JP2004279590A - 定着部材及びそれを有する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材及びそれを有する画像形成装置を低コストで提供する。
【解決手段】基体1の上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層2、及び、前記弾性層2の上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層3を有する定着部材10において、前記フッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるものとする。前記耐熱性ゴムは、例えば、シリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものである。前記フッ素樹脂は、例えば、PFAを主成分とするものである。
【選択図】 図1
【解決手段】基体1の上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層2、及び、前記弾性層2の上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層3を有する定着部材10において、前記フッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるものとする。前記耐熱性ゴムは、例えば、シリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものである。前記フッ素樹脂は、例えば、PFAを主成分とするものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられるローラ、シート、無端ベルト等の定着部材及びそれを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110によって構成されている。
【0003】
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110に通過させてトナー像を熱定着するように構成されている。
【0004】
このような画像形成装置100の熱定着装置においては、アルミニウム等の金属の中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するために被覆された四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素樹脂からなる離型層を設けた加熱定着ローラ111が使用されているが、この加熱定着ローラ111は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ111を内側から加熱するようになっており、そして、加熱定着ローラ111と加圧ローラ112との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを加熱定着ローラ111の熱により軟化させつつ加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
【0005】
この芯金上にフッ素樹脂層を設けた加熱定着ローラ111は、離型性には優れるものの、柔軟性、弾力性に劣るため、光沢を必要とするフルカラー複写機や、フルカラーレーザプリンターに対応することができない。これら光沢画像のフルカラー複写機、レーザプリンターでは、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)の4色のカラートナーが用いられるが、カラー画像の定着時には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があり、トナーを低融点化して溶融しやすくすると共に、加熱定着ローラ表面で、数種のカラートナーを包み込むようにして、溶融状態で、均一に混合させることが必要になる。このために定着ローラの表面に必要な特性の一つとして柔軟性が挙げられる。
【0006】
そこで、このような定着ローラの表面層に柔軟性を付与するために、芯金(即ち、基体)の上にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層を設けた加熱定着ローラが提案されている。このように芯金の上に弾性層を設けると、白黒画像の場合には均一な定着が可能となり、また、フルカラー画像の場合は複数のカラートナーを均一に溶融混合させることが可能になるので、光沢度、定着性などの画質諸特性を向上させることができる。
【0007】
また、熱ローラ定着法は、ヒートローラ全体を所定温度に保持することができ、また、ヒートローラの熱容量が大きいので、プリント速度の高速化には適しているが、ヒートローラを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であり、しかも、ヒートローラ全体を加熱するのに電力消費が大きくなる、という問題があった。そこで、近年、省エネルギー化への活動が活発になされ、立ち上がり時間の短縮が検討されてきたが、その対策の一つとして、ヒーターにより熱せられたフィルム状のエンドレスベルトを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト方式の定着装置が提案された。
【0008】
図4は、従来のベルト方式の定着装置の説明図である。図4に示されているように、従来の電子写真方式の画像形成装置においては、加熱ローラ115と定着ローラ114とによって回転可能に設けた定着ベルト113、及び、前記定着ベルト113を介して前記定着ローラ114に接するように設けた加圧ローラ116を有するベルト方式の熱定着装置120が用いられている。このようなベルト方式の熱定着装置120は、加熱ローラ115で加熱された定着ベルト113と加圧ローラ116との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを定着ベルト113の熱により軟化させつつ加圧ローラ116で加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
【0009】
このようなベルト方式の熱定着装置120においては、薄いフィルム状の定着用ベルト113を直接加熱することになるので、電源投入後、その加熱部が短時間で所定の温度に達することができ、そのために、電源投入後の待ち時間を削減することができ、さらには、必要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない、という利点がある。
【0010】
従来、この種の定着ベルト113においては、基材(図示せず)の表面にゴムで構成される弾性層(図示せず)を形成したものが採用されてきた。そして、かかる定着ベルト113においては、離型性を出すために、その表面にシリコーンオイルを含浸させる方法がとられてきた。しかし、この方法では、▲1▼シリコーンオイルの補充といったユーザーメンテナンスが必要となること、▲2▼シリコーンオイル補充システムを付属させなければならないためにコストがかかること、▲3▼シリコーンオイルが転写紙に付着するために転写紙にペンで記入できなくなること、等の問題があったので、シリコーンオイル不使用の定着ベルトが必要とされていた。そこで、シリコーンオイル不使用の定着ベルトとして、上記の定着ベルトの弾性層の表面に離型層を形成した構成のものが提案された。このような離型層を構成する材料としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、及び、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)といったフッ素樹脂が使用されてきた。
【0011】
上述した弾性層の表面に離型層を設けた定着部材、即ち、定着ローラ及び定着ベルトは、多種のものがあるが、それらの中には、基材の表面にシリコーンゴム等の耐熱性ゴムを塗装して弾性層を形成し、そして、その弾性層の表面に、前記したフッ素樹脂を主成分とする分散液(水系分散塗料)又は粉体塗料を塗装し、これを融点以上に加熱して成膜することにより、離型層を形成するものがあった。例えば、弾性層上にフッ素ゴムとフッ素樹脂との混合物の塗料による離型層を設けた定着ローラ(特許文献1を参照。)が提案され、また、ゴム層上にフッ素ゴムとフッ素樹脂との混合物の塗料を塗布し、その表面にフッ素樹脂塗料を塗布して形成した離型層を設けた定着ローラ(特許文献2を参照。)が提案されている。
【0012】
しかしながら、フッ素樹脂、例えば、PFAは、その融点が310℃であるので、離型層として必要な成膜性を得るには、これを最低でも+30℃以上の高温で焼成する必要があるが、PFAをこのような高温で焼成すると、弾性層を構成する耐熱性のゴムが酸化劣化し、しかも、弾性層が熱膨張するので、弾性層に残留応力が発生し、そのために、離型層に割れ(クラック)が発生する。また、金属体上に直接形成されるフッ素樹脂(特許文献3を参照。)を弾性層上に適用した定着ローラがあるが、このような定着ローラにおいても同様に表層クラックが発生する。
【0013】
このように、離型層にクラックが発生すると、クラックにトナーが残留するので、画像汚れや表面不均一による画像定着不良が発生するという問題があった。また、クラックに転写紙ジャム、分離爪の当接等による負荷がかかると、離型層のみ剥がれ落ちてしまうので、溶融トナーを離型することができなくなり、そのために、定着ローラに転写紙が巻き付いて、発煙したり、また、発火したりするという問題があった。
【0014】
離型層にクラックが発生することを回避した定着部材としては、フッ素樹脂チューブの中に耐熱性ゴムを注型して得た定着ローラ(特許文献4を参照。)がある。このような定着ローラは、別途作成したフッ素樹脂チューブを用いて製造するので、弾性層を構成する耐熱性ゴムの劣化を防ぐことができるが、フッ素樹脂チューブを薄膜化するには限界がある。この方法で作製された定着ローラは、厚膜の硬いフッ素樹脂層の影響により、前述した必要特性である柔軟性が損なわれるので、光沢度ムラ等の不具合が発生するという問題があった。
【0015】
【特許文献1】
特開昭58−5770号公報
【特許文献2】
特開昭59−217010号公報
【特許文献3】
特開2000−338810号公報
【特許文献4】
特開平7−334024号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材及びそれを有する画像形成装置を低コストで提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、基体上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層、及び、前記弾性層上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層を有する定着部材において、前記フッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるものとすることを特徴とする定着部材である。
【0018】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記耐熱性ゴムが、シリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とすることを特徴とするものである。
【0019】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記フッ素樹脂が、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を主成分とすることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、前記離型層が、無機充填剤を含有することを特徴とするものである。
【0021】
請求項5に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記無機充填剤が、カーボンであることを特徴とするものである。
【0022】
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、前記カーボンの含有量が、1〜5重量%であることを特徴とするものである。
【0023】
請求項7に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載された発明において、前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、鉄等の金属材料で構成されるローラであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項8に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載された発明において、前記基体が、(イ)ステンレススチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項9に記載された発明は、
(a)基体上に第1のプライマーを塗布して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)前記第1のプライマー層上に耐熱性合成ゴム溶液を塗布して弾性層を形成する工程、
(c)前記弾性層上に第2のプライマーを塗布して第2のプライマー層を形成する工程、
(d) 前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程、及び、
(e) 前記フッ素樹脂塗布層を340℃以上の温度であって前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度を超えない焼成温度で焼成する工程、
を順次有することを特徴とする定着部材の製造方法である。
【0026】
請求項10に記載された発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す定着ローラの断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。図2は、本発明の他の一実施の形態を示す定着ベルトの断面図である。
【0028】
▲1▼四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、及び、▲2▼四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)は、それらの共重合成分である「パーフロロアルキルビニルエーテル」及び「六フッ化プロピレン」の共重合割合によって引張強度の異なるものが生成されることは、斯界で知られていることであるが、本発明者らは、それらのフッ素樹脂の中から、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものを選択して、基体上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層及び前記弾性層上に設けた離型層を有する定着部材における離型層を構成するフッ素樹脂としたところ、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材及びそれを有する画像形成装置を低コストで提供することができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0029】
図1において、10は、本発明の定着ローラ(定着部材)である。定着ローラ10は、基体1上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層2、及び、前記弾性層2上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層3を有している。そして、前記フッ素樹脂は、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)(以下、本明細書においては、「引張強度」という。)が25Mpa以上であるものである。前記「引張強度」は、前記離型層を構成するフッ素樹脂でアルミニウム金属板上に離型層のみを形成した後、それを剥がして10mm幅の試験片とし、これを23℃で引張速度10mm/minにおいて測定したものである。
【0030】
図2において、20は、本発明の定着ベルト(定着部材)である。定着ベルト20は、基体11上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層12、及び、前記弾性層12上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層13を有している。そして、前記フッ素樹脂は、上述の定着ローラ(定着部材)におけるものと同様に、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものである。前記「引張強度」は、上述の定着ローラ(定着部材)におけるものと同様に、前記離型層を構成するフッ素樹脂でアルミニウム金属板上に離型層のみを形成した後、それを剥がして10mm幅の試験片とし、これを23℃で引張速度10mm/minにおいて測定したものである。
【0031】
本発明によれば、このように、離型層3、13を構成するフッ素樹脂が、引張強度、即ち、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものとするので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層3,13におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0032】
前記弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムは、定着時の温度が約200℃であるので、好ましくは、その温度に耐える耐熱性を有するシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外の前記温度に耐える耐熱性ゴムであってもかまわない。このように、前記弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムがシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであると、ゴムの熱劣化を軽減し、硬度UPによる画質低下を防止し、良好な画質を得ることができる。
【0033】
前記離型層3,13を構成するフッ素樹脂は、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものであるが、好ましくは、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)の共重合体の種類の中から選択されたものである。このようなPFAは、既に、成型用樹脂[三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)340J(ペレット材)]として市販されているものであるが、本発明においては、かかるPFAとカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを用いた。また、前記離型層3,13を構成するフッ素樹脂は、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)の共重合体の種類の中から選択されたものであってもかまわない。
【0034】
本発明においては、前記離型層3、13は、無機充填剤を含有していてもよい。このような無機充填剤は、好ましくは、カーボンである。このように、前記離型層3、13が無機充填剤を含有していると、定着部材10,20に耐摩耗性を付与することができ、そのために、定着部材10,20の高寿命化に寄与することができる。また、前記無機充填剤がカーボンであると、定着部材に滑り性を付与することもできる。
【0035】
本発明においては、前記カーボンの含有量は、好ましくは、1〜5重量%である。このように、カーボンの含有量が1〜5重量%であると、定着部材10,20の表面の平滑性が得られるので、その表面の二次加工を省略することができ、そのために、定着部材10,20の製造コストの低減とその塗膜の安定化に寄与することができる。また、トナーが残留することによる画像汚れや表面不均一による画像定着不良などの不具合を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0036】
前記基体1は、好ましくは、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、鉄等の金属材料で構成される円筒状ローラであり、そして、前記基体11は、好ましくは、(イ)ステンレススチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトである。前記積層シート又は無端ベルトは、それらの撓みを考慮すると、100μmの膜厚であることが好ましい。また前記耐熱性樹脂は、それらの立ち上がり時間の短縮及び膜厚の観点から見ると、20〜200μmの膜厚であることが好ましい。
【0037】
本発明の定着部材は、
(a)基体上に第1のプライマーを塗布して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)前記第1のプライマー層上に耐熱性合成ゴム溶液を塗布して弾性層を形成する工程、
(c)前記弾性層上に第2のプライマーを塗布して第2のプライマー層を形成する工程、
(d)前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程、及び、
(e) 前記フッ素樹脂塗布層を340℃以上の温度であって前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度を超えない焼成温度で焼成する工程、
を順次経て製造される。
【0038】
本発明の定着部材の製造方法によれば、前記(d)工程、即ち、「前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程」を有しているので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0039】
請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材は、例えば、図3,4に示すような画像形成装置に設けることができる。このように、本発明の画像形成装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有しているので、画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合がなく、しかも、ユニット交換頻度が少なく、高寿命であり、信頼性の高い画像形成装置を低コストで提供することができる。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
(a)直径40mmのアルミニウムで構成される芯金上にプライマー(東レダウコーニングシリコーン社製、DY39−051)を塗布し乾燥して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)この第1のプライマー層の上に耐熱性シリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン社製、DX35−2083)の溶液を250μmの膜厚に塗布し該シリコーン樹脂を加硫して弾性層を形成する工程、
(c)この弾性層の上にフッ素樹脂含有シリコーン用液状プライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製)を塗布し乾燥して第2のプライマー層を形成する工程、及び、
(d)この第2のプライマー層の上に、引張強度:25Mpaの四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)[三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)340J(ペレット材)]とカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを含む分散液を塗布し乾燥して30μm厚の塗布層を形成し、この塗布層を340℃にて30分間焼成して離型層を形成する工程、
を順次経て定着部材(定着ローラ)を得た。
【0041】
(実施例2)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0042】
(実施例3)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を5重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0043】
(実施例4)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末1重量%の代わりに溶融シリカ粉末3重量%を用いた以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0044】
(実施例5)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末1重量%の代わりに溶融シリカ粉末5重量%を用いた以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0045】
(実施例6)
前記実施例1の(d)工程において、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0046】
(実施例7)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0047】
(実施例8)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0048】
(比較例1)
前記実施例1の(d)工程において、塗布層を330℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0049】
(比較例2)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を330℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0050】
(比較例3)
前記実施例1の(d)工程において、第2のプライマー層の上に、引張強度:22Mpaの四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)[三井デュポンフロロケミカル社製、MP102(ペレット材)]とカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを含む分散液を塗布し乾燥して30μm厚の塗布層を形成し、この塗布層を340℃にて30分間焼成して離型層を形成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0051】
(比較例4)
前記比較例1において、カーボン粉末の含有量を3重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0052】
(比較例5)
前記比較例1において、カーボン粉末の含有量を5重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0053】
以上、前記実施例1〜8及び比較例1〜5で得た定着ローラ(定着部材)について次の評価項目の評価を行った。
(1)成膜性
外観にて成膜しているかどうかを評価して、成膜しているものを○とし、そして、成膜していないものを×とした。
(2)離型層のクラックの有無
焼成直後の離型層のクラックの有無によって評価して、クラックの有るものを○とし、そして、クラックの無いものを×とした。
(3)トナーの固着の有無
通紙10K枚における画像不良の有無によって評価して、トナーの固着が無いものを○とし、そして、トナーの固着があるものを×とした。
(4)磨耗性
通紙150K枚相当の分離爪当接部摩耗量で1,2,3,4,5の5段階に評価し、評価3以上を実用可能なものとし、そして、評価2以下のものを実用不可能なものとした。
評価結果は、次の表1に示される。なお、表1中*は、評価不可を示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
(1)請求項1、3及び7〜8に係わる発明によれば、離型層を構成するフッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)(以下、本明細書においては、「引張強度」という。)が25Mpa以上であるものとするので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0056】
(2)請求項2に係わる発明によれば、前記弾性層を構成する耐熱性ゴムがシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであるので、ゴムの熱劣化を軽減し、硬度UPによる画質低下を防止し、良好な画質を得ることができる。
(3)請求項4に係わる発明によれば、前記離型層が無機充填剤を含有しているので、定着部材に耐摩耗性を付与することができ、そのために、定着部材の高寿命化に寄与することができる。
【0057】
(4)請求項5に係わる発明によれば、前記無機充填剤がカーボンであるので、定着部材に滑り性を付与することができる。
(5)請求項6に係わる発明によれば、カーボンの含有量が1〜5重量%であるので、定着部材の表面の平滑性が得られ、そのために、その表面の二次加工を省略することができ、よって、定着部材の製造コストの低減とその塗膜の安定化に寄与することができる。また、トナーが残留することによる画像汚れや表面不均一による画像定着不良などの不具合を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0058】
(6)請求項9に係わる発明によれば、「前記第2のプライマー層上に前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度よりも20℃以上低い融点を有するフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程」を有しているので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0059】
(7)請求項10に係わる発明によれば、画像形成装置が請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有しているので、画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合がなく、しかも、ユニット交換頻度が少なく、高寿命であり、信頼性の高い画像形成装置を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す定着ローラの断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。
【図2】本発明の他の一実施の形態を示す定着ベルトの断面図である。
【図3】従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
【図4】従来のベルト方式の定着装置の説明図である。
【符号の説明】
1 基体
2 弾性層
3 離型層
10 定着ローラ(定着部材)
11 基体
12 弾性層
13 離型層
20 定着ベルト(定着部材)
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられるローラ、シート、無端ベルト等の定着部材及びそれを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110によって構成されている。
【0003】
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110に通過させてトナー像を熱定着するように構成されている。
【0004】
このような画像形成装置100の熱定着装置においては、アルミニウム等の金属の中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するために被覆された四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素樹脂からなる離型層を設けた加熱定着ローラ111が使用されているが、この加熱定着ローラ111は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ111を内側から加熱するようになっており、そして、加熱定着ローラ111と加圧ローラ112との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを加熱定着ローラ111の熱により軟化させつつ加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
【0005】
この芯金上にフッ素樹脂層を設けた加熱定着ローラ111は、離型性には優れるものの、柔軟性、弾力性に劣るため、光沢を必要とするフルカラー複写機や、フルカラーレーザプリンターに対応することができない。これら光沢画像のフルカラー複写機、レーザプリンターでは、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)の4色のカラートナーが用いられるが、カラー画像の定着時には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があり、トナーを低融点化して溶融しやすくすると共に、加熱定着ローラ表面で、数種のカラートナーを包み込むようにして、溶融状態で、均一に混合させることが必要になる。このために定着ローラの表面に必要な特性の一つとして柔軟性が挙げられる。
【0006】
そこで、このような定着ローラの表面層に柔軟性を付与するために、芯金(即ち、基体)の上にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層を設けた加熱定着ローラが提案されている。このように芯金の上に弾性層を設けると、白黒画像の場合には均一な定着が可能となり、また、フルカラー画像の場合は複数のカラートナーを均一に溶融混合させることが可能になるので、光沢度、定着性などの画質諸特性を向上させることができる。
【0007】
また、熱ローラ定着法は、ヒートローラ全体を所定温度に保持することができ、また、ヒートローラの熱容量が大きいので、プリント速度の高速化には適しているが、ヒートローラを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であり、しかも、ヒートローラ全体を加熱するのに電力消費が大きくなる、という問題があった。そこで、近年、省エネルギー化への活動が活発になされ、立ち上がり時間の短縮が検討されてきたが、その対策の一つとして、ヒーターにより熱せられたフィルム状のエンドレスベルトを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト方式の定着装置が提案された。
【0008】
図4は、従来のベルト方式の定着装置の説明図である。図4に示されているように、従来の電子写真方式の画像形成装置においては、加熱ローラ115と定着ローラ114とによって回転可能に設けた定着ベルト113、及び、前記定着ベルト113を介して前記定着ローラ114に接するように設けた加圧ローラ116を有するベルト方式の熱定着装置120が用いられている。このようなベルト方式の熱定着装置120は、加熱ローラ115で加熱された定着ベルト113と加圧ローラ116との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを定着ベルト113の熱により軟化させつつ加圧ローラ116で加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
【0009】
このようなベルト方式の熱定着装置120においては、薄いフィルム状の定着用ベルト113を直接加熱することになるので、電源投入後、その加熱部が短時間で所定の温度に達することができ、そのために、電源投入後の待ち時間を削減することができ、さらには、必要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない、という利点がある。
【0010】
従来、この種の定着ベルト113においては、基材(図示せず)の表面にゴムで構成される弾性層(図示せず)を形成したものが採用されてきた。そして、かかる定着ベルト113においては、離型性を出すために、その表面にシリコーンオイルを含浸させる方法がとられてきた。しかし、この方法では、▲1▼シリコーンオイルの補充といったユーザーメンテナンスが必要となること、▲2▼シリコーンオイル補充システムを付属させなければならないためにコストがかかること、▲3▼シリコーンオイルが転写紙に付着するために転写紙にペンで記入できなくなること、等の問題があったので、シリコーンオイル不使用の定着ベルトが必要とされていた。そこで、シリコーンオイル不使用の定着ベルトとして、上記の定着ベルトの弾性層の表面に離型層を形成した構成のものが提案された。このような離型層を構成する材料としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、及び、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)といったフッ素樹脂が使用されてきた。
【0011】
上述した弾性層の表面に離型層を設けた定着部材、即ち、定着ローラ及び定着ベルトは、多種のものがあるが、それらの中には、基材の表面にシリコーンゴム等の耐熱性ゴムを塗装して弾性層を形成し、そして、その弾性層の表面に、前記したフッ素樹脂を主成分とする分散液(水系分散塗料)又は粉体塗料を塗装し、これを融点以上に加熱して成膜することにより、離型層を形成するものがあった。例えば、弾性層上にフッ素ゴムとフッ素樹脂との混合物の塗料による離型層を設けた定着ローラ(特許文献1を参照。)が提案され、また、ゴム層上にフッ素ゴムとフッ素樹脂との混合物の塗料を塗布し、その表面にフッ素樹脂塗料を塗布して形成した離型層を設けた定着ローラ(特許文献2を参照。)が提案されている。
【0012】
しかしながら、フッ素樹脂、例えば、PFAは、その融点が310℃であるので、離型層として必要な成膜性を得るには、これを最低でも+30℃以上の高温で焼成する必要があるが、PFAをこのような高温で焼成すると、弾性層を構成する耐熱性のゴムが酸化劣化し、しかも、弾性層が熱膨張するので、弾性層に残留応力が発生し、そのために、離型層に割れ(クラック)が発生する。また、金属体上に直接形成されるフッ素樹脂(特許文献3を参照。)を弾性層上に適用した定着ローラがあるが、このような定着ローラにおいても同様に表層クラックが発生する。
【0013】
このように、離型層にクラックが発生すると、クラックにトナーが残留するので、画像汚れや表面不均一による画像定着不良が発生するという問題があった。また、クラックに転写紙ジャム、分離爪の当接等による負荷がかかると、離型層のみ剥がれ落ちてしまうので、溶融トナーを離型することができなくなり、そのために、定着ローラに転写紙が巻き付いて、発煙したり、また、発火したりするという問題があった。
【0014】
離型層にクラックが発生することを回避した定着部材としては、フッ素樹脂チューブの中に耐熱性ゴムを注型して得た定着ローラ(特許文献4を参照。)がある。このような定着ローラは、別途作成したフッ素樹脂チューブを用いて製造するので、弾性層を構成する耐熱性ゴムの劣化を防ぐことができるが、フッ素樹脂チューブを薄膜化するには限界がある。この方法で作製された定着ローラは、厚膜の硬いフッ素樹脂層の影響により、前述した必要特性である柔軟性が損なわれるので、光沢度ムラ等の不具合が発生するという問題があった。
【0015】
【特許文献1】
特開昭58−5770号公報
【特許文献2】
特開昭59−217010号公報
【特許文献3】
特開2000−338810号公報
【特許文献4】
特開平7−334024号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材及びそれを有する画像形成装置を低コストで提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、基体上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層、及び、前記弾性層上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層を有する定着部材において、前記フッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるものとすることを特徴とする定着部材である。
【0018】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記耐熱性ゴムが、シリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とすることを特徴とするものである。
【0019】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記フッ素樹脂が、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を主成分とすることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、前記離型層が、無機充填剤を含有することを特徴とするものである。
【0021】
請求項5に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記無機充填剤が、カーボンであることを特徴とするものである。
【0022】
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、前記カーボンの含有量が、1〜5重量%であることを特徴とするものである。
【0023】
請求項7に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載された発明において、前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、鉄等の金属材料で構成されるローラであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項8に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載された発明において、前記基体が、(イ)ステンレススチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項9に記載された発明は、
(a)基体上に第1のプライマーを塗布して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)前記第1のプライマー層上に耐熱性合成ゴム溶液を塗布して弾性層を形成する工程、
(c)前記弾性層上に第2のプライマーを塗布して第2のプライマー層を形成する工程、
(d) 前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程、及び、
(e) 前記フッ素樹脂塗布層を340℃以上の温度であって前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度を超えない焼成温度で焼成する工程、
を順次有することを特徴とする定着部材の製造方法である。
【0026】
請求項10に記載された発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す定着ローラの断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。図2は、本発明の他の一実施の形態を示す定着ベルトの断面図である。
【0028】
▲1▼四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、及び、▲2▼四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)は、それらの共重合成分である「パーフロロアルキルビニルエーテル」及び「六フッ化プロピレン」の共重合割合によって引張強度の異なるものが生成されることは、斯界で知られていることであるが、本発明者らは、それらのフッ素樹脂の中から、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものを選択して、基体上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層及び前記弾性層上に設けた離型層を有する定着部材における離型層を構成するフッ素樹脂としたところ、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材及びそれを有する画像形成装置を低コストで提供することができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0029】
図1において、10は、本発明の定着ローラ(定着部材)である。定着ローラ10は、基体1上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層2、及び、前記弾性層2上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層3を有している。そして、前記フッ素樹脂は、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)(以下、本明細書においては、「引張強度」という。)が25Mpa以上であるものである。前記「引張強度」は、前記離型層を構成するフッ素樹脂でアルミニウム金属板上に離型層のみを形成した後、それを剥がして10mm幅の試験片とし、これを23℃で引張速度10mm/minにおいて測定したものである。
【0030】
図2において、20は、本発明の定着ベルト(定着部材)である。定着ベルト20は、基体11上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層12、及び、前記弾性層12上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層13を有している。そして、前記フッ素樹脂は、上述の定着ローラ(定着部材)におけるものと同様に、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものである。前記「引張強度」は、上述の定着ローラ(定着部材)におけるものと同様に、前記離型層を構成するフッ素樹脂でアルミニウム金属板上に離型層のみを形成した後、それを剥がして10mm幅の試験片とし、これを23℃で引張速度10mm/minにおいて測定したものである。
【0031】
本発明によれば、このように、離型層3、13を構成するフッ素樹脂が、引張強度、即ち、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものとするので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層3,13におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0032】
前記弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムは、定着時の温度が約200℃であるので、好ましくは、その温度に耐える耐熱性を有するシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外の前記温度に耐える耐熱性ゴムであってもかまわない。このように、前記弾性層2,12を構成する耐熱性ゴムがシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであると、ゴムの熱劣化を軽減し、硬度UPによる画質低下を防止し、良好な画質を得ることができる。
【0033】
前記離型層3,13を構成するフッ素樹脂は、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)が25Mpa以上であるものであるが、好ましくは、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)の共重合体の種類の中から選択されたものである。このようなPFAは、既に、成型用樹脂[三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)340J(ペレット材)]として市販されているものであるが、本発明においては、かかるPFAとカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを用いた。また、前記離型層3,13を構成するフッ素樹脂は、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)の共重合体の種類の中から選択されたものであってもかまわない。
【0034】
本発明においては、前記離型層3、13は、無機充填剤を含有していてもよい。このような無機充填剤は、好ましくは、カーボンである。このように、前記離型層3、13が無機充填剤を含有していると、定着部材10,20に耐摩耗性を付与することができ、そのために、定着部材10,20の高寿命化に寄与することができる。また、前記無機充填剤がカーボンであると、定着部材に滑り性を付与することもできる。
【0035】
本発明においては、前記カーボンの含有量は、好ましくは、1〜5重量%である。このように、カーボンの含有量が1〜5重量%であると、定着部材10,20の表面の平滑性が得られるので、その表面の二次加工を省略することができ、そのために、定着部材10,20の製造コストの低減とその塗膜の安定化に寄与することができる。また、トナーが残留することによる画像汚れや表面不均一による画像定着不良などの不具合を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0036】
前記基体1は、好ましくは、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、鉄等の金属材料で構成される円筒状ローラであり、そして、前記基体11は、好ましくは、(イ)ステンレススチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトである。前記積層シート又は無端ベルトは、それらの撓みを考慮すると、100μmの膜厚であることが好ましい。また前記耐熱性樹脂は、それらの立ち上がり時間の短縮及び膜厚の観点から見ると、20〜200μmの膜厚であることが好ましい。
【0037】
本発明の定着部材は、
(a)基体上に第1のプライマーを塗布して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)前記第1のプライマー層上に耐熱性合成ゴム溶液を塗布して弾性層を形成する工程、
(c)前記弾性層上に第2のプライマーを塗布して第2のプライマー層を形成する工程、
(d)前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程、及び、
(e) 前記フッ素樹脂塗布層を340℃以上の温度であって前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度を超えない焼成温度で焼成する工程、
を順次経て製造される。
【0038】
本発明の定着部材の製造方法によれば、前記(d)工程、即ち、「前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程」を有しているので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0039】
請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材は、例えば、図3,4に示すような画像形成装置に設けることができる。このように、本発明の画像形成装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有しているので、画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合がなく、しかも、ユニット交換頻度が少なく、高寿命であり、信頼性の高い画像形成装置を低コストで提供することができる。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
(a)直径40mmのアルミニウムで構成される芯金上にプライマー(東レダウコーニングシリコーン社製、DY39−051)を塗布し乾燥して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)この第1のプライマー層の上に耐熱性シリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン社製、DX35−2083)の溶液を250μmの膜厚に塗布し該シリコーン樹脂を加硫して弾性層を形成する工程、
(c)この弾性層の上にフッ素樹脂含有シリコーン用液状プライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製)を塗布し乾燥して第2のプライマー層を形成する工程、及び、
(d)この第2のプライマー層の上に、引張強度:25Mpaの四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)[三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)340J(ペレット材)]とカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを含む分散液を塗布し乾燥して30μm厚の塗布層を形成し、この塗布層を340℃にて30分間焼成して離型層を形成する工程、
を順次経て定着部材(定着ローラ)を得た。
【0041】
(実施例2)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0042】
(実施例3)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を5重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0043】
(実施例4)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末1重量%の代わりに溶融シリカ粉末3重量%を用いた以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0044】
(実施例5)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末1重量%の代わりに溶融シリカ粉末5重量%を用いた以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0045】
(実施例6)
前記実施例1の(d)工程において、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0046】
(実施例7)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0047】
(実施例8)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を360℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0048】
(比較例1)
前記実施例1の(d)工程において、塗布層を330℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0049】
(比較例2)
前記実施例1の(d)工程において、カーボン粉末の含有量を3重量%とし、そして、塗布層を330℃にて30分間焼成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0050】
(比較例3)
前記実施例1の(d)工程において、第2のプライマー層の上に、引張強度:22Mpaの四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)[三井デュポンフロロケミカル社製、MP102(ペレット材)]とカーボン粉末(旭カーボン社製、#50)を混合し、粉体化したものを含む分散液を塗布し乾燥して30μm厚の塗布層を形成し、この塗布層を340℃にて30分間焼成して離型層を形成した以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0051】
(比較例4)
前記比較例1において、カーボン粉末の含有量を3重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0052】
(比較例5)
前記比較例1において、カーボン粉末の含有量を5重量%とした以外は、実施例1と同様にして定着ローラとした。
【0053】
以上、前記実施例1〜8及び比較例1〜5で得た定着ローラ(定着部材)について次の評価項目の評価を行った。
(1)成膜性
外観にて成膜しているかどうかを評価して、成膜しているものを○とし、そして、成膜していないものを×とした。
(2)離型層のクラックの有無
焼成直後の離型層のクラックの有無によって評価して、クラックの有るものを○とし、そして、クラックの無いものを×とした。
(3)トナーの固着の有無
通紙10K枚における画像不良の有無によって評価して、トナーの固着が無いものを○とし、そして、トナーの固着があるものを×とした。
(4)磨耗性
通紙150K枚相当の分離爪当接部摩耗量で1,2,3,4,5の5段階に評価し、評価3以上を実用可能なものとし、そして、評価2以下のものを実用不可能なものとした。
評価結果は、次の表1に示される。なお、表1中*は、評価不可を示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
(1)請求項1、3及び7〜8に係わる発明によれば、離型層を構成するフッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度(破断時)(以下、本明細書においては、「引張強度」という。)が25Mpa以上であるものとするので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0056】
(2)請求項2に係わる発明によれば、前記弾性層を構成する耐熱性ゴムがシリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とするものであるので、ゴムの熱劣化を軽減し、硬度UPによる画質低下を防止し、良好な画質を得ることができる。
(3)請求項4に係わる発明によれば、前記離型層が無機充填剤を含有しているので、定着部材に耐摩耗性を付与することができ、そのために、定着部材の高寿命化に寄与することができる。
【0057】
(4)請求項5に係わる発明によれば、前記無機充填剤がカーボンであるので、定着部材に滑り性を付与することができる。
(5)請求項6に係わる発明によれば、カーボンの含有量が1〜5重量%であるので、定着部材の表面の平滑性が得られ、そのために、その表面の二次加工を省略することができ、よって、定着部材の製造コストの低減とその塗膜の安定化に寄与することができる。また、トナーが残留することによる画像汚れや表面不均一による画像定着不良などの不具合を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0058】
(6)請求項9に係わる発明によれば、「前記第2のプライマー層上に前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度よりも20℃以上低い融点を有するフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程」を有しているので、離型層を構成するフッ素樹脂の低温焼成(例えば、340℃)によるフッ素樹脂の成膜時に、その内層の弾性層を構成する耐熱性ゴムの酸化劣化によって発生する離型層におけるクラックに起因する画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合のない定着部材を低コストで提供することができる。
【0059】
(7)請求項10に係わる発明によれば、画像形成装置が請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有しているので、画像汚れ、画像定着不良、光沢ムラ、転写紙の巻き付き等の不具合がなく、しかも、ユニット交換頻度が少なく、高寿命であり、信頼性の高い画像形成装置を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す定着ローラの断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。
【図2】本発明の他の一実施の形態を示す定着ベルトの断面図である。
【図3】従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
【図4】従来のベルト方式の定着装置の説明図である。
【符号の説明】
1 基体
2 弾性層
3 離型層
10 定着ローラ(定着部材)
11 基体
12 弾性層
13 離型層
20 定着ベルト(定着部材)
Claims (10)
- 基体上に設けた耐熱性ゴムで構成される弾性層、及び、前記弾性層上に設けたフッ素樹脂で構成される離型層を有する定着部材において、前記フッ素樹脂が、その340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるものとすることを特徴とする定着部材。
- 前記耐熱性ゴムが、シリコーンゴム又はフロロシリコーンゴムを主成分とすことを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
- 前記フッ素樹脂が、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着部材。
- 前記離型層が、無機充填剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着部材。
- 前記無機充填剤が、カーボンであることを特徴とする請求項3に記載の定着部材。
- 前記カーボンの含有量が、1〜5重量%であることを特徴とする請求項5に記載の定着部材。
- 前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、鉄等の金属材料で構成されるローラであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の定着部材。
- 前記基体が、(イ)ステンレススチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の定着部材。
- (a)基体上に第1のプライマーを塗布して第1のプライマー層を形成する工程、
(b)前記第1のプライマー層上に耐熱性合成ゴム溶液を塗布して弾性層を形成する工程、
(c)前記弾性層上に第2のプライマーを塗布して第2のプライマー層を形成する工程、
(d) 前記第2のプライマー層上に、340℃で焼成された30μm厚の塗膜の引張強度が25Mpa以上であるフッ素樹脂を主成分とする分散液又は粉体塗料を塗布してフッ素樹脂塗布層を形成する工程、及び、
(e) 前記フッ素樹脂塗布層を340℃以上の温度であって前記弾性層を構成する耐熱性合成ゴムの酸化開始温度を超えない焼成温度で焼成する工程、
を順次有することを特徴とする定着部材の製造方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の定着部材を有することを特徴とする画像形成装置。
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