JP2004288118A - サービス登録データの管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ及びサービス提供者の双方がWebサービスをより安全かつ効率的に利用できるようにする。
【解決手段】Webサービスで公開されているサービスを検索するシステムであって、サービス提供者の提供するサービス登録データを格納し、所与の条件に一致するサービス登録データを検索可能なサービスレジストリと、サービス登録データに一対一に対応し、公開されているサービスを一意に同定する公開サービス指示子を格納する公開サービス指示子レジストリと、公開サービス指示子によりアクセス可能なサービス記述データを格納するサーバと、ユーザからの入力を解析する入力解析部、及び解析結果に応答して検索された公開サービス指示子に基づいて前記サービス記述データにアクセスする検索結果解析部を備えるサービスレジストリと、を含むシステムを提供する。
【選択図】図2
【解決手段】Webサービスで公開されているサービスを検索するシステムであって、サービス提供者の提供するサービス登録データを格納し、所与の条件に一致するサービス登録データを検索可能なサービスレジストリと、サービス登録データに一対一に対応し、公開されているサービスを一意に同定する公開サービス指示子を格納する公開サービス指示子レジストリと、公開サービス指示子によりアクセス可能なサービス記述データを格納するサーバと、ユーザからの入力を解析する入力解析部、及び解析結果に応答して検索された公開サービス指示子に基づいて前記サービス記述データにアクセスする検索結果解析部を備えるサービスレジストリと、を含むシステムを提供する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はWebサービスに関し、より具体的にはWebサービスを公開・発見するシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、Webサービスを容易にオンライン検索するための手段として、プラットフォームに依存せず、企業が供給する製品やサービス、企業が導入している電子商取引の手法などの情報を記載した公開レジストリとしてUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)レジストリが構築されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、UDDIビジネスレジストリに記載されている項目は「企業名」や「業種」等の企業体および提供される業務(サービス)に関する情報が記述されたデータに限られ、ユーザが必要とする状況に応じた適切なサービスを発見するには不十分である。例えば、ビジネスレジストリに記載されている項目では検索しきれないような、ユーザの希望に合わないサービスも一緒に検索されてしまう。
【0004】
また、Webサービスの公開とUDDIへの登録は各サービス提供者が自由にできることから、その提供されるサービスの信用には問題が残ることになる。
【0005】
従って、ユーザ及びサービス提供者の双方がWebサービスをより安全かつ効率的に利用できるようにする技術が必要とされている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一形態は、Webサービスにおいて公開されているサービスを検索するシステムである。該システムは、(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能なサービスレジストリと、(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な公開サービス指示子レジストリと、(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データを格納するサーバと、(d)ユーザからの入力を解析し前記サービスレジストリにおいて検索可能な形式に変換して該サービスレジストリに渡す入力解析部、及び変換された入力に基づいて前記サービスレジストリによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記公開サービス指示子レジストリより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスする検索結果解析部を備えるサービスリクエスタと、を含む。
【0007】
この形態によると、サービス登録データのみでは検索しきれないような種々の制約条件を規定している公開サービス指示子を経由してサービス記述データにアクセスするので、ユーザの希望したサービスを的確に検索できる一方、サービス提供者も本来想定していないユーザによるサービスの使用を防止することができる。制約条件の例としては、入出力データに関する条件、サービスの適用範囲に関する条件等が挙げられる。
【0008】
なお、前記公開サービス指示子の登録に際しては認証局等により行われる認可が必要であるようにしても良い。これによって、公開されているサービスの品質やサービス提供者の信用度が必ずしも保証されていないという問題を解決することができる。
【0009】
前記システムは、複数の前記公開サービス指示子から構成される組合せサービスを格納し、ユーザによる入力があったときに、前記入力と同じ入力が過去にあった場合には、該入力に対応する公開サービス指示子の組合せを有する組合せサービスを選択し、該公開サービス指示子に基づいて対応する前記サービス記述データにアクセスするように構成された組合せサービス管理部をさらに備えることができる。
【0010】
公開されている複数のサービスを組み合わせることによって別の新たなサービスが実現されるような場合や、ある一連のサービス手順を頻繁に利用するような場合に、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せを組合せサービス管理部に格納しておくことによって、各ユーザに適したサービスの検索が可能となる。
【0011】
組合せサービス管理部は、ユーザによる前記公開されているサービスの利用履歴を蓄積する機能を有しても良い。公開サービス指示子を各ユーザ毎に保存・管理することによって、各ユーザに適した検索が可能となる。
【0012】
また、組合せサービス管理部は、前記サービス記述データの検索結果に対するユーザの評価を前記組合せサービスの構成に反映させる機能を有しても良い。これによって、サービスの検索結果に対するユーザによる評価を次回以降の検索に反映させることができる。
【0013】
本発明の別の形態は、Webサービスにおいて公開されているサービスを検索する方法である。該方法は、(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを第1の関係データベースに格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能な形態で公開するステップと、(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を第2の関係データベースに格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な形態で公開するステップと、(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データをサーバに格納するステップと、(d)ユーザからの入力を解析し前記第1の関係データベースにおいて検索可能な形式に変換して該第1の関係データベースに渡すステップと、(e)前記変換された入力に基づいて前記第1の関係データベースによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記第2の関係データベースより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスするステップと、を含む。
【0014】
本発明のさらに別の形態は、サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納するレジストリである。
【0015】
なお、以上述べた各構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限り互いに組み合わせることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明を適用したWebサービスを提供する構成の一例である。ユーザ端末10、サービスリクエスタ12、サービスレジストリ14、サービス提供者(サービスプロバイダ)のサーバ20、サービスアプリケーション提供者のサーバ22、公開サービス指示子レジストリ16がネットワーク11を介して接続されている。一例として、ユーザ端末10は、キーボードやマウス等の入力装置、種々の演算を行うCPU、ROMやRAM等の記憶装置、ディスプレイ等の表示装置、ネットワークに接続するインタフェース等を備えた汎用コンピュータ、PDAまたは携帯電話等である。また、サービスリクエスタ12はWWWサーバであり、本実施形態では、ユーザ端末10からのアクセスにより、ユーザの提示する条件に適合するサービスと通信し、そのサービスを利用した結果を戻すWebサイトとして説明される。サービスレジストリ14及び公開サービス指示子レジストリ16は、データベースサーバであり、それぞれサービス登録データ、公開サービス指示子が登録された関係データベースを有し、サービスリクエスタ12からの検索要求に応答して適切なサービス登録データまたは公開サービス指示子を返す機能を提供する(サービス登録データ及び公開サービス指示子については後述する)。また、サービス提供者は、自身の提供するWebサービスを記述するサービス記述データ18をサービス記述データ管理サーバ19を通じて提供する。ネットワーク11は典型的にはインターネットであるが、LAN等のプライベートなネットワークでも良い。図1には、ユーザ、サービス提供者、サービスアプリケーション提供者はそれぞれ1つしか示されていないが、複数のユーザ、サービス提供者、サービスアプリケーション提供者が自身の端末またはサーバをネットワーク11に接続可能であることは言うまでもない。また、サービスリクエスタ12も、種々の機能を提供するものが複数存在することも理解されよう。
【0018】
Webサービスを利用したいユーザは、ユーザ端末10に搭載されるブラウザを用いて、適当なサービスリクエスタ12にアクセスする。すると、サービスリクエスタ12自身が、後述する過程によって検索された適切なサービス提供者またはサービスアプリケーション提供者が提供するWebサービスをSOAP等のプロトコルを利用し、その結果をユーザ端末に返す。
【0019】
図2は、図1に示した各構成要素間のデータの受け渡しを説明する模式図である。図2を用いて、各構成要素のより具体的な動作を説明する。
【0020】
サービスリクエスタ12は、入力解析部24と、検索結果解析部26と、組合せサービス管理部28を備える。入力解析部24は、ユーザ(またはサービス利用者)からの要求事項を解析し、サービスレジストリ14上で動作する関係データベースに対応する問い合わせ形式に変換する。
【0021】
検索結果解析部26は、サービスレジストリ14により検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子の内容を適切に処理し、検索結果としてユーザ端末10に送信する。ここで、「サービス登録データ」とは、企業が自社の業務をWebサービスとして公開する際に、自社に関するビジネス情報および自社が提供するサービス等の業務情報を登録するためのデータをいう。
【0022】
組合せサービス管理部28は、複数の公開サービス指示子により構成される組合せサービスを格納する。組合せサービスについては後述する。
【0023】
サービスレジストリ14は、複数のサービス登録データを格納するとともに、入力解析部24から送られてきた問い合わせに対する回答として適切なサービス登録データを検索する機能を有する。
【0024】
本実施例では、サービスレジストリ14においてサービス登録データは関係データベースに格納され、入力解析部24から送られた問い合わせは検索エンジンによりデータベース操作用言語であるSQL(Structured Query Language)に変換され、関係データベース管理システム(RDBMS: Relational DataBase Management System)を介してデータの検索が実行される。
【0025】
サービス提供者(サービスプロバイダ)は、自身が提供するサービスの内容を標準的なフォーマット、例えばWSDL(Web Services Description Language)に従ってサービス記述データ18として作成し、ネットワークを介してアクセス可能なサーバ19に格納する。サービス提供者がこのサービス記述データへのURLを含む公開サービス指示子を識別子としてもつサービス登録データをサービスレジストリ14に登録することで、サービスを第三者に利用可能となるように公開することができる。さらに、自身のサーバ20上で、対応するサービスを提供する。サービス提供者の例としては、ホテル(またはホテルグループ)、航空会社、鉄道会社などがあり、客室やチケットの予約、空席の照会等のサービスを提供する。
【0026】
図3は、サービス登録データのデータ構造の一例である。サービス登録データの内容としては、一般にUDDIで広く用いられているように、企業名やその連絡先等のビジネス情報、その企業サイトにより提供される業種、製品・サービス等の業務情報を含む。さらに、従来のUDDIレジストリと異なり、サービス記述データへの直接のURLを含まず、代わりに、提供されるサービスを一意に同定するための新たな識別子である「公開サービス指示子」へのURLが追加されている。
【0027】
サービス提供者のみならず、提供されたサービスを統合・利用するパートナー企業や取引企業なども、サービスアプリケーション提供者としてサービスレジストリ14にサービス登録データを登録することができる。ここで、「サービスアプリケーション」とは、複数のサービス提供者が提供するサービスを統合して利用することで、ユーザの利便性を高めるアプリケーションを指す。サービスアプリケーション提供者は、提供するサービスの内容をサービス登録データとして記述する。サービスアプリケーション提供者がこのサービス登録データをサービスレジストリ14に登録することで、サービスを第三者に利用可能となるように公開することができる。さらに、自身のサーバ22上で、対応するサービスアプリケーションを提供する。サービスアプリケーション提供者の例としては、ホテル、航空会社、鉄道会社の他に、これらとパートナー関係を持つ旅行代理店等がある。この場合、サービスアプリケーションは、それのみでホテルの客室の予約、飛行機や鉄道のチケットの予約を全て行うことができるサービスのようなものになる。
【0028】
なお、サービスレジストリ14へのサービス登録データの登録には、制限は設けられない。
【0029】
本発明において導入される公開サービス指示子(PSI:Published Service Indicator)は、サービス提供者やサービスアプリケーション提供者により提供される各々のサービスを一意に識別するためのものであり、URL(Universal Resource Locator)を通じてオンラインでアクセス可能なインターネット上の情報資源(リソース)として表現される。これらの公開サービス指示子は、公開サービス指示子レジストリ16に格納されている。公開サービス指示子は、サービス提供者により作成及び提供(公開)され、後述するサービス記述データと一対一に対応している。
【0030】
本実施例では、サービスレジストリ14と同様に、公開サービス指示子レジストリ16において、公開サービス指示子は関係データベースに格納され、RDBMSを介してデータの検索・管理が行われる。
【0031】
図4は、公開サービス指示子のデータ構造の一例である。公開サービス指示子に記述される情報には、実際に提供されるサービスに関するサービス記述データを参照するためのURL、サービス内容についての説明(テキスト形式での説明文)等の他に、そのサービスを提供する際の制約条件が含まれる。制約条件とは、サービスを提供するサーバへのユーザ(サービス利用者)からの接続を保障し、システム間の相互接続やアプリケーション間での連携動作を確保し、さらに、想定していない利用者あるいは利用形態をあらかじめ排除する目的でサービス提供者により規定されるサービス利用に関する条件である。制約条件の例としては、入出力データに関する条件、サービスの適用範囲に関する条件などがある。
【0032】
例えば、「あるホテルグループの予約システムサービスを利用できるのは、認定された旅行代理店に限る」、「このオンライン予約サービスは特定のアクセス端末から利用可能である」などの条件が想定される。
【0033】
自由に登録が可能なサービス登録データとは異なり、公開サービス指示子の提供及び公開・登録には、例えば認証局等により行われる認可が必要である。このように、認可された公開サービス指示子を通じてサービス記述データを参照することによって、サービス提供者により提供されるサービスの品質及び信頼性の確保が実現される。従って、公開サービス指示子は、サービス提供者による更新が行われない限りは永続的に保持される。また、公開サービス指示子が管理されていれば、サービス登録データはサービスレジストリに登録されているものの、実際には対応するWebサービスがネットワーク上で提供されていない状態(デッドリンク)を回避することができる。
【0034】
組合せサービス管理部28は、複数の公開サービス指示子の組合せにより表現される「組合せサービス」を格納する。例えば、複数のサービスを組み合わせることによって別の新たなサービスが実現されるような場合や、ある一連のサービス手順を頻繁に利用するような場合には、該当する各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せを準備しておく方が便利であり、このようなときに組合せサービスが構成される。
【0035】
組合せサービス管理部28では、各ユーザ(サービス利用者)が有益と考える組合せサービスを蓄積するだけではなく、過去にアクセスしたサービス記述データに対応する公開サービス指示子も各ユーザ毎に保存・管理する。なお、このような組合せサービスを構成するか否かの判断は、検索結果解析部26において行われる。
【0036】
続いて、図2を参照して、ある旅行日程に合わせてホテル・交通手段をまとめて検索・予約するサービスを例として、本発明によるWebサービスの検索方法を適用した場合の実施例について説明する。
【0037】
1.Webサービスの登録
実際にサービスが利用されるためには、サービス提供者20により、サービス記述データ18が作成され、ネットワーク上で公開される必要がある(S30)。サービス記述データは、典型的には標準的なフォーマットであるWSDLにより記述されるが、サービス提供者の属する業界団体等により定められたフォーマットに従って記述されてもよい。
【0038】
サービス提供者は、サービス記述データと一対一に対応する公開サービス指示子も公開サービス指示子レジストリ16に登録する(S31)。
【0039】
さらに、サービス提供者は、サービス登録データをサービスレジストリ14に登録する(S32)。例えば、サービス提供者がホテルであれば、ビジネス情報として、「企業名:○○○ホテル」、「連絡先:東京都○○区△△△」、業務情報として、「業種:ホテル業」といったような、一般的にUDDIで用いられる情報が登録される。
【0040】
また、サービスアプリケーション提供者22も、サービス登録データをサービスレジストリ14に登録する(S34)。この場合、既に登録されているサービスを統合して利用することによって、新たなサービスを提供することができる。例えば、サービスアプリケーション提供者がホテルや交通手段の検索・予約サービスを提供する旅行代理店であれば、ビジネス情報として、「企業名:○○○旅行社」、業務情報として、「業種:旅行代理店業」などの情報を登録する。
【0041】
2.Webサービスの検索
以上の登録が行われると、ユーザはサービスレジストリ14を介して自らの要求に適合するサービスを検索することができるようになる。
【0042】
まず、ユーザは、端末10を利用してサービスリクエスタ12にアクセスし、サービスの要求事項を入力する(S36)。本実施例では、ユーザにより、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループは?」という要求事項がサービスリクエスタ12に与えられたものとする。
【0043】
すると、サービスリクエスタ12の入力解析部24は、ユーザからの要求事項を解析し、サービスレジストリ14上で動作する検索エンジンに対応する問い合わせ形式に変換する。上記の要求事項に対しては、「業種:ホテル業」、「サービス:オンライン予約」、「適用範囲:アクセス端末=携帯」という形式に変換される。変換された要求事項は、サービスレジストリ14に送られる(S38)。
【0044】
サービスレジストリ14は、所定の問い合わせ形式に変換された要求事項に対し、検索エンジンによる検索を実行する。実際には、各データに対応するテーブル名と要求事項に対応する条件から成るSQL文に変換し、RDBMSを介してデータの検索を実行する。そして、問い合わせ条件を満たしているサービス登録データを収集する。但し、問い合わせ形式のうち、「サービスの適用範囲」という情報はサービス登録データには含まれていないので、この検索では、ビジネス情報(「業種:ホテル業」)及び業務情報(「サービス:オンライン予約」)についての条件のみを満たすサービス登録データが収集される。
【0045】
サービスレジストリ14は、引き続き、検索により収集した各サービス登録データ内にサービス識別子として記述されているURLを使用して、各サービス登録データに対応付けられている公開サービス指示子を参照する(S40)。
【0046】
サービスレジストリ14上の検索エンジンから公開サービス指示子の参照要求を受けた公開サービス指示子レジストリ16は、RDBMSを介して、サービス登録データと対応付けられている公開サービス指示子のうち、問い合わせ条件のうちの全ての制約条件に適合している公開サービス指示子を選択する。つまり、本実施例では、公開サービス指示子の「サービスへの制約条件」(図4参照)を検索し、「サービスの適用範囲:アクセス端末=携帯」を満たす公開サービス指示子を選択する。この制約条件に適合しない場合は、サービス記述データにはアクセスされない。
【0047】
この結果、サービスレジストリ14は、最終的にユーザ(またはサービスリクエスタ)からの要求事項を(制約条件も含めて)全て満たした公開サービス指示子に対応するサービス登録データを、サービスリクエスタ12の検索結果解析部26に送る(S42)。本実施例では、公開サービス指示子の制約条件として、「適用範囲:アクセス端末=携帯」が規定されているサービス登録データが検索結果解析部26に送られる。
【0048】
これによって、ユーザは信頼できるサービス提供者により提供されるサービスを利用することができるとともに、サービス提供者の側からしても、希望しないユーザにより自身のサービスを利用されることを防止することができる。
【0049】
検索結果解析部26は、送られたサービス登録データの内容から企業名や連絡先などのビジネス情報を得るとともに、対応する公開サービス指示子にアクセスしてサービスに関する説明およびサービス記述データへのURLを獲得し、検索結果としてユーザに送信する(S44)。本実施例では、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループは?」が要求事項であるため、各サービス登録データとそれらに対応する公開サービス指示子データから「企業名:○○○ホテル」、「連絡先:東京都○○区△△△」、「サービスに関するテキスト形式での説明文」といった情報が送信されるとともに、公開されているサービス記述データへのURLが送信される(S46)。
【0050】
サービス記述データは、典型的にサービス提供者20が管理するサーバ19に格納されている。ユーザは、検索結果に示されたサービス記述データへのURLにより参照されるサービス記述データの内容に従って適切な(サービス提供者により提供されている)アプリケーションサーバにアクセスすることで、自らの要求したサービスに適合したオンライン予約サービスを実際に利用することができる。
【0051】
サービスリクエスタ自身がサービス提供者のサーバにアクセスし、その処理結果をユーザに提示する使用方法の一例として、「データ収集および整形・統合サービス」と「時系列データ解析サービス」とのサービス連携について説明する。あるユーザ10が「自身の店舗系列に蓄積されている販売・売上データを収集し、そのデータを解析して各店舗の商品売れ行き動向等を予測する」というサービスの実行を要求する場合、次のような動作となる。
【0052】
サービスリクエスタ12からの要求を受けたサービスレジストリ14は、「サービス収集サービス」と「時系列データ解析サービス」というそれぞれの条件を満たすサービス登録データを収集する。さらに、入出力データ形式など全ての制約条件に適合している公開サービス指示子を公開サービス指示子レジストリ16から選択することにより、実際に利用可能なサービスを提供するサービス記述データへのURLをサービスリクエスタに送信する。
【0053】
サービスリクエスタ12は、受け取ったURLを参照し、まず、データ収集サービスを提供するサーバにアクセスし、ユーザから提供されたデータの整形および統合など必要な処理の実行を要求(依頼)する。処理が完了した後、引き続き、時系列データ解析サービスを提供するサーバに対して、整形済みのデータを送信し、データの解析処理の実行を要求する。処理が完了した後、解析結果はサービスリクエスタ12を介して、ユーザ10に提示される。
【0054】
3.組合せサービス
続いて、組合せサービス管理部28を利用する実施例について説明する。
【0055】
ユーザの計画する旅行日程に合わせてホテル、交通手段等をまとめて検索・予約したい場合のように、一連のサービス手順を頻繁に利用する場合には、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せで全体サービスを表現しておき、1つの組合せサービスとして利用することが有効となる。また、他の例として、各店舗の売上データを収集し、時系列データ解析処理を施して得られた商品売れ行き動向の予測に基づいて、商品発注サービスを連携させる場合にも、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せで、別の新たなサービス(売上予測に基づく商品発注システム)として利用することが可能となる。
【0056】
一例として、旅行日程に合わせたホテル、交通手段をまとめて検索・予約するのであれば、過去に利用した経験のある「ホテル予約サービス」、「航空機予約サービス」、「鉄道予約サービス」という一連のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せにより、「旅行計画」という組合せサービスを構成し、組合せサービス管理部28に格納しておく。
【0057】
入力解析部24がユーザ10から入力された要求事項を解析した結果、その要求事項が既に格納されている組合せサービスに適合する場合、入力解析部24は問い合わせ条件をサービスレジストリ14ではなく、組合せサービス管理部28に送る(S50)。以降の処理は組合せサービス管理部28で実行される。
【0058】
問い合わせ条件のうちビジネス情報と業務情報とに対応する公開サービス指示子は既知であるので、組合せサービス管理部28は、入出力データフォーマットあるいは適用範囲などの制約条件に関するチェックのみを、格納されている組合せサービスに対して実行する。その結果、1つの組合せサービスすなわち公開サービス指示子の組合せが選択される。つまり、上述の場合と同様の条件(すなわち、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループ」)で利用者がアクセスしている場合、「適用範囲:アクセス端末=携帯」という制約条件を持つ公開サービス指示子を含む組合せサービスが選択される。そして、サービスレジストリ14を経由せずに直接公開サービス指示子にアクセスする(S52)。
【0059】
公開サービス指示子レジストリ16は、ユーザ(サービスリクエスタ)の要求事項を満足する公開サービス指示子の組み合わせを検索結果解析部26に送る(S54)。以降の処理は組合せサービス管理部28を利用しない場合と同様であり、ユーザ10(またはサービスリクエスタ12)は、サービス記述データを参照してアプリケーションサーバにアクセスする。
【0060】
このように、組合せサービス管理部28を利用すると、サービスレジストリで行った検索の結果に対して、実際に利用した公開サービス指示子の組合せから構成される組合せサービスをユーザによるサービス検索の評価として導入することにより、次回以降の検索に反映させることができる。
【0061】
また、アクセスしたサービス記述データに対応する公開サービス指示子を各ユーザ毎に組合せサービス管理部28に保存・管理することにより、以降のアクセスにおいてこの情報を利用できる。例えば、1つの検索に対して複数のサービスがヒットした場合に、ユーザに応じた選択基準として使うことができる。
【0062】
図5は、本発明によるWebサービスの検索方法を適用した場合のWebサービスの利用を、サービスリクエスタ12における動作の観点から簡潔に説明するフローチャートである。
【0063】
ステップS70で、入力解析部24は、ユーザ10により入力された検索条件が、組合せサービス管理部28に蓄積されている組合せサービスのうちの1つを利用できるものであるか否かを判定する。組合せサービスを利用できる場合は、組合せサービス管理部28によって対応する組合せサービスが指定され(S72)、その組合せサービスに対応付けられている公開サービス指示子を参照することにより(S74)、サービス記述データが取得される(S80)。ステップS70で、組合せサービスが利用できない場合は、入力解析部24は要求事項をサービスレジストリ14に送り、サービスレジストリにより要求事項を満たすサービス登録データが検索される(S76)。そして、サービス登録データに対応する公開サービス指示子を介して(S78)サービス記述データが取得される(S80)。
【0064】
続いて、検索結果解析部26に送られた公開サービス指示子に基づき、取得されたデータの評価、すなわち検索されたサービス(公開サービス指示子、またはそれらの組合せ)がユーザの所望のものであるかどうかの判断を実行するか否かが判定される(S82)。評価を実行する場合は、公開サービス指示子の組合せの内容がユーザにより評価される(S84)。例えば、ある組合せサービスを用いて検索した一連のサービスに対しては、前回のアクセス(利用)以降不必要となったサービスの有無、あるいは変更すべきサービスの有無などが調べられる。また、サービス登録データを用いて検索されたサービスに対しては、今後も繰り返し頻繁に利用される可能性の有無が検討される。
【0065】
評価の結果、組合せサービスを更新するか、または新たな組合せサービスを構成するか否かがユーザにより判定される(S86)。更新または作成が必要であれば組合せサービスが更新または作成される(S88)。
【0066】
そして、サービスの要求を続行するか否かが判定され(S90)、続行する場合はステップS70から同様の処理が繰り返される。
【0067】
以上、特定の実施例を使用して本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施例ではサービスの制約条件として「適用範囲:アクセス端末=携帯」を使用したが、これに限らず「アクセス場所」、「サービス利用場所」、「サービス利用時間」等の種々の条件を規定することが可能である。さらに、旅行用の検索サイトを例として説明したが、多様な目的を持つWebサービスに対して本発明を適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、公開サービス指示子を経由してサービス記述データにアクセスするので、サービス提供者の側からしても、本来想定していないユーザからの使用を防止したり、ユーザも望まないサービスを検索してしまうことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Webサービスが提供されるネットワークの構成を示す図である。
【図2】本発明によるサービス登録データ及び公開サービス指示子の登録及び操作を説明する図である。
【図3】サービス登録データのデータ構造の一例である。
【図4】公開サービス指示子のデータ構造の一例である。
【図5】Webサービスの検索・評価のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ユーザ端末
11 ネットワーク
12 サービスリクエスタ
14 サービスレジストリ
16 公開サービス指示子レジストリ
18 サービス記述データ
19 サービス記述データ管理サーバ
20 サービス提供者
22 サービスアプリケーション提供者
24 入力解析部
26 検索結果解析部
28 組合せサービス管理部
【発明の属する技術分野】
本発明はWebサービスに関し、より具体的にはWebサービスを公開・発見するシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、Webサービスを容易にオンライン検索するための手段として、プラットフォームに依存せず、企業が供給する製品やサービス、企業が導入している電子商取引の手法などの情報を記載した公開レジストリとしてUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)レジストリが構築されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、UDDIビジネスレジストリに記載されている項目は「企業名」や「業種」等の企業体および提供される業務(サービス)に関する情報が記述されたデータに限られ、ユーザが必要とする状況に応じた適切なサービスを発見するには不十分である。例えば、ビジネスレジストリに記載されている項目では検索しきれないような、ユーザの希望に合わないサービスも一緒に検索されてしまう。
【0004】
また、Webサービスの公開とUDDIへの登録は各サービス提供者が自由にできることから、その提供されるサービスの信用には問題が残ることになる。
【0005】
従って、ユーザ及びサービス提供者の双方がWebサービスをより安全かつ効率的に利用できるようにする技術が必要とされている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一形態は、Webサービスにおいて公開されているサービスを検索するシステムである。該システムは、(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能なサービスレジストリと、(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な公開サービス指示子レジストリと、(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データを格納するサーバと、(d)ユーザからの入力を解析し前記サービスレジストリにおいて検索可能な形式に変換して該サービスレジストリに渡す入力解析部、及び変換された入力に基づいて前記サービスレジストリによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記公開サービス指示子レジストリより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスする検索結果解析部を備えるサービスリクエスタと、を含む。
【0007】
この形態によると、サービス登録データのみでは検索しきれないような種々の制約条件を規定している公開サービス指示子を経由してサービス記述データにアクセスするので、ユーザの希望したサービスを的確に検索できる一方、サービス提供者も本来想定していないユーザによるサービスの使用を防止することができる。制約条件の例としては、入出力データに関する条件、サービスの適用範囲に関する条件等が挙げられる。
【0008】
なお、前記公開サービス指示子の登録に際しては認証局等により行われる認可が必要であるようにしても良い。これによって、公開されているサービスの品質やサービス提供者の信用度が必ずしも保証されていないという問題を解決することができる。
【0009】
前記システムは、複数の前記公開サービス指示子から構成される組合せサービスを格納し、ユーザによる入力があったときに、前記入力と同じ入力が過去にあった場合には、該入力に対応する公開サービス指示子の組合せを有する組合せサービスを選択し、該公開サービス指示子に基づいて対応する前記サービス記述データにアクセスするように構成された組合せサービス管理部をさらに備えることができる。
【0010】
公開されている複数のサービスを組み合わせることによって別の新たなサービスが実現されるような場合や、ある一連のサービス手順を頻繁に利用するような場合に、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せを組合せサービス管理部に格納しておくことによって、各ユーザに適したサービスの検索が可能となる。
【0011】
組合せサービス管理部は、ユーザによる前記公開されているサービスの利用履歴を蓄積する機能を有しても良い。公開サービス指示子を各ユーザ毎に保存・管理することによって、各ユーザに適した検索が可能となる。
【0012】
また、組合せサービス管理部は、前記サービス記述データの検索結果に対するユーザの評価を前記組合せサービスの構成に反映させる機能を有しても良い。これによって、サービスの検索結果に対するユーザによる評価を次回以降の検索に反映させることができる。
【0013】
本発明の別の形態は、Webサービスにおいて公開されているサービスを検索する方法である。該方法は、(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを第1の関係データベースに格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能な形態で公開するステップと、(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を第2の関係データベースに格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な形態で公開するステップと、(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データをサーバに格納するステップと、(d)ユーザからの入力を解析し前記第1の関係データベースにおいて検索可能な形式に変換して該第1の関係データベースに渡すステップと、(e)前記変換された入力に基づいて前記第1の関係データベースによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記第2の関係データベースより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスするステップと、を含む。
【0014】
本発明のさらに別の形態は、サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納するレジストリである。
【0015】
なお、以上述べた各構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限り互いに組み合わせることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明を適用したWebサービスを提供する構成の一例である。ユーザ端末10、サービスリクエスタ12、サービスレジストリ14、サービス提供者(サービスプロバイダ)のサーバ20、サービスアプリケーション提供者のサーバ22、公開サービス指示子レジストリ16がネットワーク11を介して接続されている。一例として、ユーザ端末10は、キーボードやマウス等の入力装置、種々の演算を行うCPU、ROMやRAM等の記憶装置、ディスプレイ等の表示装置、ネットワークに接続するインタフェース等を備えた汎用コンピュータ、PDAまたは携帯電話等である。また、サービスリクエスタ12はWWWサーバであり、本実施形態では、ユーザ端末10からのアクセスにより、ユーザの提示する条件に適合するサービスと通信し、そのサービスを利用した結果を戻すWebサイトとして説明される。サービスレジストリ14及び公開サービス指示子レジストリ16は、データベースサーバであり、それぞれサービス登録データ、公開サービス指示子が登録された関係データベースを有し、サービスリクエスタ12からの検索要求に応答して適切なサービス登録データまたは公開サービス指示子を返す機能を提供する(サービス登録データ及び公開サービス指示子については後述する)。また、サービス提供者は、自身の提供するWebサービスを記述するサービス記述データ18をサービス記述データ管理サーバ19を通じて提供する。ネットワーク11は典型的にはインターネットであるが、LAN等のプライベートなネットワークでも良い。図1には、ユーザ、サービス提供者、サービスアプリケーション提供者はそれぞれ1つしか示されていないが、複数のユーザ、サービス提供者、サービスアプリケーション提供者が自身の端末またはサーバをネットワーク11に接続可能であることは言うまでもない。また、サービスリクエスタ12も、種々の機能を提供するものが複数存在することも理解されよう。
【0018】
Webサービスを利用したいユーザは、ユーザ端末10に搭載されるブラウザを用いて、適当なサービスリクエスタ12にアクセスする。すると、サービスリクエスタ12自身が、後述する過程によって検索された適切なサービス提供者またはサービスアプリケーション提供者が提供するWebサービスをSOAP等のプロトコルを利用し、その結果をユーザ端末に返す。
【0019】
図2は、図1に示した各構成要素間のデータの受け渡しを説明する模式図である。図2を用いて、各構成要素のより具体的な動作を説明する。
【0020】
サービスリクエスタ12は、入力解析部24と、検索結果解析部26と、組合せサービス管理部28を備える。入力解析部24は、ユーザ(またはサービス利用者)からの要求事項を解析し、サービスレジストリ14上で動作する関係データベースに対応する問い合わせ形式に変換する。
【0021】
検索結果解析部26は、サービスレジストリ14により検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子の内容を適切に処理し、検索結果としてユーザ端末10に送信する。ここで、「サービス登録データ」とは、企業が自社の業務をWebサービスとして公開する際に、自社に関するビジネス情報および自社が提供するサービス等の業務情報を登録するためのデータをいう。
【0022】
組合せサービス管理部28は、複数の公開サービス指示子により構成される組合せサービスを格納する。組合せサービスについては後述する。
【0023】
サービスレジストリ14は、複数のサービス登録データを格納するとともに、入力解析部24から送られてきた問い合わせに対する回答として適切なサービス登録データを検索する機能を有する。
【0024】
本実施例では、サービスレジストリ14においてサービス登録データは関係データベースに格納され、入力解析部24から送られた問い合わせは検索エンジンによりデータベース操作用言語であるSQL(Structured Query Language)に変換され、関係データベース管理システム(RDBMS: Relational DataBase Management System)を介してデータの検索が実行される。
【0025】
サービス提供者(サービスプロバイダ)は、自身が提供するサービスの内容を標準的なフォーマット、例えばWSDL(Web Services Description Language)に従ってサービス記述データ18として作成し、ネットワークを介してアクセス可能なサーバ19に格納する。サービス提供者がこのサービス記述データへのURLを含む公開サービス指示子を識別子としてもつサービス登録データをサービスレジストリ14に登録することで、サービスを第三者に利用可能となるように公開することができる。さらに、自身のサーバ20上で、対応するサービスを提供する。サービス提供者の例としては、ホテル(またはホテルグループ)、航空会社、鉄道会社などがあり、客室やチケットの予約、空席の照会等のサービスを提供する。
【0026】
図3は、サービス登録データのデータ構造の一例である。サービス登録データの内容としては、一般にUDDIで広く用いられているように、企業名やその連絡先等のビジネス情報、その企業サイトにより提供される業種、製品・サービス等の業務情報を含む。さらに、従来のUDDIレジストリと異なり、サービス記述データへの直接のURLを含まず、代わりに、提供されるサービスを一意に同定するための新たな識別子である「公開サービス指示子」へのURLが追加されている。
【0027】
サービス提供者のみならず、提供されたサービスを統合・利用するパートナー企業や取引企業なども、サービスアプリケーション提供者としてサービスレジストリ14にサービス登録データを登録することができる。ここで、「サービスアプリケーション」とは、複数のサービス提供者が提供するサービスを統合して利用することで、ユーザの利便性を高めるアプリケーションを指す。サービスアプリケーション提供者は、提供するサービスの内容をサービス登録データとして記述する。サービスアプリケーション提供者がこのサービス登録データをサービスレジストリ14に登録することで、サービスを第三者に利用可能となるように公開することができる。さらに、自身のサーバ22上で、対応するサービスアプリケーションを提供する。サービスアプリケーション提供者の例としては、ホテル、航空会社、鉄道会社の他に、これらとパートナー関係を持つ旅行代理店等がある。この場合、サービスアプリケーションは、それのみでホテルの客室の予約、飛行機や鉄道のチケットの予約を全て行うことができるサービスのようなものになる。
【0028】
なお、サービスレジストリ14へのサービス登録データの登録には、制限は設けられない。
【0029】
本発明において導入される公開サービス指示子(PSI:Published Service Indicator)は、サービス提供者やサービスアプリケーション提供者により提供される各々のサービスを一意に識別するためのものであり、URL(Universal Resource Locator)を通じてオンラインでアクセス可能なインターネット上の情報資源(リソース)として表現される。これらの公開サービス指示子は、公開サービス指示子レジストリ16に格納されている。公開サービス指示子は、サービス提供者により作成及び提供(公開)され、後述するサービス記述データと一対一に対応している。
【0030】
本実施例では、サービスレジストリ14と同様に、公開サービス指示子レジストリ16において、公開サービス指示子は関係データベースに格納され、RDBMSを介してデータの検索・管理が行われる。
【0031】
図4は、公開サービス指示子のデータ構造の一例である。公開サービス指示子に記述される情報には、実際に提供されるサービスに関するサービス記述データを参照するためのURL、サービス内容についての説明(テキスト形式での説明文)等の他に、そのサービスを提供する際の制約条件が含まれる。制約条件とは、サービスを提供するサーバへのユーザ(サービス利用者)からの接続を保障し、システム間の相互接続やアプリケーション間での連携動作を確保し、さらに、想定していない利用者あるいは利用形態をあらかじめ排除する目的でサービス提供者により規定されるサービス利用に関する条件である。制約条件の例としては、入出力データに関する条件、サービスの適用範囲に関する条件などがある。
【0032】
例えば、「あるホテルグループの予約システムサービスを利用できるのは、認定された旅行代理店に限る」、「このオンライン予約サービスは特定のアクセス端末から利用可能である」などの条件が想定される。
【0033】
自由に登録が可能なサービス登録データとは異なり、公開サービス指示子の提供及び公開・登録には、例えば認証局等により行われる認可が必要である。このように、認可された公開サービス指示子を通じてサービス記述データを参照することによって、サービス提供者により提供されるサービスの品質及び信頼性の確保が実現される。従って、公開サービス指示子は、サービス提供者による更新が行われない限りは永続的に保持される。また、公開サービス指示子が管理されていれば、サービス登録データはサービスレジストリに登録されているものの、実際には対応するWebサービスがネットワーク上で提供されていない状態(デッドリンク)を回避することができる。
【0034】
組合せサービス管理部28は、複数の公開サービス指示子の組合せにより表現される「組合せサービス」を格納する。例えば、複数のサービスを組み合わせることによって別の新たなサービスが実現されるような場合や、ある一連のサービス手順を頻繁に利用するような場合には、該当する各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せを準備しておく方が便利であり、このようなときに組合せサービスが構成される。
【0035】
組合せサービス管理部28では、各ユーザ(サービス利用者)が有益と考える組合せサービスを蓄積するだけではなく、過去にアクセスしたサービス記述データに対応する公開サービス指示子も各ユーザ毎に保存・管理する。なお、このような組合せサービスを構成するか否かの判断は、検索結果解析部26において行われる。
【0036】
続いて、図2を参照して、ある旅行日程に合わせてホテル・交通手段をまとめて検索・予約するサービスを例として、本発明によるWebサービスの検索方法を適用した場合の実施例について説明する。
【0037】
1.Webサービスの登録
実際にサービスが利用されるためには、サービス提供者20により、サービス記述データ18が作成され、ネットワーク上で公開される必要がある(S30)。サービス記述データは、典型的には標準的なフォーマットであるWSDLにより記述されるが、サービス提供者の属する業界団体等により定められたフォーマットに従って記述されてもよい。
【0038】
サービス提供者は、サービス記述データと一対一に対応する公開サービス指示子も公開サービス指示子レジストリ16に登録する(S31)。
【0039】
さらに、サービス提供者は、サービス登録データをサービスレジストリ14に登録する(S32)。例えば、サービス提供者がホテルであれば、ビジネス情報として、「企業名:○○○ホテル」、「連絡先:東京都○○区△△△」、業務情報として、「業種:ホテル業」といったような、一般的にUDDIで用いられる情報が登録される。
【0040】
また、サービスアプリケーション提供者22も、サービス登録データをサービスレジストリ14に登録する(S34)。この場合、既に登録されているサービスを統合して利用することによって、新たなサービスを提供することができる。例えば、サービスアプリケーション提供者がホテルや交通手段の検索・予約サービスを提供する旅行代理店であれば、ビジネス情報として、「企業名:○○○旅行社」、業務情報として、「業種:旅行代理店業」などの情報を登録する。
【0041】
2.Webサービスの検索
以上の登録が行われると、ユーザはサービスレジストリ14を介して自らの要求に適合するサービスを検索することができるようになる。
【0042】
まず、ユーザは、端末10を利用してサービスリクエスタ12にアクセスし、サービスの要求事項を入力する(S36)。本実施例では、ユーザにより、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループは?」という要求事項がサービスリクエスタ12に与えられたものとする。
【0043】
すると、サービスリクエスタ12の入力解析部24は、ユーザからの要求事項を解析し、サービスレジストリ14上で動作する検索エンジンに対応する問い合わせ形式に変換する。上記の要求事項に対しては、「業種:ホテル業」、「サービス:オンライン予約」、「適用範囲:アクセス端末=携帯」という形式に変換される。変換された要求事項は、サービスレジストリ14に送られる(S38)。
【0044】
サービスレジストリ14は、所定の問い合わせ形式に変換された要求事項に対し、検索エンジンによる検索を実行する。実際には、各データに対応するテーブル名と要求事項に対応する条件から成るSQL文に変換し、RDBMSを介してデータの検索を実行する。そして、問い合わせ条件を満たしているサービス登録データを収集する。但し、問い合わせ形式のうち、「サービスの適用範囲」という情報はサービス登録データには含まれていないので、この検索では、ビジネス情報(「業種:ホテル業」)及び業務情報(「サービス:オンライン予約」)についての条件のみを満たすサービス登録データが収集される。
【0045】
サービスレジストリ14は、引き続き、検索により収集した各サービス登録データ内にサービス識別子として記述されているURLを使用して、各サービス登録データに対応付けられている公開サービス指示子を参照する(S40)。
【0046】
サービスレジストリ14上の検索エンジンから公開サービス指示子の参照要求を受けた公開サービス指示子レジストリ16は、RDBMSを介して、サービス登録データと対応付けられている公開サービス指示子のうち、問い合わせ条件のうちの全ての制約条件に適合している公開サービス指示子を選択する。つまり、本実施例では、公開サービス指示子の「サービスへの制約条件」(図4参照)を検索し、「サービスの適用範囲:アクセス端末=携帯」を満たす公開サービス指示子を選択する。この制約条件に適合しない場合は、サービス記述データにはアクセスされない。
【0047】
この結果、サービスレジストリ14は、最終的にユーザ(またはサービスリクエスタ)からの要求事項を(制約条件も含めて)全て満たした公開サービス指示子に対応するサービス登録データを、サービスリクエスタ12の検索結果解析部26に送る(S42)。本実施例では、公開サービス指示子の制約条件として、「適用範囲:アクセス端末=携帯」が規定されているサービス登録データが検索結果解析部26に送られる。
【0048】
これによって、ユーザは信頼できるサービス提供者により提供されるサービスを利用することができるとともに、サービス提供者の側からしても、希望しないユーザにより自身のサービスを利用されることを防止することができる。
【0049】
検索結果解析部26は、送られたサービス登録データの内容から企業名や連絡先などのビジネス情報を得るとともに、対応する公開サービス指示子にアクセスしてサービスに関する説明およびサービス記述データへのURLを獲得し、検索結果としてユーザに送信する(S44)。本実施例では、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループは?」が要求事項であるため、各サービス登録データとそれらに対応する公開サービス指示子データから「企業名:○○○ホテル」、「連絡先:東京都○○区△△△」、「サービスに関するテキスト形式での説明文」といった情報が送信されるとともに、公開されているサービス記述データへのURLが送信される(S46)。
【0050】
サービス記述データは、典型的にサービス提供者20が管理するサーバ19に格納されている。ユーザは、検索結果に示されたサービス記述データへのURLにより参照されるサービス記述データの内容に従って適切な(サービス提供者により提供されている)アプリケーションサーバにアクセスすることで、自らの要求したサービスに適合したオンライン予約サービスを実際に利用することができる。
【0051】
サービスリクエスタ自身がサービス提供者のサーバにアクセスし、その処理結果をユーザに提示する使用方法の一例として、「データ収集および整形・統合サービス」と「時系列データ解析サービス」とのサービス連携について説明する。あるユーザ10が「自身の店舗系列に蓄積されている販売・売上データを収集し、そのデータを解析して各店舗の商品売れ行き動向等を予測する」というサービスの実行を要求する場合、次のような動作となる。
【0052】
サービスリクエスタ12からの要求を受けたサービスレジストリ14は、「サービス収集サービス」と「時系列データ解析サービス」というそれぞれの条件を満たすサービス登録データを収集する。さらに、入出力データ形式など全ての制約条件に適合している公開サービス指示子を公開サービス指示子レジストリ16から選択することにより、実際に利用可能なサービスを提供するサービス記述データへのURLをサービスリクエスタに送信する。
【0053】
サービスリクエスタ12は、受け取ったURLを参照し、まず、データ収集サービスを提供するサーバにアクセスし、ユーザから提供されたデータの整形および統合など必要な処理の実行を要求(依頼)する。処理が完了した後、引き続き、時系列データ解析サービスを提供するサーバに対して、整形済みのデータを送信し、データの解析処理の実行を要求する。処理が完了した後、解析結果はサービスリクエスタ12を介して、ユーザ10に提示される。
【0054】
3.組合せサービス
続いて、組合せサービス管理部28を利用する実施例について説明する。
【0055】
ユーザの計画する旅行日程に合わせてホテル、交通手段等をまとめて検索・予約したい場合のように、一連のサービス手順を頻繁に利用する場合には、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せで全体サービスを表現しておき、1つの組合せサービスとして利用することが有効となる。また、他の例として、各店舗の売上データを収集し、時系列データ解析処理を施して得られた商品売れ行き動向の予測に基づいて、商品発注サービスを連携させる場合にも、各々のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せで、別の新たなサービス(売上予測に基づく商品発注システム)として利用することが可能となる。
【0056】
一例として、旅行日程に合わせたホテル、交通手段をまとめて検索・予約するのであれば、過去に利用した経験のある「ホテル予約サービス」、「航空機予約サービス」、「鉄道予約サービス」という一連のサービスに対応する公開サービス指示子の組合せにより、「旅行計画」という組合せサービスを構成し、組合せサービス管理部28に格納しておく。
【0057】
入力解析部24がユーザ10から入力された要求事項を解析した結果、その要求事項が既に格納されている組合せサービスに適合する場合、入力解析部24は問い合わせ条件をサービスレジストリ14ではなく、組合せサービス管理部28に送る(S50)。以降の処理は組合せサービス管理部28で実行される。
【0058】
問い合わせ条件のうちビジネス情報と業務情報とに対応する公開サービス指示子は既知であるので、組合せサービス管理部28は、入出力データフォーマットあるいは適用範囲などの制約条件に関するチェックのみを、格納されている組合せサービスに対して実行する。その結果、1つの組合せサービスすなわち公開サービス指示子の組合せが選択される。つまり、上述の場合と同様の条件(すなわち、「携帯端末からオンライン予約が可能なホテルグループ」)で利用者がアクセスしている場合、「適用範囲:アクセス端末=携帯」という制約条件を持つ公開サービス指示子を含む組合せサービスが選択される。そして、サービスレジストリ14を経由せずに直接公開サービス指示子にアクセスする(S52)。
【0059】
公開サービス指示子レジストリ16は、ユーザ(サービスリクエスタ)の要求事項を満足する公開サービス指示子の組み合わせを検索結果解析部26に送る(S54)。以降の処理は組合せサービス管理部28を利用しない場合と同様であり、ユーザ10(またはサービスリクエスタ12)は、サービス記述データを参照してアプリケーションサーバにアクセスする。
【0060】
このように、組合せサービス管理部28を利用すると、サービスレジストリで行った検索の結果に対して、実際に利用した公開サービス指示子の組合せから構成される組合せサービスをユーザによるサービス検索の評価として導入することにより、次回以降の検索に反映させることができる。
【0061】
また、アクセスしたサービス記述データに対応する公開サービス指示子を各ユーザ毎に組合せサービス管理部28に保存・管理することにより、以降のアクセスにおいてこの情報を利用できる。例えば、1つの検索に対して複数のサービスがヒットした場合に、ユーザに応じた選択基準として使うことができる。
【0062】
図5は、本発明によるWebサービスの検索方法を適用した場合のWebサービスの利用を、サービスリクエスタ12における動作の観点から簡潔に説明するフローチャートである。
【0063】
ステップS70で、入力解析部24は、ユーザ10により入力された検索条件が、組合せサービス管理部28に蓄積されている組合せサービスのうちの1つを利用できるものであるか否かを判定する。組合せサービスを利用できる場合は、組合せサービス管理部28によって対応する組合せサービスが指定され(S72)、その組合せサービスに対応付けられている公開サービス指示子を参照することにより(S74)、サービス記述データが取得される(S80)。ステップS70で、組合せサービスが利用できない場合は、入力解析部24は要求事項をサービスレジストリ14に送り、サービスレジストリにより要求事項を満たすサービス登録データが検索される(S76)。そして、サービス登録データに対応する公開サービス指示子を介して(S78)サービス記述データが取得される(S80)。
【0064】
続いて、検索結果解析部26に送られた公開サービス指示子に基づき、取得されたデータの評価、すなわち検索されたサービス(公開サービス指示子、またはそれらの組合せ)がユーザの所望のものであるかどうかの判断を実行するか否かが判定される(S82)。評価を実行する場合は、公開サービス指示子の組合せの内容がユーザにより評価される(S84)。例えば、ある組合せサービスを用いて検索した一連のサービスに対しては、前回のアクセス(利用)以降不必要となったサービスの有無、あるいは変更すべきサービスの有無などが調べられる。また、サービス登録データを用いて検索されたサービスに対しては、今後も繰り返し頻繁に利用される可能性の有無が検討される。
【0065】
評価の結果、組合せサービスを更新するか、または新たな組合せサービスを構成するか否かがユーザにより判定される(S86)。更新または作成が必要であれば組合せサービスが更新または作成される(S88)。
【0066】
そして、サービスの要求を続行するか否かが判定され(S90)、続行する場合はステップS70から同様の処理が繰り返される。
【0067】
以上、特定の実施例を使用して本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施例ではサービスの制約条件として「適用範囲:アクセス端末=携帯」を使用したが、これに限らず「アクセス場所」、「サービス利用場所」、「サービス利用時間」等の種々の条件を規定することが可能である。さらに、旅行用の検索サイトを例として説明したが、多様な目的を持つWebサービスに対して本発明を適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、公開サービス指示子を経由してサービス記述データにアクセスするので、サービス提供者の側からしても、本来想定していないユーザからの使用を防止したり、ユーザも望まないサービスを検索してしまうことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Webサービスが提供されるネットワークの構成を示す図である。
【図2】本発明によるサービス登録データ及び公開サービス指示子の登録及び操作を説明する図である。
【図3】サービス登録データのデータ構造の一例である。
【図4】公開サービス指示子のデータ構造の一例である。
【図5】Webサービスの検索・評価のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ユーザ端末
11 ネットワーク
12 サービスリクエスタ
14 サービスレジストリ
16 公開サービス指示子レジストリ
18 サービス記述データ
19 サービス記述データ管理サーバ
20 サービス提供者
22 サービスアプリケーション提供者
24 入力解析部
26 検索結果解析部
28 組合せサービス管理部
Claims (10)
- Webサービスにおいて公開されているサービスを検索するシステムであって、
(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能なサービスレジストリと、
(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な公開サービス指示子レジストリと、
(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データを格納するサーバと、
(d)ユーザからの入力を解析し前記サービスレジストリにおいて検索可能な形式に変換して該サービスレジストリに渡す入力解析部、及び変換された入力に基づいて前記サービスレジストリによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記公開サービス指示子レジストリより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスする検索結果解析部を備えるサービスリクエスタと、
を含むシステム。 - 複数の前記公開サービス指示子から構成される組合せサービスを格納し、ユーザによる入力があったときに、前記入力と同じ入力が過去にあった場合には、該入力に対応する公開サービス指示子の組合せを有する組合せサービスを選択し、該公開サービス指示子に基づいて対応する前記サービス記述データにアクセスするように構成された組合せサービス管理部をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
- 前記組合せサービス管理部は、ユーザによる前記公開されているサービスの利用履歴を蓄積する機能をさらに有する、請求項2に記載のシステム。
- 前記組合せサービス管理部は、前記サービス記述データの検索結果に対するユーザの評価を前記組合せサービスの構成に反映させる機能をさらに有する、請求項2に記載のシステム。
- Webサービスにおいて公開されているサービスを検索する方法であって、
(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを第1の関係データベースに格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能な形態で公開するステップと、
(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を第2の関係データベースに格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な形態で公開するステップと、
(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データをサーバに格納するステップと、
(d)ユーザからの入力を解析し前記第1の関係データベースにおいて検索可能な形式に変換して該第1の関係データベースに渡すステップと、
(e)前記変換された入力に基づいて前記第1の関係データベースによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記第2の関係データベースより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスするステップと、
を含むサービス検索方法。 - 複数の前記公開サービス指示子から構成される組合せサービスをサーバに格納するステップと、
ユーザによる入力があったときに、前記入力と同じ入力が過去にあった場合には、該入力に対応する公開サービス指示子の組合せを有する組合せサービスを選択し、該公開サービス指示子に基づいて対応する前記サービス記述データにアクセスするステップと、
をさらに含む請求項5に記載のサービス検索方法。 - ユーザによる前記公開されているサービスの利用履歴を蓄積するステップをさらに含む請求項6に記載のサービス検索方法。
- 前記サービス記述データの検索結果に対するユーザの評価を前記組合せサービスの構成に反映させるステップをさらに含む請求項6に記載のサービス検索方法。
- サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を格納するレジストリ。
- Webサービスにおいて公開されているサービスを検索するプログラムであって、
(a)サービス提供者が自己の提供するサービスを登録するためのデータであるサービス登録データを第1の関係データベースに格納し、所与の入力に適合する前記サービス登録データを検索可能な形態で公開する手段と、
(b)前記サービス登録データ内に含まれる識別子によりアクセス可能であり、前記サービス提供者により公開されているサービスを記述するサービス記述データへの識別子とサービス利用に関する制約条件の規定とを含む公開サービス指示子を第2の関係データベースに格納し、前記入力に適合する制約条件を含む公開サービス指示子を検索可能な形態で公開する手段と、
(c)前記公開サービス指示子に含まれる識別子によりアクセス可能なサービス記述データをサーバに格納する手段と、
(d)ユーザからの入力を解析し前記第1の関係データベースにおいて検索可能な形式に変換して該第1の関係データベースに渡す手段と、
(e)前記変換された入力に基づいて前記第1の関係データベースによって検索されたサービス登録データに対応する公開サービス指示子を前記第2の関係データベースより受け取り、該公開サービス指示子を解析してそれに対応する前記サービス記述データにアクセスする手段と、
を含む手段を動作させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003082495A JP2004288118A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | サービス登録データの管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2003
- 2003-03-25 JP JP2003082495A patent/JP2004288118A/ja active Pending
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