JP2004276090A - 板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高張力鋼板においても板厚変動の小さい冷延鋼板を安定的に得られる製造法を提供する。
【解決手段】熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において板幅方向各測温ゾーンの温度分布が50℃以内となり、かつ、各冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度の変動幅がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法。この方法は高張力鋼板の製造に好適である。
【選択図】 なし
【解決手段】熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において板幅方向各測温ゾーンの温度分布が50℃以内となり、かつ、各冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度の変動幅がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法。この方法は高張力鋼板の製造に好適である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延後の冷却条件を工夫することにより、後工程の冷間圧延後に板厚変動の小さい冷延鋼板を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱延鋼板の製造においては、仕上圧延終了後、熱延コイルとして巻き取るまでの間に水冷を行うことが多く、その際、水のかかり方によって部分的に冷却速度に差が生じ易い。この冷却速度の差が原因となって、熱延鋼板の平坦度が劣化したり、後工程での成形性が不均一になったりすることがあり、しばしば問題となる。また、特に高張力鋼板ではC,Si,Mn等の添加量が多いため普通鋼より焼入れ性が良く、熱延鋼板内での硬さのバラツキが大きくなりやすい。このような熱延鋼板を冷間圧延すると、冷延鋼板は板厚変動の大きいものとなってしまう。
【0003】
下記特許文献1,2には、熱延鋼板の耳部が波打つ「耳波」と呼ばれる形状不良を改善して平坦度の高い熱延鋼板を得るために、巻取り前の段階でエッジ部分を加熱して冷却を均一化する手法が開示されている。また、特許文献3には、残留オーステナイト高強度熱延鋼板の製造において、Mo,Crといったベイナイトやマルテンサイトの生成期間を短縮する元素を添加するとともに、巻き取り前の冷却パターンを工夫することで、熱延鋼板の機械的特性(引張特性および穴拡げ性)を均一化する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平6−285530号公報
【特許文献2】特開2001−137943号公報
【特許文献3】特開2002−121646号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、熱延鋼板の「平坦度」や「機械的特性」を均一化する目的で熱延後の冷却速度をコントロールする技術は既に開発されており、現場において一定の成果が得られている。
しかしながら、冷間圧延での「板厚」を均一化する目的で熱延後の冷却条件を詳細に検討する研究は十分に行われていない。
【0006】
冷間圧延における板厚制御は、ロールクラウン,圧下量,張力等の自動制御技術の進歩によりかなり高精度に行うことが可能になっている。しかし、昨今では従来より板厚精度の高い冷延鋼板の要求も多くなり、特に上記の高張力鋼板等では冷間圧延での板厚制御だけでは厳しい板厚精度の要求に十分対応できないことがある。
一方で、鋼板の「平坦度」や「機械的特性」の均一化を目的とした前述の熱延技術と、冷間圧延での板厚制御技術とを組み合わせても、冷延鋼板の「板厚」に関しては必ずしも満足できる均一化は実現できない。
本発明は、熱延段階での冷却条件を最適化することにより、高張力鋼板においても板厚変動の小さい冷延鋼板が安定して製造できる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯において、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が50℃以内となり、かつ、冷却帯ライン方向のどの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向一定位置(例えば中央部)における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う方法により達成される。
【0008】
ここで、「冷却帯」とは熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間において、水冷等の強制冷却を最初に開始する位置から最後に終了する位置までを意味する。途中にエッジヒーター等の加熱設備がある区間や、強制冷却を行わない区間があっても、その区間は冷却帯に含める。
【0009】
また、より具体的な方法として、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において板幅方向各測温ゾーンの温度分布が50℃以内となり、かつ、各冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度の変動幅がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法が提供される。
【0010】
水冷方法としては、冷却帯通過中の鋼帯表面上を水が流れないようにして水冷することが望ましく、例えば、冷却帯通過中の鋼帯の下面側のみに水を吹き付けて冷却する手法が採用できる。熱延鋼帯の表面硬度の変動幅を平均硬さ(HV)の10%以内に均一化することが望ましい。ここで、「熱延鋼帯の表面硬度の変動幅」とは、熱延鋼帯表面の硬さ(HV)の最大値と最小値の差を意味する。また、熱延鋼帯を製造した後、酸洗を施してから冷間圧延に供する方法が提供される。
【0011】
以上の方法は種々の鋼種に適用できるが、中でも特に効果的なものとして、C:0.04〜0.25質量%,Si:0.1〜2.5質量%,Mn:0.5〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の製造法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明者らの詳細な検討によれば、冷延鋼板の板厚の均一性を向上させるには、冷間圧延に供する鋼板の「硬さ」を均一にすることが非常に有効であることが明らかになった。そこで、板面内の硬さができるだけ均一な熱延鋼板を製造する方法について検討した結果、熱延最終パス終了後の冷却において、鋼帯のどの位置においても、冷却開始時を基準にした冷却曲線(温度−時間曲線)を描いたとすれば、その曲線形状にほとんど差がなく、かつ時間的ずれもほとんどないような冷却を実現することが重要であることが判明した。この場合、中間温度で保持したり冷却速度に緩急を付けたりする特殊な冷却パターンを採用する必要はない。
【0013】
具体的には、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯において、まず、板幅方向同一直線上における鋼板温度のバラツキをできるだけ小さくする必要がある。種々検討の結果、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が通板中常に50℃以内に収まるような冷却条件が必要とわかった。
なお、板幅方向の鋼板温度分布は、冷延鋼板としての製品となる範囲で定められる。エッジ部分をスリッター等で除去するような場合は、その部分の温度は考慮に入れない。
【0014】
次に、鋼帯長手方向にも均一な冷却を実現しなければならない。そのためには、冷却帯ライン方向のどの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向一定位置(例えば中央部)における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるような冷却を行う必要があることがわかった。これは、概念的には以下のように説明される。すなわち、冷却帯をライン方向にn個の微小領域に分け、各微小領域ごとに、その微小領域を通過中の鋼板の板幅方向一定位置における冷却速度を鋼帯全長にわたってモニターし、その冷却速度の「変動幅」、すなわち最大値と最小値の差を求める。このとき、各微小領域ごとの前記「変動幅」の値が、n個全てにおいて5℃/秒以内となるような冷却を実現することを意味する。
なお、「鋼帯全長」は冷延鋼板としての製品となる範囲を意味する。鋼帯の先端付近および終端付近の切断除去される部分における冷却速度は考慮に入れない。
【0015】
実際の操業においては、冷却帯で板幅方向および冷却帯ライン方向の全ての位置について隙間なく鋼板温度を測定することは困難である。発明者らは、一般的な連続熱延ラインにおいて計測可能な、より実用的な冷却条件についても種々検討してきた。その結果、板幅方向の鋼板温度分布を評価するには、鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分した各測温ゾーンの温度を採用すれば良く、その測温ポイントは冷却帯の入口位置および出口位置を含めてライン方向に少なくとも5箇所以上設ければ十分であることがわかった。
【0016】
すなわち、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において(すなわちライン方向少なくとも5箇所以上の位置において)板幅方向各測温ゾーン中央部の鋼板温度分布(すなわち測温ゾーン中央部ごとの鋼板温度のうち最大値と最小値の差)が通板中常に50℃以内になるように冷却すれば、実質的に、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が50℃以内となるような冷却が実現されると考えて良い。
【0017】
また、冷却帯通過中の鋼板冷却速度の変動幅を評価するには、冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、各冷却ゾーンごとに、その冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度を鋼帯全長にわたってモニターして平均冷却速度の「変動幅」を求めたとき、各冷却ゾーンごとの前記「変動幅」の値がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内に収まるように冷却すれば、実質的に、冷却帯ライン方向どの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向中央部における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるような冷却が実現されると考えて良い。
【0018】
冷却帯での冷却方法としては、冷却帯を通過中の鋼帯表面上に水が流れないようにして水冷を行うことが望ましい。鋼帯の上面に多量の水をかけると通常15〜40km/h程度の速度で通板される鋼帯表面上を水が不規則に流れ、これが冷却むらの大きな原因になる。そこで、本発明においては鋼帯の上面を水冷する場合、例えば鋼帯上面に触れた水がただちに蒸発するように水滴を噴霧する手法などを採用することが望ましい。また、鋼帯上面には水をかけずに、鋼帯下面のみに水を吹き付けて水冷するのも効果的である。
【0019】
以上のように冷却され巻き取られた熱延鋼帯は、そのまま冷間圧延に供されるか、酸洗した後に冷間圧延に供される。冷間圧延前に表面硬度HV値の変動幅が平均硬さの10%以内に均一化されていることが望ましい。
【0020】
以上の方法は種々の鋼種に適用して板厚変動の少ない冷延鋼板を製造することができる。中でも特に効果的なものとして、C:0.04〜0.25質量%,Si:0.1〜2.5質量%,Mn:0.5〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の製造が挙げられる。このような高張力鋼板は熱間圧延後の冷却条件により熱延板の硬さが非常に変動しやすい。このため、冷間圧延での板厚制御技術だけでは板厚変動を精度良く均一化することが難しい。そこで、本発明を適用することが極めて有効になる。この場合、冷間圧延に際しては板厚の自動制御技術を採用することが一層好ましい。
なお、冷間圧延された鋼板は、多くの用途では亜鉛系めっきを施したのち使用される。
【0021】
【実施例】
表1に示す成分組成の鋼のスラブ(厚さ200mm)を1200℃に加熱したのち抽出して、連続熱延ラインにて粗圧延および仕上げ圧延を行い、厚さ2.4mm、幅約1000mmの熱延鋼帯を製造した。仕上げ圧延温度(熱延最終パススタンド出側の鋼板***部温度)はいずれの鋼も820℃となるようにした。仕上げ圧延前にエッジ部の加熱を行って仕上げ圧延温度が板幅方向でできるだけ均一になるようにした。熱延最終パススタンドを出た鋼帯は長さ100mの冷却帯で水冷し、いずれの鋼帯も平均冷却速度(目標値)が50℃/秒となるように水量を調整して570℃まで冷却して巻き取った。冷却帯での水冷方法は、本発明例のものでは温度分布が均一化されるよう鋼帯の下面側のみに水を吹き付ける方法を採用し、比較例のものでは上面からも水を吹き付けた。なお、これらの鋼はいずれも、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の素材である。
【0022】
【表1】
【0023】
冷却帯での温度測定は、冷却帯をライン方向にほぼ4等分した4つの冷却ゾーンに区分し、各冷却ゾーンの入口位置および最終ゾーンの出口位置の計5箇所のライン方向位置に設置した測温ユニットによって行った。各測温ユニットは、鋼帯を板幅方向に5等分した各測温ゾーンの中央部の温度が測定できるよう、鋼板の上方位置にセットした5個の放射温度計で構成される。つまり、冷却帯での鋼板温度は、通板中、5個×5箇所=計25個の温度計によりモニターした。
【0024】
鋼帯通板中、測温ユニットごとに、5個の温度計で同時に測定される温度の最大値と最小値の差、すなわち板幅方向の温度分布をモニターして、「板幅方向温度分布の通板中における最大値」を定め、さらに各測温ユニットでの前記「板幅方向温度分布の通板中における最大値」の中で最大のものをその鋼帯における「板幅方向最大温度分布ΔTmax」とした。
また、冷却ゾーンごとに、その冷却ゾーンを通過するときの鋼帯の板幅中央部での平均冷却速度を通板中逐次計算してモニターし、「平均冷却速度の変動幅」を定め、さらに各冷却ゾーンでの前記「平均冷却速度の変動幅」のうち最大のものをその鋼帯における「平均冷却速度の最大変動幅ΔCmax」とした。なお、上記平均冷却速度の計算には、各測温ユニット中央位置の温度計の測温データを用いた。
【0025】
得られた熱延鋼帯は各2分割して、分割前の熱延鋼帯の長手方向先端付近,中央付近,終端付近に相当する位置からサンプルを切り出し、板幅方向5箇所(測温位置に対応する部分)の表面の硬さをビッカース硬度計で測定し、これらの平均値HVaを求めた。そして、各測定値(HV)の中で最大値と最小値の差を求め、これを「熱延鋼帯表面硬度の変動幅ΔHV」とした。さらに、ΔHV値の平均硬さHVa値に対する割合(%)を式(ΔHV/HVa)×100により求めた。
【0026】
分割した熱延鋼帯の1つを用いて、これに酸洗を施した後、板厚1.2mmまで冷間圧延した。冷間圧延は可能な限り板厚が均一になるよう圧下力,ロールクラウンを自動制御した。得られた冷延鋼帯の長手方向数ヶ所(先端部付近および終端部付近を含む)からサンプルを切り出し、板幅方向5箇所(測温位置に対応する部分)の板厚をマイクロメーターで測定した。各測定値の中で最大値と最小値の差を求め、これを「冷延鋼板の板厚変動幅ΔD」とした。
表2に結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
表2から判るように、熱延ライン冷却帯において、板幅方向最大温度分布ΔTmaxが50℃以内、かつ、平均冷却速度の最大変動幅ΔCmaxが5℃/秒以内に収まるように冷却した本発明例のものは、熱延鋼帯表面硬度の変動幅ΔHVが平均硬さHVaの10%以内に均一化されており、得られた冷延鋼板は板厚変動幅ΔDが0.05mm以内と極めて均一化されたものであった。これに対し、比較例であるNo.2は板幅方向最大温度分布ΔTmaxが50℃を超えて大きく、また、No.3は平均冷却速度の最大変動幅ΔCmaxが5℃/秒を超えて大きかったため、結果的に、冷間圧延での板厚自動制御だけでは冷延鋼板の板厚変動を十分に小さくすることはできず、ΔD値は本発明例のものより劣った。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、熱延段階での冷却条件を最適化することにより、高張力鋼板においても板厚変動の小さい冷延鋼板の安定的製造が可能になった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延後の冷却条件を工夫することにより、後工程の冷間圧延後に板厚変動の小さい冷延鋼板を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱延鋼板の製造においては、仕上圧延終了後、熱延コイルとして巻き取るまでの間に水冷を行うことが多く、その際、水のかかり方によって部分的に冷却速度に差が生じ易い。この冷却速度の差が原因となって、熱延鋼板の平坦度が劣化したり、後工程での成形性が不均一になったりすることがあり、しばしば問題となる。また、特に高張力鋼板ではC,Si,Mn等の添加量が多いため普通鋼より焼入れ性が良く、熱延鋼板内での硬さのバラツキが大きくなりやすい。このような熱延鋼板を冷間圧延すると、冷延鋼板は板厚変動の大きいものとなってしまう。
【0003】
下記特許文献1,2には、熱延鋼板の耳部が波打つ「耳波」と呼ばれる形状不良を改善して平坦度の高い熱延鋼板を得るために、巻取り前の段階でエッジ部分を加熱して冷却を均一化する手法が開示されている。また、特許文献3には、残留オーステナイト高強度熱延鋼板の製造において、Mo,Crといったベイナイトやマルテンサイトの生成期間を短縮する元素を添加するとともに、巻き取り前の冷却パターンを工夫することで、熱延鋼板の機械的特性(引張特性および穴拡げ性)を均一化する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平6−285530号公報
【特許文献2】特開2001−137943号公報
【特許文献3】特開2002−121646号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、熱延鋼板の「平坦度」や「機械的特性」を均一化する目的で熱延後の冷却速度をコントロールする技術は既に開発されており、現場において一定の成果が得られている。
しかしながら、冷間圧延での「板厚」を均一化する目的で熱延後の冷却条件を詳細に検討する研究は十分に行われていない。
【0006】
冷間圧延における板厚制御は、ロールクラウン,圧下量,張力等の自動制御技術の進歩によりかなり高精度に行うことが可能になっている。しかし、昨今では従来より板厚精度の高い冷延鋼板の要求も多くなり、特に上記の高張力鋼板等では冷間圧延での板厚制御だけでは厳しい板厚精度の要求に十分対応できないことがある。
一方で、鋼板の「平坦度」や「機械的特性」の均一化を目的とした前述の熱延技術と、冷間圧延での板厚制御技術とを組み合わせても、冷延鋼板の「板厚」に関しては必ずしも満足できる均一化は実現できない。
本発明は、熱延段階での冷却条件を最適化することにより、高張力鋼板においても板厚変動の小さい冷延鋼板が安定して製造できる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯において、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が50℃以内となり、かつ、冷却帯ライン方向のどの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向一定位置(例えば中央部)における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う方法により達成される。
【0008】
ここで、「冷却帯」とは熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間において、水冷等の強制冷却を最初に開始する位置から最後に終了する位置までを意味する。途中にエッジヒーター等の加熱設備がある区間や、強制冷却を行わない区間があっても、その区間は冷却帯に含める。
【0009】
また、より具体的な方法として、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において板幅方向各測温ゾーンの温度分布が50℃以内となり、かつ、各冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度の変動幅がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法が提供される。
【0010】
水冷方法としては、冷却帯通過中の鋼帯表面上を水が流れないようにして水冷することが望ましく、例えば、冷却帯通過中の鋼帯の下面側のみに水を吹き付けて冷却する手法が採用できる。熱延鋼帯の表面硬度の変動幅を平均硬さ(HV)の10%以内に均一化することが望ましい。ここで、「熱延鋼帯の表面硬度の変動幅」とは、熱延鋼帯表面の硬さ(HV)の最大値と最小値の差を意味する。また、熱延鋼帯を製造した後、酸洗を施してから冷間圧延に供する方法が提供される。
【0011】
以上の方法は種々の鋼種に適用できるが、中でも特に効果的なものとして、C:0.04〜0.25質量%,Si:0.1〜2.5質量%,Mn:0.5〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の製造法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明者らの詳細な検討によれば、冷延鋼板の板厚の均一性を向上させるには、冷間圧延に供する鋼板の「硬さ」を均一にすることが非常に有効であることが明らかになった。そこで、板面内の硬さができるだけ均一な熱延鋼板を製造する方法について検討した結果、熱延最終パス終了後の冷却において、鋼帯のどの位置においても、冷却開始時を基準にした冷却曲線(温度−時間曲線)を描いたとすれば、その曲線形状にほとんど差がなく、かつ時間的ずれもほとんどないような冷却を実現することが重要であることが判明した。この場合、中間温度で保持したり冷却速度に緩急を付けたりする特殊な冷却パターンを採用する必要はない。
【0013】
具体的には、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯において、まず、板幅方向同一直線上における鋼板温度のバラツキをできるだけ小さくする必要がある。種々検討の結果、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が通板中常に50℃以内に収まるような冷却条件が必要とわかった。
なお、板幅方向の鋼板温度分布は、冷延鋼板としての製品となる範囲で定められる。エッジ部分をスリッター等で除去するような場合は、その部分の温度は考慮に入れない。
【0014】
次に、鋼帯長手方向にも均一な冷却を実現しなければならない。そのためには、冷却帯ライン方向のどの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向一定位置(例えば中央部)における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるような冷却を行う必要があることがわかった。これは、概念的には以下のように説明される。すなわち、冷却帯をライン方向にn個の微小領域に分け、各微小領域ごとに、その微小領域を通過中の鋼板の板幅方向一定位置における冷却速度を鋼帯全長にわたってモニターし、その冷却速度の「変動幅」、すなわち最大値と最小値の差を求める。このとき、各微小領域ごとの前記「変動幅」の値が、n個全てにおいて5℃/秒以内となるような冷却を実現することを意味する。
なお、「鋼帯全長」は冷延鋼板としての製品となる範囲を意味する。鋼帯の先端付近および終端付近の切断除去される部分における冷却速度は考慮に入れない。
【0015】
実際の操業においては、冷却帯で板幅方向および冷却帯ライン方向の全ての位置について隙間なく鋼板温度を測定することは困難である。発明者らは、一般的な連続熱延ラインにおいて計測可能な、より実用的な冷却条件についても種々検討してきた。その結果、板幅方向の鋼板温度分布を評価するには、鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分した各測温ゾーンの温度を採用すれば良く、その測温ポイントは冷却帯の入口位置および出口位置を含めてライン方向に少なくとも5箇所以上設ければ十分であることがわかった。
【0016】
すなわち、熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において(すなわちライン方向少なくとも5箇所以上の位置において)板幅方向各測温ゾーン中央部の鋼板温度分布(すなわち測温ゾーン中央部ごとの鋼板温度のうち最大値と最小値の差)が通板中常に50℃以内になるように冷却すれば、実質的に、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が50℃以内となるような冷却が実現されると考えて良い。
【0017】
また、冷却帯通過中の鋼板冷却速度の変動幅を評価するには、冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、各冷却ゾーンごとに、その冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度を鋼帯全長にわたってモニターして平均冷却速度の「変動幅」を求めたとき、各冷却ゾーンごとの前記「変動幅」の値がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内に収まるように冷却すれば、実質的に、冷却帯ライン方向どの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向中央部における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるような冷却が実現されると考えて良い。
【0018】
冷却帯での冷却方法としては、冷却帯を通過中の鋼帯表面上に水が流れないようにして水冷を行うことが望ましい。鋼帯の上面に多量の水をかけると通常15〜40km/h程度の速度で通板される鋼帯表面上を水が不規則に流れ、これが冷却むらの大きな原因になる。そこで、本発明においては鋼帯の上面を水冷する場合、例えば鋼帯上面に触れた水がただちに蒸発するように水滴を噴霧する手法などを採用することが望ましい。また、鋼帯上面には水をかけずに、鋼帯下面のみに水を吹き付けて水冷するのも効果的である。
【0019】
以上のように冷却され巻き取られた熱延鋼帯は、そのまま冷間圧延に供されるか、酸洗した後に冷間圧延に供される。冷間圧延前に表面硬度HV値の変動幅が平均硬さの10%以内に均一化されていることが望ましい。
【0020】
以上の方法は種々の鋼種に適用して板厚変動の少ない冷延鋼板を製造することができる。中でも特に効果的なものとして、C:0.04〜0.25質量%,Si:0.1〜2.5質量%,Mn:0.5〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の製造が挙げられる。このような高張力鋼板は熱間圧延後の冷却条件により熱延板の硬さが非常に変動しやすい。このため、冷間圧延での板厚制御技術だけでは板厚変動を精度良く均一化することが難しい。そこで、本発明を適用することが極めて有効になる。この場合、冷間圧延に際しては板厚の自動制御技術を採用することが一層好ましい。
なお、冷間圧延された鋼板は、多くの用途では亜鉛系めっきを施したのち使用される。
【0021】
【実施例】
表1に示す成分組成の鋼のスラブ(厚さ200mm)を1200℃に加熱したのち抽出して、連続熱延ラインにて粗圧延および仕上げ圧延を行い、厚さ2.4mm、幅約1000mmの熱延鋼帯を製造した。仕上げ圧延温度(熱延最終パススタンド出側の鋼板***部温度)はいずれの鋼も820℃となるようにした。仕上げ圧延前にエッジ部の加熱を行って仕上げ圧延温度が板幅方向でできるだけ均一になるようにした。熱延最終パススタンドを出た鋼帯は長さ100mの冷却帯で水冷し、いずれの鋼帯も平均冷却速度(目標値)が50℃/秒となるように水量を調整して570℃まで冷却して巻き取った。冷却帯での水冷方法は、本発明例のものでは温度分布が均一化されるよう鋼帯の下面側のみに水を吹き付ける方法を採用し、比較例のものでは上面からも水を吹き付けた。なお、これらの鋼はいずれも、冷間圧延後において圧延方向の引張強さが500N/mm2以上となる高張力鋼板の素材である。
【0022】
【表1】
【0023】
冷却帯での温度測定は、冷却帯をライン方向にほぼ4等分した4つの冷却ゾーンに区分し、各冷却ゾーンの入口位置および最終ゾーンの出口位置の計5箇所のライン方向位置に設置した測温ユニットによって行った。各測温ユニットは、鋼帯を板幅方向に5等分した各測温ゾーンの中央部の温度が測定できるよう、鋼板の上方位置にセットした5個の放射温度計で構成される。つまり、冷却帯での鋼板温度は、通板中、5個×5箇所=計25個の温度計によりモニターした。
【0024】
鋼帯通板中、測温ユニットごとに、5個の温度計で同時に測定される温度の最大値と最小値の差、すなわち板幅方向の温度分布をモニターして、「板幅方向温度分布の通板中における最大値」を定め、さらに各測温ユニットでの前記「板幅方向温度分布の通板中における最大値」の中で最大のものをその鋼帯における「板幅方向最大温度分布ΔTmax」とした。
また、冷却ゾーンごとに、その冷却ゾーンを通過するときの鋼帯の板幅中央部での平均冷却速度を通板中逐次計算してモニターし、「平均冷却速度の変動幅」を定め、さらに各冷却ゾーンでの前記「平均冷却速度の変動幅」のうち最大のものをその鋼帯における「平均冷却速度の最大変動幅ΔCmax」とした。なお、上記平均冷却速度の計算には、各測温ユニット中央位置の温度計の測温データを用いた。
【0025】
得られた熱延鋼帯は各2分割して、分割前の熱延鋼帯の長手方向先端付近,中央付近,終端付近に相当する位置からサンプルを切り出し、板幅方向5箇所(測温位置に対応する部分)の表面の硬さをビッカース硬度計で測定し、これらの平均値HVaを求めた。そして、各測定値(HV)の中で最大値と最小値の差を求め、これを「熱延鋼帯表面硬度の変動幅ΔHV」とした。さらに、ΔHV値の平均硬さHVa値に対する割合(%)を式(ΔHV/HVa)×100により求めた。
【0026】
分割した熱延鋼帯の1つを用いて、これに酸洗を施した後、板厚1.2mmまで冷間圧延した。冷間圧延は可能な限り板厚が均一になるよう圧下力,ロールクラウンを自動制御した。得られた冷延鋼帯の長手方向数ヶ所(先端部付近および終端部付近を含む)からサンプルを切り出し、板幅方向5箇所(測温位置に対応する部分)の板厚をマイクロメーターで測定した。各測定値の中で最大値と最小値の差を求め、これを「冷延鋼板の板厚変動幅ΔD」とした。
表2に結果を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
表2から判るように、熱延ライン冷却帯において、板幅方向最大温度分布ΔTmaxが50℃以内、かつ、平均冷却速度の最大変動幅ΔCmaxが5℃/秒以内に収まるように冷却した本発明例のものは、熱延鋼帯表面硬度の変動幅ΔHVが平均硬さHVaの10%以内に均一化されており、得られた冷延鋼板は板厚変動幅ΔDが0.05mm以内と極めて均一化されたものであった。これに対し、比較例であるNo.2は板幅方向最大温度分布ΔTmaxが50℃を超えて大きく、また、No.3は平均冷却速度の最大変動幅ΔCmaxが5℃/秒を超えて大きかったため、結果的に、冷間圧延での板厚自動制御だけでは冷延鋼板の板厚変動を十分に小さくすることはできず、ΔD値は本発明例のものより劣った。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、熱延段階での冷却条件を最適化することにより、高張力鋼板においても板厚変動の小さい冷延鋼板の安定的製造が可能になった。
Claims (7)
- 熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯において、冷却帯ライン方向のどの位置においても板幅方向の鋼板温度分布が50℃以内となり、かつ、冷却帯ライン方向のどの位置においてもその位置を通過中の鋼板の板幅方向一定位置における冷却速度の変動幅が5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法。
- 熱延最終パススタンドから巻き取り装置までの間の冷却帯をライン方向に少なくとも4つ以上の冷却ゾーンに区分し、通板する鋼帯を板幅方向に少なくとも5つ以上の測温ゾーンに区分したとき、各冷却ゾーン入口位置および最終冷却ゾーン出口位置において板幅方向各測温ゾーンの温度分布が50℃以内となり、かつ、各冷却ゾーンを通過中の鋼板の板幅方向中央部における平均冷却速度の変動幅がいずれの冷却ゾーンにおいても5℃/秒以内となるように鋼帯を冷却して熱延鋼帯を製造し、この熱延鋼帯を用いて冷間圧延を行う板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法。
- 冷却帯通過中の鋼帯表面上を水が流れないようにして水冷する請求項1または2に記載の製造法。
- 冷却帯通過中の鋼帯の下面側のみに水を吹き付けて冷却する請求項1または2に記載の製造法。
- 熱延鋼帯は、表面硬度の変動幅が平均硬さ(HV)の10%以内に収まるよう均一化されたものである請求項1〜4に記載の製造法。
- 冷間圧延前に酸洗を行う請求項1〜5に記載の製造法。
- 冷延鋼板は、C:0.04〜0.25質量%,Si:0.1〜2.5質量%,Mn:0.5〜3.0質量%を含有し、圧延方向の引張強さが500N/mm2以上の高張力鋼板である請求項1〜6に記載の製造法。
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JP2003073343A JP2004276090A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 板厚変動の小さい冷延鋼板の製造法 |
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CN105369133A (zh) * | 2015-11-11 | 2016-03-02 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 冰箱侧板用冷轧钢板及其制备方法 |
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2003
- 2003-03-18 JP JP2003073343A patent/JP2004276090A/ja active Pending
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