JP2004285207A - 透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる押出シートおよびフィルム。 - Google Patents
透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる押出シートおよびフィルム。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれを成形してなる押出シート、フィルムを提供すること。
【解決手段】シクロヘキサンジメタノールを含むグリコール成分からなるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部およびゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られた官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなる熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】シクロヘキサンジメタノールを含むグリコール成分からなるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部およびゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られた官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなる熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。詳しくは、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂と官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テレフタル酸とエチレングリコールよりなるポリエステル樹脂は通常PET樹脂と呼ばれており、飲料水用の容器あるいは電子・電気・自動車等の部品に幅広く使用されている。
しかしながら、PET樹脂は結晶化が進むと透明性が損なわれることから、透明性が要求される例えばICカードやプリペイドカード等のカード分野、ボールペンのキャップや軸、といった雑貨等の分野では使用に制限があった。このような欠点を改良する目的でエチレングリコールの一部をシクロヘキサンジメタノールに置換したポリエチレンテレフタレート樹脂、いわゆるPET−Gが製造・販売されているが、透明性は非常に良好である一方で耐熱性の低下が著しく、やはり使用できる部材に制限があるのが現状である。
一方、ABS樹脂やAES樹脂のようなゴム強化スチレン系樹脂は一般的に不透明であるが、製品によっては透明性が要求される場合があり、この様な要求に対しては、例えば特許文献1(特開平4−180907号公報)に記載されているように、樹脂を構成する各構成成分の組成割合を調整することによりゴム強化スチレン系樹脂においても透明性を得ることが出来ることが一般に知られている。
しかし、これら透明性を有するではゴム強化スチレン系樹脂は耐熱性は十分であるものの、耐薬品性が不十分であるため、薬品やオイル類が付着するような部品(例えば洗濯機の上蓋や掃除機の部品等)では使用中に破損する不具合が発生しやすい。
このような不具合を解決するために、特許文献2(W099/40154公報)に記載されているように耐薬品性に優れるPET(PET−G)樹脂とアロイ化する手法が提案されているが、この場合相溶性が不足しているために層状剥離現象(デラミ現象)が発生しやすいという欠点を有している。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−180907号公報
【特許文献2】
W099/40154公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は該課題を解決すべくなされたもので、透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる課題に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の構造をもつポリエチレンテレフタレート樹脂と特定の成分を含有してなるゴム強化スチレン系樹脂とを組み合わせることにより、透明性、耐熱性、耐衝撃性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に達したものである。
すなわち、本発明は、
グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部およびゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られた官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなる透明性、耐熱性、および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物および、それを使用して成形された押出シートおよびフィルムを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の樹脂組成物につき詳細に説明する。
【0007】
本発明において用いられるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)とは、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂であり、一般にPET−Gとして知られている樹脂である。具体的には、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールを用いて調製することができる。
【0008】
本発明において使用される官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)とは、ゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られるものである。
具体的には、ゴム状重合体の存在下に(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られるグラフト重合体(i)、または該グラフト重合体(i)と(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られる共重合体(ii)および/または(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られる共重合体(iii)との混合物、あるいはゴム状重合体の存在下に(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られるグラフト重合体(iv)と共重合体(ii)(および共重合体(iii))との混合物、さらにはグラフト重合体(i)および(iv)と必要に応じて共重合体(ii)および/または共重合体(iii)との混合物が例示される。
【0009】
上記グラフト重合体を構成するゴム状重合体としては、ポリブタジエン、水添(部分)ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、水添(部分)ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水添(部分)スチレン−ブタジエンブロック共重合体、イソプレン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレン共重合体、ポリクロロプレンなどのジエン系ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等)共重合体などのエチレン−プロピレン系ゴム、ポリブチルアクリレートなどのアクリル系ゴムなどが挙げられ、一種又は二種以上用いることができる。
また、これらゴム状重合体の重量平均粒子径については特に制限はないが、0.05〜2.0μmであることが好ましい。
【0010】
また、本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エステル系単量体としてはメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が例示され、特にメタクリル酸メチルが好ましい。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン等が例示され、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
反応性を有する官能基を持つビニル系単量体としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−N−ジメチルアクリルアミド等のアミド基含有単量体、アミノメチルアクリレート、アミノメチルメタクリレート、アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有単量体、2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレート等の水酸基含有単量体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられ、それぞれ一種または二種以上用いることができる。
また、これら単量体と共重合可能な他のビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、N−フェニルマレイミド等のイミド系単量体等が挙げられそれぞれ1種または2種以上用いることができるが、これらの単量体に限定されるものではない。
【0011】
なお、上記単量体の組成は、最終的に得られる樹脂からゴム状重合体を除いた成分中、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%であり、該組成範囲外では本発明の目的とする樹脂組成物が得られなくなるため好ましくない。
また、ゴム状重合体と単量体(合計)との組成比率については特に制限はないが、好ましくはゴム状重合体1〜80重量%と単量体(合計)20〜99重量%、特に好ましくはゴム状重合体5〜60重量%と単量体(合計)40〜95重量%である。
【0012】
本発明においては、さらに該ゴム強化スチレン系樹脂(B)中のアセトン可溶部の重量平均分子量が8万〜30万、分子量分布(Q値)が2.0〜3.0の範囲であることが、押出し成形性の面で好ましい。重量平均分子量が8万未満では最終製品での強度が不足する可能性が高く、30万を越えると成型性が極端に悪化するため好ましくない。また、分子量分布が2未満のものは事実上製造が困難であり、分子量分布が3.0を越えるとダイスウエルが必要以上に大きくなりすぎるために均一な肉厚の成形品が得られにくい。尚該分子量分布については、該ゴム強化スチレン系樹脂を構成するグラフト重合体または共重合体を重合するに際して、その重合方法、重合温度、各種成分の添加方法、また使用する重合開始剤や分子量調整剤の使用量を適宜設定することにより調整することか可能である。
【0013】
本発明における上記ゴム強化スチレン系樹脂(B)を構成するグラフト重合体および共重合体については、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法あるいはこれらを任意に組み合わせた方法により得るができる。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、上記のグリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部および官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなるものであり、その配合割合が該組成範囲外では、本発明の目的とする効果が得られないため好ましくない。
【0015】
また、本発明の樹脂組成物には、公知の添加剤、例えば酸化防止剤〔2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2、2−メチレンビス−(4−エチル−6−t−メチルフェノール)、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト等が例示される。〕、紫外線吸収剤〔p−t−ブチルフェニルサリシレート、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が例示される。〕、ヒンダードアミン系光安定剤、滑剤〔パラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、n−ブチルステアレート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド等が例示される。
〕、染願料等を必要に応じて添加することができる。
【0016】
本発明における各成分の混合方法には特に制限はなく、押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等を用いて混合することができる。
また、押出シートまたはフィルムを得るための加工方法にも特に制限は無く、ロール、シート押出し機、カレンダー加工等の通常の押出し成形加工法を採用することができる。
【0017】
また、本発明品と他樹脂との多層構造体を得ることもでき、そのための方法においても通常用いられる多層構造をもつシート押出機や、本発明品を使用し成形したシートまたはフィルムを用いたインサート成形や射出・圧縮成形、あるいは熱プレス法を採用することができる。
【0018】
〔実施例〕
本発明をさらに具体的に説明するために以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。なお、実施例中に示す「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準である。
【0019】
PET−G:グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(東洋紡績社製 コスモペット FN−305)
PET:シクロヘキサンジメタノールを含まないポリエチレンテレフタレート樹脂(三井化学社製 三井PET SA135)
【0020】
−グラフト重合体(b−1)−
グラフト重合体(b−1−1):窒素置換した反応器にポリブタジエンラテックス(数平均粒子径0.1μm、ゲル含有量85%)50部(固形分)、水150部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第2鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.1部を入れ、60℃に加熱後、スチレン80部、メタクリル酸メチル20部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物を3時間に亘り連続的に添加し、更に60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥後、グラフト共重合体(b−1−1)を得た。
【0021】
グラフト重合体(b−1−2):スチレン−ブタジエンラテックス(数平均粒子径0.13μm、ゲル含有量90%)50部、スチレン75部、メタクリル酸メチル25部およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、キュメンハイドロパーオキサイド0.1部に変更した以外は(b−1−1)と同様にして、グラフト共重合体(b−1−2)を得た。
【0022】
グラフト重合体(b−1−3):単量体成分をスチレン72部、メタクリル酸メチル23部、グリシジルメタアクリレート5部に変更した以外は数平均粒子径0.03μmのスチレン−ブタジエンラテックスを使用した以外はb−1−1と同様にしてグラフト共重合体b−1−3を得た。
【0023】
−共重合体(b−2)−
共重合体(b−2−1):窒素置換した反応器に、純水130部および過硫酸カリウム0.1部を仕込んだ後、攪拌下に60℃に昇温した。その後、アクリロニトリル2部、スチレン80部およびメタクリル酸メチル18部からなる混合モノマー溶液および不均化ロジン酸カリウム2部を含む乳化剤水溶液30部を各々4時間に亘って連続添加し、その後重合系を60℃に昇温し、2時間熟成を行ない重合を終了した。塩析、脱水、乾燥後共重合体b−2−1を得た。
【0024】
共重合体(b−2−2):公知の塊状重合法に基づき、スチレン80部、メチルメタクリレート15部およびメタクリル酸5部からなる共重合体(B−2)を得た。
【0025】
共重合体(b−2−3):公知の塊状重合法に基づき、スチレン20部およびメチルメタクリレート80部からなる共重合体(b−2−3)を得た。
【0026】
[実施例1〜7、比較例1〜5]
上記各成分につき、表1および表2に示された配合割合の混合物に滑剤としてエチレンビスステアリルアミドを1部添加した後、40mm単軸押出機を用いて200℃で溶融混練してペレットを得た。得られたペレットにつき、以下の分析ならびに評価を実施した。結果を表1および表2に示す。
【0027】
透明性:1オンス射出成形機(山城精機製)を使い、シリンダー温度200℃、金型温度50℃の条件で厚さ3mmの試験片を作成した後、反射・透過率計HR−100(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。
【0028】
耐熱性および衝撃強度:ISO−75およびISO−179の試験法に準じて、加熱変形温度および衝撃強度を測定した。
【0029】
耐剥離性:40mm単軸シート押出し機(田辺プラスッチクス社製)を使用して幅200mm、厚み2mmのシートを作成した。得られたシートを裁断機で200mm×100mmの寸法に切断し、50℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽内に100時間放置後、90°の折り曲げ繰り返し試験を行い、破断面の状態を目視により確認した。
尚判定は以下の基準で行った。
○:剥離無し
△:若干剥離が見られるが実用上問題無いレベル
×:著しい剥離発生
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、透明性、耐熱性および耐剥離性に優れるものであり、このような性能が要求されるシートやフィルムに代表される特に押出成形が必要とされる分野にて好適に使用することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。詳しくは、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂と官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テレフタル酸とエチレングリコールよりなるポリエステル樹脂は通常PET樹脂と呼ばれており、飲料水用の容器あるいは電子・電気・自動車等の部品に幅広く使用されている。
しかしながら、PET樹脂は結晶化が進むと透明性が損なわれることから、透明性が要求される例えばICカードやプリペイドカード等のカード分野、ボールペンのキャップや軸、といった雑貨等の分野では使用に制限があった。このような欠点を改良する目的でエチレングリコールの一部をシクロヘキサンジメタノールに置換したポリエチレンテレフタレート樹脂、いわゆるPET−Gが製造・販売されているが、透明性は非常に良好である一方で耐熱性の低下が著しく、やはり使用できる部材に制限があるのが現状である。
一方、ABS樹脂やAES樹脂のようなゴム強化スチレン系樹脂は一般的に不透明であるが、製品によっては透明性が要求される場合があり、この様な要求に対しては、例えば特許文献1(特開平4−180907号公報)に記載されているように、樹脂を構成する各構成成分の組成割合を調整することによりゴム強化スチレン系樹脂においても透明性を得ることが出来ることが一般に知られている。
しかし、これら透明性を有するではゴム強化スチレン系樹脂は耐熱性は十分であるものの、耐薬品性が不十分であるため、薬品やオイル類が付着するような部品(例えば洗濯機の上蓋や掃除機の部品等)では使用中に破損する不具合が発生しやすい。
このような不具合を解決するために、特許文献2(W099/40154公報)に記載されているように耐薬品性に優れるPET(PET−G)樹脂とアロイ化する手法が提案されているが、この場合相溶性が不足しているために層状剥離現象(デラミ現象)が発生しやすいという欠点を有している。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−180907号公報
【特許文献2】
W099/40154公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は該課題を解決すべくなされたもので、透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる課題に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の構造をもつポリエチレンテレフタレート樹脂と特定の成分を含有してなるゴム強化スチレン系樹脂とを組み合わせることにより、透明性、耐熱性、耐衝撃性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に達したものである。
すなわち、本発明は、
グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部およびゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られた官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなる透明性、耐熱性、および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物および、それを使用して成形された押出シートおよびフィルムを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の樹脂組成物につき詳細に説明する。
【0007】
本発明において用いられるポリエチレンテレフタレート樹脂(A)とは、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂であり、一般にPET−Gとして知られている樹脂である。具体的には、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールを用いて調製することができる。
【0008】
本発明において使用される官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)とは、ゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られるものである。
具体的には、ゴム状重合体の存在下に(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られるグラフト重合体(i)、または該グラフト重合体(i)と(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られる共重合体(ii)および/または(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られる共重合体(iii)との混合物、あるいはゴム状重合体の存在下に(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン系単量体および必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体を共重合して得られるグラフト重合体(iv)と共重合体(ii)(および共重合体(iii))との混合物、さらにはグラフト重合体(i)および(iv)と必要に応じて共重合体(ii)および/または共重合体(iii)との混合物が例示される。
【0009】
上記グラフト重合体を構成するゴム状重合体としては、ポリブタジエン、水添(部分)ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、水添(部分)ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水添(部分)スチレン−ブタジエンブロック共重合体、イソプレン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレン共重合体、ポリクロロプレンなどのジエン系ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等)共重合体などのエチレン−プロピレン系ゴム、ポリブチルアクリレートなどのアクリル系ゴムなどが挙げられ、一種又は二種以上用いることができる。
また、これらゴム状重合体の重量平均粒子径については特に制限はないが、0.05〜2.0μmであることが好ましい。
【0010】
また、本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エステル系単量体としてはメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が例示され、特にメタクリル酸メチルが好ましい。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン等が例示され、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
反応性を有する官能基を持つビニル系単量体としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−N−ジメチルアクリルアミド等のアミド基含有単量体、アミノメチルアクリレート、アミノメチルメタクリレート、アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有単量体、2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレート等の水酸基含有単量体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられ、それぞれ一種または二種以上用いることができる。
また、これら単量体と共重合可能な他のビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、N−フェニルマレイミド等のイミド系単量体等が挙げられそれぞれ1種または2種以上用いることができるが、これらの単量体に限定されるものではない。
【0011】
なお、上記単量体の組成は、最終的に得られる樹脂からゴム状重合体を除いた成分中、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%であり、該組成範囲外では本発明の目的とする樹脂組成物が得られなくなるため好ましくない。
また、ゴム状重合体と単量体(合計)との組成比率については特に制限はないが、好ましくはゴム状重合体1〜80重量%と単量体(合計)20〜99重量%、特に好ましくはゴム状重合体5〜60重量%と単量体(合計)40〜95重量%である。
【0012】
本発明においては、さらに該ゴム強化スチレン系樹脂(B)中のアセトン可溶部の重量平均分子量が8万〜30万、分子量分布(Q値)が2.0〜3.0の範囲であることが、押出し成形性の面で好ましい。重量平均分子量が8万未満では最終製品での強度が不足する可能性が高く、30万を越えると成型性が極端に悪化するため好ましくない。また、分子量分布が2未満のものは事実上製造が困難であり、分子量分布が3.0を越えるとダイスウエルが必要以上に大きくなりすぎるために均一な肉厚の成形品が得られにくい。尚該分子量分布については、該ゴム強化スチレン系樹脂を構成するグラフト重合体または共重合体を重合するに際して、その重合方法、重合温度、各種成分の添加方法、また使用する重合開始剤や分子量調整剤の使用量を適宜設定することにより調整することか可能である。
【0013】
本発明における上記ゴム強化スチレン系樹脂(B)を構成するグラフト重合体および共重合体については、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法あるいはこれらを任意に組み合わせた方法により得るができる。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、上記のグリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部および官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなるものであり、その配合割合が該組成範囲外では、本発明の目的とする効果が得られないため好ましくない。
【0015】
また、本発明の樹脂組成物には、公知の添加剤、例えば酸化防止剤〔2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2、2−メチレンビス−(4−エチル−6−t−メチルフェノール)、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト等が例示される。〕、紫外線吸収剤〔p−t−ブチルフェニルサリシレート、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が例示される。〕、ヒンダードアミン系光安定剤、滑剤〔パラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、n−ブチルステアレート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド等が例示される。
〕、染願料等を必要に応じて添加することができる。
【0016】
本発明における各成分の混合方法には特に制限はなく、押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等を用いて混合することができる。
また、押出シートまたはフィルムを得るための加工方法にも特に制限は無く、ロール、シート押出し機、カレンダー加工等の通常の押出し成形加工法を採用することができる。
【0017】
また、本発明品と他樹脂との多層構造体を得ることもでき、そのための方法においても通常用いられる多層構造をもつシート押出機や、本発明品を使用し成形したシートまたはフィルムを用いたインサート成形や射出・圧縮成形、あるいは熱プレス法を採用することができる。
【0018】
〔実施例〕
本発明をさらに具体的に説明するために以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。なお、実施例中に示す「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準である。
【0019】
PET−G:グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(東洋紡績社製 コスモペット FN−305)
PET:シクロヘキサンジメタノールを含まないポリエチレンテレフタレート樹脂(三井化学社製 三井PET SA135)
【0020】
−グラフト重合体(b−1)−
グラフト重合体(b−1−1):窒素置換した反応器にポリブタジエンラテックス(数平均粒子径0.1μm、ゲル含有量85%)50部(固形分)、水150部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.1部、硫酸第2鉄0.001部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.1部を入れ、60℃に加熱後、スチレン80部、メタクリル酸メチル20部およびキュメンハイドロパーオキサイド0.2部からなる混合物を3時間に亘り連続的に添加し、更に60℃で2時間重合した。その後、塩析・脱水・乾燥後、グラフト共重合体(b−1−1)を得た。
【0021】
グラフト重合体(b−1−2):スチレン−ブタジエンラテックス(数平均粒子径0.13μm、ゲル含有量90%)50部、スチレン75部、メタクリル酸メチル25部およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、キュメンハイドロパーオキサイド0.1部に変更した以外は(b−1−1)と同様にして、グラフト共重合体(b−1−2)を得た。
【0022】
グラフト重合体(b−1−3):単量体成分をスチレン72部、メタクリル酸メチル23部、グリシジルメタアクリレート5部に変更した以外は数平均粒子径0.03μmのスチレン−ブタジエンラテックスを使用した以外はb−1−1と同様にしてグラフト共重合体b−1−3を得た。
【0023】
−共重合体(b−2)−
共重合体(b−2−1):窒素置換した反応器に、純水130部および過硫酸カリウム0.1部を仕込んだ後、攪拌下に60℃に昇温した。その後、アクリロニトリル2部、スチレン80部およびメタクリル酸メチル18部からなる混合モノマー溶液および不均化ロジン酸カリウム2部を含む乳化剤水溶液30部を各々4時間に亘って連続添加し、その後重合系を60℃に昇温し、2時間熟成を行ない重合を終了した。塩析、脱水、乾燥後共重合体b−2−1を得た。
【0024】
共重合体(b−2−2):公知の塊状重合法に基づき、スチレン80部、メチルメタクリレート15部およびメタクリル酸5部からなる共重合体(B−2)を得た。
【0025】
共重合体(b−2−3):公知の塊状重合法に基づき、スチレン20部およびメチルメタクリレート80部からなる共重合体(b−2−3)を得た。
【0026】
[実施例1〜7、比較例1〜5]
上記各成分につき、表1および表2に示された配合割合の混合物に滑剤としてエチレンビスステアリルアミドを1部添加した後、40mm単軸押出機を用いて200℃で溶融混練してペレットを得た。得られたペレットにつき、以下の分析ならびに評価を実施した。結果を表1および表2に示す。
【0027】
透明性:1オンス射出成形機(山城精機製)を使い、シリンダー温度200℃、金型温度50℃の条件で厚さ3mmの試験片を作成した後、反射・透過率計HR−100(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。
【0028】
耐熱性および衝撃強度:ISO−75およびISO−179の試験法に準じて、加熱変形温度および衝撃強度を測定した。
【0029】
耐剥離性:40mm単軸シート押出し機(田辺プラスッチクス社製)を使用して幅200mm、厚み2mmのシートを作成した。得られたシートを裁断機で200mm×100mmの寸法に切断し、50℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽内に100時間放置後、90°の折り曲げ繰り返し試験を行い、破断面の状態を目視により確認した。
尚判定は以下の基準で行った。
○:剥離無し
△:若干剥離が見られるが実用上問題無いレベル
×:著しい剥離発生
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、透明性、耐熱性および耐剥離性に優れるものであり、このような性能が要求されるシートやフィルムに代表される特に押出成形が必要とされる分野にて好適に使用することができる。
Claims (2)
- グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノールを含むポリエチレンテレフタレート樹脂(A)5〜90重量部およびゴム状重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体5〜30重量%、スチレン系単量体90〜70重量%、反応性を有する官能基を持つビニル系単量体1〜20重量%および共重合可能な他のビニル系単量体0〜30重量%からなる単量体とを共重合して得られた官能基含有ゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜95重量部(但し、(A)と(B)の合計100重量部)からなる透明性、耐熱性および耐剥離性に優れた熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物を使用して成形された押出シートおよびフィルム。
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2003
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