JP2004254192A - Ofdm受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑え、各キャリアが安定した位相を得るようにすること。
【解決手段】伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号などに基づき、伝送路特性Hnを推定する。位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力されるパイロットシンボルの各キャリアの複素信号などに基づき、そのパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求め、その求めた位相回転量が所定値以上の場合に、伝送路特性更新回路8に更新指令を出力する。伝送路特性更新回路8は、位相回転量検出器10からの更新指令がある場合に、その推定された伝送路特性Hnを、予め用意してある位相回転特性Hn’を用いて更新し、位相補正演算回路4に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号などに基づき、伝送路特性Hnを推定する。位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力されるパイロットシンボルの各キャリアの複素信号などに基づき、そのパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求め、その求めた位相回転量が所定値以上の場合に、伝送路特性更新回路8に更新指令を出力する。伝送路特性更新回路8は、位相回転量検出器10からの更新指令がある場合に、その推定された伝送路特性Hnを、予め用意してある位相回転特性Hn’を用いて更新し、位相補正演算回路4に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重) 信号を受信できるOFDM受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
OFDM通信方式は、信号をいくつかのサブキャリアに分割して周波数軸上でパラレルに伝送するマルチキャリア通信方式の1つであり、特に、直交関数系を用いてキャリアの間隔を最小にし、所要帯域幅をシングルキャリア程度にすることが可能とされている。
【0003】
このようなOFDM通信方式によるOFDM受信装置としては、周波数誤差および位相誤差を、総合的かつ完全に補正することができる実用性のある装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、IEEE802.11aに規定されるOFDM信号のフォーマットを図4に示す。このファーマットは、フレームの先頭に既知シンボルが配置されるとともに、既知シンボルに続いてデータシンボルDATA1〜DATAKが配置され、かつ、各シンボルの先頭にはガードインターバルGIがそれぞれ付加されている。また、データシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないパイロットシンボルが含まれている。
【0004】
このような構成のOFDM信号は、その性質上、復調する際に正確なシンボル同期が難しく、多少のずれが生じる。また、通常、OFDM信号の復調では、マルチパスなどの影響を軽減するために、FFT演算の範囲であるFFT窓(FFTウインドウ)を既知シンボルやデータシンボルDATA1〜DATAKからずらし、ガードインターバルGI内においてFFT演算を開始したりしている(図4参照)。このため、FFT窓のずれによりシンボルの位相が回転するので、その位相回転を何らかの手段で補正する必要がある。
【0005】
このためには、図4に示す既知シンボルを復調することで、FFT窓によるずれΔによる位相回転を含む伝送路特性を推定でき、この推定した伝送路特性を用いて既知シンボルに続くデータシンボルDATA1〜DATAKの位相回転の補正を行えば良い。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−257656号公報(図2参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、システムクロックの発生にTCXOなどの発振周波数が固定の固定発振器を使用する場合には、送受信期間のシステムクロックのずれにより、フレームの後方ほどFFT窓のタイミングがずれてくる(図4のずれΔt参照)。
図4に示すようにFFT窓のタイミングがずれると、FFT演算の結果によって得られるデータシンボルの各サブキャリア(n)は、図5に示すようにΔθnだけ位相が回転してしまう。
【0008】
得に、FFT窓のタイミングのずれΔtが大きな場合には、複素数で表される各キャリアの実軸成分Reの値と虚軸成分Imの値は、図6に示すようになって、各キャリアの位相回転差が大きくなる。この結果、データシンボルの各キャリアの位相回転の補正が適切でないという不都合がある。
そこで、本発明の目的は、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることでき、各キャリアが安定した位相を得ることができるOFDM受信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は以下のように構成した。
すなわち、第1の発明は、既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルのFFT演算結果と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルのFFT演算結果を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する補正手段と、前記補正手段で補正された前記パイロットシンボルのFFT演算結果と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、両FFT演算結果のずれを検出する検出手段と、前記検出手段が検出した前記両FFT演算結果のずれに基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、を備えている。
【0010】
また、第2の発明は、既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの周波数領域の信号とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルの各キャリアの各周波数領域の信号の位相回転を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する位相補正手段と、前記位相補正手段で位相が補正された前記パイロットシンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のキャリアの周波数領域の信号とに基づき、その位相が補正されたパイロットシンボルの周波数領域の信号の位相の回転量を検出する位相回転量検出手段と、前記位相回転量検出手段が検出した前記位相回転量に基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、を備えている。
【0011】
さらに、第3の発明は、第2の発明のOFDM受信装置において、前記位相回転量検出手段は、前記検出した回転量を所定値と比較し、その検出回転量が所定値以上であるときに、前記伝送路特性更新手段に対して更新の指示を行うように構成し、前記伝送路特性更新手段は、前記更新指示があったときに予め用意してある位相回転特性を用いて前記更新を行うように構成した。
【0012】
このような構成からなる本発明によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のOFDM受信装置の実施形態の構成例を示すブロック図である。
この実施形態に係るOFDM受信装置は、図1に示すように、アンテナ1と、RF回路(高周波回路)2と、FFT演算回路3と、位相補正演算回路4と、復調回路5と、既知シンボル用メモリ6と、伝送路特性推定回路7と、伝送路特性更新回路8と、パイロットシンボル用メモリ9と、位相回転量検出器10と、を少なくとも備えている。
【0014】
なお、図1において、ブロック間で伝達される信号が複素信号の場合には、実軸成分(Re)と虚軸成分(Im)とで表現している。
アンテナ1は、OFDM信号を受信し、この受信信号がRF回路2に供給されるようになっている。
ここで、OFDM信号は、例えば図4に示すようなフォーマット(伝送単位)からなり、フレームの先頭に既知シンボルが配置されるとともに、既知シンボルに続いてデータシンボルDATA1〜DATAKが配置され、かつ、各シンボルの先頭にはガードインターバルGIがそれぞれ付加されている。また、データシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないパイロットシンボルが含まれている。
【0015】
RF回路2は、アンテナ1で受信したOFDM信号を増幅したのちデジタル信号に変換し、この変換されたデジタル信号に基づいて時間領域のベースバンドOFDM信号I、Qを生成して出力する回路である。
FFT演算回路3は、RF回路2からのベースバンドOFDM信号I、Qのうち、FFT窓(FFTウインドウ)に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算(高速フーリエ変換演算)を行い、周波数領域の信号を得る回路である。従って、このFFT演算回路3の出力は、既知シンボルおよびデータシンボルの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号となり、各キャリアの振幅と位相とを表している。
【0016】
位相補正演算回路4は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルおよびデータシンボルの各キャリアの位相回転を補正するために、その各キャリアの複素信号の実軸成分Reと虚軸成分Imの各値を、伝送路特性更新回路8から出力される伝送路特性(Hn)に基づいて補正する回路である。
復調回路5は、FFT演算回路3から出力され、位相補正演算回路4で補正された各キャリアについての複素信号に基づいて、元のデータ(シンボル)に復調する回路である。
【0017】
既知シンボル用メモリ6は、上記の既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号を予め記憶しておくメモリであり、例えばROMのような不揮発性メモリからなる。
伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号と、既知シンボル用メモリ6に記憶される既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づき、OFDM信号の伝送路特性(Hn)を推定する回路である。
【0018】
伝送路特性更新回路8は、位相回転量検出器10からの更新指令がある場合に、伝送路特性推定回路7で推定された伝送路特性(Hn)を、予め用意してある位相回転特性(Hn’)を用いて後述のように更新する回路である。従って、伝送路特性更新回路8は、伝送路特性(Hn)が更新されない場合にはそれをそのまま位相補正演算回路4に出力し、伝送路特性(Hn)が更新される場合には更新されたものを位相補正演算回路4に出力することになる。
【0019】
パイロットシンボル用メモリ9は、既知であるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号を予め記憶しておくメモリであり、例えばROMのような不揮発性メモリからなる。
位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力される位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの複素信号と、パイロットシンボル用メモリ9に記憶されるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づいて、位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求める回路である。
【0020】
また、位相回転量検出器10は、その求めた位相回転量を所定値と比較し、その求めた位相回転量が所定値以上の場合に、伝送路特性更新回路8に対して更新を行うべき旨の更新指令を出力するように構成されている。
次に、このような構成からなる実施形態の動作について、図1および図2を参照して説明する。
【0021】
アンテナ1では、図4に示すようなフォーマットからなるOFDM信号を受信する。RF回路2は、その受信されたOFDM信号を増幅したのちデジタル信号に変換し、この変換されたデジタル信号に基づいて時間領域のベースバンドOFDM信号I、Qを生成して出力する。
このベースバンドOFDM信号I、Qについて、例えばFFT演算回路3に含まれるフレーム同期回路(図示せず)によりフレームの同期をとる(ステップS1)。
【0022】
フレームの同期が終了すると、FFT演算回路3は、OFDM信号中の既知シンボルの復調を行う(ステップS2)。すなわち、FFT演算回路3は、RF回路2から出力されるベースバンドOFDM信号I、Qのうち、既知シンボルについてFFT窓に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算を行う(図4参照)。従って、このときには、FFT演算回路3からは、既知シンボルの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号が得られる。
【0023】
次に、伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号と、既知シンボル用メモリ6に記憶される既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づき、OFDM信号の伝送路特性(Hn)を推定(算出)する(ステップS3)。
次いで、FFT演算回路3は、OFDM信号中のデータシンボルDATA1〜DATAKについて復調を行う(ステップS4)。すなわち、FFT演算回路3は、RF回路2から出力されるベースバンドOFDM信号I、Qのうち、データシンボルDATA1〜DATAKについてFFT窓に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算を行う(図4参照)。従って、このときには、FFT演算回路3からは、データシンボルDATA1〜DATAKの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号が得られる。
【0024】
ここで、図4に示すデータシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないがパイロットシンボルが挿入されている。このため、データシンボルDATA1〜DATAKの復調時には、パイロットシンボルの各キャリアについても、実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号がFFT演算回路3から出力される。
【0025】
次に、位相補正演算回路4は、FFT演算回路3から出力されるデータシンボルDATA1〜DATAKおよびパイロットシンボルの各キャリアの位相回転を補正するために、その各キャリアに係る複素信号の実軸成分Reと虚軸成分Imの各値を、伝送路特性更新回路8が上記で求めた伝送路特性(Hn)に基づいて補正を行う(ステップS5)。
【0026】
次いで、位相回転量検出器10は、パイロットシンボルの位相回転量を検出する(ステップS6)。すなわち、位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力される位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの複素信号と、パイロットシンボル用メモリ9に記憶されるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づいて、位相回転が補正されているパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求める。
【0027】
さらに、位相回転量検出器10は、その求めた位相回転量を所定値α以下か否かを判定する(ステップS7)。その判定の結果、求めた位相回転量が、所定値α以下ではなく、所定値α以上の場合には、伝送路特性更新回路8に対して上記の更新を行うべき旨の更新指令を出力する。
この更新指令に基づき、伝送路特性更新回路8は、伝送路特性推定回路7で推定された伝送路特性(Hn)を、予め用意してある位相回転特性(Hn’)を用いて、Hn=Hn×Hn’に更新する(ステップS8)。
【0028】
ここで、伝送路特性更新回路8は、タイミングずれによる位相回転が一定値以上の場合に、推定された伝送路特性(Hn)を上記のように更新する。また、予め用意してある位相回転特性(Hn’)は、その実部Hn’(re)が図3(A)に示すように「1」に近似でき、その虚部Hn’(im)の傾きが図3(B)に示すように線形近似できる。
【0029】
従って、伝送路特性更新回路8が行う更新のための演算「Hn×Hn’」は、次の(1)式に示すようになる。
Hn×Hn’={Hn(re)+jHn(im)}×{Hn’(re)+jHn’(im)}={Hn(re)−Hn(im)×Hn’(im)}×j{Hn(im)+Hn(re)×Hn’(im)}・・・・(3)
ここで、(1)〜(3)式中の添え字「n」は、OFDM信号を構成する各キャリア(サブキャリア)の番号である。
【0030】
このように、位相回転特性(Hn’)の実部Hn’(re)は、図3(A)に示すように「1」に近似できるので、伝送路特性更新回路8が行う更新のための乗算「Hn×Hn’」に必要な乗算器の個数を低減することができる。
一方、ステップ7の判定の結果、その求めた位相回転量が所定値α以下の場合には、次のステップS9に進む。ステップS9では、現在復調しているデータシンボルが、フレームの最終のものであるか否かを判定する。この判定の結果、現在復調しているデータシンボルがフレームの最終のものでない場合には、ステップS4に戻り上記の各処理を行い、それがフレームの最終のものである場合には処理を終了する。
【0031】
以上説明したように、この実施形態によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えるようにしたので、各キャリアが安定した位相を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】この実施形態の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図3】伝送路特性を更新するために予め用意してある位相回転特性の一例を示す図である。
【図4】OFDM信号のフォーマットの一例を示す図である。
【図5】データシンボルの各サブキャリア(n)の位相回転を説明するための複素平面である。
【図6】FFT窓のタイミングのずれが大きな場合に、複素数で表される各キャリアの実軸成分Reの値と虚軸成分Imの値の一例を示す図である。
【符号の説明】
1はアンテナ1、2はRF回路、3はFFT演算回路、4は位相補正演算回路、5は復調回路、6は既知シンボル用メモリ、7は伝送路特性推定回路、8は伝送路特性更新回路、9はパイロットシンボル用メモリ、10は位相回転量検出器10である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重) 信号を受信できるOFDM受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
OFDM通信方式は、信号をいくつかのサブキャリアに分割して周波数軸上でパラレルに伝送するマルチキャリア通信方式の1つであり、特に、直交関数系を用いてキャリアの間隔を最小にし、所要帯域幅をシングルキャリア程度にすることが可能とされている。
【0003】
このようなOFDM通信方式によるOFDM受信装置としては、周波数誤差および位相誤差を、総合的かつ完全に補正することができる実用性のある装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、IEEE802.11aに規定されるOFDM信号のフォーマットを図4に示す。このファーマットは、フレームの先頭に既知シンボルが配置されるとともに、既知シンボルに続いてデータシンボルDATA1〜DATAKが配置され、かつ、各シンボルの先頭にはガードインターバルGIがそれぞれ付加されている。また、データシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないパイロットシンボルが含まれている。
【0004】
このような構成のOFDM信号は、その性質上、復調する際に正確なシンボル同期が難しく、多少のずれが生じる。また、通常、OFDM信号の復調では、マルチパスなどの影響を軽減するために、FFT演算の範囲であるFFT窓(FFTウインドウ)を既知シンボルやデータシンボルDATA1〜DATAKからずらし、ガードインターバルGI内においてFFT演算を開始したりしている(図4参照)。このため、FFT窓のずれによりシンボルの位相が回転するので、その位相回転を何らかの手段で補正する必要がある。
【0005】
このためには、図4に示す既知シンボルを復調することで、FFT窓によるずれΔによる位相回転を含む伝送路特性を推定でき、この推定した伝送路特性を用いて既知シンボルに続くデータシンボルDATA1〜DATAKの位相回転の補正を行えば良い。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−257656号公報(図2参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、システムクロックの発生にTCXOなどの発振周波数が固定の固定発振器を使用する場合には、送受信期間のシステムクロックのずれにより、フレームの後方ほどFFT窓のタイミングがずれてくる(図4のずれΔt参照)。
図4に示すようにFFT窓のタイミングがずれると、FFT演算の結果によって得られるデータシンボルの各サブキャリア(n)は、図5に示すようにΔθnだけ位相が回転してしまう。
【0008】
得に、FFT窓のタイミングのずれΔtが大きな場合には、複素数で表される各キャリアの実軸成分Reの値と虚軸成分Imの値は、図6に示すようになって、各キャリアの位相回転差が大きくなる。この結果、データシンボルの各キャリアの位相回転の補正が適切でないという不都合がある。
そこで、本発明の目的は、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることでき、各キャリアが安定した位相を得ることができるOFDM受信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は以下のように構成した。
すなわち、第1の発明は、既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルのFFT演算結果と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルのFFT演算結果を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する補正手段と、前記補正手段で補正された前記パイロットシンボルのFFT演算結果と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、両FFT演算結果のずれを検出する検出手段と、前記検出手段が検出した前記両FFT演算結果のずれに基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、を備えている。
【0010】
また、第2の発明は、既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの周波数領域の信号とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルの各キャリアの各周波数領域の信号の位相回転を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する位相補正手段と、前記位相補正手段で位相が補正された前記パイロットシンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のキャリアの周波数領域の信号とに基づき、その位相が補正されたパイロットシンボルの周波数領域の信号の位相の回転量を検出する位相回転量検出手段と、前記位相回転量検出手段が検出した前記位相回転量に基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、を備えている。
【0011】
さらに、第3の発明は、第2の発明のOFDM受信装置において、前記位相回転量検出手段は、前記検出した回転量を所定値と比較し、その検出回転量が所定値以上であるときに、前記伝送路特性更新手段に対して更新の指示を行うように構成し、前記伝送路特性更新手段は、前記更新指示があったときに予め用意してある位相回転特性を用いて前記更新を行うように構成した。
【0012】
このような構成からなる本発明によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のOFDM受信装置の実施形態の構成例を示すブロック図である。
この実施形態に係るOFDM受信装置は、図1に示すように、アンテナ1と、RF回路(高周波回路)2と、FFT演算回路3と、位相補正演算回路4と、復調回路5と、既知シンボル用メモリ6と、伝送路特性推定回路7と、伝送路特性更新回路8と、パイロットシンボル用メモリ9と、位相回転量検出器10と、を少なくとも備えている。
【0014】
なお、図1において、ブロック間で伝達される信号が複素信号の場合には、実軸成分(Re)と虚軸成分(Im)とで表現している。
アンテナ1は、OFDM信号を受信し、この受信信号がRF回路2に供給されるようになっている。
ここで、OFDM信号は、例えば図4に示すようなフォーマット(伝送単位)からなり、フレームの先頭に既知シンボルが配置されるとともに、既知シンボルに続いてデータシンボルDATA1〜DATAKが配置され、かつ、各シンボルの先頭にはガードインターバルGIがそれぞれ付加されている。また、データシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないパイロットシンボルが含まれている。
【0015】
RF回路2は、アンテナ1で受信したOFDM信号を増幅したのちデジタル信号に変換し、この変換されたデジタル信号に基づいて時間領域のベースバンドOFDM信号I、Qを生成して出力する回路である。
FFT演算回路3は、RF回路2からのベースバンドOFDM信号I、Qのうち、FFT窓(FFTウインドウ)に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算(高速フーリエ変換演算)を行い、周波数領域の信号を得る回路である。従って、このFFT演算回路3の出力は、既知シンボルおよびデータシンボルの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号となり、各キャリアの振幅と位相とを表している。
【0016】
位相補正演算回路4は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルおよびデータシンボルの各キャリアの位相回転を補正するために、その各キャリアの複素信号の実軸成分Reと虚軸成分Imの各値を、伝送路特性更新回路8から出力される伝送路特性(Hn)に基づいて補正する回路である。
復調回路5は、FFT演算回路3から出力され、位相補正演算回路4で補正された各キャリアについての複素信号に基づいて、元のデータ(シンボル)に復調する回路である。
【0017】
既知シンボル用メモリ6は、上記の既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号を予め記憶しておくメモリであり、例えばROMのような不揮発性メモリからなる。
伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号と、既知シンボル用メモリ6に記憶される既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づき、OFDM信号の伝送路特性(Hn)を推定する回路である。
【0018】
伝送路特性更新回路8は、位相回転量検出器10からの更新指令がある場合に、伝送路特性推定回路7で推定された伝送路特性(Hn)を、予め用意してある位相回転特性(Hn’)を用いて後述のように更新する回路である。従って、伝送路特性更新回路8は、伝送路特性(Hn)が更新されない場合にはそれをそのまま位相補正演算回路4に出力し、伝送路特性(Hn)が更新される場合には更新されたものを位相補正演算回路4に出力することになる。
【0019】
パイロットシンボル用メモリ9は、既知であるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号を予め記憶しておくメモリであり、例えばROMのような不揮発性メモリからなる。
位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力される位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの複素信号と、パイロットシンボル用メモリ9に記憶されるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づいて、位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求める回路である。
【0020】
また、位相回転量検出器10は、その求めた位相回転量を所定値と比較し、その求めた位相回転量が所定値以上の場合に、伝送路特性更新回路8に対して更新を行うべき旨の更新指令を出力するように構成されている。
次に、このような構成からなる実施形態の動作について、図1および図2を参照して説明する。
【0021】
アンテナ1では、図4に示すようなフォーマットからなるOFDM信号を受信する。RF回路2は、その受信されたOFDM信号を増幅したのちデジタル信号に変換し、この変換されたデジタル信号に基づいて時間領域のベースバンドOFDM信号I、Qを生成して出力する。
このベースバンドOFDM信号I、Qについて、例えばFFT演算回路3に含まれるフレーム同期回路(図示せず)によりフレームの同期をとる(ステップS1)。
【0022】
フレームの同期が終了すると、FFT演算回路3は、OFDM信号中の既知シンボルの復調を行う(ステップS2)。すなわち、FFT演算回路3は、RF回路2から出力されるベースバンドOFDM信号I、Qのうち、既知シンボルについてFFT窓に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算を行う(図4参照)。従って、このときには、FFT演算回路3からは、既知シンボルの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号が得られる。
【0023】
次に、伝送路特性推定回路7は、FFT演算回路3から出力される既知シンボルの各キャリアの複素信号と、既知シンボル用メモリ6に記憶される既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づき、OFDM信号の伝送路特性(Hn)を推定(算出)する(ステップS3)。
次いで、FFT演算回路3は、OFDM信号中のデータシンボルDATA1〜DATAKについて復調を行う(ステップS4)。すなわち、FFT演算回路3は、RF回路2から出力されるベースバンドOFDM信号I、Qのうち、データシンボルDATA1〜DATAKについてFFT窓に対応する期間中の有効シンボルに対してFFT演算を行う(図4参照)。従って、このときには、FFT演算回路3からは、データシンボルDATA1〜DATAKの各キャリアについて実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号が得られる。
【0024】
ここで、図4に示すデータシンボルDATA1〜DATAK内には、図示しないがパイロットシンボルが挿入されている。このため、データシンボルDATA1〜DATAKの復調時には、パイロットシンボルの各キャリアについても、実軸成分Reと虚軸成分Imとからなる複素信号がFFT演算回路3から出力される。
【0025】
次に、位相補正演算回路4は、FFT演算回路3から出力されるデータシンボルDATA1〜DATAKおよびパイロットシンボルの各キャリアの位相回転を補正するために、その各キャリアに係る複素信号の実軸成分Reと虚軸成分Imの各値を、伝送路特性更新回路8が上記で求めた伝送路特性(Hn)に基づいて補正を行う(ステップS5)。
【0026】
次いで、位相回転量検出器10は、パイロットシンボルの位相回転量を検出する(ステップS6)。すなわち、位相回転量検出器10は、位相補正演算回路4から出力される位相回転が補正されたパイロットシンボルの各キャリアの複素信号と、パイロットシンボル用メモリ9に記憶されるパイロットシンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの複素信号とに基づいて、位相回転が補正されているパイロットシンボルの各キャリアの位相回転量を求める。
【0027】
さらに、位相回転量検出器10は、その求めた位相回転量を所定値α以下か否かを判定する(ステップS7)。その判定の結果、求めた位相回転量が、所定値α以下ではなく、所定値α以上の場合には、伝送路特性更新回路8に対して上記の更新を行うべき旨の更新指令を出力する。
この更新指令に基づき、伝送路特性更新回路8は、伝送路特性推定回路7で推定された伝送路特性(Hn)を、予め用意してある位相回転特性(Hn’)を用いて、Hn=Hn×Hn’に更新する(ステップS8)。
【0028】
ここで、伝送路特性更新回路8は、タイミングずれによる位相回転が一定値以上の場合に、推定された伝送路特性(Hn)を上記のように更新する。また、予め用意してある位相回転特性(Hn’)は、その実部Hn’(re)が図3(A)に示すように「1」に近似でき、その虚部Hn’(im)の傾きが図3(B)に示すように線形近似できる。
【0029】
従って、伝送路特性更新回路8が行う更新のための演算「Hn×Hn’」は、次の(1)式に示すようになる。
Hn×Hn’={Hn(re)+jHn(im)}×{Hn’(re)+jHn’(im)}={Hn(re)−Hn(im)×Hn’(im)}×j{Hn(im)+Hn(re)×Hn’(im)}・・・・(3)
ここで、(1)〜(3)式中の添え字「n」は、OFDM信号を構成する各キャリア(サブキャリア)の番号である。
【0030】
このように、位相回転特性(Hn’)の実部Hn’(re)は、図3(A)に示すように「1」に近似できるので、伝送路特性更新回路8が行う更新のための乗算「Hn×Hn’」に必要な乗算器の個数を低減することができる。
一方、ステップ7の判定の結果、その求めた位相回転量が所定値α以下の場合には、次のステップS9に進む。ステップS9では、現在復調しているデータシンボルが、フレームの最終のものであるか否かを判定する。この判定の結果、現在復調しているデータシンボルがフレームの最終のものでない場合には、ステップS4に戻り上記の各処理を行い、それがフレームの最終のものである場合には処理を終了する。
【0031】
以上説明したように、この実施形態によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えるようにしたので、各キャリアが安定した位相を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、OFDM信号をFFT演算する際のFFT窓のタイミングにずれがある場合に、そのずれに伴うデータシンボルの各キャリアの位相回転を許容範囲内に抑えることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】この実施形態の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図3】伝送路特性を更新するために予め用意してある位相回転特性の一例を示す図である。
【図4】OFDM信号のフォーマットの一例を示す図である。
【図5】データシンボルの各サブキャリア(n)の位相回転を説明するための複素平面である。
【図6】FFT窓のタイミングのずれが大きな場合に、複素数で表される各キャリアの実軸成分Reの値と虚軸成分Imの値の一例を示す図である。
【符号の説明】
1はアンテナ1、2はRF回路、3はFFT演算回路、4は位相補正演算回路、5は復調回路、6は既知シンボル用メモリ、7は伝送路特性推定回路、8は伝送路特性更新回路、9はパイロットシンボル用メモリ、10は位相回転量検出器10である。
Claims (3)
- 既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、
前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、
前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルのFFT演算結果と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、
前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルのFFT演算結果を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する補正手段と、
前記補正手段で補正された前記パイロットシンボルのFFT演算結果と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のFFT演算結果とに基づき、両FFT演算結果のずれを検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した前記両FFT演算結果のずれに基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、
を備えたことを特徴とするOFDM受信装置。 - 既知シンボル、データシンボル、および前記データシンボル内に含まれるパイロットシンボルを伝送単位とするOFDM信号を受信して処理するOFDM受信装置において、
前記既知シンボル、データシンボル、および前記パイロットシンボルに対してFFT窓を用いてFFT演算をそれぞれ行うFFT演算手段と、
前記FFT演算手段から出力される前記既知シンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記既知シンボルに対して予め求めてある既知の各キャリアの周波数領域の信号とに基づき、前記OFDM信号の伝送路特性を推定する伝送路特性推定手段と、
前記FFT演算手段から出力される前記データシンボルおよび前記パイロットシンボルの各キャリアの各周波数領域の信号の位相回転を、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性に基づいて補正する位相補正手段と、
前記位相補正手段で位相が補正された前記パイロットシンボルの各キャリアの周波数領域の信号と、前記パイロットシンボルに対して予め求めてある既知のキャリアの周波数領域の信号とに基づき、その位相が補正されたパイロットシンボルの周波数領域の信号の位相の回転量を検出する位相回転量検出手段と、
前記位相回転量検出手段が検出した前記位相回転量に基づき、前記伝送路特性推定手段で推定した前記伝送路特性を更新する伝送路特性更新手段と、
を備えたことを特徴とするOFDM受信装置。 - 前記位相回転量検出手段は、前記検出した回転量を所定値と比較し、その検出回転量が所定値以上であるときに、前記伝送路特性更新手段に対して更新の指示を行うように構成し、
前記伝送路特性更新手段は、前記更新指示があったときに予め用意してある位相回転特性を用いて前記更新を行うように構成したことを特徴とする請求項2に記載のOFDM受信装置。
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- 2003-02-21 JP JP2003044359A patent/JP2004254192A/ja not_active Withdrawn
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