各拘束の種類毎(あるいは制御対象毎)に拘束条件を設定する等式拘束条件設定器が設けられている。各等式拘束条件設定器は、該当する拘束の種類に関する線形拘束式を記述するためのパラメータを出力する機能を持つ。本実施形態では、等式拘束条件設定器は、ヤコビアンの形式で拘束式を線形表現するが、この点については後に詳解する。
【0063】
そして、等式条件設定部2−1は、タスク実行時に発生するさまざまな等式拘束要求に応じて、等式拘束条件設定器群2−4より該当する等式拘束条件設定器を選択的に適宜利用することで、等式拘束条件設定スペース2−7内のマトリクスA及びベクトルbに適切な値を設定し、この結果、ロボット全体についての線形等式からなる拘束条件を生成することができる。
【0064】
不等式拘束条件設定部2−2は、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される拘束条件のうち、関節角変化量などの線形不等式で表現されるものを設定する。例えば、関節角速度リミットや可動角リミットなどに関する拘束がこれに該当する。
【0065】
これら線形不等式で表される拘束条件は、不等式拘束条件設定スペース2−8内の上記マトリクスC及びベクトルdに設定される。不等式拘束条件設定器群2−5には、関節角速度リミットや可動角リミットなどの各拘束の種類(制御対象)毎に拘束条件を設定する不等式拘束条件設定器が設けられている。各不等式拘束条件設定器は、該当する拘束の種類に関する線形不等式を記述するためのパラメータを出力する機能を持つ。より具体的な不等式拘束条件設定器の構成法については後に詳解する。
【0066】
そして、不等式条件設定部2−2は、タスク実行時に発生するさまざまな不等式拘束要求に応じて、不等式拘束条件設定器群2−5より該当する不等式拘束条件設定器を選択的に利用することで、不等式拘束条件設定スペース2−8内のマトリクスC及びベクトルdに適切な値を設定し、この結果、ロボット全体についての線形不等式からなる拘束条件を生成することができる。
【0067】
冗長自由度駆動法設定部2−3は、ロボットのタスクや運動状態に応じて変化する冗長自由度の駆動方法を設定する。冗長自由度の駆動方法については、系の状態変化最小化、目標状態偏差最小化などの規範が考えられる.
【0068】
これら冗長自由度駆動のための規範は、冗長自由度駆動法設定スペース2−9内の上記マトリクスW及びベクトルuに設定される。冗長自由度駆動法設定器群2−6には、系の状態変化最小化、目標状態偏差最小化など、各規範毎に、冗長自由度駆動法を設定する基本冗長自由度駆動法設定器が設けられている。各基本冗長自由度駆動法設定器は、該当する規範に従って冗長自由度の駆動法を出力する。
【0069】
そして、冗長自由度駆動法設定部2−3は、タスク実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて、冗長自由度駆動法設定器群2−6より該当する駆動法を選択的に利用することで、冗長自由度駆動法設定スペース2−9内のマトリクスW及びベクトルuに適切な値を設定し、この結果、ロボット全体について所望の冗長自由度駆動法を設定することができる。
【0070】
2次計画問題ソルバー2−10は、等式拘束条件設定スペース2−7に設定された等式拘束条件、不等式拘束条件設定スペース2−8に設定された不等式拘束条件、並びに冗長自由度駆動法設定スペース2−9に設定された冗長自由度駆動法を2次計画問題(前述及び[数4]を参照のこと)として定式化し、求解すなわちこれらの拘束条件と冗長自由度の駆動法を同時に満足する状態変数変化量dxを算出する。
【0071】
積分器2−11は,2次計画問題ソルバー2−10が算出した状態変数変化量dxを現在の状態変数値xに加算して、次時刻の状態変数値x’=x+dxを算出する。全身関節駆動部2−12は、積分器2−11が算出した次時刻の状態変数値に基づいて、機体上の各関節を(位置)サーボ駆動する。
【0072】
図4には、図3に示した脚式歩行ロボットの運動制御システムによって実現される制御処理の手順をフローチャートの形式で示している。
【0073】
まず、ロボットの運動状態やタスクに応じて、リンクの原点位置、リンク姿勢、リンク重心位置、関節角、全体重心位置、全体角運動量などに関する等式拘束条件を、例えばユーザ・プログラムより入力する(ステップS1)。
【0074】
次いで、前ステップS1で入力された等式拘束条件が等式拘束条件設定部2−1に入力されると、等式拘束条件設定器群2−4を選択的に利用して、等式拘束条件設定スペース2−7内の等式拘束条件設定マトリクスA、並びに等式拘束条件設定ベクトルbに上記等式拘束条件を課すための値が設定される(ステップS2)。
【0075】
次いで、関節角速度リミット、可動角リミットなどに関する不等式拘束条件を、例えばユーザ・プログラムより入力する(ステップS3)。
【0076】
次いで、前ステップS3において入力された不等式拘束条件が不等式拘束条件設定部2−2に入力され、不等式拘束条件設定器群2−5を選択的に利用して、不等式拘束条件設定スペース2−8内の不等式拘束条件設定マトリクスC、不等式拘束条件設定ベクトルdに上記不等式拘束条件を課すための値が設定される(ステップS4)。
【0077】
次いで、状況に応じ、状態変化量の最小化や目標状態偏差の最小化などの規範に基づき、冗長自由度の駆動法を、例えばユーザ・プログラムより入力する(ステップS5)。
【0078】
次いで、前ステップS5において入力された冗長自由度駆動法が冗長自由度駆動法設定部2−3に入力され、冗長自由度駆動法設定器群2−6を介して、冗長自由度駆動法設定スペース2−9内の冗長自由度駆動法設定マトリクスW、冗長自由度駆動法設定ベクトルuに上記適切な値が設定される(ステップS6)。
【0079】
次いで、上記の各ステップS2、S4、及びS6において、等式拘束条件設定スペース2−7、不等式拘束条件設定スペース2−8、冗長自由度駆動法設定スペース2−9に設定された2次計画問題(前述並びに[数4]を参照のこと)を解き、ユーザから指定された拘束条件と冗長自由度の駆動法を同時に満足する状態変数変化量dxを算出する(ステップS7)。
【0080】
さらに、積分器2−11を用いて状態変数変化量を数値積分して、次時刻の状態変数値を求める(ステップS8)。
【0081】
そして、前ステップS8により計算された次時刻の関節角値を参照値として全身関節駆動部2−12に送出し位置サーボを行なう。
【0082】
以上の処理を、所定の制御周期dt(例えば、dt=10ミリ秒)毎に実行する。
【0083】
以下では、等式拘束条件設定器群2−7の具体的な構成法の例について説明する。
【0084】
前述したように等式拘束条件は、現在の状態xの微小時刻dt後の変化量dxに関する線形拘束式によって表される([数1]を参照のこと)。本実施形態では、微小な変化量の関係を線形的に表現するために、ヤコビアンを用いる。
【0085】
例えば、リンク原点位置基本拘束条件設定器は、リンク座標系原点位置に関するヤコビアンを用いて構成することができる。本明細書中では、関節iを介して親リンクと接続されるリンクをリンクiと呼称する。リンク座標系とは、例えば親リンクとリンクiの接合点に置かれたリンクiと姿勢を同じくする座標系のことである。リンクiの原点位置速度dp_i/dt(3次元ベクトル)は、状態変数速度dx/dt(N次元ベクトル)とリンクiの原点位置速度に関するヤコビアンJ _ (3×N行列)によって表現することができる。
【0086】
【数5】
Figure 2004306231
【0087】
リンクiの原点位置速度に関するヤコビアンJ _ は、以下の式で求めることができる
【0088】
【数6】
Figure 2004306231
【0089】
ここで、z_kは関節kの回転軸方向ベクトルを、p_i及p_kはリンクi及びリンクkの位置を表している(図5を参照のこと)。上記の式[数5]より、リンクiの原点位置の微小変化量dp_iと、状態変数xの微小変化量dxの間には近似的に以下の関係が成立する。
【0090】
【数7】
Figure 2004306231
【0091】
よって、リンクiのx,y,z方向原点位置に対し、それぞれ微小変化量dp_ix,dp_iy,dp_izが生じるように運動拘束を与えたい場合は以下の等式拘束を与えればよい。
【0092】
【数8】
Figure 2004306231
【0093】
【数9】
Figure 2004306231
【0094】
【数10】
Figure 2004306231
【0095】
ここで、J _ x,J _ y,J _ zはそれぞれJ _ の第1、第2、第3行を表している。リンク原点位置拘束器にリンク原点位置拘束の要求が入力された場合、リンク原点位置拘束器は、上記の式[数8]〜[数10]の係数を等式拘束条件設定スペース2−7の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行に設定する。例えば、リンク原点のx方向位置に関する拘束要求が入力された場合、式[数8]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にJ _ xを、等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にdp_ixをそれぞれ代入する。
【0096】
同様に、リンクの姿勢拘束器は、リンク角速度に関するヤコビアンを用いて構成することができる。リンクiの姿勢角速度ω_i(3次元ベクトル)は、状態変数速度dx/dt(N次元ベクトル)とリンクiの角速度に関するヤコビアンJω _ (3×N行列)によって表現することができる。
【0097】
【数11】
Figure 2004306231
【0098】
但し、リンクiの角速度に関するヤコビアンJω _ は以下の式で与えられる。
【0099】
【数12】
Figure 2004306231
【0100】
[数11]より、リンクiの姿勢(オイラー角で表現されているとする)の微小変化量dα_iと、状態変数xの微小変化量dxの間には近似的に以下の関係が成立する。
【0101】
【数13】
Figure 2004306231
【0102】
ここで、T_iは角速度ベクトルをオイラー角速度ベクトルに変換する行列である。よって、リンクiのx,y,z方向に関し、それぞれ微小オイラー角変化dα_ix、dα_iy、dα_izが生じるように運動拘束を与えたい場合は以下の等式拘束を与えればよい。
【0103】
【数14】
Figure 2004306231
【0104】
【数15】
Figure 2004306231
【0105】
【数16】
Figure 2004306231
【0106】
なお,Jα _ x,Jα _ y,Jα _ zはそれぞれ行列(T_i Jω_i)の第1、第2、第3行を表している。リンク姿勢拘束器にリンク姿勢拘束の要求が入力された場合、リンク姿勢拘束器はこれらの式[数14]〜[数16]の係数を、等式拘束条件設定スペース2−7の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行に設定する。例えば、リンクiのx方向姿勢に関する拘束要求が入力された場合、式[数14]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にJα _ xを、等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にdα_ixをそれぞれ代入する。
【0107】
リンク重心位置拘束器は、リンク原点位置拘束器と同様にして構成することができる。すなわち、リンクiの重心位置速度dr_i/dt(3次元ベクトル)は、状態変数速度dx/dt(N次元ベクトル)とリンクiの重心位置速度に関するヤコビアンJ _ (3×N行列)によって表現することができる。
【0108】
【数17】
Figure 2004306231
【0109】
リンクiの原点位置速度に関するヤコビアンJpg _ は以下の式で求めることができる。
【0110】
【数18】
Figure 2004306231
【0111】
ここで、z_kは関節kの回転軸方向ベクトルを、r_iはリンクiの重心位置を、p_kはリンクkの位置を表している(図5を参照のこと)。上記の式[数17]より、リンクiの重心位置の微小変化量dr_iと、状態変数xの微小変化量dxの間には近似的に以下の関係が成立する。
【0112】
【数19】
Figure 2004306231
【0113】
よって、リンクiのx、y、zの各軸方向の重心位置に対し、それぞれ微小変化量dr_ix,dr_iy,dr_izが生じるように運動拘束を与えたい場合は以下の等式拘束を与えればよい。
【0114】
【数20】
Figure 2004306231
【0115】
【数21】
Figure 2004306231
【0116】
【数22】
Figure 2004306231
【0117】
ここで、J _ x,J _ y,J _ zはそれぞれJ _ の第1、第2、第3行をそれぞれ表している。リンク重心位置拘束器にリンク重心位置拘束の要求が入力された場合、リンク重心位置拘束器はこれらの式[数20]〜[数22]の係数を等式拘束条件設定スペース2−7の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行に設定する。例えば、リンク重心のx方向位置に関する拘束要求が入力された場合、式[数20]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にJ _ xを等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にdr_ixを代入する。
【0118】
全体重心位置拘束器は、ロボット全体の重心位置変位に拘束を課す。ロボット全体の重心位置速度dr/dt(3次元ベクトル)は、状態変数速度dx/dt(N次元ベクトル)とロボット全体の重心位置速度に関するヤコビアンJ(3×N行列)によって表現することができる。
【0119】
【数23】
Figure 2004306231
【0120】
ロボットの重心位置速度に関するヤコビアンJは以下の式で求めることができる。
【0121】
【数24】
Figure 2004306231
【0122】
ここでm_iはリンクiの質量、Mはロボット全体の質量、J _ はリンクiの重心位置速度に関するヤコビアンである。上記の式[数23]より、ロボット全体の重心位置の微小変化量drと状態変数xの微小変化量dxの間には近似的に以下の関係が成立する。
【0123】
【数25】
Figure 2004306231
【0124】
よって、ロボット全体のx、y、z方向重心位置に関し、それぞれ微小変化量dr_x、dr_y、dr_zが生じるように運動拘束を与えたい場合は以下の等式拘束を与えればよい。
【0125】
【数26】
Figure 2004306231
【0126】
【数27】
Figure 2004306231
【0127】
【数28】
Figure 2004306231
【0128】
ここで、J _ 、J _ 、J _ はそれぞれJの第1、第2、第3行を表している。全体重心位置拘束器にロボットの全体重心位置拘束の要求が入力された場合、全体重心位置拘束器はこれらの式[数26]〜[数28]の係数を等式拘束条件設定スペース2−7の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行に設定する。例えば、ロボット全体の重心位置のx方向に関する拘束要求が入力された場合、[数26]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にJ _ を、等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にdr_xを代入する。
【0129】
全体角運動量拘束器はロボット全体の角運動量変化に拘束を課す、ロボット全体の角運動量L(3次元ベクトル)は、状態変数速度dx/dt(N次元ベクトル)とロボット全体の角運動量に関するヤコビアンJ(3×N行列)によって表現することができる。
【0130】
【数29】
Figure 2004306231
【0131】
ロボット全体の角運動量に関するヤコビアンJは以下の式で求めることができる。
【0132】
【数30】
Figure 2004306231
【0133】
ここで、X(v)はベクトルの外積演算を行列表現に変換するための歪対称行列、m_iはリンクiの質量、r_iはリンクiの重心位置、rはロボット全体の重心位置、J _ はリンクiの重心位置速度に関するヤコビアン、I_iはリンクiの慣性行列、Jω _ はリンクiの角速度に関するヤコビアンである。[数30]より、ロボット全体の角運動量の微小変化量dLと状態変数xの微小変化量dxの間には近似的に以下の関係が成立する。
【0134】
【数31】
Figure 2004306231
【0135】
よって、ロボット全体のx、y、z軸回り角運動量に関し、それぞれ微小変化量dL_x、dL_y、dL_zが生じるように運動拘束を与えたい場合は、以下の等式拘束を与えればよい。
【0136】
【数32】
Figure 2004306231
【0137】
【数33】
Figure 2004306231
【0138】
【数34】
Figure 2004306231
【0139】
ここで、J _ 、J _ 、J _ はそれぞれJの第1、第2、第3行を表している。全体重心位置拘束器にロボットの全体重心位置拘束の要求が入力された場合、全体重心位置拘束器はこれらの式[数32]〜[数34]の係数を等式拘束条件設定スペース2−7の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行に設定する。例えば、ロボット全体のx軸回り角運動量に関する拘束要求が入力された場合、[数32]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にJ _ を、等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にdL_xを代入する。
【0140】
関節角拘束器は、例えば以下のようにして容易に構成することができる。すなわち、関節kの現在関節角θと目標関節角θ _ の間の偏差Δθを下式の通りとする。
【0141】
【数35】
Figure 2004306231
【0142】
この場合、下式のような等式拘束を課すように構成すればよい。
【0143】
【数36】
Figure 2004306231
【0144】
関節kの関節角変位がΔθになるように拘束要求が入力された場合、上記の式[数36]に従い、等式拘束条件設定マトリクスAの新たな行にe_{k+3}を、等式拘束条件設定ベクトルbの新たな行にΔθを代入する。但し、e_{k+3}は第k+3要素が1のN次元単位ベクトルとする。
【0145】
同様にして、不等式拘束条件設定器群も構成することができる。例えば、関節角速度拘束器は、関節kの最大角速度をdθ/dt_maxとすると、下式のような不等式拘束条件を課すればよい。
【0146】
【数37】
Figure 2004306231
【0147】
可動角拘束器については、関節kの現在関節角をθ、最大関節角をθk _ max、最小関節角をθ _ minとすると、下式のような不等式拘束条件を課すればよい。
【0148】
【数38】
Figure 2004306231
【0149】
いずれの不等式条件設定器も、それぞれ不等式拘束条件設定スペース2−8の不等式拘束条件設定マトリクスC及び不等式拘束条件設定ベクトルdに上記不等式の係数を設定するように構成する。
【0150】
冗長自由度駆動法設定器群についても、行列及びベクトルの値の設定のしかたによってさまざまな冗長自由度駆動のためのストラテジを与えることができる。例えば、前時刻からの系の状態変化を最小とする、状態変化最小化規範の冗長自由度駆動法設定器であれば、
【0151】
【数39】
Figure 2004306231
【0152】
となるように冗長自由度駆動法設定スペース2−9内の冗長自由度駆動法設定マトリクスW、及び冗長自由度駆動法設定ベクトルuを設定すればよい。すなわち、下式を設定するように構成する。
【0153】
【数40】
Figure 2004306231
【0154】
あるいは、系の目標状態x0との偏差を最小化する、状態偏差最小化規範の冗長自由度駆動法設定器であれば、
【0155】
【数41】
Figure 2004306231
【0156】
のdxを含む項、
【0157】
【数42】
Figure 2004306231
【0158】
を最小化するように、冗長自由度駆動法設定スペース2−9内の冗長自由度駆動法設定マトリクスW、及び冗長自由度駆動法設定ベクトルuを設定すればよい。すなわち、下式を設定するように構成する。
【0159】
【数43】
Figure 2004306231
【0160】
ここで、wは第i要素が正の実数w_iとなるようなN次元ベクトルを、x0_iはx0の第i成分を表すものとする。また、diag(w_i)は第i対角成分の値がw_iとなるようなN×N対角行列を、(a|b)は第i成分がaの第i成分とbの第i成分の積となるN次元ベクトルを表すものとする。
【0161】
以上説明したような構成により、脚式移動ロボットは、実行時に課される多様な拘束条件を同時に満足するように、各関節の駆動量の配分を実時間で決定して動作制御することができる。
【0162】
図6には、本発明に係る制御方式を脚式移動ロボットの起き上がり運動制御に適用した例を示している。
【0163】
時刻0.0秒から時刻2.0秒の間、ロボットには、手先高さを床面に拘束し、足底位置・姿勢を床面に拘束し、且つ重心が後退・上昇する軌道をなぞるような拘束が課されている。これらの拘束は、等式拘束条件設定部2−1を介して制御周期dt後の系の状態変化量に関する拘束として入力され、等式拘束条件設定器群2−4により、等式拘束条件設定スペース2−7内の等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルに適切な値が設定される。
【0164】
図6に示すように、この期間においては、等式拘束条件設定マトリクスAの各行に、手部Z方向速度に関するヤコビアン、足部X,Y,Z方向速度ヤコビアン、足部X、Y、Z各軸方向姿勢角速度ヤコビアン、全体重心X、Z方向位置ヤコビアンが制御周期毎に再計算されて代入されるとともに、等式拘束条件設定ベクトルbの重心位置拘束に関する行には制御周期の間に変化しなければならない変位(+は正値を−は負値を表す)が、それ以外の行には変化量0を表す0が代入される。
【0165】
図示の例では、冗長自由度駆動法に状態変化最小化規範を用いている。これらの拘束条件を満足するように2次計画問題が制御周期毎に解かれる。この結果に基づいて全身を駆動する様子が左列のイメージに描かれている。この期間において、課された拘束条件をすべて満足するように、冗長自由度も適切に用いながら、全身が駆動されている様子が同図から理解できよう。
【0166】
時刻3.0秒に達すると、手部Z方向位置に関する拘束が解除される。これ以後,等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbに手部Z方向速度に関する行は挿入されなくなっている様子がわかる。左列のイメージからも、手先の高さ拘束が解除され、手部が上昇を開始する様子が見て取れる。
【0167】
さらに、時刻5.0秒に達すると、手部を腰部にひきつけるため、手部が後退軌道に従うように拘束が新たに課されている。これに伴い、等式拘束条件設定マトリクスA及び等式拘束条件設定ベクトルbに手部X方向位置拘束に関する行が挿入されている。
【0168】
左列のイメージから、この時刻以降、手部のX座標が減少するように全身が駆動されていることが理解できよう。このように、本発明に係る制御方式によれば、機体動作の実行時に動的に拘束条件が変化したとしても、マトリクス及びベクトルの数値の書き換えのみで容易に対応することが可能であり、要求された拘束条件をすべて満足する全身関節の駆動量の配分を実時間で決定することができる。
【0169】
[追補]
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0170】
本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と称される製品には限定されない。すなわち、電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行なう機械装置あるいはその他一般的な移動体装置であるならば、例えば玩具などのような他の産業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用することができる。
【0171】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0172】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、移動やバランス維持、アーム作業といった複数のタスクを同時に実行することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することができる。
【0173】
また、本発明によれば、各タスクによって課される多様な運動拘束条件を同時に満足するように各関節の駆動量の配分を実時間で決定することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することができる。
【0174】
また、本発明によれば、時々刻々と変化する幾何学的、力学的な多様な拘束条件を同時に満足するように全身の自由度の駆動量を適切に配分して動作することができる、優れた脚式歩行ロボットの運動制御装置を提供することができる。
【0175】
本発明に係る制御方式は、歩行などの特定の運動状態に対して限定的に適用されるものではなく、脚式移動ロボットの任意の運動状態に対して適用可能な高い汎用性を有している。また、開リンク構造からなる任意の機構構成の脚式移動ロボットにおいて、あらゆるリンク上の点の位置・姿勢に関する幾何的拘束、全体の運動量に関する拘束、アクチュエータの可動範囲や駆動速度に関する不等式拘束など、状態変化量に関する線形等式・線形不等式の形で表される任意の拘束を課すことができる。本発明によれば、脚式移動ロボットに対して任意の運動状態で多様な運動拘束を課すことが可能となり、より広範なタスクを遂行できるようになる。
【0176】
また、本発明に係る制御方式は、固定的な運動拘束問題に限定されず、脚式移動ロボットの動作時に課される運動拘束条件の動的変化に対応することができるという長所を有している。脚式移動ロボットに課される運動拘束は、ロボットの運動状態・要求タスクに応じて時間的に変化し得る。本発明によれば、このような時変の拘束条件に対して、(例えば解析解を用いた逆キネマティクスなどの)固定的な個別アルゴリズムで対応するのでなく、行列要素の値変更という簡素で統一的な枠組みで対応することができる。したがって、時間的に変化する多様な拘束条件を即応的に運動に反映することが容易で、柔軟に要求タスクに対応可能な脚式ロボットの実現に寄与する。
【0177】
また、本発明に係る制御方式は、冗長自由度の駆動方法に関して、冗長自由度の駆動ストラテジを複数設定し、それらを動的に切り替えることが可能である。脚式ロボットの冗長自由度の最適な駆動方法は機体コンディション・タスクの種類等によって動的に変化し得る。本発明によれば、あらかじめ与えた系の目標状態との偏差を最小化したり、状態変化を最小化したりといった、複数の冗長自由度駆動方法を行列値の設定方法のみで変更可能であり、状況に応じて最適な全身協調方法に基づいて駆動される脚式ロボットの実現が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に供される2脚2腕を有する人間型ロボットの自由度構成を示した図である。
【図2】図1に示した脚式移動ロボットの基底の姿勢を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る脚式歩行ロボットの運動制御システムの構成を模式的に示した図である。
【図4】図3に示した脚式歩行ロボットの運動制御システムによって実現される制御処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】座標系の定義を説明するための図である。
【図6】本発明に係る制御方式を脚式移動ロボットの起き上がり運動制御に適用した例を示した図である。
【符号の説明】
2−1…等式拘束条件設定部
2−2…不等式拘束条件設定部
2−3…冗長自由度駆動法設定部
2−4…等式拘束条件設定器群
2−5…不等式拘束条件設定器群
2−6…冗長自由度駆動法設定器群
2−7…等式拘束条件設定スペース
2−8…不等式拘束条件設定スペース
2−9…冗長自由度駆動法設定スペース
2−10…2次計画問題ソルバー
2−11…積分器
2−12…全身関節駆動部

Claims (12)

  1. 基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
    前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に設定する基本拘束条件設定器と、
    前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する運動拘束要求に応じて適当な基本拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す拘束条件設定部と、
    前記拘束条件設定部により設定された運動拘束条件をすべて満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
    を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置。
  2. 前記複数の可動部は、少なくとも上肢、下肢及び体幹部を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの運動制御装置。
  3. 前記ロボット全体の姿勢角は仮想リンクの仮想関節角を用いて表現される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの運動制御装置。
  4. 前記の拘束の種類毎の基本拘束条件設定器は、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を状態変数変化量の線形等式で表現する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの運動制御装置。
  5. 前記の各基本拘束条件設定器はヤコビアンの形式で拘束式を線形表現する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のロボットの運動制御装置。
  6. 前記の拘束の種類毎の基本拘束条件設定器は、ロボットのタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を状態変数変化量の線形不等式で表現する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの運動制御装置。
  7. 基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
    前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて変化する冗長自由度の駆動法を規範の種類毎に設定する基本冗長自由度駆動法設定器と、
    前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて適当な基本冗長自由度駆動法設定器を選択的に用いて、前記ロボット全体の冗長自由度駆動法を設定する冗長自由度駆動法設定部と、
    前記冗長自由度駆動法設定部により設定された冗長自由度駆動法を満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
    を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置。
  8. 基体と前記基体に接続される複数の可動部を備えたロボットの運動制御装置であって、
    前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に状態変数変化量の線形等式で表現する等式拘束条件設定器と、
    前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する運動拘束要求に応じて適当な等式拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す等式拘束条件設定部と、
    前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて課される運動拘束条件を拘束の種類毎に状態変数変化量の線形不等式で表現する不等式拘束条件設定器と、
    前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する運動拘束要求に応じて適当な不等式拘束条件設定器を選択的に用いて、前記ロボットの状態変化量に必要な前記ロボット全体の運動拘束条件を課す不等式拘束条件設定部と、
    前記ロボットに与えられるタスクや運動状態に応じて変化する冗長自由度の駆動法を規範の種類毎に設定する基本冗長自由度駆動法設定器と、
    前記ロボットのタスクや運動実行時に発生する冗長自由度駆動法の変更要求に応じて適当な基本冗長自由度駆動法設定器を選択的に用いて、前記ロボット全体の冗長自由度駆動法を設定する冗長自由度駆動法設定部と、
    前記等式拘束条件設定部及び前記不等式拘束条件設定部により設定された前記ロボット全体についての等式及び不等式拘束条件、及び前記冗長自由度駆動法設定部により設定された前記ロボット全体についての冗長自由度駆動法をすべて満足するような各可動部の駆動量を決定する駆動量決定部と、
    を具備することを特徴とするロボットの運動制御装置。
  9. 前記複数の可動部は、少なくとも上肢、下肢及び体幹部を含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載のロボットの運動制御装置。
  10. 前記脚式歩行ロボットの姿勢角は仮想リンクの仮想関節角を用いて表現される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のロボットの運動制御装置。
  11. 前記の各等式拘束条件設定器はヤコビアンの形式で拘束式を線形表現する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のロボットの運動制御装置。
  12. 前記駆動量決定部は、
    前記ロボット全体についての等式及び不等式拘束条件、及び前記ロボット全体についての冗長自由度駆動法を2次計画問題として定式化して、前記ロボットの状態変数の変化量を求解する2次計画問題求解部と、
    状態変数の変化量を積分して、前記ロボットの次時刻の状態を算出する積分部と、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載のロボットの運動制御装置。
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