JP2004288886A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Kentaro Nakanishi
賢太郎 中西
Hiroaki Nakaoka
弘明 中岡
Tsuguo Sebe
紹夫 瀬部
Atsuhiro Kajitani
敦宏 柁谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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Abstract

【課題】ボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制しつつ、各MISFETの高駆動力化を図りうる半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】各MISFET形成領域Rnt,Rptにシリコン酸化膜13aを形成した後、窒素イオンをシリコン酸化膜13a内に導入することにより、pMISFET形成領域Rptにおいて、シリコン酸窒化膜13bを形成する。次に、シリコン酸化膜13a,シリコン酸窒化膜13bの上にポリシリコン膜を堆積した後、ポリシリコン膜,シリコン酸化膜13a及びシリコン酸窒化膜13bをパターニングして、nMISFETにはシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13xを形成し、pMISFETにはシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜13yを形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MIS型半導体装置及びその製造方法に係り、特に、nチャネル型MISトランジスタ及びpチャネル型MISトランジスタの高性能・高信頼性を実現するための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、MIS型半導体装置(MISトランジスタ)の高性能化(例えば高駆動力化)のためにゲート絶縁膜の薄膜化が図られている。
【0003】
ところが、ゲート絶縁膜の膜厚が3nm以下になると、特に表面チャネル型のp型トランジスタにおいて、熱処理工程を経ると、ゲート電極中のボロンがゲート絶縁膜を通過して半導体基板(のチャネル領域)に侵入し、しきい値電圧を変動させてしまうという問題(いわゆる「ボロンのゲート絶縁膜突き抜け」)が生じる。従来、このボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制するためには、ゲート絶縁膜に窒素を導入し、シリコン酸窒化膜とすることが有効とされてきた。
【0004】
しかしながら、ゲート絶縁膜を酸窒化膜にすると、ゲート絶縁膜と基板界面近傍の窒素濃度が上昇し、トランジスタの移動度低下をもたらし駆動力が低下する場合があることが明らかとなった。そのため、酸窒化膜からなるゲート絶縁膜の表面における窒素濃度を高くしてボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制する一方、ゲート絶縁膜における半導体基板との境界面近傍の領域の窒素濃度を低く抑えることができる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
さらに、ゲート絶縁膜の膜厚が2nm以下になると、電子の直接トンネリングによるゲートリーク電流が増大し、消費電力の増大を招くことになる。そのため、最近では、シリコン酸化膜よりも十分高い比誘電率を有する誘電体膜(高誘電体膜)によってゲート絶縁膜を構成することにより、物理的な膜厚は厚くしてゲートリーク電流を抑制しつつ、容量結合性に影響する実効的な(電気的な)ゲート絶縁膜膜厚は薄くして、MISトランジスタの高駆動力化を図る研究がなされている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−291865号公報
【非特許文献1】
K.Onishi et al., Symp. VLSI Tech., p131, 2001
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者達の実験結果によると、従来の技術のMISトランジスタにおいて、以下のような不具合があることが判明した。
【0008】
図8(a),(b)は、それぞれ順に、種々の方法でゲート酸化膜中に窒素を導入してなるゲート酸窒化膜に関して、nチャネル型MISトランジスタ(nMISFET)とpチャネル型MISトランジスタ(pMISFET)とにおけるキャリア移動度(μeff )のしきい値電圧(Vth)依存性を示す図である。図8(a),(b)において、●(折れ線グラフDAn,DAp)で表示されているラジカル窒化Aの処理条件は、圧力が950mTorr、温度が250℃、時間が20sec であり、○(折れ線グラフ曲線DBn,DBp)で表示されているラジカル窒化Bの処理条件は、圧力が500mTorr、温度が400℃、時間が20sec である。つまり、ラジカル窒化Bの方がラジカル窒化Aよりも窒化程度が大きい。同じしきい値電圧Vthで比較した場合、nMISFET(図8(a)参照)では窒化程度が弱い(窒化温度が低い,もしくは圧力が高い)ほど,つまり膜中の窒素含有量が少ないほどキャリア移動度μeff が高く、pMISFET(図8(b)参照)では窒化程度が強い(窒化温度が高い,もしくは圧力が低い)ほどキャリア移動度μeff が高い。一般に、窒化程度が大きいほどゲート絶縁膜−半導体基板間の境界付近の領域における正の固定電荷が増大する。そこで、しきい値電圧Vthを調整する際には、窒化程度が大きいほど、nMISFETではしきい値電圧制御用のp型ドーパントの濃度を増大させ、pMISFETではしきい値電圧制御用のn型ドーパントの濃度を低減しているので、図8(a),(b)に示されるようなドーパント濃度に依存したキャリア移動度の変化が生じたと考えられる。
【0009】
すなわち、pMISFETにおいてボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制する目的でゲート絶縁膜中の窒素濃度を高くした場合には、pMISFETではキャリア移動度の向上が可能であるが、nMISFETではキャリア移動度が低下してしまい、nMISFETとpMISFET両方での高駆動力化が両立しなくなるという不具合が明らかになった。
【0010】
本発明の目的は、pMISFETにおいてp型ドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突き抜けを抑制しつつ、nMISFETとpMISFET双方の高駆動力化を図りうる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスを前提とし、nMISFETのゲート絶縁膜とpMISFETのゲート絶縁膜との比誘電率は互いに異なっており、かつ、pMISFETのゲート絶縁膜はそのゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質(例えば窒素)を含んでいる。
【0012】
これにより、pMISFETにおいてp型ドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができるとともに、nMISFETとpMISFETとで比誘電率を適宜調節することにより、両者の高駆動力化を図ることができる。
【0013】
一般には、第2のゲート絶縁膜の比誘電率は、第1のゲート絶縁膜の比誘電率よりも高いことが好ましい。
【0014】
第1のゲート絶縁膜には、p型ドーパントの拡散抑制用物質が導入されていなくてもよいし、含んでいる場合には、第2のゲート絶縁膜が、半導体基板との境界付近の領域において、第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を第1のゲート絶縁膜よりも高濃度で含んでいればよい。
【0015】
第1,第2のゲート絶縁膜の母材は酸化シリコンであってもよいが、比誘電率が7以上の誘電体(例えばSi ,Al ,Hfシリケート,Zrシリケート,Hf0 及びZr0)であることで、両MISFETの高駆動力化が顕著に発揮される。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板のnMISFET形成領域及びpMISFET形成領域の表面上に絶縁膜を形成し、その絶縁膜のうちpMISFET形成領域に位置する部分に、pMISFETのゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を導入して、それをゲート絶縁膜として用いる方法である。
【0017】
また、別の半導体装置の製造方法は、半導体基板のpMISFET形成領域の表面上に、pMISFETのゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を構成要素として含む絶縁膜を形成した後、酸化処理を行なう方法である。
【0018】
これらの方法により、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0019】
pMISFETのゲート絶縁膜にp型ドーパントの拡散抑制用物質を導入する方法としては、公知の技術を用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1(a)〜(d)は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0021】
まず、図1(a)に示す工程で、シリコン基板からなる半導体基板10に、活性領域を囲むトレンチ型の素子分離11を形成する。この素子分離11によって囲まれる活性領域には、nMISFET形成領域Rntと、pMISFET形成領域Rptとがある。なお、その他の素子を形成する領域も存在するが、本発明とは関係のない領域の図示は省略する。そして、半導体基板10内において、nMISFET形成領域Rntにはpウェル12aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはnウェル12bを形成する。そして、pウェル12a及びnウェル12bの表面部を熱酸化して、厚さ2nmのシリコン酸化膜13aを形成する。
【0022】
この工程で形成されるシリコン酸化膜13aとしては、熱酸化処理によるシリコン酸化膜(比誘電率約3.92)が好ましい。また、比誘電率が3.9〜7の範囲にある酸窒化膜を用いることもできる。あるいは、電気的な実効ゲート絶縁膜膜厚を薄膜化でき、高駆動力化が期待できる比誘電率が7(窒化膜の比誘電率にほぼ等しい)以上の高誘電体膜を用いることも好ましい。高誘電体膜としては、例えばSi 膜,Al 膜,Hfシリケート膜,Zrシリケート膜,Hf0 膜、Zr0 膜がある。
【0023】
次に、図1(b)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntを覆い、pMISFET形成領域Rptを開口したレジスト膜18を形成し、レジスト膜18をマスクとして窒素イオン(N )の注入を行なう。このとき、加速電圧が3keV,ドーズ量が3×1014cm−2の条件で、窒素イオンをシリコン酸化膜13a内に導入することにより、pMISFET形成領域Rptにおいて、シリコン酸窒化膜13bを形成する。
【0024】
なお、窒素イオンの注入に代えて、例えば圧力が950mTorr、温度が150℃、時間が20sec 、ガス流量がAr/N =2000/150(ml/min)、パワーが1kWの条件で、シリコン酸化膜13aにラジカル窒化処理を施してもよい。ラジカル窒化処理の方が、シリコン酸窒化膜中における窒素濃度のプロファイルを急峻に制御することができる点で、より好ましい。
【0025】
次に、図1(c)に示す工程で、レジスト膜18を除去した後、シリコン酸化膜13a,シリコン酸窒化膜13bの上に、厚さ160nmのポリシリコン膜を堆積した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、ポリシリコン膜,シリコン酸化膜13a及びシリコン酸窒化膜13bをパターニングして、nMISFETのゲート電極14a(第1のゲート電極)及びゲート絶縁膜13x(第1のゲート絶縁膜)と、pMISFETのゲート電極14b(第2のゲート電極)及びゲート絶縁膜13y(第2のゲート絶縁膜)とを形成する。
【0026】
なお、図1(a)〜(d)には図示されていないが、MISFETの高駆動力化のために、ゲート電極14a,14bの形成に先立ち、ポリシリコン膜中にn型ドーパント,p型ドーパントのイオン注入を行なってもよい。また、ポリシリコン膜は、ゲート空乏化抑制機能がより大きいゲルマニウム添加ポリシリコンであってもよい。
【0027】
次に、図1(d)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が8×1014cm−2の条件で注入して、nMISFETのn型エクステンション拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が9.5keV、ドーズ量が2×1014cm−2の条件で注入してpMISFETのp型エクステンション拡散層を形成する。
【0028】
さらに、基板上にシリコン酸化膜を堆積した後、異方性エッチングを行なうことにより、ゲート電極14a,14bの側面を覆うサイドウォール16を形成する。そして、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、nMISFETの高濃度n型SD拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、pMISFETの高濃度p型SD拡散層を形成する。その後、例えば1050℃,5sec の条件でRTA処理を行なうことにより、nMISFET形成領域Rntには、n型エクステンション拡散層及び高濃度n型SD拡散層からなるn型ソース・ドレイン領域17aが形成され、pMISFET形成領域Rptには、p型エクステンション拡散層及び高濃度p型SD拡散層からなるp型ソース・ドレイン領域17bが形成される。また、イオン注入の際に、nMISFETのゲート電極14aには砒素が導入され、pMISFETのゲート電極14bにはボロンが導入されるので、いわゆるデュアルゲート型のCMISデバイスが形成される。
【0029】
なお、ソース・ドレイン領域17a,17bを形成した後に、コンタクト低抵抗化のためのシリサイド形成をしてもよい。
【0030】
また、図1(d)に示す工程の後で、層間絶縁膜の形成と、配線層の形成とを繰り返すことにより、多層配線層を形成するが、その工程の図示は省略する。そして、nMISFETのゲート電極14aと、pMISFETのゲート電極14bとは、共通の配線に接続されて、両ゲート電極14a,14bには共通のゲートバイアスが供給される。
【0031】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、nMISFETは、n型ポリシリコンからなるゲート電極14aと、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13xとを有している。また、pMISFETは、p型ポリシリコンからなるゲート電極14bと、シリコン酸化膜とは比誘電率が異なるシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜13yとを有している。つまり、本実施形態の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスである。
【0032】
そして、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、p型のゲート電極14b中のボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができる。また、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、pMISFETのゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、ゲート絶縁膜13y中の窒素に起因する正の固定電荷が多く存在している。その結果、図8(b)に示す折れ線グラフDBpの条件に近づくので、pMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0033】
一方、nMISFETのゲート絶縁膜13xには窒素が導入されていないので、ゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、窒素に起因する正の固定電荷がほとんど存在しない。その結果、図8(a)に示す折れ線グラフDBnの条件ではなく、折れ線グラフDAnの条件に近づくので、nMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0034】
したがって、本実施形態の半導体装置によると、pMISFETにおけるゲート電極14b中のドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突抜を抑制しつつ、nMISFETとpMISFETとの双方のキャリア移動度の向上,つまり駆動力の向上を図ることができる。
【0035】
そして、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図2(a)〜図3(b)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0037】
まず、図2(a)に示す工程で、シリコン基板からなる半導体基板10に、活性領域を囲むトレンチ型の素子分離11を形成する。この素子分離11によって囲まれる活性領域には、nMISFET形成領域Rntと、pMISFET形成領域Rptとがある。なお、その他の素子を形成する領域も存在するが、本発明とは関係のない領域の図示は省略する。そして、半導体基板10内において、nMISFET形成領域Rntにはpウェル12aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはnウェル12bを形成する。そして、pウェル12a及びnウェル12bの表面部を熱酸化して、厚さ2nmのシリコン酸化膜13aを形成する。
【0038】
この工程で形成されるシリコン酸化膜13aとしては、熱酸化処理によるシリコン酸化膜が好ましい。もしくは、電気的な実効ゲート絶縁膜膜厚を薄膜化でき、高駆動力化が期待できる比誘電率が7以上の高誘電体膜を用いてもよい。高誘電体膜としては、例えばSi 膜,Al 膜,Hfシリケート膜,Zrシリケート膜,Hf0 膜、Zr0 膜が好ましい。
【0039】
次に、図2(b)に示す工程で、nMISFET形成領域Rnt及びpMISFET形成領域Rptに、窒素イオン(N )を注入する。このとき、加速電圧が3keV,ドーズ量が3×1014cm−2の条件で、窒素イオンをシリコン酸化膜13a内に導入することにより、nMISFET形成領域Rnt及びpMISFET形成領域Rptにおいて、シリコン酸窒化膜13bを形成する。
【0040】
なお、窒素イオンの注入に代えて、例えば圧力が950mTorr、温度が150℃、時間が20sec 、ガス流量がAr/N =2000/150(ml/min)、パワーが1kWの条件で、シリコン酸化膜13aにラジカル窒化処理を施してもよい。ラジカル窒化処理の方が、シリコン酸窒化膜13b中における窒素濃度のプロファイルを急峻に制御することができる点で、より好ましい。
【0041】
次に、図2(c)に示す工程で、pMISFET形成領域Rptを覆い、nMISFET形成領域Rntを開口したレジスト膜19を形成し、レジスト膜19をマスクとして、弗酸によるウエットエッチングを行なう。このとき、nMISFET形成領域Rntのシリコン酸窒化膜13bは除去され、pMISFET形成領域Rptにはシリコン酸窒化膜13bが残存している。
【0042】
次に、図3(a)に示す工程で、レジスト膜19を除去した後、熱酸化を行なって、nMISFET形成領域Rntには厚さ2nmのシリコン酸化膜21aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはシリコン酸窒化膜及びその下地の半導体基板10をさらに酸化して厚い(4nm程度)シリコン酸窒化膜21bを形成する。
【0043】
次に、図3(b)に示す工程で、シリコン酸化膜21a,シリコン酸窒化膜21bの上に、厚さ160nmのポリシリコン膜を堆積した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、ポリシリコン膜,シリコン酸化膜21a及びシリコン酸窒化膜21bをパターニングして、nMISFETのゲート電極14a(第1のゲート電極)及びゲート絶縁膜21x(第1のゲート絶縁膜)と、pMISFETのゲート電極14b(第2のゲート電極)及びゲート絶縁膜21y(第2のゲート電極)とを形成する。
【0044】
なお、図2(a)〜図3(c)には図示されていないが、MISFETの高駆動力化のために、ゲート電極14a,14bの形成に先立ち、ポリシリコン膜中にn型ドーパント,p型ドーパントのイオン注入を行なってもよい。また、ポリシリコン膜は、ゲート空乏化抑制機能がより大きいゲルマニウム添加ポリシリコンであってもよい。
【0045】
次に、図3(c)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が8×1014cm−2の条件で注入して、nMISFETのn型エクステンション拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が9.5keV、ドーズ量が2×1014cm−2の条件で注入してpMISFETのp型エクステンション拡散層を形成する。
【0046】
さらに、基板上にシリコン酸化膜を堆積した後、異方性エッチングを行なうことにより、ゲート電極14a,14bの側面を覆うサイドウォール16を形成する。そして、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、nMISFETの高濃度n型SD拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、pMISFETの高濃度p型SD拡散層を形成する。その後、例えば1050℃,5sec の条件でRTA処理を行なうことにより、nMISFET形成領域Rntには、n型エクステンション拡散層及び高濃度n型SD拡散層からなるn型ソース・ドレイン領域17aが形成され、pMISFET形成領域Rptには、p型エクステンション拡散層及び高濃度p型SD拡散層からなるp型ソース・ドレイン領域17bが形成される。また、イオン注入の際に、nMISFETのゲート電極14aには砒素が導入され、pMISFETのゲート電極14bにはボロンが導入されるので、いわゆるデュアルゲート型のCMISデバイスが形成される。
【0047】
なお、ソース・ドレイン領域17a,17bを形成した後に、コンタクト低抵抗化のためのシリサイド形成をしてもよい。
【0048】
また、図3(c)に示す工程の後で、層間絶縁膜の形成と、配線層の形成とを繰り返すことにより、多層配線層を形成するが、その工程の図示は省略する。そして、nMISFETのゲート電極14aと、pMISFETのゲート電極14bとは、共通の配線に接続されて、両ゲート電極14a,14bには共通のゲートバイアスが供給される。
【0049】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、nMISFETは、n型ポリシリコンからなるゲート電極14aと、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜21xとを有している。また、pMISFETは、p型ポリシリコンからなるゲート電極14bと、比較的厚いシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜21yとを有している。つまり、本実施形態の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスである。
【0050】
そして、pMISFETのゲート絶縁膜21yには窒素が導入されているために、p型のゲート電極14b中のボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができる。また、pMISFETのゲート絶縁膜21yには窒素が導入されているために、pMISFETのゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、ゲート絶縁膜21y中の窒素に起因する正の固定電荷が多く存在している。その結果、図8(b)に示す折れ線グラフDBpの条件に近づくので、pMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。しかも、pMISFETのゲート絶縁膜21yは、第1の実施形態に比べると厚くなっているので、本実施形態では、ボロンのゲート絶縁膜突き抜け抑制機能がより向上する。さらに、ボロンのゲート絶縁膜突き抜け抑制機能と駆動力とを高く維持しうる範囲で、ゲート絶縁膜21y中の窒素濃度を低減することにより、pMISFETの信頼性(NBTI)の向上をも図りうる。
【0051】
一方、nMISFETのゲート絶縁膜21xには窒素が導入されていないので、ゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、窒素に起因する正の固定電荷がほとんど存在しない。その結果、図8(a)に示す折れ線グラフDBnの条件ではなく、折れ線グラフDAnの条件に近づくので、nMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0052】
したがって、本実施形態の半導体装置によると、pMISFETにおけるゲート電極14b中のドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突抜を抑制しつつ、nMISFETとpMISFETとの双方のキャリア移動度の向上,つまり駆動力の向上を図ることができる。
【0053】
そして、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0054】
(第3の実施形態)
図4(a)〜図5(b)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0055】
まず、図4(a)に示す工程で、シリコン基板からなる半導体基板10に、活性領域を囲むトレンチ型の素子分離11を形成する。この素子分離11によって囲まれる活性領域には、nMISFET形成領域Rntと、pMISFET形成領域Rptとがある。なお、その他の素子を形成する領域も存在するが、本発明とは関係のない領域の図示は省略する。そして、半導体基板10内において、nMISFET形成領域Rntにはpウェル12aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはnウェル12bを形成する。そして、pウェル12a及びnウェル12bの表面部を熱酸化して、厚さ2nmのシリコン酸化膜13aを形成する。
【0056】
この工程で形成されるシリコン酸化膜13aとしては、熱酸化処理によるシリコン酸化膜が好ましい。もしくは、電気的な実効ゲート絶縁膜膜厚を薄膜化でき、高駆動力化が期待できる比誘電率が7以上の高誘電体膜を用いてもよい。高誘電体膜としては、例えばSi 膜,Al 膜,Hfシリケート膜,Zrシリケート膜,Hf0 膜、Zr0 膜が好ましい。
【0057】
次に、図4(b)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntを覆い、pMISFET形成領域Rptを開口したレジスト膜(図示せず)を形成した後、レジスト膜をマスクとして、弗酸によるウエットエッチングを行なう。このとき、pMISFET形成領域Rptのシリコン酸化膜13aは除去され、nMISFET形成領域Rntにはシリコン酸化膜13aが残存している。
【0058】
次に、図4(c)に示す工程で、レジスト膜を除去した後、熱酸化を行なって、nMISFET形成領域Rntには厚さ4nmのシリコン酸化膜13cを形成し、pMISFET形成領域Rptには厚さ2nmのシリコン酸化膜13dを形成する。
【0059】
次に、図5(a)に示す工程で、nMISFET形成領域Rnt及びpMISFET形成領域Rptに、窒素イオン(N )を注入する。このとき、加速電圧が3keV,ドーズ量が3×1014cm−2の条件で、窒素イオンをシリコン酸化膜13c,13d内に導入することにより、nMISFET形成領域Rnt及びpMISFET形成領域Rptにおいて、シリコン酸窒化膜22a,22bを形成する。
【0060】
なお、窒素イオンの注入に代えて、例えば圧力が950mTorr、温度が150℃、時間が20sec 、ガス流量がAr/N =2000/150(ml/min)、パワーが1kWの条件で、シリコン酸化膜13c,13dにラジカル窒化処理を施してもよい。ラジカル窒化処理の方が、シリコン酸窒化膜22a,22b中における窒素濃度のプロファイルを急峻に制御することができる点で、より好ましい。
【0061】
次に、図5(b)に示す工程で、シリコン酸窒化膜22a,22bの上に、厚さ160nmのポリシリコン膜を堆積した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、ポリシリコン膜及びシリコン酸窒化膜22a,22bをパターニングして、nMISFETのゲート電極14a及びゲート絶縁膜22xと、pMISFETのゲート電極14b及びゲート絶縁膜22yとを形成する。
【0062】
なお、図4(a)〜図5(c)には図示されていないが、MISFETの高駆動力化のために、ゲート電極14a,14bの形成に先立ち、ポリシリコン膜中にn型ドーパント,p型ドーパントのイオン注入を行なってもよい。また、ポリシリコン膜は、ゲート空乏化抑制機能がより大きいゲルマニウム添加ポリシリコンであってもよい。
【0063】
次に、図5(c)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が8×1014cm−2の条件で注入して、nMISFETのn型エクステンション拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が9.5keV、ドーズ量が2×1014cm−2の条件で注入してpMISFETのp型エクステンション拡散層を形成する。
【0064】
さらに、基板上にシリコン酸化膜を堆積した後、異方性エッチングを行なうことにより、ゲート電極14a,14bの側面を覆うサイドウォール16を形成する。そして、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、nMISFETの高濃度n型SD拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、pMISFETの高濃度p型SD拡散層を形成する。その後、例えば1050℃,5sec の条件でRTA処理を行なうことにより、nMISFET形成領域Rntには、n型エクステンション拡散層及び高濃度n型SD拡散層からなるn型ソース・ドレイン領域17aが形成され、pMISFET形成領域Rptには、p型エクステンション拡散層及び高濃度p型SD拡散層からなるp型ソース・ドレイン領域17bが形成される。また、イオン注入の際に、nMISFETのゲート電極14aには砒素が導入され、pMISFETのゲート電極14bにはボロンが導入されるので、いわゆるデュアルゲート型のCMISデバイスが形成される。
【0065】
なお、ソース・ドレイン領域17a,17bを形成した後に、コンタクト低抵抗化のためのシリサイド形成をしてもよい。
【0066】
また、図5(c)に示す工程の後で、層間絶縁膜の形成と、配線層の形成とを繰り返すことにより、多層配線層を形成するが、その工程の図示は省略する。そして、nMISFETのゲート電極14aと、pMISFETのゲート電極14bとは、共通の配線に接続されて、両ゲート電極14a,14bには共通のゲートバイアスが供給される。
【0067】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、nMISFETは、n型ポリシリコンからなるゲート電極14aと、比較的厚いシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜22xとを有している。また、pMISFETは、p型ポリシリコンからなるゲート電極14bと、比較的薄いシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜22yとを有している。つまり、本実施形態の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスである。
【0068】
そして、pMISFETのゲート絶縁膜22yには窒素が導入されているために、p型のゲート電極14b中のボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができる。また、pMISFETのゲート絶縁膜22yには窒素が導入されているために、pMISFETのゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、ゲート絶縁膜22y中の窒素に起因する正の固定電荷が多く存在している。その結果、図8(b)に示す折れ線グラフDBpの条件に近づくので、pMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0069】
一方、nMISFETのゲート絶縁膜22xには窒素が導入されているものの、ゲート絶縁膜22xが比較的厚いことから、ゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域における,窒素に起因する正の固定電荷が低減される。その結果、図8(a)に示す折れ線グラフDBnの条件ではなく、折れ線グラフDAnの条件に近づくので、nMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。また、ゲート絶縁膜22xが比較的厚いことから、高いゲートリークの抑制効果を発揮することができる。
【0070】
したがって、本実施形態の半導体装置によると、pMISFETにおけるゲート電極14b中のドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突抜を抑制しつつ、nMISFETとpMISFETとの双方のキャリア移動度の向上,つまり駆動力の向上を図ることができる。
【0071】
そして、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0072】
(第4の実施形態)
図6(a)〜(d)は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0073】
まず、図6(a)に示す工程で、シリコン基板からなる半導体基板10に、活性領域を囲むトレンチ型の素子分離11を形成する。この素子分離11によって囲まれる活性領域には、nMISFET形成領域Rntと、pMISFET形成領域Rptとがある。なお、その他の素子を形成する領域も存在するが、本発明とは関係のない領域の図示は省略する。そして、半導体基板10内において、nMISFET形成領域Rntにはpウェル12aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはnウェル12bを形成する。そして、pウェル12a及びnウェル12bの表面部を熱酸化して、厚さ2nmのシリコン酸化膜13aを形成する。さらに、シリコン酸化膜13aの上に、厚さ20nmのポリシリコン膜30を形成する。
【0074】
この工程で形成されるシリコン酸化膜13aとしては、熱酸化処理によるシリコン酸化膜が好ましい。もしくは、電気的な実効ゲート絶縁膜膜厚を薄膜化でき、高駆動力化が期待できる比誘電率が7以上の高誘電体膜を用いてもよい。高誘電体膜としては、例えばSi 膜,Al 膜,Hfシリケート膜,Zrシリケート膜,Hf0 膜、Zr0 膜が好ましい。
【0075】
次に、図6(b)に示す工程で、ポリシリコン膜30の上に、nMISFET形成領域Rntを覆い、pMISFET形成領域Rptを開口したレジスト膜31を形成し、レジスト膜31をマスクとして窒素イオン(N )の注入を行なう。このとき、加速電圧が3keV,ドーズ量が3×1014cm−2の条件で、窒素イオンの注入を行なうことにより、ポリシリコン膜30のうちpMISFET形成領域Rptに位置する部分に窒素を導入する。
【0076】
なお、窒素イオンの注入に代えて、例えば圧力が950mTorr、温度が200℃、時間が20sec 、ガス流量がAr/N =2000/150(ml/min)、パワーが1.5kWの条件で、ポリシリコン膜30にラジカル窒化処理を施してもよい。
【0077】
次に、図6(c)に示す工程で、レジスト膜31を除去した後、900℃,30sec の条件で熱処理を行なって、ポリシリコン膜30中の窒素をpMISFETのシリコン酸化膜13aにドライブイン拡散させる。このように、窒素をシリコン酸化膜13a内に導入することにより、pMISFET形成領域Rptにおいて、シリコン酸窒化膜13bを形成する。
【0078】
次に、ポリシリコン膜30の上に、厚さ140nmのポリシリコン膜を堆積した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、ポリシリコン膜,シリコン酸化膜13a及びシリコン酸窒化膜13bをパターニングして、nMISFETのゲート電極14a(第1のゲート電極)及びゲート絶縁膜13x(第1のゲート絶縁膜)と、pMISFETのゲート電極14b(第2のゲート電極)及びゲート絶縁膜13y(第2のゲート絶縁膜)とを形成する。
【0079】
なお、図6(a)〜(d)には図示されていないが、MISFETの高駆動力化のために、ゲート電極14a,14bの形成に先立ち、ポリシリコン膜中にn型ドーパント,p型ドーパントのイオン注入を行なってもよい。また、ポリシリコン膜は、ゲート空乏化抑制機能がより大きいゲルマニウム添加ポリシリコンであってもよい。
【0080】
次に、図6(d)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が8×1014cm−2の条件で注入して、nMISFETのn型エクステンション拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が9.5keV、ドーズ量が2×1014cm−2の条件で注入してpMISFETのp型エクステンション拡散層を形成する。
【0081】
さらに、基板上にシリコン酸化膜を堆積した後、異方性エッチングを行なうことにより、ゲート電極14a,14bの側面を覆うサイドウォール16を形成する。そして、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、nMISFETの高濃度n型SD拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、pMISFETの高濃度p型SD拡散層を形成する。その後、例えば1050℃,5sec の条件でRTA処理を行なうことにより、nMISFET形成領域Rntには、n型エクステンション拡散層及び高濃度n型SD拡散層からなるn型ソース・ドレイン領域17aが形成され、pMISFET形成領域Rptには、p型エクステンション拡散層及び高濃度p型SD拡散層からなるp型ソース・ドレイン領域17bが形成される。また、イオン注入の際に、nMISFETのゲート電極14aには砒素が導入され、pMISFETのゲート電極14bにはボロンが導入されるので、いわゆるデュアルゲート型のCMISデバイスが形成される。
【0082】
なお、各ソース・ドレイン領域17a,17bを形成した後に、コンタクト低抵抗化のためのシリサイド形成をしてもよい。
【0083】
また、図6(d)に示す工程の後で、層間絶縁膜の形成と、配線層の形成とを繰り返すことにより、多層配線層を形成するが、その工程の図示は省略する。そして、nMISFETのゲート電極14aと、pMISFETのゲート電極14bとは、共通の配線に接続されて、両ゲート電極14a,14bには共通のゲートバイアスが供給される。
【0084】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、nMISFETは、n型ポリシリコンからなるゲート電極14aと、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13xとを有している。また、pMISFETは、p型ポリシリコンからなるゲート電極14bと、シリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜13yとを有している。つまり、本実施形態の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスである。
【0085】
そして、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、p型のゲート電極14b中のボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができる。また、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、pMISFETのゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、ゲート絶縁膜13y中の窒素に起因する正の固定電荷が多く存在している。その結果、図8(b)に示す折れ線グラフDBpの条件に近づくので、pMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0086】
一方、nMISFETのゲート絶縁膜13xには窒素が導入されていないので、ゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、窒素に起因する正の固定電荷がほとんど存在しない。その結果、図8(a)に示す折れ線グラフDBnの条件ではなく、折れ線グラフDAnの条件に近づくので、nMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0087】
したがって、本実施形態の半導体装置によると、pMISFETにおけるゲート電極14b中のドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突抜を抑制しつつ、nMISFETとpMISFETとの双方のキャリア移動度の向上,つまり駆動力の向上を図ることができる。
【0088】
そして、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0089】
さらに、本実施形態の製造工程では、レジスト膜の形成・除去工程において、ゲート絶縁膜が表面に露出していることがないために、第1,第2の実施形態の製造工程に比べると、ゲート絶縁膜の信頼性がより向上する。
【0090】
(第5の実施形態)
図7(a)〜(d)は、第5の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0091】
まず、図7(a)に示す工程で、シリコン基板からなる半導体基板10に、活性領域を囲むトレンチ型の素子分離11を形成する。この素子分離11によって囲まれる活性領域には、nMISFET形成領域Rntと、pMISFET形成領域Rptとがある。なお、その他の素子を形成する領域も存在するが、本発明とは関係のない領域の図示は省略する。そして、半導体基板10内において、nMISFET形成領域Rntにはpウェル12aを形成し、pMISFET形成領域Rptにはnウェル12bを形成する。そして、半導体基板10の上に、nMISFET形成領域Rntを覆い、pMISFET形成領域Rptを開口したレジスト膜33を形成し、レジスト膜33をマスクとして窒素イオン(N )の注入を行なう。このとき、加速電圧が3keV,ドーズ量が3×1014cm−2の条件で、窒素イオンの注入を行なうことにより、nウェル12bの表面部に窒素導入領域35を形成する。
【0092】
なお、窒素イオンの注入に代えて、例えば圧力が950mTorr、温度が200℃、時間が20sec 、ガス流量がAr/N =2000/150(ml/min)、パワーが1.5kWの条件で、nウェル12bの表面部にラジカル窒化処理を施してもよい。
【0093】
次に、図7(b)に示す工程で、レジスト膜33を除去した後、pウェル12a及びnウェル12bの表面部を熱酸化することにより、nMISFET形成領域Rntには厚さ2nmのシリコン酸化膜13aを形成し、pMISFET形成領域Rptには、シリコン酸窒化膜13bを形成する。
【0094】
次に、図7(c)に示す工程で、シリコン酸化膜13a,シリコン酸窒化膜13bの上に、厚さ160nmのポリシリコン膜を堆積した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術により、ポリシリコン膜,シリコン酸化膜13a及びシリコン酸窒化膜13bをパターニングして、nMISFETのゲート電極14a(第1のゲート電極)及びゲート絶縁膜13x(第1のゲート絶縁膜)と、pMISFETのゲート電極14b(第2のゲート電極)及びゲート絶縁膜13y(第2のゲート絶縁膜)とを形成する。
【0095】
なお、図7(a)〜(d)には図示されていないが、MISFETの高駆動力化のために、ゲート電極14a,14bの形成に先立ち、ポリシリコン膜中にn型ドーパント,p型ドーパントのイオン注入を行なってもよい。また、ポリシリコン膜は、ゲート空乏化抑制機能がより大きいゲルマニウム添加ポリシリコンであってもよい。
【0096】
次に、図7(d)に示す工程で、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が8×1014cm−2の条件で注入して、nMISFETのn型エクステンション拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が9.5keV、ドーズ量が2×1014cm−2の条件で注入してpMISFETのp型エクステンション拡散層を形成する。
【0097】
さらに、基板上にシリコン酸化膜を堆積した後、異方性エッチングを行なうことにより、ゲート電極14a,14bの側面を覆うサイドウォール16を形成する。そして、nMISFET形成領域Rntには、ヒ素イオン(As )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、nMISFETの高濃度n型SD拡散層を形成し、pMISFET形成領域Rptには、フッ化ボロンイオン(BF )を、加速電圧が3keV、ドーズ量が3×1015cm−2の条件で注入して、pMISFETの高濃度p型SD拡散層を形成する。その後、例えば1050℃,5sec の条件でRTA処理を行なうことにより、nMISFET形成領域Rntには、n型エクステンション拡散層及び高濃度n型SD拡散層からなるn型ソース・ドレイン領域17aが形成され、pMISFET形成領域Rptには、p型エクステンション拡散層及び高濃度p型SD拡散層からなるp型ソース・ドレイン領域17bが形成される。また、イオン注入の際に、nMISFETのゲート電極14aには砒素が導入され、pMISFETのゲート電極14bにはボロンが導入されるので、いわゆるデュアルゲート型のCMISデバイスが形成される。
【0098】
なお、ソース・ドレイン領域17a,17bを形成した後に、コンタクト低抵抗化のためのシリサイド形成をしてもよい。
【0099】
また、図7(d)に示す工程の後で、層間絶縁膜の形成と、配線層の形成とを繰り返すことにより、多層配線層を形成するが、その工程の図示は省略する。そして、nMISFETのゲート電極14aと、pMISFETのゲート電極14bとは、共通の配線に接続されて、両ゲート電極14a,14bには共通のゲートバイアスが供給される。
【0100】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、nMISFETは、n型ポリシリコンからなるゲート電極14aと、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13xとを有している。また、pMISFETは、p型ポリシリコンからなるゲート電極14bと、シリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜13yとを有している。つまり、本実施形態の半導体装置は、デュアルゲート構造のCMISデバイスである。
【0101】
そして、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、p型のゲート電極14b中のボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制することができる。また、pMISFETのゲート絶縁膜13yには窒素が導入されているために、pMISFETのゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、ゲート絶縁膜13y中の窒素に起因する正の固定電荷が多く存在している。その結果、図8(b)に示す折れ線グラフDBpの条件に近づくので、pMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0102】
一方、nMISFETのゲート絶縁膜13xには窒素が導入されていないので、ゲート絶縁膜−半導体基板間の境界面近傍の領域には、窒素に起因する正の固定電荷がほとんど存在しない。その結果、図8(a)に示す折れ線グラフDBnの条件ではなく、折れ線グラフDAnの条件に近づくので、nMISFETは高いキャリア移動度を示すことになる。
【0103】
したがって、本実施形態の半導体装置によると、pMISFETにおけるゲート電極14b中のドーパント(ボロン)のゲート絶縁膜突抜を抑制しつつ、nMISFETとpMISFETとの双方のキャリア移動度の向上,つまり駆動力の向上を図ることができる。
【0104】
そして、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、既存のCMISデバイスの製造工程におけるリソグラフィ工程の追加を招くことなく、上述の効果を発揮しうる半導体装置を容易に形成することができる。
【0105】
(その他の実施形態)
上記各実施形態においては、ソース・ドレイン領域17a,17bにエクステンション拡散層を設けたが、エクステンション拡散層は必ずしも必要でない。また、エクステンション拡散層に代えて、より低濃度のドーパントを含むLDD拡散層を設けてもよい。
【0106】
上記各実施形態においては、ゲート絶縁膜の母材を酸化シリコンとしたが、本発明の半導体装置におけるゲート絶縁膜の母材は酸化シリコンに限定されるものではない。ゲート絶縁膜の母材がSi ,Al ,Hfシリケート,Zrシリケート,Hf0 及びZr0 から選ばれる少なくともいずれか1つの誘電体であっても、ゲート絶縁膜中にボロンの拡散を抑制する機能の高い物質である窒素を導入することにより、デュアルゲート構造を有するCMISデバイスにおけるボロンのゲート絶縁膜突き抜けを抑制しつつ、より高い駆動力を発揮することができる。しかも、高誘電率膜を用いることにより、電気的膜厚がシリコン酸化膜と同じ場合には、物理的膜厚をシリコン酸化膜よりも厚くしうるので、ゲートリークを抑制しうる利点がある。
【0107】
なお、上記各実施形態では、酸化処理を熱酸化によって行なったが、プラズマ酸化処理などの他の酸化法を用いてもよい。
【0108】
【発明の効果】
本発明の半導体装置又はその製造方法によると、デュアルゲート構造を有するCMIS型デバイスにおいて、pMISFETとnMISFETとに、比誘電率が相異なるゲート絶縁膜を設け、かつ、pMISFETのゲート絶縁膜にp型ドーパントの拡散抑制用物質を含ませるようにしたので、p型ドーパントのゲート絶縁膜突き抜けを抑制しつつ、nMISFET及びpMISFETの移動度を共に向上することができるため、高駆動力化に効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、第1の実施形態の製造工程を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、第2の実施形態の製造工程のうち前半部分を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、第2の実施形態の製造工程のうち後半部分を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、第3の実施形態の製造工程のうち前半部分を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、第3の実施形態の製造工程のうち後半部分を示す断面図である。
【図6】(a)〜(d)は、第4の実施形態の製造工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、第5の実施形態の製造工程を示す断面図である。
【図8】(a),(b)は、それぞれ順に、種々の方法でゲート酸化膜中に窒素を導入してなるゲート酸窒化膜に関して、nMISFETとpMISFETとにおけるキャリア移動度のしきい値電圧依存性を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体基板
11 素子分離
12a pウェル
12b nウェル
13a シリコン酸化膜
13b シリコン酸窒化膜
13c シリコン酸化膜
13d シリコン酸窒化膜
13x ゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)
13y ゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)
14a ゲート電極(第1のゲート電極)
14b ゲート電極(第2のゲート電極)
16 サイドウォール
17a n型ソース・ドレイン領域
17b p型ソース・ドレイン領域
18 レジスト膜
19 レジスト膜
21a シリコン酸化膜
21b シリコン酸窒化膜
21x ゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)
21y ゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)
22a シリコン酸窒化膜
22b シリコン酸窒化膜
22x ゲート絶縁膜
22y ゲート絶縁膜
30 ポリシリコン膜
31 レジスト膜
33 レジスト膜
35 窒素導入領域

Claims (16)

  1. 半導体基板と、
    上記半導体基板の上に形成された第1のゲート絶縁膜とn型ドーパントを含む第1のゲート電極とを有するnMISFETと、
    上記半導体基板の上に形成された第2のゲート絶縁膜とp型ドーパントを含む第2のゲート電極とを有するpMISFETとを備え、
    上記第1,第2のゲート電極は、共通のゲートバイアスを受けるものであり、
    上記第2のゲート絶縁膜には、上記第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を含んでおり、
    上記第1,第2のゲート絶縁膜の誘電率は互いに異なる,半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    上記第2のゲート絶縁膜の比誘電率は、上記第1のゲート絶縁膜の比誘電率よりも高い,半導体装置。
  3. 請求項1又は2記載の半導体装置において、
    上記第1のゲート絶縁膜には、上記p型ドーパントの拡散抑制用物質が導入されていない,半導体装置。
  4. 請求項1又は2記載の半導体装置において、
    上記第2のゲート絶縁膜は、上記半導体基板との境界付近の領域において、上記第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を上記第1のゲート絶縁膜よりも高濃度で含んでいる,半導体装置。
  5. 請求項3又は4記載の半導体装置において、
    上記p型ドーパントの拡散抑制用物質は窒素である,半導体装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第1,第2のゲート絶縁膜の母材は酸化シリコンである,半導体装置。
  7. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第1,第2のゲート絶縁膜の母材は比誘電率が7以上の誘電体である,半導体装置。
  8. 請求項7記載の半導体装置において、
    上記第1,第2のゲート絶縁膜の母材は、Si ,Al ,Hfシリケート,Zrシリケート,Hf0 及びZr0 から選ばれる少なくともいずれか1つの誘電体である,半導体装置。
  9. n型ドーパントを含む第1のゲート電極と第1のゲート絶縁膜と半導体基板内における上記第1のゲート電極の両側に形成されたn型ソース・ドレイン領域とを有するnMISFETと、p型ドーパントを含む第2のゲート電極と第2のゲート絶縁膜と上記半導体基板内における上記第2のゲート電極の両側に形成されたp型ソース・ドレイン領域を有するpMISFETとを備えた半導体装置の製造方法であって、
    上記半導体基板のnMISFET形成領域及びpMISFET形成領域の表面上に、絶縁膜を形成する工程(a)と、
    上記絶縁膜のうち上記pMISFET形成領域に位置する部分に、上記第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を導入する工程(b)と
    を含み、
    上記工程(a)において形成された上記絶縁膜のうち上記pMISFET形成領域に位置する部分を上記第2のゲート絶縁膜として用いる,半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(a)において形成された絶縁膜のうち、上記nMISFET形成領域に位置する部分を上記第1のゲート絶縁膜として用いる,半導体装置の製造方法。
  11. 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)では、上記絶縁膜のうち上記nMISFET形成領域に位置する部分にも、上記第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を導入し、
    上記工程(b)の後で、上記絶縁膜のうち上記nMISFET形成領域に位置する部分を除去する工程(c)と、
    上記工程(c)の後に、酸化処理を行なうことにより、上記nMISFET形成領域には上記第1のゲート絶縁膜を形成する一方、上記pMISFET形成領域には、上記p型ドーパントの拡散抑制用物質が導入された絶縁膜及び半導体基板を酸化してなる第2のゲート絶縁膜を形成する,半導体装置の製造方法。
  12. 請求項9〜11のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)では、上記絶縁膜のうち上記pMISFET形成領域に位置する部分に、p型ドーパント拡散抑制用物質のイオン注入,プラズマ処理及びドライブイン拡散から選ばれるいずれか1つの処理により行なう,半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9〜12のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)では、上記p型ドーパント拡散抑制用物質として窒素を導入する,半導体装置の製造方法。
  14. n型ドーパントを含む第1のゲート電極と第1のゲート絶縁膜と半導体基板内における上記第1のゲート電極の両側に形成されたn型ソース・ドレイン領域とを有するnMISFETと、p型ドーパントを含む第2のゲート電極と第2のゲート絶縁膜と上記半導体基板内における上記第2のゲート電極の両側に形成されたp型ソース・ドレイン領域を有するpMISFETとを備えた半導体装置の製造方法であって、
    上記半導体基板のpMISFET形成領域の表面上に、上記第2のゲート電極中のp型ドーパントの拡散抑制用物質を構成要素として含む絶縁膜を形成する工程(a)と、
    上記工程(a)の後で、酸化処理を行なうことにより、上記nMISFET形成領域には上記第1のゲート絶縁膜を形成する一方、上記pMISFET形成領域には、上記絶縁膜及び半導体基板を酸化してなる第2のゲート絶縁膜を形成する工程(b)と
    を含む,半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(a)では、上記p型ドーパント拡散抑制用物質として窒素を用い、上記半導体基板のpMISFET形成領域に位置する部分の表面に窒素を導入して窒化膜を形成する,半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15又は16記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)では、上記窒素を、イオン注入,プラズマ処理及びドライブイン拡散から選ばれるいずれか1つの処理により半導体基板行なう,半導体装置の製造方法。
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