JP2004286744A

JP2004286744A - トゥルビヨン型時計機構

Info

Publication number: JP2004286744A
Application number: JP2004074165A
Authority: JP
Inventors: Carlos Dias; ディアス，カルロス
Original assignee: Manufacture Roger Dubuis SA
Current assignee: Manufacture Roger Dubuis SA
Priority date: 2003-03-20
Filing date: 2004-03-16
Publication date: 2004-10-14
Also published as: US20040184356A1; US6890094B2; EP1460492A1

Abstract

【課題】トゥルビヨンモジュールの時計に取り付けを容易にする。
【解決手段】ケージ８，９，１０と、時計のケーシング１上に前記ケージ８，９，１０を軸中心に回転するための手段と、前記ケージ８，９，１０の軸と原動香箱の間の運動学的リンクと、前記ケージ８，９，１０の中心の旋回心軸で回転するひげぜんまい１３，１６と、前記ひげぜんまい１３，１６に係合する脱進機構１９，２０とを備え、前記脱進機構１９，２０の脱進ホイールのピニオンがケーシング１に結合された歯に係合し、この歯は、りゅうずギヤ２１に備えられ、偏心的なピボットピン２３により、またこの偏心的なピボットピン２３に関連するりゅうずギヤ２１を固定する固定用ネジ２２ａ，２２ｂにより、ケーシング１に位置決め固定され接続される。
【選択図】図１

Description

本発明は、ケージと、時計のケーシング上にこのケージを軸中心に回転するための手段と、このケージの軸と原動香箱(motive barrel)の間の運動学的リンク(kinematic link)と、このケージの中心の旋回心軸で回転するひげぜんまいと、このひげぜんまいに係合する脱進機構とを備え、この脱進機構の脱進ホイールのピニオンが上記ケーシングに結合された歯に係合する、トゥルビヨン型(tourbillon-type)時計機構に関するものである。

トゥルビヨン型時計機構は、１９世紀初頭から知られており、てん輪用のひげぜんまいの非対称に特別に起因する憂慮すべき影響を減少するように、その軸回りにひげぜんまいを回転させることを意図している。トゥルビヨンは独立のモジュールを形成し、時計に取付けられる前に別に組立てられるように設計される。このモジュールの脱進のピニオンは固定した歯と係合しなければならないのであるが、このモジュールの取付けは、それがぜんまい仕掛けに占めなければならない位置にこのモジュールを移動するのに使用可能な僅かなスペース量のために、困難になっている。この取付けの困難性は、時計における最も脆いこのトゥルビヨンモジュールの要素を損傷するリスクを高めている。

本発明の目的は、少なくとも部分的に、上述した欠点を除去することにある。

この目的のために、本発明の主題は、請求項１に記載されるようなトゥルビヨン型時計である。

添付された図は、例として本発明の主題を形成するトゥルビヨン型時計の実施の態様を概略的に示す。

トゥルビヨン機構の原理は２世紀にわたって良く知られている。それは、ひげぜんまいと、一般的に円形のトゥルビヨンケージに取付けられた脱進機構とを備えたアセンブリを形成することにある。この脱進機構は、このケージの中心を貫通する軸の回りに回転可能に取付けられる。このケージのピボットピンは、腕時計の歯車列ホイールに係合される歯付きモービルに結合され、脱進ホイールのピニオンは、一般用語で二番車に相当する固定した歯付きモービルに、トゥルビヨンのケージが６０秒に一回りするように係合される。

本発明のトゥルビヨンでは、特に図２の断面図で地板１を見ることができ、そこにはブリッジ２が固定される。歯車列ホイール３は、ここでは三番車であるが、地板１とブリッジ２の間に回転可能に取付けられる。このホイール３は、通常、全ての機械式時計におけるように、中心のホイールを介して香箱（これらはともに表されていない。）に接続される。香箱はホイール３が一部を形成する歯車列を駆動するためのぜんまいを含む。

ブリッジ２はまた転がり軸受４を支持する。この軸受４の内部は、ホイール３に係合するピニオン５に結合し、４つのネジ７でコア６に固定される。このコア６は、トゥルビヨンのケージの第１孔あきプレート８に結合する。この孔あきプレートは３つの軸受９を介して第２孔あきプレート１０に接続される。軸受９にねじ込まれる固定用ネジ１１は２つの孔あきプレート８，１０を一緒に固定する。第２プレート１０の中心はてん輪１３の軸のための軸受１２を支持し、この軸回りでレギュレータピン１５を支持するレギュレータ１４は、ひげぜんまい１６の活動長を調整できるように摩擦取付けがなされる。このひげぜんまいの端部はスタッド１７に固定される。

ブリッジ１８は、またトゥルビヨンのコア６に固定される。アンクル１９と脱進ホイール２０は、トゥルビヨンの第１孔あきプレート８とブリッジ１８の間に回転可能に取付けられる。脱進ホイール２０のピニオン２０ａは、りゅうずギヤ２１の内歯に噛合する。りゅうずギヤ２１は二番車を構成する。この歯付きりゅうずギヤ２１は、直径の両側となる２つのネジ２２ａ，２２ｂによって、地板１に固定した環状要素２１ａに結合される。ネジ２２ｂは、長い開口２３を通り、この長い開口は歯付きりゅうずギヤ２１と環状要素２１ａをピボット軸を構成する固定用ネジ２２ａの回りに変位することを許容する。この固定用ネジ２２ａ回りの歯付きりゅうずギヤ２１の角度的な変位は、環状要素２１ａに結合された部分２５内に作られた円形の開口２４内に取付けられる偏心機構２３により付勢される。止め具２６は、歯付きりゅうずギヤ２１の歯とピニオン２０ａの歯との間で噛合限定位置を決めるのに役立つ。

この配列のおかげで、歯付きりゅうずギヤ２１は、固定用ネジ２２ａの回りで２つの角度的な位置を占めることができる。これらの位置の１つは、図３によって表され、脱進ピニオン２０ａが歯付きりゅうずギヤ２１に噛合する位置に相応し、トゥルビヨンのコア６に結合したピニオン５は、時計の歯車列の第３ホイール３によって駆動される。

トゥルビヨンを据付けるときには、歯付きりゅうずギヤ２１の固定用ネジ２２ａ，２２ｂを緩める必要がある。ネジ２２ａの回りに反時計回りに歯付きりゅうずギヤ２１を軸旋回させ、これにより図３に示す位置から図４に示す位置に移動するように、偏心機構２３を回転しなければならない。この図４で明らかなように、歯付きりゅうずギヤ２１のこの変位は脱進ホイール２０のピニオン２０ａを解放する。この変位はてん輪１３の軸に対する脱進ホイール２０の位置のために確かに必要である。この変位はまたトゥルビヨンの変位であり、固定用ネジ２２ｂと固定用ネジ２２aを結ぶ直線の左に、即ち、りゅうずギヤの歯が脱進ピニオン２０aから離れる歯付きりゅうずギヤ２１の部分に位置する。

歯付きりゅうずギヤのこの角度的な変位はトゥルビヨンの取外しと据付けを容易にし、これによりトゥルビヨン部分の損傷リスクを減らす。

このトゥルビヨンが据付けられた後、偏心機構２３は、図３に示される位置に歯付きりゅうずギヤ２１を復帰するように逆方向に回転される。この位置でりゅうずギヤは脱進ピニオン２０ａに噛合する。最終的に２つのネジ２２ａと２２ｂが締付けられる。

図１は、トゥルビヨンがより良く見えるようにブリッジのない本実施の形態の斜視図である。図２は、図３のII−II線に沿った断面図である。図３は、てん輪のない、トゥルビヨンのケージの下部を波線で示す、図１の上面図である。図４は、トゥルビヨンのケージを取外し得る位置での図３に近似した図である。

符号の説明

１ケーシング
３運動学的リンク（歯車列ホイール）
４ケージを軸中心に回転するため手段（転がり軸受）
８，９，１０ケージ
１３，１６ひげぜんまい
１９，２０脱進機構
２０ａ脱進ホイールのピニオン
２１りゅうずギヤ
２２ａ偏心ピボットピン
２２ａ，２２ｂりゅうずギヤを不動にするための手段
２６止め具

Claims

ケージ(8-10)と、時計のケーシング(1)上にこのケージを軸中心に回転するための手段(4)と、このケージの軸と原動香箱の間の運動学的リンク(3)と、このケージの中心の旋回心軸で回転するひげぜんまい(13,16)と、このひげぜんまい(13,16)に係合する脱進機構(19,20)とを備え、この脱進機構(19,20)の脱進ホイールのピニオン(20a)が前記ケーシング(1)に結合された歯に係合するトゥルビヨン型時計機構であって、
前記歯は、りゅうずギヤ(21)に備えられ、偏心ピボットピン(22a)により、また前記偏心ピボットピン(22a)に関連する前記りゅうずギヤ(21)を不動にするための手段(22a,22b)により、前記ケーシング(1)に接続されたことを特徴とするトゥルビヨン型時計機構。
前記脱進のピニオン(20a)と前記りゅうずギヤ(21)に備えられた歯との間の噛合位置を決定し、かつ前記偏心ピボットピン(22a)の付近でケーシング(1)に結合された少なくとも１つの止め具(26)を備えた請求項１記載の機構。