JP2004300944A - 内燃機関用スロットル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロットルボデー5の第1軸受支持部41へのプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の組付精度を向上することのできる電子制御式スロットル制御装置を提供する。
【解決手段】スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21に対して、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定する(アキシャル方向結合)。これにより、電子制御式スロットル制御装置の各構成部品の寸法ばらつきを吸収できる。
【選択図】 図1
【解決手段】スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21に対して、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定する(アキシャル方向結合)。これにより、電子制御式スロットル制御装置の各構成部品の寸法ばらつきを吸収できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットルシャフトの軸受摺動部を回転自在に支持する滑り軸受機能、外部からボア壁部のボア内径側(吸気通路側)への異物の侵入を防止する異物侵入防止機能、およびボア壁部のボア内径側(吸気通路側)から外部への吸入空気の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有するプラグ一体型滑り軸受を備えた内燃機関用スロットル装置に関するもので、特に駆動モータ等のアクチュエータによってスロットルバルブの弁開度をスロットル操作量に対応して制御する電子制御式スロットル制御装置の軸受構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図4に示したように、内燃機関への吸入空気量を制御するスロットルバルブ101と、このスロットルバルブ101のシャフト部を構成するスロットルシャフト102と、円管状ボア壁部103内にスロットルバルブ101を開閉自在に収容するスロットルボデー104と、ボア壁部103の外壁面より軸方向の一端側に突出するように設けられた第1軸受支持部105内に圧入固定されて、スロットルシャフト102の第1軸受摺動部を回転自在に支持するための滑り軸受107と、ボア壁部103の外壁面より軸方向の他端側に突出するように設けられた第2軸受支持部106内に圧入固定されて、スロットルシャフト102の第2軸受摺動部を回転自在に支持するためのギヤ側滑り軸受108と、第1軸受支持部105内に形成される第1シャフト挿入穴111の開口側をシールするためのプラグ(盲栓)109と、第2軸受支持部106内に形成される第2シャフト挿入穴112の開口側をシールするためのオイルシール110とを備えた内燃機関用スロットル装置が提案されている。
また、スロットルバルブを保持固定するスロットルシャフトの両端部を回転自在に軸支するボールベアリングを固定するための袋筒状のボス部を、樹脂製のスロットルボデーの、内部に吸気通路を形成する円管状ボス壁部とは別体で構成した内燃機関用スロットル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、図4のプラグ(盲栓)109を摺動性の良い材料で成形し、滑り軸受107と一体化することでコストダウンを図る目的で、スロットルバルブを保持固定するスロットルシャフトの一端部をボールベアリングで軸支し、且つスロットルシャフトの他端部をキャップ形状のプレーンベアリング(プラグ一体型滑り軸受)で軸支した内燃機関用スロットル装置(例えば、特許文献2、特許文献3参照)も知られている。
【0004】
上記の特許文献2、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置に記載のプラグ一体型滑り軸受は、一端側がシャフト挿入用に開口されており、他端側は底が有るカップの形状をしている。プラグ一体型滑り軸受は、その円筒部の外周面とスロットルボデーの軸受支持部の内周面とで圧入固定されている。そして、プラグ一体型滑り軸受の円筒内径部には、スロットルシャフトが挿入され、摺動回転できるようにスロットルシャフトの他端部を軸支している。これにより、プラグ一体型滑り軸受は、滑り軸受機能を持ちつつ、外部からボア壁部のボア内径側(吸気通路側)へのダストの侵入を防止するダスト侵入防止機能や、ボア壁部のボア内径側(吸気通路側)からの流動体(エア、液体)の外部への洩れを防止する流動体洩れ防止機能を有している。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−173227号公報(第1−6頁、図1−図9)
【特許文献2】
米国特許第5758977号公報(第1−5頁、図1−図2)
【特許文献3】
特開2001−289068号公報(第1−9頁、図1−図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献2、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置においては、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面とスロットルボデーの軸受支持部の内周面との間で圧入固定されているため、スロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法精度が必要となる。
【0007】
なぜなら、これらの寸法ばらつきが大きいと、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制されている時(スロットルバルブの全閉時)のスロットルバルブのディスク部の外周部とスロットルボデーのボア壁部の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)が大きくなり、スロットルバルブの全閉時の吸入空気の洩れ量(全閉洩れ流量)が増加する。これにより、内燃機関のアイドル回転速度が狙い値よりも高くなるので、正常なアイドル制御を実施できないという問題が生じる。
【0008】
このような問題を解消する目的で、つまり全閉洩れ流量を減少するために、スロットルバルブの全閉位置を閉じ側に移動し過ぎると、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブのディスク部の外周部がスロットルボデーのボア壁部の内壁面に干渉しロックすることになり、スロットルバルブを所定の全閉位置にて止めることができないという問題が生じる。
【0009】
また、スロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法ばらつきを吸収するために、スロットルシャフトの軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受の円筒部の内周面との間の環状隙間(クリアランス)を大きくすると、スロットルバルブの回転動作時に、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)が増大し、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内周面に異常摩耗が発生する。これにより、スロットルシャフトの軸受摺動部の固着等の不具合が生じると、バルブロック等が生じ、スロットルバルブの弁開度を制御できなくなるという問題が生じる。
【0010】
さらに、スロットルボデーおよびスロットルバルブが樹脂成形で一体的に形成されている場合、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度が悪く、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定することは、非常に組付精度が悪いという問題が生じている。
【0011】
ここで、特許文献1に記載の内燃機関用スロットル装置のように、成形精度を上げるためにボールベアリングを保持するボス部を、スロットルボデーのボア壁部とは別体にしたとしても、上記のスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法ばらつきに加えて、スロットルボデーのボア壁部へのボス部の組付精度をも加味する必要があることから、上記の問題を解決するに至っていないという問題が生じている。
【0012】
【発明の目的】
本発明の目的は、スロットルボデーの軸受支持部へのプラグ一体型滑り軸受の筒状部の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。また、スロットルバルブの全閉時の全閉洩れ流量を小さくして正常なアイドル制御を実施することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。さらに、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の変位が増大することによるプラグ一体型滑り軸受の軸受部の異常摩耗を防止してバルブロック等の不具合を防止することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部の内周に収容保持されて、スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持すると共に、スロットルボデーの軸受支持部の開口部を気密的に閉塞するプラグ一体型滑り軸受に、内周においてスロットルシャフトの軸受摺動部の外周を摺動自在または回転自在に支持する筒状部(軸受円筒部)、およびこの筒状部よりも外径が大きい鍔状部(軸受フランジ部)を設けたことにより、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周がスロットルボデーの軸受支持部のシャフト挿入穴内に隙間嵌めされ、且つプラグ一体型滑り軸受の鍔状部がスロットルボデーの筒状の軸受支持部の環状端面に溶着または融着または接着または溶接等の結合方法を用いて固定(結合)される(アキシャル方向結合)。
【0014】
それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収することができるので、従来の技術(プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定するもの)と比べて、プラグ一体型滑り軸受の筒状部をスロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減できる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部を、耐熱性樹脂で一体的に形成し、且つプラグ一体型滑り軸受の鍔状部を、スロットルボデーの軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成した場合には、スロットルシャフトの軸方向のボア壁部のボア中心側に対して反対側の軸方向に向けて設置された軸受支持部の環状端面に、スロットルシャフトの軸方向のボア壁部のボア中心側の軸方向に向けて設置された鍔状部の環状端面を溶着固定する(アキシャル方向結合)。
【0016】
それによって、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度の悪い樹脂成形品同士の溶着固定であっても、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できるので、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデーの軸受支持部に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受に最適な組付方法を提供できる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受を、スロットルボデーの筒状の軸受支持部に組み付ける際に、スロットルバルブのシャフト部を構成するスロットルシャフトに対して、プラグ一体型滑り軸受の筒状部を調芯しながら、軸受支持部のシャフト挿入穴の内周面とスロットルシャフトの軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受の筒状部を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受の鍔状部の環状端面を、スロットルボデーの軸受支持部の環状端面に溶着固定する(アキシャル方向結合)。
【0018】
それによって、スロットルバルブおよびスロットルボデーのボア壁部や軸受支持部等の個々の部品精度が良くなくても、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の調芯により部品ばらつきを吸収できるので、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデーの軸受支持部に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受に最適な組付方法を提供できる。また、スロットルバルブの外周部とボア壁部の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)を最小限に設定できるので、スロットルバルブの全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量を減少でき、正常なアイドル制御を実施できる。
【0019】
また、スロットルバルブの全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止するために、スロットルバルブの全閉位置を閉じ側に移動し過ぎることを防止できるので、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブの外周部がスロットルボデーのボア壁部の内壁面に干渉しロックすることはなく、スロットルバルブを所定の全閉位置にて止めることができる。また、スロットルシャフトの軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周面との間に形成される隙間を大きくする必要が無いので、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)の増大を要因とする軸受異常磨耗を防止でき、バルブロックの不具合を防止できる。これにより、狙い通りに、スロットルバルブの弁開度を制御できる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部を、耐熱性樹脂で一体的に形成し、且つプラグ一体型滑り軸受の筒状部を、スロットルボデーの軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成した場合には、スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されたシャフト挿入穴の内周面に、スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置された筒状部の外周面を融着固定する(ラジアル方向結合)。それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受をスロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際に、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周面とスロットルボデーのシャフト挿入穴の内周面との間に形成される環状隙間に2次融着用溶融樹脂を流し込み、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周面をスロットルボデーのシャフト挿入穴の内周面に溶着固定する(ラジアル方向結合)。それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受は、スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持する滑り軸受機能、および外部から内部への異物の侵入を防止する異物侵入防止機能または内部から外部への吸入空気の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有していることを特徴としている。また、請求項7に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周部(シャフト摺動部分)のみに摺動性に優れる材料を樹脂成形またはインサート成形で一体的に形成したことにより、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周面とスロットルシャフトの軸受摺動部の外周面との間の摺動摩擦による軸受異常磨耗を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態の構成]
図1および図2は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した図で、図2はスロットルボデーのボア壁部構造を示した図である。
【0024】
本実施形態の電子制御式スロットル制御装置は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の吸入空気量を制御するスロットルバルブ1と、このスロットルバルブ1のシャフト部を構成するスロットルシャフト2と、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2を全開方向(または全閉方向)に駆動する駆動モータ3と、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2を全閉方向に付勢するコイルスプリング等のリターンスプリング(バルブ付勢手段)4と、駆動モータ3の回転出力をスロットルバルブ1およびスロットルシャフト2に伝達する歯車減速装置(動力伝達装置)と、この歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するアクチュエータケースと、内部に吸気通路を形成するスロットルボデー5と、駆動モータ3を電子制御するエンジン制御装置(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)とを備えた内燃機関用吸気制御装置である。
【0025】
そして、電子制御式スロットル制御装置は、自動車のアクセルペダル(図示せず)の踏み加減(アクセル操作量)に基づいてエンジンに流入する吸入空気量を制御することでエンジンの回転速度をコントロールするものである。なお、ECUには、アクセルペダルの踏み加減を電気信号(アクセル開度信号)に変換し、ECUへどれだけアクセルペダルが踏み込まれているかを出力するアクセル開度センサ(図示せず)が接続されている。
【0026】
また、電子制御式スロットル制御装置は、スロットルバルブ1の開度を電気信号(スロットル開度信号)に変換し、ECUへどれだけスロットルバルブ1が開いているかを出力するスロットルポジションセンサを備えている。このスロットルポジションセンサは、磁界発生源である分割型(略角形状)の永久磁石11と、この永久磁石11に磁化される分割型(略円弧状)のヨーク(磁性体:図示せず)と、分割型の永久磁石11に対向するようにギヤカバー10側に一体的に配置されたホール素子13と、このホール素子13と外部のECUとを電気的に接続するための導電性金属薄板よりなるターミナル(図示せず)と、ホール素子13への磁束を集中させる鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるステータ14とから構成されている。
【0027】
分割型の永久磁石11および分割型のヨークは、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ34の内周面に接着剤等を用いて固定されている。なお、分割型の永久磁石11は、隣設する2つのヨーク間に配されている。本実施形態の分割型の永久磁石11は、着磁方向が図1において図示上下方向(図示上側がN極、図示下側がS極)の略角形状の永久磁石が、互いに同じ極が同じ側になるように配置されている。ホール素子13は、非接触式の検出素子に相当するもので、永久磁石11の内周側に対向して配置され、感面にN極またはS極の磁界が発生すると、その磁界に感応して起電力(N極の磁界が発生すると+電位が生じ、S極の磁界が発生すると−電位が生じる)を発生するように設けられている。
【0028】
スロットルバルブ1は、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により略円板形状に形成されて、エンジンに吸入される吸入空気量を制御するバタフライ形の回転弁で、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21のバルブ保持部の外周に樹脂成形で一体的に形成されている。これにより、スロットルバルブ1とスロットルシャフト2とが一体化されて一体的に回転することが可能となる。
【0029】
ここで、本実施形態のスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部(円板状部)20の片端面(例えば吸入空気の流れ方向の上流側)または両端面には、樹脂製ディスク部20を補強するための補強用リブ23が一体的に形成されている。そして、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の一端面には、スロットルバルブ1が全閉位置まで閉じた際に、スロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に樹脂成形で一体的に形成された全閉ストッパ24に係止される被係止部としての全閉ストッパ部が一体的に形成されている。
【0030】
スロットルシャフト2は、その両端部がスロットルボデー5の第1、第2軸受支持部に回転自在または摺動自在に支持されている。ここで、本実施形態のスロットルシャフト2は、スロットルバルブ1を保持すると共に、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部を兼ねる樹脂製シャフト部21と、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20および樹脂製シャフト部21を補強すると共に、樹脂製シャフト部21内にインサート成形される金属製シャフト部22とから構成されている。
【0031】
樹脂製シャフト部21は、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部と同様に、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により略円筒形状に形成されており、その一端部(図示左端部)は、スロットルシャフト2の外周面に露出して、スロットルボデー5の第1軸受支持部内において回転自在に摺動する第1軸受摺動部として機能する。また、金属製シャフト部22は、例えばステンレス鋼等の金属材料により中軸丸棒状に形成されており、その他端部(図示右端部)は、スロットルシャフト2の外周面に露出して、スロットルボデー5の第2軸受支持部内において回転自在に摺動する第2軸受摺動部として機能する。
【0032】
なお、樹脂製シャフト部21の露出部(第1軸受摺動部)の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部の内周面との間には、プラグ一体型滑り軸受7が装着されている。一方、金属製シャフト部22の露出部の外周面とスロットルボデー5の第2軸受支持部の内周面との間には、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびオイルシール等が装着されている。また、金属製シャフト部22の図示右端面(後述するギヤ室内に突出する端面)には、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ34の内周部に一体的に設けられた円環板状の金属部材27がかしめ固定されている。
【0033】
ここで、本実施形態のアクチュエータケースは、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面に樹脂成形で一体的に形成されギヤケース(ギヤハウジング、ケース本体)9と、このギヤケース9の開口側を閉塞すると共に、スロットルポジションセンサを保持するギヤカバー(センサカバー、カバー)10とから構成されている。
【0034】
ギヤケース9は、ボア壁部6と同一の樹脂材料によって所定の形状に形成されて、駆動モータ3を保持固定すると共に、内部に歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するギヤ室を形成する。また、ギヤケース9の内壁面には、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全開位置にて規制するための全開ストッパ(図示せず)が一体的に形成されている。
【0035】
ギヤカバー10は、上述したスロットルポジションセンサの各端子間を電気的に絶縁する熱可塑性樹脂等の樹脂材料によって所定の形状に形成されている。そして、ギヤカバー10は、ギヤケース9の開口側に設けられた嵌合部に嵌め合わされる被嵌合部を有し、リベットおよびスクリュー(図示せず)もしくは熱かしめ等によってギヤケース9の開口側端部に組み付けられている。
【0036】
本実施形態の駆動モータ3は、ギヤケース9およびギヤカバー10内に埋設されたモータ用通電端子に一体的に接続されて、通電されるとモータシャフト31が正転方向または逆転方向に回転する電動式のアクチュエータ(駆動源)である。そして、減速歯車装置は、駆動モータ3の回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、駆動モータ3のモータシャフト(出力軸)31の外周に固定されたピニオンギヤ32と、このピニオンギヤ32と噛み合って回転する中間減速ギヤ33と、この中間減速ギヤ33と噛み合って回転するバルブギヤ34とを有し、スロットルバルブ1およびそのスロットルシャフト2を回転駆動するバルブ駆動手段である。
【0037】
ピニオンギヤ32は、金属材料により所定の形状に一体的に形成され、駆動モータ3のモータシャフト31と一体的に回転するモータギヤである。中間減速ギヤ33は、樹脂材料により所定の形状に一体成形され、回転中心を成す支持軸35の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ33には、ピニオンギヤ32に噛み合う大径ギヤ36、およびバルブギヤ34に噛み合う小径ギヤ37が設けられている。また、支持軸35は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面に樹脂成形で一体的に形成されており、その先端部(図示右端部)がギヤカバー10の内壁面に形成された凹状部に嵌め込まれている。
【0038】
バルブギヤ34は、樹脂材料により所定の略円環形状に一体成形され、そのバルブギヤ34の外周面には、中間減速ギヤ33の小径ギヤ37と噛み合うギヤ部(歯部)38が一体的に形成されている。また、バルブギヤ34のボア壁部6側面から図示左方向に向かって突出するように一体的に形成された円筒状部の外周部は、リターンスプリング4の図示右端部のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド39として機能する。なお、バルブギヤ34の外周部には、スロットルバルブ1が全開位置まで開いた際に、ギヤケース9の内壁面に樹脂成形で一体的に形成された全開ストッパに係止される全開ストッパ部(図示せず)が一体的に形成されている。
【0039】
リターンスプリング4は、スロットルシャフト2の金属製シャフト部22の外周側に装着されており、その一端部(図示左端部)がスロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤケース9の円筒凹形状の底壁面に設けられたボデー側フック(第1係止部:図示せず)に保持され、また、その他端部(図示右端部)がバルブギヤ34のボア壁部6側面に設けられたギヤ側フック(第2係止部)に保持されている。
【0040】
スロットルボデー5は、内部にスロットルバルブ1を開閉自在に収容する円管状ボア壁部6を有し、且つこのボア壁部6内にエンジンに向かう吸入空気が流れる円形状の吸気通路を形成するスロットルハウジングであって、ボア壁部6のボア内径内(吸気通路内)にスロットルバルブ1を全閉位置から全開位置に至るまで回動方向に回転自在に保持する装置であり、エンジンのインテークマニホールドに固定ボルトや締結ネジ等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。
【0041】
このスロットルボデー5のボア壁部6には、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を、プラグ一体型滑り軸受7を介して回転自在に支持する円筒形状の第1軸受支持部41と、スロットルシャフト2の金属製シャフト部22の第2軸受摺動部を、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8を介して回転自在に支持する円筒形状の第2軸受支持部42とがそれぞれ設けられている。
【0042】
第1軸受支持部41には、樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を回転自在に保持する丸穴形状の第1シャフト挿入穴43が設けられ、また、第2軸受支持部42には、金属製シャフト部22の第2軸受摺動部を回転自在に保持する丸穴形状の第2シャフト挿入穴44を有している。なお、第1軸受支持部41のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の開口側で外部に露出する円環状端面を有している。そして、第1軸受支持部41の円環状端面は、スロットルシャフト2の軸方向のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の軸方向に向けて設置されている。
【0043】
また、第2軸受支持部42は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤケース9の円筒凹形状の底壁面から図示右方向に向かって突出するように一体的に形成されており、その外周部は、リターンスプリング4の図示左端部のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド46として機能する。また、ボア壁部6の外周部および取付ステー部には、エンジンのインテークマニホールドにスロットルボデー5を締め付け固定するための固定ボルトや締結ネジ等の締結具が挿通する挿通孔47が複数個(本例では4個)形成されている。
【0044】
ここで、本実施形態のスロットルボデー5のボア壁部6は、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により所定の形状に形成され、円管形状のボア外管51内に、内部に吸気通路を形成する円管形状のボア内管52を配置した二重管構造に形成されている。ボア外管51およびボア内管52は、エアクリーナ(図示せず)から吸気管(図示せず)を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部、およびエンジンのサージタンクまたはインテークマニホールドに吸入空気を流入させるための空気出口部を有し、吸入空気の流れ方向に渡って略同一の内径および外径となるように樹脂成形で一体的に形成されている。
【0045】
なお、ボア内管52内には、エンジンへの吸入空気が流れる吸気通路が形成されており、その吸気通路内には、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2が回転自在に収容されている。そして、ボア外管51とボア内管52との間の環状空間がそのほぼ中央(スロットルバルブ1の全閉位置の近傍のスロットルシャフト2の軸心部の径方向)で全周に渡って隔壁53で仕切られている。そして、隔壁53よりも上流側の環状空間は、吸気管の内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)54とされている。また、隔壁53よりも下流側の環状空間は、インテークマニホールドの内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)55とされている。
【0046】
なお、ボア外管51の外周部に、スロットルバルブ1を迂回するバイパス通路を流れる空気量を調整してエンジンのアイドル回転速度を制御するためのアイドル回転速度制御弁(アイドルスピード・コントロール・バルブ:以下ISCバルブと言う)が装着されていても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6よりも吸入空気の流れ方向の上流側の吸気管に、ブローバイガス還元装置(PCV)の出口孔または蒸散防止装置のパージ用チューブが取り付けられていても良い。
【0047】
この場合には、吸気管内に、ブローバイガスに含まれるエンジンオイルが霧状(ミスト状)に漂っている可能性があり、この霧状のエンジンオイルが吸気管の内壁面に堆積してデポジットとなっている可能性がある。このため、上記の塞き止め凹部54に、吸気管の内壁面より伝ってくるオイルミストやデポジットを塞き止めることで、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2の動作不良を防止できる。
【0048】
ここで、本実施形態のスロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52の内壁面、つまり吸気通路の通路壁面には、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ24が設けられている。この全閉ストッパ24は、ボア内管52の内壁面、つまり吸気通路の通路壁面よりボア内径側に突出するように、吸気通路の通路壁面に樹脂成形で一体的に形成(樹脂一体成形)されている。
【0049】
本実施形態のプラグ一体型滑り軸受7は、スロットルボデー5と同種系の樹脂で一体的に形成されており、プラグ(盲栓)を摺動性の良い材料で成形し、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化することで、コストダウンを図るようにした樹脂成形品である。このプラグ一体型滑り軸受7は、樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を回転自在に支持する滑り軸受機能、外部からスロットルボデー5のボア壁部6のボア内径側(吸気通路側)へのダスト等の異物の侵入を防止する異物侵入防止機能、およびスロットルボデー5のボア壁部6のボア内径側(吸気通路側)から外部への吸入空気やオイルミスト等の流動体の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有している。
【0050】
そして、プラグ一体型滑り軸受7は、プラグ(盲栓)を構成する略円板状の閉塞部61、この閉塞部61の外周から半径方向外方に突出した略円環板状のフランジ部(鍔状部)62、および閉塞部61のボア内径側に一体化されて、滑り軸受を構成する袋状円筒部(軸受円筒部、筒状部)63等から構成されている。閉塞部61は、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の開口部を気密的に塞ぐ部位である。
【0051】
また、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62は、袋状円筒部63よりも外径が大きく、スロットルボデー5の第1軸受支持部41のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の開口側で外部に露出する円環状端面に溶着固定される円環状端面を有している。なお、このフランジ部62の円環状端面は、スロットルシャフト2の軸方向のボア壁部6のボア中心側の軸方向に向けて設置され、且つスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に対向して設置されている。
【0052】
また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面は、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周を回転自在に支持する軸受摺動面とされ、外周面がスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面に隙間嵌めされている。なお、第1シャフト挿入穴43の内周面は、スロットルシャフト2の軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されており、また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面は、スロットルシャフト2の軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されている。
【0053】
ここで、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面との間には、袋状円筒部63をスロットルシャフト2の軸心に対して調芯することが可能な円環状隙間(クリアランス)を設定することが望ましい。また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面とスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間には、好適には、スロットルシャフト2が袋状円筒部63の内周にて摺動回転するのに必要な最小の円環状隙間(クリアランス)を設定することが望ましい。
【0054】
[第1実施形態の組付方法]
次に、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置の組付方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0055】
プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際には、事前にスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびオイルシールを、スロットルボデー5のボア壁部6および第1、第2軸受支持部41、42に組み付けておく。
【0056】
そして、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面を案内として、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の位置に対して調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間に挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7を保持する。
【0057】
次に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20を、スロットルバルブ1の全閉位置にて全閉ストッパ24に係止させた状態(スロットルバルブ1をボア壁部6の内壁面に接触させた状態)で、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面をスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定する(アキシャル方向結合)。すなわち、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部に垂直なスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62を溶着固定する(アキシャル(軸)方向溶着)。これにより、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の軸心がスロットルシャフト2の軸心に対して軸振れすることなく、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を容易にスロットルボデー5の第1軸受支持部41に固定できる。
【0058】
[第1実施形態の作用]
次に、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置の作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0059】
運転者(ドライバー)がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号がECUに入力される。そして、ECUによってスロットルバルブ1が所定の開度となるように駆動モータ3が通電されて、駆動モータ3のモータシャフト31が回転する。そして、駆動モータ3のトルクが、ピニオンギヤ32、中間減速ギヤ33およびバルブギヤ34に伝達される。これにより、バルブギヤ34が、リターンスプリング4の付勢力に抗してアクセルペダルの踏み込み量に対応した回転角度だけ回転する。
【0060】
したがって、バルブギヤ34が回転するので、スロットルシャフト2がバルブギヤ34と同じ回転角度だけ回転し、スロットルバルブ1が全閉位置より全開位置側へ開く方向(全開方向)に回転駆動される。この結果、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52内に形成された吸気通路が所定の開度だけ開かれるので、エンジンの回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に対応した速度に変更される。
【0061】
逆に、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、リターンスプリング4の付勢力によりスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、バルブギヤ34およびアクセルペダル等が元の位置(アイドリング位置、スロットルバルブ1の全閉位置)まで戻される。なお、ドライバーがアクセルペダルを戻すと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号(0%)が出力されるので、ECUによってスロットルバルブ1が全閉時の開度となるように駆動モータ3を通電して、駆動モータ3のモータシャフト31を逆回転させるようにしても良い。この場合には、駆動モータ3によってスロットルバルブ1を全閉方向に回転駆動できる。
【0062】
このとき、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20に設けられる全閉ストッパ部のバルブ荷重印加面が、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52の内壁面に樹脂成形された全閉ストッパ24のバルブ荷重受け面に当接するまで、リターンスプリング4の付勢力によりスロットルバルブ1が全開位置側より全閉位置側へ閉じる方向(全閉方向)に回転する。そして、全閉ストッパ24によって、スロットルバルブ1の全閉方向のそれ以上の回転動作が規制されるので、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52内に形成された吸気通路内においてスロットルバルブ1が所定の全閉位置に保持される。これにより、エンジンへの吸気通路が全閉されて、エンジンの回転速度がアイドル回転速度となる。
【0063】
[第1実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置においては、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際に、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21およびドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8に対して、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定している(アキシャル方向結合)。
【0064】
それによって、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度の悪い樹脂成形品同士(樹脂製のスロットルボデー5と樹脂製のプラグ一体型滑り軸受7)の溶着固定であっても、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21、スロットルボデー5のボア壁部6や第1軸受支持部41、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。これにより、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20およびスロットルボデー5のボア壁部6や第1軸受支持部41等の個々の部品精度または寸法精度が良くなくても、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受7に最適な組付方法を提供できる。また、従来の技術(プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定するもの)と比べて、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63をスロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減できる。
【0065】
また、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部とボア壁部6の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)を最小限に設定できるので、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量を減少でき、正常なアイドル制御を実施できる。すなわち、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部とボア壁部6の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)の拡大による、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止できるので、内燃機関のアイドル回転速度が狙い値よりも高くなることを防止できる。
【0066】
また、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止するために、スロットルバルブ1の全閉位置を閉じ側に移動し過ぎることを防止できるので、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部がスロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に干渉しロックすることはなく、スロットルバルブ1を所定の全閉位置にて止めることができる。
【0067】
また、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面との間に形成される円環状隙間(クリアランス)を大きくする必要が無いので、スロットルシャフト2の振動によるスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)の増大を要因とする軸受異常磨耗(プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周部の異常磨耗)を防止でき、バルブロックの不具合を防止できる。これにより、狙い通りに、スロットルバルブ1の弁開度を制御できる。
【0068】
[第2実施形態]
図3は本発明の第2実施形態を示したもので、電子制御式スロットル制御装置の主要構造を示した図である。
【0069】
本実施形態では、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に、第1軸受支持部41の外周面と内周面とを連通する半径方向の連通孔64を1個または2個以上所定の間隔(例えば周方向に等間隔)で設けている。なお、連通孔64は、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43との間に形成される、円周方向の円環状隙間(クリアランス)に2次融着用溶融樹脂を流し込むためのゲートとして使用する。そして、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63は、樹脂部材(充填部材)65を介してスロットルボデー5の第1軸受支持部41に溶着固定されている。
【0070】
また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の、連通孔64に対応した外周面には、樹脂部材(充填部材)65を介してスロットルボデー5の第1軸受支持部41の内周との結合強度を向上させるための円環状の凹状部(環状溝)66が形成されている。なお、環状溝66を廃止して、袋状円筒部63の外周面を袋状円筒部63の軸心を曲率中心とする真円形状の曲率面としても良く、また、環状溝66の代わりに、部分環状の凹状部または網目状や格子状の刻み目を形成しても良い。
【0071】
そして、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際に、先ず第1実施形態に示したように、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部に垂直なスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62を溶着固定する(アキシャル(軸)方向溶着)。
【0072】
その後に、連通孔64からプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43との間に形成される、円周方向の円環状隙間(クリアランス)に2次融着用溶融樹脂を流し込み、連通孔64およびクリアランス内に充填した後に固化(硬化)させることで、樹脂部材65を介してプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63をスロットルボデー5の第1軸受支持部41に溶着固定している(ラジアル(半径)方向結合)。
【0073】
[他の実施形態]
本実施形態では、非接触式の検出素子としてホール素子13を使用した例を説明したが、非接触式の検出素子としてホールICまたは磁気抵抗素子等を使用しても良い。また、本実施形態では、磁界発生源として分割型の永久磁石11を採用した例を説明したが、磁界発生源として円筒形状の永久磁石を採用しても良い。
【0074】
本実施形態では、本発明を、減速歯車機構を介して駆動モータ3等のアクチュエータによりバルブギヤ34およびスロットルシャフト2を回転駆動して、スロットルバルブ1を回転駆動するようにした電子制御式スロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明を、アクセルペダルの踏み込み量をワイヤーケーブルを介して機械的にスロットルレバーおよびスロットルシャフトに伝えて、スロットルバルブを作動させるようにした内燃機関用スロットル装置に適用しても良い。
【0075】
本実施形態では、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を同心させた二重管構造に形成したが、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を天地方向の天側に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を天地方向の地側に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を一重管構造としても良い。
【0076】
本実施形態では、エンジン冷却水をスロットルボデー5に導入することなく、冬季等の寒冷時のスロットルバルブ1のアイシングを防止して部品点数を減少する目的で、スロットルバルブ1よりも上流側および下流側からボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部54、55を設けているが、少なくともスロットルバルブ1よりも上流側の吸気管の内周面を伝ってボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部54のみを設けるようにしても良い。
【0077】
本実施形態では、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ24を、樹脂製のスロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に樹脂成形で一体的に形成しているが、バルブギヤ(回転体)34の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパを、樹脂製のギヤケース9の内壁面に樹脂成形で一体的に形成しても良い。また、全閉ストッパを、例えばアルミニウムダイカスト製のスロットルボデーのボア壁部の内壁面、あるいは例えばアルミニウムダイカスト製のギヤケースの内壁面に鋳造成形で一体的に形成しても良い。
【0078】
本実施形態では、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20を、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の外周に樹脂成形で一体的に形成しているが、例えばスロットルバルブ1の円筒状の樹脂製シャフト部を、金属材料製のスロットルシャフトのバルブ保持部の外周に嵌め合わせても良い。また、スロットルバルブとスロットルシャフトとの両方とも金属材料または樹脂材料で形成して、スロットルバルブとスロットルシャフトとを締結部材により締め付け固定しても良い。
【0079】
本実施形態では、プラグ一体型滑り軸受7を、スロットルボデー5と同種系の耐熱性樹脂による樹脂成形で一体的に形成しているが、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部(筒状部)63の内周部(シャフト摺動部分)のみを摺動性に優れる低摺動材料とし、袋状円筒部(筒状部)63の外周部に低摺動材料をインサート成形または樹脂成形で一体的に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した断面図である(第1実施形態)。
【図2】スロットルボデーのボア壁部構造を示した断面図である(第1実施形態)。
【図3】電子制御式スロットル制御装置の主要構造を示した断面図である(第2実施形態)。
【図4】内燃機関用スロットル装置の全体構造を示した断面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 スロットルバルブ
2 スロットルシャフト
5 スロットルボデー
6 ボア壁部
7 プラグ一体型滑り軸受
8 ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)
24 全閉ストッパ
41 第1軸受支持部
42 第2軸受支持部
43 第1シャフト挿入穴
44 第2シャフト挿入穴
61 閉塞部
62 フランジ部(鍔状部)
63 袋状円筒部(軸受円筒部、筒状部)
64 連通孔
65 樹脂部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットルシャフトの軸受摺動部を回転自在に支持する滑り軸受機能、外部からボア壁部のボア内径側(吸気通路側)への異物の侵入を防止する異物侵入防止機能、およびボア壁部のボア内径側(吸気通路側)から外部への吸入空気の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有するプラグ一体型滑り軸受を備えた内燃機関用スロットル装置に関するもので、特に駆動モータ等のアクチュエータによってスロットルバルブの弁開度をスロットル操作量に対応して制御する電子制御式スロットル制御装置の軸受構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図4に示したように、内燃機関への吸入空気量を制御するスロットルバルブ101と、このスロットルバルブ101のシャフト部を構成するスロットルシャフト102と、円管状ボア壁部103内にスロットルバルブ101を開閉自在に収容するスロットルボデー104と、ボア壁部103の外壁面より軸方向の一端側に突出するように設けられた第1軸受支持部105内に圧入固定されて、スロットルシャフト102の第1軸受摺動部を回転自在に支持するための滑り軸受107と、ボア壁部103の外壁面より軸方向の他端側に突出するように設けられた第2軸受支持部106内に圧入固定されて、スロットルシャフト102の第2軸受摺動部を回転自在に支持するためのギヤ側滑り軸受108と、第1軸受支持部105内に形成される第1シャフト挿入穴111の開口側をシールするためのプラグ(盲栓)109と、第2軸受支持部106内に形成される第2シャフト挿入穴112の開口側をシールするためのオイルシール110とを備えた内燃機関用スロットル装置が提案されている。
また、スロットルバルブを保持固定するスロットルシャフトの両端部を回転自在に軸支するボールベアリングを固定するための袋筒状のボス部を、樹脂製のスロットルボデーの、内部に吸気通路を形成する円管状ボス壁部とは別体で構成した内燃機関用スロットル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、図4のプラグ(盲栓)109を摺動性の良い材料で成形し、滑り軸受107と一体化することでコストダウンを図る目的で、スロットルバルブを保持固定するスロットルシャフトの一端部をボールベアリングで軸支し、且つスロットルシャフトの他端部をキャップ形状のプレーンベアリング(プラグ一体型滑り軸受)で軸支した内燃機関用スロットル装置(例えば、特許文献2、特許文献3参照)も知られている。
【0004】
上記の特許文献2、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置に記載のプラグ一体型滑り軸受は、一端側がシャフト挿入用に開口されており、他端側は底が有るカップの形状をしている。プラグ一体型滑り軸受は、その円筒部の外周面とスロットルボデーの軸受支持部の内周面とで圧入固定されている。そして、プラグ一体型滑り軸受の円筒内径部には、スロットルシャフトが挿入され、摺動回転できるようにスロットルシャフトの他端部を軸支している。これにより、プラグ一体型滑り軸受は、滑り軸受機能を持ちつつ、外部からボア壁部のボア内径側(吸気通路側)へのダストの侵入を防止するダスト侵入防止機能や、ボア壁部のボア内径側(吸気通路側)からの流動体(エア、液体)の外部への洩れを防止する流動体洩れ防止機能を有している。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−173227号公報(第1−6頁、図1−図9)
【特許文献2】
米国特許第5758977号公報(第1−5頁、図1−図2)
【特許文献3】
特開2001−289068号公報(第1−9頁、図1−図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献2、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置においては、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面とスロットルボデーの軸受支持部の内周面との間で圧入固定されているため、スロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法精度が必要となる。
【0007】
なぜなら、これらの寸法ばらつきが大きいと、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制されている時(スロットルバルブの全閉時)のスロットルバルブのディスク部の外周部とスロットルボデーのボア壁部の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)が大きくなり、スロットルバルブの全閉時の吸入空気の洩れ量(全閉洩れ流量)が増加する。これにより、内燃機関のアイドル回転速度が狙い値よりも高くなるので、正常なアイドル制御を実施できないという問題が生じる。
【0008】
このような問題を解消する目的で、つまり全閉洩れ流量を減少するために、スロットルバルブの全閉位置を閉じ側に移動し過ぎると、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブのディスク部の外周部がスロットルボデーのボア壁部の内壁面に干渉しロックすることになり、スロットルバルブを所定の全閉位置にて止めることができないという問題が生じる。
【0009】
また、スロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法ばらつきを吸収するために、スロットルシャフトの軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受の円筒部の内周面との間の環状隙間(クリアランス)を大きくすると、スロットルバルブの回転動作時に、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)が増大し、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内周面に異常摩耗が発生する。これにより、スロットルシャフトの軸受摺動部の固着等の不具合が生じると、バルブロック等が生じ、スロットルバルブの弁開度を制御できなくなるという問題が生じる。
【0010】
さらに、スロットルボデーおよびスロットルバルブが樹脂成形で一体的に形成されている場合、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度が悪く、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定することは、非常に組付精度が悪いという問題が生じている。
【0011】
ここで、特許文献1に記載の内燃機関用スロットル装置のように、成形精度を上げるためにボールベアリングを保持するボス部を、スロットルボデーのボア壁部とは別体にしたとしても、上記のスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部、スロットルボデーの軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の円筒部の内外径等の寸法ばらつきに加えて、スロットルボデーのボア壁部へのボス部の組付精度をも加味する必要があることから、上記の問題を解決するに至っていないという問題が生じている。
【0012】
【発明の目的】
本発明の目的は、スロットルボデーの軸受支持部へのプラグ一体型滑り軸受の筒状部の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。また、スロットルバルブの全閉時の全閉洩れ流量を小さくして正常なアイドル制御を実施することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。さらに、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の変位が増大することによるプラグ一体型滑り軸受の軸受部の異常摩耗を防止してバルブロック等の不具合を防止することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部の内周に収容保持されて、スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持すると共に、スロットルボデーの軸受支持部の開口部を気密的に閉塞するプラグ一体型滑り軸受に、内周においてスロットルシャフトの軸受摺動部の外周を摺動自在または回転自在に支持する筒状部(軸受円筒部)、およびこの筒状部よりも外径が大きい鍔状部(軸受フランジ部)を設けたことにより、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周がスロットルボデーの軸受支持部のシャフト挿入穴内に隙間嵌めされ、且つプラグ一体型滑り軸受の鍔状部がスロットルボデーの筒状の軸受支持部の環状端面に溶着または融着または接着または溶接等の結合方法を用いて固定(結合)される(アキシャル方向結合)。
【0014】
それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収することができるので、従来の技術(プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定するもの)と比べて、プラグ一体型滑り軸受の筒状部をスロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減できる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部を、耐熱性樹脂で一体的に形成し、且つプラグ一体型滑り軸受の鍔状部を、スロットルボデーの軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成した場合には、スロットルシャフトの軸方向のボア壁部のボア中心側に対して反対側の軸方向に向けて設置された軸受支持部の環状端面に、スロットルシャフトの軸方向のボア壁部のボア中心側の軸方向に向けて設置された鍔状部の環状端面を溶着固定する(アキシャル方向結合)。
【0016】
それによって、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度の悪い樹脂成形品同士の溶着固定であっても、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できるので、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデーの軸受支持部に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受に最適な組付方法を提供できる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受を、スロットルボデーの筒状の軸受支持部に組み付ける際に、スロットルバルブのシャフト部を構成するスロットルシャフトに対して、プラグ一体型滑り軸受の筒状部を調芯しながら、軸受支持部のシャフト挿入穴の内周面とスロットルシャフトの軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受の筒状部を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受の鍔状部の環状端面を、スロットルボデーの軸受支持部の環状端面に溶着固定する(アキシャル方向結合)。
【0018】
それによって、スロットルバルブおよびスロットルボデーのボア壁部や軸受支持部等の個々の部品精度が良くなくても、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の調芯により部品ばらつきを吸収できるので、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデーの軸受支持部に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受に最適な組付方法を提供できる。また、スロットルバルブの外周部とボア壁部の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)を最小限に設定できるので、スロットルバルブの全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量を減少でき、正常なアイドル制御を実施できる。
【0019】
また、スロットルバルブの全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止するために、スロットルバルブの全閉位置を閉じ側に移動し過ぎることを防止できるので、スロットルバルブの回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブの外周部がスロットルボデーのボア壁部の内壁面に干渉しロックすることはなく、スロットルバルブを所定の全閉位置にて止めることができる。また、スロットルシャフトの軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周面との間に形成される隙間を大きくする必要が無いので、スロットルシャフトの振動によるスロットルシャフトの軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)の増大を要因とする軸受異常磨耗を防止でき、バルブロックの不具合を防止できる。これにより、狙い通りに、スロットルバルブの弁開度を制御できる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、スロットルボデーの筒状の軸受支持部を、耐熱性樹脂で一体的に形成し、且つプラグ一体型滑り軸受の筒状部を、スロットルボデーの軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成した場合には、スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されたシャフト挿入穴の内周面に、スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置された筒状部の外周面を融着固定する(ラジアル方向結合)。それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受をスロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際に、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周面とスロットルボデーのシャフト挿入穴の内周面との間に形成される環状隙間に2次融着用溶融樹脂を流し込み、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の外周面をスロットルボデーのシャフト挿入穴の内周面に溶着固定する(ラジアル方向結合)。それによって、内燃機関用スロットル装置の各構成部品、すなわちスロットルバルブ、スロットルシャフト、スロットルボデーのボア壁部や軸受支持部、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受は、スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持する滑り軸受機能、および外部から内部への異物の侵入を防止する異物侵入防止機能または内部から外部への吸入空気の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有していることを特徴としている。また、請求項7に記載の発明によれば、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周部(シャフト摺動部分)のみに摺動性に優れる材料を樹脂成形またはインサート成形で一体的に形成したことにより、プラグ一体型滑り軸受の筒状部の内周面とスロットルシャフトの軸受摺動部の外周面との間の摺動摩擦による軸受異常磨耗を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態の構成]
図1および図2は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した図で、図2はスロットルボデーのボア壁部構造を示した図である。
【0024】
本実施形態の電子制御式スロットル制御装置は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の吸入空気量を制御するスロットルバルブ1と、このスロットルバルブ1のシャフト部を構成するスロットルシャフト2と、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2を全開方向(または全閉方向)に駆動する駆動モータ3と、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2を全閉方向に付勢するコイルスプリング等のリターンスプリング(バルブ付勢手段)4と、駆動モータ3の回転出力をスロットルバルブ1およびスロットルシャフト2に伝達する歯車減速装置(動力伝達装置)と、この歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するアクチュエータケースと、内部に吸気通路を形成するスロットルボデー5と、駆動モータ3を電子制御するエンジン制御装置(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)とを備えた内燃機関用吸気制御装置である。
【0025】
そして、電子制御式スロットル制御装置は、自動車のアクセルペダル(図示せず)の踏み加減(アクセル操作量)に基づいてエンジンに流入する吸入空気量を制御することでエンジンの回転速度をコントロールするものである。なお、ECUには、アクセルペダルの踏み加減を電気信号(アクセル開度信号)に変換し、ECUへどれだけアクセルペダルが踏み込まれているかを出力するアクセル開度センサ(図示せず)が接続されている。
【0026】
また、電子制御式スロットル制御装置は、スロットルバルブ1の開度を電気信号(スロットル開度信号)に変換し、ECUへどれだけスロットルバルブ1が開いているかを出力するスロットルポジションセンサを備えている。このスロットルポジションセンサは、磁界発生源である分割型(略角形状)の永久磁石11と、この永久磁石11に磁化される分割型(略円弧状)のヨーク(磁性体:図示せず)と、分割型の永久磁石11に対向するようにギヤカバー10側に一体的に配置されたホール素子13と、このホール素子13と外部のECUとを電気的に接続するための導電性金属薄板よりなるターミナル(図示せず)と、ホール素子13への磁束を集中させる鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるステータ14とから構成されている。
【0027】
分割型の永久磁石11および分割型のヨークは、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ34の内周面に接着剤等を用いて固定されている。なお、分割型の永久磁石11は、隣設する2つのヨーク間に配されている。本実施形態の分割型の永久磁石11は、着磁方向が図1において図示上下方向(図示上側がN極、図示下側がS極)の略角形状の永久磁石が、互いに同じ極が同じ側になるように配置されている。ホール素子13は、非接触式の検出素子に相当するもので、永久磁石11の内周側に対向して配置され、感面にN極またはS極の磁界が発生すると、その磁界に感応して起電力(N極の磁界が発生すると+電位が生じ、S極の磁界が発生すると−電位が生じる)を発生するように設けられている。
【0028】
スロットルバルブ1は、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により略円板形状に形成されて、エンジンに吸入される吸入空気量を制御するバタフライ形の回転弁で、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21のバルブ保持部の外周に樹脂成形で一体的に形成されている。これにより、スロットルバルブ1とスロットルシャフト2とが一体化されて一体的に回転することが可能となる。
【0029】
ここで、本実施形態のスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部(円板状部)20の片端面(例えば吸入空気の流れ方向の上流側)または両端面には、樹脂製ディスク部20を補強するための補強用リブ23が一体的に形成されている。そして、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の一端面には、スロットルバルブ1が全閉位置まで閉じた際に、スロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に樹脂成形で一体的に形成された全閉ストッパ24に係止される被係止部としての全閉ストッパ部が一体的に形成されている。
【0030】
スロットルシャフト2は、その両端部がスロットルボデー5の第1、第2軸受支持部に回転自在または摺動自在に支持されている。ここで、本実施形態のスロットルシャフト2は、スロットルバルブ1を保持すると共に、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部を兼ねる樹脂製シャフト部21と、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20および樹脂製シャフト部21を補強すると共に、樹脂製シャフト部21内にインサート成形される金属製シャフト部22とから構成されている。
【0031】
樹脂製シャフト部21は、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部と同様に、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により略円筒形状に形成されており、その一端部(図示左端部)は、スロットルシャフト2の外周面に露出して、スロットルボデー5の第1軸受支持部内において回転自在に摺動する第1軸受摺動部として機能する。また、金属製シャフト部22は、例えばステンレス鋼等の金属材料により中軸丸棒状に形成されており、その他端部(図示右端部)は、スロットルシャフト2の外周面に露出して、スロットルボデー5の第2軸受支持部内において回転自在に摺動する第2軸受摺動部として機能する。
【0032】
なお、樹脂製シャフト部21の露出部(第1軸受摺動部)の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部の内周面との間には、プラグ一体型滑り軸受7が装着されている。一方、金属製シャフト部22の露出部の外周面とスロットルボデー5の第2軸受支持部の内周面との間には、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびオイルシール等が装着されている。また、金属製シャフト部22の図示右端面(後述するギヤ室内に突出する端面)には、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ34の内周部に一体的に設けられた円環板状の金属部材27がかしめ固定されている。
【0033】
ここで、本実施形態のアクチュエータケースは、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面に樹脂成形で一体的に形成されギヤケース(ギヤハウジング、ケース本体)9と、このギヤケース9の開口側を閉塞すると共に、スロットルポジションセンサを保持するギヤカバー(センサカバー、カバー)10とから構成されている。
【0034】
ギヤケース9は、ボア壁部6と同一の樹脂材料によって所定の形状に形成されて、駆動モータ3を保持固定すると共に、内部に歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するギヤ室を形成する。また、ギヤケース9の内壁面には、スロットルバルブ1の全開方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全開位置にて規制するための全開ストッパ(図示せず)が一体的に形成されている。
【0035】
ギヤカバー10は、上述したスロットルポジションセンサの各端子間を電気的に絶縁する熱可塑性樹脂等の樹脂材料によって所定の形状に形成されている。そして、ギヤカバー10は、ギヤケース9の開口側に設けられた嵌合部に嵌め合わされる被嵌合部を有し、リベットおよびスクリュー(図示せず)もしくは熱かしめ等によってギヤケース9の開口側端部に組み付けられている。
【0036】
本実施形態の駆動モータ3は、ギヤケース9およびギヤカバー10内に埋設されたモータ用通電端子に一体的に接続されて、通電されるとモータシャフト31が正転方向または逆転方向に回転する電動式のアクチュエータ(駆動源)である。そして、減速歯車装置は、駆動モータ3の回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、駆動モータ3のモータシャフト(出力軸)31の外周に固定されたピニオンギヤ32と、このピニオンギヤ32と噛み合って回転する中間減速ギヤ33と、この中間減速ギヤ33と噛み合って回転するバルブギヤ34とを有し、スロットルバルブ1およびそのスロットルシャフト2を回転駆動するバルブ駆動手段である。
【0037】
ピニオンギヤ32は、金属材料により所定の形状に一体的に形成され、駆動モータ3のモータシャフト31と一体的に回転するモータギヤである。中間減速ギヤ33は、樹脂材料により所定の形状に一体成形され、回転中心を成す支持軸35の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ33には、ピニオンギヤ32に噛み合う大径ギヤ36、およびバルブギヤ34に噛み合う小径ギヤ37が設けられている。また、支持軸35は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面に樹脂成形で一体的に形成されており、その先端部(図示右端部)がギヤカバー10の内壁面に形成された凹状部に嵌め込まれている。
【0038】
バルブギヤ34は、樹脂材料により所定の略円環形状に一体成形され、そのバルブギヤ34の外周面には、中間減速ギヤ33の小径ギヤ37と噛み合うギヤ部(歯部)38が一体的に形成されている。また、バルブギヤ34のボア壁部6側面から図示左方向に向かって突出するように一体的に形成された円筒状部の外周部は、リターンスプリング4の図示右端部のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド39として機能する。なお、バルブギヤ34の外周部には、スロットルバルブ1が全開位置まで開いた際に、ギヤケース9の内壁面に樹脂成形で一体的に形成された全開ストッパに係止される全開ストッパ部(図示せず)が一体的に形成されている。
【0039】
リターンスプリング4は、スロットルシャフト2の金属製シャフト部22の外周側に装着されており、その一端部(図示左端部)がスロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤケース9の円筒凹形状の底壁面に設けられたボデー側フック(第1係止部:図示せず)に保持され、また、その他端部(図示右端部)がバルブギヤ34のボア壁部6側面に設けられたギヤ側フック(第2係止部)に保持されている。
【0040】
スロットルボデー5は、内部にスロットルバルブ1を開閉自在に収容する円管状ボア壁部6を有し、且つこのボア壁部6内にエンジンに向かう吸入空気が流れる円形状の吸気通路を形成するスロットルハウジングであって、ボア壁部6のボア内径内(吸気通路内)にスロットルバルブ1を全閉位置から全開位置に至るまで回動方向に回転自在に保持する装置であり、エンジンのインテークマニホールドに固定ボルトや締結ネジ等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。
【0041】
このスロットルボデー5のボア壁部6には、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を、プラグ一体型滑り軸受7を介して回転自在に支持する円筒形状の第1軸受支持部41と、スロットルシャフト2の金属製シャフト部22の第2軸受摺動部を、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8を介して回転自在に支持する円筒形状の第2軸受支持部42とがそれぞれ設けられている。
【0042】
第1軸受支持部41には、樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を回転自在に保持する丸穴形状の第1シャフト挿入穴43が設けられ、また、第2軸受支持部42には、金属製シャフト部22の第2軸受摺動部を回転自在に保持する丸穴形状の第2シャフト挿入穴44を有している。なお、第1軸受支持部41のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の開口側で外部に露出する円環状端面を有している。そして、第1軸受支持部41の円環状端面は、スロットルシャフト2の軸方向のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の軸方向に向けて設置されている。
【0043】
また、第2軸受支持部42は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤケース9の円筒凹形状の底壁面から図示右方向に向かって突出するように一体的に形成されており、その外周部は、リターンスプリング4の図示左端部のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド46として機能する。また、ボア壁部6の外周部および取付ステー部には、エンジンのインテークマニホールドにスロットルボデー5を締め付け固定するための固定ボルトや締結ネジ等の締結具が挿通する挿通孔47が複数個(本例では4個)形成されている。
【0044】
ここで、本実施形態のスロットルボデー5のボア壁部6は、樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30等)により所定の形状に形成され、円管形状のボア外管51内に、内部に吸気通路を形成する円管形状のボア内管52を配置した二重管構造に形成されている。ボア外管51およびボア内管52は、エアクリーナ(図示せず)から吸気管(図示せず)を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部、およびエンジンのサージタンクまたはインテークマニホールドに吸入空気を流入させるための空気出口部を有し、吸入空気の流れ方向に渡って略同一の内径および外径となるように樹脂成形で一体的に形成されている。
【0045】
なお、ボア内管52内には、エンジンへの吸入空気が流れる吸気通路が形成されており、その吸気通路内には、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2が回転自在に収容されている。そして、ボア外管51とボア内管52との間の環状空間がそのほぼ中央(スロットルバルブ1の全閉位置の近傍のスロットルシャフト2の軸心部の径方向)で全周に渡って隔壁53で仕切られている。そして、隔壁53よりも上流側の環状空間は、吸気管の内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)54とされている。また、隔壁53よりも下流側の環状空間は、インテークマニホールドの内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)55とされている。
【0046】
なお、ボア外管51の外周部に、スロットルバルブ1を迂回するバイパス通路を流れる空気量を調整してエンジンのアイドル回転速度を制御するためのアイドル回転速度制御弁(アイドルスピード・コントロール・バルブ:以下ISCバルブと言う)が装着されていても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6よりも吸入空気の流れ方向の上流側の吸気管に、ブローバイガス還元装置(PCV)の出口孔または蒸散防止装置のパージ用チューブが取り付けられていても良い。
【0047】
この場合には、吸気管内に、ブローバイガスに含まれるエンジンオイルが霧状(ミスト状)に漂っている可能性があり、この霧状のエンジンオイルが吸気管の内壁面に堆積してデポジットとなっている可能性がある。このため、上記の塞き止め凹部54に、吸気管の内壁面より伝ってくるオイルミストやデポジットを塞き止めることで、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2の動作不良を防止できる。
【0048】
ここで、本実施形態のスロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52の内壁面、つまり吸気通路の通路壁面には、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ24が設けられている。この全閉ストッパ24は、ボア内管52の内壁面、つまり吸気通路の通路壁面よりボア内径側に突出するように、吸気通路の通路壁面に樹脂成形で一体的に形成(樹脂一体成形)されている。
【0049】
本実施形態のプラグ一体型滑り軸受7は、スロットルボデー5と同種系の樹脂で一体的に形成されており、プラグ(盲栓)を摺動性の良い材料で成形し、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化することで、コストダウンを図るようにした樹脂成形品である。このプラグ一体型滑り軸受7は、樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部を回転自在に支持する滑り軸受機能、外部からスロットルボデー5のボア壁部6のボア内径側(吸気通路側)へのダスト等の異物の侵入を防止する異物侵入防止機能、およびスロットルボデー5のボア壁部6のボア内径側(吸気通路側)から外部への吸入空気やオイルミスト等の流動体の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有している。
【0050】
そして、プラグ一体型滑り軸受7は、プラグ(盲栓)を構成する略円板状の閉塞部61、この閉塞部61の外周から半径方向外方に突出した略円環板状のフランジ部(鍔状部)62、および閉塞部61のボア内径側に一体化されて、滑り軸受を構成する袋状円筒部(軸受円筒部、筒状部)63等から構成されている。閉塞部61は、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の開口部を気密的に塞ぐ部位である。
【0051】
また、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62は、袋状円筒部63よりも外径が大きく、スロットルボデー5の第1軸受支持部41のボア壁部6のボア中心側に対して反対側の開口側で外部に露出する円環状端面に溶着固定される円環状端面を有している。なお、このフランジ部62の円環状端面は、スロットルシャフト2の軸方向のボア壁部6のボア中心側の軸方向に向けて設置され、且つスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に対向して設置されている。
【0052】
また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面は、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周を回転自在に支持する軸受摺動面とされ、外周面がスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面に隙間嵌めされている。なお、第1シャフト挿入穴43の内周面は、スロットルシャフト2の軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されており、また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面は、スロットルシャフト2の軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されている。
【0053】
ここで、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面との間には、袋状円筒部63をスロットルシャフト2の軸心に対して調芯することが可能な円環状隙間(クリアランス)を設定することが望ましい。また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面とスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間には、好適には、スロットルシャフト2が袋状円筒部63の内周にて摺動回転するのに必要な最小の円環状隙間(クリアランス)を設定することが望ましい。
【0054】
[第1実施形態の組付方法]
次に、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置の組付方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0055】
プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際には、事前にスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびオイルシールを、スロットルボデー5のボア壁部6および第1、第2軸受支持部41、42に組み付けておく。
【0056】
そして、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面を案内として、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8およびスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の位置に対して調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間に挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7を保持する。
【0057】
次に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20を、スロットルバルブ1の全閉位置にて全閉ストッパ24に係止させた状態(スロットルバルブ1をボア壁部6の内壁面に接触させた状態)で、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面をスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定する(アキシャル方向結合)。すなわち、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部に垂直なスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62を溶着固定する(アキシャル(軸)方向溶着)。これにより、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の軸心がスロットルシャフト2の軸心に対して軸振れすることなく、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を容易にスロットルボデー5の第1軸受支持部41に固定できる。
【0058】
[第1実施形態の作用]
次に、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置の作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0059】
運転者(ドライバー)がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号がECUに入力される。そして、ECUによってスロットルバルブ1が所定の開度となるように駆動モータ3が通電されて、駆動モータ3のモータシャフト31が回転する。そして、駆動モータ3のトルクが、ピニオンギヤ32、中間減速ギヤ33およびバルブギヤ34に伝達される。これにより、バルブギヤ34が、リターンスプリング4の付勢力に抗してアクセルペダルの踏み込み量に対応した回転角度だけ回転する。
【0060】
したがって、バルブギヤ34が回転するので、スロットルシャフト2がバルブギヤ34と同じ回転角度だけ回転し、スロットルバルブ1が全閉位置より全開位置側へ開く方向(全開方向)に回転駆動される。この結果、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52内に形成された吸気通路が所定の開度だけ開かれるので、エンジンの回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に対応した速度に変更される。
【0061】
逆に、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、リターンスプリング4の付勢力によりスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、バルブギヤ34およびアクセルペダル等が元の位置(アイドリング位置、スロットルバルブ1の全閉位置)まで戻される。なお、ドライバーがアクセルペダルを戻すと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号(0%)が出力されるので、ECUによってスロットルバルブ1が全閉時の開度となるように駆動モータ3を通電して、駆動モータ3のモータシャフト31を逆回転させるようにしても良い。この場合には、駆動モータ3によってスロットルバルブ1を全閉方向に回転駆動できる。
【0062】
このとき、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20に設けられる全閉ストッパ部のバルブ荷重印加面が、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52の内壁面に樹脂成形された全閉ストッパ24のバルブ荷重受け面に当接するまで、リターンスプリング4の付勢力によりスロットルバルブ1が全開位置側より全閉位置側へ閉じる方向(全閉方向)に回転する。そして、全閉ストッパ24によって、スロットルバルブ1の全閉方向のそれ以上の回転動作が規制されるので、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管52内に形成された吸気通路内においてスロットルバルブ1が所定の全閉位置に保持される。これにより、エンジンへの吸気通路が全閉されて、エンジンの回転速度がアイドル回転速度となる。
【0063】
[第1実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の電子制御式スロットル制御装置においては、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際に、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21およびドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)8に対して、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を調芯しながら、第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43の内周面と樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面との間に形成される円環状隙間にプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を挿入した後に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62の円環状端面を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に例えばレーザー溶着等の熱溶着方法を用いて溶着固定している(アキシャル方向結合)。
【0064】
それによって、機械加工を施した部品に比べると成形収縮等による寸法精度または部品精度の悪い樹脂成形品同士(樹脂製のスロットルボデー5と樹脂製のプラグ一体型滑り軸受7)の溶着固定であっても、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21、スロットルボデー5のボア壁部6や第1軸受支持部41、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内外径等の寸法ばらつきを吸収できる。これにより、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20およびスロットルボデー5のボア壁部6や第1軸受支持部41等の個々の部品精度または寸法精度が良くなくても、特に機械加工の無い、樹脂製のスロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付けられる樹脂製のプラグ一体型滑り軸受7に最適な組付方法を提供できる。また、従来の技術(プラグ一体型滑り軸受の円筒部の外周面をスロットルボデーの軸受支持部の内周面に圧入固定するもの)と比べて、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63をスロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際の組付精度を向上でき、且つ組付工数を低減できる。
【0065】
また、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部とボア壁部6の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)を最小限に設定できるので、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量を減少でき、正常なアイドル制御を実施できる。すなわち、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部とボア壁部6の内壁面(ボア内径)との間の全閉隙間(クリアランス)の拡大による、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止できるので、内燃機関のアイドル回転速度が狙い値よりも高くなることを防止できる。
【0066】
また、スロットルバルブ1の全閉時(アイドル運転時)の全閉洩れ流量の増大を防止するために、スロットルバルブ1の全閉位置を閉じ側に移動し過ぎることを防止できるので、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の回転動作が全閉位置にて全閉ストッパ等により規制される前に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20の外周部がスロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に干渉しロックすることはなく、スロットルバルブ1を所定の全閉位置にて止めることができる。
【0067】
また、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の外周面とプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周面との間に形成される円環状隙間(クリアランス)を大きくする必要が無いので、スロットルシャフト2の振動によるスロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部の回転変位(軸芯振れ)の増大を要因とする軸受異常磨耗(プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の内周部の異常磨耗)を防止でき、バルブロックの不具合を防止できる。これにより、狙い通りに、スロットルバルブ1の弁開度を制御できる。
【0068】
[第2実施形態]
図3は本発明の第2実施形態を示したもので、電子制御式スロットル制御装置の主要構造を示した図である。
【0069】
本実施形態では、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に、第1軸受支持部41の外周面と内周面とを連通する半径方向の連通孔64を1個または2個以上所定の間隔(例えば周方向に等間隔)で設けている。なお、連通孔64は、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43との間に形成される、円周方向の円環状隙間(クリアランス)に2次融着用溶融樹脂を流し込むためのゲートとして使用する。そして、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63は、樹脂部材(充填部材)65を介してスロットルボデー5の第1軸受支持部41に溶着固定されている。
【0070】
また、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の、連通孔64に対応した外周面には、樹脂部材(充填部材)65を介してスロットルボデー5の第1軸受支持部41の内周との結合強度を向上させるための円環状の凹状部(環状溝)66が形成されている。なお、環状溝66を廃止して、袋状円筒部63の外周面を袋状円筒部63の軸心を曲率中心とする真円形状の曲率面としても良く、また、環状溝66の代わりに、部分環状の凹状部または網目状や格子状の刻み目を形成しても良い。
【0071】
そして、プラグ(盲栓)と滑り軸受とを一体化したプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63を、スロットルボデー5の第1軸受支持部41に組み付ける際に、先ず第1実施形態に示したように、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の第1軸受摺動部に垂直なスロットルボデー5の第1軸受支持部41の円環状端面に、プラグ一体型滑り軸受7のフランジ部62を溶着固定する(アキシャル(軸)方向溶着)。
【0072】
その後に、連通孔64からプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63の外周面とスロットルボデー5の第1軸受支持部41の第1シャフト挿入穴43との間に形成される、円周方向の円環状隙間(クリアランス)に2次融着用溶融樹脂を流し込み、連通孔64およびクリアランス内に充填した後に固化(硬化)させることで、樹脂部材65を介してプラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部63をスロットルボデー5の第1軸受支持部41に溶着固定している(ラジアル(半径)方向結合)。
【0073】
[他の実施形態]
本実施形態では、非接触式の検出素子としてホール素子13を使用した例を説明したが、非接触式の検出素子としてホールICまたは磁気抵抗素子等を使用しても良い。また、本実施形態では、磁界発生源として分割型の永久磁石11を採用した例を説明したが、磁界発生源として円筒形状の永久磁石を採用しても良い。
【0074】
本実施形態では、本発明を、減速歯車機構を介して駆動モータ3等のアクチュエータによりバルブギヤ34およびスロットルシャフト2を回転駆動して、スロットルバルブ1を回転駆動するようにした電子制御式スロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明を、アクセルペダルの踏み込み量をワイヤーケーブルを介して機械的にスロットルレバーおよびスロットルシャフトに伝えて、スロットルバルブを作動させるようにした内燃機関用スロットル装置に適用しても良い。
【0075】
本実施形態では、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を同心させた二重管構造に形成したが、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を天地方向の天側に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管51内に円管形状のボア内管52を配置し、且つボア外管51の軸心に対してボア内管52の軸心を天地方向の地側に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を一重管構造としても良い。
【0076】
本実施形態では、エンジン冷却水をスロットルボデー5に導入することなく、冬季等の寒冷時のスロットルバルブ1のアイシングを防止して部品点数を減少する目的で、スロットルバルブ1よりも上流側および下流側からボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部54、55を設けているが、少なくともスロットルバルブ1よりも上流側の吸気管の内周面を伝ってボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部54のみを設けるようにしても良い。
【0077】
本実施形態では、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ24を、樹脂製のスロットルボデー5のボア壁部6の内壁面に樹脂成形で一体的に形成しているが、バルブギヤ(回転体)34の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパを、樹脂製のギヤケース9の内壁面に樹脂成形で一体的に形成しても良い。また、全閉ストッパを、例えばアルミニウムダイカスト製のスロットルボデーのボア壁部の内壁面、あるいは例えばアルミニウムダイカスト製のギヤケースの内壁面に鋳造成形で一体的に形成しても良い。
【0078】
本実施形態では、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部20を、スロットルシャフト2の樹脂製シャフト部21の外周に樹脂成形で一体的に形成しているが、例えばスロットルバルブ1の円筒状の樹脂製シャフト部を、金属材料製のスロットルシャフトのバルブ保持部の外周に嵌め合わせても良い。また、スロットルバルブとスロットルシャフトとの両方とも金属材料または樹脂材料で形成して、スロットルバルブとスロットルシャフトとを締結部材により締め付け固定しても良い。
【0079】
本実施形態では、プラグ一体型滑り軸受7を、スロットルボデー5と同種系の耐熱性樹脂による樹脂成形で一体的に形成しているが、プラグ一体型滑り軸受7の袋状円筒部(筒状部)63の内周部(シャフト摺動部分)のみを摺動性に優れる低摺動材料とし、袋状円筒部(筒状部)63の外周部に低摺動材料をインサート成形または樹脂成形で一体的に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した断面図である(第1実施形態)。
【図2】スロットルボデーのボア壁部構造を示した断面図である(第1実施形態)。
【図3】電子制御式スロットル制御装置の主要構造を示した断面図である(第2実施形態)。
【図4】内燃機関用スロットル装置の全体構造を示した断面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 スロットルバルブ
2 スロットルシャフト
5 スロットルボデー
6 ボア壁部
7 プラグ一体型滑り軸受
8 ドライベアリング(ギヤ側滑り軸受)
24 全閉ストッパ
41 第1軸受支持部
42 第2軸受支持部
43 第1シャフト挿入穴
44 第2シャフト挿入穴
61 閉塞部
62 フランジ部(鍔状部)
63 袋状円筒部(軸受円筒部、筒状部)
64 連通孔
65 樹脂部材
Claims (7)
- (a)スロットルバルブと一体的に回転すると共に、一端部に軸受摺動部を有するスロットルシャフトと、
(b)内部に前記スロットルバルブを開閉自在に収容するボア壁部、および前記スロットルシャフトの軸受摺動部を回転自在に支持する筒状の軸受支持部を有するスロットルボデーと、
(c)このスロットルボデーの軸受支持部の内周に収容保持されて、前記スロットルボデーの軸受支持部の開口部を気密的に閉塞するプラグ一体型滑り軸受とを備えた内燃機関用スロットル装置において、
前記スロットルボデーは、前記軸受支持部内に、前記スロットルシャフトの軸受摺動部が差し込まれるシャフト挿入穴を有し、且つ前記軸受支持部の前記ボア壁部のボア中心側に対して反対側の開口側で外部に露出する環状端面を有し、
前記プラグ一体型滑り軸受は、前記スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持すると共に、外周が前記シャフト挿入穴内に隙間嵌めされた筒状部、およびこの筒状部よりも外径が大きく、前記軸受支持部の環状端面に固定される鍔状部を有していることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項1に記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記スロットルボデーの軸受支持部は、耐熱性樹脂で一体的に形成されており、
前記プラグ一体型滑り軸受の鍔状部は、前記軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成されており、前記軸受支持部の環状端面に溶着固定される環状端面を有し、
前記軸受支持部の環状端面は、前記スロットルシャフトの軸方向の前記ボア壁部のボア中心側に対して反対側の軸方向に向けて設置されており、
前記鍔状部の環状端面は、前記スロットルシャフトの軸方向の前記ボア壁部のボア中心側の軸方向に向けて設置され、且つ前記軸受支持部の環状端面に対向して設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項2に記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記プラグ一体型滑り軸受を、前記スロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際に、前記スロットルシャフトに対して前記筒状部を調芯しながら、前記鍔状部の環状端面を、前記軸受支持部の環状端面に溶着固定することを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記スロットルボデーの軸受支持部は、耐熱性樹脂で一体的に形成されており、
前記シャフト挿入穴の内周面は、前記スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されており、
前記プラグ一体型滑り軸受の筒状部は、前記軸受支持部と同種系の樹脂で一体的に形成されており、前記シャフト挿入穴の内周面に融着固定される外周面を有し、
前記筒状部の外周面は、前記スロットルシャフトの軸方向に対して直交する半径方向に向けて設置されていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項4に記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記プラグ一体型滑り軸受を前記スロットルボデーの軸受支持部に組み付ける際に、前記筒状部の外周面と前記シャフト挿入穴の内周面との間に形成される環状隙間に2次融着用溶融樹脂を流し込み、前記筒状部の外周面を前記シャフト挿入穴の内周面に溶着固定することを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記プラグ一体型滑り軸受は、前記スロットルシャフトの軸受摺動部を摺動自在または回転自在に支持する滑り軸受機能、および外部から内部への異物の侵入を防止する異物侵入防止機能または内部から外部への吸入空気の洩れを防止する空気洩れ防止機能を有していることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。 - 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
前記プラグ一体型滑り軸受は、前記筒状部の内周部のみに摺動性に優れる材料を樹脂成形またはインサート成形で一体的に形成していることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
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