JP2004301833A - 車間距離制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行車両の高さ及び自車両の走行速度に応じた適切な車間距離制御を可能とする。
【解決手段】先行車両の高さhaが大きいほど、目標車間距離drを大きく設定したり、自車両走行速度の加速制御ゲインを小さく調整したり、自車両走行速度の減速制御ゲインを大きく調整したりすることにより、高さの大きい先行車両との車間距離を長めに制御して自車両前方の情報を視認し易くすると共に接近しにくくして違和感をなくす。また、先行車両の高さhaに応じて前方の信号機を視認可能な前方視認可能車間距離dview及びその信号機を視認した後、停止線で停止可能な停止線停止可能車間距離dbrk を算出すると共に、走行速度Vに応じた基準目標車間距離drcを算出し、基準目標車間距離drcより前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk が大きいときには、それを車間距離の目標値に設定して車間距離制御を行う。
【選択図】 図2

Description

この発明は、自車両の走行状態を制御して先行車両との車間距離を制御する車間距離制御装置に関するものである。
先行車両がないときには乗員の設定した走行速度に応じて走行し、先行車両があるときには、先行車両との車間距離を検出し、乗員の設定した速度よりも低い速度で、車間距離や自車両と先行車両との相対速度に応じて、走行制御するようにした車間距離制御装置が提案されている。このような車間距離制御装置において、例えば割込みや追い越しなどにより、自車両よりも速い速度で走行している先行車両を、目標とする車間距離より短い車間距離で新たに検出したときには、現在の自車両の走行速度を目標走行速度に設定することで、車間距離が次第に大きくなるのを利用して、自車両を減速させることなく車間距離を目標値に一致させ、違和感を払拭することが提案されている(例えば特許文献1)。
特開平11−20503号公報
しかしながら、従来の車間距離制御装置では、先行車両の高さ方向の大きさが考慮されていない。つまり、例えば大型車両のように高さの大きい先行車両の後方に自車両が追従するような場合、例えば信号機のような前方情報を視認しにくいという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するため、先行車両の高さに係わらず、その前方の情報を視認し易くする車間距離制御装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の車間距離制御装置は、自車両と先行車両との車間距離が目標車間距離になるように自車両を加減速制御するにあたり、先行車両の高さを検出し、その先行車両の高さに基づいて、車間距離制御の目標車間距離を調整するか、又は自車両の加減速制御の制御ゲインを調整する、又はそれらの双方を行うことを特徴とするものである。
而して、本発明の車間距離制御装置によれば、自車両と先行車両との車間距離が目標車間距離になるように自車両を加減速制御するにあたり、先行車両の高さを検出し、その先行車両の高さに基づいて、車間距離制御の目標車間距離を調整するか、又は自車両の加減速制御の制御ゲインを調整する、又はそれらの双方を行う構成としたため、先行車両の高さが大きいときには、目標車間距離を大きく設定したり、自車両の加速制御の制御ゲインを小さくしたり、自車両の減速制御の制御ゲインを大きくしたりすることにより、自車両と先行車両との車間距離を大きくして、前方の情報が視認し易くなる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の車間距離制御装置を適用した先行車両追従走行制御装置付き車両の第1実施形態を示すシステム構成図である。この車両は、後輪1RL、1RRが駆動輪、前輪1FL、1FRが従動輪となる後輪駆動車両であり、エンジン2の駆動トルクが自動変速機3を介して後輪1RL、1RRに伝達される。
エンジン2の回転状態、トルク、出力等はエンジン制御装置11によって制御可能である。具体的には、スロットルバルブ開度、アイドルバルブ開度、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射タイミング等を調整することによってエンジンの回転状態、トルク、出力等を制御することができる。
また、自動変速機3は変速機制御装置12によって制御可能である。具体的には、自動変速機3内のクラッチやブレーキに供給する作動流体圧を調整することにより、選択されるギヤ比を変更し、所望する減速比を得るようにすることができる。
また、各車輪1FL〜1RRは、所謂ディスクブレーキを構成するホイールシリンダ4FL〜4RRを備えている。このホイールシリンダ4FL〜4RRは供給される制動流体圧によって各車輪1FL〜1RRに制動力を付与するものである。そして、各車輪1FL〜1RRに付与する制動力は制動流体圧制御装置13によって制御可能である。具体的には、例えば駆動力制御装置(TCS)のように制動流体圧を増圧したり、アンチスキッド制御装置(ABS)のように制動流体圧を減圧したりすることにより、各ホイールシリンダ4FL〜4RRへの制動流体圧を調整し、各車輪1FL〜1RRへの制動力を制御することができる。なお、この制動流体圧制御装置13内で調圧される制動流体圧は、ブレーキペダル21の踏込みによって昇圧されるマスタシリンダ22から供給される。
これらの制御装置は、何れも車両の走行状態を制御するものであり、結果的に自車両の加減速度、前後方向速度等を調整して、走行状態を制御することができる。
これらの制御装置は、勿論、単独でも作動可能であるが、全体機能としては車間距離制御や先行車両追従走行制御を含む自動走行制御装置10によって司られている。この自動走行制御装置10は、種々の演算処理を行って車両の走行状態を制御し、もって車間距離制御や先行車両追従走行制御等を行う。
また、車両には、例えばレーザレーダを備えて自車両の前方の状態、例えば走行車線の状態や先行車両の有無、或いは先行車両までの距離、つまり車間距離、先行車両の形状、特に先行車両の高さ方向の大きさ(以下、単に高さとも記す)を検出する前方状態検出装置16や、各車輪1FL〜1RRの回転速度を検出する車輪速度センサ17、車両に発生する前後及び横加速度を検出する加速度センサ18、制動流体圧を検出する制動流体圧センサ19、アクセルペダルの踏込み量を検出するアクセル開度センサ20を備えている。また、この車両には、運転者の手動入力によって自車両の走行状態を調整するための手動スイッチ9が備えられている。更に、この車両には、自動走行制御装置10による制御内容を乗員、特に運転者に提示するためのディスプレイ及びスピーカ23が備えられている。なお、前方状態検出装置16のレーザレーダは、レーザ光を車両横方向に走査することで先行車両の位置や車間距離を検出し、レーザ光を上下方向に走査することで先行車両の高さを検出するように構成されている。
また、この車両には、所謂GPS(Global Positioning System )によって自車両の位置情報を検出するナビゲーションシステム7が備えられている。このナビゲーションシステム7では、勿論、記憶された道路情報に対する自車両位置が検出されるが、この実施形態では、ナビゲーションシステム7から道路情報と共に、例えば信号機のある地点の情報、当該交差点の停止線位置情報などが得られるように構成されている。また、将来的には、ナビゲーションシステム7から、信号機や標識等の前方情報の高さ及び位置情報が得られるようにしてもよい。なお、このようなナビゲーションシステム7に代えて、所謂路側通信システムによる路車間通信装置を用いてもよい。つまり、本実施形態の車間距離制御装置に必要な情報は、自車両位置情報、信号機のある交差点の情報、当該交差点の停止線位置情報などであるから、それらが自車両側で得られるシステムであれば、どのようなものでも代用できる。
次に、自動走行制御装置10内で行われる車間距離制御の演算処理について図2のフローチャートに従って説明する。この演算処理は、例えば10msec. 程度に設定された所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた結果は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読込まれる。また、前述したエンジン制御装置11、変速機制御装置12、制動流体圧制御装置13とは随時通信を行い、必要な情報や命令は随時双方向に授受される。
この演算処理では、まずステップS21で、車輪速度センサ17で検出された車輪速度Vwj (j=FL〜RR)、アクセル開度センサ20で検出されたアクセル開度Acc、制動流体圧センサ19で検出された制動流体圧Pm、手動スイッチ9で設定されている設定走行速度Vc及び設定車間時間Td、前方状態検出装置16のレーザレーダで検出された先行車両との車間距離d及び先行車両の高さha、エンジン制御装置11で制御されているエンジン駆動トルクTwを読込む。
次にステップS22に移行して、ステップS21で読込んだ車輪速度Vwj のうち、従動輪である前左右輪速度VwFL、VwFRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
次にステップS23に移行して、ステップS21で読込んだ先行車両との車間距離の今回値d(n) と前回値d(n-1) との差分値を所定サンプリング時間ΔTで除して、自車両と先行車両との相対速度Vrを算出する。
次にステップS24に移行して、後述する手法により目標車間距離drを設定する。
次にステップS25に移行して、ステップS24で算出した目標車間距離drとステップS21で読込んだ実際の車間距離dとの差分値に比例制御ゲインを乗じた値と、ステップS23で算出した相対速度Vrに微分制御ゲインを乗じた値との加算値から基準目標走行速度Vs0 を算出し、この基準目標走行速度Vs0 とステップS21で読込んだ設定走行速度Vcとのうち、何れか小さい方を目標走行速度Vsに設定する。
次にステップS26に移行して、ステップS25で算出した目標走行速度Vs及びステップS22で算出した自車両の走行速度Vの差分値から、例えばPID(比例ー微分ー積分)制御による目標加速度Xgsを算出する。
次にステップS27に移行して、例えばステップS26で算出した目標加速度Xgsが負である場合、つまり減速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsにブレーキ諸元係数を乗じた値と、ステップS21で読込んだ制動流体圧Pmにブレーキ諸元係数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標制動流体圧Pwsj として算出する。なお、ブレーキ諸元係数とは、例えば各車輪のディスクローターパッド間摩擦係数、ホイールシリンダ断面積、ディスクロータ有効径、タイヤ転がり動半径等によって決まる係数である。
次にステップS28に移行して、ステップS26で算出した目標加速度Xgsが正である場合、つまり加速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsに駆動系諸元変数を乗じた値と、ステップS21で読込んだアクセル開度Accに駆動系諸元変数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標駆動トルクTesとして算出する。なお、駆動系諸元変数とは、例えば歯車慣性、減速比、伝達効率、エンジン特性等によって決まる変数である。
次にステップS29に移行して、ステップS27で算出した目標制動流体圧Pwsj やステップS28で算出した目標駆動トルクTesを制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号をディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。このディスプレイ及びスピーカ23による情報提示は、例えば目標車間距離を変更制御するときには、その前に、例えば「車間距離を広げます」といった内容を音声や表示によって提示したりすることが挙げられる。
この演算処理によれば、設定された目標車間距離dr及び現在の車間距離dの差と相対速度Vrとに基づいて基準目標走行速度Vs0 を算出し、この基準目標走行速度Vs0 と運転者によって設定される設定走行速度Vcとのうち、何れか小さい方を目標走行速度Vsに設定し、その目標走行速度Vsと自車両の走行速度Vとの差から目標加速度Xgsを算出し、その目標加速度Xgsを達成するための目標制動流体圧Pwsj 及び目標駆動トルクTesを制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号をディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力する。
次に、図2の演算処理のステップS24で行われる目標車間距離drの算出手法について説明する。まず、ステップS22で算出された自車両の走行速度にステップS21で読込まれた設定車間時間Tdを乗じ、それにステップS21で読込まれた設定車間距離に応じた定数を和して基準目標車間距離drcを算出する。
一方、先行車両の前方にある情報を視認するために必要な車間距離、即ち前方視認可能車間距離dviewを以下のようにして求める。図3は、先行車両が大型車両である場合に信号機を視認するために必要な自車両と先行車両との車間距離、即ち前方視認可能車間距離dviewを示している。現在、各種の標識、歩行者用信号機の高さはさまざまであるが、車両用の信号機の高さはほぼ一定である。本実施形態では、信号機の高さをhs一定とし、先行車両の高さがhaであるときに、自車両の運転者が信号機を視認するための前方視認可能車間距離dviewを以下のようにして求める。
即ち、例えば低速ほど広範囲を視認することができ、高速ほど視認範囲が狭くなるといったように、運転者の視野領域は自車両の走行速度に応じて変化する。運転者が目の高さより高い方向を視認できる、所謂仰角を視野角θとすると、視野角θは自車両の走行速度Vに関する関数θ(V) と表される。運転者の目の高さをhd、前方状態検出装置16が自車両の先端に取付けられているものとして当該前方状態検出装置16から運転者の目の位置までの水平方向の距離をldとしたとき、先行車両の上方に信号機を視認できる前方視認可能車間距離dviewは下記1式で表れる。この前方視認可能車間距離dviewは、先行車両の高さhaが大きいほど、大きな値になる。
Figure 2004301833
但し、式中のδは、信号機を確実に視認するための余裕代である。また、視野角θを自車両の走行速度の関数とせず、定数としてもよい。
そして、このようにして求めた前方視認可能車間距離dviewと基準目標車間距離drcのうち、何れか大きい方を設定車間距離dr0 に設定する。
本実施形態では、この設定車間距離dr0 に対し、下記2式の規範モデルG(s) で表れる二次遅れ形式のロバストフィルタ処理を施して目標車間距離drを設定する。
Figure 2004301833
但し、式中のζは減衰係数、ωnは固有振動数であり、共に設定車間距離dr0 に対する目標車間距離drの応答特性を決定するものである。
そして、本実施形態では、図2の演算処理のステップS21で読込まれた自車両と先行車両との車間距離dと設定車間距離dr0 とを比較し、その比較結果に基づいて規範モデル規範モデルG(s) 中の減衰係数ζ、固有振動数ωnを設定する。具体的には、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 以下である場合、即ち自車両の走行速度を減速制御する場合には、減衰係数ζを1.0未満とすると共に、固有振動数ωnを1.0より大きく設定する。このように減衰係数ζを1.0未満、固有振動数ωnを1.0より大きく設定すると、自車両の走行速度を減速制御する際の制御ゲインが大きくなり、自車両は速やかに減速すると共に、実際の車間距離dが設定車間距離dr0 よりもオーバシュートして長くなる。逆に、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 より大きい場合、即ち自車両の走行速度を加速制御する場合には、減衰係数ζを1.0より大きくすると共に、固有振動数ωnを1.0未満に設定する。このように減衰係数ζを1.0より大きくし、固有振動数ωnを1.0未満に設定すると、自車両の走行速度を加速制御する際の制御ゲインが小さくなり、自車両は加速しにくくなるので、実際の車間距離dは設定車間距離dr0 に近づきにくくなる。
更に、本実施形態では、自車両の加減速制御の制御ゲインを司る減衰係数ζ及び固有振動数ωnを先行車両の高さhaに応じて設定する。具体的には、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 以下である場合、即ち自車両の走行速度を減速制御する場合には、先行車両の高さhaが大きいほど、制御ゲインを司る減衰係数ζを小さく設定すると共に、固有振動数ωnを大きく設定する。逆に、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 より大きい場合、即ち自車両の走行速度を加速制御する場合には、先行車両の高さhaが大きいほど、制御ゲインを司る減衰係数ζを大きく設定すると共に、固有振動数ωnを小さく設定する。
この先行車両の高さhaに応じた自車両と先行車両との車間距離dと設定車間距離dr0 と目標車間距離drとの関係を図4に示す。図4aは、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離drcより小さく、これから自車両の走行速度を減速制御して車間距離dを長くしなければならない状況を示し、図4bは、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離drcより大きく、これから自車両の走行速度を加速制御して車間距離dを短くしなければならない状況を示している。
このうち、例えば図4aのように自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離drc0 より小さく、これから自車両の走行速度を減速制御して車間距離dを長くしなければならない状況で設定される目標車間距離drは、先行車両の高さhaに応じて図示のように変化する。即ち、前述のように自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 以下であり、車間距離を長くする必要がある場合、即ち自車両の走行速度を減速制御する場合には、先行車両の高さhaが大きいほど、二次遅れ形式のロバストフィルタの減衰係数ζを小さく且つ固有振動数ωnを大きく設定して制御ゲインが大きくなるので、自車両は速やかに減速して自車両と先行車両との車間距離dは設定車間距離dr0 をオーバシュートする。
このように車間距離dは設定車間距離dr0 をオーバシュートする、即ち自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 より大きく、車間距離を短くする必要がある場合、即ち自車両の走行速度を加速制御する場合には、先行車両の高さhaが大きいほど、二次遅れ形式のロバストフィルタの減衰係数ζを大きく且つ固有振動数ωnを小さく設定して制御ゲインが小さくなるので、自車両はなかなか加速せず、自車両と先行車両との車間距離dは設定車間距離dr0 に近づきにくい。
一方、図4bのように自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離drc0 より大きく、これから自車両の走行速度を減速制御して車間距離dを短くしなければならない状況で設定される目標車間距離drは、先行車両の高さhaに応じて図示のように変化する。即ち、図4aの後半のように、自車両と先行車両との車間距離dが設定車間距離dr0 より大きく、車間距離を短くする必要がある場合、即ち自車両の走行速度を加速制御する場合には、先行車両の高さhaが大きいほど、二次遅れ形式のロバストフィルタの減衰係数ζを大きく且つ固有振動数ωnを小さく設定して制御ゲインが小さくなるので、自車両はなかなか加速せず、自車両と先行車両との車間距離dは設定車間距離dr0 に近づきにくい。
従って、先行車両の高さが大きいほど、自車両の走行速度の減速制御ゲインを大きくするとか、自車両の走行速度の加速制御ゲインを小さくすることにより、自車両と高さの大きい先行車両との車間距離が長くなり、その結果、先行車両の上方で、前方の情報を視認し易くなる。また、高さの大きい先行車両に接近しにくいので、違和感がない。
また、本実施形態では、そもそも、設定車間距離dr0 が前方視認可能車間距離dviewである場合、設定車間距離dr0 そのものが、先行車両の高さhaが大きいほど、大きな値に設定されるので、この設定車間距離dr0 を目標値として目標車間距離drが設定されれば、先行車両の上方で、前方の情報を視認し易くなる。
なお、本実施形態では、先行車両の高さhaに応じて、車間距離の目標値である設定車間距離dr0 を設定すると共に、自車両の走行速度の加減速制御ゲインも調整するものとしたが、前述のように、先行車両の高さhaに応じて、車間距離の目標値である設定車間距離dr0 を設定するだけでも、自車両前方の情報を視認し易くなるし、先行車両の高さhaに応じて、自車両の走行速度の加減速制御ゲインも調整するだけでも、自車両の前方の情報を視認し易くなる。従って、本発明の車間距離制御装置では、それらの何れか一方だけを行うことによっても、自車両の前方の情報を視認し易くなる。
更に、本実施形態では、先行車両の高さhaが大きいほど、自車両の走行速度の加速ゲインを小さくすると共に、自車両の走行速度の減速ゲインを大きくするものとしたが、前述のように、先行車両の高さhaが大きいほど、自車両の走行速度の加速ゲインを小さくするだけでも、自車両の前方の情報を視認し易くなるし、先行車両の高さhaが大きいほど、自車両の走行速度の減速ゲインを大きくするだけでも、自車両の前方能情報を視認し易くなる。従って、本発明の車間距離制御装置では、それらの何れか一方だけを行うことによっても、自車両の前方の情報を視認し易くなる。
また、レーザレーダからなる前方状態検出装置16によって先行車両自体及び先行車両の高さを検出する構成としたため、構造が簡潔で、コスト的にも有利である。ちなみに、CCDカメラ等の画像処理装置で先行車両自体及び先行車両の高さを検出するようにしてもよい。
また、レーザレーダからなる前方状態検出装置16によって先行車両の高さを検出すると共に自車両と先行車両との車間距離を検出する構成としたため、構造が簡潔で、コスト的にも有利である。ちなみに、夫々のための個別のレーザレーダを備えていてもよい。
以上より、図1の前方状態検出装置16及び図2の演算処理のステップS21が本発明の車間距離検出手段を構成し、以下同様に、図1の前方状態検出装置16及び図2の演算処理のステップS21が先行車両高さ検出手段を構成し、図2の演算処理のステップS22〜ステップS29が車間距離制御手段を構成している。
次に、本発明の車間距離制御装置の第2実施形態について説明する。本実施形態の車両のシステム概略構成は、第1実施形態の図1のものと同様である。本実施形態では、自動走行制御装置10内で行われる車間距離制御の演算処理が図5のフローチャートに示すものに変更されている。この演算処理は、例えば10msec. 程度に設定された所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた結果は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読込まれる。また、前述したエンジン制御装置11、変速機制御装置12、制動流体圧制御装置13とは随時通信を行い、必要な情報や命令は随時双方向に授受される。
この演算処理では、まずステップS1で、加速度センサ18で検出された前後加速度Xg、横加速度Yg、車輪速度センサ17で検出された車輪速度Vwj (j=FL〜RR)、アクセル開度センサ20で検出されたアクセル開度Acc、制動流体圧センサ19で検出された制動流体圧Pm、手動スイッチ9で設定されている設定速度Vc、ナビゲーションシステム7で検出された自車両位置情報、前方状態検出装置16で検出された先行車両との車間距離d、及び先行車両の高さha、エンジン制御装置11で制御されているエンジン駆動トルクTwを読込む。
次にステップS2に移行して、ステップS1で読込んだ車輪速度Vwj のうち、従動輪である前左右輪速度VwFL、VwFRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
次にステップS3に移行して、ステップS1で読込んだ先行車両との車間距離の今回値d(n) と前回値d(n-1) との差分値を所定サンプリング時間ΔTで除して、自車両と先行車両との相対速度Vrを算出する。
次にステップS4に移行して、ステップS2で算出した自車両の走行速度Vに応じた基準目標車間距離drcを算出する。具体的には、自車両の走行速度Vに所定の制御ゲインを乗じ、それに所定の制御定数を和して求める。なお、この制御ゲイン及び制御定数は、手動スイッチ9で入力された運転者の要求する車間距離に応じて設定される。
次にステップS5に移行して、後述する図6の演算処理に従って目標車間距離drを設定する。
次にステップS6に移行して、ステップS5の目標車間距離dr算出に伴って求めた車間距離移行開始位置とステップS1で読込まれた自車両位置とを比較し、自車両位置が車間距離移行開始位置を過ぎたか否かを判定し、自車両位置が車間距離移行開始位置を過ぎた場合にはステップS7に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。
ステップS7では、後述する車間距離移行制御を終了可能であるか否かを判定し、車間距離項制御終了可能である場合にはステップS8に移行し、そうでない場合にはステップS9に移行する。なお、車間距離移行制御終了可能の判定は、後述する所定減速度(−a)で所定時間t減速した後、所定加速度aで所定時間t加速して、当初の走行速度Vに復帰した後とする。
ステップS8では、以下のようにして目標走行速度Vsを算出してからステップS10に移行する。ここでは、まずステップS5で算出した目標車間距離drとステップS1で読込んだ実際の車間距離dとの差分値に比例制御ゲインを乗じた値と、ステップS3で算出した相対速度Vrに微分制御ゲインを乗じた値との加算値から基準目標走行速度Vs0 を算出し、この基準目標走行速度Vs0 とステップS1で読込んだ設定走行速度Vcとのうち、何れか小さい方を目標走行速度Vsに設定する。
ステップS10では、ステップS12で算出した目標走行速度Vs及びステップS2で算出した自車両の走行速度Vの差分値から、例えばPID(比例ー微分ー積分)制御による目標加速度Xgsを算出してからステップS11に移行する。
一方、ステップS9では、後述する前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk を目標車間距離drとしたときに、その目標車間距離drに移行するための車間距離移行制御を行ってからステップS11に移行する。具体的には、それまでの走行速度Vに対し、所定減速度(−a)で所定時間t減速した後、所定加速度aで所定時間t加速して、当初の走行速度Vに復帰する制御を行う。従って、このステップS9では、自車両が達成すべき加速度a又は減速度(−a)が設定される。
ステップS11では、例えばステップS10で算出した目標加速度Xgsが負である場合、つまり減速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsにブレーキ諸元係数を乗じた値と、ステップS1で読込んだ制動流体圧Pmにブレーキ諸元係数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標制動流体圧Pwsj として算出する。なお、ブレーキ諸元係数とは、例えば各車輪のディスクローターパッド間摩擦係数、ホイールシリンダ断面積、ディスクロータ有効径、タイヤ転がり動半径等によって決まる係数である。また、ステップS9で所定減速度(−a)が設定された場合には、例えば現在のエンジン回転数で達成可能なエンジンブレーキトルク相当減速度(負値)を減じた値を目標加速度Xgsに設定し、当該目標加速度Xgsを達成するための目標制動流体圧Pwsj を算出する。
次にステップS12に移行して、ステップS10で算出した目標加速度Xgsが正である場合、つまり加速を必要とする場合に、当該目標加速度Xgsに駆動系諸元変数を乗じた値と、ステップS1で読込んだアクセル開度Accに駆動系諸元変数を乗じた値とのうち、何れか大きい方を目標駆動トルクTesとして算出する。なお、駆動系諸元変数とは、例えば歯車慣性、減速比、伝達効率、エンジン特性等によって決まる変数である。また、ステップS9で所定加速度aが設定された場合には、それを目標加速度Xgsに設定し、当該目標加速度Xgsを達成するための目標駆動トルクTesを算出する。
次にステップS13に移行して、ステップS11で算出した目標制動流体圧Pwsj やステップS12で算出した目標駆動トルクTesを制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号をディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。このディスプレイ及びスピーカ23による情報提示は、例えば目標車間距離を変更制御するときには、その前に、例えば「車間距離を広げます」といった内容を音声や表示によって提示したりすることが挙げられる。
この演算処理によれば、車間距離移行制御中を除き、設定された目標車間距離dr及び現在の車間距離dの差と相対速度Vrとに基づいて基準目標走行速度Vs0 を算出し、この基準目標走行速度Vs0 と運転者によって設定される設定走行速度Vcとのうち、何れか小さい方を目標走行速度Vsに設定し、その目標走行速度Vsと自車両の走行速度Vとの差から目標加速度Xgsを算出し、その目標加速度Xgsを達成するための目標制動流体圧Pwsj 及び目標駆動トルクTesを制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、目標車間距離制御の情報提示信号をディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力する。また、車間距離移行制御中は、所定減速度(−a)又は所定加速度aを達成するための目標制動流体圧Pwsj 及び目標駆動トルクTesを制動流体圧制御装置13やエンジン制御装置11、変速機制御装置12に向けて出力すると共に、車間距離移行制御の情報提示信号をディスプレイ及びスピーカ23に向けて出力する。特に、この車間距離移行制御中は、ディスプレイ及びスピーカ23によって、車間距離を変更する旨が伝えられるため、運転者は制御の内容を理解し易い。
次に、図5の演算処理のステップS5で行われる図6の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS51で、第1実施形態と同様にして、信号機等の前方情報を視認することが可能な前方視認可能車間距離dviewを算出する。
次にステップS52に移行して、後述するようにして、信号機等の前方情報を視認した後、交差点の停止線、つまり所定停止位置で停止することが可能な停止線停止可能車間距離dbrk を算出する。
次にステップS53に移行して、後述するようにして、ステップS51で算出された前方視認可能車間距離dviewに移行すべき車間距離移行開始位置及びステップS52で算出された停止線停止可能車間距離dbrk に移行すべき車間距離移行開始位置を算出する。
次にステップS54に移行して、ナビゲーションシステム7からの情報に基づいて、自車両から前方の所定の距離内に信号機があるか否かを判定し、信号機がある場合にはステップS55に移行し、そうでない場合にはステップS56に移行する。
ステップS55では、ステップS51で算出された前方視認可能車間距離dviewがステップS52で算出された停止線停止可能車間距離dbrk より小さいか否かを判定し、当該前方視認可能車間距離dviewが停止線停止可能車間距離dbrk より小さい場合にはステップS57に移行し、そうでない場合にはステップS56に移行する。
ステップS57では、図5の演算処理のステップS4で算出された自車両の走行速度Vに基づく基準目標車間距離drcがステップS52で算出された停止線停止可能車間距離dbrk より小さいか否かを判定し、当該基準目標車間距離drcが停止線停止可能車間距離dbrk より小さい場合にはステップS58に移行し、そうでない場合にはステップS59に移行する。
一方、ステップS56では、図5の演算処理のステップS4で算出された自車両の走行速度Vに基づく基準目標車間距離drcがステップS51で算出された前方視認可能車間距離dviewより小さいか否かを判定し、当該基準目標車間距離drcが前方視認可能車間距離dviewより小さい場合にはステップS60に移行し、そうでない場合にはステップS59に移行する。
ステップS58では、ステップS52で算出された停止線停止可能車間距離dbrk を目標車間距離drに設定してから図5の演算処理のステップS6に移行する。
また、ステップS60では、ステップS51で算出された前方視認可能車間距離dviewより小さいか否かを判定し、当該基準目標車間距離drcが前方視認可能車間距離dviewを目標車間距離drに設定してから図5の演算処理のステップS6に移行する。
また、ステップS59では、図2の演算処理のステップS4で算出された自車両の走行速度Vに基づく基準目標車間距離drcを目標車間距離drに設定してから図5の演算処理のステップS6に移行する。
この演算処理によれば、ナビゲーションシステム7からの情報により自車両の前方所定距離内に信号機がある場合には、前方視認可能車間距離dview及び停止線停止可能車間距離dbrk 及び自車両の走行速度に基づく基準目標車間距離drcのうち、最も大きいものが目標車間距離drに設定される。後述するように前方視認可能車間距離dviewは、前方状態検出装置16で検出された先行車両の高さha及び走行速度に応じて変化する運転者の視野領域を考慮して、信号機を視認することが可能な車間距離の目標値であり、停止線停止可能車間距離dbrk は、更にその信号機を視認した後、交差点近傍の停止線で停止可能な車間距離の目標値であるので、これらのうちの大きい方として前方視認可能車間距離dviewが選出されれば、少なくとも先行車両の上方の信号機を視認することができ、停止線停止可能車間距離dbrk が選出されれば、信号機の状態に応じて停止線で停止することが可能となる。また、自車両の前方所定距離内に信号機がないときでも、前方視認可能車間距離dviewが走行速度に応じた基準目標車間距離drcより大きいときには、当該前方視認可能車間距離dviewが目標車間距離に設定されるので、例えば大型車両が先行車両であるときには、信号機を視認できるように車間距離が自動的に大きく調整される。なお、これら前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk に車間距離を変更しなければならない車間距離移行開始位置も合わせて算出される。
次に、図6の演算処理のステップS52で算出される停止線停止可能車間距離dbrk について説明する。図7は、先行車両が大型車両である場合に信号機を視認し、且つ例えば信号機が黄色から赤色に変わるといった信号機の状態に合わせて、信号機の手前の停止線で停止するために必要な自車両と先行車両との車間距離、即ち停止線停止可能車間距離dbrk を示している。信号機から停止線までの距離をlssとする。この信号機ー停止線間距離lssは、例えばナビゲーションシステム7の道路情報として入手してもよいし、或いは予め2〜3mといった所定値に設定しておいてもよいし、或いは前述した路車間通信装置によって入手するようにしてもよい。
また、運転者が通常の制動操作によって、現在の走行速度から停止に至るまでの距離をLとする、つまり通常の制動操作に伴う減速度で自車両が現在の走行速度から停止するまでの距離をLとし、これを停止線の手前に設定する。そして、前述と同様に、運転者の視野角をθ(V) 、運転者の目の高さをhd、前方状態検出装置16から運転者の目の位置までの水平方向の距離をld、先行車両の高さをha、信号機の高さをhs、先行車両と自車両との車間距離、即ち停止線停止可能車間距離をdbrk とすると、自車両と先行車両との間にできる三角形と、自車両と信号機との間にできる三角形の相似から、下記3式を得る。
Figure 2004301833
これを停止線停止可能車間距離dbrk について解き、更に前述と同様に余裕代δを加えて下記4式を得る。
Figure 2004301833
前述のように、本実施形態では、信号機の手前でのみ、前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk を目標車間距離drに設定するので、例えばそれ以前に、基準目標車間距離drcを維持して先行車両に追従走行しており、信号機の手前でのみ、図7のような車間距離の関係を達成するためには、例えば図8に示すように、それより手前、距離lrsの地点から車間距離を変更しなければならない。
本実施形態では、前述したように、車間距離移行に際し、所定減速度(−a)で所定時間t減速し、その後、所定加速度aで所定時間t加速して、元の走行速度Vに戻す。図9に示すように、走行距離は走行速度と時間との積値であるので、所定減速度(−a)で走行速度が減速すると、自車両の走行距離が減少し、これにより車間距離を大きくすることができる。このとき、減速開始前の自車両の走行速度をV、所定減速度(−a)で所定時間t減速したときの到達速度をV1 とすると、到達速度V1 は下記5式で与えられる。一方、初速がV、減速度が(−a)で所定時間t減速したときの距離と、初速がV1 、加速度aで所定時間t加速したときの距離との和が車間距離移行距離lrsであるとすると、当該車間距離移行距離lrsは下記6式で与えられ、この6式に5式を代入して解くと7式を得る。この7式で与えられる車間距離移行距離lrsを停止線停止可能車間距離dbrk 又は前方視認可能車間距離bviewに加算した位置が車間距離移行開始位置になる。
Figure 2004301833
このように、本実施形態の車間距離制御装置によれば、先行車両の高さhaに基づいて、信号機等の前方の情報を視認可能な前方視認可能車間距離dview、及び/又はその前方情報を視認した後、停止線等の所定位置で停止することが可能な停止線停止可能車間距離dbrk を算出し、それらを目標値として車間距離を制御することにより、先行車両の高さha及び走行速度に応じた適切な車間距離制御が可能となる。
また、本実施形態の車間距離制御装置によれば、信号機のある地点でのみ、前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk を目標値とする構成としたため、通常はそれより小さい、走行速度に応じた目標車間距離に一致するように車間距離を制御し、車間距離が不要に長くなるのを抑制することができる。
また、本実施形態の車間距離制御装置によれば、自車両の走行速度に応じた基準目標車間距離drcより前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk が大きいときにのみ、それらを車間距離制御の目標値に設定する構成としたため、車間距離制御をより一層適切なものとすることができる。
また、本実施形態の車間距離制御装置によれば、基準目標車間距離drcより前方視認可能車間距離dview又は停止線停止可能車間距離dbrk が大きいときには車間距離移行開始位置を算出し、自車両の位置が車間距離移行開始位置を過ぎたときに車間距離の移行制御を行う構成としたため、車間距離が不要に長くなるのを抑制防止することができる。
また、本実施形態の車間距離制御装置によれば、自車両の走行速度を所定の減速度(−a)で減速した後、所定の加速度aで加速して車間距離を変更する構成としたため、車間距離の移行に際し、違和感がない。
以上より、図1の前方状態検出装置16及び図5の演算処理のステップS1が本発明の車間距離検出手段を構成し、以下同様に、図1の前方状態検出装置16及び図5の演算処理のステップS1が先行車両高さ検出手段を構成し、図6の演算処理のステップS53が車間距離移行開始位置算出手段を構成し、図5の演算処理のステップS6〜ステップS13が車間距離制御手段を構成している。
本発明の車間距離制御装置を備えた先行車両追従走行制御付き車両の一例を示す車両構成図である。 図1の自動走行制御装置で行われる車間距離制御のための演算処理の第1実施形態を示すを示すフローチャートである。 前方視認可能車間距離の説明図である。 図2の演算処理の作用の説明図である。 図1の自動走行制御装置で行われる車間距離制御のための演算処理の第2実施形態を示すを示すフローチャートである。 図2の演算処理で行われるサブルーチンを示すフローチャートである。 停止線停止可能車間距離の説明図である。 車間距離移行開始位置の説明図である。 車間距離移行制御の説明図である。
符号の説明
1FL〜1RRは車輪
2はエンジン
3は自動変速機
4FL〜4RRはホイールシリンダ
7はナビゲーションシステム
9は手動スイッチ
10は自動走行制御装置
11はエンジン制御装置
12は変速機制御装置
13は制動流体圧制御装置
16は前方状態検出装置
17は車輪速センサ
18は加速度センサ
19は制動流体圧センサ
20はアクセル開度センサ
21はブレーキペダル
22はマスタシリンダ
23はディスプレイ及びスピーカ

Claims (12)

  1. 自車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記車間距離検出手段で検出された自車両と先行車両との車間距離が目標車間距離になるように自車両を加減速制御する車間距離制御手段とを備えた車間距離制御装置において、先行車両の高さを検出する先行車両高さ検出手段を有し、前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さに応じて、前記目標車間距離を調整することを特徴とする車間距離制御装置。
  2. 自車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記車間距離検出手段で検出された自車両と先行車両との車間距離が目標車間距離になるように自車両を加減速制御する車間距離制御手段とを備えた車間距離制御装置において、先行車両の高さを検出する先行車両高さ検出手段を有し、前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さに応じて、前記自車両の加減速制御の制御ゲインを調整することを特徴とする車間距離制御装置。
  3. 自車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記車間距離検出手段で検出された自車両と先行車両との車間距離が目標車間距離になるように自車両を加減速制御する車間距離制御手段とを備えた車間距離制御装置において、先行車両の高さを検出する先行車両高さ検出手段を有し、前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さに応じて、前記目標車間距離及び自車両の加減速制御の制御ゲインを調整することを特徴とする車間距離制御装置。
  4. 前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さが大きいほど、前記目標車間距離を大きく設定することを特徴とする請求項1又は3に記載の車間距離制御装置。
  5. 前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さが大きいほど、少なくとも自車両の加速制御の制御ゲインを小さくすることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の車間距離制御装置。
  6. 前記車間距離制御手段は、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さが大きいほど、少なくとも自車両の減速制御の制御ゲインを大きくすることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の車間距離制御装置。
  7. 自車両の走行速度を検出する自車両走行速度検出手段を備え、前記車間距離制御手段は、前記自車両走行速度検出手段で検出された自車両の走行速度に基づいて基準目標車間距離を算出すると共に、前記先行車両高さ検出手段で検出された先行車両の高さに基づいて自車両の前方の情報を視認可能となる前方視認可能車間距離及び自車両の前方の情報を視認可能で且つ所定の停止位置で停止可能な停止可能車間距離の少なくとも何れか一方を算出し、前記基準目標車間距離と前記前方視認可能車間距離及び停止可能車間距離の少なくとも何れか一方とのうち最大の車間距離を前記目標車間距離として設定することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の車間距離制御装置。
  8. 前記算出された前方視認可能車間距離及び停止可能車間距離の何れか一方が前記基準目標車間距離より大きいときに前記目標車間距離を当該基準目標車間距離から前方視認可能車間距離及び停止可能車間距離の何れか一方に移行するための車間距離移行開始位置を算出する車間距離移行開始位置算出手段を備え、前記車間距離制御手段は、自車両の位置が前記車間距離移行開始位置算出手段で算出された車間距離移行開始位置を過ぎたときに車間距離の移行制御を行うことを特徴とする請求項7に記載の車間距離制御装置。
  9. 前記車間距離制御手段は、前記目標車間距離を基準目標車間距離から前方視認可能車間距離及び停止可能車間距離の何れか一方に移行するために、自車両の走行速度を所定の減速度で減速した後、所定の加速度で加速して車間距離を変更することを特徴とする請求項8に記載の車間距離制御装置。
  10. 前記自車両の前方の情報は信号機の状態であることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の車間距離制御装置。
  11. 前記先行車両高さ検出手段は、先行車両を検出するためのレーダを有することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の車間距離制御装置。
  12. 前記先行車両高さ検出手段が有するレーダは、前記車間距離検出手段が自車両と先行車両との車間距離を検出するレーダと兼用していることを特徴とする請求項11に記載の車間距離制御装置。
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