JP2004257438A - カムクラッチ及びウエブ搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空転と噛合いを繰り返してもカムの摩耗を防止することが可能なカムクラッチと、このカムクラッチを備えたウエブ搬送装置を得る。
【解決手段】カムクラッチのカムに対し、スプリング42の付勢力(バネ力)を、0.49〜0.784(N)にする。これにより、カムクラッチ20が微小な噛合いと空転とを短時間で繰り返しても、カム36の摩耗を防止でき、しかも、空転力も過度に大きくならない。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カムクラッチ及びウエブ搬送装置に関し、さらに詳しくは、例えば、平版印刷版の基材であるアルミウエブを搬送するために使用されるウエブ搬送装置と、このウエブ搬送装置に好適に用いられるカムクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカムクラッチ及びウエブ搬送装置として、平版印刷版の基材であるアルミウエブの搬送に使用されているものを例として説明する。
【0003】
近年の製版法(電子写真製版法を含む)では、製版工程の自動化を容易にすべく、感光性印刷版や感熱性印刷版等の平版印刷版が広く用いられている。平版印刷版は、一般にアルミニウム板等の支持体に、例えば、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は適宜組み合わせて行い、次いで、感光層又は感熱層の塗布、乾燥処理を行った後に所望のサイズに切断されることで製造される。
【0004】
平版印刷版の製造ラインでは、アルミニウム板がウエブ状とされた状態(アルミウエブ)で、所定の搬送経路を搬送しつつ、その表面に所定の処理を施すことが多い。従って、製造ラインには、必要に応じて複数のパスロールが設けられ(例えば、特許文献1参照)、さらに、パスロールには、カムクラッチ(ワンウェイクラッチ)を介してモータ等の駆動源が接続されている。アルミウエブの搬送速度が一定値以上の場合には、アルミウエブとの摩擦によって回転するパスロールの回転角速度が駆動源の回転角速度よりも大きくなるので、カムクラッチが空転して、駆動源の回転駆動力をパスロールに伝達しないようになっている。これに対して、アルミウエブの搬送速度が一定値にまで低下した場合にはカムクラッチが噛合い状態となり、駆動源の回転駆動力がパスロールに伝達される。これにより、アルミウエブは常に一定速度あるいはそれ以上の搬送速度で搬送される。
【0005】
ところで、アルミウエブとパスロールと摩擦力は僅かに変化することがある。
また、アルミウエブの搬送速度自体も、僅かに変化することがある。これらに起因してパスロールの回転角速度が変化すると、カムクラッチが微小な空転と噛合いとを繰り返すため、カムクラッチを構成するカムの摩耗が進み、カムクラッチの寿命が短くなることがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−51757号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、空転と噛合いを繰り返してもカムの摩耗を防止することが可能なカムクラッチと、このカムクラッチを備えたウエブ搬送装置を得ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、内輪と、前記内輪の外側に内輪と同芯で配置される外輪と、前記内輪と前記外輪の間に配置され、内輪と外輪との相対回転方向に応じてこれらと噛合い又は噛合解除するカムと、前記カムを前記内輪及び前記外輪に対して接触する方向へ付勢する付勢部材と、を有し、前記付勢部材の前記カム1つ当たりに作用する付勢力が0.49〜0.784(N)に設定されていることを特徴とする。
【0009】
このカムクラッチでは、内輪と外輪との相対回転方向に応じて、カムが噛合い又は噛合解除する。これによって、内輪と外輪とも、噛合い状態又は空転状態となる。カムは付勢部材によって、内輪及び外輪に対して接触する方向へ付勢されているので、確実に噛合い状態を維持できる。
【0010】
また、カム1つ当たりに作用する付勢部材の付勢力は、0.49〜0.784(N)に設定されている。このように、付勢力を0.49(N)以上とすることで、カムを内輪又は外輪に確実に押し付けることになるので、カムと内輪及び外輪との不用意なすべりを少なくし、カムの摩耗を防止して、カムクラッチの長寿命化を図ることができる。また、付勢力を0.784(N)以下とすることで、空転力(空転時の回転負荷)を低くし、より小さな空転力で空転させることができると共に、空転時のカム、内輪及び外輪の摩耗を少なくして長寿命化を図ることが可能になる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記カムが、前記内輪の周方向に沿って複数配置され、前記付勢部材が、前記内輪を取り囲むように環状に形成され複数のカムを押圧して付勢する環状スプリング、とされていることを特徴とする。
【0012】
このように、カムを複数配置することで、カムを1つのみ配置した場合と比較してカム1つ当たりに作用する噛合い力(噛合い時に内輪又は外輪から作用する力)が小さくなるので、カムの摩耗をより確実に防止できる。
【0013】
また、付勢部材としては、内輪を取り囲むように環状に形成された環状スプリングとし、複数のカムを押圧して付勢するようにしている。複数のカムに対して付勢部材が共通化されるので、それぞれのカムに個別に付勢部材を設けた場合と比較して、部品点数が少なくなる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、搬送対象物であるウエブに接触しウエブとの摩擦で回転可能とされたパスロールと、前記パスロールの回転駆動力を発生可能な駆動源と、前記駆動源と前記パスロールとの間で、パスロールの回転角速度が駆動源の回転角速度よりも大きい場合に空転する向きで介在された請求項1又は請求項2に記載のカムクラッチと、を有することを特徴とする。
【0015】
このウエブ搬送装置を使用してウエブを搬送する場合、常にあらかじめ設定した一定値以上の搬送速度でウエブを搬送することができる。すなわち、ウエブの搬送速度が一定値以上のとき、ウエブとの摩擦で回転するパスロールの回転角速度が、駆動源の回転角速度よりも大きくなる。この場合には、カムクラッチは空転するので、駆動源の回転駆動力はパスロールに伝達されず、パスロールはウエブとの摩擦のみで回転する。これに対し、ウエブの搬送速度が低下した場合には、パスロールの回転角速度も低下するため、カムクラッチは噛合い状態となる。
駆動源の回転駆動力がカムクラッチを介してパスロールに伝達されるため、パスロールは駆動源によって積極的に回転され、一定値以上の回転角速度を維持する。
【0016】
また、このウエブ搬送装置では、請求項1又は請求項2に記載のカムクラッチを配置している。従って、カムの摩耗を防止して、カムクラッチの長寿命化を図ることができると共に、空転力(空転時の回転負荷)を低くし、より小さな空転力で空転させることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の一実施形態のカムクラッチ20が用いられたウエブ搬送装置12が示されている。
【0018】
このウエブ搬送装置12は、平版印刷版の基材であるアルミウエブ14を製造するための製造ラインに組み込まれている。アルミウエブ14は、ウエブ搬送装置12によって長手方向(図1では紙面と直交する方向)に搬送されながら、製造ラインにおいてその表面に所定の処理が施されたり、所望のサイズに切断されたりする。
【0019】
ウエブ搬送装置12は、アルミウエブ14に接触するパスロール16と、このパスロール16を回転させる駆動力を発生可能なモータ18、及びパスロール16とモータ18との間に介在されたカムクラッチ20とを有している。
【0020】
また、図示しない設置面からは支柱22が立設されており、支柱22の上端に軸受24が固定されている。パスロール16の軸方向両端部分が、この軸受24によって回転可能に支持されている。
【0021】
支柱22には、パスロール16と反対側に支持板26が取り付けられており、モータ18は、この支持板26上に支持され、固定されている。
【0022】
図2に詳細に示すように、カムクラッチ20は、内輪28と、この内輪28の外側で内輪28と同芯となるように配置された外輪30とを有している。内輪28と外輪30の間には図示しないベアリングが配置されており、これらを同芯に保持すると共に、ラジアル荷重を支持している。そして、内輪28と外輪30の一方がモータ18に連結され、他方がパスロール16に連結されている。以下、単に「径方向」、「周方向」というときは内輪28(又は外輪30)の径方向、周方向をそれぞれいうものとする。
【0023】
内輪28と外輪30との間には所定の間隙32(図3参照)が構成されており、この間隙32に、周方向に沿って交互にローラ34及びカム36が配置されている。なお、図3では図示の便宜上、ローラ34を省略している。
【0024】
ローラ34は円柱状に形成されており、その軸方向が、内輪28の軸方向と一致する向きとされている。
【0025】
カム36は、図3及び図4に示すように、径方向の内側略半分が、端面略半円状に形成され、径方向の外側略半分が、端面略三角形状に形成されている。図4から分かるように、カム36の径方向外側部分(端面略三角形状の部分)は、長手方向両側に向かって延出されて、延出部38とされている。延出部38の底面は、径Dに対して傾斜するように形成された被押圧面40とされており、この被押圧面40と内輪28の外周面28Sとの間に、環状のスプリング42が配置されている。スプリング42は、被押圧面40によって径方向内側に圧縮されており、その反力が被押圧面40に作用すると、被押圧面40が傾斜されているので、カム36が矢印R3方向に回転付勢される。
【0026】
カム36の高さは、間隙32の高さ(径方向の長さ)よりもわずかに長くなるように設定されている。そして、内輪28と外輪30との相対回転方向が図3に矢印R1で示す方向のときには、カム36はスプリング42の付勢力(ばね力)で内輪28及び外輪30と噛合う方向へ付勢され、実線で示す姿勢となる。カム36は内輪28及び外輪30に接触して噛合っており、内輪28、カム36及び外輪30が一体で回転する(噛合い状態)。すなわち、カム36が噛合う際に、噛合いが容易に、且つ確実になるような力を、スプリング42がカム36に与えている。なお、一般に、カム36と外輪30及び内輪28との接触点A、Bを結ぶ直線ABと、内輪28の径Dとの成す角θは、ストラットアングルと称されるが、このストラットアングルθは、カムクラッチ20に求められる仕様や用途等によって適切に設定される。
【0027】
これに対し、内輪28と外輪30との相対回転方向が図3に矢印R2で示す方向のときには、カム36がスプリング42に付勢力に抗して、二点鎖線で示す姿勢となる。この状態では、カム36は内輪28及び外輪30に噛合っていないので、内輪28と外輪30とは自由に回転可能となる(空転状態)。空転状態では、カム36が図3時計回り方向(噛合わない方向)へと回転しすぎようとすることが、スプリング42の付勢力で防止される。
【0028】
スプリング42の上記した作用を考慮すると、スプリング42の付勢力は強い方が好ましいが、あまりに強すぎると、空転時に、回転負荷(いわゆるドラッグトルク)が大きくなる。また、カム36、内輪28及び外輪30の摩耗が早く進行する。本実施形態では、1つのカム36に作用するスプリング42の付勢力(バネ力)は、0.49〜0.784(N)に設定されており、これらの不都合が防止されている。
【0029】
なお、本実施形態では、パスロール16がモータ18に対し相対的にアルミウエブ14の搬送方向に回転したときは空転状態となり、その逆方向に回転したときは噛合い状態となるように、カムクラッチ20の向きが決められている。
【0030】
なお、図2から分かるように、スプリング42は環状に形成されると共に、内輪28と同芯となるように配置されており、1つのスプリング42がすべてのカム36の被押圧面40に接触するようになっている。このような構成に限らず、たとえば、それぞれのカム36に、上記した付勢力の条件を満たすようにスプリングを設けてもよいが、このように個別にスプリングを設けた構成と比較して、本実施形態では1つのスプリング42で済むので、部品点数が少なくなる。
【0031】
次に、本実施形態のウエブ搬送装置12及びカムクラッチ20の作用を説明する。
【0032】
アルミウエブ14は、あらかじめ設定された所定の搬送速度で搬送される。このとき、パスロール16が、アルミウエブ14の搬送速度に対応した周速となるように、モータ18を所定の回転角速度で回転させておく。
【0033】
アルミウエブ14の搬送速度が所定の速度よりも大きくなると、アルミウエブ14との摩擦によってパスロール16も回転するため、パスロール16に連結された外輪30が、内輪28に対し図3に矢印R2で示す方向へと相対回転する。
本実施形態のカムクラッチ20では、この相対回転によって空転状態となるようにその向きが決められているので(図3に二点鎖線で示すカム36を参照)、モータ18の回転駆動力は、パスロール16に伝達されない。このため、パスロール16はアルミウエブ14との摩擦力によって回転する。
【0034】
アルミウエブ14の搬送速度が何らかの原因によって低下すると、パスロール16の回転角速度も低下する。また、アルミウエブ14とパスロール16との摩擦力が低下した場合にも、パスロール16の回転角速度が低下することがある。このとき、外輪30が内輪28に対して相対的に矢印R1方向に回転しようとすると、カム36が図3に実線で示す姿勢へと変化し、カムクラッチ20は噛合い状態となる。このため、モータ18の回転駆動力がパスロール16に伝達され、パスロール16は、アルミウエブ14の搬送速度に対応した周速となるように積極的に回転される。
【0035】
ここで、本実施形態では、1つのカム36に作用するスプリング42の付勢力(バネ力)が、0.49〜0.784(N)に設定されている。付勢力が0.49(N)に満たない場合には、カム36が内輪28及び外輪30に押し付けられる力も弱くなるので、内輪28と外輪30との相対回転によって、カム36と内輪28及び外輪30との間に不用意なすべりが生じ、カム36の摩耗が進むおそれがある。本実施形態では、付勢力を0.49(N)以上にしているので、ストラットアングルθを所定範囲内とし、カム36を内輪28又は外輪30に確実に押し付けることができる。これにより、カム36と内輪28及び外輪30との不用意なすべりを少なくし、カム36の摩耗を防止して、カムクラッチ20の長寿命化を図ることが可能となっている。
【0036】
特に、アルミウエブ14の搬送速度が、設定速度の近傍で僅かに変動した場合や、アルミウエブ14とパスロール16との摩擦力が変動した場合には、カムクラッチ20が微小な噛合いと空転とを短時間で繰り返すことがある。このような場合でも、本実施形態ではカム36の摩耗が防止されるので、カムクラッチ20の寿命が短くなることがない。
【0037】
なお、付勢力が0.784(N)を越えた場合には、カム36が内輪28及び外輪30に対して過度に押し付けられることになるので、内輪28と外輪30とを空転させるために必要な回転負荷(空転力)が大きくなってしまう。本実施形態では、付勢力を0.784(N)以下とすることで、空転力(空転時の回転負荷)を低くし、より小さな空転力で空転させることが可能になる。モータ18へも負荷も小さくなるので、消費電力も増加も抑制できる。さらに、空転時のカム36、内輪28及び外輪30の摩耗も少なくし、長寿命化を図ることが可能になる。
【0038】
なお、上記説明では、スプリング42の付勢力がカム36に対し内側から外側へと作用した場合に噛合い状態となるものを例に挙げたが、逆に、スプリング42の付勢力がカム36に対し外側から内側へと作用した場合に噛合い状態となる構成のものでもよい。
【0039】
一般に、カム1個当たりに作用するスプリングによる加圧力をTs(N)とすると、
【0040】
【数1】
Figure 2004257438
と表される。ここで、
d=線径(mm)
R=コイル平均半径(mm) R=(Ds−d)/2
P=巻ピッチ(mm)
G=横弾性係数(N/mm)
N=カム数
D=使用状態でのスプリングの中心線の直径(mm)
=スプリングの有効長さ(mm)
である。なお、スプリングがn本(本実施形態では2本)入っている場合には、1本当たりの加圧力はTs/nでよい。
【0041】
ここで、スプリングの付勢力が内側から外側へ作用する場合(上記式において(l−π・D)>0の場合)をTs、スプリングの付勢力が外側から内側へ作用する場合(上記式において(l−π・D)<0の場合)をTsとして場合分けし、それぞれの場合の有効長さlを求めると、
【0042】
【数2】
Figure 2004257438
【0043】
【数3】
Figure 2004257438
となる。本実施形態では、これらの式に基づいて、スプリング42の各種形状等を設定し、カム36に対する所望の付勢力(スプリング力)を得ることができる。
【0044】
また、上記説明では、本発明のウエブ搬送装置によって搬送されるウエブの例として、平版印刷版の支持体として使用されるアルミウエブ14を例に挙げたが、ウエブはこれに限定されない。例えば、アルミニウム等の薄板金属(上記したアルミウエブ14)の他にも、紙、プラスチックフィルム、レジンコーティング紙、合成紙等を使用できる。平版印刷版の支持体としてアルミニウム板を使用する場合には、例えば、JIS1050材、JIS1100材、JIS1070材、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn−Mg系合金、Al−Zr系合金、Al−Mg−Si系合金等を適用し得る。プラスチックフィルムの場合の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のビニル重合体、6,6−ナイロン、6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、セルトーストリアセテート、セルロースダイアセテート等のセルロースアセテト等が使用される。また、レジンコーティング紙に用いるレジンとしては、ポリエチレンをはじめとするポリオレフィンが代表的であるが、これらには限定されない。
【0045】
アルミウエブ14の厚みも特に限定されないが、0.01mm〜1.0mm程度のものが取り扱いや汎用性の点で有利であり、特に、0.1mm〜0.4mmの範囲が好ましい。
【0046】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0047】
<実施例>
本実施例では、上記実施形態のウエブ搬送装置12を使用し、カムクラッチ20のスプリング42の強さ(カム36に対する付勢力)を変更して、アルミウエブ14の搬送を行った。そして、以下の上限で一定期間アルミウエブ14を搬送した後、カム36の摩耗状態を確認した。また、搬送途中において、カムクラッチ20を空転させるための回転負荷(空転力)についても評価した。
【0048】
[条件]
・カムクラッチ :椿本エマソン社製 F225BA−25
・運転時間 :2年(1日24時間運転)
・回転数 :120/min
・カム36の数 :21個
なお、上記のカムクラッチのストラットアングルθのメーカー規格値は、4.5°であり、これを超えると空転する可能性が高いとされている。また、初期状態でのスプリング強さは0.294(N)に設定されていた。
【0049】
また、スプリング強さは、上記式(2)に基づいて、スプリング42の有効長さを設定することで調整した。
【0050】
結果を表1に示す。なお、表の「スプリング強さ」の欄から分かるように、本実施例では、スプリング強さを初期状態よりも積極的に強めたものである。
【0051】
【表1】
Figure 2004257438
表の各評価において、「○」は結果が良好であることを、「×」は問題や不都合が生じる場合があることを、「△」は、「○」よりも結果が劣るものの、「×」よりは良好であることをそれぞれ示す。
【0052】
この表から分かるように、摩耗性に関しては、スプリング強さを0.490(N)以上とした場合に良好な結果が得られている。また、回転負荷(空転力)に関してはスプリング強さを0.784(N)以下とした場合に良好な結果が得られている。従って、これらを総合して評価すると、スプリング強さとしては0.490(N)以上0.784(N)以下とればよいことが分かる。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記の構成としたので、空転と噛合いを繰り返してもカムの摩耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のウエブ搬送装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態のカムクラッチの概略構成を示すラジアル方向の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態のカムクラッチのカム近傍部分を拡大して示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態のカムクラッチを構成するカム及びスプリングを示す斜視図である。
【符号の説明】
12 ウエブ搬送装置
14 アルミウエブ
16 パスロール
18 (モータ)駆動源
20 カムクラッチ
28 内輪
30 外輪
36 カム
42 スプリング(付勢部材)

Claims (3)

  1. 内輪と、
    前記内輪の外側に内輪と同芯で配置される外輪と、
    前記内輪と前記外輪の間に配置され、内輪と外輪との相対回転方向に応じてこれらと噛合い又は噛合解除するカムと、
    前記カムを前記内輪及び前記外輪に対して接触する方向へ付勢する付勢部材と、を有し、
    前記付勢部材の前記カム1つ当たりに作用する付勢力が0.49〜0.784(N)に設定されていることを特徴とするカムクラッチ。
  2. 前記カムが、前記内輪の周方向に沿って複数配置され、
    前記付勢部材が、前記内輪を取り囲むように環状に形成され複数のカムを押圧して付勢する環状スプリング、とされていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチ。
  3. 搬送対象物であるウエブに接触しウエブとの摩擦で回転可能とされたパスロールと、
    前記パスロールの回転駆動力を発生可能な駆動源と、
    前記駆動源と前記パスロールとの間で、パスロールの回転角速度が駆動源の回転角速度よりも大きい場合に空転する向きで介在された請求項1又は請求項2に記載のカムクラッチと、を有することを特徴とするウエブ搬送装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5566558B1 (ja) * 2013-09-04 2014-08-06 三菱電機株式会社 カムクラッチ

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