JP2004286763A - 超音波送受波器および超音波流れ計測装置 - Google Patents

超音波送受波器および超音波流れ計測装置 Download PDF

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徹 二宮
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Abstract

【課題】本発明は超音波送受波器の構成により特性の均一な超音波送受波器を得ることができ、その結果一対の超音波送受波器の特性が一致することにより超音波流量計の計測精度の向上を実現する。
【解決手段】圧電体11の電極面13から外部電極への電気的接続を半田付けで行わず、導電性を有する弾性体16を用いることにより、圧電体11への熱的負荷による周波数特性の変動が低減できるため、特性の均一な超音波送受波器を得ることができ、一対の超音波送受波器を用いる超音波流量計の計測精度を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は超音波パルスの送受信を行う超音波送受波器およびこの超音波送受波器を用いた計測装置に関するものである。
従来この種の超音波送受波器は、図9に示されているように、リード線41を圧電体42の電極面43に半田付けすることにより電気的接続を行っていた(特許文献1参照)。
登録実用新案第3014801号公報
しかしながら、従来の超音波送受波器の電気的接続方法では半田付けを行うため、(1)熱的負荷による圧電特性劣化、(2)半田付けした場所や半田量による周波数特性の変動(3)半田による環境負荷等の課題を有していた。
本発明は、上記課題を解決するために、圧電体の一方の電極面と外部電極部とを導電性ゴムからなる弾性体を用いて電気的に接続するものである。
上記発明によれば、例えば導電性を有する弾性体を挟んで加圧するなど、電気的接続に導電性ゴムを用いるため、圧電体に対し熱的負荷を与えず、弾性体は半田に比べ柔らかく音響インピーダンスも小さいので機械的な負荷が小さく圧電体の特性変動が抑えられ、超音波送受波器の特性の均一化を図ることが可能となる。特に一対の超音波送受波器を用いる超音波流量計などの計測装置では、一対の超音波送受波器の特性が一致させやすくなり、計測精度が向上できる。さらに半田を用いないため、環境への負荷も低減できる。
本発明は、送受信特性が向上し、この超音波送受波器を超音波流れ計測装置に用いると高精度な計測が行える。
本発明の実施の形態は、超音波パルスの送受信を行う超音波送受波器において、対向する2つの面に電極面を有する圧電体と、前記圧電体の一方の電極面を接続する天部を有する有天筒状ケースと、前記有天筒状ケースの天部の前記圧電体とは対向する面に設けられた整合層と、前記圧電体に電気信号を伝達するための端子を有し、有天筒状ケースに接続固定された端子板と、前記圧電体の他方の電極面と前記端子との間に挟持され、これら両者を電気的に接続する導電性ゴムからなる弾性体と、前記弾性体が横方向へ移動することを防止するための移動防止手段とを備え、前記弾性体は圧電体の他方の電極面に面接触状態で弾着するようにしたため、半田による周波数特性の変動や環境負荷を低減できる。
弾性体は移動防止手段により移動が防止されている。したがって、この弾性体の移動に伴う断線などの発生がなく、信頼性が向上できる。具体的には、端子板に設けた凹部の内側に弾性体を位置させるものとか、端子板に設けた突起部の内側に弾性体を位置させることが考えられる。
弾性体は、導電部の周囲を取り囲むように絶縁部を配置した構成、導電部と絶縁部とを層状に交互に配置するとともに、絶縁部が最外周層に位置するように構成すれば、電気絶縁性を大いに高めることができる。
そして、前記した超音波送受波器を被測定流体が流れる流量測定部に少なくとも一対配置し、これら超音波送受波器間の超音波伝播時間をもとに被測定流体の流速およびまたは流量を計測するようにすれば、高精度の流速およびまたは流量の計測が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお図面中で同一符号を付しているものは同一なものであり、詳細な説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態の超音波流量計を示すブロック図である。図1において、1は被測定流体が流れる流量測定部、2、3は流量測定部に対向して配置され超音波を送受信する超音波送受波器、4は超音波送受波器を駆動する駆動部、5は送受信する超音波送受波器を切り替える切替回路、6は超音波パルスを検知する受信検知回路、7は超音波パルスの伝搬時間を計測するタイマ、8はタイマの出力より流量を演算する演算部、9は駆動回路とタイマに制御信号を出力する制御部である。
まず動作、作用について説明する。非測定流体を例えばLPガス、超音波送受波器2、3の駆動周波数を約500kHzとする。制御部9では駆動部4に送信開始信号を出力すると同時に、タイマ7の時間計測を開始させる。駆動部4は送信開始信号を受けると超音波送受波器3を駆動し、超音波パルスを送信する。送信された超音波パルスは流量測定内を伝搬し超音波送受波器2で受信される。受信された超音波パルスは超音波送受波器2で電気信号に変換され、受信検知回路6に出力される。受信検知回路6では受信信号の受信タイミングを決定し、タイマ7を停止させ、演算部8で伝搬時間t1を演算する。
引き続き切替回路5で駆動部4と受信検知回路6に接続する超音波送受波器2、3を切り替え、再び制御部9では駆動部4に送信開始信号を出力すると同時に、タイマ7の時間計測を開始させる。伝搬時間t1の測定と逆に、超音波送受波器2で超音波パルスを送信し、超音波送受波器3で受信し、演算部8で伝搬時間t2を演算する。
ここで、超音波送受波器2と超音波送受波器3の中心を結ぶ距離をL、LPガスの無風状態での音速をC、流量測定部1内での流速をV、非測定流体の流れの方向と超音波送受波器2,3の中心を結ぶ線との角度をθとすると、伝搬時間t1、t2は、(数1)(数2)で示される。(数1)(数2)より被測定流体の音速Cを消去して、流速Vを求めると(数3)が得られる。Lは既知であるのでt1とt2を測定すれば流速Vが求められる。
t1=L/C+Vcosθ (1)
t2=L/C−Vcosθ (2)
V=L/2cosθ[(1/t1)−(1/t2)] (3)
ただしt1とt2の時間差は流速Vが遅いときには極めて小さく、正確に計測することは困難である。そこで一般的には測定をN回繰り返して平均化する手法や、シングアラウンド法を用いて伝搬時間t1、t2の測定精度を向上させ、流速Vの精度を高めている。この流速Vと流量測定部1の面積をS、補正係数をKとすれば、流量Qは(数4)で演算できる。
Q=KSV (4)
次に超音波流量計に用いる超音波送受波器について示す。超音波流量計において流量の測定精度を向上させるためには、一対の超音波送受波器の特性が一致しているほうが好ましい。しかし一般的な電気的接続方法であるリード線をハンダ付けする方法を用いると、熱的影響や付着するハンダ量によって超音波送受波器の周波数特性や送受信感度に影響を与えることがある。そこで、周波数特性や送受信感度のばらつきを少なくするため図2に示す構成の超音波送受波器を用いる。図2において、超音波送受波器10は電極面12および電極面13を有する圧電体11、整合層14、SUS製の有天筒状のケース15、導電性を有する弾性体16、2本の端子17および端子18を有する端子板19で構成される。なお、電極面12および電極面13は1辺が約7.6mmの正方形で、整合層14は直径が約11mm、ケース15の天部付近の直径は約11mmとする。
まず整合層14と圧電体11の電極面12は厚さ0.2mmのSUS製のケース15の天部に例えばエポキシ系接着剤を用いてそれぞれ接着固定する。このとき接着剤の厚みを薄くすることにより、接着固定と同時に電極面12とケース15の電気的接続もとることができる。次に導電性を有する弾性体16(例えばシリコン系ゴムからなる導電ゴム)を圧電体11の電極面13と端子板19の端子17で挟んで加圧し、この状態で端子板19の外周付近23とケース15の外周付近24を電気溶接により接続する。なお端子板19の外周部21と中心部22は例えば鉄製で、外周部21には端子18、中心部22には端子17が設けられており、外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されている。この結果、電極面13と端子17は電気的に接続され、電極面12は外部電極を兼ねたケース15、端子板19の外周部21を介して端子18に電気的に接続される。
以上のように構成した超音波送受波器10では、圧電体11に対し熱的影響や機械的な負荷を与えないため、圧電体11、ケース12、整合層14の特性や寸法を管理すれば、特性のバラツキが低減でき、特性が一致した一対の超音波送受波器を容易に得ることが可能となる。この結果、超音波流量計の測定精度が向上できる。さらにリード線を用いないため断線による不良が低減でき、ハンダによる環境負荷を低減することもできる。
なお本実施の形態では弾性体16にシリコン系ゴムからなる導電ゴムを用いるとしたが、導電性を有する弾性体であればNBRゴムや液晶ポリマ等の他の弾性材料でも構わない。また非測定流体をLPガスとしたが、都市ガスや空気などの気体や水などの液体でも構わない。超音波送受波器2、3の周波数を500kHzとしたが、500kHz以外の非測定流体の計測に適した周波数を選択して構わない。また超音波送受波器2,3を流れの方向に対して斜めに配置するとしたが、流れに対して平行に配置しても構わないし、流量測定部1の内壁面の反射を利用する位置に配置しても構わない。また外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されているとしたが、絶縁体であればガラス以外の材料でもよく、例えばエポキシ樹脂のような樹脂でも構わない。また圧電体11を有天筒状のケース15の天部に接着固定するとしたが、上記条件に限定されるわけでなく、ケース15は有天筒状以外の形状でも構わないし、流量測定部1の外壁面に接着などにより配置しても構わない。またケース15を超音波を送受信する方向に用いているが、送受信する方向と対向する方向に用いても構わない。また超音波送受波器2、3を超音波流量計に用いるとしたが、探傷用の超音波送受波器、医療用の超音波プローブ、測距用の超音波送受波器、水中用の超音波ソナーなどに用いても構わない。さらにケース15と端子板19で構成される空間を乾燥した窒素や不活性ガスで置換すると、電極面12、13の酸化や弾性体の劣化が防止でき、さらに信頼性が向上できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。図3は本実施の形態の超音波送受波器の断面図である。25は超音波送受波器で、電極面12および電極面13を有する圧電体11、整合層14、ケース15、2本の端子17および端子18を有する端子板19、端子18と端子17を電気的に絶縁するためのガラス20で、以上は図2の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのは、導電性を有する弾性体26および弾性体27を用いて圧電体11の2つの電極面12および電極面13の電気的接続をそれぞれ行った点である。なお、超音波流量計の動作、作用は(実施の形態1)と同様なので省略する。
圧電体11の電極面12とケース15の電気的接続を接着でなく、導電性を有する弾性体26を用いた超音波受波器25の組み立て方法の一例を示す。まず、整合層14は厚さ0.2mmのSUS製ケース15の天部に例えばエポキシ系接着剤を用いて接着固定する。次にケース15の内側に導電性を有する弾性体26(例えばシリコン系ゴムからなる導電ゴム)を配置し、圧電体11の電極面12が弾性体26と接触するように配置する。次に弾性体27(例えばシリコン系ゴムからなる導電ゴム)を圧電体11の電極面13に接触するように配置する。弾性体27と端子板19の端子中心部22で挟んで加圧し、この状態で端子板19の外周付近23とケース15の外周付近24を電気溶接により接続する。なお端子板19の外周部21と中心部22は例えば鉄製で、外周部21には端子18、中心部22には端子17が設けられており、外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されている。この結果、電極面13と端子17は電気的に接続され、電極面12は外部電極を兼ねたケース15、端子板19の外周部21を介して端子18に電気的に接続される。
以上のように構成した超音波送受波器25では、圧電体11の電極面12とケース15の電気的接続を接着でなく、弾性体26および弾性体27を用いた加圧接続にしたため、接着剤の厚みのばらつきによる周波数特性や送受信感度のばらつきが低減できるので、さらに高精度な計測が可能となる。
なお本実施の形態では弾性体26および弾性体27にシリコン系ゴムからなる導電ゴムを用いるとしたが、導電性を有する弾性体であればNBRゴムや液晶ポリマ等の他の弾性材料でも構わない。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。図4は本実施の形態の超音波送受波器の断面図である。28は超音波送受波器で、電極面12および電極面13を有する圧電体11、整合層14、ケース15、導電性を有する弾性体16で、以上は図2の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのは、2本の端子17および端子18を有する端子板29に、前記弾性体16が横方向へ移動することを防止する手段として凹部30を設けている点である。なお超音波流量計の動作、作用は(実施の形態1)と同様なので省略する。
まず端子板29の構成を示す。端子板29の外周部21と中心部22は例えば鉄製で、端子板29の中心付近に凹部30が形成されるよう外周部21よりも中心部22の厚みは薄い。外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されており、外周部21とガラス20の厚みはほぼ同じとする。外周部21には端子18、中心部22には端子17を設ける。
以上のように構成した端子板29を用いた超音波送受波器28の組み立て方法の一例を示す。まず整合層14と圧電体11の電極面12は厚さ0.2mmのSUS製のケース15の天部に例えばエポキシ系接着剤を用いてそれぞれ接着固定する。このとき接着剤の厚みを薄くすることにより、接着固定と同時に電極面12とケース15の電気的接続も行う。次に凹部30に導電性ゴムから成る弾性体16を落としこむように配置し、この弾性体16を電極面13と中心部22で挟んで加圧し、この状態で端子板29の外周付近23とケース15の外周付近24を電気溶接により接続する。
以上のように構成した超音波送受波器28では、弾性体16が横方向へ移動することを凹部30で防止しているため、弾性体16の移動による接触不良を防止することができるため信頼性が向上する。さらに、弾性体16を端子板29の凹部30に落としこむように配置するため、端子板29を固定する際に弾性体16の移動が防止されるため、組立てが容易になる。
なお本実施の形態では外周部21とガラス20の厚みをほぼ等しくするとしたが、弾性体16により外周部21と中心部22が電気的に短絡しないのであれば厚みをほぼ等しくする必要はない。また、外周部21よりも中心部22の厚みを薄くして凹部30を形成するとしたが、中心部22に凹部を設けても構わない。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。図5は本実施の形態の超音波送受波器の断面図である。31は超音波送受波器で、電極面12および電極面13を有する圧電体11、整合層14、ケース15、導電性を有する弾性体16で、以上は図2の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのは、2本の端子17および端子18を有する端子板32に、前記弾性体16が横方向へ移動することを防止する手段として突起部33を設けている点である。なお超音波流量計の動作、作用は(実施の形態1)と同様なので省略する。
まず、端子板32の構成を示す。端子板32の外周部21と中心部22は例えば鉄製で、外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されており、ガラス20は端子板32に突起部33が形成されるよう外周部21および中心部22よりも厚みは厚い。外周部21には端子18、中心部22には端子17を設ける。
以上のように構成した端子板32を用いた超音波送受波器31の組み立て方法の一例を示す。まず整合層14と圧電体11の電極面12は厚さ0.2mmのSUS製ケース15の天部に例えばエポキシ系接着剤を用いてそれぞれ接着固定する。このとき接着剤の厚みを薄くすることにより、接着固定と同時に電極面12とケース15の電気的接続も行う。次に端子板32の突起部33の内側に導電性ゴムから成る弾性体16を配置し、この弾性体16を電極面13と中心部22で挟んで加圧し、この状態で端子板32の外周付近23とケース15の外周付近24を電気溶接により接続する。
以上のように構成した超音波送受波器31では、弾性体16が横方向へ移動することを突起部33で防止しているため、弾性体16の移動による接触不良を防止することができるため信頼性が向上する。さらに、弾性体16を端子板32の突起部33に落としこむように配置するため、端子板32を固定する際に弾性体16の移動が防止されるため、組立てが容易になる。
なお本実施の形態ではガラス20に突起部33を形成するとしたが、中心部22の外周に突起部を設けて、中心部22と外周部21とを絶縁しても構わない。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5について、図面を参照しながら説明する。図6は本実施の形態の超音波送受波器の断面図である。34は超音波送受波器で、電極面12および電極面13を有する圧電体11、整合層14、ケース15、2本の端子17および端子18を有する端子板19で、以上は図2の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのは、導電性を有する弾性体35に導電部36と絶縁部37を設けている点である。なお超音波流量計の動作、作用は(実施の形態1)と同様なので省略する。
まず導電性を有する弾性体35の構成について図面を参照しながら説明する。図7は導電性を有する弾性体35の断面図である。導電部36は例えば導電性を有するシリコン系ゴムで、導電部36の周囲を取り囲むように例えば絶縁性を有するシリコン系ゴムから成る絶縁部37が配置されている。
以上のように構成した弾性体35を用いた超音波送受波器34の組み立て方法の一例を示す。まず整合層14と圧電体11の電極面12は厚さ0.2mmのSUS製のケース15の天部に例えばエポキシ系接着剤を用いてそれぞれ接着固定する。このとき接着剤の厚みを薄くすることにより、接着固定と同時に電極面12とケース15の電気的接続も行う。次に導電性を有する弾性体35を圧電体11の電極面13と端子板19の中心部22で挟んで加圧し、この状態で端子板19の外周付近23とケース15の外周付近24を電気溶接により接続する。なお端子板19の外周部21と中心部22は例えば鉄製で、外周部21には端子18、中心部22には端子17が設けられており、外周部21と中心部22はガラス20で電気的に絶縁されている。この結果、電極面13と端子17は電気的に接続され、電極面12は外部電極を兼ねたケース15、端子板19の外周部21を介して端子18に電気的に接続される。
以上のように構成した超音波送受波器34では、電気的接続に用いる弾性体35の外周付近には絶縁部37を備えているため、組み立て工程で弾性体35の位置にずれが生じても2つの外部電極が電気的に短絡することを防止できるので、電気的な短絡による不良が低減でき、組み立ても容易になる。さらに信頼性も向上する。
なお本実施の形態では、材料について導電部36にはシリコン系ゴムからなる導電ゴムとしたが、導電性を有する弾性体であればNBRゴムや液晶ポリマ等の他の弾性材料でも構わない。また、絶縁部37には絶縁性を有するシリコン系ゴムとしたが、その他の絶縁材料でも構わない。また導電性を有する弾性体35の構成を、導電部36の周囲を絶縁部37で囲んでいる構成としたが、図8の弾性体38に示すように導電層39と絶縁層40を層状に交互に配置して弾性を保持するように構成しても構わない。さらに図8に示すように、弾性体38の最外層を絶縁層39とすればガラス20の厚みを外周部21の厚みより薄くしても2つの外部電極が電気的に短絡することを防止できる。
また実施の形態1〜5では、ケース15に整合層14を配置しているが、非測定流体によっては整合層14を設ける必要がない。またケース15をSUS製としたが、SUS以外の鉄、アルミ、しんちゅう、銅などの金属でも構わないし、表面に電極を設けたエポキシなどの樹脂でも構わない。また端子板の外周部21、中心部22は鉄製としたが、鉄以外のSUS、アルミ、しんちゅう、銅などの金属でも構わないし、表面に電極を設けたエポキシなどの樹脂でも構わない。また端子板の外周付近23とケースの外周付近24を電気溶接するとしたが、電気溶接以外の溶接でも、接着でも構わない。
以上の説明から明らかなように次の効果が得られる。
(1)超音波パルスの送受信を行う超音波送受波器において、対向する2つの面に電極面を有する圧電体と、前記圧電体に電気信号を伝達するための外部電極部を備え、圧電体の一方の電極面と前記外部電極部は導電性ゴムからなる弾性体を用いて電気的に接続するため、半田による熱的負荷を与えないので周波数特性が一致し、さらに環境負荷の低減された一対の超音波送受波器を得ることができる。
(2)2つの外部電極部を備え、圧電体の一方の電極面と一方の前記外部電極部は導電性ゴムからなる弾性体を用いて電気的に接続し、前記圧電体の他方の電極面と他方の前記外部電極部は接着により電気的に接続するため、半田による熱的負荷を与えないので周波数特性が一致し、さらに環境負荷の低減された一対の超音波送受波器を得ることができる。
(3)2つの外部電極部を備え、圧電体のそれぞれの前記電極面とそれぞれの前記外部電極部は導電性ゴムを用いて電気的に接続するため、半田による環境負荷が低減され、さらに接着剤の厚みのばらつきによる周波数特性や送受信感度の変動が低減されるので高精度な計測が可能な超音波送受波器を得ることができる。
(4)圧電体の電極面と外部電極部は導電性ゴムを挟んで加圧することにより電気的に接続するため、半田による熱的負荷を与えないので周波数特性の変動が低減でき、組み立ての容易な超音波送受波器を得ることができる。
(5)電気的に分離された2つの端子を有する端子板を備え、2つの前記端子はそれぞれの外部電極部と電気的に接続するため、リード線を用いた外部装置との接続が容易な超音波送受波器を得ることができる。
(6)前記端子板に、導電性ゴムが横方向へ移動することを防止するための移動防止手段を設けるため、導電性ゴムの移動による断線が防止できるので信頼性の高い超音波送受波器を得ることができる。
(7)前記移動防止手段は端子板に設けた凹部であり、前記凹部の内側に導電性ゴムと一方の外部電極部を設けるため、凹部に導電性ゴムを落とし込むように配置すれば導電性ゴムが横方向へ移動することによる接触不良を防止できるので信頼性の高い超音波送受波器を得ることができる。さらに導電性ゴムの移動が防止されるので組み立ての容易な超音波送受波器を得ることができる。
(8)前記移動防止手段は端子板に設けた突起部であり、突起の内側に導電性ゴムと一方の外部電極部を設けるため、導電性ゴムの移動が防止されるように突起部を配置すれば、導電性ゴムが横方向へ移動することによる接触不良を防止できるので信頼性の高い超音波送受波器を得ることができる。さらに導電性ゴムの移動が防止されるので組み立ての容易な超音波送受波器を得ることができる。
(9)前記導電性ゴムと絶縁性を有する絶縁部を備え、前記絶縁部により2つの外部電極が電気的に短絡することを防止するため、信頼性の高い超音波送受波器を得ることができる。
(10)導電性ゴムと絶縁部とは層状に交互に配置され、両側の最外層は絶縁層であるため、絶縁部により2つの外部電極が電気的に短絡することを防止するため電気的な短絡による不良が防止できるので、組み立ての容易な信頼性の高い超音波送受波器を得ることができる。
(11)少なくとも1つの外部電極部は折り曲げを有するため、外部電極を固定する場所の自由度が向上し超音波送受波器の組立てが容易な超音波送受波器を得ることができる。
(12)超音波パルスの送受信を行う超音波送受波器において、2対の電極面を有する圧電体と、有天筒状のケースと、前記圧電体に電気信号を伝達するための外部電極部を備え、前記有天筒状のケースの天部に圧電体の一方の電極面を接合し、前記圧電体の他方の電極面と前記外部電極部とは導電性ゴムを用いて電気的に接続するものである。
(13)被測定流体が流れる流量測定部と、この流量測定部に設けられた実施形態1から12のいずれかに記載の1対の超音波送受波器と、一方の前記超音波送受波器を駆動する駆動部と、他方の前記超音波送受波器に接続され超音波パルスを検知する受信検知部と、前記超音波パルスの伝搬時間を測定し流量を求める演算部を有するため、一対の超音波送受波器の特性が一致させやすくなり、計測精度の高い超音波流量計を得ることができる。
本発明は、送受信特性が向上し、超音波流れ計測装置などに有用である。
本発明の一実施の形態における超音波流量計を示すブロック図 (a)本発明の一実施の形態における超音波送受波器の外観図(b)本発明の一実施の形態における超音波送受波器の断面図 本発明の一実施の形態における超音波送受波器の断面図 本発明の一実施の形態における超音波送受波器の断面図 本発明の一実施の形態における超音波送受波器の断面図 本発明の一実施の形態における超音波送受波器の断面図 本発明の一実施の形態における導電性を有する弾性体の断面図 本発明の一実施の形態における超音波送受波器の変形例の断面図 従来の超音波送受波器の断面図
符号の説明
1 流量測定部
2,3 超音波送受波器
4 駆動部
10 超音波送受波器
11 圧電体
12,13 圧電体電極面
14 整合層
15 ケース
16 弾性体
17,18 端子
19 端子板
25 超音波送受波器
26,27 弾性体
28 超音波送受波器
29 端子板
31 超音波送受波器
32 端子板
34 超音波送受波器
35 弾性体
36 導電部
37 絶縁部
38 弾性体
39 導電層
40 絶縁層
42 圧電体
43 電極面

Claims (6)

  1. 超音波パルスの送受信を行う超音波送受波器において、対向する2つの面に電極面を有する圧電体と、前記圧電体の一方の電極面を接続する天部を有する有天筒状ケースと、前記有天筒状ケースの天部の前記圧電体とは対向する面に設けられた整合層と、前記圧電体に電気信号を伝達するための端子を有し、有天筒状ケースに接続固定された端子板と、前記圧電体の他方の電極面と前記端子との間に挟持され、これら両者を電気的に接続する導電性ゴムからなる弾性体と、前記弾性体が横方向へ移動することを防止するための移動防止手段とを備え、前記弾性体は圧電体の他方の電極面に面接触状態で弾着するようにした超音波送受波器。
  2. 移動防止手段は端子板に設けた凹部であり、前記凹部の内側に弾性体を位置させた請求項1記載の超音波送受波器。
  3. 移動防止手段は端子板に設けた突起部であり、突起の内側に弾性体を位置させた請求項1記載の超音波送受波器。
  4. 弾性体は、導電部の周囲を取り囲むように絶縁部を配置して構成した請求項2又は3に記載の超音波送受波器。
  5. 弾性体は、導電部と絶縁部とを層状に交互に配置して構成され、絶縁部が最外周層に位置するように設定した請求項2から4のいずれか1項記載の超音波送受波器。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の超音波送受波器を被測定流体が流れる流量測定部に少なくとも一対配置し、これら超音波送受波器間の超音波伝播時間をもとに被測定流体の流速およびまたは流量を計測するようにした超音波流れ計測装置。
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