JP2004262778A - 5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法 - Google Patents

5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法 Download PDF

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Masaki Fujimoto
藤本昌樹
Kazuaki Noji
野地一秋
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Sanko Kagaku Kogyo KK
Sanko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】ポリマーの原料や医薬・農薬合成の中間体として有用な5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを、高純度、高収率であって、かつ経済的に製造する方法を提供する。
【解決手段】粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステル溶解したアルコール溶液、好ましくはメチルアルコールなどの低級アルコール溶液を冷却して高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを晶析するもので、好ましい態様としてはイソフタル酸をブロモ化して得られた5−ブロモイソフタル酸を、目的とするエステルに対応するアルコールで、好ましくは酸触媒下に加熱してエステル化し、該反応液を冷却することにより生成された5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを晶析し、高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得るものである。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルやポリアミド等に代表される各種ポリマーの原料や改質剤、機能性化学品および医薬品・農薬の中間体として有用な化合物である5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法としては、▲1▼イソフタル酸ジアルキル類を強酸中で、N―ブロモサクシイミド等のN―ブロモイミド化剤によりブロモ化する方法(特許文献1を参照)。▲2▼イソフタル酸ジアルキル類を強酸中で、N―ブロモイソシアヌル酸によりブロモ化する方法(特許文献2を参照)が知られている。これらの方法は▲1▼、▲2▼の方法共にブロム化剤が高価であるという欠点の外に、反応液から目的化合物を取り出す操作が煩雑であり、純度が87%〜90%程度である。酢酸・n―ヘプタン溶媒により再結晶して所望の純度のものを得ているがその収率は60%前後である。▲3▼三フッ化臭素の存在下、臭素によりイソフタル酸ジメチルをブロモ化して5−ブロモイソフタル酸ジメチルを得る方法(非特許文献1を参照)が知られている。この方法は高価で取り扱いの難しい三フッ化臭素を使用し、また収率も55%と低い。▲4▼イソフタル酸を、三酸化硫黄を含む発煙硫酸中、臭素を用いてブロモイソフタル酸を製造し、得られた反応生成物を低級アルコール中でジエステル化した後、精留により5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを精製する方法(特許文献3を参照)が記載されている。蒸留条件は高温と特殊な設備が必要であり、収率65%と満足できるものではない。
以上の如く従来しられている5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法はいずれも工業的に有利な方法とは言い難い。
また、5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの原料の1つである5−ブロモイソフタル酸の製造法としては、25〜60%の三酸化硫黄を含有する発煙硫酸中、ヨウ素等の触媒の存在下、ブロモ化する方法(非特許文献2を参照)や上記▲4▼記載の方法などが知られていいる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−114712
【特許文献2】
特開2001−122823
【特許文献3】
WO 01/94289 A1
【非特許文献1】
J.Org.Chem.,第58巻,第239頁(1993年)
【非特許文献2】
Res.Discl.(1976年),第146巻,第51頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように高純度の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを、高価な原料を使用することなく、高収率で、安価に製造する方法はまだ見いだされていない。本発明は高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルをより効率的に製造する方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルは加熱下の低級アルコール溶媒に比較的高濃度に溶解すると共に、温度の低下により容易に結晶が析出すること、粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキル中に比較的含量の多い不純物であるジブロモフタル酸ジアルキルやイソフタル酸ジアルキルなどが低温においても結晶化することなく溶媒中にとどまるため、高純度の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが容易に得られること、また、該粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルは5−ブロモイソフタル酸を、アルコール中で、好ましくは加熱下に酸触媒の存在下でエステル化することにより、容易に、比較的好収率で得られることから、例えば、イソフタル酸をブロモ化して得られたブロモイソフタル酸を、アルコール中でエステル化し、得られたブロモイソフタル酸ジアルキルを、必要ならば該反応液を加熱下に濃縮した後、冷却することにより、高純度の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを高収率で経済的に有利に製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は
(1)粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを溶解しているアルコール溶液を冷却し、該エステルの結晶を析出させることを特徴とする高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
(2) 粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを溶解しているアルコール溶液が5−ブロモイソフタル酸を、アルコール中でエステル化して得られた反応液であることを特徴する上記(1)に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
(3) 反応液が加熱下に酸触媒の存在下でエステル化をして得られた反応液であることを特徴する上記(2)に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
(4)5−ブロモイソフタル酸がイソフタル酸をブロモ化して得られた粗5−ブロモイソフタル酸であることを特徴する上記(2)または(3)に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
(5)5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが5−ブロモイソフタル酸ジメチルである上記(1)〜(4)に記載の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
(6) 高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが純度95%以上の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルである上記(1)〜(5)に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを溶解しているアルコール溶液は、冷却によって5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを析出させることができる濃度で粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを含有する溶液であればいずれも使用できる。ただし、収率よく高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得るためにはある程度高濃度の方が好ましい。例えば、溶液全質量に対して5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを、アルコール中に飽和濃度で含有するのがもっとも好ましいが、通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上の濃度となる量において粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを含む溶液が使用される。このような溶液は例えば、アルコール溶媒に粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを、加熱溶解して得ることもできるし、また、5−ブロモイソフタル酸を、エステル化に使用するアルコール中で好ましくは加熱下に酸触媒の存在下でエステル化した反応溶液であってもよい。後者の方法の場合、再結晶などの精製工程を経ることなく、反応液から直接高純度の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得ることができる点でより好ましい。粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルの濃度は加熱下のアルコールでの飽和濃度に近いほど冷却によって得られる高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの収量は増加するので、できるだけそれに近い高濃度にするのが好ましい。アルコールの種類や加熱温度により飽和濃度も変わる一概に言えないが、もっとも好ましい濃度は該アルコール溶液全体に対し、17〜30質量%程度である。
【0008】
本発明における5−ブロモイソフタル酸ジアルキルにおけるアルキルとしては例えば炭素数1〜6の分岐、非分岐のアルキルを挙げることができ、好ましく炭素数1なし4のアルキル、より好ましく炭素数1〜3のアルキルであり、もっとも好ましくはメチルである。
本発明で5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの析出用に使用するアルコールとしては、例えば炭素数1〜6の低級アルコールを挙げることができる。常温液体のものが好ましく、例えば炭素数1〜4のアルコールが好ましい。より好ましくは炭素数1〜3のアルコールである。溶媒として使用するアルコールは5−ブロモイソフタル酸のエステル化に使用されたアルコールと同じものの場合エステル交換などのおそれがなく好ましい。異なる時は該エステル化のアルコールよりも低沸点のアルコールが好ましい。もっとも好ましいアルコールはメタノールまたはエタノールである。使用するアルコールは反応に支障をきたさない限り、含水アルコールでも良いが、水含量は20質量%以下が好ましい。
本発明における高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの純度は通常95質量%以上、好ましくは97質量%以上であり、より好ましくは98%以上である。
【0009】
本発明の第2の発明は5−ブロモイソフタル酸を、エステル化に使用するアルコール中で、好ましくは加熱下にエステル化し、得られた反応溶液を、必要に応じて濃縮した後、冷却して、5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを結晶として析出させ、高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得るものである。この第2の発明で原料として使用する5−ブロモイソフタル酸はどのようにして製造したものであってもよく、本発明においてはイソフタル酸をブロム化して得られる5−ブロモイソフタル酸が好ましい。本発明で使用する5−ブロモイソフタル酸は不純物を含む粗5−ブロモイソフタル酸でよいが、純度は80質量%以上が好ましい。該純度以上であれば精製することなくそのまま原料として使用しても、本発明の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得ることができる。
【0010】
次に粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルをアルコール中に溶解し、該溶液から高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを得る方法について説明する。
不純物を含有する粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルのアルコールへの溶解は、好ましくは前記濃度になるよう、できるだけ高濃度に加熱完溶させるのが好もしい。その際、必用により、例えば5−ブロモイソフタル酸ジアルキル以外の不溶物があるときは濾過処理を施し、該不溶物を除去した後、該アルコール溶液を冷却することにより5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの結晶が析出し、高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが得られる。使用するアルコールとしては、通常該エステルに使用されたアルコールと同じものが好ましいが、精製効果、回収の容易さからメタノール、エタノールが好ましく、メタノールがより好ましい。アルコールは20%以下の水を含んでよく、アルコールの使用量は粗ブロモイソフタル酸ジアルキルに対して1〜5質量倍である。前記加熱完溶せしめる際の温度は、通常溶媒の沸点までの温度で行うことができるが、エステル交換等の好ましくない反応をおこさないような温度を選ぶことが好ましく、100℃以下が好ましい。
こうして得られた高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの純度は、通常99%以上である。
【0011】
次に本発明における第2発明について説明する。
先ず、本発明の原料となる5−ブロモイソフタル酸の製造法につき説明する。
イソフタル酸を臭素によりブロモ化してブロモイソフタル酸を製造する方法としては、▲1▼25〜60%の三酸化硫黄を含有する発煙硫酸中、ヨウ素等の触媒の存在下、ブロモ化する方法(非特許文献2を参照)、▲2▼触媒を用いることなく発煙硫酸中、加圧下でブロモ化する方法(特許文献3を参照)等が知られている。これらのブロモ化法により得られたブロモイソフタル酸は、イソフタル酸、4−および5−ブロモイソフタル酸、ジブロモイソフタル酸の混合物であり、その組成は臭素の仕込み量、反応温度、反応時間等の反応条件で異なる。例えば▲2▼の方法では純度83.5%の5−ブロモイソフタル酸を収率82%で得ている。
【0012】
本発明の製造方法に供する5−ブロモイソフタル酸は、前記公知のいずれの方法で製造されたものでも使用することができるが、好ましくは次のような方法により製造されたものである。即ち、20〜40%の三酸化硫黄を含有する発煙硫酸中、ヨウ素の存在下、50〜100℃の反応温度で臭素によりブロモ化する。使用する臭素量はイソフタル酸に対して、通常0.9〜1.2モル倍を使用する。発煙硫酸量はイソフタル酸に対して、5〜10質量倍使用するのが好ましい。触媒としてのヨウ素はイソフタル酸100質量部に対して0.1〜1.0質量部使用するのが好ましい。反応時間は通常5〜50時間である。反応終点は高速液体クロマトグラフィで確認することができる。反応終了後、冷却した大過剰の水または氷水中に反応溶液を加え、析出した結晶を濾過、水洗した後、乾燥する。本発明の目的のためには、5−ブロモイソフタル酸の純度は80%以上であることが好ましく、上記の方法等で得られたブロモイソフタル酸を所望により、精製工程を施すことにより所望の純度の5−ブロモイソフタル酸を得ることができる。5−ブロモイソフタル酸の純度は、液体クロマトグラフィで確認することができる。
【0013】
次に5−ブロモイソフタル酸からの5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法について説明する。
5−ブロモイソフタル酸を、目的とするエステルに対応するアルコール中で、好ましくは酸触媒の存在下に加熱して、エステル化する。該アルコールとしては前記のように炭素数1〜6程度のアルコールが使用可能であるが好ましくはメタノール、エタノール、n―プロパノール、イソプロパノールである。より好ましいアルコールは、メタノール、エタノールであり、メタノールがもっとも好ましい。これらアルコールの使用量は、5−ブロモイソフタル酸に対して2〜10質量倍である。酸触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、蟻酸等が使用でき、好ましいものは硫酸、p−トルエンスルホン酸である。その使用量は5−ブロモイソフタル酸100質量部に対して5〜20質量部である。反応温度は、通常アルコールの沸点でおこなうことができるが、加圧下でアルコールの沸点以上の高い温度でおこなう事により反応時間が短縮できる。反応時間は反応条件によるが、通常5〜30時間である。反応終点は高速液体クロマトグラフィで確認することができる。
【0014】
得られた5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの反応液からアルコール類を留去した後、冷却すれば5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが析出する。留出すべきアルコール量はアルコールの種類にもよるが、残存するアルコール量が5−ブロモイソフタル酸ジアルキルに対して質量比で1〜5倍量、好ましくは1〜3倍量になるように調整される。上記冷却の途中で、必要により、結晶の胤を投入することにより結晶の析出を早めることもできる。このようにして得られた精5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの純度は、通常99%以上(高速液体クロマトグラフィにおける面積比)である。
【0015】
本発明の製造方法によって得られた5−ブロモイソフタル酸ジアルキルは原料由来の副生成物、或いはエステル化反応における未反応物の含量が少なく、又収率が高いので工業的価値が高い。
【0016】
【実施例】
本発明を参考例および実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこの参考例および実施例によって限定されるものではない。
【0017】
参考例1 イソフタル酸のブロモ化
温度計、攪拌機、滴下器、還流冷却器を備えた500mlの4つ口フラスコに、30%発煙硫酸350g、ヨウ素0.30gを室温で仕込み溶解する。次いで冷却しながらイソフタル酸83gを30から35℃で仕込み、溶解する。55〜60℃に加熱し、臭素88g(理論量の110%)を滴下器から5時間かけて滴下後、約60℃で24時間反応する。この間に発生する臭化水素は希水酸化ナトリウム水溶液で吸収する。この反応液を2Lの氷水中に少しずつ加え、粗ブロモイソフタル酸を析出させ、濾過、希炭酸ソーダ水洗浄、水洗した。60℃で乾燥して113gの粗ブロモイソフタル酸を得た。見かけ収率92.5%。液体クロマトグラフィ分析値は、イソフタル酸6.2%、5−ブロモイソフタル酸84.7%、4−ブロモイソフタル酸0.3%、ジブロモイソフタル酸5.2%、その他2%であった。
【0018】
実施例1
温度計、攪拌機、還流冷却器を備えた500mlの4つ口フラスコに、メタノール250g、硫酸7.5g、参考例で得られた粗ブロモイソフタル酸50gを仕込み、還流下で24時間反応した。次いでメタノール120gを留去して得た溶液を徐冷した。52℃付近から晶析が始まり、室温まで冷却して室温で3時間保持した。濾過、少量のメタノール洗浄後、乾燥して高純度5−ブロモイソフタル酸ジメチル42.5gを得た。液体クロマトグラフィ分析値99.1%、収率90.1%。融点88〜89℃
【0019】
実施例2
温度計、攪拌機、還流冷却器を備えた500mlの4つ口フラスコに、エタノール300g、硫酸7.5g、参考例で得られた粗ブロモイソフタル酸50gを仕込み、還流下で24時間反応した。次いでエタノール150gを留去して得た溶液を10℃まで冷却して、結晶を析出させ3時間保持した。濾過、少量の冷エタノールで洗浄後、乾燥して高純度5−ブロモイソフタル酸ジエチル41.6gを得た。液体クロマトグラフィ分析値98.8%。収率80.0%。融点41〜42℃
【0020】
実施例3
温度計、攪拌機、還流冷却器を備えた300mlの4つ口フラスコに、メタノール
100g、純度83.0%(液体クロマトグラフィ値)の5−ブロモイソフタル酸ジメチル40gを仕込み、加熱還流して溶解した。徐冷して晶析させ、濾過、乾燥して
高純度5−ブロモイソフタル酸ジメチル28.2gを得た。液体クロマトグラフィ分析値99.3%、収率84.9%。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、5−ブロモイソフタル酸ジアルキルを高収率、高純度で得ることができる。

Claims (6)

  1. 粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを溶解しているアルコール溶液を冷却し、該エステルの結晶を析出させることを特徴とする高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
  2. 粗5−ブロモイソフタル酸ジアルキルエステルを溶解しているアルコール溶液が、5−ブロモイソフタル酸をアルコール中でエステル化して得られた反応液であることを特徴する請求項第1項に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
  3. 反応液が加熱下に酸触媒の存在下でエステル化をして得られた反応液であることを特徴する請求項第2項に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
  4. 5−ブロモイソフタル酸がイソフタル酸をブロモ化して得られた粗5−ブロモイソフタル酸であることを特徴する請求項第2項または第3項に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
  5. 5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが5−ブロモイソフタル酸ジメチルである請求項第1項〜第4項に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
  6. 高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルが純度95%以上の5−ブロモイソフタル酸ジアルキルである請求項第1項〜第5項に記載の高純度5−ブロモイソフタル酸ジアルキルの製造方法。
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