JP2004273203A - 導光体、およびそれを用いた表示体 - Google Patents

導光体、およびそれを用いた表示体 Download PDF

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Abstract

【課題】導光体本体の厚さを薄くすることを実現しつつ、入射光に対する光の利用効率を高めることができると共に、平面的に光を効率よく均一に拡げること。
【解決手段】平面的に光を導光させる平面状の導光体において、入射光を導光体本体1の内部へ取り入れる入射カップラ2を、導光体本体1上の平面部に少なくとも1個配置し、入射カップラ2を、入射光を導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子で構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面的に光を導光させる平面状の導光体、およびそれを用いた表示体に係り、特に平面照明光源用の導光体、およびその導光体からの射出光をLCDパネル等の表示素子の照明光とする表示体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、平面的に光を導光させる平面状の導光体は、LCDパネル等の表示素子の背面光源用光学部材としての利用をはじめとして、多くの用途で使用されてきている。
【0003】
特に、LCDパネル等の表示素子の背面光源用光学部材としての導光体は、典型的には、1〜数mm程度の厚さの透明樹脂で形成されている。
【0004】
また、導光体への光の入射は、一般的に、導光体の端面において平面部に垂直な方向から行なわれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の導光体においては、入射光に対する光の利用効率の低下や、好ましくない光成分(例えば、輝度むらや、照明光として利用しきれない成分等)の発生等の光学的な問題がある。
【0006】
また、光源の大きさが小さく、数が少ない場合には、平面的に光を効率よく均一に拡げることが難しい。
【0007】
一方、入射光に対する光の利用効率を低下させないようにするためには、導光体自身の厚みを厚くしなければならないことから、導光体自身の厚みを薄くすることが考えられるが、それを実現できないのが現状である。
【0008】
この導光体自身の厚みは、製品を薄くすることができないという問題に留まらず、重量、製造コスト等の面でも問題がある。
【0009】
本発明の目的は、導光体本体の厚さを薄くすることを実現しつつ、入射光に対する光の利用効率を高めることができると共に、平面的に光を効率よく均一に拡げることが可能な導光体、およびそれを用いた表示体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に対応する発明では、平面的に光を導光させる平面状の導光体において、入射光を導光体本体の内部へ取り入れる入射カップラを、導光体本体上の平面部に少なくとも1個配置し、入射カップラを、入射光を導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子で構成するようにしている。
【0011】
従って、請求項1に対応する発明の導光体においては、入射光を導光体本体の内部へ取り入れる入射カップラを、導光体本体上の平面部に配置することにより、入射カップラの大きさを導光体本体の厚みに限定されることなく決定することができ、入射光の十分な取り入れ効率を得るための大きさの入射カップラを使用することができる。
これにより、平面状の導光体本体に光を効率良く入射させることができると共に、導光体本体の厚さを薄くすることができる。
特に、入射カップラを構成する回折光学素子も、その他の光学素子に比べて薄い構造(典型的には0.1〜10μm程度)で良いため、導光体を平滑な板もしくはフィルムとして容易に取り扱うことができる。
また、構成が極めて簡単であり、構成材料が少なくてよいため、安価に製造することができる。
さらに、光学的には、回折光学素子の機能により、光を均一に拡げることができ、特に光源の大きさが小さく、数が少ないような場合でも(1つの場合でも)、均一に光を導光させることができる。
さらにまた、光源と導光体本体との位置関係が若干ずれても、導光体本体への光の入射効率が著しく変化することがなく、光源と導光体本体とのアライメントが簡便となる。
【0012】
また、請求項2に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の導光体において、入射カップラにより、入射光を導光体本体の内部へ臨界角以上の角度で取り入れるようにしている。
【0013】
従って、請求項2に対応する発明の導光体においては、入射カップラで、入射光を導光体本体の内部へ臨界角以上の角度で取り入れることにより、平面状の導光体本体の両平面部では全反射が起こり、平面状の導光体本体の内部を極めて効率良く導光させることができる。
【0014】
さらに、請求項3に対応する発明では、上記請求項1または請求項2に対応する発明の導光体において、導光体本体の内部を導光する光を導光体本体の外へ射出する射出カップラを、導光体本体上に少なくとも1個配置するようにしている。
【0015】
さらにまた、請求項4に対応する発明では、上記請求項3に対応する発明の導光体において、射出カップラを、回折光学素子で構成するようにしている。
【0016】
従って、請求項3および請求項4に対応する発明の導光体においては、導光体本体の内部を導光する光を導光体本体の外へ射出する射出カップラを、導光体本体上に配置することにより、平面状の導光体本体の内部から、射出カップラを配置した位置において効率良く光を射出することができる。
すなわち、平面上の任意の位置から選択的に光を射出することができ、その他の領域では光が導光するため、極めて効率良く光を利用することができる。
また、射出カップラを構成する回折光学素子も、その他の光学素子に比べて薄い構造(典型的には0.1〜10μm程度)で良いため、導光体を板もしくはフィルムとして取り扱うことができる。
【0017】
一方、請求項5に対応する発明では、上記請求項3または請求項4に対応する発明の導光体において、射出カップラの大きさを、入射カップラに近い側は小さくし、入射カップラから離れるにしたがって大きくなるようにしている。
【0018】
従って、請求項5に対応する発明の導光体においては、射出カップラの大きさを、入射カップラに近い側は小さくし、入射カップラから離れるにしたがって大きくなるようにすることにより、射出カップラの大きさに応じて、射出カップラの光学的設計を大きく変更することなく、導光中の光から射出光へ変換される割合を制御することができるため、平面状の導光体本体から均一に光を射出することができる。
【0019】
また、請求項6に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とするようにしている。
【0020】
従って、請求項6に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とすることにより、例えばエンボス技術等を用いて、導光体を容易かつ安価に量産することができる。
特に、入射カップラと射出カップラとを、共に表面レリーフ型回折素子とした場合には、一度の成形によって全ての機能を持った導光体を形成することができる。この時、入射カップラと射出カップラを同一面に形成すると製造がより簡便となる。
【0021】
さらに、請求項7に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項6のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォーム、もしくはブレーズド回折格子とするようにしている。
【0022】
従って、請求項7に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォーム、もしくはブレーズド回折格子とすることにより、導光体本体への光の入射時、あるいは/および導光体本体からの光の射出時における光の利用効率を極めて高くすることができる。
【0023】
さらにまた、請求項8に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とするようにしている。
【0024】
従って、請求項8に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とすることにより、光の利用効率を極めて高くすることができると共に、体積型回折素子の入射角度依存性や波長選択性によって、ノイズとなる光の遮断や表示色のコントロールをすることができる。
【0025】
一方、請求項9に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項8のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、透過型回折素子とするようにしている。
【0026】
従って、請求項9に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、透過型回折素子とすることにより、近接して配置することが可能であるため、アライメントの誤差が影響し難く、簡便な組み立てを行なうことができる。
また、反射層等を設ける必要がないため、極めて少ない工程で作製することができる。
【0027】
また、請求項10に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項8のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、反射型回折素子とするようにしている。
【0028】
従って、請求項10に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、反射型回折素子とすることにより、導光体本体における光の入射面と対向する面に配置するため、反射層等を設けることが可能となり、光の損失が極めて少なく、容易に高効率にすることができる。
また、表面レリーフ型回折素子とした場合には、最適な回折効率の構造の高さとした時に、透過型回折素子の場合に比べて、構造上の高さを小さくすることができ、作製が容易となる。
さらに、体積型回折素子とした場合には、波長選択性を利用して波長を選択的に導光することができる。
【0029】
さらに、請求項11に対応する発明では、上記請求項3乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の導光体において、射出カップラを、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素で構成するようにしている。
【0030】
従って、請求項11に対応する発明の導光体においては、射出カップラを、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素で構成することにより、容易に作製することが可能であり、均一な散乱を得ることができる。
特に、入射カップラを、表面レリーフ型回折素子とした場合には、表面の凹凸の複製によって、簡便に入射と射出の機能を備えた導光体を形成することができる。
【0031】
一方、請求項12に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項11のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラを、導光体本体の光入射面と対向する面に配置された反射型回折素子とし、入射カップラが配置された導光体本体の平面部のほぼ全面に亘って反射層を備えるようにしている。
【0032】
従って、請求項12に対応する発明の導光体においては、入射カップラを、導光体本体の光入射面と対向する面に配置された反射型回折素子とし、入射カップラが配置された導光体本体の平面部のほぼ全面に亘って反射層を備えることにより、入射カップラにおける光の損失を極小化すると共に、導光体本体から光が射出するのは反射層がない面のみとなるため、導光体全体の光の損失も極めて少なく、容易に高効率な導光体を得ることができる。
【0033】
また、請求項13に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項12のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラが配置された導光体本体の平面部上に、射出カップラを複数個配置するようにしている。
【0034】
従って、請求項13に対応する発明の導光体においては、入射カップラが配置された導光体本体の平面部上に、射出カップラを複数個配置することにより、形成面が導光体本体の一面だけでよく、簡便に作製することができる。
特に、入射カップラと射出カップラとを、表面レリーフ型回折素子とした場合には、成形する面を一面のみにすることができ、極めて安価かつ容易に量産を行なうことができる。
【0035】
さらに、請求項14に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項13のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子で構成するようにしている。
【0036】
従って、請求項14に対応する発明の導光体においては、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子で構成することにより、発散する光が入射すると、平行光状の光(あるいは発散する度合いの異なる光)として回折し、平行光状の光が入射すると、発散する光を回折する。
従って、点光源等からの光を導光体本体内に導く入射カップラとして、あるいは導光体本体内の光を適切に拡げて射出する射出カップラとして、極めて適している。
さらに、曲線の形状によって、拡がり方を簡便にコントロールすることができる。
【0037】
一方、請求項15に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項14のいずれか1項に対応する発明の導光体において、導光体本体の平面部と水平な面内における主導光方向に対してほぼ直交する方向において、入射カップラから導光体本体内へ入射光が60度以上かつ180度以下の角度でほぼ均一な光強度分布に拡がって入射するようにしている。
【0038】
従って、請求項15に対応する発明の導光体においては、導光体本体の平面部と水平な面内における主導光方向に対してほぼ直交する方向において、入射カップラから導光体本体内へ、入射光が60度以上かつ180度以下の角度でほぼ均一な光強度分布に拡がって入射するようにすることにより、導光体本体の主導光方向に対してほぼ直交する方向において、平面内に均一に光を拡げることができる。
また、入射光の角度を、好ましくは90度以上にすることにより、導光する光の均一性が向上すると共に、入射カップラ周辺の光の不均一な領域を狭めることができる。
【0039】
また、請求項16に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項15のいずれか1項に対応する発明の導光体において、導光体本体の平面部とほぼ垂直な面内において、入射カップラから導光体本体内へ入射光がほぼ平行光状として入射するようにしている。
【0040】
従って、請求項16に対応する発明の導光体においては、導光体本体の平面部とほぼ垂直な面内において、入射カップラから導光体本体内へ入射光がほぼ平行光状として入射するようにすることにより、射出カップラでの射出光の制御が容易となり、不必要な光の発生を抑制して、平面内で好ましい光量分布を持った射出光を高効率で得ることができる。
【0041】
さらに、請求項17に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項16のいずれか1項に対応する発明の導光体において、導光体本体の厚みを、0.5mm以下とするようにしている。
【0042】
従って、請求項17に対応する発明の導光体においては、導光体本体の厚みを、0.5mm以下とすることにより、光の利用効率を高くしながら、厚さの薄い導光体を実現することができる。
また、作製工程において曲げることも可能であり、簡便に作製することができ、安価な製品を容易に実現することができる。
さらに、本発明の導光体を光源として、フィルムLCD等の表示素子と組み合わせて、フレキシブルな表示体を構成することができる。
特に、導光体本体の厚みが0.2mm以下である場合には、巻き取り機構を持った製造装置での作製も容易であり、量産性が極めて高いものとなる。
【0043】
さらにまた、請求項18に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項17のいずれか1項に対応する発明の導光体において、入射光を発生する光源の導光体本体側を平坦とし、導光体本体と光源とを、密着もしくは接着材料を介して一体とするようにしている。
【0044】
従って、請求項18に対応する発明の導光体においては、入射光を発生する光源の導光体本体側を平坦とし、導光体本体と光源とを、密着もしくは接着材料を介して一体とすることにより、アライメントがずれることなく、安定して高効率に導光体本体に光を取り入れることができる。
また、光源から導光体への光の入射時に、反射等による損失を無くすることができる。
【0045】
一方、請求項19に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項18のいずれか1項に対応する発明の導光体の光射出面に、LCDパネル等の表示素子を配置している。
【0046】
従って、請求項19に対応する発明の表示体においては、上記請求項1乃至請求項18のいずれか1項に対応する発明の導光体の光射出面に、LCDパネル等の表示素子を配置することにより、光の利用効率が高く、明るくてかつ厚さの薄い表示体を実現することができる。
【0047】
また、請求項20に対応する発明では、上記請求項19に対応する発明の表示体において、LCDパネル等の表示素子の1画素毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置するようにしている。
【0048】
従って、請求項20に対応する発明の表示体においては、LCDパネル等の表示素子の1画素毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置することにより、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高めることができる。
【0049】
さらに、請求項21に対応する発明では、上記請求項19に対応する発明の表示体において、LCDパネル等の表示素子の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置するようにしている。
【0050】
従って、請求項21に対応する発明の表示体においては、LCDパネル等の表示素子の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置することにより、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高くしたフルカラー表示を行なうことができる。
【0051】
また、請求項22に対応する発明では、上記請求項20または請求項21に対応する発明の表示体において、射出カップラが、LCDパネル等の表示素子位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにしている。
【0052】
従って、請求項22に対応する発明の表示体においては、射出カップラが、LCDパネル等の表示素子位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにすることにより、射出光が表示素子のセル内で集光もしくは集光に近い状態に細く絞られているため、表示素子と導光体本体とがセルの大きさの範囲内で変位しても、導光体からの射出光は表示素子のセルに入射し続ける。
従って、表示素子と導光体との組み合わせ時のアライメント誤差の許容量を大きくすることができ、容易に明るい表示体を安定して作製することができる。
また、集光する点と射出カップラの大きさ、表示素子と導光体との距離によって、表示素子のセルから射出する光の拡がりも制御することが可能であり、観察者から明るく観察される視域を任意に形成することができる。
【0053】
さらに、請求項23に対応する発明では、上記請求項19乃至請求項22のいずれか1項に対応する発明の表示体において、射出カップラが、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにしている。
【0054】
従って、請求項23に対応する発明の表示体においては、射出カップラが、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにすることにより、カラー表示を簡便に行なうことができる。
特に、フルカラー表示時には、カラーフィルター等の部材が必要なくなり、極めて高効率でかつ明るい表示を得ることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
本発明は、入射光を導光体本体の内部へ取り入れる入射カップラを、導光体本体上の平面部に配置し、入射カップラを、入射光を導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子で構成することを、基本的な特徴としている。
【0056】
以下、上記のような考え方に基づく本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0057】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す斜視図である。
【0058】
図1において、平面的に光を導光させる平面状の導光体本体1上の平面部に、入射光を導光体本体1の内部へ取り入れる入射カップラ2を少なくとも1個(本例では1個)配置し、当該入射カップラ2を、入射光を導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子で構成するようにしている。
【0059】
すなわち、LEDや半導体レーザー等の点光源3から発した光を、平面状の導光体本体1上の平面部に配置された入射カップラ2に入射し、入射カップラ2を構成する回折光学素子の回折機能により、主導光方向にほぼ直交する方向に拡がりながら、板状、もしくはフィルム状の導光体本体1へ取り入れるようにしている。
【0060】
また、本実施の形態では、導光体本体1の厚みを、0.5mm以下とするようにしている。
【0061】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射光を導光体本体1の内部へ取り入れる入射カップラ2を、導光体本体1上の平面部に配置するようにしていることにより、入射カップラ2の大きさ(面積)は導光体本体1の厚みには依存せずに決定することができ、光源3からの光の拡がり方を考慮して、入射光の十分な取り入れ効率を得るための大きさの入射カップラ2を使用することができる。
【0062】
これにより、平面状の導光体本体1に光を効率良く入射させることができると共に、導光体本体1の厚さを薄くすることができる。
【0063】
特に、入射カップラ2を構成する回折光学素子も、その他の光学素子に比べて薄い構造(典型的には0.1〜10μm程度)で良いため、導光体を平滑な板もしくはフィルムと同様に容易に取り扱うことができる。
【0064】
また、このような導光体は、構成が極めて簡単であり、構成材料が少なくてよいため、安価に製造することができる。
【0065】
さらに、光学的には、回折光学素子の機能により、光を均一に拡げることができ、特に入射カップラ2に光を入射する光源3の大きさが小さく、数が少ないような場合でも(1つの場合でも)、十分に広い範囲に均一に光を拡げて導光させることができる。
【0066】
さらにまた、導光体を薄くできるため、LCD表示装置の照明部材等の面光源としての利用をはじめとして、多くの用途に光利用効率の高い導光体として利用することができる。
【0067】
特に、導光体の厚みが0.5mm以下である場合には、光の利用効率を高くしながら、厚さの薄い導光体を実現することができる。
【0068】
一方、作製工程において曲げることも可能であり、簡便に作製することができ、安価な製品を容易に実現することができる。
【0069】
また、本実施の形態の導光体を光源として、フィルムLCD等の表示素子と組み合わせて(張り合わせることも可能)、フレキシブルな表示体を構成することができる。
【0070】
特に、導光体の厚みが0.2mm以下である場合には、巻き取り機構を持った製造装置での作製も容易であり、量産性が極めて高いものとなる。
【0071】
図2は、本実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す側面図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0072】
図2において、入射カップラ2により、入射光を導光体本体1の内部へ臨界角以上の角度で取り入れるようにしている。
【0073】
すなわち、入射カップラ2により、回折した光が導光体本体1の平面部に対して臨界角を超えた角度で進み、導光体本体1の平面部の界面(導光体本体1の外側との境界)で全反射するようにしている。
【0074】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2により、入射光を導光体本体1の内部へ臨界角以上の角度で取り入れるようにしていることにより、導光体本体1の平面部とほぼ直交する断面において、導光体本体1の内部を光が全反射する。
【0075】
すなわち、臨界角は、導光体本体1を構成する材料の屈折率と、導光体本体1の外側の媒質の屈折率とから決定される。
【0076】
例えば、前者の屈折率を1.5、後者の屈折率を1.0とすると、臨界角は約42度の角度であるため、それ以上の角度で導光体本体1内から導光体本体1界面に入射した光は全反射する。
【0077】
この全反射して導光された光は、損失が極めて少ないため、導光体として最適である。
【0078】
なお、導光体本体1内に光を分布させる方法としては、何度も反射させて導光させる方法と、入射カップラ2の回折光学素子の機能により、導光体本体1の平面部とほぼ直交する断面において回折光の角度分布を拡げておき、少ない反射回数(典型的には0回、もしくは1回)で導光体本体1内に分布させる方法とがある。
【0079】
これらは、導光体本体1の表面の反射効率、後述する射出カップラ等の条件に応じて適宜選択することができる。
【0080】
図3は、本実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す平面図であり、図1および図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0081】
図3において、平面状の導光体本体1に対して、相対的に小さな光源3、小さな入射カップラ2であっても、また光源3や入射カップラ2の数が少なくても、入射カップラ2を構成する回折光学素子の機能により、平面内の角度ξの範囲に光を拡げて回折しているために、別途光学素子を必要とすることなく、導光体の平面の幅方向において光を十分に拡げて導光させることができ、入射カップラ2付近の光が拡がっていない領域を狭くすることができる。
【0082】
また、図4に示すように、入射時の角度に対する光量分布(同図(a))を、より均一な回折光の分布(同図(b))へ変換する機能を、入射カップラ2を構成する回折光学素子を持たせることができ、極めて均一に平面内に光を拡げることができる。
【0083】
具体的な例としては、図5の平面図に示すような曲線状の回折格子パターンを用いると、光を拡げる効果が得られ、当該曲線の曲率や格子間隔を局所的に変更することで、光量分布の変換を実現することができ、角度ξの角度範囲においてほぼ均一な光量分布を形成することができる。
【0084】
用途によっては、回折光の光量分布は、角度に対して均一である必要はなく、導光体内で最適な分布を持つように適宜設計することが可能である。
【0085】
なお、これらの回折格子パターンは、導光体本体1上の入射カップラ2面における入射光の光量および角度の分布と、入射カップラ2から回折する光量および角度の分布とから、一般的な回折光学理論により決定することができる。
【0086】
ここで、導光体本体1の平面部と水平な面内における主導光方向に対してほぼ直交する方向において、入射カップラ2から導光体本体1内へ光が角度ξ=60度以上の角度でほぼ均一な光強度分布に拡がるようにすると、容易に平面内を均一に光を拡げることができる。
【0087】
例えば、主導光方向に対してほぼ直交する方向における導光体本体1の平面の幅が30mmの時、入射カップラ2の幅を5mmとすると、入射カップラ2から主導光方向に46.7mm離れた位置からは、導光体本体1の全幅に光を分布させることができる。
【0088】
ここで、好ましくは、角度ξ=90度以上にすると、均一性が向上すると共に、入射カップラ2周辺の光の不均一な領域を狭めることができる。
【0089】
この時、前述の場合と同一条件下で、30mm離れた位置からは、導光体本体1の全幅に光を分布させることができ、導光体本体1上で均一に光が分布する領域を広くすることができる。
【0090】
もちろん、入射カップラ2からの拡がり角ξ=180度、もしくは180度近くにすることも可能であり、この場合、入射カップラの直近から導光体の全幅に光を分布させることが可能となる。
【0091】
一方、角度ξ=180度近くの値とする場合、主導光方向への光強度を強く、主導光方向からの角度が大きくなるに従って光強度を弱くしていくことにより、導光体本体1の全体に均一に光を分布させることができる。
【0092】
以上の「導光体本体1に光を拡げる」、「均一に導光する」という効果は、特に照明部材として用いる際に、導光体を照明光源として用いることができる有効面積の増加(非有効面積の減少)、照明光の均一化の効果に結びつく。
【0093】
特に、前者は、光源として不必要な面積・体積を極小化することができ、特に小型のLCDパネル用の光源として最適である。
【0094】
さらに、本実施の形態の導光体においては、光源3と導光体本体1(入射カップラ2)との位置関係が若干ずれても、入射カップラ2の大きさよりも十分小さければ、導光体本体1への光の入射効率が著しく変化することがなく、光源3と導光体本体1とのアライメントは簡便である。
【0095】
以上、本発明の基本的な構成例について説明したが、その他の構成例について以下に説明する。
【0096】
(第2の実施の形態)
図6は、本実施の形態による複数の入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す平面図であり、図1乃至図3、および図5と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0097】
すなわち、本実施の形態による導光体は、図6に示すように、入射カップラ2、および光源3を複数組(本例では2組)用いて、1つの導光体本体1に光を入射させるようにしている。
【0098】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、2組の入射カップラ2および光源3を用いるようにしていることにより、導光体本体1内の光の分布をより一層均一にすることができる。
【0099】
また、より大きな導光体に均一に導光させることができる。例えば、主導光方向に対してほぼ直交する方向における導光体本体1の平面の幅が30mmの時、入射カップラ2の大きさを5mm×5mmとすると、1つの入射カップラ2から主導光方向に47mm離れた位置からは、導光体本体1の全幅に光を分布させることができるが、2つの入射カップラ2があれば、18.7mm離れた位置からは、導光体本体1の全幅に光を分布させることができる。
【0100】
(第3の実施の形態)
図7は、本実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す平面図であり、図1乃至図3、および図5、図6と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0101】
すなわち、本実施の形態による導光体は、図7に示すように、前述した導光体本体1上に、導光体本体1の内部を導光する光を導光体本体1の外へ射出する射出カップラ4を、複数個配置(少なくとも1個配置すればよい)した構成としている。
【0102】
また、これら複数個の射出カップラ4は、回折光学素子で構成するようにしている。
【0103】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、導光体本体1の内部を導光する光を導光体本体1の外へ射出する射出カップラ4を、導光体本体1上に複数個配置するようにしていることにより、平面状の導光体本体1の内部から、射出カップラ4を配置した位置において効率良く光を射出することができる。
【0104】
すなわち、平面上の任意の位置から選択的に光を射出することができ、その他の領域では光が導光するため、極めて効率良く光を利用することができる。
【0105】
また、この場合、射出カップラ4の大きさを、入射カップラ2に近い側は小さくし、入射カップラ2から離れるにしたがって大きくなるようにすることにより、射出カップラ4の大きさに応じて、射出カップラ4の光学的設計を大きく変更することなく、導光中の光から射出光へ変換される割合を制御できるため、平面状の導光体本体1から均一に光を射出することができる。
【0106】
これは、拡がり角や光路上での射出等のために導光中の光が導光方向において徐々に弱くなる割合を、射出カップラ4の大きさで補償することにより簡便に実現できることを意味する。
【0107】
一方、図8の平面図に示すように、導光体本体1の平面部とほぼ垂直な面内において、入射カップラ2から導光体本体1内へ入射光がほぼ平行光状として入射するようにすることにより、射出カップラ4での射出光の制御が容易となり、不必要な光の発生を抑制して、平面内で好ましい光量分布を持った射出光を高効率で得ることができる。
【0108】
すなわち、射出カップラ4の光学的設計が容易であるばかりでなく、導光体本体1から一様な射出光を得たい場合に、複数配置した射出カップラ4へ導光体本体1内から入射する光の角度がほぼ一定であるため、複数の射出カップラ4の光学的な設計が1度で済み、また作製時にも同一の射出カップラ4を複数配置するだけでよいため、極めて簡便に作製することができる。
【0109】
(第4の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、図9乃至図12の側面図に示すように、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とするようにしている。
【0110】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とするようにしていることにより、例えばエンボス技術等を用いて、導光体を容易かつ安価に量産することができる。
【0111】
特に、入射カップラ2と射出カップラ4とを、共に表面レリーフ型回折素子とした場合には、一度の成形によって全ての機能を持った導光体を形成することができる。
【0112】
(第5の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォーム、もしくはブレーズド回折格子とするようにしている。
【0113】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォーム、もしくはブレーズド回折格子とするようにしていることにより、導光体本体1への入射時、あるいは/および導光体本体1からの射出時における光の利用効率を極めて高くすることができる。
【0114】
また、ブレーズド回折格子とする場合には、光を拡げる機能を効率よく実現するために、曲線状の格子パターンを用いることがより好ましい。
【0115】
(第6の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とするようにしている。
【0116】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とするようにしていることにより、光の利用効率を極めて高くすることができると共に、体積型回折素子の入射角度依存性や波長選択性によって、ノイズとなる光の遮断や表示色のコントロールをすることができる。
【0117】
(第7の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、図9および図10の側面図に示すように、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、透過型回折素子とするようにしている。
【0118】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、透過型回折素子とするようにしていることにより、導光体本体1における光の入射面に配置するため、光源3と入射カップラ2と導光体本体1との一体化が可能であり、アライメントの誤差が影響し難く、簡便な組み立てを行なうことができる。
【0119】
また、反射層等を設ける必要がないため、極めて少ない工程で作製して、簡便に利用することができる。
【0120】
(第8の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、図9乃至図12の側面図に示すように、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、反射型回折素子とするようにしている。
【0121】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、反射型回折素子とするようにしていることにより、導光体本体1における光の入射面と対向する面に配置するため、反射層等を設けることが可能となり、光の損失が極めて少なく、容易に高効率にすることができる。
【0122】
また、表面レリーフ型回折素子とした場合には、最適な回折効率の構造の高さとした時に、透過型回折素子の場合に比べて、構造上の高さを大幅に小さくすることができ、作製が容易となる。
【0123】
さらに、体積型回折素子とした場合には、波長選択性を利用して波長を選択的に導光することができる。
【0124】
(第9の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、射出カップラ4を、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素で構成するようにしている。
【0125】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、射出カップラ4を、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素で構成するようにしていることにより、容易に作製することが可能であり、均一な散乱を得ることができる。
【0126】
特に、入射カップラ2を、表面レリーフ型回折素子とした場合には、表面の凹凸の複製によって、簡便に入射と射出の機能を備えた導光体を形成することができる。
【0127】
(第10の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、入射カップラ2を、導光体本体1の光入射面と対向する面に配置された反射型回折素子とし、入射カップラ2が配置された導光体本体1の平面部のほぼ全面に亘って反射層を備えるようにしている。
【0128】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2を、導光体本体1の光入射面と対向する面に配置された反射型回折素子とし、入射カップラ2が配置された導光体本体1の平面部のほぼ全面に亘って反射層を備えるようにしていることにより、入射カップラ2における光の損失を極小化すると共に、導光体本体1から光が射出するのは反射層がない面のみとなるため、導光体全体の光の損失も極めて少なく、容易に高効率な導光体を得ることができる。
【0129】
(第11の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、入射カップラ2が配置された導光体本体1の平面部上に、射出カップラ4を複数個配置するようにしている。
【0130】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2が配置された導光体本体1の平面部上に、射出カップラ4を複数個配置するようにしていることにより、形成面が導光体本体1の一面だけでよく、簡便に作製することができる。
【0131】
特に、入射カップラ2と射出カップラ4とを、表面レリーフ型回折素子とした場合には、平面状の板やフィルム等の基材上の一面に形成することができ、極めて安価かつ容易に高精度な量産を行なうことができる。
【0132】
(第12の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子で構成するようにしている。
【0133】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射カップラ2または射出カップラ4のうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子で構成するようにしていることにより、発散する光が入射すると、平行光状の光(あるいは発散する度合いの異なる光)として回折し、平行光状の光が入射すると、発散する光を回折する。
【0134】
従って、点光源等の光源3からの光を導光体本体1内に導く入射カップラ2として、あるいは導光体本体1内の光を適切に拡げて射出する射出カップラ4として、極めて適している。
【0135】
さらに、曲線の形状によって、拡がり方を簡便にコントロールすることができる。
【0136】
(第13の実施の形態)
本実施の形態による導光体は、前述した導光体において、図12の側面図に示すように、入射光を発生する光源3の導光体本体1側を平坦とし、導光体本体1と光源3とを、密着もしくは接着材料を介して一体とするようにしている。
【0137】
次に、以上のように構成した本実施の形態の導光体においては、入射光を発生する光源3の導光体本体1側を平坦とし、さらに導光体本体1と光源3とを、密着もしくは接着材料を介して一体とするようにしていることにより、アライメントがずれることなく、安定して高効率に導光体本体1に光を取り入れることができる。
【0138】
また、光源3から導光体本体1への入射時に、反射等による損失を無くすことができる。
【0139】
さらに、このような光源3が一体となった導光体は、取り扱いが極めて容易である。
【0140】
なお、一体化するための導光体本体1と光源3、接着剤等の材料としては、屈折率がほぼ等しい材料を用いることが好ましい(各界面での反射率を極めて小さくするため)。
【0141】
また、導光体本体1の厚さを薄くすることができるため、光源3としてもLED光源や半導体レーザ等の小型光源を用いるようにすることにより、平面光源として全体の厚みを薄くすることができ、体積としても極めて小さい光源3を提供することができる。
【0142】
特に、図12に示すような構成をとることにより、光源3全体をほぼ平面とすることができる。
【0143】
(第14の実施の形態)
図13は、本実施の形態による導光体とLCDパネルとを組み合わせた表示体の全体構成例を示す側面図であり、図1乃至図3、および図5乃至図12と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0144】
すなわち、本実施の形態による導光体は、図13に示すように、前述した導光体本体1の光射出面に、表示素子としてLCDパネル5を配置した構成としている。
【0145】
次に、以上のように構成した本実施の形態の表示体においては、導光体本体1の光射出面に、表示素子であるLCDパネル5を配置するようにしていることにより、光の利用効率が高く、明るくてかつ厚さの薄い表示体を実現することができる。
【0146】
(第15の実施の形態)
本実施の形態による表示体は、前述した表示体において、表示素子であるLCDパネル5の1画素毎に、導光体本体1上の対応する位置に射出カップラ4を配置するようにしている。
【0147】
次に、以上のように構成した本実施の形態の表示体においては、表示素子であるLCDパネル5の1画素毎に、導光体本体1上の対応する位置に射出カップラ4を配置するようにしていることにより、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高めることができる。
【0148】
(第16の実施の形態)
本実施の形態による表示体は、前述した表示体において、表示素子であるLCDパネル5がカラーLCDパネルの場合に、LCDパネル5の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体1上の対応する位置に射出カップラ4を配置するようにしている。
【0149】
次に、以上のように構成した本実施の形態の表示体においては、LCDパネル5の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体1上の対応する位置に射出カップラ4を配置するようにしていることにより、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高くしたフルカラー表示を行なうことができる。
【0150】
(第17の実施の形態)
本実施の形態による表示体は、前述した表示体において、図14の側面図に示すように、射出カップラ4が、LCDパネル5位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにしている。
【0151】
次に、以上のように構成した本実施の形態の表示体においては、射出カップラ4が、LCDパネル5位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにしていることにより、射出光がLCDパネル5のセル内で集光もしくは集光に近い状態に細く絞られているため、LCDパネル5と導光体本体1とがセルの大きさの範囲内で変位しても、導光体からの射出光はLCDパネル5のセルに入射し続ける。
【0152】
従って、LCDパネル5と導光体との組み合わせ時のアライメント誤差の許容量を大きくすることができ、容易に明るい表示体を安定して作製することができる。
【0153】
また、集光する点と射出カップラ4の大きさ、LCDパネル5と導光体との距離によって、LCDパネル5のセルから射出する光の拡がりも制御することが可能であり、観察者から明るく観察される視域を任意に形成することができる。
【0154】
(第18の実施の形態)
本実施の形態による表示体は、前述した表示体において、射出カップラ4が、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにしている。
【0155】
次に、以上のように構成した本実施の形態の表示体においては、射出カップラ4が、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにしていることにより、カラー表示を簡便に行なうことができる。
【0156】
特に、フルカラー表示時には、カラーフィルター等の部材が必要なくなり、極めて高効率でかつ明るい表示を得ることができる。
【0157】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。
例えば、上記各実施の形態では、表示素子としてLCDパネルを用いる場合について説明したが、これに限らず、その他の表示素子を用いるようにすることも可能である。
【0158】
また、上記各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた作用効果を得ることができる。
【0159】
さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明を抽出することができる。
例えば、上記各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。
【0160】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に対応する発明の導光体によれば、入射光を導光体本体の内部へ取り入れ、入射光を導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子から成る入射カップラを、平面状の導光体本体上の平面部に形成するようにしているので、平面状の導光体本体に光を効率良く入射させることができると共に、導光体本体の厚さを薄くすることが可能となる。
また、光学的には、回折光学素子の機能により光を均一に拡げることができ、特に光源の大きさが小さく、数が少ない場合でも均一に光を導光させることが可能となる。
【0161】
また、請求項2に対応する発明の導光体によれば、入射カップラで、入射光を導光体本体の内部へ臨界角以上の角度で取り入れるようにしているので、平面状の導光体本体内部を極めて効率良く導光させることが可能となる。
【0162】
さらに、請求項3および請求項4に対応する発明の導光体によれば、導光体本体の内部を導光する光を導光体本体の外へと射出する射出カップラを、導光体本体上に複数形成するようにしているので、平面状の導光体本体の内部から、射出カップラを配置した位置において選択的に効率良く光を射出することが可能となる。
【0163】
一方、請求項5に対応する発明の導光体によれば、射出カップラの大きさが、入射カップラに近い側は小さく、入射カップラから離れるほど大きくなるようにしているので、射出カップラの大きさに応じて、射出カップラの光学的設計を大きく変更することなく、導光中の光から射出光へ変換される割合を制御できるため、平面状の導光体本体から均一に光を射出することが可能となる。
より具体的には、拡がり角や射出のために導光中の光が導光方向において徐々に弱くなる割合を、射出カップラの大きさで補償することにより、簡便に実現することが可能となる。
【0164】
また、請求項6に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とするようにしているので、エンボス技術等を用いて導光体を容易かつ安価に量産することが可能となる。
特に、入射カップラと射出カップラとを、共に表面レリーフ型回折素子とした場合には、一度の成形によって全ての機能を持った導光体を形成することが可能となる。
【0165】
さらに、請求項7に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォームもしくはブレーズド回折格子とするようにしているので、導光体本体への光の入射時、あるいは/および導光体本体からの光の射出時における光の利用効率を極めて高くすることが可能となる。
特に、キノフォームとした場合には、任意の光波面変換に対して柔軟に応用することができ、ブレーズド回折格子とした場合には、その格子間隔や格子パターンによって光学的機能を簡便に設計することができ、また作製も比較的容易であり、高精度な光学素子を作り易くすることが可能となる。
【0166】
さらにまた、請求項8に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とするようにしているので、光の利用効率を極めて高くすることができると共に、体積型回折素子の入射角度依存性や波長選択性によって、ノイズとなる光の遮断や表示色のコントロールすることが可能となる。
【0167】
一方、請求項9に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、透過型回折素子とするようにしているので、導光体本体における光の入射面に配置するため、光源と入射カップラと導光体本体との一体化が可能であり、アライメントがずれることを無くすることが可能となる。
また、一体化しない場合でも、近接して配置することができるため、アライメントの誤差が影響し難く、簡便な組み立てを行なうことが可能となる。
さらに、反射層等を設ける必要がないため、少ない工程で作製することが可能となる。
【0168】
また、請求項10に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、反射型回折素子とするようにしているので、導光体本体における光の入射面と対向する面に配置するため、反射層等を設けることができ、光の損失が極めて少なく、容易に高効率にすることが可能となる。
また、表面レリーフ型回折素子とした場合には、透過型に比べて構造の高さを小さくすることができ、作製を容易にすることが可能となる。
さらに、体積型回折素子とした場合には、波長選択性を利用して波長を選択的に導光することが可能となる。
【0169】
さらに、請求項11に対応する発明の導光体によれば、射出カップラを、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素から構成するようにしているので、容易に作製することができ、均一な散乱を得ることが可能となる。
特に、入射カップラを、表面レリーフ型回折素子とした場合には、表面の凹凸の複製によって簡便に入射と射出の機能を備えた導光体を形成することが可能となる。
【0170】
一方、請求項12に対応する発明の導光体によれば、入射カップラを、導光体本体の光入射面とは対向する面に配置された反射型回折素子とし、入射カップラが配置された導光体本体の面のほぼ全面に亘って反射層を備えるようにしているので、入射カップラにおける光の損失を極小化すると共に、導光体本体から光が射出するのは反射層がない面のみとなるため、導光体本体全体の光の損失も極めて少なく、容易に高効率な導光体を得ることが可能となる。
【0171】
また、請求項13に対応する発明の導光体によれば、入射カップラが配置された導光体本体の平面部上に、射出カップラを複数配置するようにしているので、形成面が導光体本体の一面だけでよく、簡便に作製することが可能となる。
特に、入射カップラと射出カップラとを、表面レリーフ型回折素子とした場合には、成形する面を一面のみにすることができ、極めて安価かつ容易に量産を行なうことが可能となる。
【0172】
さらに、請求項14に対応する発明の導光体によれば、入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子から構成するようにしているので、発散する光が入射すると、平行光状の光(あるいは発散する度合いの異なる光)として回折し、平行光状の光が入射すると、発散する光を回折するため、点光源等からの光を導光体本体内に導く入射カップラとして、あるいは導光体本体内の光を適切に拡げて射出する射出カップラとして適している。
また、曲線の形状によって、拡がり方を簡便にコントロールすることが可能となる。
【0173】
一方、請求項15に対応する発明の導光体によれば、導光体本体の平面部と水平な面内における主導光方向に対してほぼ直交する方向において、入射カップラから導光体本体内へ光が60度以上かつ180度以下の角度でほぼ均一な光強度分布に拡がって入射するようにしているので、導光体本体の主導光方向に対してほぼ直交する方向において、平面内に均一に光を拡げることが可能となる。
また、入射光の角度を、好ましくは90度以上にすることにより、導光する光の均一性が向上すると共に、入射カップラ周辺の光の不均一な領域を狭めることが可能となる。
【0174】
また、請求項16に対応する発明の導光体によれば、導光体本体の平面部にほぼ垂直な面内において、入射カップラから導光体本体内へほぼ平行光状として入射するようにしているので、射出カップラでの射出光の制御が容易となり、不必要な光の発生を抑制して、平面内で好ましい光量分布を持った射出光を高効率で得ることが可能となる。
【0175】
さらに、請求項17に対応する発明の導光体によれば、導光体本体の厚みを0.5mm以下とするようにしているので、光の利用効率が高くしながら、厚さの薄い導光体を実現することが可能となる。
また、作製工程において曲げることも可能であり、簡便に作製することができ、安価な製品を容易に実現することが可能となる。
さらに、本発明の導光体を光源として、フィルムLCD等の表示素子と組み合わせて、フレキシブルな表示体を構成することが可能となる。
特に、導光体本体の厚みが0.2mm以下である場合には、巻き取り機構を持った製造装置での作製も容易であり、量産性が極めて高いものとすることが可能となる。
【0176】
さらにまた、請求項18に対応する発明の導光体によれば、入射光を発生する光源の導光体本体側を平坦とし、導光体本体と光源とを密着もしくは接着材料を介して一体とするようにしているので、アライメントがずれることなく、安定して高効率に導光体本体に光を取り入れることが可能となる。
また、光源から導光体への入射時に反射等による損失を無くすことが可能となる。
【0177】
一方、請求項19に対応する発明の表示体によれば、上記導光体の光射出面に、LCDパネル等の表示素子を配置するようにしているので、光の利用効率が高く、明るくてかつ厚さの薄い表示体を実現することが可能となる。
【0178】
また、請求項20に対応する発明の表示体によれば、LCDパネル等の表示素子の1画素毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置するようにしているので、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高めることが可能となる。
【0179】
さらに、請求項21に対応する発明の表示体によれば、LCDパネル等の表示素子の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体上の対応する位置に射出カップラを配置するようにしているので、ブラックマトリクス等の光が遮断される領域へは、導光体から光を射出しないため、より一層光の利用効率を高くしたフルカラー表示を行なうことが可能となる。
【0180】
また、請求項22に対応する発明の表示体によれば、射出カップラが、LCDパネル等の表示素子位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにしているので、射出光がLCDパネル等の表示素子のセル内で集光もしくは集光に近い状態に細く絞られているため、LCDパネル等の表示素子と導光体本体とがセルの大きさの範囲内で変位しても、導光体からの射出光はLCDパネル等の表示素子のセルに入射し続ける。
これにより、LCDパネル等の表示素子と導光体との組み合わせ時のアライメント誤差の許容量を大きくすることができ、容易に明るい表示体を作製することが可能となる。
また、集光する点と射出カップラの大きさ、LCDパネル等の表示素子と導光体との距離によって、LCDパネル等の表示素子のセルから射出する光の拡がりも制御することができ、観察者から明るく観察される視域を任意に形成することが可能となる。
【0181】
さらに、請求項23に対応する発明の表示体によれば、射出カップラが、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにしているので、カラー表示を簡便に行なうことが可能となる。
特に、フルカラー表示時には、カラーフィルター等の部材が必要なくなり、極めて高効率でかつ明るい表示を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による入射カップラを用いた導光体の全体構成例を示す平面図。
【図4】同第1の実施の形態の導光体における入射カップラの前後での光強度分布を示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態による入射カップラを用いた導光体の他の構成例を示す平面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態による複数の入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す平面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す平面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の他の構成例を示す平面図。
【図9】本発明の第4乃至第8の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す側面図。
【図10】本発明の第4乃至第8の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す側面図。
【図11】本発明の第4乃至第8の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す側面図。
【図12】本発明の第4乃至第8の実施の形態による入射カップラと射出カップラとを用いた導光体の全体構成例を示す側面図。
【図13】本発明の第14の実施の形態による導光体とLCDパネルとを組み合わせた表示体の全体構成例を示す側面図。
【図14】本発明の第17の実施の形態による導光体とLCDパネルとを組み合わせた表示体の全体構成例を示す側面図。
【符号の説明】
1…導光体本体
2…入射カップラ
3…光源
4…射出カップラ
5…LCDパネル。

Claims (23)

  1. 平面的に光を導光させる平面状の導光体において、
    入射光を導光体本体の内部へ取り入れる入射カップラを、前記導光体本体上の平面部に少なくとも1個配置し、
    前記入射カップラを、入射光を前記導光体本体の平面部に平行な面において光を拡げながら導光体本体内を導光する光に変換する機能を有する回折光学素子で構成するようにしたことを特徴とする導光体。
  2. 前記請求項1に記載の導光体において、
    前記入射カップラにより、入射光を導光体本体の内部へ臨界角以上の角度で取り入れるようにしたことを特徴とする導光体。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の導光体において、
    前記導光体本体の内部を導光する光を導光体本体の外へ射出する射出カップラを、前記導光体本体上に少なくとも1個配置するようにしたことを特徴とする導光体。
  4. 前記請求項3に記載の導光体において、
    前記射出カップラを、回折光学素子で構成するようにしたことを特徴とする導光体。
  5. 前記請求項3または請求項4に記載の導光体において、
    前記射出カップラの大きさを、前記入射カップラに近い側は小さくし、前記入射カップラから離れるにしたがって大きくなるようにしたことを特徴とする導光体。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、表面レリーフ型回折素子とするようにしたことを特徴とする導光体。
  7. 前記請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、キノフォーム、もしくはブレーズド回折格子とするようにしたことを特徴とする導光体。
  8. 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを構成する回折光学素子を、体積型回折素子とするようにしたことを特徴とする導光体。
  9. 前記請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、透過型回折素子とするようにしたことを特徴とする導光体。
  10. 前記請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、反射型回折素子とするようにしたことを特徴とする導光体。
  11. 前記請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記射出カップラを、表面が微少な凹凸構造の光散乱要素で構成するようにしたことを特徴とする導光体。
  12. 前記請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラを、導光体本体の光入射面と対向する面に配置された反射型回折素子とし、
    前記入射カップラが配置された導光体本体の平面部のほぼ全面に亘って反射層を備えるようにしたことを特徴とする導光体。
  13. 前記請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラが配置された導光体本体の平面部上に、前記射出カップラを複数個配置するようにしたことを特徴とする導光体。
  14. 前記請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記入射カップラまたは射出カップラのうちの少なくとも一方のカップラを、曲線状の回折格子で構成するようにしたことを特徴とする導光体。
  15. 前記請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記導光体本体の平面部と水平な面内における主導光方向に対してほぼ直交する方向において、前記入射カップラから導光体本体内へ入射光が60度以上かつ180度以下の角度でほぼ均一な光強度分布に拡がって入射するようにしたことを特徴とする導光体。
  16. 前記請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記導光体本体の平面部とほぼ垂直な面内において、前記入射カップラから導光体本体内へ入射光がほぼ平行光状として入射するようにしたことを特徴とする導光体。
  17. 前記請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の導光体において、
    前記導光体本体の厚みを、0.5mm以下とするようにしたことを特徴とする導光体。
  18. 前記請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の導光体において、
    入射光を発生する光源の導光体本体側を平坦とし、
    前記導光体本体と光源とを、密着もしくは接着材料を介して一体とするようにしたことを特徴とする導光体。
  19. 前記請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の導光体の光射出面に、LCDパネル等の表示素子を配置して成ることを特徴とする表示体。
  20. 前記請求項19に記載の表示体において、
    LCDパネル等の表示素子の1画素毎に、前記導光体本体上の対応する位置に前記射出カップラを配置するようにしたことを特徴とする表示体。
  21. 前記請求項19に記載の表示体において、
    LCDパネル等の表示素子の1画素を構成するR,G,Bの各色のセル毎に、導光体本体上の対応する位置に前記射出カップラを配置するようにしたことを特徴とする表示体。
  22. 前記請求項20または請求項21に記載の表示体において、
    前記射出カップラが、LCDパネル等の表示素子位置近辺で射出光を集光する機能を有するようにしたことを特徴とする表示体。
  23. 前記請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の表示体において、
    前記射出カップラが、特定波長の光を射出する波長選択性を有するようにしたことを特徴とする表示体。
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