JP2004271576A - 路線ネットワークデータ更新装置 - Google Patents
路線ネットワークデータ更新装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004271576A JP2004271576A JP2003058265A JP2003058265A JP2004271576A JP 2004271576 A JP2004271576 A JP 2004271576A JP 2003058265 A JP2003058265 A JP 2003058265A JP 2003058265 A JP2003058265 A JP 2003058265A JP 2004271576 A JP2004271576 A JP 2004271576A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- update
- data
- route network
- network data
- rule
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processing Or Creating Images (AREA)
- Instructional Devices (AREA)
- Navigation (AREA)
Abstract
【課題】路線ネットワークデータの更新を効率的かつ柔軟に行う。
【解決手段】ナビ用データ更新システム120のコンピュータPC2は、マスタデータ更新システム110から入力した更新制御データCDと更新規則データRDとに基づきナビ用データNDを更新する。更新規則データRDには、1つの更新対象に対する更新を他のリンクやノードに波及させるための規則が定義されている。こうすることにより、マスタデータ更新システム110から入力するデータ量を削減することができる。また、更新規則データRDには、種々の規則を定義することができるため、柔軟にナビ用データNDを更新することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ナビ用データ更新システム120のコンピュータPC2は、マスタデータ更新システム110から入力した更新制御データCDと更新規則データRDとに基づきナビ用データNDを更新する。更新規則データRDには、1つの更新対象に対する更新を他のリンクやノードに波及させるための規則が定義されている。こうすることにより、マスタデータ更新システム110から入力するデータ量を削減することができる。また、更新規則データRDには、種々の規則を定義することができるため、柔軟にナビ用データNDを更新することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の普及により、地図データの利用が広まっている。一般に、このような地図データには、道路のつながり状態がリンクやノードによりネットワークデータとして記録されている。地図データは、年々変化していく実際の道路状況等を反映させるため、定期的にデータを更新する必要がある。
【0003】
地図データを更新する技術としては、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2にかかる技術では、隣接する領域間に共通して存在するノードの更新の際に領域間でノードの位置の整合性をとる技術や、元データの更新前後の差分を抽出した差分データに基づき地図データを更新する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−145383号公報
【特許文献2】
特開平10−10970号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
地図データでは、データ構造上、各リンク、ノードが密接に関連している。従って、わずか1本の道路が追加、削除されただけでも実質的に変更を要する領域は非常に広範囲にわたることがあった。また、従来の技術では、差分データを用いることにより更新の効率化を図っているが十分とはいえなかった。かかる課題は、道路の更新時だけではなく、例えば、鉄道の線路や、航空機や船舶の航路等の更新を行う際にも共通した課題であった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ノードやリンクにより構成される路線ネットワークデータの更新を、より効率的かつ柔軟に行うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決するため、本発明を以下のように構成した。すなわち、リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う路線ネットワークデータ更新装置であって、
更新対象となるリンクまたはノードもしくはこれらの属性、および該更新対象に対する更新内容、に関する更新データを入力する入力部と、
前記更新データと、ある更新対象に対する更新を他のリンクまたはノードもしくはこれらの属性に波及させるための更新規則と、に基づき前記路線ネットワークデータの更新を行う更新処理部と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
本発明では、更新データと更新規則とに基づき路線ネットワークデータを更新する。路線ネットワークデータとは、道路や線路、航路等のつながり状態を表すデータである。更新規則には、ある更新対象に対する更新を他のリンクやノードあるいはこれらの属性に波及させるための規則が定義されている。従って、全ての更新対象を指定しなくても効率的に更新を行うことができる。このような構成であれば、例えば、更新データをネットワークにより入力する場合には、ネットワーク負荷を低減することができ、利用者からキーボードなどの入力装置を用いて入力する場合には、その操作負担の軽減を図ることが可能となる。
【0009】
また、ナビゲーション用やインターネット配信用、紙媒体による出版用といった利用目的の異なる路線ネットワークデータが複数存在する場合には、その路線ネットワークデータ毎に用意した更新規則を適用すればよい。こうすることにより、様々なフォーマットの路線ネットワークデータに柔軟に対応することができる。更新規則は、予め路線ネットワークデータ更新装置内に記憶されていてもよいし、外部の装置から入力してもよい。例えば、外部の装置から更新データと併せて配信されるものとすれば、更新規則自体の更新も容易に行うことができる。
【0010】
上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、互いに接続されたリンク間での交通規制の適用に関する規則が含まれるものとしてもよい。ノードやリンクには交通規制に関する属性情報が付加されている場合がある。かかる場合に、交通規制に関するパラメータの追加、変更、削除等を、他のリンクにも波及させることができる。
【0011】
例えば、前記規則が、一方通行規制は同一方向で連続すべきという規則であれば、あるリンクの一方通行属性情報が削除された場合に、そのリンクに連続して接続され、かつ、同一方向への一方通行属性が付加されていたすべてのリンクの一方通行属性を一時に解除することができる。また、前記規則が、右折禁止属性は右折路があるときのみ設定可能という規則であれば、その右折路を表すリンクが削除された場合に、ノードやリンクに付与された右折禁止属性も併せて削除することができる。また、交通規制に関する属性情報が変更されることにより経路探索に利用不能となったリンクやノードがあれば、自動的に削除するものとしてもよい。
【0012】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、経路探索への利用可否に基づく規則が含まれるものとしてもよい。
【0013】
こうすることにより、例えば、ある1つのリンクを削除する更新を行ったところ、路線ネットワークから孤立するリンクが発生してしまった場合に、その孤立したリンクと関連するノードとを自動的に削除するといった処理を行うことができる。孤立したリンクは経路探索に用いることができないためである。このように、経路探索時に利用不可能なリンクを更新時に削除することにより、探索時間の短縮や、データ容量の削減を図ることが可能となる。なお、孤立したリンクとは、単独のリンクに限られず、予め定義した接続数以下となったリンク列であってもよい。
【0014】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、新たなリンクを追加する場合に施すべき処理に関する規則が含まれるものとしてもよい。
【0015】
こうすることにより、例えば、リンクとリンクの接続点に自動的に新たなノードを発生させたり、リンクの両端に自動的にノードを作成すること等が可能となる。このような場合には、リンクやノードに割り当てられる識別番号を自動的に再編成するものとしてもよい。
【0016】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、
前記更新データは、前記路線ネットワークデータの構築の基礎となったマスタデータに対する更新データであり、
前記マスタデータの更新を行うマスタデータ更新装置と通信を行う通信部を備え、
前記入力部は、該通信部により前記マスタデータ更新装置から前記更新データを入力するものとしてもよい。
【0017】
かかる構成の更新データには、マスタデータに対して行った更新の履歴が記録されている。路線ネットワークデータの更新時には、更新後のマスタデータではなく、この履歴を用いるため、通信部におけるデータ通信量を低減することができる。
【0018】
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は、上述した路線ネットワークデータ更新装置としての構成以外にも、例えば、コンピュータによる路線ネットワークデータの更新方法や、路線ネットワークデータの更新を行うためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等としても構成することができる。いずれの構成においても、上述した各態様を適宜、適用可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ハードディスク等の種々の媒体を利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施例に基づき次の順序で説明する。
A.地図データ更新システムの全体構成:
B.ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック:
C.ナビ用データ更新処理:
【0020】
A.地図データ更新システムの全体構成:
図1は、地図データ更新システム100の全体構成を示す説明図である。本実施例の地図データ更新システム100は、マスタデータ更新システム110と、ナビ用データ更新システム120とにより構成される。
【0021】
マスタデータ更新システム110は、マスタデータMDを更新するためのシステムである。マスタデータMDとは、カーナビゲーションシステムで用いられる地図データ(ナビ用データND)や、紙媒体により出版される地図のデータ(出版用データPD)、インターネットを介して配信される地図データ(Web用データWD)などの基礎となる地図データであり、これらの個々の地図データは、マスタデータMDをカスタマイズまたはデータフォーマットを変更することにより構成されている。マスタデータMDには、リンクやノードにより構成される詳細な道路ネットワークデータや地物の形状を表すオブジェクトデータ、それらに付随する属性データなどが記録されている。
【0022】
マスタデータ更新システム110は、CPUやメモリ、ハードディスクを搭載した汎用のコンピュータPC1により構成されている。ハードディスク内には、マスタデータMDやマスタデータMDを更新するためのプログラムが格納されている。このプログラムは、オペレータからの操作に応じてマスタデータMDを更新する機能を有している。オペレータによる更新操作の履歴は、更新制御データCDとしてハードディスク内に記録される。マスタデータMDや更新制御データCDは、ハードディスクに限られず、ネットワークを介して接続されたデータベースサーバ等に格納されていてもよい。なお、更新制御データCDは、本願発明の「更新データ」に相当する。
【0023】
ナビ用データ更新システム120は、ナビ用データNDを更新するためのシステムである。ナビ用データNDにも道路ネットワークデータが記録されている。ただし、この道路ネットワークデータは、マスタデータMDに記録された道路ネットワークデータから経路探索に用いることのできないデータを省いたものである。省かれるデータは、例えば、車両が通行できないような幅員の狭い道路や、私道、歩道などのデータである。
【0024】
ナビ用データ更新システム120もマスタデータ更新システム110と同様、CPUやメモリ、ハードディスクを搭載した汎用のコンピュータPC2により構成される。ハードディスクには、ナビ用データNDや、ナビ用データ更新プログラム、更新規則データRDが記録されている。更新規則データRDとは、ナビ用データNDの更新時に適用される種々の規則を定義したデータである。コンピュータPC2は、ネットワークを介してコンピュータPC1から更新制御データCDを入力する。そして、入力した更新制御データCDと更新規則データRDとに基づきナビ用データNDを更新する。ナビ用データNDや更新規則データRDは、ハードディスクに限られず、ネットワーク等を介して接続されたデータベースサーバ等に記録されているものとしてもよい。また、更新規則データRDは、マスタデータ更新システム110から配信されるものであってもよい。こうすることで、随時、最新の規則を適用することが可能となる。
【0025】
B.ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック:
図2は、コンピュータPC2にインストールされたナビ用データ更新プログラムの機能ブロック図である。ナビ用データ更新プログラムは、通信部10や、更新制御データ入力部20、更新規則データ入力部30、更新処理部40等により構成されている。
【0026】
通信部10は、ネットワークを介して他のコンピュータと通信を行う。更新制御データ入力部20は、通信部10を用いてマスタデータ更新システム110から更新制御データCDを入力する。更新規則データ入力部30は、更新規則データRDをハードディスクから入力する。更新処理部40は、更新制御データCDと更新規則データRDとに基づき、ナビ用データNDの更新を行う。ここでは、各機能部をソフトウェア的に実現するものとしたが、ハードウェアにより実現するものとしてもよい。
【0027】
図2の下部には、ナビ用データNDに記録されている道路ネットワークデータの模式図を示した。道路ネットワークデータは、リンクとノードにより構成されており、リンクが道路を、ノードが交差点や端点を表している。図では、ノードを「N+(番号)」と、リンクを「L+(番号)」として表している。カーナビゲーションシステムは、この道路ネットワークデータを用いることにより、任意の地点間の経路探索を行うことができる。リンクには、リンクの識別番号や座標、属性情報が記録されている。属性情報としては、例えば、一方通行や右折禁止等を表す交通規制情報や、国道や県道などの道路種別を表す情報、道路の幅員、車線数、長さ等を記録することができる。ノードには、ノードの識別番号や座標、そのノードに接続されているリンクの識別番号などが記録されている。もちろん、交通規制等の属性情報が記録されていてもよい。道路ネットワークデータは、領域を複数の区画に分割したメッシュ毎に管理されている。
【0028】
図3は、更新制御データCDのデータ構造を示す説明図である。更新制御データCDには、更新するリンクやノードの指定、追加/変更/削除といった更新内容の指定、更新するために必要な詳細情報等が記録されている。図3では、図2の道路ネットワークデータにおいて、リンクL10の削除、リンクL3の一方通行属性の削除、新規リンクの追加を行う場合について示している。新規リンクを追加する場合には、そのリンクの始点/終点の座標とともに、接続する既存のリンクやノードの識別番号が指定される。
【0029】
図4は、更新規則データRDの一例を示す説明図である。更新規則データRDには、更新規則を適用する「条件」と、その条件に応じた「処理」とが定義されている。図では、条件として、以下の場合を例示した。
(1)リンクの一方通行属性を削除する場合;
(2)リンクを削除する場合;
(3)リンクを追加する場合;
(4)リンク同士を接続する場合;
【0030】
これらの条件に対する処理は、それぞれ、
(1)連続して接続された他のリンクの同一方向への一方通行属性も削除;
(2)リンクの削除に伴い孤立する他のリンクおよびノードを削除;
(3)両端にノードを付与;
(4)接続点でリンクを分割;
とした。
【0031】
(1)については、同一方向への一方通行属性が付与された一連のリンク列のうち、一箇所でもその属性が削除されると、自動的に他のリンクの一方通行属性も削除するものとした。一方通行属性が途中で途切れると、経路探索に支障をきたす恐れがあるためである。
【0032】
(2)については、孤立したリンクやノードは、経路探索に用いることができないため削除するものとした。なお、「孤立」とは、リンクやノードが単独で存在することに限られない。例えば、リンク列が予め定めた接続数以下となる場合に、孤立するものとして扱ってもよい。
【0033】
(3)については、リンクの両端には必ずノードが付与される必要があるため、これを自動的に行うものとした。(4)についても同様に、利便性向上の観点から自動的にリンクの分割を行うものとした。
【0034】
その他、例えば、リンクが行き止まりの場合には、一方通行属性の付与を禁止するといった規則や、リンクを追加する場合には、必ず他のリンクまたはノードに接続しなければならないといった規則、ノードが削除された場合に、自動的にそのノードに接続されたリンクも削除するといった規則を設けてもよい。このような更新規則データRDを用いることにより、更新制御データCDに基づく更新を他のリンクやノードに波及させて更新することができる。
【0035】
C.ナビ用データ更新処理:
図5は、ナビ用データ更新処理のフローチャートである。かかる処理は、コンピュータPC2のCPUが、ナビ用データ更新プログラムに基づき実行する処理である。まず、CPUは、ナビ用データNDを入力し(ステップS10)、マスタデータ更新システム110から更新制御データCDを入力する(ステップS20)。そして、ハードディスクから更新規則データRDを入力し(ステップS30)、更新制御データCDと更新規則データRDに基づきナビ用データNDを更新する(ステップS40)。
【0036】
図6および図7は、具体的な更新の例を示す説明図である。図6には、更新前のナビ用データNDを示し、図7には、更新後のナビ用データNDを示した。更新には図3で示した更新制御データCDと図4の更新規則データRDを用いるものとする。まず、図3の1つ目の更新制御データCDに従い、リンクL10を削除する(図6参照)。すると、リンクL11、L12、ノードN11、N12、N13が他の道路ネットワークデータから孤立することとなる。そのため、図4の更新規則データRDの規則(2)に基づき、これらの孤立したノードとリンクを削除する(図7参照)。
【0037】
次に、図3の2つ目の更新制御データCDに従い、リンクL3の一方通行属性を削除する(図6参照)。リンクL1、L2、L4、L5はリンクL3と連続して同一方向への一方通行属性が付与されているため、図4の更新規則データRDの規則(1)に基づきこれらの一方通行属性も削除する(図7参照)。ただし、リンクL1、L2、L5に関しては、それぞれL7、L6という経路が分岐しているため、削除しないものとしてもよい。
【0038】
図8は、既存のリンクに新たなリンクを接続する場合の更新方法を示す説明図である。図示するリンクL100が既存のリンクを表し、リンクL200が新たに追加するリンクを表す。図8(a)では、更新制御データCDによって、リンクL1の中間点付近に新たなリンクL200が追加された状態を表している。リンクの追加は、必ずしも正確な座標が指定されるとは限らないため、図示するように、多少ズレが生じる場合がある。しかし、更新制御データCDの詳細情報に、リンクL200がリンクL100に接続される旨の指定があれば、かかる指定により、コンピュータPC2は、リンクL200の長さを自動的に延長し、リンクL100に接続することができる。次に、図8(b)に示すように、更新規則データRDの規則(4)に従い、リンクL100をリンクL101、L102に分割する。そして、更新規則データRDの規則(3)に従い、図8(c),(d)で示すように、リンクL200の両端に新たなノードC,Dを発生させる。
【0039】
以上、ナビ用データNDの更新について説明したが、図1の出版用データPDや、Web用データWDなどの更新についても同様に更新可能である。これらのデータを更新する場合には、そのデータに対応した更新規則データ(図1中の更新規則データB,C)を用いて更新を行えばよい。
【0040】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、マスタデータMDの更新時にも更新規則データを適用することも可能である。また、道路ネットワークデータは、メッシュにより管理にされるものに限られない。また、更新規則はデータ化したものに限られず、例えば、プログラム化されたものであってもよいし、いわゆるマクロ化したものであってもよい。実施例では道路ネットワークデータの更新について説明したが、例えば、鉄道の線路ネットワークデータや、船舶、航空機等の航路ネットワークデータなどの更新も同様に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上で説明した地図データ更新システム100によれば、マスタデータMDに対する更新をナビ用データNDに自動的に適用することができる。適用時には、更新規則データRDと更新制御データCDを用いるため、効率的かつ柔軟に更新を行うことができる。
【0042】
また、図6および図7で説明した更新ではメッシュA(i)、A(iii)、B(i)、B(ii)、B(iii)、C(ii)、C(iii)まで更新の範囲が及ぶことになる。そのため、従来の道路ネットワークデータの更新方法では、これらのメッシュに対する更新制御データをすべてナビ用データ更新システムに転送する必要があった。しかし、本発明では、更新規則データRDを用いるため、メッシュB(ii)、B(iii)に関する更新制御データCDのみを転送すればよい。そのため、転送データを大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地図データ更新システムの全体構成を示す説明図である。
【図2】ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック図である。
【図3】更新制御データCDのデータ構造を示す説明図である。
【図4】更新規則データRDの一例を示す説明図である。
【図5】ナビ用データ更新処理のフローチャートである。
【図6】更新前のナビ用データNDを表す説明図である。
【図7】更新後のナビ用データNDを表す説明図である。
【図8】既存のリンクに新たなリンクを接続する際の更新方法を示す説明図である。
【符号の説明】
10…通信部
20…更新制御データ入力部
30…更新規則データ入力部
40…更新処理部
100…地図データ更新システム
110…マスタデータ更新システム
120…ナビ用データ更新システム
MD…マスタデータ
ND…ナビ用データ
PD…出版用データ
WD…Web用データ
CD…更新制御データ
RD…更新規則データ
PC1、PC2…コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の普及により、地図データの利用が広まっている。一般に、このような地図データには、道路のつながり状態がリンクやノードによりネットワークデータとして記録されている。地図データは、年々変化していく実際の道路状況等を反映させるため、定期的にデータを更新する必要がある。
【0003】
地図データを更新する技術としては、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2にかかる技術では、隣接する領域間に共通して存在するノードの更新の際に領域間でノードの位置の整合性をとる技術や、元データの更新前後の差分を抽出した差分データに基づき地図データを更新する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−145383号公報
【特許文献2】
特開平10−10970号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
地図データでは、データ構造上、各リンク、ノードが密接に関連している。従って、わずか1本の道路が追加、削除されただけでも実質的に変更を要する領域は非常に広範囲にわたることがあった。また、従来の技術では、差分データを用いることにより更新の効率化を図っているが十分とはいえなかった。かかる課題は、道路の更新時だけではなく、例えば、鉄道の線路や、航空機や船舶の航路等の更新を行う際にも共通した課題であった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ノードやリンクにより構成される路線ネットワークデータの更新を、より効率的かつ柔軟に行うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決するため、本発明を以下のように構成した。すなわち、リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う路線ネットワークデータ更新装置であって、
更新対象となるリンクまたはノードもしくはこれらの属性、および該更新対象に対する更新内容、に関する更新データを入力する入力部と、
前記更新データと、ある更新対象に対する更新を他のリンクまたはノードもしくはこれらの属性に波及させるための更新規則と、に基づき前記路線ネットワークデータの更新を行う更新処理部と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
本発明では、更新データと更新規則とに基づき路線ネットワークデータを更新する。路線ネットワークデータとは、道路や線路、航路等のつながり状態を表すデータである。更新規則には、ある更新対象に対する更新を他のリンクやノードあるいはこれらの属性に波及させるための規則が定義されている。従って、全ての更新対象を指定しなくても効率的に更新を行うことができる。このような構成であれば、例えば、更新データをネットワークにより入力する場合には、ネットワーク負荷を低減することができ、利用者からキーボードなどの入力装置を用いて入力する場合には、その操作負担の軽減を図ることが可能となる。
【0009】
また、ナビゲーション用やインターネット配信用、紙媒体による出版用といった利用目的の異なる路線ネットワークデータが複数存在する場合には、その路線ネットワークデータ毎に用意した更新規則を適用すればよい。こうすることにより、様々なフォーマットの路線ネットワークデータに柔軟に対応することができる。更新規則は、予め路線ネットワークデータ更新装置内に記憶されていてもよいし、外部の装置から入力してもよい。例えば、外部の装置から更新データと併せて配信されるものとすれば、更新規則自体の更新も容易に行うことができる。
【0010】
上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、互いに接続されたリンク間での交通規制の適用に関する規則が含まれるものとしてもよい。ノードやリンクには交通規制に関する属性情報が付加されている場合がある。かかる場合に、交通規制に関するパラメータの追加、変更、削除等を、他のリンクにも波及させることができる。
【0011】
例えば、前記規則が、一方通行規制は同一方向で連続すべきという規則であれば、あるリンクの一方通行属性情報が削除された場合に、そのリンクに連続して接続され、かつ、同一方向への一方通行属性が付加されていたすべてのリンクの一方通行属性を一時に解除することができる。また、前記規則が、右折禁止属性は右折路があるときのみ設定可能という規則であれば、その右折路を表すリンクが削除された場合に、ノードやリンクに付与された右折禁止属性も併せて削除することができる。また、交通規制に関する属性情報が変更されることにより経路探索に利用不能となったリンクやノードがあれば、自動的に削除するものとしてもよい。
【0012】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、経路探索への利用可否に基づく規則が含まれるものとしてもよい。
【0013】
こうすることにより、例えば、ある1つのリンクを削除する更新を行ったところ、路線ネットワークから孤立するリンクが発生してしまった場合に、その孤立したリンクと関連するノードとを自動的に削除するといった処理を行うことができる。孤立したリンクは経路探索に用いることができないためである。このように、経路探索時に利用不可能なリンクを更新時に削除することにより、探索時間の短縮や、データ容量の削減を図ることが可能となる。なお、孤立したリンクとは、単独のリンクに限られず、予め定義した接続数以下となったリンク列であってもよい。
【0014】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、前記更新規則には、新たなリンクを追加する場合に施すべき処理に関する規則が含まれるものとしてもよい。
【0015】
こうすることにより、例えば、リンクとリンクの接続点に自動的に新たなノードを発生させたり、リンクの両端に自動的にノードを作成すること等が可能となる。このような場合には、リンクやノードに割り当てられる識別番号を自動的に再編成するものとしてもよい。
【0016】
また、上記路線ネットワークデータ更新装置において、
前記更新データは、前記路線ネットワークデータの構築の基礎となったマスタデータに対する更新データであり、
前記マスタデータの更新を行うマスタデータ更新装置と通信を行う通信部を備え、
前記入力部は、該通信部により前記マスタデータ更新装置から前記更新データを入力するものとしてもよい。
【0017】
かかる構成の更新データには、マスタデータに対して行った更新の履歴が記録されている。路線ネットワークデータの更新時には、更新後のマスタデータではなく、この履歴を用いるため、通信部におけるデータ通信量を低減することができる。
【0018】
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は、上述した路線ネットワークデータ更新装置としての構成以外にも、例えば、コンピュータによる路線ネットワークデータの更新方法や、路線ネットワークデータの更新を行うためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等としても構成することができる。いずれの構成においても、上述した各態様を適宜、適用可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ハードディスク等の種々の媒体を利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施例に基づき次の順序で説明する。
A.地図データ更新システムの全体構成:
B.ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック:
C.ナビ用データ更新処理:
【0020】
A.地図データ更新システムの全体構成:
図1は、地図データ更新システム100の全体構成を示す説明図である。本実施例の地図データ更新システム100は、マスタデータ更新システム110と、ナビ用データ更新システム120とにより構成される。
【0021】
マスタデータ更新システム110は、マスタデータMDを更新するためのシステムである。マスタデータMDとは、カーナビゲーションシステムで用いられる地図データ(ナビ用データND)や、紙媒体により出版される地図のデータ(出版用データPD)、インターネットを介して配信される地図データ(Web用データWD)などの基礎となる地図データであり、これらの個々の地図データは、マスタデータMDをカスタマイズまたはデータフォーマットを変更することにより構成されている。マスタデータMDには、リンクやノードにより構成される詳細な道路ネットワークデータや地物の形状を表すオブジェクトデータ、それらに付随する属性データなどが記録されている。
【0022】
マスタデータ更新システム110は、CPUやメモリ、ハードディスクを搭載した汎用のコンピュータPC1により構成されている。ハードディスク内には、マスタデータMDやマスタデータMDを更新するためのプログラムが格納されている。このプログラムは、オペレータからの操作に応じてマスタデータMDを更新する機能を有している。オペレータによる更新操作の履歴は、更新制御データCDとしてハードディスク内に記録される。マスタデータMDや更新制御データCDは、ハードディスクに限られず、ネットワークを介して接続されたデータベースサーバ等に格納されていてもよい。なお、更新制御データCDは、本願発明の「更新データ」に相当する。
【0023】
ナビ用データ更新システム120は、ナビ用データNDを更新するためのシステムである。ナビ用データNDにも道路ネットワークデータが記録されている。ただし、この道路ネットワークデータは、マスタデータMDに記録された道路ネットワークデータから経路探索に用いることのできないデータを省いたものである。省かれるデータは、例えば、車両が通行できないような幅員の狭い道路や、私道、歩道などのデータである。
【0024】
ナビ用データ更新システム120もマスタデータ更新システム110と同様、CPUやメモリ、ハードディスクを搭載した汎用のコンピュータPC2により構成される。ハードディスクには、ナビ用データNDや、ナビ用データ更新プログラム、更新規則データRDが記録されている。更新規則データRDとは、ナビ用データNDの更新時に適用される種々の規則を定義したデータである。コンピュータPC2は、ネットワークを介してコンピュータPC1から更新制御データCDを入力する。そして、入力した更新制御データCDと更新規則データRDとに基づきナビ用データNDを更新する。ナビ用データNDや更新規則データRDは、ハードディスクに限られず、ネットワーク等を介して接続されたデータベースサーバ等に記録されているものとしてもよい。また、更新規則データRDは、マスタデータ更新システム110から配信されるものであってもよい。こうすることで、随時、最新の規則を適用することが可能となる。
【0025】
B.ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック:
図2は、コンピュータPC2にインストールされたナビ用データ更新プログラムの機能ブロック図である。ナビ用データ更新プログラムは、通信部10や、更新制御データ入力部20、更新規則データ入力部30、更新処理部40等により構成されている。
【0026】
通信部10は、ネットワークを介して他のコンピュータと通信を行う。更新制御データ入力部20は、通信部10を用いてマスタデータ更新システム110から更新制御データCDを入力する。更新規則データ入力部30は、更新規則データRDをハードディスクから入力する。更新処理部40は、更新制御データCDと更新規則データRDとに基づき、ナビ用データNDの更新を行う。ここでは、各機能部をソフトウェア的に実現するものとしたが、ハードウェアにより実現するものとしてもよい。
【0027】
図2の下部には、ナビ用データNDに記録されている道路ネットワークデータの模式図を示した。道路ネットワークデータは、リンクとノードにより構成されており、リンクが道路を、ノードが交差点や端点を表している。図では、ノードを「N+(番号)」と、リンクを「L+(番号)」として表している。カーナビゲーションシステムは、この道路ネットワークデータを用いることにより、任意の地点間の経路探索を行うことができる。リンクには、リンクの識別番号や座標、属性情報が記録されている。属性情報としては、例えば、一方通行や右折禁止等を表す交通規制情報や、国道や県道などの道路種別を表す情報、道路の幅員、車線数、長さ等を記録することができる。ノードには、ノードの識別番号や座標、そのノードに接続されているリンクの識別番号などが記録されている。もちろん、交通規制等の属性情報が記録されていてもよい。道路ネットワークデータは、領域を複数の区画に分割したメッシュ毎に管理されている。
【0028】
図3は、更新制御データCDのデータ構造を示す説明図である。更新制御データCDには、更新するリンクやノードの指定、追加/変更/削除といった更新内容の指定、更新するために必要な詳細情報等が記録されている。図3では、図2の道路ネットワークデータにおいて、リンクL10の削除、リンクL3の一方通行属性の削除、新規リンクの追加を行う場合について示している。新規リンクを追加する場合には、そのリンクの始点/終点の座標とともに、接続する既存のリンクやノードの識別番号が指定される。
【0029】
図4は、更新規則データRDの一例を示す説明図である。更新規則データRDには、更新規則を適用する「条件」と、その条件に応じた「処理」とが定義されている。図では、条件として、以下の場合を例示した。
(1)リンクの一方通行属性を削除する場合;
(2)リンクを削除する場合;
(3)リンクを追加する場合;
(4)リンク同士を接続する場合;
【0030】
これらの条件に対する処理は、それぞれ、
(1)連続して接続された他のリンクの同一方向への一方通行属性も削除;
(2)リンクの削除に伴い孤立する他のリンクおよびノードを削除;
(3)両端にノードを付与;
(4)接続点でリンクを分割;
とした。
【0031】
(1)については、同一方向への一方通行属性が付与された一連のリンク列のうち、一箇所でもその属性が削除されると、自動的に他のリンクの一方通行属性も削除するものとした。一方通行属性が途中で途切れると、経路探索に支障をきたす恐れがあるためである。
【0032】
(2)については、孤立したリンクやノードは、経路探索に用いることができないため削除するものとした。なお、「孤立」とは、リンクやノードが単独で存在することに限られない。例えば、リンク列が予め定めた接続数以下となる場合に、孤立するものとして扱ってもよい。
【0033】
(3)については、リンクの両端には必ずノードが付与される必要があるため、これを自動的に行うものとした。(4)についても同様に、利便性向上の観点から自動的にリンクの分割を行うものとした。
【0034】
その他、例えば、リンクが行き止まりの場合には、一方通行属性の付与を禁止するといった規則や、リンクを追加する場合には、必ず他のリンクまたはノードに接続しなければならないといった規則、ノードが削除された場合に、自動的にそのノードに接続されたリンクも削除するといった規則を設けてもよい。このような更新規則データRDを用いることにより、更新制御データCDに基づく更新を他のリンクやノードに波及させて更新することができる。
【0035】
C.ナビ用データ更新処理:
図5は、ナビ用データ更新処理のフローチャートである。かかる処理は、コンピュータPC2のCPUが、ナビ用データ更新プログラムに基づき実行する処理である。まず、CPUは、ナビ用データNDを入力し(ステップS10)、マスタデータ更新システム110から更新制御データCDを入力する(ステップS20)。そして、ハードディスクから更新規則データRDを入力し(ステップS30)、更新制御データCDと更新規則データRDに基づきナビ用データNDを更新する(ステップS40)。
【0036】
図6および図7は、具体的な更新の例を示す説明図である。図6には、更新前のナビ用データNDを示し、図7には、更新後のナビ用データNDを示した。更新には図3で示した更新制御データCDと図4の更新規則データRDを用いるものとする。まず、図3の1つ目の更新制御データCDに従い、リンクL10を削除する(図6参照)。すると、リンクL11、L12、ノードN11、N12、N13が他の道路ネットワークデータから孤立することとなる。そのため、図4の更新規則データRDの規則(2)に基づき、これらの孤立したノードとリンクを削除する(図7参照)。
【0037】
次に、図3の2つ目の更新制御データCDに従い、リンクL3の一方通行属性を削除する(図6参照)。リンクL1、L2、L4、L5はリンクL3と連続して同一方向への一方通行属性が付与されているため、図4の更新規則データRDの規則(1)に基づきこれらの一方通行属性も削除する(図7参照)。ただし、リンクL1、L2、L5に関しては、それぞれL7、L6という経路が分岐しているため、削除しないものとしてもよい。
【0038】
図8は、既存のリンクに新たなリンクを接続する場合の更新方法を示す説明図である。図示するリンクL100が既存のリンクを表し、リンクL200が新たに追加するリンクを表す。図8(a)では、更新制御データCDによって、リンクL1の中間点付近に新たなリンクL200が追加された状態を表している。リンクの追加は、必ずしも正確な座標が指定されるとは限らないため、図示するように、多少ズレが生じる場合がある。しかし、更新制御データCDの詳細情報に、リンクL200がリンクL100に接続される旨の指定があれば、かかる指定により、コンピュータPC2は、リンクL200の長さを自動的に延長し、リンクL100に接続することができる。次に、図8(b)に示すように、更新規則データRDの規則(4)に従い、リンクL100をリンクL101、L102に分割する。そして、更新規則データRDの規則(3)に従い、図8(c),(d)で示すように、リンクL200の両端に新たなノードC,Dを発生させる。
【0039】
以上、ナビ用データNDの更新について説明したが、図1の出版用データPDや、Web用データWDなどの更新についても同様に更新可能である。これらのデータを更新する場合には、そのデータに対応した更新規則データ(図1中の更新規則データB,C)を用いて更新を行えばよい。
【0040】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、マスタデータMDの更新時にも更新規則データを適用することも可能である。また、道路ネットワークデータは、メッシュにより管理にされるものに限られない。また、更新規則はデータ化したものに限られず、例えば、プログラム化されたものであってもよいし、いわゆるマクロ化したものであってもよい。実施例では道路ネットワークデータの更新について説明したが、例えば、鉄道の線路ネットワークデータや、船舶、航空機等の航路ネットワークデータなどの更新も同様に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上で説明した地図データ更新システム100によれば、マスタデータMDに対する更新をナビ用データNDに自動的に適用することができる。適用時には、更新規則データRDと更新制御データCDを用いるため、効率的かつ柔軟に更新を行うことができる。
【0042】
また、図6および図7で説明した更新ではメッシュA(i)、A(iii)、B(i)、B(ii)、B(iii)、C(ii)、C(iii)まで更新の範囲が及ぶことになる。そのため、従来の道路ネットワークデータの更新方法では、これらのメッシュに対する更新制御データをすべてナビ用データ更新システムに転送する必要があった。しかし、本発明では、更新規則データRDを用いるため、メッシュB(ii)、B(iii)に関する更新制御データCDのみを転送すればよい。そのため、転送データを大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地図データ更新システムの全体構成を示す説明図である。
【図2】ナビ用データ更新プログラムの機能ブロック図である。
【図3】更新制御データCDのデータ構造を示す説明図である。
【図4】更新規則データRDの一例を示す説明図である。
【図5】ナビ用データ更新処理のフローチャートである。
【図6】更新前のナビ用データNDを表す説明図である。
【図7】更新後のナビ用データNDを表す説明図である。
【図8】既存のリンクに新たなリンクを接続する際の更新方法を示す説明図である。
【符号の説明】
10…通信部
20…更新制御データ入力部
30…更新規則データ入力部
40…更新処理部
100…地図データ更新システム
110…マスタデータ更新システム
120…ナビ用データ更新システム
MD…マスタデータ
ND…ナビ用データ
PD…出版用データ
WD…Web用データ
CD…更新制御データ
RD…更新規則データ
PC1、PC2…コンピュータ
Claims (9)
- リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う路線ネットワークデータ更新装置であって、
更新対象となるリンクまたはノードもしくはこれらの属性、および該更新対象に対する更新内容、に関する更新データを入力する入力部と、
前記更新データと、ある更新対象に対する更新を他のリンクまたはノードもしくはこれらの属性に波及させるための更新規則と、に基づき前記路線ネットワークデータの更新を行う更新処理部と、
を備える路線ネットワークデータ更新装置。 - 請求項1に記載の路線ネットワークデータ更新装置であって、
前記更新規則には、互いに接続されたリンク間での交通規制の適用に関する規則が含まれる、路線ネットワークデータ更新装置。 - 請求項2に記載の路線ネットワークデータ更新装置であって、
前記規則は、一方通行規制は同一方向で連続すべきという規則である、路線ネットワークデータ更新装置。 - 請求項1に記載の路線ネットワークデータ更新装置であって、
前記更新規則には、経路探索への利用可否に基づく規則が含まれる、路線ネットワークデータ更新装置。 - 請求項1に記載の路線ネットワークデータ更新装置であって、
前記更新規則には、新たなリンクを追加する場合に施すべき処理に関する規則が含まれる、路線ネットワークデータ更新装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の路線ネットワークデータ更新装置であって、
前記更新データは、前記路線ネットワークデータの構築の基礎となったマスタデータに対する更新データであり、
前記マスタデータの更新を行うマスタデータ更新装置と通信を行う通信部を備え、
前記入力部は、該通信部により前記マスタデータ更新装置から前記更新データを入力する、路線ネットワークデータ更新装置。 - コンピュータが、リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行う路線ネットワークデータ更新方法であって、
更新対象となるリンクまたはノードもしくはこれらの属性、および該更新対象に対する更新内容、に関する更新データを入力する工程と、
前記更新データと、ある更新対象に対する更新を他のリンクまたはノードもしくはこれらの属性に波及させるための更新規則と、に基づき前記路線ネットワークデータの更新を行う工程と、
を含む路線ネットワークデータ更新方法。 - リンクおよびノードにより構成された路線ネットワークデータの更新を行うためのコンピュータプログラムであって、
更新対象となるリンクまたはノードもしくはこれらの属性、および該更新対象に対する更新内容、に関する更新データを入力する機能と、
前記更新データと、ある更新対象に対する更新を他のリンクまたはノードもしくはこれらの属性に波及させるための更新規則と、に基づき前記路線ネットワークデータの更新を行う機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。 - 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003058265A JP2004271576A (ja) | 2003-03-05 | 2003-03-05 | 路線ネットワークデータ更新装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003058265A JP2004271576A (ja) | 2003-03-05 | 2003-03-05 | 路線ネットワークデータ更新装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004271576A true JP2004271576A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33121414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003058265A Pending JP2004271576A (ja) | 2003-03-05 | 2003-03-05 | 路線ネットワークデータ更新装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004271576A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008089852A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置、バージョンテーブル、地図データ更新システム、及び地図更新データ供給方法 |
JP2008249798A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置、地図データ更新システム、及び地図更新データ供給方法 |
JP2009053561A (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 自律移動装置用の地図生成システムおよび地図生成方法 |
KR100902934B1 (ko) * | 2007-07-30 | 2009-06-15 | (주)지앤티솔루션 | 전자 지도의 업데이트 방법 및 장치 |
JP2010237124A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Aisin Aw Co Ltd | 地図データ更新システム及び地図データ更新プログラム、並びにこれを利用したナビゲーション装置及び車両制御装置 |
JP2011158339A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置及び地図更新データ供給プログラム |
JP2013072787A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Denso Corp | 地図データ配信装置、電子機器及び地図更新システム |
JP2018084904A (ja) * | 2016-11-22 | 2018-05-31 | 日本電信電話株式会社 | 地理ネットワークデータ更新システム、方法、及びプログラム |
CN111649753A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-09-11 | 百度在线网络技术(北京)有限公司 | 路网数据处理方法、装置、电子设备及计算机存储介质 |
-
2003
- 2003-03-05 JP JP2003058265A patent/JP2004271576A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008089852A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置、バージョンテーブル、地図データ更新システム、及び地図更新データ供給方法 |
EP2092274B1 (en) * | 2007-03-29 | 2016-11-16 | Aisin Aw Co., Ltd. | Map update data supply apparatus, map data update system, and map update data supply method |
US8326531B2 (en) | 2007-03-29 | 2012-12-04 | Aisin Aw Co., Ltd. | Map update data supply apparatus, map data update system, and map update data supply method |
JP2008249798A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置、地図データ更新システム、及び地図更新データ供給方法 |
KR100902934B1 (ko) * | 2007-07-30 | 2009-06-15 | (주)지앤티솔루션 | 전자 지도의 업데이트 방법 및 장치 |
JP2009053561A (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 自律移動装置用の地図生成システムおよび地図生成方法 |
JP2010237124A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Aisin Aw Co Ltd | 地図データ更新システム及び地図データ更新プログラム、並びにこれを利用したナビゲーション装置及び車両制御装置 |
JP2011158339A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Aisin Aw Co Ltd | 地図更新データ供給装置及び地図更新データ供給プログラム |
US8626704B2 (en) | 2010-01-29 | 2014-01-07 | Aisin Aw Co., Ltd. | Map update data supply device and method |
JP2013072787A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Denso Corp | 地図データ配信装置、電子機器及び地図更新システム |
JP2018084904A (ja) * | 2016-11-22 | 2018-05-31 | 日本電信電話株式会社 | 地理ネットワークデータ更新システム、方法、及びプログラム |
CN111649753A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-09-11 | 百度在线网络技术(北京)有限公司 | 路网数据处理方法、装置、电子设备及计算机存储介质 |
JP2021165833A (ja) * | 2020-06-02 | 2021-10-14 | バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー (ベイジン) カンパニー リミテッド | 道路網データ処理方法、道路網データ処理装置、電子デバイス、コンピュータ記憶媒体、及びプログラム |
JP7257435B2 (ja) | 2020-06-02 | 2023-04-13 | バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド | 道路網データ処理方法、道路網データ処理装置、電子デバイス、コンピュータ記憶媒体、及びプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8626704B2 (en) | Map update data supply device and method | |
JP5189838B2 (ja) | 地図データ配信システム、地図データ配信方法及び通信端末 | |
CA2666423C (en) | Map information management system and map information distribution system | |
US8005612B2 (en) | Map data distribution system | |
US8990012B2 (en) | Map update data supply device and map update data supply program | |
EP2691740B1 (en) | Method and system for generating viable pattern-transfers for an itinerary-planning system | |
CN102679990B (zh) | 导航方法和装置 | |
CN102636173B (zh) | 地图数据、存储介质、以及电子装置 | |
CN102901509B (zh) | 地图差异数据产生设备和地图差异数据产生方法 | |
CN105893577B (zh) | 路网数据处理方法及装置 | |
CN103295464A (zh) | 电子地图数据管理方法、装置及电子地图生成方法、装置 | |
CN101162148A (zh) | 一种使用动态地图拓扑进行更准确导航的方法 | |
JP2001165681A (ja) | 交通ネットワーク経路探索方法 | |
US7050904B2 (en) | Data formats and usage for massive point-to-point route calculation | |
JP2004271576A (ja) | 路線ネットワークデータ更新装置 | |
JP3950587B2 (ja) | 図面管理システム、図面更新方法及び情報蓄積媒体 | |
CN112597259B (zh) | 一种基于区域综合交通网络拓扑重构的交通分配方法 | |
CN107588779B (zh) | 一种基于任意两节点间行程时间的车辆智能导航方法 | |
JP2017125869A (ja) | 地図更新装置、地図更新方法、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体 | |
JP4727097B2 (ja) | 更新操作情報提供システム | |
JP3852932B2 (ja) | 歩行者用ネットワーク生成装置、歩行者用ネットワーク生成方法及びプログラム | |
JP4557489B2 (ja) | 経路ネットワークデータ作成装置及びプログラム | |
KR100663606B1 (ko) | 지도정보 좌표값을 이용한 다조건 최적경로 산출방법 | |
JP2011215219A (ja) | 孤立道路抽出装置 | |
CN114526753B (zh) | 跨路***规的关联方法及装置、计算机设备及可读存储介质 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090714 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |