JP2004300593A - ブラジャーカップ用基材およびブラジャーカップ用成形体、並びにその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維10〜50質量%と、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する潜在捲縮性繊維20〜90質量%と、それ以外の繊維0〜70質量%とからなる繊維ウェブがニードルパンチによって絡合されているブラジャーカップ用基材。及び潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブが、ニードルパンチによって絡合されており、しかもε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が芯部まで溶融してなる接着樹脂によって結合された不織布がカップ状に成形されてなるブラジャーカップ用成形体。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形タイプのブラジャーカップを得るのに適したブラジャーカップ用基材および、ブラジャーカップ用基材をカップ状に成形したブラジャーカップ用成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形タイプのブラジャーカップ用基材としては、高捲縮繊維を用いた嵩高い繊維ウェブの繊維同士を熱接着性繊維で結合したマット状の不織布が知られていた。そして、この基材を必要に応じてトリコットなどと貼り合わせた後、ブラジャーカップの形状をした型によって、カップ形状をした成形体とした後、更にブラジャーカップに縫製されていた。そして、この成形体には、保形成と共に、反発弾性とソフト性及び洗濯耐性などの耐久性が求められていた。
【0003】
このような基材としては、例えば特開昭63−42903号公報(特許文献1)に、熱融着性繊維を含む中間繊維層と、該熱融着性繊維が熱融着する温度より融点が高く、かつブラジャーカップの成形温度で捲縮数が20〜70山/25mmの高潜在捲縮性繊維20〜100重量%を含む上下繊維層とからなる成形ブラジャーカップ用基材が記載されている。また、実施例1には、融点130℃の低融点成分と融点250℃の高融点成分とからなる熱融着性ポリエステル系複合繊維を用いることや、180℃で捲縮発現させたときの捲縮数が45〜65山/25mmの高潜在捲縮性ポリエステル系複合繊維を用いることが記載されている。
【0004】
このように、従来の成形体では、複合繊維の一部分が熱溶融して繊維形態が残った熱接着繊維によって、捲縮発現した繊維が接着されていたので、この成形体は伸縮性に劣り、反発弾性、ソフト性及び洗濯耐性についても高品質の要求を満たすには限界があった。これに対して、単一成分からなる接着性繊維によって、捲縮発現した繊維を接着することが検討された。しかし、この場合、接着繊維全体が溶融して、捲縮発現した繊維に点状に付着して接着するので、ある程度の伸縮性は向上するものの、溶融した接着繊維が硬い樹脂となってしまうので、成形体のソフト性や反発弾性が失われてしまい、洗濯耐性などの耐久性にも劣るという結果となり、高品質の要求を満たすには限界があった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−42903号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題を解決して、より高品質の要求を満たすことのできる、ソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れたブラジャーカップ用基材、およびブラジャーカップ用成形体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段は、請求項1の発明では、少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維10〜50質量%と、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する潜在捲縮性繊維20〜90質量%と、それ以外の繊維であって前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する繊維0〜70質量%とからなる繊維ウェブがニードルパンチによって絡合されていることを特徴とするブラジャーカップ用基材である。
【0008】
請求項2の発明では、前記熱接着性繊維が芯鞘型の複合繊維であり、鞘成分がε−カプロラクトン共重合ポリエステルであり、芯成分が鞘成分の融点以下の融点を有する低融点ポリマーである請求項1に記載の成形ブラジャーカップ用基材である。
【0009】
請求項3の発明では、前記潜在捲縮性繊維が仮より加工によるものである請求項1または2に記載の成形ブラジャーカップ用基材である。
【0010】
請求項4の発明では、潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブの構成繊維間が、ニードルパンチによって絡合されており、しかも少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が芯部まで溶融してなる接着樹脂によって結合された不織布がカップ状に成形されてなることを特徴とするブラジャーカップ用成形体である。
【0011】
請求項5の発明では、前記熱接着性繊維の構成成分が、ε−カプロラクトン共重合ポリエステルと、前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点以下の融点を有する低融点ポリマーとからなる複合繊維である請求項4に記載のブラジャーカップ用成形体である。
【0012】
請求項6の発明では、前記潜在捲縮が仮より加工によるものである請求項4または5に記載のブラジャーカップ用成形体である。
【0013】
請求項7の発明では、請求項1に記載のブラジャーカップ用基材を、前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点以上に加熱して、前記熱接着性繊維の芯部まで溶融しながら成形加工することを特徴とするブラジャーカップ用成形体の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるブラジャーカップ用基材およびブラジャーカップ用成形体の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
本発明のブラジャーカップ用基材は、少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維10〜50質量%と、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する潜在捲縮性繊維20〜90質量%と、それ以外の繊維であって前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する繊維0〜70質量%とからなる繊維ウェブがニードルパンチによって絡合されていることを特徴とするブラジャーカップ用基材である。
【0016】
前記熱接着性繊維は、少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維であり、例えばε−カプロラクトン共重合ポリエステルを単一成分とする熱接着性繊維、またはε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分の1つとする多成分系の複合繊維がある。この複合繊維には、例えば芯鞘型、サイドバイサイド型、菊花状型、海島等がある。複合繊維であれば、カード機にかかり易いという利点があり好ましい。また、複合繊維の中でも、鞘部にε−カプロラクトン共重合ポリエステルを配し、芯部に鞘成分の融点以下の融点を有する低融点ポリマーを配した繊維であれば、カード機によって均一な繊維ウェブを形成することが容易となるという利点がある。
【0017】
また、前記熱接着性繊維の断面形状は、丸断面や三角断面や十字断面等の異型断面のいずれでも可能である。また、繊維の繊度も特に限定するものではないが、2〜20デシテックスが好ましい。また、繊維長は、12〜105mmが好ましく、20〜80mmがより好ましく、20〜60mmが更に好ましい。
【0018】
前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルとしては、エチレンテレフタレート単位および/またはブチレンテレフタレート単位におおよそ3モル%以上、80モル%未満のε−カプロラクトン単位を共重合したもの、あるいはこれにさらにイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等を共重合したもの等が挙げられる。ここでこれらのさらに共重合しうる成分の総和はポリエステルの構成成分の単位モル数に対し20モル%以下程度が好ましい。また、ポリエステル中のε−カプロラクトン単位は他の構成単位とランダム共重合であってもブロック共重合であってもさしつかえない。
【0019】
ε−カプロラクトン単位が3モル%に満たない場合、接着強度が不十分で不織布に荷重がかかった時に変形しやすくなる。またε−カプロラクトン単位が40モル%以上の場合、得られるポリエステルがエラストマー弾性を有するようになり、この熱接着繊維が芯部まで溶融してできる接着樹脂はよりゴムライクな弾性を有するので、ブラジャーカップ基材及びブラジャーカップ成形体に、ソフトな風合と伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れた特性をより顕著に付与することができる。ε−カプロラクトン単位が80モル%を越える場合は得られるポリエステルの融点が低くなり過ぎカード機によって均一な繊維ウェブを形成する上での不具合が生じる場合があるので好ましくない。なお、熱接着繊維が芯部まで溶融するとは、熱接着繊維全体が溶融することを意味し、芯鞘型の複合繊維のように鞘部のみが溶融することを意味しない。また、サイドバイサイド型の複合繊維のように片側の成分みが溶融することを意味しない。
【0020】
前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点は100〜200℃が好ましく、130〜180℃がより好ましい。融点が100℃未満であると、カード機によって均一な繊維ウェブを形成することに不具合が生じたり、ブラジャーカップ使用時に高温下に曝された時、例えばブラジャーカップが洗濯後高温で乾燥された時など、変形しやすくなる場合があるので好ましくない。
【0021】
本発明では、熱接着繊維がこのようなε−カプロラクトン共重合ポリエステル成分を有するので、この熱接着繊維が芯部まで溶融してできる接着樹脂はゴムライクな弾性を有する。その結果、ブラジャーカップ基材及びブラジャーカップ成形体に、ソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れた特性を付与することができる。
【0022】
前記複合繊維において、ε−カプロラクトン共重合ポリエステル以外の成分としては、ε−カプロラクトン共重合エステルと異なる熱可塑性ポリマーであり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、低融点ポリエステル、低融点ポリアミド等が挙げられる。これらのうち低融点ポリエステル特にポリエチレンテレフレートにイソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物を共重合したものがより好ましい。また、融点が200℃以下の低融点ポリマーであることが好ましく、100〜200℃の融点がより好ましく、例えば、融点が120〜180℃であるポリエチレンテレフレート/イソフタレートが安価で取扱いやすく好ましい。融点が200℃を越える成分の場合、成形体の加工温度が高くなりすぎ、成形体が熱収縮することがある。
【0023】
本発明では、繊維ウェブに前記熱接着性繊維を10〜50質量%含むことを必要とする。10質量%未満であると、ブラジャーカップ用成形体に成形しても、潜在捲縮性繊維及び/又はその他の繊維同士を接着する接着点が少なくなるので、その成形体に要求される保形性、反発弾性、耐久性などを満たすことができない。また、50質量%を超えると、接着点が多くなり過ぎて成形体が硬くなり、ソフト性や伸縮性を満たすことが困難となる。また、本発明では、繊維ウェブに前記熱接着性繊維を10〜30質量%含むことが好ましく、ソフト性や伸縮性などの特性と保形性や反発弾性や耐久性などの特性とをバランスよく兼ね備えることができる。
【0024】
前記潜在捲縮性繊維は、繊維ウェブなどに形成された後に、加熱によって捲縮を発現する繊維であり、例えば、互いに熱挙動の異った2成分以上の樹脂からなるサイドバイサイド型もしくは偏心型の複合繊維や、繊維をナイフエッジ上などで擦過することにより繊維の片側の分子配向を乱すことにより潜在捲縮性を与えた繊維や、繊維を紡糸する際に片側を冷却しながら紡糸した繊維や、仮より加工による繊維(強撚状態で熱セットを施した後より低い温度で開撚処理を行うことにより熱履歴を与えた熱可塑性繊維)などが好適に用いられる。この中でも、仮より加工による繊維であれば、次のような問題が生じないので好ましい。すなわち、成形時の加熱により捲縮数が著しく増加して、構成繊維間の絡合点を増すとともに、捲縮に伴う収縮によって繊維層が緻密化し過ぎて、結果として、ソフト性が失われるという問題が生じないので好ましい。
【0025】
前記潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した時の捲縮数は10〜100山/25mmであることが好ましく、15〜70山/25mmであることがより好ましい。捲縮数が10山/25mm未満であると成形した際に繊維の絡みが不十分なものとなり、得られるブラジャーカップは洗濯耐性に劣り、反発弾性の乏しいものとなってしまうことがある。また、捲縮数が100山/25mmを超えると捲縮を発現するときに生じる収縮が大きくなりすぎて所望の形状に成形することが困難になることがある。また、捲縮形状は、とくに限定されるものではなく、例えば3次元的なコイル状、またはスパイラル状であってもよい。
【0026】
前記潜在捲縮性繊維の断面形状は、丸断面や三角断面や十字断面等の異型断面のいずれでも可能である。また、繊維の繊度も特に限定するものではないが、1〜20デシテックスが好ましい。また、捲縮発現前の繊維長は、12〜105mmが好ましく、20〜80mmがより好ましく、20〜60mmが更に好ましい。
【0027】
前記潜在捲縮性繊維の捲縮が発現することによって、構成繊維間の絡合点が増すとともに、嵩高となるので、繊維層にはソフトな風合いや伸縮性の特性と共に反発弾性、保形性などの特性が付与される。なお、本発明においては、最終的な使用形態であるブラジャーカップ用成形体が完成されるまでに、捲縮が発現すればよく、ブラジャーカップ用基材の段階では捲縮が発現していなくても、または捲縮が多少発現していても、或いは捲縮が完全に発現していることも可能である。なお、捲縮が多少発現している場合は、マット状形態として保形性が良いので、成形加工時の取り扱いに優れ、且つ成形時には高度に捲縮が発現するのでカップ状形態としての保形性に優れた成形体とすることができるので好ましい。
【0028】
また、前記潜在捲縮性繊維は前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有することが必要であり、前記熱接着性繊維が複合繊維である場合は、その複合繊維を構成する樹脂成分の融点の中で最も高い融点を超える融点を有することが必用である。また、前記潜在捲縮性繊維が複合繊維である場合には、その複合繊維を構成する樹脂成分の融点の中で最も低い融点が、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有することが必要である。
【0029】
本発明では、繊維ウェブに前記潜在捲縮性繊維を20〜90質量%含むことを必要とする。20質量%未満であると、ブラジャーカップ用成形体に成形しても、その成形体に要求されるソフト性、伸縮性、反発弾性及び保形性を満たすことができない。また、90質量%を超えると、接着繊維の含有比率が10質量%未満となってしまうので、前述のように繊維同士を接着する接着点が少なくなるので、その成形体に要求される保形成や耐久性を満たすことができない。また、本発明では、繊維ウェブに前記潜在捲縮性繊維を30〜80質量%含むことが好ましく、40〜80質量%含むことがより好ましく、ソフト性や伸縮性などの特性と保形性や反発弾性などの特性とをバランスよく兼ね備えることができる。
【0030】
繊維ウェブに含まれるそれ以外の繊維(前記熱接着性繊維及び前記潜在捲縮性繊維以外の繊維)は、通常ブラジャーカップ用基材として使用可能な繊維である限り特に限定されず、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維などの合成繊維や、レーヨン繊維などの半合成繊維や、綿、羊毛、麻などの天然繊維を挙げることができる。また、これらの繊維の中でも、合成繊維であれば、耐久性に優れているので好ましい。
【0031】
また、合成繊維の中でも、例えば、一方の樹脂成分が、ポリエチレンテレフタレート樹脂又はポリエチレンテレフタレート共重合体樹脂であり、他方の樹脂成分が、ポリブチレンテレフタレート樹脂である2成分の樹脂から形成された複合繊維である場合は、ソフト性を保ちつつ反発弾性及び洗濯耐性を向上させることができるので好ましい。
【0032】
また、前記それ以外の繊維として、均一なウエブ形成を妨げない範囲で、捲縮率、残留捲縮率又は捲縮弾性率が大きい繊維が用いられることが好ましい。前記捲縮率、残留捲縮率および捲縮弾性率の大きい繊維とは、捲縮率12〜70%、残留捲縮率7〜70%、捲縮弾性率30〜100%である繊維をいう。なお、前記捲縮率、残留捲縮率および捲縮弾性率は、捲縮が顕在化しているばあいの数値であり、捲縮が潜在化しているばあいには、顕在化したときの数値を表わす。また、前記捲縮率、残留捲縮率および捲縮弾性率は次のように定義される。
すなわち、試料に1.1デシテックスあたり1.96×10−2mN(2mgf)の初荷重をかけたときの長さ(a)と、これに1.1デシテックスあたり4.9mN(500mgf)の荷重をかけたときの長さ(b)を測定する。つぎに全荷重を除き、1分間放置後、初荷重をかけたときの長さ(c)を測定し、次式により捲縮率(%)および残留捲縮率(%)を算出する。なお、試験回数は20回とし、それぞれの平均値で表わす。
捲縮率(%)=(b−a)÷b×100
残留捲縮率(%)=(b−c)÷b×100
捲縮弾性率(%)=(b−c)÷(b−a)×100
【0033】
前記捲縮率、残留捲縮率又は捲縮弾性率が大きい繊維としては、たとえば中空繊維、繊度6.6デシテックス以上の太い繊維、捲縮半径の大きい繊維、あるいは加熱や加湿などにより収縮してスパイラル状の捲縮を有する構造となる一般に高捲縮繊維といわれる繊維などがあげられる。これらの他にも機械的に捲縮が付与された捲縮数4〜30個/25mm程度の繊維も用いることができる。
【0034】
前記捲縮率、残留捲縮率又は捲縮弾性率が大きい繊維の中でも、特にスパイラル状の捲縮を有する合成繊維(以下、スパイラル捲縮繊維と称することがある)を前記繊維ウエブに含むことによって、圧縮に対する反発特性を高めることができる。このようなスパイラル捲縮繊維としては、例えば、捲縮数5〜30山/25mmを有する捲縮繊維を挙げることができる。また、捲縮数8〜15山/25mmを有する捲縮繊維であればより好ましい。また、前記スパイラル捲縮繊維の捲縮の形状は、螺旋状、渦巻き状、コイル状などの広義の3次元的な捲縮形状を意味するものである。
【0035】
また、前記スパイラル捲縮繊維としては、例えば、互いに熱挙動の異なる2成分以上の樹脂からなる複合繊維があり、例えば、低融点ポリエステル成分と高融点ポリエステル成分の2成分、あるいは、低融点ポリアミド成分と高融点ポリエステル成分などの2成分からなるサイドバイサイド型、芯鞘型、偏芯型などの複合繊維などを挙げることができる。また、前記スパイラル捲縮繊維としては、例えば、強撚状態で熱セットを施した後より低い温度で開撚処理を行なうことにより熱履歴を与えた熱可塑性樹脂からなる繊維、あるいは、繊維をナイフエッジ上などで磨過して繊維の片側の分子配向を乱すことにより潜在捲縮性を与えた繊維、あるいは、繊維を紡糸する際に片側を冷却しながら紡糸した繊維を挙げることができる。
【0036】
また、前記それ以外の繊維は前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有することが必要であり、前記熱接着性繊維が複合繊維である場合は、その複合繊維を構成する樹脂成分の融点の中で最も高い融点を超える融点を有することが必用である。また、前記それ以外の繊維が複合繊維である場合には、その複合繊維を構成する樹脂成分の融点の中で最も低い融点が、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有することが必要である。
【0037】
本発明では、繊維ウェブに前記それ以外の繊維を0〜70質量%含んでいる。すなわち、繊維ウェブに前記それ以外の繊維を全く含まないか、或いは70質量%以下の割合で含んでいる。前記それ以外の繊維を含むことによって、その繊維の特性を付加することができる。
【0038】
本発明では、前記繊維ウエブは、例えば、乾式法、エアレイ法などの不織布の製法で用いるウエブ形成の方法によって形成された後、ニードルパンチによって絡合されている。このように、繊維ウエブの構成繊維間が、ニードルパンチによって絡合されていることによって、マット形態としての保形性や成形体としての保形性が向上する。また、絡合により繊維同士の接触点の数が多くなるので、接着性繊維の接着点も多くなる。これらの結果、保形性や耐久性に優れたブラジャーカップ用基材を得ることができる。
【0039】
このようにして得られるブラジャーカップ用基材の面密度は、150〜600g/cm2が好ましく、250〜450g/cm2がより好ましい。また、ブラジャーカップ用基材の厚さは、8〜40mmが好ましく、10〜30mmがより好ましい。
【0040】
本発明のブラジャーカップ用基材は、他の基材、例えばトリコットと等とを貼り合わせたり複合させた形態とすることができる。その後、カップ状に成形加工することによって、ブラジャーカップ用成形体とすることができる。
【0041】
本発明のブラジャーカップ用成形体は、潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブの構成繊維間が、ニードルパンチによって絡合されており、しかも少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が芯部まで溶融してなる接着樹脂によって結合された不織布がカップ状に成形されてなることを特徴とするブラジャーカップ用成形体である。
【0042】
本発明のブラジャーカップ用成形体は、例えば、ブラジャーカップの形状をした型によって、本発明のブラジャーカップ用基材を、前述のε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点以上に加熱しながら成形加工することによって得ることができる。また、前記成形体は、トリコットなどの布帛が貼り合わされて一体化した構造の成形体であることも可能である。このような成形体は、例えば、ブラジャーカップ用基材にトリコットなどを貼り合わせた後、カップ形状をした成形体に成形加工することによって、得ることができる。
【0043】
なお、本発明のブラジャーカップ用基材を成形体に成形加工する際には、ε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が一成分よりなる場合又は多成分よりなる場合の何れの場合であっても、熱接着性繊維の芯部まで加熱溶融することが必要である。
【0044】
芯部まで加熱溶融することにより、熱接着性繊維全体が溶融し、接着性繊維の繊維状の形態は失われ、樹脂の塊となる。詳細に説明すると、まず熱接着性繊維が融点以上に加熱されることによって、繊維の一部分が溶融しながら繊維全体が収縮する。そして、熱接着性繊維は潜在捲縮性繊維やそれ以外の繊維に絡み付く。この際に、潜在捲縮性繊維やそれ以外の繊維の接触点では、これらの繊維を取り囲むようにして絡み付く。更に加熱が進み、熱接着性繊維の芯部まで溶融して、熱接着性繊維全体が溶融して樹脂の塊となると、潜在捲縮性繊維やそれ以外の繊維の接触点では、この樹脂の塊が接着剤として働き、接触点を結合する。この樹脂の塊を本発明では接着樹脂と呼ぶこととする。そして、成形体全体としてみた場合、この成型体は点接着の結合状態を呈している。
【0045】
前記接着樹脂は、ε−カプロラクトン共重合ポリエステルを含んでいるので、ゴムライクで弾力性に富んでいる。その結果、得られる成形体はソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れた成形体となる。もし、ε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分としない従来技術の熱接着性繊維であったり、或いはε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が芯部まで溶融していない場合は、得られる成形体はこのような優れた特性を有する成形体とは成り得ない。すなわち、ソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れた成形体とは成り得ない。
【0046】
例えば、芯成分が融点250℃のポリエステル樹脂で鞘成分が融点150℃のポリアミド樹脂である芯鞘型の熱接着性繊維の場合、熱接着性繊維全体を溶融したとしても、得られる接着樹脂は硬く、弾力性がないので、この熱接着性繊維用いて得られる成形体も風合いが硬く、ソフト性に劣ったものとなってしまう。また、この成形体はゴムライクな特性を有せず、圧力解除後に厚さが直ちに元に戻る性質はなく、戻るのに時間がかかってしまう。すなわち、反発弾性に劣った成形体となってしまう。
【0047】
また、前述のように、本発明の成形体では点接着の結合状態となっており、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現して高捲縮の繊維となっても、この高捲縮繊維の伸縮特性を妨げることが極めて少なくなる。また、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現していない、または部分的にしか捲縮が発現していないブラジャーカップ用基材を用いた場合、熱接着性繊維全体が溶融して接着樹脂となる現象と、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現する現象が同時に進行するので、捲縮の発現が妨害されることがなく、十分な捲縮発現効果を得ることができる。
【0048】
なお、本発明のブラジャーカップ成形体において、「潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブ」とは、「熱接着性繊維が芯部まで溶融してなる接着樹脂の質量を繊維ウェブの質量の一部と見なしたときに、潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブ」という意味である。
【0049】
また、本発明のブラジャーカップ用成形体の物性は、反発弾性、洗濯耐性試験、風合い試験などにより評価することができる。下記に、反発弾性、洗濯耐性試験、風合い試験の方法を示す。本発明のブラジャーカップ用成形体は、この洗濯耐性試験において、成形体の反発弾性保持率を45%以上、好ましくは50%以上とすることができる。
【0050】
(基材の厚さ試験)
ブラジャーカップ用基材の任意の個所から、タテ10cm×ヨコ10cmの正方形の試験片を5枚採取する。次に、この5枚の試験片を重ね合わせたものを、上面が平滑な測定台にのせる。次に、この重ね合わせた5枚の試験片の上に、タテ10cm×ヨコ10cmの正方形で、質量が50gの加圧板を、試験片と重ね合わせるようにして載せて、加圧力が0.5g/cm2となるように押圧する。次に、その状態で、試験片の4隅において、試験片の各辺につき2ヶ所ずつ、合計8ヶ所の試験片の厚さを測定する。なお、ブラジャーカップ用基材の厚さは、小数点以下2桁までの測定値を、試験片1枚あたりの平均値で表した値とする。
【0051】
(成形体の反発弾性試験)
ブラジャーカップ用基材の両面にトリコットを貼り合わせた後、図1に示す形状と寸法を有する成形体の試験サンプルを作成する。(図1の(A)は断面図、(B)は平面図を表わしている。)
次に、図2に示すように、試験サンプルをアクリル板上に、頂点が鉄棒(直径1.0cm×長さ20cmの円柱)の中心に位置するように固定し、圧縮強さの測定が可能な引張試験機(例えば、ミネベア(株)製 引張圧縮試験機 TG−1kN型 など)を用いて、下降及び上昇速度を30cm/minに設定して、鉄棒を下降させて、圧縮距離が2cmに達した時の応力を測定して、この値を成形体の反発弾性の値とする。
【0052】
(成形体の風合い試験)
上記成形体の試験サンプルについて、手で触ったときにソフトかどうかを判定基準として下記のように評価する。
ソフトである ・・・○
ややハードである・・・△
ハードである ・・・×
【0053】
(成形体の洗濯耐性試験−反発弾性保持率)
JIS L0217:1995 繊維製品の取り扱いに関する表示記号及びその表示方法 の付表 記号別の試験方法−洗い方(水洗い) 番号103に準じて洗濯操作を行う。
自動反転式洗濯機の水準線まで温度40±3℃の水を入れ(水量32リットル)、これに2g/リットルの割合で、無リン合成洗剤を加え、よくかき混ぜて洗剤を溶解する。洗濯物質量が600gになるように成形体の試験サンプル数個に綿布などの負荷布若干数を加えて洗濯液に投入し、洗濯操作を行う。1回の洗濯操作は、15分間洗濯後、遠心脱水機で1分間脱水し、清水で5分間すすぎを行う操作として、この操作を50回繰り返し行う。その後、試験サンプルを自然乾燥して、洗濯耐性試験サンプルとする。
(1)上記成形体の反発弾性試験で求めた値をAとする。
(2)上記成形体の洗濯耐性試験で得られた洗濯耐性試験サンプルを用いて、上記成形体の反発弾性試験で求めた値をBとする。
次の式より反発弾性保持率を求め、この値を成形体の洗濯耐性の値とする。
反発力保持率(%)=B÷A×100
【0054】
(成形体の洗濯耐性試験−外観変化)
上記成形体の洗濯耐性試験後のサンプルについて、外観の変化の度合いを判定基準として下記のように評価する。
外観の変化が非常に少ない・・・◎
外観の変化が少ない ・・・○
外観の変化がやや多い・・・△
外観の変化が多い ・・・×
【0055】
以下、本発明の実施例につき説明するが、これは発明の理解を容易とするための好適例に過ぎず、本願発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
【0056】
【実施例】
(実施例1)
融点160℃のε−カプロラクトン共重合ポリエステル樹脂が鞘成分で、融点130℃のポリエステル樹脂が芯成分からなる熱接着性繊維(A社製 繊度=5.5デシテックス、繊維長=51mm)15質量%と、融点250℃のポリエステル樹脂からなる仮より加工による潜在捲縮性繊維(B社製 繊度=3.3デシテックス、繊維長=51mm)40質量%と、融点250℃のポリエステル樹脂からなる高捲縮繊維(C社製 繊度=6.6デシテックス、繊維長=51mm)45質量%とからなる面密度360g/m2の繊維ウエブをカード機によって作製した。次に、この繊維ウエブにニードルパンチ処理(両面から各25本/cm2の針密度)を行い、繊維ウエブに含まれる繊維を絡合させてブラジャーカップ用基材を得た。
このブラジャーカップ用基材の面密度は360g/m2であり、厚さは15mmであった。得られたブラジャーカップ用基材は成形性に優れていた。
また、ブラジャーカップ用成形体の物性は表1に示す値であった。このように、得られたブラジャーカップ用成形体はソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性試験において反発弾性保持率の値が高く、外観変化も少なく洗濯耐性などの耐久性に優れていた。
【0057】
【表1】
【0058】
(実施例2)
実施例1と同様にして、ブラジャーカップ用基材を得た後、170℃で潜在捲縮繊維の捲縮を発現させて、捲縮タイプのブラジャーカップ用基材を得た。この基材を用いたブラジャーカップ用成形体の物性は表1に示す値であった。このように、得られたブラジャーカップ用成形体はソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性試験において特に反発弾性保持率の値が高く、外観変化も非常に少なく洗濯耐性などの耐久性に特に優れていた。
【0059】
(比較例1)
熱接着性繊維を、融点130℃のポリエステル樹脂が鞘成分で、融点250℃のポリエステル樹脂が芯成分からなる熱接着性繊維(D社製 繊度=4.4デシテックス、繊維長=51mm)としたこと以外は、実施例1と同様にして、ブラジャーカップ用基材を得た。
このブラジャーカップ用基材の面密度は360g/m2であり、厚さは15mmであった。得られたブラジャーカップ用基材は成形性には優れていた。
しかし、ブラジャーカップ用成形体の物性は表1に示す値であり、得られたブラジャーカップ用成形体はソフトな風合いと伸縮性に劣りハードな風合いであった。また、初期の(洗濯試験前の)反発弾性および保形性は優れているものの、洗濯耐性試験において反発弾性保持率の値が低く、外観変化が多く洗濯耐性などの耐久性に劣っていた。
【0060】
(比較例2)
熱接着性繊維を、融点110℃のポリエステル樹脂成分からなる1成分のみからなる熱接着性繊維(E社製 繊度=6.6デシテックス、繊維長=51mm)としたこと以外は、実施例1と同様にして、ブラジャーカップ用基材を得た。
このブラジャーカップ用基材の面密度は360g/m2であり、厚さは15mmであった。得られたブラジャーカップ用基材は成形性には優れていた。
しかし、ブラジャーカップ用成形体の物性は表1に示す値であり、得られたブラジャーカップ用成形体はソフトな風合いと伸縮性に優れ、また、初期の(洗濯試験前の)反発弾性および保形性は優れているものの、洗濯耐性試験において反発弾性保持率の値が低く、特に外観変化が多く洗濯耐性などの耐久性に劣っていた。
【0061】
(比較例3)
潜在捲縮性繊維を用いず、代わりに融点250℃のポリエステル樹脂からなる高捲縮繊維(C社製 繊度=6.6デシテックス、繊維長=51mm)45質量%を用いた(合計85%)こと以外は、実施例1と同様にして、ブラジャーカップ用基材を得た。
このブラジャーカップ用基材の面密度は360g/m2であり、厚さは15mmであった。得られたブラジャーカップ用基材はソフトな風合いと伸縮性に劣っていた。また、初期の(洗濯試験前の)反発弾性および保形性は優れているものの洗濯耐性試験において反発弾性保持率の値が低く、外観変化がやや多く洗濯耐性などの耐久性に劣っていた。
【0062】
【発明の効果】
本発明によって、従来よりも高品質な要求を満たすことのできる、ソフトな風合いと伸縮性に優れ、優れた反発弾性および保形性を維持しながら、洗濯耐性などの耐久性にも優れたブラジャーカップ用基材、およびブラジャーカップ用成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラジャーカップ用成形体の反発弾性試験に用いる試験サンプルを説明する図である。
【図2】本発明のブラジャーカップ用成形体の反発弾性試験を説明する図である。
【符号の説明】
11 ブラジャーカップ用成形体
12 鉄棒
13 アクリル板
Claims (7)
- 少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維10〜50質量%と、前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する潜在捲縮性繊維20〜90質量%と、それ以外の繊維であって前記熱接着性繊維の接着温度よりも高い融点を有する繊維0〜70質量%とからなる繊維ウェブがニードルパンチによって絡合されていることを特徴とするブラジャーカップ用基材。
- 前記熱接着性繊維が芯鞘型の複合繊維であり、鞘成分がε−カプロラクトン共重合ポリエステルであり、芯成分が鞘成分の融点以下の融点を有する低融点ポリマーである請求項1に記載の成形ブラジャーカップ用基材。
- 前記潜在捲縮性繊維が仮より加工によるものである請求項1または2に記載の成形ブラジャーカップ用基材。
- 潜在捲縮が発現した高捲縮繊維を20質量%以上含む繊維ウェブの構成繊維間が、ニードルパンチによって絡合されており、しかも少なくともε−カプロラクトン共重合ポリエステルを構成成分とする熱接着性繊維が芯部まで溶融してなる接着樹脂によって結合された不織布がカップ状に成形されてなることを特徴とするブラジャーカップ用成形体。
- 前記熱接着性繊維の構成成分が、ε−カプロラクトン共重合ポリエステルと、前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点以下の融点を有する低融点ポリマーとからなる複合繊維である請求項4に記載のブラジャーカップ用成形体。
- 前記潜在捲縮が仮より加工によるものである請求項4または5に記載のブラジャーカップ用成形体。
- 請求項1に記載のブラジャーカップ用基材を、前記ε−カプロラクトン共重合ポリエステルの融点以上に加熱して、前記熱接着性繊維の芯部まで溶融しながら成形加工することを特徴とするブラジャーカップ用成形体の製造方法。
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