JP2004288365A - 光デイスク、記録方法、記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 記録層が少なくとも第1層と第2層を有する複数層構造とされる光デイスクは、上記第1層にはサンプリング周波数が44.1KHzでサンプリングされた量子化ビットが16ビットの第1のデジタルオーデイオ信号が記録され、上記第2層には2.8224MHzでサンプリングされた量子化ビットが1ビットの上記第1のデジタルオーデイオ信号と同一プログラムである第2のデジタルオーデイオ信号が記録されている。
【選択図】 図1
Description
ところで、近年の大容量/高転送レートの各種メディアの実現に伴って、このようなCD(以下、説明上、第1世代CDという)に対して、より高音質化を実現するシステムが研究されているが、高音質化を実現するには、サンプリング周波数を高くすることが第1に考慮される点となる。
新方式のCDメディアシステムを実現した場合であっても、実用上は、第1世代CDとのコンパチビリティが求められることになる。
逆に記録媒体としての新方式CDからみた場合、この新方式CDを、第1世代CD対応のプレーヤでも再生できるようにすることが求められる。
また、新方式CDに対応するプレーヤでは、第1世代CDも再生可能とすることはできるが、この場合、第1世代CDに対応したデコーダ、D/A変換器と、新方式CDに対応したデコーダ、D/A変換器というように、デジタル領域で2系統の再生系回路が必要となってしまう。もちろんクロック発生器も各回路系に独立に用意しなければならない。これは再生装置の回路構成の複雑化、大型化、コストアップなどを招き、適当であるとはいえない。
さらに第2のデータフォーマットは、1ビットΔΣ変調された信号とすることで、サンプリング周波数を著しく高くすることが容易に可能となり、十分な高音質化を実現できる。
ここで実施の形態として例にあげる記録媒体としては、サンプリング周波数fs=44.1KHz 、量子化ビット数16ビットとされている第1世代CDに対して、より高音質化を実現するもので、サンプリング周波数を第1世代CDの64倍である2.8224MHz (以下、『fs』は44.1KHz とし、2.8224MHz は『64fs』と表記する)とし、さらにこの64fsサンプリングのデジタルオーディオ信号を1ビットΔΣ変調したものを、記録するデジタルオーディオ信号としている。このような記録媒体(CD)を以下、第2世代CDという。
そして、この第2世代CDのサンプリング周波数は、第1世代CDのサンプリング周波数の整数倍とすることで、第1世代CDシステムとの間での整合性を確保し、互換性保持についても不都合が生じないようにしている。
なお説明上区別するため、64fsサンプリング/1ビットΔΣ変調されたフォーマットの音声データを『ハイサンプリングデータ』といい、また44.1KHz サンプリング/16ビット量子化である第1世代CDのフォーマットの音声データを『ノーマルデータ』ということとする。
図1(a)からわかるように、ディスク1においてピットが形成される記録層が、第1層L1 と第2層L2 による2層構造とされている。
次に紫外線硬化樹脂を約40μmの厚さで流し込み、第1層L1 としてのピットP1 を形成するためのスタンパでおしながら紫外線を照射して固める。ピットP1 が形成された、第1世代CDの場合と同様に、スパッタリングによるAl(アルミニウム)反射膜R1 と、紫外線硬化樹脂による保護膜Hをつける。
このようにすることで、図1のような2層構造のディスク1が形成される。
ただし、第1層L1 に記録されるデータは、ノーマルデータとしてのデジタルオーディオデータに基づき、また第2層L2 に記録されるデータは、ハイサンプリングデータとしてのデジタルオーディオデータに基づいたものとされる。
端子10には、マスターテープからの原音声信号としてのアナログオーディオ信号が入力される。アナログオーディオ信号の周波数スペクトラムは図3(a)に示すようになる。
また、ΔΣ変調におけるノイズシェーピング機能により、量子化ノイズ成分は周波数軸上で高域側に集められた状態となっている。
この記録信号は、ディスク1における第1層L1 に記録される信号となる。即ち、fs/16ビットフォーマットによるノーマルデータとしてのデジタルオーディオデータに基づいた記録信号であり、ピットP1 として記録されるデータである。
これにより、このような第2世代CDとしてのディスク1は、後述するように第2世代CDに対応した再生装置で高音質な再生を行なうことができるだけでなく、第1世代CDに対応した再生装置でも、第1世代CDレベルの音質での再生が可能となるものである。
図4はディスク1を、第2世代CD対応の再生装置で再生する場合を示している。
ディスク1は、スピンドルモータ26によって回転駆動される。
スピンドルモータ26はモータコントローラ25からの駆動信号によりCLV(線速度一定)で駆動されることになる。
このとき、ピックアップ21のフォーカス合焦点が第2層L2 となるように設定されており、またピックアップ21からのレーザ光は図1(b)に示した半透明の反射膜R2 に反射される波長とされている。
従って、ピックアップ21からは第2層L2 におけるピットP2 としての情報が読み取られることになる。
ピックアップ21により抽出された第2層L2 のピット情報はハイサンプリングデータデコーダ29によってデコード処理されることで、64fs/1ビットのデジタルオーディオ信号がデコードされる。この64fs/1ビットのデジタルオーディオ信号は1ビットD/A変換器33に供給され、アナログオーディオ信号とされる。
このような動作によりディスク1からは、第2世代CDとしての非常に高音質な再生音声が得られることになる。
ディスク1は、スピンドルモータ26によって回転駆動され、スピンドルモータ26はモータコントローラ25からの駆動信号によりCLV(線速度一定)で駆動されることになる。
このためピックアップ39からは第1層L1 におけるピットP1 としての情報が読み取られることになる。
ピックアップ21によって読み取られた情報はノーマルデータデコーダ28に供給される。ノーマルデータデコーダ28とは、ピット情報からfs/16ビット形態のデジタルオーディオ信号をデコードする部位とされる。
ピックアップ39により抽出された第1層L1 のピット情報はノーマルデータデコーダ28によってデコード処理されることで、fs/16ビットのデジタルオーディオ信号がデコードされる。このfs/16ビットのデジタルオーディオ信号はD/A変換器37に供給され、アナログオーディオ信号とされる。
このように第2世代CDとしてのディスク1は、第1世代CDに対応する再生装置でも再生可能とされる。そして、この場合の再生音声の音質は、第1世代CDと全く同等なものとなり、音質劣化が生じることはない。
ディスク1は2層構造の第2世代CDとして示しているが、第1世代CDが装着されてもよく、この第1世代CDとは、第1層L1 に相当する記録層のみの1層構造とされているものである。
ディスク1を回転駆動するスピンドルモータ26はモータコントローラ25からの駆動信号によりCLV(線速度一定)で駆動されることになる。
このとき、ピックアップ21のフォーカス合焦点は、フォーカスコントローラ38により、第2層L2 となる状態F2 と、第1層L1 となる状態F1 に可変設定できる。従って、ディスク1が図示するように2層構造の第2世代CDとしてのディスクである場合は、高音質データある第2層L2 のピット情報を読み取ることも、また第1層L1 のピット情報を読み取ることもできる。なお、ディスク1が第1世代CDであった場合は、第1層のピットデータに焦点を合わせることはいうまでもない。
オシレータ23からのクロックCK2 はハイサンプリングデータのデコード処理用の周波数とされており、このクロックCK2 がハイサンプリングデータデコーダ29に供給される。
またオシレータ23からのクロックCK2 が分周器27により、ノーマルデータのデコードに用いる周波数のクロックCK1 とされ、ノーマルデータデコーダ28に供給される。
ハイサンプリングデータデコーダ29からはサンプリング周波数64fs、1ビットのデジタルオーディオ信号がデコード出力され、スイッチ32のT2 端子に供給される。
ディスク判別部22は、判別結果に応じてスイッチ32、分周器24の分周比、及びフォーカスコントローラ38をコントロールすることになる。
最初にディスク1のTOCデータからディスク判別部22が第2世代CDであることを判別すると、分周器24における分周比を第2世代CDに対応した値に設定する。またスイッチ32をT2 端子に接続させる。さらにフォーカスコントローラ38により、フォーカスを第2層L2 に設定する状態F2 とさせる。
このときピックアップ21により抽出された第2層L2 のピット情報はハイサンプリングデータデコーダ29によってデコード処理されることで、64fs/1ビットのデジタルオーディオ信号がデコードされる。このときスイッチ32はT2 端子に接続されているため、64fs/1ビットのデジタルオーディオ信号は1ビットD/A変換器33に供給され、アナログオーディオ信号とされる。
最初にディスク1のTOCデータからディスク判別部22が第1世代CDであることを判別すると、分周器24における分周比を第1世代CDに対応した値に設定する。またスイッチ32をT1 端子に接続させる。さらにフォーカスコントローラ38により、フォーカスを第1層L1 に設定する状態F1 とさせる。ただし、第1世代CDには第2層は存在しないため、特に制御しなくともフォーカスサーチ/サーボ動作で合焦点状態に引き込めばよい。
この場合、分周器24における分周比を第1世代CDに対応した値に設定し、またスイッチ32をT1 端子に接続させる。さらにフォーカスを第1層L1 に設定する状態F1 とさせる。
1ビットD/A変換器33はハイサンプリングデータとしての再生データに対応する動作を行なうD/A変換器であるが、これをノーマルデータとしての再生データにも兼用するためには、ノーマルデータデコーダ28からの、fs/16ビットのデータを、64fs/1ビットのデータに変換しなければならない。ところが、これについても、サンプリング周波数が整数倍であるため、オーバサンプリングフィルタ30で64倍にオーバサンプリングし、ΔΣ変調回路31で1ビットに変換するのみで対応でき、サンプリングレートコンバータは必要なく、従ってジッター発生の要因は無いため、ノーマルデータとしての再生データについても音質劣化が生ずることはない。
例えばデジタルテープレコーダシステムにおいて、44.1KHz の整数倍のサンプリング周波数を採用する記録再生システムを実現することもできる。
さらに、記録媒体における記録層の構造は3層以上であっても良い。
11 ΔΣ変調1ビットA/D変換器
12,13,35 デシメーションフィルタ
15,17 記録信号処理部
14 ビットマッピング
21,39 ピックアップ
22 ディスク判別部
23,35 オシレータ
24,27,36 分周器
25 モータコントローラ
26 スピンドルモータ
28 ノーマルデータデコーダ
29 ハイサンプリングデータデコーダ
30 オーバーサンプリングフィルタ
31 ΔΣ変調回路
32 スイッチ
33 1ビットD/A変換器
37 D/A変換器
38 フォーカスコントローラ
L1 第1層
L2 第2層
Claims (3)
- 記録層が少なくとも第1層と第2層を有する複数層構造とされる光デイスクにおいて、
上記第1層にはサンプリング周波数が44.1KHzでサンプリングされた量子化ビットが16ビットの第1のデジタルオーデイオ信号が記録され、
上記第2層には2.8224MHzでサンプリングされた量子化ビットが1ビットの上記第1のデジタルオーデイオ信号と同一プログラムである第2のデジタルオーデイオ信号が記録されていること
を特徴とする光デイスク。 - 入力されたアナログオーデイオ信号をΔΣ変調1ビットA/D変換器でn×fs(Hz)(fsはサンプリング周波数、nは正の整数)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号に変換するステップと、
上記n×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号に対してエラー訂正コードの付加及び変調処理をするステップと、
上記エラー訂正コードの付加及び変調処理が施されたn×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号を複数層を備えた光デイスクの第1の層に記録するステップと、
上記n×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号をダウンサプリングするととともに量子化ビットを1ビットから第1のマルチビットに変換し第2のデジタルオーデイオ信号を生成するステップと、
上記生成された第2のデジタルオーデイオ信号を上記第1のマルチビットより少ない量子化ビットに減らすステップと、
上記量子化ビットを減らした第2のデジタルオーデイオ信号を上記複数層を備えた光デイスクの第1の層とは異なる第2の層に記録するステップと
からなる記録方法。 - 入力されたアナログオーデイオ信号をn×fs(Hz)(fsはサンプリング周波数、nは正の整数)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号に変換するΔΣ変調手段と、
上記n×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号に対してエラー訂正コードの付加及び変調処理をする信号処理手段と、
上記信号処理手段にてエラー訂正コードの付加及び変調処理が施されたn×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットの第1のデジタルオーデイオ信号を複数層を備えた光デイスクの第1の層に記録する第1の記録手段と、
上記ΔΣ変調手段から出力されるn×fs(Hz)でサンプリングされた量子化ビットが1ビットのデジタルオーデイオ信号をダウンサプリングするととともに量子化ビットを1ビットから第1のマルチビットに変換するデシメーションフィルタ手段と、
上記デシメーションフィルタ手段から出力されるダウンサプリングされた量子化ビットが第1のマルチビットのデジタルオーデイオ信号を上記第1のマルチビットより少ない量子化ビットに減らすビットマッピング手段と、
上記ビットマッピング手段にて量子化ビットを減らしたデジタルオーデイオ信号を上記複数層を備えた光デイスクの上記第1の層とは異なる第2の層に記録する第2の記録手段と
を備えてなる記録装置。
Priority Applications (1)
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JP2004288365A true JP2004288365A (ja) | 2004-10-14 |
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- 2004-05-21 JP JP2004152310A patent/JP2004288365A/ja active Pending
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