JP2004301562A - アクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路 - Google Patents
アクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスの設定時に発生する周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価を可能とする。
【解決手段】無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、▲1▼入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたイコライザにより、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能、▲2▼入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたディレイラインにより、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、▲1▼入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたイコライザにより、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能、▲2▼入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたディレイラインにより、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブロードプル測定法に関し、特に、無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価する方法としてロードプル測定法が知られている(特許文献1参照)。
図6は、ロードプル測定法の基本構成を示す図である。本測定法は、測定用信号を出力する信号源と、前記信号源の出力信号を入力する電解効果トランジスタ等の被測定能動素子と、該被測定能動素子の出力端子に接続した負荷インピーダンス(ZL)とからなる測定系を用いる。ロードプル測定法は、このような測定系により、被測定能動素子の負荷反射係数(ΓL)、すなわち負荷インピーダンスに対する、出力電力、利得、効率等の性能指標を計測することにより、負荷特性を評価することを可能とする測定法である。ロードプル測定法による測定で得られた負荷特性は、能動素子を用いて増幅器を設計する際、出力整合回路を決定するための有効な情報として利用できる。
【0003】
【特許文献1】
特開昭56−157876号公報
【0004】
ところが、ロードプル測定法では、負荷反射係数を可変するため負荷インピーダンスを調整する可変機構を設ける必要があり、この可変機構としてマイクロストリップ線路のパターンを調整するパターン調整やメカニカルチューナー等が利用される。しかし、このような負荷反射係数の可変機構は、調整機構上、設定に時間を要し、測定の簡易化・迅速化を妨げる要因となっている。
【0005】
図7は、前述のような問題を解決できるアクティブロードプル測定法を示す図である。アクティブロードプル測定法では、ロードプル測定法の問題点を解決するため、被測定能動素子への入力信号の一部を分岐し、被測定能動素子の出力へ反射波として注入することで、等価的な負荷反射係数(等価負荷反射係数)、すなわち負荷インピーダンス(等価負荷反射係数)を実現することを可能に構成している。
被測定能動素子3に対する信号源1からの入力信号経路V1に加え、信号源1の出力に分配器2を設けて被測定能動素子3の入力信号の一部を分岐し、可変減衰器8及び可変移相器9を介し、被測定能動素子3の出力側に、終端器7を有するサーキュレータ6を介して反射波として供給する反射波注入経路V2が構成される。
【0006】
等価負荷反射係数は、能動素子からの出射波と注入した反射波の複素振幅の比であるから、図7に示すように被測定能動素子3の出力側にカプラ4を介してネットワークアナライザ(アナライザ)5を設けてモニタし、計測(計算)する。
可変減衰器8および可変移相器9により設定された等価負荷インピーダンスに対する、出力電力、利得、効率等の性能指標を測定し、負荷特性を評価する情報を得る構成でなる。
【0007】
以上の構成によりアクティブロードプル測定法における等価負荷反射係数の可変については、反射波の振幅及び位相を可変減衰器8及び可変移相器9を用いて調整することにより実現することができ、マイクロストリップ線路のパターン調整やメカニカルチューナー等よりも容易に可変することが可能であるから、測定の簡易化及び迅速化が図れるという利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアクティブロードプル測定法では、入力信号から分岐した反射波を能動素子の出力へ注入し、反射係数の可変を行うため、入力信号経路と反射波注入経路の振幅及び位相の周波数特性によって、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスに周波数特性が生じるため広帯域の負荷特性の評価が困難になるという欠点がある。これは、以下の理由による。
【0009】
反射波の分岐前の信号をV0=|V0|exp(−jθ0)とすると、被測定能動素子の通過後の複素振幅Vtは、
Vt=V0・V1
=|V0|exp(−jθ0)・|V1|exp(−jθ1)
=|V0||V1|exp(−j(θ0+θ1)) … (式1)
となる。
ここで、V1(=|V1|exp(−jθ1))は、入力信号経路(反射波として分岐する分岐点〜被測定能動素子の入力〜被測定能動素子の出力)で生じる振幅、位相変動に基づくものであり、接続ケーブル、被測定能動素子等の特性に相当する。
【0010】
また、被測定能動素子に注入される反射波の複素振幅は、
Vr=V0・V2
=|V0|exp(−jθ0)・|V2|exp(−jθ2)
=|V0||V2|exp(−j(θ0+θ2)) … (式2)
となる。
ここで、V2(=|V2|exp(−jθ2))は、反射波注入経路(反射波として分岐する分岐点〜インピーダンス調整減衰器、移相器〜被測定能動素子の出力)で生じる振幅、位相変動に基づくものであり、接続ケーブル、可変減衰器、可変移相器、アイソレーター等の特性に相当する。
【0011】
反射波注入による等価負荷反射係数ΓL’は、VtとVrの比であるから、
ΓL’=Vr/Vt
=|V0||V1|exp(−j(θ0+θ1))/|V0||V2|exp(−j(θ0+θ2))
=|V1|/|V2|exp(−j(θ1−θ2)) … (式3)
となる。
【0012】
したがって、(式3)から分かるように、等価負荷反射係数ΓL’(位相∠ΓL’)の周波数特性の発生要因は、
(i)|V1|の周波数特性、
(ii)|V2|の周波数特性、
(iii)(θ1−θ2)の周波数特性、
にある。
【0013】
以上のように従来のアクティブロードプル測定法では、ポイント周波数での負荷特性の評価という観点から、上記(i)〜(iii)を考慮しておらず、反射波の注入により等価負荷反射係数を設定した場合、周波数特性が発生し、広帯域の測定は困難であるという欠点があった。
【0014】
本発明の目的は、能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスを設定する場合に発生する周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価を可能にすることにある。
本発明の目的は、無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFETの負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスを設定する場合に発生する周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価を可能にすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路では、広帯域な負荷特性の評価を実現可能にするため、
▲1▼ 入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたイコライザにより、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能、
▲2▼ 入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたディレイラインにより、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能、
を有する。
上記の機能を有することにより、従来のアクティブロードプル測定法及び測定回路の問題点(i)〜(iii)を解決することができ、等価負荷反射係数の周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価の実施を可能とする。(図3参照)
【0016】
具体的には、本発明のアクティブロードプル測定回路は、被測定能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定回路において、被測定能動素子の入力側に測定用信号を入力する入力信号経路と、前記被測定能動素子の出力側に前記測定用信号を分岐して反射波として注入する反射波注入経路とを備え、前記入力信号経路及び反射波注入経路の一方又は両方に評価帯域の振幅周波数特性及び位相周波数特性をフラットにするためのイコライザ及びディレイラインを設けたことを特徴とする。また、前記反射波注入経路には可変減衰器及び可変移相器を備えることを特徴とする。
【0017】
更に、前記アクティブロードプル測定回路は、前記被測定能動素子の出力には負荷特性を評価するためのアナライザと、前記アナライザに接続された終端器を備えるサーキュレータと、を備え、前記反射波注入経路は前記サーキュレータを介して前記被測定能動素子の出力側に反射波を注入することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のアクティブロードプル測定方法及びアクティブロードプル測定回路の基本構成及び本発明の一実施の形態について説明する。
(構成の説明)
図1は、本発明のアクティブロードプル測定系の基本構成を示す図である。入力信号経路(V1)は、信号源1と、信号源1の出力Voを入力する分配器2と、イコライザEQL11と、イコライザEQL11の出力を入力するディレイライン12と、ディレイライン12の出力を入力する被測定能動素子3とから構成され、反射波注入経路(V2)は、分配器2からの分岐出力を入力する可変減衰器8と可変減衰器8の出力を入力する可変移相器9と、可変移相器9の出力を入力するイコライザEQL13と、イコライザEQL13の出力を入力するディレイライン14と、ディレイライン14の出力を入力するサーキュレータであって、該サーキュレータは、被測定能動素子3の出力側に設けられ、ネットワークアナライザ(アナライザ)5と接続されたカプラ4を介して接続され、終端器7を有し、被測定能動素子3に対して反射波を注入する方向性結合機能を有するサーキユレータ6とから構成される。
【0019】
図1に示すアクティブロードプル測定系は、入力信号経路(V1)、及び、反射波注入経路(V2)に設置されたイコライザ11、13により、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能を有するとともに、入力信号経路(V1)、及び、反射波注入経路(V2)に設置されたディレイライン12、14により、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能を有する。
【0020】
(動作の説明)
本実施の形態の構成により得られる特性を従来技術との比較により以下説明する。最初に従来のアクティブロードプル測定系による計測例を説明する。
図2は、従来のアクティブロードプル測定系による計測例を示す図である。本計測例では、ポイント周波数での負荷特性の評価を念頭においているため、入力信号経路(V1)の振幅周波数特性、反射波注入経路の振幅周波数特性、経路間の位相差周波数特性は考慮されていない。入力信号経路(V1)は、物理長が1m、電気長が3.3nSであり、1GHzでの|V1|=0dB、θ1=1187°、1.1GHzでの|V1|=1dB、θ1=1307°である。また、反射波注入経路(V2)は、物理長が2m、電気長が6.7nS、1GHzでの|V2|=0dB、θ2=2408°、1.1GHzでの|V2|=0.5dB、θ2=2654°である。
【0021】
本例では、1GHz、100MHz帯域にて、
・入力信号経路の振幅周波数特性:1dBpp(pp:peak to peak)
・反射波注入経路の振幅周波数特性:0.5dBpp
・経路間の位相差周波数特性:126°pp
である。
【0022】
図3は、図2に示す従来の測定系により1GHzにてオープン点(|ΓL’|=1、∠ΓL’=0°)に等価負荷反射係数の設定を行った場合の周波数特性の計算結果を示す図である。図3に示すように、本測定系によれば、|ΓL’|に0.056、∠ΓL’に126°の周波数特性が発生しており、広帯域の負荷特性の評価は困難であることが確認できる。
【0023】
図4は、本発明のアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路の具体的な実施の形態の測定系を示す図である。イコライザ及びディレイラインにより、入力信号経路(V1)は、物理長を2m、電気長を6.7nSとし、1GHzでは|V1|=0dB、θ1=2408°とし、1.1GHzでは|V1|=0dB、θ1=2654°と設定する。また、反射波注入経路(V2)は、物理長を2m、電気長を6.7nSとし、1GHzでは|V2|=0dB、θ2=2408°とし、1.1GHzでは|V2|=0dB、θ2=2654°と設定する。
【0024】
各経路に設置されたイコライザ、ディレイラインにより、以上の設定により、・入力信号経路の振幅周波数特性:0dBpp
・反射波注入経路の振幅周波数特性:0dBpp
・経路間の位相差周波数特性:0°pp
に改善することができる。
【0025】
図5は、1GHzにてオープン点に等価負荷反射係数の設定を行った場合の周波数特性の計算結果を示す図である。|ΓL’|の周波数特性は0、∠ΓL’の周波数特性は0°ppに改善されており、周波数特性のない等価負荷反射係数の設定が可能であることが確認できる。
【0026】
以上説明した実施の形態では、イコライザ及びディレイラインを入力信号経路及び反射波注入経路の両方に接続した構成例を示したが、信号経路の特性に応じてその一方にのみ接続し、又はイコライザ又はディレイラインの何れか又は両方をその一方又は両方に接続することにより振幅周波数特性、位相差周波数特性を改善するように構成し、広帯域の負荷特性評価の精度を向上させるように構成することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、アクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数の周波数特性の原因となる信号経路の振幅周波数偏差、位相周波数偏差を測定系内に設置されたイコライザ、ディレイラインによって抑制する手法をとることにより、等価負荷反射係数の周波数特性を抑制し、出力電力、利得、効率等の性能指標を計測することにより、広帯域な負荷特性の評価を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブロードプル測定法の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来のアクティブロードプル測定法の具体例を示す図である。
【図3】従来のアクティブロードプル測定法の具体例の等価負荷反射係数の計算結果を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態の測定法(系)の具体例を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態の等価負荷反射係数の計算結果を示す図である。
【図6】従来のロードプル測定法を説明する図である。
【図7】従来のアクティブロードプル測定法を説明する図である。
【符号の説明】
1 信号源
2 分配器
3 被測定能動素子
4 カプラ
5 ネットワークアナライザ
6 サーキュレータ
7 終端器
8 可変減衰器
9 可変移相器
11、13 イコライザ
12、14 ディレイライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブロードプル測定法に関し、特に、無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波電力増幅器に使用されるFET等の能動素子の負荷特性を評価する方法としてロードプル測定法が知られている(特許文献1参照)。
図6は、ロードプル測定法の基本構成を示す図である。本測定法は、測定用信号を出力する信号源と、前記信号源の出力信号を入力する電解効果トランジスタ等の被測定能動素子と、該被測定能動素子の出力端子に接続した負荷インピーダンス(ZL)とからなる測定系を用いる。ロードプル測定法は、このような測定系により、被測定能動素子の負荷反射係数(ΓL)、すなわち負荷インピーダンスに対する、出力電力、利得、効率等の性能指標を計測することにより、負荷特性を評価することを可能とする測定法である。ロードプル測定法による測定で得られた負荷特性は、能動素子を用いて増幅器を設計する際、出力整合回路を決定するための有効な情報として利用できる。
【0003】
【特許文献1】
特開昭56−157876号公報
【0004】
ところが、ロードプル測定法では、負荷反射係数を可変するため負荷インピーダンスを調整する可変機構を設ける必要があり、この可変機構としてマイクロストリップ線路のパターンを調整するパターン調整やメカニカルチューナー等が利用される。しかし、このような負荷反射係数の可変機構は、調整機構上、設定に時間を要し、測定の簡易化・迅速化を妨げる要因となっている。
【0005】
図7は、前述のような問題を解決できるアクティブロードプル測定法を示す図である。アクティブロードプル測定法では、ロードプル測定法の問題点を解決するため、被測定能動素子への入力信号の一部を分岐し、被測定能動素子の出力へ反射波として注入することで、等価的な負荷反射係数(等価負荷反射係数)、すなわち負荷インピーダンス(等価負荷反射係数)を実現することを可能に構成している。
被測定能動素子3に対する信号源1からの入力信号経路V1に加え、信号源1の出力に分配器2を設けて被測定能動素子3の入力信号の一部を分岐し、可変減衰器8及び可変移相器9を介し、被測定能動素子3の出力側に、終端器7を有するサーキュレータ6を介して反射波として供給する反射波注入経路V2が構成される。
【0006】
等価負荷反射係数は、能動素子からの出射波と注入した反射波の複素振幅の比であるから、図7に示すように被測定能動素子3の出力側にカプラ4を介してネットワークアナライザ(アナライザ)5を設けてモニタし、計測(計算)する。
可変減衰器8および可変移相器9により設定された等価負荷インピーダンスに対する、出力電力、利得、効率等の性能指標を測定し、負荷特性を評価する情報を得る構成でなる。
【0007】
以上の構成によりアクティブロードプル測定法における等価負荷反射係数の可変については、反射波の振幅及び位相を可変減衰器8及び可変移相器9を用いて調整することにより実現することができ、マイクロストリップ線路のパターン調整やメカニカルチューナー等よりも容易に可変することが可能であるから、測定の簡易化及び迅速化が図れるという利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアクティブロードプル測定法では、入力信号から分岐した反射波を能動素子の出力へ注入し、反射係数の可変を行うため、入力信号経路と反射波注入経路の振幅及び位相の周波数特性によって、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスに周波数特性が生じるため広帯域の負荷特性の評価が困難になるという欠点がある。これは、以下の理由による。
【0009】
反射波の分岐前の信号をV0=|V0|exp(−jθ0)とすると、被測定能動素子の通過後の複素振幅Vtは、
Vt=V0・V1
=|V0|exp(−jθ0)・|V1|exp(−jθ1)
=|V0||V1|exp(−j(θ0+θ1)) … (式1)
となる。
ここで、V1(=|V1|exp(−jθ1))は、入力信号経路(反射波として分岐する分岐点〜被測定能動素子の入力〜被測定能動素子の出力)で生じる振幅、位相変動に基づくものであり、接続ケーブル、被測定能動素子等の特性に相当する。
【0010】
また、被測定能動素子に注入される反射波の複素振幅は、
Vr=V0・V2
=|V0|exp(−jθ0)・|V2|exp(−jθ2)
=|V0||V2|exp(−j(θ0+θ2)) … (式2)
となる。
ここで、V2(=|V2|exp(−jθ2))は、反射波注入経路(反射波として分岐する分岐点〜インピーダンス調整減衰器、移相器〜被測定能動素子の出力)で生じる振幅、位相変動に基づくものであり、接続ケーブル、可変減衰器、可変移相器、アイソレーター等の特性に相当する。
【0011】
反射波注入による等価負荷反射係数ΓL’は、VtとVrの比であるから、
ΓL’=Vr/Vt
=|V0||V1|exp(−j(θ0+θ1))/|V0||V2|exp(−j(θ0+θ2))
=|V1|/|V2|exp(−j(θ1−θ2)) … (式3)
となる。
【0012】
したがって、(式3)から分かるように、等価負荷反射係数ΓL’(位相∠ΓL’)の周波数特性の発生要因は、
(i)|V1|の周波数特性、
(ii)|V2|の周波数特性、
(iii)(θ1−θ2)の周波数特性、
にある。
【0013】
以上のように従来のアクティブロードプル測定法では、ポイント周波数での負荷特性の評価という観点から、上記(i)〜(iii)を考慮しておらず、反射波の注入により等価負荷反射係数を設定した場合、周波数特性が発生し、広帯域の測定は困難であるという欠点があった。
【0014】
本発明の目的は、能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスを設定する場合に発生する周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価を可能にすることにある。
本発明の目的は、無線通信機用の高周波電力増幅器に使用されるFETの負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数、すなわち等価負荷インピーダンスを設定する場合に発生する周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価を可能にすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路では、広帯域な負荷特性の評価を実現可能にするため、
▲1▼ 入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたイコライザにより、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能、
▲2▼ 入力信号経路、及び、反射波注入経路に設置されたディレイラインにより、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能、
を有する。
上記の機能を有することにより、従来のアクティブロードプル測定法及び測定回路の問題点(i)〜(iii)を解決することができ、等価負荷反射係数の周波数特性を抑制し、広帯域な負荷特性の評価の実施を可能とする。(図3参照)
【0016】
具体的には、本発明のアクティブロードプル測定回路は、被測定能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定回路において、被測定能動素子の入力側に測定用信号を入力する入力信号経路と、前記被測定能動素子の出力側に前記測定用信号を分岐して反射波として注入する反射波注入経路とを備え、前記入力信号経路及び反射波注入経路の一方又は両方に評価帯域の振幅周波数特性及び位相周波数特性をフラットにするためのイコライザ及びディレイラインを設けたことを特徴とする。また、前記反射波注入経路には可変減衰器及び可変移相器を備えることを特徴とする。
【0017】
更に、前記アクティブロードプル測定回路は、前記被測定能動素子の出力には負荷特性を評価するためのアナライザと、前記アナライザに接続された終端器を備えるサーキュレータと、を備え、前記反射波注入経路は前記サーキュレータを介して前記被測定能動素子の出力側に反射波を注入することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のアクティブロードプル測定方法及びアクティブロードプル測定回路の基本構成及び本発明の一実施の形態について説明する。
(構成の説明)
図1は、本発明のアクティブロードプル測定系の基本構成を示す図である。入力信号経路(V1)は、信号源1と、信号源1の出力Voを入力する分配器2と、イコライザEQL11と、イコライザEQL11の出力を入力するディレイライン12と、ディレイライン12の出力を入力する被測定能動素子3とから構成され、反射波注入経路(V2)は、分配器2からの分岐出力を入力する可変減衰器8と可変減衰器8の出力を入力する可変移相器9と、可変移相器9の出力を入力するイコライザEQL13と、イコライザEQL13の出力を入力するディレイライン14と、ディレイライン14の出力を入力するサーキュレータであって、該サーキュレータは、被測定能動素子3の出力側に設けられ、ネットワークアナライザ(アナライザ)5と接続されたカプラ4を介して接続され、終端器7を有し、被測定能動素子3に対して反射波を注入する方向性結合機能を有するサーキユレータ6とから構成される。
【0019】
図1に示すアクティブロードプル測定系は、入力信号経路(V1)、及び、反射波注入経路(V2)に設置されたイコライザ11、13により、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにする機能を有するとともに、入力信号経路(V1)、及び、反射波注入経路(V2)に設置されたディレイライン12、14により、経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにする機能を有する。
【0020】
(動作の説明)
本実施の形態の構成により得られる特性を従来技術との比較により以下説明する。最初に従来のアクティブロードプル測定系による計測例を説明する。
図2は、従来のアクティブロードプル測定系による計測例を示す図である。本計測例では、ポイント周波数での負荷特性の評価を念頭においているため、入力信号経路(V1)の振幅周波数特性、反射波注入経路の振幅周波数特性、経路間の位相差周波数特性は考慮されていない。入力信号経路(V1)は、物理長が1m、電気長が3.3nSであり、1GHzでの|V1|=0dB、θ1=1187°、1.1GHzでの|V1|=1dB、θ1=1307°である。また、反射波注入経路(V2)は、物理長が2m、電気長が6.7nS、1GHzでの|V2|=0dB、θ2=2408°、1.1GHzでの|V2|=0.5dB、θ2=2654°である。
【0021】
本例では、1GHz、100MHz帯域にて、
・入力信号経路の振幅周波数特性:1dBpp(pp:peak to peak)
・反射波注入経路の振幅周波数特性:0.5dBpp
・経路間の位相差周波数特性:126°pp
である。
【0022】
図3は、図2に示す従来の測定系により1GHzにてオープン点(|ΓL’|=1、∠ΓL’=0°)に等価負荷反射係数の設定を行った場合の周波数特性の計算結果を示す図である。図3に示すように、本測定系によれば、|ΓL’|に0.056、∠ΓL’に126°の周波数特性が発生しており、広帯域の負荷特性の評価は困難であることが確認できる。
【0023】
図4は、本発明のアクティブロードプル測定法及びアクティブロードプル測定回路の具体的な実施の形態の測定系を示す図である。イコライザ及びディレイラインにより、入力信号経路(V1)は、物理長を2m、電気長を6.7nSとし、1GHzでは|V1|=0dB、θ1=2408°とし、1.1GHzでは|V1|=0dB、θ1=2654°と設定する。また、反射波注入経路(V2)は、物理長を2m、電気長を6.7nSとし、1GHzでは|V2|=0dB、θ2=2408°とし、1.1GHzでは|V2|=0dB、θ2=2654°と設定する。
【0024】
各経路に設置されたイコライザ、ディレイラインにより、以上の設定により、・入力信号経路の振幅周波数特性:0dBpp
・反射波注入経路の振幅周波数特性:0dBpp
・経路間の位相差周波数特性:0°pp
に改善することができる。
【0025】
図5は、1GHzにてオープン点に等価負荷反射係数の設定を行った場合の周波数特性の計算結果を示す図である。|ΓL’|の周波数特性は0、∠ΓL’の周波数特性は0°ppに改善されており、周波数特性のない等価負荷反射係数の設定が可能であることが確認できる。
【0026】
以上説明した実施の形態では、イコライザ及びディレイラインを入力信号経路及び反射波注入経路の両方に接続した構成例を示したが、信号経路の特性に応じてその一方にのみ接続し、又はイコライザ又はディレイラインの何れか又は両方をその一方又は両方に接続することにより振幅周波数特性、位相差周波数特性を改善するように構成し、広帯域の負荷特性評価の精度を向上させるように構成することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、アクティブロードプル測定法において、等価負荷反射係数の周波数特性の原因となる信号経路の振幅周波数偏差、位相周波数偏差を測定系内に設置されたイコライザ、ディレイラインによって抑制する手法をとることにより、等価負荷反射係数の周波数特性を抑制し、出力電力、利得、効率等の性能指標を計測することにより、広帯域な負荷特性の評価を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブロードプル測定法の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来のアクティブロードプル測定法の具体例を示す図である。
【図3】従来のアクティブロードプル測定法の具体例の等価負荷反射係数の計算結果を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態の測定法(系)の具体例を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態の等価負荷反射係数の計算結果を示す図である。
【図6】従来のロードプル測定法を説明する図である。
【図7】従来のアクティブロードプル測定法を説明する図である。
【符号の説明】
1 信号源
2 分配器
3 被測定能動素子
4 カプラ
5 ネットワークアナライザ
6 サーキュレータ
7 終端器
8 可変減衰器
9 可変移相器
11、13 イコライザ
12、14 ディレイライン
Claims (5)
- 被測定能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定法において、
前記被測定能動素子の入力信号経路にイコライザを設置するとともに、前記被測定能動素子の反射波注入経路にイコライザを設置し、評価帯域の振幅周波数特性をフラットにすることを特徴とするアクティブロードプル測定法。 - 前記入力信号経路及び前記反射波注入経路にディレイラインを設置し、各経路間の電気長を揃え、評価帯域の位相周波数特性をフラットにすることを特徴とする請求項1記載のアクティブロードプル測定法。
- 被測定能動素子の負荷特性を評価するアクティブロードプル測定回路において、
被測定能動素子の入力側に測定用信号を入力する入力信号経路と、前記被測定能動素子の出力側に前記測定用信号を分岐して反射波として注入する反射波注入経路とを備え、前記入力信号経路及び反射波注入経路の一方又は両方に評価帯域の振幅周波数特性及び位相周波数特性をフラットにするためのイコライザ及びディレイラインを設けたことを特徴とするアクティブロードプル測定回路。 - 前記反射波注入経路には可変減衰器及び可変移相器を備えることを特徴とする請求項3記載のアクティブロードプル測定回路。
- 前記被測定能動素子の出力には負荷特性を評価するためのアナライザと、前記アナライザに接続された終端器を備えるサーキュレータと、を備え、前記反射波注入経路は前記サーキュレータを介して前記被測定能動素子の出力側に反射波を注入することを特徴とする請求項3又は4記載のアクティブロードプル測定回路。
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