JP2004293417A - 内燃機関の排気ガス浄化方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関の排気ガスG中の粒子状物質を除去する排気ガス浄化方法であって、排気ガスGの流れと交差する方向に設けた線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極11,21に高電圧を印加すると共に、該コロナ電極11,21の下流側に間隔を有して該コロナ電極11,21に対向して設けた通気性を有する面状体で形成される集塵電極12,22の面内に、排気ガスGを通過させて、コロナ放電により帯電した排気ガスG中の粒子状物質を、前記集塵電極12,22で捕集して排気ガスを浄化する
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を、その後段で浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質(PM:パティキュレート・マター:以下PMとする)の除去に、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter :以下DPFとする)と呼ばれるフィルタで捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減する技術が開発されている。
【0003】
このPMは主に黒煙(煤)とSOFと呼ばれる燃え残った燃料や潤滑油の成分からなり、DPFを使用する場合には、通常、PMの粒径が小さいため、フィルタの目を細かくする必要があり、そのため、捕集したPMによりDPFが短時間で閉塞する。この閉塞を防ぐために、捕集したPMを電気ヒータやバーナ等によって燃焼除去しているが、PMの成分の煤の燃焼温度は通常では500℃を超えるので、高温発生によるDPFの損傷という問題がある。
【0004】
つまり、PMは酸素が存在し、燃焼温度以上に維持できれば、自己燃焼してフィルタ部分から除去できて、堆積ムラが無いようにPMを均等にDPFに捕集(トラップ)できればDPFにおける燃焼温度を制御し易いが、捕集で蓄積された煤の量が多く不均等になると、DPFにおける燃焼温度を完全に制御することができなくなり、局部的に高温部分が生じ、DPFが溶損してしまう。
【0005】
そのため、O2 (酸素)による煤の酸化よりも、NO2 (二酸化窒素)による煤の酸化の方が低い温度で酸化できることを利用して、より低温で捕集した煤を焼却できるように、DPFの上流側に設けた酸化触媒により排気ガス中のNOxの主成分であるNO(一酸化窒素)を酸化してNO2 とし、このNO2 を下流側のDPFで煤と接触させることにより、250℃〜350℃前後から燃焼開始させるPMの浄化方法及びその装置等が開発されている。また、DPFの材料表面に酸化触媒を付与したDPFも開発されている。
【0006】
これらのPMの浄化方法及び装置は、高負荷時のエンジンから排出される高温の排気ガスで、捕集した煤が自動的に燃焼するので、連続再生式と呼ばれている。
【0007】
しかし、これらのDPFは、PMを多く捕集するためには目地を細かくする必要があるが、細かくすると背圧が上昇し、また、目地を粗くしても、使用中にPMが堆積してくると、目地を細かくしたのと同様に背圧が上昇する。
【0008】
この背圧の上昇が生じると、排気に負荷がかかり燃料消費効率や動力性能に著しい悪影響が生じ、更にDPFの目詰まりが進行するとエンジンの停止を余儀なくされ、車両は走行不能となる。そのため、実用上、捕集効率に限界があるという問題がある。
【0009】
そして、連続再生式のDPFにおいても、捕集により堆積したPMを低い温度で焼却処理できるが、300℃前後までであり、DPFで連続処理できる温度領域に限界がある。つまり、始動時や低負荷における走行時は十分に排気ガス温度が上昇しないため、燃料噴射におけるポスト噴射や吸気絞り等の手段で排気ガス温度を上昇させてDPFを強制的に再生させるための追加機能が必要となる。
【0010】
また、このDPFの一つに、DPFに電気のプラズマ放電を利用した装置があり、この装置では、例えば、所定量以上のPMが捕集されたことに応答して、あるいは、エンジン負荷が部分負荷時及び始動直後の冷却水温度が低い時に、フィルタを挟持した金網の間に、高周波の電流を高電圧で断続的に印加して、フィルタ領域に発生させたプラズマによって、フィルタに捕集されたPMを反応消滅させてフィルタを再生している(特許文献1参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−349213号公報 (第6頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一方、内燃機関の排気ガス処理装置としては使用されていないが、燃焼炉などの排ガス中の煤を集塵する装置として、電気集塵装置がある。図16に示すように、この電気集塵装置50では、線状の高圧電極(コロナ電極)51と平板状の集塵電極(非コロナ電極)52が排ガスGの流れと平行に配置され、コロナ放電によって帯電した排ガス中の浮遊微粒子は、両電極51,52間の不平等電界によって、ドリフトさせられて集塵電極52に引き寄せられて集塵電極52上で捕捉される構成になっている。
【0013】
このような構成で、集塵を効率よく行うためには、電界による帯電粒子のドリフト速度と、電極間距離、装置内における帯電粒子滞留時間等を適切に選定する必要があり、車載搭載用の集塵装置とすることが難しいという問題がある。
【0014】
例えば、電極間距離を広げると、ドリフト量が大きくなり、捕集されるまでの時間が長くなるため、滞留時間を長くする必要が生じて装置が大きくなったり、これを避けるためにドリフト力を強めて短時間で捕集できるようにしょうとすると、非常に高い電圧が必要になったりする。また、装置を小型化するために、電極間距離を狭めると安定なコロナ放電の発生を確保するのが困難となる。
【0015】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電気集塵機の原理を用いて、車両搭載可能な排気ガス浄化装置として使用できるような、小型で低電力、且つ、高効率で内燃機関の排気ガス中のPMを捕集できる内燃機関の排気ガス浄化方法及びその装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するための内燃機関の排気ガス浄化方法は、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質を除去する排気ガス浄化方法であって、排気ガスの流れと交差する方向に設けた線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極に高電圧を印加すると共に、該コロナ電極の下流側に間隔を有して該コロナ電極に対向して設けた通気性を有する面状体で形成される集塵電極の面内に、排気ガスを通過させて、コロナ放電により帯電した排気ガス中の粒子状物質を、前記集塵電極で捕集して排気ガスを浄化することを特徴とする。
【0017】
そして、上記の内燃機関の排気ガス浄化方法を実施するための装置は、エンジンの排気ガス中の粒子状物質を除去する排気ガス浄化装置であって、排気ガスの流れと交差する方向に設けた線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極と、該コロナ電極の下流側に間隔を有して該コロナ電極に対向して設けた通気性を有する面状体で形成される集塵電極と、前記コロナ電極に高圧電圧を供給する高電圧供給装置を備えたことを特徴として構成される。
【0018】
排気ガスの流れと交差する方向に設けたとは、排気ガスの主流方向と平行ではないとの意味であり、排気ガスの主流方向を横切って線状のコロナ電極と通気性を有する面状体の集塵電極とが設けられることを意味する。
【0019】
そして、この線状のコロナ電極と通気性を有する面状体の集塵電極の組合せで構成される集塵ユニットとしては、単数又は複数の直線状又は曲線状のコロナ電極と、該コロナ電極と実質的に平行な平面形状の集塵電極の組合せで構成される平面型集塵ユニット、同心円筒面上に配置された複数の直線状又は曲線状のコロナ電極の集合と、該同心円筒と中心を同じくした同心円筒面状の集塵電極との組合せで構成される同心円型集塵ユニット、単数の線状コロナ電極と、該線状コロナ電極を軸とする円筒面状の集塵電極との組合せで構成される同軸円筒型集塵ユニット等がある。
【0020】
これらの集塵ユニットを単数又は複数組み合わせて排気ガス浄化装置のケース内に組み入れて排気ガス浄化装置を構成する。なお、これらの集塵ユニットにおいて、複数の線状コロナ電極を相互に連結して通気性を有する面状体としてもよい。
【0021】
上記の内燃機関の排気ガス浄化装置において、前記コロナ電極又は前記集塵電極の少なくとも一方を、メッシュ状金網、パンチングメタル、エキスパンダメタル、コイル状ワイヤ、金属繊維の集合体の何れか一つ、又は、これらの組合せで形成する。また、前記集塵電極の直接上流側表面に、ガス通過用の主たる孔径がDPFより10倍程度以上大きい(孔径100ミクロン(=0.1mm)以上)ガス通過性のセラミック等誘電材料を2mm以上の厚みで配置したものとしてもよい。
【0022】
そして、前記集塵電極が、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下となるようにしたり、前記集塵電極の上流側表面に、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下である面状体からなる誘電体を配置したりして構成し、また、前記集塵電極として、メッシュ状金網、パンチングメタル、エキスパンダメタル、コイル状ワイヤ、又は金属繊維フィルタを用いたり、前記誘電体として、セラミックフィルタ若しくはセラミック粒の集合体を用いたりして構成する。
【0023】
上記の内燃機関の排気ガス浄化方法及びその装置によれば、ガス通過用の主たる孔径がDPFよりも10倍程度以上大きい集塵電極を用いて、線状のコロナ電極と通気性を有する面状体で形成される集塵電極との間に発生させたコロナ放電を利用して、排気ガス中のPMを捕集するので、DPFに比較して排気ガスの流通抵抗が著しく小さく、圧力損失による背圧上昇を殆ど伴わずにPMを捕集できる。
【0024】
そして、コロナ電極及び集塵電極を排気ガスの流通方向と交差する方向、好ましくは、垂直方向に配置することで、排気ガスがコロナ電極及び集塵電極を横切る方向に流れることになるので、コロナ電極と集塵電極間で形成されるコロナ放電によって帯電したPMが下流側の集塵電極に流れ込み、この集塵電極に効率よく捕集される。また、集塵電極の上流側表面にDPFよりも孔径の大きいガス通過性のセラミック等誘電材料を配置することで、誘電材料の分極効果と集塵面積の増大により集塵電極に流れ込むPMの捕集効率をさらに改善することができる。
【0025】
そのため、低い投入電力でPMを高い効率で大量に捕集できる。また、投入電力が低くて済むので燃費の悪化も殆ど無い。
【0026】
しかも、排気ガス温度に影響されないので、エンジンの燃焼とは直接関係なく、効率よくPMを捕集できる。そのため、エンジンをPMとトレードオフの関係にあるNOxを少なくする条件で運転させることによって、PMを捕集によって浄化しながら、NOxを少なくすることができる。
【0027】
また、同時に各種のNOx浄化装置を組み合わせた場合には、コロナ放電によって活性化されたO2 ,HC,NOx(NO→NO2 )の作用により、NOx浄化性能を高めることができるので、より低い温度領域でNOx浄化が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化方法及びその装置について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
最初に、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化装置の構成要素となる集塵ユニットについて説明する。図1〜図6に示すように、この集塵ユニット10,20は、コロナ放電を発生させるための高電圧を印加するコロナ電極11,21と、非コロナ電極である集塵電極12,22とからなる。
【0030】
このコロナ電極11,21は導電性の線状の電極(ワイヤ状電極)で形成され、集塵電極12,22は排気ガスGを通過させると共にコロナ放電で帯電したPMを捕集するために、通気性と集塵の利便性を考慮して、図1〜図3に示すような平面状メッシュ体や、図4〜図6に示すような円筒面状メッシュ体等の導電性の通気性を有する面状体で形成される。
【0031】
また、集塵電極12,22としては、メッシュ状金網やパンチングメタル等の穴開き板やエキスパンダメタルを板状、筒状、その他の形状に形成したもの、コイル状ワイヤを加工して板状、筒状、その他の形状にしたもの、ステンレスウール等の金属繊維を集合体にしたもの等、及び、これらの複合体や積層体を用いることができる。
【0032】
このコロナ電極11,21と集塵電極12,22とを互いに電気的に絶縁状態で対にして、集塵電極12,22をコロナ電極11,21の下流側に間隔を有してこのコロナ電極11,21に対向して設けた状態で、排気ガス浄化装置のケース内に配置し、しかも、このコロナ電極11,21と集塵電極12,22は、排気ガスGの主流方向と交差する方向、好ましくは垂直方向になるように配置する。即ち、排気ガスGがコロナ電極11,21を横切って集塵電極12,22の面内に流入及び面内を通過するように配置する。
【0033】
この間隔を有して対向して設けた状態には、直線と平面の位置関係のみではなく、平面と平面、曲線と平面、曲線と曲面、曲面と曲面等の位置関係も含まれ、例えば、曲線とこの曲線を中心とする同心円面、線とこの線を中心とする筒状面、同心の曲線と球面等も含まれる。
【0034】
図7に、線状コロナ電極11と、このコロナ電極11と実質的に平行な平面状メッシュ体の集塵電極12で形成される平面型集塵ユニット10Aを排気ガス浄化装置1Aに組み込んだ例を示す。
【0035】
図8に、金網等の平面状メッシュ体のコロナ電極11と、このコロナ電極11と実質的に平行な平面状メッシュ体の集塵電極12で形成される平面型集塵ユニット10Bを排気ガス浄化装置1Bに組み込んだ例を示す。
【0036】
また、図9に、同心円筒面上に配置された複数の線状コロナ電極11の集合と、この同心円筒と中心を同じくした同心円筒面状の円筒面状メッシュ体の集塵電極12との組合せで構成される同心円型集塵ユニット10Cを排気ガス浄化装置1Cに組み込んだ例を示す。
【0037】
この図9の構成の場合には、排気ガスGは、排気ガス入口2から中央の通路を通り、放射方向に流れて浄化区画3を通過して、同心円型集塵ユニット10CでPMを捕集された後、外側通路6を経由して排気ガス出口4に至る。
【0038】
なお、平面型集塵ユニット10Aや同心円型集塵ユニット10Cにおいて、複数の線状コロナ電極11を相互に連結した通気性を有する面状体で形成してもよく、この面状体は、集塵電極11,21と同様に、メッシュ状金網等で形成できるが、コロナ放電用であるので目は粗くてよく、そのメッシュ間隔や開口率は集塵電極11,21より大きくして、より通気抵抗の少ないものとする。
【0039】
また、図10及び図11に、単数の線状コロナ電極21と、この線状コロナ電極21を軸とする円筒面状の円筒面状メッシュ体の集塵電極22との組合せで構成される同軸円筒型集塵ユニット20を排気ガス浄化装置1E,1Fに組み込んだ例を示す。この図11の場合も、図9と同様に、排気ガスGは、排気ガス入口2から中央の通路を通り、放射方向に流れて浄化区画3を通過して外側通路6を経由して、排気ガス出口4に至る。
【0040】
例えば、車載用としては、図8、図9、図11の排気ガス浄化装置1B,1C,1Fは、通常のマフラー(消音装置)と同じ円筒形状にでき、車載時のレイアウトや取付構造面で実用性の高い装置となる。
【0041】
そして、図12に示すように、この排気ガス浄化装置1A〜1Fを車両用ディーゼルエンジンに適用する場合は、ディーゼルエンジン31の排気通路32のマフラー33の上流側に配置し、ディーゼルエンジンの制御系34からの信号で運転制御し、バッテリー35から電力の供給を受ける高電圧供給装置36から電力供給される。この高電圧供給装置36としては、例えば図13のような構成が考えられる。図13では車載バッテリの直流電圧を市販のDC/DCコンバータで昇圧してコロナ電極に印加するものである。また、車載バッテリの直流電圧を市販DC/ACコンバータで交流電圧に変えて、トランスで昇圧したのち、ダイオードとコンデンサからなる一般的な整流回路を経てコロナ電極に印加してもよいことはいうまでもない。
【0042】
排気ガス浄化装置1A〜1Fのコロナ電極11,21には、この高電圧供給装置36から直流電圧、交流電圧、パルス電圧等のいずれかの高電圧を印加し、一方の集塵電極12,22をアースすることにより、コロナ電極11,21と集塵電極12,22との間に不平等電界を形成する。この交流電圧の周波数としては50Hz〜10kHzのものが適しているが、特に正弦波状である必要はなく、矩形状のものであってもよい。印加電圧の種類としては、直流電圧が、投入電力当たりのPM捕集率で優れており、電気系の構成装置も比較的簡略化できる。直流電圧としては負電圧でも正電圧でも十分な効果が得られるが、概して正電圧にした方が投入電力あたりのPM捕集率に優れている。なお、周辺装置の仕様などによっては総合的な判断で交流電圧やパルス電圧の方が良い場合もある。
【0043】
印加電圧の波高値としては、コロナ電極11,21にコロナ放電を形成するに足る電圧であればよく、コロナ電極11,21と接地電極12,22の形状と空間的配置から決定されるコロナ開始電圧をもとに設定すればよい。車載用排気ガス浄化装置であれば5kV〜40kV程度、固定排出源用排気ガス浄化装置であれば5kV〜100kV程度の範囲が適当である。
【0044】
この高電圧の印加により、コロナ電極11,21の近傍に不平等電界が形成され、コロナ電極11,21を中心として、局所的にガスが非破壊放電すなわちコロナ放電空間が形成される。このコロナ放電によって、ガス中には高速電子と高速電子が衝突してを電離された正イオンや電子付着による負イオンが多数形成される。このコロナ放電空間にPMが含まれた排気ガスGを流通させると、電子・正イオン・負イオンとPMが衝突することによってPMは殆ど瞬間的に荷電され、帯電したPMはクーロン力によって集塵電極12,22に捕集される。
【0045】
このとき、本発明においては、処理する排気ガスGの流れをコロナ電極11,21や集塵電極12,22が遮る方向に、これらの電極11,21,12,22を配置し、コロナ電極11,21の下流側に通気性を有する面状体の集塵電極12,22が配置されているので、帯電されたPMは電界及びクローン力によるドリフト効果が小さくても、集塵電極12,22に捕集される確率が高くなり、効率よく集塵電極12,22に捕集されることになる。そのため、低い消費電力でPMを高効率で除去できる。
【0046】
その上、コロナ放電を利用して電気集塵作用で捕集されたPMは、通常の物理的なフィルタで機械的にトラップする場合に比べ、より繊細なPMの粒子を選択的に捕集することができ、かなり長時間連続運転しても目詰まりの恐れがない。
【0047】
なお、捕集されたPMは、電気ヒータ、石油バーナによるPMへの直接加熱や、燃料の後噴射等による排気ガスの昇温や、エンジンの性能チューニングや吸気絞り等による排気ガスの昇温で、運転時に定期的に燃焼及び除去する。また、コロナ電極11,21や集塵電極12,22に白金などの酸化力をもった触媒成分を担持又は塗布することによりPMの燃焼を促進できる。
【0048】
このPMの燃焼除去の場合、集塵電極12,22に捕捉されたPMは、コロナ放電場に曝されているために、150℃〜200℃といった低温から燃焼を開始できるので、高温燃焼による損傷は生ぜず、また、エンジンの排気ガス温度制御によって燃焼を開始させることができる。
【0049】
また、本発明における、集塵部はメッシュ状金網、パンチングメタル、エキスパンダメタル、コイル状ワイヤ、金属繊維の集合体などの一般的な金属材料でよく、熱伝導率が高いため、PM燃焼除去において局所的な過熱が起きにくく、通常のDPF等のセラミック材料に比べて溶損の恐れも少ない。
【0050】
また、コロナ電極11,21は線状又は通気性を有する面状体の電極で形成され、集塵電極12,22は、通気性を有する面状体で形成されるが、この面状体はメッシュ体のように、孔径と開孔率が大きいので、排気ガスGの流れの方向と交差する方向(通常は垂直な方向)に配置されても、排気ガスGの流路を大きく塞がないので、排気ガス抵抗が著しく小さく、背圧上昇を殆ど伴わない。
【0051】
しかも、電極間距離、所要電圧(消費電力)、排気ガス滞留時間をほぼ独立に選定することができ、また、スペース等の制約がある場合でも安定的なコロナ放電を形成できるので、排気ガス浄化装置のコンパクト化を図ることができる。
【0052】
〔実施例〕
図10の同軸円筒型集塵ユニット20の構成で、コロナ電極21の径を0.8mm、非コロナ電極22の円筒の径を40mmとし、ディーゼル排気ガスを流通した場合のPM除去率の実測例を図14に示す。この図14には、直流電圧10kVのものを円印で、パルス電圧15kV,パルス幅500nsのものを四角印で示してあるが、いずれも、低消費電力で高除去率を実現している。
【0053】
なお、通気性を有する集塵電極として、ステンレス製不織布(ろ過精度0.08mm:日本精線株式会社製焼結ステンレス鋼フィルタNF・14等)、ステンレス焼結金網(ろ過精度0.1mm:メッシュ数150、開孔率35%)、ステンレス金網(線径0.14mm、60メッシュ、開孔率44%)、アルミ製パンチングメタル(孔径1mm〜2mm、開孔率10〜40%)、ステンレス製パンチングメタル(孔径1mm〜5mm、開孔率10〜40%)のもので実験したが図14と同様な結果が得られ、DPF等で使用されている細孔径数10ミクロンのフィルタ材よりも孔径若しくはろ過精度の粗いものでも十分なPM除去性能が得られることがわかった。これはPMが帯電することによる静電付着のみならず、コロナ放電場での凝集により見かけの粒子径が大きくなることにも関与していると考えられる。なお、この開孔率は、排気ガス主流方向に垂直な断面において、集塵電極のガス通過部断面積が集塵電極全断面積(ガス通過部を含む)に占める割合として定義される。
【0054】
また、図1〜図3のような構成で、コロナ電極11の径を0.4mm、コロナ電極11と集塵電極12の間隔を20mmとし、並列するコロナ電極11の間隔を20mm〜32mmとし、ディーゼル排気ガスを流通した場合も、直流電圧+12kV〜+15kV,−12kV〜−17kVにて80%以上のPM除去率が得られた。
【0055】
また、コロナ放電部を通過する排気ガスGの主流速によって、PMの捕集効率が変化するが、図15に示すように、排気ガスGの流速が3.5m/s以下でPMの捕集率60%以上、2m/s以下でPMの捕集率80%以上、1m/s以下でPMの捕集率90%以上との結果が実験で得られている。
【0056】
また、図1〜図3、図8の構成において、図17(a)のように集塵電極12の上流側表面に粒径2mmのアルミナセラミック粒子23を敷き詰めると更に高いPM除去率が得られる。これはアルミナセラミック粒子23の表面の分極効果の影響若しくは集塵面積の増加によるものと考えられる。図17(a)ではアルミナセラミック粒子を用いたが、原理として図17(b)若しくは図17(c)のように、セラミックフィルタ24や、セラミックハニカムを薄くスライスしたもの25を配置してもよい。
【0057】
ガス温度が高い場合はセラミック等の融点の高い材料が好適であるが、ガス温度が低い条件で使用できる場合は融点の低い他の誘電材料で構成されてもよい。また、粒径2mmのアルミナセラミック粒子で十分な効果が得られたことから、集塵電極材料の上流側におく誘電材料の厚みとしては2mm以上であればよい。図17(a)〜(c)の誘電材料23〜25が強度等の関係で構造上固定しにくい場合は、図17(d)のように強度のある素材26でもって、誘電材料を集塵電極上に固定してやればよい。素材26としては、誘電材料23〜25並びに集塵電極12よりも孔径が大きいものであればよい。素材26にはパンチングメタルや金網等の金属材料を用いてもよく、接地電極と電気的に接触していても、電気的に絶縁されていてもよい。
【0058】
なお、本発明は、燃料の性状や燃焼方式、また、その普及率から、軽油を燃料とするディーゼルエンジンが主要な対象となるが、これに限定されず、また、自動車搭載の内燃機関のみならず、各種産業用機械や定置式の内燃機関にも適用可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の排気ガス浄化方法及びその装置によれば、線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極と通気性を有する面状体で形成される集塵電極との間に発生させたコロナ放電を利用して、排気ガス中のPMを捕集するので、DPFに比較して排気ガスの流通抵抗が著しく小さい状態で、圧力損失による背圧上昇を殆ど伴わずにPMを捕集できる。また、面状体のメッシュ間隔や開口率を大きくできるので、目詰まりしにくく、PMを多量に捕集できる。
【0060】
そして、コロナ電極及び集塵電極を排気ガスの流れの主方向と交差する方向、好ましくは、流れの主方向と垂直な方向に配置して、排気ガスがコロナ電極及び集塵電極を横切り、集塵電極の面内を通過させているので、コロナ電極の近傍で帯電したPMを下流側の集塵電極で効率よくPMを捕集することができる。
【0061】
従って、低い投入電力でPMを高い効率で大量に捕集でき、また、投入電力が低くて済むので燃費の悪化も殆ど無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成要素である平面型集塵ユニットの構成を示す模式的な斜視図である。
【図2】図1の平面型集塵ユニットの側面図である。
【図3】図1の平面型集塵ユニットの平面図である。
【図4】本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成要素である同軸円筒型集塵ユニットの構成を示す模式的な斜視図である。
【図5】図4の円筒型集塵ユニットの側面図である。
【図6】図5の円筒型集塵ユニットの平面図である。
【図7】本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成を示す模式的な側断面図である。
【図8】本発明に係る第2の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成を示す模式的な図であり、(a)は側断面図を示し、(b)はコロナ電極の正面図を示し、(c)は集塵電極の正面図を示す。
【図9】本発明に係る第3の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成を示す模式的な図で、(a)は横断面図で、(b)は側断面図である。
【図10】本発明に係る第4の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成を示す模式的な図で、(a)は側断面図で、(b)は平断面図である。
【図11】本発明に係る第5の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化装置の構成を示す模式的な図で、(a)は横断面図で、(b)は側断面図である。
【図12】本発明に係るの内燃機関の排気ガス浄化装置を車載した場合の構成例を示す図である。
【図13】図12の高電圧供給装置の構成を示す図である。
【図14】電力密度とPM除去率との関係を示す図である。
【図15】放電部の排気ガス流速とPM除去率との関係を示す図である。
【図16】従来技術の電気集塵装置の構造を模式的に示す平断面図である。
【図17】図1及び図8の平面型集塵ユニットの構成において、通気性を有する誘電材料と通気性を有する集塵電極を組み合わせて使用する場合の模式的な図で、(a)は集塵電極上流側にセラミック粒子を敷き詰めたものを示す図であり、(b)は集塵電極上流側にセラミックフィルタを配置したものを示す図である。
【符号の説明】
1A〜1F 排気ガス浄化装置
10A,10B 平面型集塵ユニット
10C 同心円型集塵ユニット
11 コロナ電極
12 集塵電極(平面状メッシュ体)
12C 集塵電極(円筒面状メッシュ体)
20 同軸円筒型集塵ユニット
21 コロナ電極
22 集塵電極(円筒面状メッシュ体)
36 高電圧供給装置
Claims (10)
- 内燃機関の排気ガス中の粒子状物質を除去する排気ガス浄化方法であって、排気ガスの流れと交差する方向に設けた線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極に高電圧を印加すると共に、該コロナ電極の下流側に間隔を有して該コロナ電極に対向して設けた通気性を有する面状体で形成される集塵電極の面内に、排気ガスを通過させて、コロナ放電により帯電した排気ガス中の粒子状物質を、前記集塵電極で捕集して排気ガスを浄化することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
- 前記集塵電極が、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気ガス浄化方法。
- 前記集塵電極の上流側表面に、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下である面状体からなる誘電体を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の排気ガス浄化方法。
- 前記集塵電極として、メッシュ状金網、パンチングメタル、エキスパンダメタル、コイル状ワイヤ、又は金属繊維フィルタを用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス浄化方法。
- 前記誘電体として、セラミックフィルタ若しくはセラミック粒の集合体を用いたことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の排気ガス浄化方法。
- エンジンの排気ガス中の粒子状物質を除去する排気ガス浄化装置であって、排気ガスの流れと交差する方向に設けた線状又は通気性を有する面状体のコロナ電極と、該コロナ電極の下流側に間隔を有して該コロナ電極に対向して設けた通気性を有する面状体で形成される集塵電極と、前記コロナ電極に高圧電圧を供給する高電圧供給装置を備えたことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記集塵電極が、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項6記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記集塵電極の上流側表面に、排気ガスを通過させるための孔部を有し、該孔部の直径が0.1mm以上10mm以下である面状体からなる誘電体を配置したことを特徴とする請求項6又は7記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記集塵電極として、メッシュ状金網、パンチングメタル、エキスパンダメタル、コイル状ワイヤ、又は金属繊維フィルタを用いたことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記誘電体として、セラミックフィルタ若しくはセラミック粒の集合体を用いたことを特徴とする請求項8記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
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-
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