JP2004274223A - アンテナとそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はアンテナとそれを用いた電子機器において、そのアンテナの小型化、低コスト化を図ることを目的とする。
【解決手段】その目的を達成するために、導電材料にて構成されるアンテナ電極18と、このアンテナ電極18に電気的に結合させた信号電極20と、アンテナ電極18の対向部分に設けたグランド電極19とを備え、前記アンテナ電極18はX軸とそれに直交またはほぼ直交するY軸のいずれか一方または両方の軸上に1つまたは複数のリアクタンス素子21,22を備え、信号電極20はX軸、Y軸の交点からほぼ45度の本体部分に形成したアンテナである。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアンテナとそれを用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器、例えばパソコンにおいては、そのスロットル部分に通信モジュールを挿入することにより、このパソコンを用いて各種通信サービスを行えるようにしたものがある。前記通信モジュールは、そのような通信が行えるようにするために、その内部にはアンテナが設けられている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−98015号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で問題となるのは、アンテナが大型化してしまうということであった。すなわち、近年の通信方式においては、使用周波数が広帯域化しており、このような通信方式に対応するためには、アンテナを広帯域化しなければならない。このような広帯域なアンテナを形成しようとしたときに、アンテナの一般的な論理よりアンテナの体積を大きくする必要がある。
【0005】
また、実際に室内等で通信を行う場合、信号が天井、壁、床により反射、減衰、回折することで室内空間に電界強度の高いエリア、低いエリアが発生する。この電界強度の粗密の分布は使用する周波数が異なれば変化し、また室内空間に移動体(例えば人等)が存在した場合には時間の変化と共に変化する。このような電波環境の中、良好な通信品質を維持するためにアンテナを複数本用意して構成するダイバーシティアンテナが用いられる。しかし、ダイバーシティアンテナを構成するためには複数本のアンテナを用意する必要があり、アンテナの実装面積、アンテナコストが増大してしまう。
【0006】
そこで本発明は、アンテナを小型化するとともにダイバーシティアンテナを小型で低コストにて実現することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に記載の発明は、導電材料にて構成されるアンテナ電極と、このアンテナ電極に電気的に結合させた信号電極と、アンテナ電極の対向部分に設けたグランド電極とを備え、前記アンテナ電極はX軸とそれに直交またはほぼ直交するY軸のいずれか一方または両方の軸上に1つまたは複数のリアクタンス素子を備え、信号電極はX軸、Y軸の交点からほぼ45度の角度を有する直線上に形成したアンテナであり、アンテナ電極はX軸とY軸を有し、それぞれの長さが異なることによりX軸とY軸でそれぞれ異なる周波数に共振することとなる。そして、このアンテナは、X軸とY軸の両者の共振周波数を近づけることにより広帯域なアンテナを構成することができ、低背なアンテナを実現することが可能となると共に、X軸上およびY軸上に設けられたリアクタンス素子によりそれぞれの軸の共振周波数を低く下げることが可能であるため、アンテナ電極を小型に設計することができ、アンテナの小型化を図ることができる。また、X軸上、Y軸上に接続されるリアクタンス素子値を変更することにより、各軸の共振周波数をアンテナ電極形状を変更することなく微調整することが可能であり、アンテナの入力インピーダンスの整合を容易に取ることができる。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、リアクタンス素子のアンテナ電極に電気的に接続されていない端部をグランド電極に接続したアンテナであり、リアクタンス素子がコンデンサの場合はその軸上の共振周波数を下げることができ、リアクタンス素子がインダクタの場合は共振周波数を上げることができることより、アンテナのインピーダンス特性をアンテナ電極の形状を変更することなく自在に設定することができる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸、Y軸の交点に対して概ね点対称の位置にリアクタンス素子を設けたアンテナであり、Z軸に対して軸対称な放射特性を形成することが容易となる。
【0010】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、リアクタンス素子とともにその近傍にスイッチを設けたアンテナであり、スイッチのON,OFFにより共振周波数や放射特性を変更することができ、1つのアンテナで2つ以上の機能を持たせることが可能であるため、小型で低コストのダイバーシティアンテナを実現することができる。
【0011】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、リアクタンス素子および/またはスイッチは高周波回路基板上に実装されたアンテナであり、アンテナの電極形状を変更することなく高周波回路基板上に実装されたリアクタンス素子値を変更することによりアンテナの入力インピーダンスや放射パターンを調整することができ、さまざまな筐体にアンテナを実装したときのアンテナ特性の調整が非常に容易なアンテナを提供できる。
【0012】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸とY軸の概ね交点の位置に第2の信号電極を設けたアンテナであり、アイソレーションの確保された2つの信号電極を1つのアンテナに具現化でき、アンテナの小型化を図ることができる。
【0013】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸およびY軸上の電気長を概ね半波長としたアンテナであり、これにより独立した2つの共振モードを1つのアンテナに発生させることができ、アンテナの広帯域化、低背化が可能となる。
【0014】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上にリアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがONの時はY軸上のスイッチがOFFであり、Y軸上のスイッチがONの時はX軸上のスイッチがOFFとなるアンテナであり、X軸のスイッチがOFFのときのX軸上の共振周波数がA、X軸のスイッチがONのときのX軸上の共振周波数がB、Y軸のスイッチがOFFのときのY軸上の共振周波数がC、Y軸のスイッチがONのときのY軸上の共振周波数がDとすると、共振周波数A,BにおいてはX軸に平行な偏波で放射し、共振周波数C,DにおいてはY軸に平行な偏波で放射することより、例えば共振周波数BとCが同一の周波数となるようにリアクタンス素子値、アンテナ電極形状等を調整した場合、この周波数においてはスイッチにより発生する偏波がX軸とY軸の間で切り替えられることとなり、時間的に切り替えられる偏波ダイバーシティアンテナとして利用できる。また、周波数A,B,C,Dを別々の周波数として設計した場合、周波数ダイバーシティアンテナとして利用できる。
【0015】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上のスイッチがONの時のX軸上の電気長とY軸上のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しいと共に、X軸上のスイッチがOFFの時のX軸上の電気長とY軸上のスイッチがOFFの時のY軸上の電気長が等しくなるように構成したアンテナであり、スイッチがONの時の共振周波数をA、スイッチがOFFの時の共振周波数をBとした時に、X軸上のスイッチがON、Y軸上のスイッチがOFFの状態αにおいては、共振周波数AではX軸と平行の偏波で放射し、共振周波数BではY軸に平行の偏波で放射させることができるとともに、X軸上のスイッチがOFF、Y軸上のスイッチがONの状態βにおいては、共振周波数AではY軸と平行の偏波で放射し、共振周波数BではX軸に平行の偏波で放射させることができる。つまり、スイッチの状態を変更することにより、共振周波数AとBにおける偏波方向を90度変更することが可能となり、時間的に切り替えられる偏波ダイバーシティアンテナを具現化することが可能となる。更に、共振周波数AとBを近接させて設計することにより広帯域特性を実現し、その帯域内の偏波方向を時間的に切り替えることにより、時間的に変化する室内のフェージング環境に対応したダイバーシティアンテナを実現できる。
【0016】
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上に前記リアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、Y軸上のスイッチがONの時のY軸上の電気長が異なる構成としたアンテナであり、X軸およびY軸上のスイッチを共にONにすることにより、各軸上のリアクタンス素子によりアンテナ電極を小型化することができ、また両スイッチがONの時のX軸上およびY軸上の共振電流の共振周波数を共に近接させることにより、小型で広帯域なアンテナを実現できる。また、X軸上および/またはY軸上のスイッチをOFFにすることにより時間的に使用可能周波数を切り替えることができ、周波数ダイバーシティアンテナ等に使用可能である。
【0017】
本発明の請求項11に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上に前記リアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがOFFの時のX軸上の電気長と、Y軸上のスイッチがOFFの時のY軸上の電気長が異なる構成としたアンテナであり、両スイッチがOFFの時にはリアクタンス素子が機能しないため、そこでのロスがないため高い放射利得を実現できる。また、スイッチがOFFの時のX軸、Y軸上の共振電流の共振周波数を近接させることにより広帯域なアンテナを具現化できるとともに、X軸上および/またはY軸上のスイッチをOFFにすることにより時間的に使用可能周波数を切り替えることができ、周波数ダイバーシティアンテナ等に使用可能である。
【0018】
本発明の請求項12に記載の発明は、請求項10または請求項11に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上のスイッチがOFFであると共にY軸上のスイッチがONの時は右旋円偏波アンテナまたは左旋円偏波アンテナで動作し、Y軸上のスイッチがOFFであると共にX軸上のスイッチがONの場合にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成したアンテナであり、X軸上およびY軸上のスイッチの状態により円偏波の旋回方向を切り替えることができるため、室内通信においてマルチパスにより到来波の垂直偏波と水平偏波の信号の位相差が時間的に変化した時に有効な円偏波ダイバーシティアンテナを実現することができる。また、X軸上およびY軸上のスイッチが共にOFFの時のX軸上およびY軸上の共振電流の共振周波数を近接させることにより広帯域アンテナを具現化し、両スイッチがOFFの時は広帯域な直線偏波アンテナとして動作し、X軸またはY軸のうちの一方のスイッチをONにすることにより円偏波アンテナとして動作する時間的に偏波を切り替えられる偏波ダイバーシティアンテナを実現できる。
【0019】
本発明の請求項13に記載の発明は、請求項10または請求項11に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上およびY軸上のスイッチが共にONである時に広帯域アンテナまたは2帯域アンテナとして動作するように構成したアンテナであり、両スイッチがONの時はX軸上およびY軸上のリアクタンス素子が機能するためアンテナ電極を小型にすることができ、また、X軸上または/およびY軸上のスイッチの状態により直線偏波の発生する共振周波数を変化させることができ、周波数選択性フェージング環境において有効な周波数ダイバーシティアンテナを実現できる。
【0020】
本発明の請求項14に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸またはY軸の一方の軸上に前記リアクタンス素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記リアクタンス素子値を選択したアンテナであり、例えばスイッチがON,OFFにより円偏波の旋回方向を切り替えることが可能であるため、時間的に旋回方向を切替可能な円偏波ダイバーシティアンテナを小型で安価に実現することができる。
【0021】
本発明の請求項15に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸とY軸を比較したとき電気長の短いほうの軸上にコンデンサ素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記コンデンサ素子値を選択したアンテナであり、例えば、スイッチとコンデンサ素子がX軸上の任意位置のアンテナ電極とグランド電極の間に直列構成で具備されているとすると、スイッチがOFFの状態では、X軸の共振電流の共振周波数AがY軸上の共振電流の共振周波数Bよりも高い。ここで、共振周波数Aと共振周波数Bの中間の周波数Cにおいて、X軸の共振電流の位相がY軸の共振電流の位相よりも90度進んでいる。次に、スイッチをONにした場合のX軸上の共振周波数Dを共振周波数Bよりも低く設定し、共振周波数Bと共振周波数Dの中間の周波数EにおいてX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度遅れるようにコンデンサの素子値を設定することにより、スイッチのON,OFFにより時間的に円偏波の旋回方向を反転することが可能であり、時間的に切替可能な円偏波ダイバーシティアンテナを実現することが可能となる。
【0022】
本発明の請求項16に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸とY軸を比較したとき電気長の長いほうの軸上にインダクタ素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記インダクタ素子値を選択したアンテナであり、例えば、スイッチとインダクタ素子がX軸上の任意位置のアンテナ電極とグランド電極の間に直列構成で具備されているとすると、スイッチがOFFの状態では、X軸の共振電流の共振周波数AがY軸上の共振電流の共振周波数Bよりも低い。ここで、共振周波数Aと共振周波数Bの中間の周波数Cにおいて、X軸の共振電流の位相がY軸の共振電流の位相よりも90度進んでいるとする。次に、スイッチをONにした場合のX軸上の共振周波数Dを共振周波数Bよりも高く設定し、共振周波数Bと共振周波数Dの中間の周波数EにおいてX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度遅れるようにインダクタの素子値を設定することにより、スイッチのON,OFFにより時間的に円偏波の旋回方向を反転することが可能であり、時間的に切替可能な円偏波ダイバーシティアンテナを実現することが可能となる。
【0023】
本発明の請求項17に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONで第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの時に右旋円偏波または左旋円偏波で動作し、第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの時にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成したアンテナであり、例えば、第2のスイッチおよび第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時にX軸上の共振周波数αとY軸上の共振周波数βが近接し、全体として広帯域特性を実現できるように第1のリアクタンス素子値を選択すると共に、第2のリアクタンス素子値も第1のリアクタンス素子値と同様の値を選択することにより、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの状態で第1のスイッチまたは第3のスイッチのいずれか一方のみがONとなるように時間的に切り替えることで共振周波数αとβの間で偏波方向を切り替えることができ、時間的に偏波面を切り替えることが可能な広帯域ダイバーシティアンテナを具現化できる。更に、例えば、第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチおよび第2のスイッチがONの状態において、X軸上の共振電流の共振周波数とY軸上の共振電流の共振周波数の中央周波数でのX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相より90度進むように第2のリアクタンス値を設定し、第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの状態において、X軸上の共振電流の共振周波数とY軸上の共振電流の共振周波数の中央周波数でのX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相より90度遅れるように第4のリアクタンス値を設定することにより、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONであり第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの時に右旋円偏波または左旋円偏波が放射され、第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFであり第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの時にその旋回方向と逆の旋回方向のアンテナを実現でき、時間的に旋回方向を切替可能な円偏波ダイバーシティアンテナを実現できる。つまり、各スイッチの状態により時間的に偏波方向が切り替えられる広帯域アンテナと時間的に円偏波の旋回方向を切り替えられる円偏波ダイバーシティアンテナを1つのアンテナにて実現できる。
【0024】
本発明の請求項18に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONで第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの時に右旋円偏波または左旋円偏波で動作し、第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの時にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成したアンテナであり、例えば、第2のスイッチおよび第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時にX軸上の共振周波数αとY軸上の共振周波数βが近接し、全体として広帯域特性を実現できるように第1のリアクタンス素子値を選択すると共に、第2のリアクタンス素子値も第1のリアクタンス素子値と同様の値を選択し、更に、第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFで第1のスイッチおよび第4のスイッチがONの状態において、X軸上の共振電流の共振周波数とY軸上の共振電流の共振周波数の中央周波数でのX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相より90度進むように第2のリアクタンス値を設定し、第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの状態において、X軸上の共振電流の共振周波数とY軸上の共振電流の共振周波数の中央周波数でのX軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相より90度遅れるように第4のリアクタンス値を設定したときに、すべてのスイッチがOFFの場合には1つの周波数帯域において2つの直交する偏波(X軸とY軸のそれぞれに平行な偏波)を有するアンテナとして機能し、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFであり、第1のスイッチまたは第3のスイッチのいずれか一方のスイッチが時間的に切り替わりつつON状態とされる場合には、広帯域特性を有し、その帯域を構成する2つの帯域の間で偏波方向が時間的に切り替えることが可能なダイバーシティアンテナとして機能し、また、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONであるとともに第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの場合、または、第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFであるとともに第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの場合には旋回方向が互いに異なる円偏波アンテナとして機能させることができ、各スイッチの状態により種々の機能を持ったアンテナを実現でき、小型、低コストなアンテナとすることができる。尚、円偏波アンテナとして機能させる場合において、機能しているリアクタンス素子がX軸上およびY軸上にそれぞれ1素子となり、どちらかの軸上に機能するリアクタンス素子が集中することが無いため、2つの軸上に発生する共振電流値をほぼ同様のものとすることができ、よって、軸比の小さい円偏波特性を実現できる。
【0025】
本発明の請求項19に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONで第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの場合の両方の状態共に右旋円偏波または左旋円偏波のどちらか一方の偏波のみで動作するように構成したアンテナであり、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONで第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの場合の両方の状態においてX軸上の共振電流の位相に対してY軸上の共振電流の位相が90度進むまたは遅れるように第2のリアクタンス素子値および第4のリアクタンス素子値を設定することにより旋回方向の同一な円偏波アンテナの共振周波数をずらすことが可能となり、時間的に共振周波数を変移可能な円偏波ダイバーシティアンテナを実現することが可能となる。また、当然ではあるが、スイッチの状態により時間的に偏波方向を切り替えられるダイバーシティアンテナとしても使用可能である。
【0026】
本発明の請求項20に記載の発明は、請求項4に記載のアンテナにおいて、アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONで第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの場合の両方の状態共に右旋円偏波または左旋円偏波のどちらか一方の偏波のみで動作するように構成したアンテナであり、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONで第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの場合の両方の状態においてX軸上の共振電流の位相に対してY軸上の共振電流の位相が90度進むまたは遅れるように第2のリアクタンス素子値および第4のリアクタンス素子値を設定することにより旋回方向の同一な円偏波アンテナの共振周波数をずらすことが可能となり、時間的に共振周波数を変移可能な円偏波ダイバーシティアンテナを実現することが可能となる。尚、また、当然ではあるが、スイッチの状態により時間的に偏波方向を切り替えられるダイバーシティアンテナとしても使用可能である。尚、本構成とすることにより任意時間において機能しているリアクタンス素子がX軸上およびY軸上にそれぞれ1素子となり、どちらかの軸上に機能するリアクタンス素子が集中することが無いため、2つの軸上に発生する共振電流値をほぼ同様のものとすることができ、よって、軸比の小さい円偏波特性を実現できる。
【0027】
本発明の請求項21に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナに送信回路と受信回路の少なくとも一方を電気的に結合した電子機器であり、アンテナおよびダイバーシティアンテナが小型・低背であるため、小型で持ち運びが容易な電子機器を実現できると共に、アンテナを低コストにて製作できるため、電子機器を安価に製作することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
【0029】
図1において、1はノートパソコンであり、このノートパソコン1は入力部2と表示部3を備えている。また、入力部2の側方にはスロット4が設けられ、このスロット4には通信モジュール5が挿入されるようになっている。
【0030】
この通信モジュール5には、図2に示すように、板状の本体ケース6内に回路基板7が設けられ、この回路基板7上には各種電子部品8が実装されている。また、回路基板7の図2における右側部分には、スロット4に挿入し電気的結合を得るためのコネクタ9が設けられている。また、回路基板7の図2における左側部分には、アンテナ10が実装されている。
【0031】
すなわち、図2における本体ケース6を図1のスロット4に挿入したときには、アンテナ10だけがスロット4から外部に突出した状態となり、これによりアンテナ10を利用した信号の送受信を行うことが可能となる。さて、そのような状態は、図3においても示されている。図3において、アンテナ10は第1のスイッチ11に接続され、この第1のスイッチ11の接点11aにはフィルタ14、増幅器13を介して送信回路12が接続され、更に接点11bにはフィルタ16、増幅器17を介して受信回路15が接続されている。これにより、アンテナ10を介して他の電子機器と通信を行うことができるのである。
【0032】
アンテナ10の一例を図4に示す。図4に示すように平面の導電材料からなるアンテナ電極18が同じく平面の導電材料からなるグランド電極19の上方に対向して配置されている。アンテナ電極18のX軸上の概ね端部には第1のリアクタンス素子21がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に接続され、また、アンテナ電極18のY軸上の端部には第2のリアクタンス素子22がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に接続される。更に、X軸とY軸の交点において、両軸に対して45度の角度を有する軸上のアンテナ電極18の端部に信号電極20が配置され、アンテナ電極18とグランド電極19に電気的に接続されている。
【0033】
この位置に信号電極20を配置することによりX軸とY軸上に高周波信号電力を供給することができ、例えば、アンテナ電極18の形状およびリアクタンス素子21,22の接続位置およびその素子値がアンテナ電極18のX軸およびY軸の交点に対して点対称であり、X軸およびY軸上の電気長が等しい場合には、信号電極20から供給される電力はX軸およびY軸に均等に供給される。
【0034】
本アンテナの特長の一つはX軸とY軸の電気長をアンテナ電極18の形状および第1のリアクタンス素子21と第2のリアクタンス素子22の素子値や位置等を調整することにより適当に異ならせることにより広帯域特性を実現できる点である。
【0035】
図5に本アンテナのVSWR特性の一例を示す。ここで示されている特性は、X軸上の共振電流の共振周波数をY軸上の共振電流の共振周波数よりも高くなるように設定した場合のものである。このX軸およびY軸上の共振電流の共振周波数の設定は、図4中の各軸上の電気長を設定したい共振周波数の波長の半分の長さにすることで行う。X軸上とY軸上の共振周波数を適度に近接させることによりVSWR<3の帯域幅を広く設計することが可能となる。
【0036】
図6には、X軸上およびY軸上に配置されるリアクタンス素子21,22のアンテナ特性への効果を示している。図6(a)においては、リアクタンス素子としてコンデンサを用いた場合のアンテナのVSWR特性変移の方向を示している。コンデンサを用いた場合、アンテナ電極18とグランド電極19の間の容量が増加したことと等価であるため、コンデンサの素子値を増加するに従いアンテナの共振周波数を下げることが可能となる。つまり、アンテナ電極18に容量を付加することにより、同じ共振周波数を得るために必要となるアンテナサイズを小型にすることが可能となる。尚、コンデンサの配置する位置に関しては、アンテナ電極18の端部の近くに配置するほど、周波数を低下させる効果が大きくなる。これは、アンテナ電極18とグランド電極19の間に発生する電界強度がアンテナ電極端部に近いほど高くなるためである。
【0037】
図6(b)にはリアクタンス素子としてインダクタを使用した場合のアンテナのVSWR特性変移を示している。インダクタをアンテナ電極18とグランド電極19の間に接続した場合、アンテナ電極18とグランド電極19の間に発生する容量が減少することと等価の効果がある。インダクタの値が∞から小さくなるにつれてアンテナの共振周波数は高くなっていく。尚、図6においては、便宜上、X軸上のリアクタンス素子(第1のリアクタンス素子21)を変更した場合の効果を示しているが、Y軸上のリアクタンス素子(第2のリアクタンス素子22)に関しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。また、図5におけるアンテナ電極18は方形形状で表されているが、円状、楕円状でも本アンテナを実現できることは言うまでも無い。
【0038】
図7には本発明の別の実施形態を示している。アンテナ等からなる板状の本体26の表面側には、ほぼ一面において銀・パラジウム合金からなる正方形のアンテナ電極18が焼結されている。また、本体26の裏面側にはほぼ全面に銀・パラジウム電極からなるグランド電極19が焼結されている。
【0039】
また、本体26の外周面部分にはアンテナ電極18、グランド電極19とは非接触状態で信号電極20が設けられている。このように非接触にて給電することにより、アンテナ電極18と信号電極20間の容量値を、非接触部分の形状を研摩変更することにより容易に調整することができるため、アンテナ量産時のアンテナ特性のバラツキ低減に貢献できる。
【0040】
X軸上の本体26の外周面部分には第1のリアクタンス素子21および第2のリアクタンス素子22が設けられている。図7においては、導電パターン線路によりインダクタを形成している。更にY軸上の本体26の外周面部分には第3のリアクタンス素子23および第4のリアクタンス素子24が設けられている。図7においては、その途中にギャップを有する導電パターン線路によりコンデンサを形成している。これらのリアクタンス素子は、その形状を研摩することにより変更し、それぞれの素子値を変更することが可能であり、量産時のアンテナ特性の調整に利用できる。図7のアンテナにおいては、X軸上にインダクタが設けられ、Y軸上にコンデンサが設けられているため、X軸上の共振電流の共振周波数はY軸上のものと比較して高くなるため、各リアクタンス値を最適化することにより図5に示したような特性を得ることができる。
【0041】
尚、図5のVSWR特性のVSWR<3の帯域において、低域側においてはY軸と平行な偏波が支配的となり、また、高域側においてはX軸と平行の偏波が支配的となる。また、図7のアンテナ構成により円偏波アンテナを具現化した場合、アンテナ構造がX軸とY軸の交点において点対称であるため、X軸上およびY軸上に発生する共振電流の値をほぼ同様のものとすることができ、高い軸比を得やすい。図中の固定用端子25は、このアンテナを高周波回路基板に実装する時に高周波回路基板にはんだ固定され、アンテナが振動等によって高周波回路基板から剥離することを防ぐことができる。
【0042】
図8(a)及び図8(b)には本発明の他の実施形態を示す。図8(a)のアンテナは、平面の導電材料からなるアンテナ電極18が同じく平面の導電材料からなるグランド電極19の上方に対向して配置されている。アンテナ電極18のX軸上の概ね端部には第1のリアクタンス素子21と第1のスイッチ27がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に直列接続され、また、アンテナ電極18のY軸上端部には第2のリアクタンス素子22と第2のスイッチ28がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に直列接続される。更に、X軸とY軸の交点において、両軸に対して45度の角度を有する軸上のアンテナ電極18の端部に信号電極20が配置され、アンテナ電極18とグランド電極19に電気的に接続されている。
【0043】
アンテナ電極18の形状は第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がOFFの時にX軸およびY軸の電気長が等しくなるように設計されている。また、第1のリアクタンス素子21および第2のリアクタンス素子22の素子値は、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がONの時のX軸上とY軸上の電気長が等しくなるように設計されている。図8(b)のアンテナは、スイッチ27、28とリアクタンス素子21,22が並列に配置された場合を示しており、スイッチの状態により、アンテナ電極18に装荷されるリアクタンス値を変更し、アンテナの共振周波数や帯域幅、又、放射特性を変更することができる。
【0044】
図9に図8(a)のアンテナの第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の状態によるVSWR特性の変化を示している。図9(a)には第1のスイッチ27がONで第2のスイッチ28がOFFの時のVSWR特性が示されている。第1のスイッチ27がONであるため、第1のリアクタンス素子21であるコンデンサが機能し、X軸上の共振周波数F1がY軸の共振周波数F2よりも下がることを示している。よって、VSWR<3の帯域における低域側においてはX軸方向の偏波が支配的となり、広域側においてはY軸方向の偏波が支配的となる。
【0045】
これに対して、第1のスイッチ27がOFFで第2のスイッチ28がONの場合のVSWR特性を図9(b)に示す。この場合は、Y軸上のリアクタンス素子22であるコンデンサのみが機能し、共振周波数がF1に変移する。つまり、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の状態により、アンテナの共振周波数および帯域幅は同一でありながら、その偏波方向をX軸とY軸の間で切り替えることが可能となり、時間的に偏波面を変更可能な偏波ダイバーシティアンテナを実現することができる。
【0046】
尚、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28が共にONの場合は、共振周波数がF1でX軸、Y軸の両軸偏波を有するアンテナとして機能させることができ、また第1のスイッチ27および第2のスイッチ28が共にOFFの場合は、共振周波数がF2でX軸、Y軸の両軸偏波を有するアンテナとして機能させる。また、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28は、PINダイオードやメカニカルスイッチ、またはMEMSスイッチ等により具現化される。更に、図8の実施形態においては、第1のリアクタンス素子21および第2のリアクタンス素子22をコンデンサにて具現化しているが、インダクタによっても時間的に偏波方向が切り替わる偏波ダイバーシティを構成することは可能である。但し、この場合には、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がONの場合は、X軸およびY軸の共振周波数はOFF時に比べて高くなるため、それを考慮してアンテナを設計する必要がある。
【0047】
図10に本発明のアンテナの他の実施形態を示す。平面の導電材料からなるアンテナ電極18が同じく平面の導電材料からなるグランド電極19の上方に対向して配置されている。アンテナ電極18のX軸上の概ね端部には第1のリアクタンス素子21と第1のスイッチ27がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に直列接続され、また、アンテナ電極18のY軸上端部には第2のリアクタンス素子22と第2のスイッチ28がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に直列接続される。更に、X軸とY軸の交点において、両軸に対して45度の角度を有する軸上のアンテナ電極18の端部に信号電極20が配置され、アンテナ電極18とグランド電極19に電気的に接続されている。
【0048】
アンテナ電極18の形状は第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がOFFの時にX軸の電気長がY軸の電気長より短くなるように設計されている。また、第1のリアクタンス素子21であるコンデンサの値は、第1のスイッチ27がONで第2のスイッチ28がOFFの時のX軸上の共振電流の位相に対してY軸上の共振電流の位相が90度進むように設定される。また、第2のリアクタンス素子22であるインダクタの値は、第1のスイッチ27がOFFで第2のスイッチ28がONの時のX軸上の共振電流の位相に対してY軸上の共振電流の位相が90度遅れるように設定される。このように電気長が等しくなるように設計されている。また第2のリアクタンス素子22の素子値は、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がONの時のX軸上とY軸上の電気長が等しくなるように設計されている。
【0049】
このアンテナの特性を図11に示す。図11(a)には第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がOFFの時のVSWR特性が示されており、X軸上の電気長がY軸の電気長より短い為、VSWR<3の帯域における低域側においてはX軸方向の偏波が支配的となり、広域側においてはY軸方向の偏波が支配的となる。図11(b)には、第1のスイッチ27がONで第2のスイッチ28がOFFのときのVSWR特性およびX軸およびY軸上の共振電流の位相特性を示している。X軸上の共振周波数がF2からF3へ第1のリアクタンス素子21の効果で下がり、周波数F1と周波数F3の中間の周波数F4で、X軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度進んでいることが分かる。これにより、周波数F4においては左旋円偏波アンテナとして動作する。
【0050】
また、図11(c)には、第1のスイッチ27がOFFで第2のスイッチ28がONの時のVSWR特性およびX軸およびY軸上の共振電流の位相特性を示している。Y軸上の共振周波数がF1からF5へ第2のリアクタンス素子22の効果で上がり、周波数F2と周波数F5の中間の周波数F6で、X軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度遅れていることが分かる。これにより、周波数F6においては右旋円偏波アンテナとして動作する。
【0051】
以上より、各スイッチの状態により、広帯域アンテナまたは左旋円偏波アンテナまたは右旋円偏波アンテナと動作させることができ、時間的に偏波方向、周波数帯域を変移可能なダイバーシティアンテナと具現化することができる。尚、第1のリアクタンス素子21および第2のリアクタンス素子22の選択の仕方により、第1のスイッチ27がONで第2のスイッチ28がOFFの状態で右旋円偏波を発生すること、また第1のスイッチ27がOFFで第2のスイッチ28がONの状態で左旋円偏波を発生することが可能であることは言うまでも無い。また、第1のスイッチ27と第2のスイッチ28が共にOFFの場合にX軸上の電気長がY軸上の電気長より長い場合は、第1のリアクタンス素子21をインダクタで構成し、第2のリアクタンス素子22をコンデンサで構成することにより、同様の特性を得ることができる。
【0052】
図12に本発明の他の実施形態を示す。平面の導電材料からなるアンテナ電極18が同じく平面の導電材料からなるグランド電極19の上方に対向して配置されている。アンテナ電極18のX軸上の端部には第1のリアクタンス素子21と第1のスイッチ27がアンテナ電極18とグランド電極19の間に電気的に直列接続されており、X軸とY軸の交点において、両軸に対して45度の角度を有する軸上のアンテナ電極18の端部に信号電極20が配置され、アンテナ電極18とグランド電極19に電気的に接続されている。アンテナ電極18のX軸上の端部は削除されている。
【0053】
図13(a)に示すように、第1のスイッチ27がOFFのときに、X軸上の共振電流の共振周波数F2がY軸上の共振電流の共振周波数F1より高くなるように設計されているとともに、周波数F1とF2の中間周波数F3において、X軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度進むように削除するアンテナ電極の量を調整している。これにより周波数F3においては左旋円偏波として動作する。
【0054】
次に、図13(b)に示すように、第1のスイッチ27がONの場合には、X軸上の共振電流の共振周波数がY軸の共振周波数F1よりも低くなるように、また、周波数F1とF4の中間周波数F5において、X軸上の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相よりも90度遅れるように第1のリアクタンス素子21であるコンデンサの素子値を決定している。以上、説明したように、第1のスイッチ27の状態により円偏波アンテナの旋回方向を時間的に切り替えることが可能であるため、時間的に旋回方向を切り替えられる円偏波ダイバーシティを実現することができる。尚、第1のリアクタンス素子21および第1のスイッチ27を図12のX軸上でなくY軸上に設ける場合は、第1のリアクタンス素子21としてインダクタを使用すれば同様の特性を得ることができる。
【0055】
X軸とY軸の交点には第2の信号電極29が設けられている。この点はX軸上およびY軸上に発生する共振電流が最大となるとともにアンテナ電極18とグランド電極19の電位が同電位(0電位)となる点であるため、信号電極20との間に大きなアイソレーションを取ることが可能である。よって、1つのアンテナに2つの信号電極を設けることが可能であり、実質的にアンテナの小型化を実現することができると共に、第1のスイッチ27の状態により、第2の信号電極29からアンテナを見た時の共振周波数を変移させるため、周波数ダイバーシティとして機能させることができる。
【0056】
図14に本発明の他の実施形態を示す。平面の導電材料からなるアンテナ電極18が同じく平面の導電材料からなるグランド電極19の上方に対向して配置されている。アンテナ電極18のX軸上の端部には第1のリアクタンス素子21と第1のスイッチ27および第2のリアクタンス素子22と第2のスイッチ28が設けられ、また、アンテナ電極18のY軸上端部には第3のリアクタンス素子23と第3のスイッチ30および第4のリアクタンス素子24と第4のスイッチ31が設けられている。更に、X軸とY軸の交点において、両軸に対して45度の角度を有する軸上のアンテナ電極18の端部に信号電極20が配置され、アンテナ電極18とグランド電極19に電気的に接続されている。アンテナ電極18の形状はすべてのスイッチがOFFの時にX軸の電気長とY軸の電気長が等しくなるように設計されている。また、第1のリアクタンス素子21であるコンデンサと第3のリアクタンス素子23であるコンデンサの値は、第2のスイッチ28と第4のスイッチ31がOFFの状態で、第1のスイッチ27と第3のスイッチ30がONの状態でのX軸上とY軸上の電気長が等しくなるように設定されている。また、第2のリアクタンス素子22の素子値は、第1のスイッチ27と第2のスイッチ28がONでそれ以外のスイッチがOFFの場合に、X軸の共振電流の位相がY軸の共振電流の位相と比べて90度位相が遅くなるように設定されるとともに、第4のリアクタンス素子24の素子値は、第3のスイッチ30と第4のスイッチ31がONでそれ以外のスイッチがOFFの場合に、X軸の共振電流の位相がY軸の共振電流の位相と比べて90度位相が早くなるように設定される。
【0057】
この時のスイッチの状態とアンテナの共振周波数および偏波方向を図15に説明する。
【0058】
すべてのスイッチがOFFの場合、又は、第1のスイッチ27および第3のスイッチ30のみがONの場合は、X軸上およびY軸上の電気長が等しいため、共振周波数F1又はF2で動作するアンテナとなり、この時の偏波方向はX軸およびY軸の2軸を有する。つまり、単純な構造にて2軸の偏波ダイバーシティアンテナの共振周波数を切り替えることができる。又、X軸上およびY軸上に装荷するリアクタンス素子およびスイッチの数を増やすことにより、切り替え可能な共振周波数の数を増やすことが可能であることはいうまでも無い。
【0059】
次に、第1のスイッチ27のみがONの場合は、第1のリアクタンス素子21の影響によりX軸上の共振電流の共振周波数のみ周波数F2へ変化し、共振周波数F1および共振周波数F2で動作するアンテナとなる。ここで、F1とF2が近接するように第1のリアクタンス素子21の値を決定すれば、広帯域なアンテナとして動作させることもできる。偏波方向に関しては、周波数F2においてはX軸に平行な偏波で、周波数F1においてはY軸に平行な偏波方向でそれぞれ放射する。これに対して、第3のスイッチ30のみがONの場合は、アンテナの有する帯域幅、共振周波数は同一となるが、偏波方向が逆となる。これにより、時間的に偏波方向を切り替えられる偏波ダイバーシティアンテナを実現できる。
【0060】
次に、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28のみがONの場合、周波数F5においてX軸の共振電流の位相がY軸の共振電流の位相に対して90度遅れているため、周波数F5において右旋円偏波が放射される。それに対して、第3のスイッチ30および第4のスイッチ31のみがONの場合、周波数F5においてY軸の共振電流の位相がX軸の共振電流の位相に対して90度遅れているため周波数F5において左旋円偏波が放射される。つまり、時間的に円偏波の旋回方向を切り替えることが可能なダイバーシティアンテナを実現できる。
【0061】
尚、第3のスイッチ30および第4のスイッチ31がONの場合に、第4のリアクタンス素子であるインダクタの素子値を小さくすることで、Y軸上の共振電流の共振周波数をX軸上の共振電流の共振周波数F1より高い周波数F6に設定し、さらに、周波数F1と周波数F6の中間の周波数F7において、X軸の共振電流の位相がY軸上の共振電流の位相に対して90度遅れるように第4のリアクタンス素子24であるインダクタの素子値を設定することにより、右旋円偏波を放射することができる。このことは、第2のリアクタンス素子22であるインダクタの値を小さくした場合にも当てはまり、この場合は2つの周波数で左旋円偏波アンテナとして動作させることが可能である。
【0062】
以上のように、各スイッチの状態を制御することにより、1つのアンテナで種々の特徴を持たせることができ、アンテナの小型化と低コスト化を図ることができる。
【0063】
図16(a)〜図16(h)に本発明の実施形態の詳細を示す。このアンテナは、誘電体材料よりなる本体26の平坦な上面に導電材料により形成される長方形状のアンテナ電極18が設けられ、本体26の下面中央部には凸部が形成され(X軸上およびY軸上においてアンテナ電極18の周辺部から電気長でλ/8の位置に対向する本体26の下面位置から形成されている)、本体26の下面のほぼ全面にはグランド電極19が設けられてある。また、グランド電極19の一部にグランド電極非形成部が設けられ、そこにグランド電極19と非接触状態にて信号電極20および第1のリアクタンス素子への接続線路32および第2のリアクタンス素子への接続線路33が設けられており、信号電極20および第1のリアクタンス素子への接続線路32および第2のリアクタンス素子への接続線路33の上端部はアンテナ電極18に電気的に接続されている。
【0064】
アンテナ電極18に第1のリアクタンス素子への接続線路32および第2のリアクタンス素子への接続線路33を介して接続されるリアクタンス素子やスイッチはアンテナ電極18の下方で高周波回路基板35に実装される。このような構成を取ることにより、アンテナ電極18とグランド電極19の間隔がアンテナ電極18の中央部が大きくなるため、アンテナ電極18の中央部付近の特性インピーダンスが大きくなり、SIR(Stepped Impedence Resonator)共振器の原理よりアンテナの小型化を図ることが可能となる。尚、平坦なアンテナ電極18の形状を中央に突起のある凸形状とすることにより、更に小型化を図ることが可能となる。また、本体26の下面凸部のみが高周波回路基板35に実装され、高周波回路基板35の上のそれ以外の領域には高周波回路部品34が実装可能となることにより、高周波回路基板上の実質的な実装面積を増やすことができ、通信機器の小型化を図ることが可能となる。
【0065】
図17(a)〜図17(h)に本発明の他の実施形態を示す。図17(a)〜図17(h)のアンテナは、誘電体により構成された本体26の上面に長方形状のアンテナ電極18を設け、このアンテナ電極18の周辺角部に信号電極20を設ける。また、アンテナ電極18のX軸とY軸の交点上に第2の信号電極29を設けると共に、X軸上に第1のリアクタンス素子への接続線路32および第2のリアクタンス素子への接続線路33を設け、Y軸上に第3のリアクタンス素子への接続線路36および第4のリアクタンス素子への接続線路37が設けられている。更に、本体26の下面中央部を凹部形状とし、第2の信号電極29は導電性ピン38で構成され、この下端部はこの凹部内側へ貫通している。また、この凹部内側で、高周波回路基板35上にはアンテナ電極18に各リアクタンス素子への接続線路を介して接続されるリアクタンス素子やスイッチ、またそれ以外の整合回路やIC等の高周波回路部品34が実装される。尚、第2の信号電極29は高周波回路基板35の上に形成された高周波回路と接続される伝送線路と電気的に接続される。
【0066】
このようなアンテナ構成を取ることにより、アイソレーションの取れた2つの信号電極を有するアンテナの実装面積を低減できると共に、本体26の下面の凹部により形成される空域部分により、アンテナの中央部分のインピーダンスを高くすることができるため、アンテナの小型化を図ることもできる。また、アンテナ電極18にはX軸とY軸の両方の軸に線対称となるように4つのスロット41が設けられている。これによりX軸およびY軸周辺のアンテナ電極18の幅がアンテナ電極18の端部から電気長でλ/8の位置で狭くなる。よって、X軸上およびY軸上の特性インピーダンスがアンテナ電極18の端部から電気長でλ/8の位置で大きくなるため、SIR共振器の原理よりアンテナを小型化することが可能となる。
【0067】
更に、本体26の外周部から内側へ電気長でλ/8の位置までを第1の基材39で構成し、それ以外を第2の基材40で構成し、第1の基材39の比透磁率を比誘電率で割った値が第2の基材40の比透磁率を比誘電率で割った値よりも小さく設定することにより、アンテナ電極18の中央周辺の特性インピーダンスを大きく設定することができ、アンテナを小型化することが可能となる。尚、アンテナ電極18の端部からλ/8の位置で特性インピーダンスを変化させるのは、この位置でインピーダンスを変化させた時が最もアンテナを小型化できるためであり、λ/8以外のそれに近い値でインピーダンスを変化させても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【0068】
【発明の効果】
以上のように本発明は、導電材料にて構成されるアンテナ電極と、このアンテナ電極に電気的に結合させた信号電極と、アンテナ電極の対向部分に設けたグランド電極とを備え、前記アンテナ電極はX軸とそれに直交またはほぼ直交するY軸のいずれか一方または両方の軸上に1つまたは複数のリアクタンス素子を設け、信号電極はX軸、Y軸の交点からほぼ45度の本体部分に形成したアンテナであり、リアクタンス素子によりアンテナ電極を小型にできると共に、1つのアンテナにより2つの共振特性を有することを利用し、広帯域なアンテナを構成することができる。また、リアクタンス素子と共にスイッチを設けることにより、偏波方向や円偏波の旋回方向を時間的に変更できるダイバーシティアンテナを1つのアンテナにより具現化でき、低コスト化、小型化を図ることができ、よって、本発明のアンテナが実装された通信機器を小型で低コストとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のアンテナを用いた電子機器の斜視図
【図2】同電子機器の要部の断面図
【図3】同電子機器の回路図
【図4】本発明の実施形態のアンテナの斜視図
【図5】図4のアンテナのVSWR特性図
【図6】(a)、(b)リアクタンス素子によるVSWR特性変移図
【図7】(a)本発明の他の実施形態のアンテナの表面側の斜視図
(b)同アンテナの裏面側の斜視図
【図8】(a)、(b)本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
【図9】(a)、(b)図8のアンテナのVSWR特性図
【図10】本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
【図11】(a)、(b)、(c)図10のアンテナのVSWR特性図と位相特性図
【図12】本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
【図13】(a)、(b)図12のアンテナのVSWR特性図と位相特性図
【図14】本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
【図15】図14のアンテナの各スイッチにおけるVSWR特性図
【図16】(a)本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
(b)本発明の他の実施形態のアンテナの断面図
(c)本発明の他の実施形態のアンテナの上面図
(d)本発明の他の実施形態のアンテナの第1側面図
(e)本発明の他の実施形態のアンテナの第2側面図
(f)本発明の他の実施形態のアンテナの第3側面図
(g)本発明の他の実施形態のアンテナの第4側面図
(h)本発明の他の実施形態のアンテナの下面図
【図17】(a)本発明の他の実施形態のアンテナの斜視図
(b)本発明の他の実施形態のアンテナの断面図
(c)本発明の他の実施形態のアンテナの上面図
(d)本発明の他の実施形態のアンテナの第1側面図
(e)本発明の他の実施形態のアンテナの第2側面図
(f)本発明の他の実施形態のアンテナの第3側面図
(g)本発明の他の実施形態のアンテナの第4側面図
(h)本発明の他の実施形態のアンテナの下面図
【符号の説明】
18 アンテナ電極
19 グランド電極
20 信号電極
21 第1のリアクタンス素子
22 第2のリアクタンス素子
27 第1のスイッチ
28 第2のスイッチ

Claims (21)

  1. 導電材料にて構成されるアンテナ電極と、このアンテナ電極に電気的に結合させた信号電極と、アンテナ電極の対向部分に設けたグランド電極とを備え、前記アンテナ電極はX軸とそれに直交またはほぼ直交するY軸のいずれか一方または両方の軸上に1つまたは複数のリアクタンス素子を設け、信号電極はX軸、Y軸の交点からほぼ45度の角度を有する直線上に形成したアンテナ。
  2. リアクタンス素子のアンテナ電極に電気的に接続されていない端部をグランド電極に接続した請求項1に記載のアンテナ。
  3. アンテナ電極のX軸、Y軸の交点に対して概ね点対称の位置に前記リアクタンス素子を設けた請求項1に記載のアンテナ。
  4. リアクタンス素子とともにその近傍にスイッチを設けた請求項1に記載のアンテナ。
  5. リアクタンス素子および/またはスイッチは高周波回路基板上に実装される請求項4に記載のアンテナ。
  6. アンテナ電極のX軸とY軸の概ね交点の位置に第2の信号電極を設けた請求項1に記載のアンテナ。
  7. アンテナ電極のX軸およびY軸上の電気長を概ね半波長とした請求項1に記載のアンテナ。
  8. アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上にリアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがONの時はY軸上のスイッチがOFFであり、Y軸上のスイッチがONの時はX軸上のスイッチがOFFとなるように構成した請求項4に記載のアンテナ。
  9. アンテナ電極のX軸上のスイッチがONの時のX軸上の電気長とY軸上のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しいと共に、X軸上のスイッチがOFFの時のX軸上の電気長とY軸上のスイッチがOFFの時のY軸上の電気長が等しくなるように構成した請求項8に記載のアンテナ。
  10. アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上にリアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、Y軸上のスイッチがONの時のY軸上の電気長が異なる構成とした請求項4に記載のアンテナ。
  11. アンテナ電極のX軸およびY軸の両方の軸上にリアクタンス素子とスイッチが設けられ、X軸上のスイッチがOFFの時のX軸上の電気長と、Y軸上のスイッチがOFFの時のY軸上の電気長が異なる構成とした請求項4に記載のアンテナ。
  12. アンテナ電極のX軸上のスイッチがOFFであると共にY軸上のスイッチがONの時は右旋円偏波アンテナまたは左旋円偏波アンテナで動作し、Y軸上のスイッチがOFFであると共にX軸上のスイッチがONの場合にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成した請求項10または請求項11に記載のアンテナ。
  13. アンテナ電極のX軸上およびY軸上のスイッチが共にONである時に広帯域アンテナまたは2帯域アンテナとして動作するように構成した請求項10または請求項11に記載のアンテナ。
  14. X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸またはY軸の一方の軸上にリアクタンス素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記リアクタンス素子値を選択した請求項4に記載のアンテナ。
  15. X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸とY軸を比較したとき電気長の短いほうの軸上にコンデンサ素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記コンデンサ素子値を選択した請求項4に記載のアンテナ。
  16. X軸およびY軸の長さを調整することにより単体で円偏波アンテナとして動作するアンテナ電極において、X軸とY軸を比較したとき電気長の長いほうの軸上にインダクタ素子とスイッチを具備し、スイッチがONの時にもアンテナ電極が円偏波アンテナとして動作するように前記インダクタ素子値を選択した請求項4に記載のアンテナ。
  17. アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONで第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの時に右旋円偏波または左旋円偏波で動作し、第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの時にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成した請求項4に記載のアンテナ。
  18. アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONで第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの時に右旋円偏波または左旋円偏波で動作し、第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの時にその逆の旋回方向の円偏波アンテナとして動作するように構成した請求項4に記載のアンテナ。
  19. アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第2のスイッチがONで第3のスイッチおよび第4のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第2のスイッチがOFFで第3のスイッチおよび第4のスイッチがONの場合の両方の状態共に右旋円偏波または左旋円偏波のどちらか一方の偏波のみで動作するように構成した請求項4に記載のアンテナ。
  20. アンテナ電極のX軸上の第1の点に第1のリアクタンス素子および第1のスイッチを備え、X軸上の第2の点に第2のリアクタンス素子および第2のスイッチを備え、Y軸上の第3の点に第3のリアクタンス素子および第3のスイッチを備えると共にY軸上の第4の点に第4のリアクタンス素子および第4のスイッチを備え、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第1のスイッチがONの時のX軸上の電気長と、第2のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第3のスイッチがONの時のY軸上の電気長が等しく、第1のスイッチおよび第4のスイッチがONで第2のスイッチおよび第3のスイッチがOFFの場合および第1のスイッチおよび第4のスイッチがOFFで第2のスイッチおよび第3のスイッチがONの場合の両方の状態共に右旋円偏波または左旋円偏波のどちらか一方の偏波のみで動作するように構成した請求項4に記載のアンテナ。
  21. 請求項1に記載のアンテナに送信回路と受信回路の少なくとも一方を電気的に結合した電子機器。
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