JP2004252677A - 広域印刷システム、ドキュメントサーバ、コンテンツサーバ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷データ提供者が、所望の場所に設置された画像形成装置までユーザを出向かせた上で、印刷データを印刷させることができるようにする。
【解決手段】インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバからドキュメントサーバが印刷データを受信し、ドキュメントサーバが該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、ドキュメントサーバは、画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、ドキュメントサーバ内の記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致する場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを送信する。
【選択図】 図２
【解決手段】インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバからドキュメントサーバが印刷データを受信し、ドキュメントサーバが該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、ドキュメントサーバは、画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、ドキュメントサーバ内の記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致する場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを送信する。
【選択図】 図２
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット上に接続されたサーバに蓄積された情報を、遠隔地に設置された画像形成装置にインターネットを介して送信して印刷させる技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、インターネット上のサーバに蓄積されている情報を、インターネットを介して遠隔地に設置されている画像形成装置（少なくともプリンタ機能を備えた装置）から呼び出して、必要な文書の印刷ができるネットワーク印刷システムが知られている（例えば、特許文献１参照）。このネットワーク印刷システムでは、コンビニエンスストア等に設置されているプリンタから、ユーザ（印刷データ受領者）がインターネットを介してプリントサービスサーバに文書ＩＤを送信し、プリントサービスサーバは文書ＩＤ（ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）が入力されると、この文書ＩＤに対応する印刷データを検索して、その文書ＩＤを通知してきたプリンタに印刷データを転送すると共に、文書ＩＤに基づいてユーザ毎に印刷データのデータ量に応じた課金を行うようになっている。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−３２２０５号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
今日では、特定の店舗の広告等を印刷できる旨をユーザにメールで送信し、ユーザが当該店舗の広告等の印刷データを、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置において、ネットワーク上のサーバから呼び出して印刷できるようにすることが提案されている。この場合、広告等の印刷データ提供者は、自らが広告又は運営する店舗にユーザを出向かせて、その店舗に設置されている画像形成装置で当該広告を印刷させることが望まれる。しかしながら、上記ネットワーク印刷システムでは、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置で印刷データを印刷する場合、どの店舗に設置されている画像形成装置からでも印刷データを呼び出すことができる。そのため、ユーザは広告対象となっていない店舗の画像形成装置から当該広告等を印刷できるので、必ずしもユーザを広告対象等となっている店舗等に出向かせることができるとは限らない。
【０００５】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、印刷データ提供者が、所望の場所に設置された画像形成装置までユーザを出向かせた上で、印刷データを印刷させることができる広域印刷システム、ドキュメントサーバ、コンテンツサーバ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項１に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバからドキュメントサーバが印刷データを受信し、ドキュメントサーバが該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、前記ドキュメントサーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記ドキュメントサーバは、各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【０００７】
また、請求項４に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバから印刷データを受信し、該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させるドキュメントサーバであって、
前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データを特定するための文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗情報を記憶する記憶手段と、
各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、
前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤ及び店舗情報を送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【０００８】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、ドキュメントサーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【０００９】
また、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の広域印刷システムにおいて、前記ドキュメントサーバは、前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記受信手段が前記ドキュメントサーバから、前記一定金額が加算されたプリント料金を示す課金データを受信した場合に、この課金データに基づいて印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたものである。
【００１０】
また、請求項５に記載の発明は、請求項４に記載の広域印刷システムにおいて、前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１１】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報に、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報が一致しない場合には、一定金額を加算した上でユーザに当該印刷データの印刷を可能とするので、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザに、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗に設置されている画像形成装置まで出向く動機を持たせることができると共に、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可されていない店舗に設置された画像形成装置からでも当該印刷データを印刷可能とすることができる。
【００１２】
また、請求項３に記載の発明は、請求項１又は請求項２に記載の広域印刷システムであって、前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを、前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記ドキュメントサーバから受信した課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、このドキュメントサーバから受信した課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ指示送信手段とを備え、
前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記データ送受信手段が前記画像形成装置の指示送信手段から上記印刷データ送信指示を受信した場合に、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１３】
また、請求項６に記載の発明は、請求項４又は請求項５に記載のドキュメントサーバであって、前記制御手段は、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、前記データ送受信手段が前記画像形成装置から印刷データ送信指示を受信したことをもって、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１４】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致しない場合には、ユーザが当該文書ＩＤの示す印刷データを印刷しようとすると、画像形成装置の表示手段に、一定金額が加算されたプリント料金が表示されると共に、ドキュメントサーバは、データ送受信手段が画像形成装置の印刷データ指示送信手段から印刷データ送信指示を受信した場合にのみ当該印刷データを送信するので、ユーザに対してプリント料金に一定金額が加算されることを容認させた上で、当該画像形成装置による印刷を可能にすることができる。
【００１５】
また、請求項７に記載の発明は、インターネット接続されたドキュメントサーバから印刷データを受信して出力する画像形成装置であって、
印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、
前記受付手段から入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、
前記送信手段から前記ドキュメントサーバに送信した文書ＩＤ及び店舗情報に一致する印刷データを前記ドキュメントサーバから受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した印刷データを印刷する出力手段と
を備えたものである。
【００１６】
この構成によれば、画像形成装置から送信した文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、画像形成装置がドキュメントサーバから印刷データを受信するので、この文書ＩＤが示す印刷データを、予め設定された店舗に設置された画像形成装置でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００１７】
また、請求項８に記載の発明は、請求項７に記載の画像形成装置において、前記受信手段が前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいて、印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたものである。
【００１８】
この構成によれば、印刷データの印刷に要するプリント料金を印刷データ受領者から直接かつ確実に徴収することができる。
【００１９】
また、請求項９に記載の発明は、請求項７又は請求項８に記載の画像形成装置であって、前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、
前記ドキュメントサーバから受信する課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ送信指示送信手段と
を備えたものである。
【００２０】
この構成によれば、ドキュメントサーバから課金データを受信した後、これに応ずる印刷データ送信指示をドキュメントサーバに送信することができるので、ユーザに対して、プリント料金に一定金額が加算されることを容認させて、当該画像形成装置での印刷を可能にすることができる。
【００２１】
また、請求項１０に記載の発明は、インターネットを介して、ドキュメントサーバに印刷データを送信し、ドキュメントサーバを介して印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置で印刷させるコンテンツサーバにおいて、
前記印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶するデータ記憶手段と、
ユーザ所有の通信端末機器に、前記データ記憶手段に記憶されている特定の印刷データを配信する旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記通信端末機器からの印刷データ配信指示を受信する印刷データ配信指示受信手段と、
前記印刷データ配信指示受信手段によって前記通信端末機器からの印刷データ配信指示が受信された場合に、前記データ記憶手段から該当する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を読み出すデータ読出手段と、
前記データ読出手段によって前記データ記憶手段から読み出された印刷データ、文書ＩＤ及び店舗情報を前記ドキュメントサーバに送信する印刷情報送信手段とを備えたものである。
【００２２】
この構成によれば、ユーザからの印刷データ配信指示に基づいて、ドキュメントサーバに印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報が送信されるので、ドキュメントサーバにおいては、コンテンツサーバから受信した文書ＩＤ及び店舗情報を利用して、この文書ＩＤ及び店舗情報に対応する印刷データの送信先を制限すること等が可能になる。
【００２３】
また、請求項１１に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するサーバが遠隔地の画像形成装置に印刷データを送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記サーバに送信する送信手段と、前記サーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記サーバは、各種データを前記画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【００２４】
この構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、サーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、サーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る広域印刷システムについて図面を参照して説明する。図１は本発明に係る広域印刷システムの全体構成図である。本発明に係る広域印刷システム１は、インターネットに接続されたコンテンツサーバ２に蓄積された印刷データを、インターネットを介して一旦ドキュメントサーバ３が受信し、遠隔地のコンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等に設置された各プリンタ４１，５１，６１に対して、ドキュメントサーバ３がインターネットを介して印刷対象情報を送信して印刷させるものである。これらコンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等はインターネット網により接続されている。
【００２６】
コンテンツサーバ２は、各種情報が蓄積されたデータベースを有するサーバであり、例えば、製造物の販売業者等が広告宣伝のために用いる印刷対象情報（以下、印刷データという）を配信するものである。コンテンツサーバ２は、例えば、ユーザに提供する各印刷データに、印刷データ固有番号（ある印刷データがコンテンツサーバ２に登録された時点で、この印刷データを特定するために付与される番号）に店舗情報（後述）を付加したコンテンツＩＤ（ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）を付与し、各ユーザ（印刷データ受領者）に対してはユーザＩＤを付与する。このユーザＩＤとは、あるユーザが印刷データのプリントアウトを目的としてコンテンツサーバ２に登録された時点で、各ユーザに付与されるユーザ固有の識別番号である。これらのＩＤのドキュメントサーバ３との送信については後述する。
【００２７】
コンテンツサーバ２は、各ユーザの携帯電話７，ＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ等）９，ＰＤＡ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｄｉｇｉｔａｌ ａｓｓｉｓｔａｎｔｓ）１０等の通信端末機器に対して、電子メール等により、印刷データを配信する旨のメッセージを送信する。また、コンテンツサーバ２は、ユーザに提供する印刷データ及びこれに付随する文書ＩＤをドキュメントサーバ３に送信する。
【００２８】
ドキュメントサーバ３は、コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤ及びユーザＩＤから文書ＩＤを作成し、コンテンツサーバ２から受信した各印刷データに文書ＩＤを関連付けて保存しておく。この文書ＩＤは、ドキュメントサーバ３からユーザの携帯電話７，ノートＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ）９，ＰＤＡ１０等の通信端末機器に送信される。この文書ＩＤをユーザがプリンタ４１，５１，６１のいずれかに入力し、いずれかのプリンタ４１，５１，６１からドキュメントサーバ３が文書ＩＤを受信すると、一定条件の下、ドキュメントサーバ３は、文書ＩＤを送信してきたプリンタ４１，５１，６１に対して、当該文書ＩＤに対応する印刷データを送信する。
【００２９】
コンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等に設置されているプリンタ４１，５１，６１は、インターネットを介して、ドキュメントサーバ３との間でデータ送受信が可能とされている。このプリンタ４１，５１，６１は、少なくともプリンタ機能を有していれば足り、プリンタ，コピー機，ファクス等の複数機能を備えたいわゆる複合機であってもよい。
【００３０】
プロバイダ８は、インターネット接続サービスを提供する団体であり、インターネットを介して、ドキュメントサーバ３からノートＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ）９やＰＤＡ１０等の通信端末機器への接続を可能にしている。
【００３１】
電話会社１１は、携帯電話７に対して音声通話サービスを提供すると共に、プロバイダとして、携帯電話７にデータ送受信を可能とするためのインターネット接続サービスを提供する。なお、電話会社１１自身がインターネット接続サービスを行わなくてもよく、他のプロバイダ団体のサービスを介してインターネット接続を可能にするものであってもよい。携帯電話７は、通常の音声通話機能に加えて、データ送受信機能を備えている。
【００３２】
本発明の広域印刷システム１における、ユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間でのデータ通信の概略について説明する。図２はユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間でのデータ通信の概略を示す図である。
【００３３】
▲１▼広告等の情報発信元であるコンテンツサーバ２が、ユーザの携帯電話７等の通信端末機器に対して、メール送信等により広告（自社販売品の宣伝等）を配信し、このときに、例えば、画像付の自社販売品のカタログ等を、広域印刷システム１のプリンタ４１，５１，６１で印刷可能な旨のメッセージも配信する。
【００３４】
▲２▼上記広告をコンテンツサーバ２から受信したユーザは、メール送信やインターネットサイトへのアクセス等により、当該印刷対象物の印刷をリクエストする指示を送信する。
【００３５】
▲３▼ユーザから上記印刷リクエストを受信したコンテンツサーバ２は、対象となる印刷データ、この印刷データを示すコンテンツＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可されるユーザのユーザＩＤをドキュメントサーバ３に送信する。このコンテンツＩＤには、上記コンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等の中で、当該印刷データの印刷を許可する店舗を示す情報（以下、店舗情報）が含められる。よって、コンテンツＩＤは、上述した印刷データ固有番号に店舗情報が付加されたものとなる。
【００３６】
この店舗情報は、各支店毎に付しても、また、店舗を運営する団体毎に付してもよい。店舗情報を各支店毎に付した場合は、例えばコンビニエンスストア等の一店単位で印刷データの印刷を許可するか否かを設定できる。店舗を運営する団体毎に店舗情報を付した場合は、運営団体単位で印刷データの印刷を許可するか否かを設定できるため、同じ団体が運営する店舗であれば、どの店舗又は支店でも同一の印刷データを印刷できるようにすることができる。
【００３７】
なお、１つの印刷データの印刷を許可する店舗又は団体等は複数であってもよく、その場合には、コンテンツＩＤには、複数の店舗情報が含められる。
【００３８】
また、ユーザが、インターネット接続されているユーザ又はユーザが所属する団体のデータベースサーバ等から、ユーザ又はユーザ所属の団体が所有するコンテンツをドキュメントサーバ３に送信して印刷する場合は、このデータベースサーバがコンテンツサーバ２として機能することになる。この場合には、上記店舗情報を付加せず、後述するドキュメントサーバ３による店舗情報の照合を行わないようにして、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、当該印刷データの印刷が可能とすることも可能である。
【００３９】
▲４▼上記印刷データ、コンテンツＩＤ、ユーザＩＤを受信したドキュメントサーバ３は、コンテンツＩＤ及びユーザＩＤからなる文書ＩＤを作成する。ドキュメントサーバ３は、この文書ＩＤと、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等の中のどの店舗で当該印刷データの印刷が可能か（コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤに含まれる店舗情報に基づいて、当該印刷データの印刷が許可されている店舗を検出）のメッセージとをユーザ（携帯電話７等）に送信する。
【００４０】
上記文書ＩＤ及び印刷可能な店舗の情報を受信したユーザ（操作者）が、当該店舗に設置されているプリンタに当該文書ＩＤを入力すると、▲５▼このプリンタは、当該文書ＩＤ、このプリンタ固有のプリンタＩＤ及び印刷データ送信要求等の情報をドキュメントサーバ３に送信する。このプリンタＩＤは、各プリンタの固有装置番号に、このプリンタが設置されている店舗の情報（店舗情報）が付加されたものであり、プリンタが店舗に設置された時に作成される。
【００４１】
ドキュメントサーバ３は、プリンタから上記文書ＩＤ、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求を受信すると、プリンタから受信した文書ＩＤと、ドキュメントサーバ３で保有する文書ＩＤとを照合し、更に、プリンタから受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する文書ＩＤ（コンテンツＩＤ）に含まれる店舗情報とを照合する。これらの照合で文書ＩＤ及び店舗情報が一致した場合は、この文書ＩＤに基づいて印刷対象となる印刷データを特定し、▲６▼この印刷データを、上記プリンタＩＤを送信してきたプリンタに送信する。
【００４２】
上記印刷データを受信した店舗側のプリンタは、この印刷データを印刷する。なお、プリント料金はプリンタの操作パネルに備えられている表示部に表示される。
【００４３】
ユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間で上記のようなデータ通信を行うことによって、図３に示すように、特定の印刷データの印刷場所（プリンタ）を制限することが可能となる。図３（ａ）は印刷対象となるコンテンツを提供者別に示す図、（ｂ）は各コンテンツ毎に印刷可能な場所を示した図である。
【００４４】
例えば、広告代理店の運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツを、ユーザが印刷する場合には、広告代理店のコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信される印刷データに、各店舗（コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等）等を示す全ての店舗情報をコンテンツＩＤに付随させることによって、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、自由に当該印刷データの印刷が可能となる。
【００４５】
また、Ｂ団体が運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツを、ユーザが印刷する場合には、Ｂ団体のコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信するコンテンツＩＤに含める店舗情報を、Ｂ団体が運営する店舗情報とすることによって、ユーザが当該印刷データをＢ団体の運営する店舗でしか印刷できないように制限することができる。さらに、上記コンテンツＩＤに含める店舗情報を、Ｂ団体が運営する店舗の中で特定の１つの支店を示す店舗情報にすることによって、ユーザが当該印刷データを特定の１つの支店でしか印刷できないように制限できる。
【００４６】
同様に、Ｃホテルが運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツをユーザが印刷する場合は、Ｃホテルのコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信する印刷データに付随するコンテンツＩＤに、Ｃホテルを示す店舗情報を含めることによって、ユーザが当該印刷データをＣホテルでしか印刷できないように制限することができる。
【００４７】
また、ユーザが、インターネット接続されているユーザ又はユーザが所属する団体のデータベースサーバ等から、ユーザ又はユーザ所属の団体が所有するコンテンツをドキュメントサーバ３に送信して印刷する場合は、このデータベースサーバがコンテンツサーバ２として機能することになる。この場合には、上記店舗情報を付加せず、後述するドキュメントサーバ３による店舗情報の照合を行わないようにして、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、当該印刷データの印刷が可能とすることも可能である。
【００４８】
次に、ドキュメントサーバ３の内部構成の概略を説明する。図４はドキュメントサーバ３の内部構成の概略を示すブロック図である。ドキュメントサーバ３は、 印刷データ記憶部３０１、文書ＩＤ管理部３０２、店舗情報記憶部３０３、課金部３０４、データ検索部３０５、通信部３０６、印刷要求受付解析部３０７、印刷許可判別部３０８、及び制御部３１０を備えている。
【００４９】
印刷データ記憶部３０１は、コンテンツサーバ２から受信した印刷データを、これに付随する文書ＩＤと対応付けて記憶する。各ユーザに提供される印刷データは、この印刷データ記憶部３０１から読み出されて、各プリンタ４１，５１，６１に送信される。
【００５０】
文書ＩＤ管理部３０２は、上記印刷データに対応付けられたユーザＩＤ及びコンテンツＩＤに基づいて文書ＩＤ作成して記憶するものである。店舗情報記憶部３０３は、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗又は団体等の情報を記憶するものである。課金部３０４は、印刷データの印刷についてのプリント料金を算出して、算出後の課金データを記憶するものである。データ検索部３０５は、各プリンタ４１，５１，６１から受信した文書ＩＤに対応する印刷データを印刷データ記憶部３０１から読み出すものである。
【００５１】
通信部３０６は、ネットワークインタフェイス（図外）及びインターネットを介して各プリンタ４１，５１，６１及びコンテンツサーバ２と各種データ通信を行うものである。印刷要求受付解析部３０７は、上記文書ＩＤ及びプリンタＩＤに基づく印刷データ送信要求の内容を解析し、解析結果をデータ検索部３０５等に送るものである。印刷許可判別部３０８は、各プリンタ４１，５１，６１から受信した店舗情報と、店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが一致するか否かを判別するものである。
【００５２】
制御部３１０は、ドキュメントサーバ３全体の動作制御を司るものであり、各プリンタ４１，５１，６１からの文書ＩＤ及び店舗情報に基づく印刷要求に応じて、データ検索部３０５に対して印刷データ記憶部３０１に記憶されている印刷データの検索を指示したり、通信部３０６に対して印刷データや課金データ等の送受信を指示したりするものである。
【００５３】
次に、コンテンツサーバ２の内部構成の概略を説明する。図５はコンテンツサーバ２の内部構成の概略を示すブロック図である。コンテンツサーバ２は、印刷データ記憶部２０１、ＩＤ管理部２０２、通信部２０４、印刷要求受付解析部２０５、データ読出部２０６、及び制御部２１０を備えている。
【００５４】
印刷データ記憶部２０１は、ユーザに提供する印刷データを記憶するものである。ドキュメントサーバ３に送信される印刷データは、この印刷データ記憶部２０１から読み出されて送信される。
【００５５】
ＩＤ管理部２０２は、印刷データに付随するユーザＩＤ及びコンテンツＩＤを、印刷データと対応付けて記憶・管理するものである。ドキュメントサーバ３に送信されるユーザＩＤ及びコンテンツＩＤは、このＩＤ管理部２０２から読み出されて送信される。
【００５６】
通信部２０４は、ネットワークインタフェイス（図外）及びインターネットを介してユーザの携帯電話７等の通信端末機器やドキュメントサーバ３等と各種データ通信を行うものである。
【００５７】
印刷要求受付解析部２０５は、ユーザの携帯電話７等の通信端末機器からの印刷リクエスト指示等の内容を解析し、解析結果を制御部２１０等に送るものである。
【００５８】
データ読出部２０６は、ユーザ所有の携帯電話７等からの受信した印刷データ配信指示に基づいて、該当する印刷データ、この印刷データに対応付けられたユーザＩＤ及びコンテンツＩＤを印刷データ記憶部２０１及びＩＤ管理部２０２から読み出すものである。
【００５９】
制御部２１０は、コンテンツサーバ２全体の動作制御を司るものであり、ユーザの携帯電話７等からの印刷データ配信指示に応じて、データ読出部２０６や通信部２０４に対してデータ読み出しやデータ送受信等を指示するものである。
【００６０】
次に、プリンタ４１，５１，６１の内部構成の概略を説明する。各プリンタの内部構成の要部は同様であるので、以下にはプリンタ４１を例にして説明する。図６はプリンタ４１の内部構成の概略を示すブロック図である。プリンタ４１は、ユーザから入力された文書ＩＤに加え、プリンタＩＤをドキュメントサーバ３に送信し、この文書ＩＤに対応する印刷データをドキュメントサーバ３から受信して印刷するものである。
【００６１】
プリンタ４１は、プリンタ４１の操作に必要な各種のメッセージ（プリント料金等）が表示されるＬＣＤ（ｌｉｑｕｉｄ ｃｒｙｓｔａｌ ｄｉｓｐｌａｙ）表示部や、印刷時に必要な操作指示及び文書ＩＤがユーザによって入力されるタッチパネル等からなる操作パネル４１１と、ドキュメントサーバ３との間で文書ＩＤ、プリンタＩＤ、印刷データ等の送受信を行うデータ送受信部４１２と、受信した印刷データに基づく画像形成を行って印刷するプリント出力部４１４と、印刷サービスの料金として投入される紙幣や硬貨を徴収する料金徴収部４１５と、料金徴収部４１５に料金が投入されたか否かを検知する料金検知部４１６と、データ送受信部４１２によるドキュメントサーバ３とのデータ送受信制御や、料金徴収部４１５の動作制御等、装置全体の動作を制御する制御部４１７とを備えている。
【００６２】
広域印刷システム１のプリンタによる印刷時の処理について説明する。図７は当該印刷時の処理を示すフローチャートである。料金検知部４１６によって少なくとも料金が投入されたことが検知されると（Ｓ１でＹＥＳ）、操作パネル４１１から入力された指示によりコピー（複写）又はプリントのいずれが選択されているかが判断される（Ｓ２）。ここで、コピーが選択されている場合は（Ｓ２でコピー）、通常のコピー処理が行われる（Ｓ１０）。
【００６３】
Ｓ２でプリントが選択されている場合は（Ｓ２でプリント）、入力された文書ＩＤと共に、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求がドキュメントサーバ３に送信される（Ｓ３でＹＥＳ，Ｓ４）。この文書ＩＤに対応する印刷データ及びプリント料金等のデータをドキュメントサーバ３から受信すると（Ｓ５）、受信したプリント料金データに基づいてプリント料金が表示され（Ｓ６）、印刷データが印刷される（Ｓ７）。そして、料金徴収部４１５に対して、プリント料金を徴収させる指示が出される（Ｓ８）。
【００６４】
ドキュメントサーバ３における処理をプリンタ側の処理と対応付けて説明する。図８はドキュメントサーバ３及びプリンタの処理を示すフローチャートである。プリンタに文書ＩＤが入力されると、この文書ＩＤ、このプリンタのプリンタＩＤ及び印刷データ送信要求がドキュメントサーバ３に送信される（Ｐ１）。ドキュメントサーバ３では、この文書ＩＤ、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求が受信され（Ｄ１）、受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１から検索される（Ｄ２）。
【００６５】
受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１にある場合は（Ｄ３でＹＥＳ）、受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報が店舗情報記憶部３０３から検索される（Ｄ４）。そして、プリンタ側からの店舗情報と、ドキュメントサーバ３の店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが照合される（Ｄ５）。
【００６６】
上記照合で店舗情報が一致した場合は（Ｄ６でＹＥＳ）、当該印刷データの印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいてプリント料金が算出され（Ｄ７）、当該プリント料金データ及び印刷データが、上記プリンタＩＤを送信してきたプリンタに送信される（Ｄ８，Ｄ９）。この印刷データ及びプリント料金を受信したプリンタでは、プリント料金の表示及び徴収が行われると共に（Ｐ５）、受信した印刷データの印刷が行われる（Ｐ６）。
【００６７】
また、受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１に無い場合は（Ｄ３でＮＯ）、印刷サービスを受けられない旨のデータがプリンタ側に送信される（Ｄ１３）。このデータを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、印刷サービスを受けられない旨のメッセージが表示される（Ｐ４）。
【００６８】
さらに、プリンタ側から受信した店舗情報と、店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが一致しない場合は（Ｄ６でＮＯ）、当該印刷データの印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいて算出されたプリント料金に、一定金額を加算したプリント料金が算出される（Ｄ１０）。そして、一定料金が加算されたプリント料金のデータ及び一定料金が加算される旨のメッセージがプリンタ側に送信される（Ｄ１１）。このプリント料金データ及びメッセージを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、一定料金が加算されたプリント料金及び一定金額が加算される旨のメッセージが表示される（Ｐ２）。
【００６９】
プリンタの操作パネル４１１の表示部に、一定料金が加算されたプリント料金及び一定料金が加算される旨のメッセージが表示された後、これに応ずる印刷実行指示がユーザによってプリンタに入力されると、プリンタから印刷実行指示がドキュメントサーバ３に送信される（Ｐ３）。
【００７０】
ドキュメントサーバ３では、プリンタ側から印刷実行指示を受信した場合は（Ｄ１２でＹＥＳ）、対象となる印刷データがプリンタに送信され（Ｄ９）、受信した印刷データの印刷が行われる（Ｐ６）。
【００７１】
プリンタ側から印刷実行指示を受信しなかった場合は（Ｄ１２でＮＯ）、印刷不可のメッセージがプリンタに送信される（Ｄ１３）。このメッセージを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、印刷不可の旨のメッセージが表示される（Ｐ４）。
【００７２】
上記処理によれば、プリンタ側から受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する店舗情報とが一致しない場合には、一定金額が加算されたプリント料金をユーザが支払わなければ、ユーザは印刷データを印刷できないので、この印刷データの印刷を希望するユーザに、コンテンツサーバ２が設定した店舗に設置されているプリンタまで出向く動機を持たせることが可能になる。
【００７３】
ドキュメントサーバ３における処理の他の実施形態をプリンタ側の処理と対応付けて説明する。図９はドキュメントサーバ３及びプリンタの処理の他の実施形態を示すフローチャートである。なお、上記図８に示した処理と同様の処理については説明を省力する。上記図８に示した処理では、ドキュメントサーバ３は、プリンタ側から受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有する店舗情報とが一致しない場合は、一定金額を加算したプリント料金を算出してプリンタに送信するようにしていたが、ドキュメントサーバ３は、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する店舗情報とが一致しない場合は、印刷不可の旨のメッセージをプリンタに送信して（Ｄ３０）、即座に処理を終了するようにしてもよい。このメッセージを受信したプリンタでは、印刷不可のメッセージが表示される（Ｐ１２）。すなわち、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有している店舗情報とが一致しない場合には、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を一切許可しないようにする。この処理の場合、当該印刷データの印刷を希望するユーザは、必ずコンテンツサーバ２が設定した店舗（に設置されているプリンタ）に出向かなければならないので、コンテンツサーバ２の運営団体が希望する店舗にユーザを出向かせる可能性が高くなる。
【００７４】
次に、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有されている店舗情報とが一致せず、プリント料金に一定金額が加算される場合に、各印刷データ提供者毎の加算金受領額を算出する処理について説明する。図１０はこの受領額算出処理を示すフローチャートである。
【００７５】
プリント料金に一定金額が加算される場合（Ｓ１１でＹＥＳ）、印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいて算出された通常のプリント料金に上乗せされた加算分のプリント料金の額が、ユーザから実際に加算分の金額を徴収した店舗（コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等）と共に記憶される（Ｓ１２）。
【００７６】
これと共に、上記加算分のプリント料金の額は、この加算分のプリント料金を本来受領すべき印刷データの提供者（店舗の運営団体）と共に記憶される（Ｓ１３）。
【００７７】
所定期間（例えば、１月間又は月末の到来等）が経過すると（Ｓ１４でＹＥＳ）、各店舗毎に加算分のプリント料金の徴収額が集計され（Ｓ１５）、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）が本来受領すべき加算プリント料金の合計額が、Ｓ１３で記憶されている金額に基づいて、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）毎に集計される（Ｓ１６）。
【００７８】
ここで、実際に加算プリント料金を徴収したプリンタ設置店舗の運営団体と、加算プリント料金を本来受領すべき印刷データ提供者（店舗の運営団体）との間で、互いの金額を相殺できる場合は、当該相殺の計算等が行われ、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）が最終的に受領すべき加算金受領額が算出される（Ｓ１７）。
【００７９】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記図８に示した処理では、プリント料金に一定金額を加算する場合には、一定金額を加算したプリント料金及び一定金額が加算される旨のメッセージを送信し、プリンタ側から印刷実行指示を受信したときに、対応する印刷データをプリンタに送信するようにしているが、これに代えて、実際に一定金額加算後のプリント料金を徴収した場合にのみ、印刷データが出力可能となるようにしてもよい。
【００８０】
また、上記実施形態では、ドキュメントサーバ３が、コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤ及びユーザＩＤに基づいて文書ＩＤを作成するものとしているが、コンテンツサーバ２がコンテンツＩＤ及びユーザＩＤに基づいて文書ＩＤを作成し、コンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に文書ＩＤを送信するようにしてもよい。
【００８１】
また、上記実施形態では、コンテンツサーバ２が印刷データを提供し、ドキュメントサーバ３を介して、印刷データがコンビニエンスストア４等に設置されたプリンタ４１等まで送信されるようになっているが、コンテンツサーバ２からインターネットを介して直接にプリンタ４１等に印刷データが送信されたり、ドキュメントサーバ３が印刷データ提供者となって、ドキュメントサーバ３からプリンタ４１等に印刷データが送信されるように構成してもよい。この場合には、コンテンツサーバ２又はドキュメントサーバ３のいずれか１つのサーバが、印刷データの提供、及びプリンタとの間のデータ送受信管理、印刷データの課金情報の管理等、上述した各処理を全て行うことになる。
【００８２】
また、上記実施形態では、コンテンツサーバ２、ドキュメントサーバ３及びプリンタ４１等の構成及び処理を図１乃至図１０に示しているが、これらの処理はあくまでも一例であり、本発明に係る広域印刷システム１の構成及び処理は上記に限定されるものではない。
【００８３】
【発明の効果】
以上のように請求項１及び請求項４に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、ドキュメントサーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００８４】
また、請求項２及び請求項５に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報に、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報が一致しない場合には、一定金額を加算した上でユーザに当該印刷データの印刷を可能とするので、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザに、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗に設置されている画像形成装置まで出向く動機を持たせることができると共に、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可されていない店舗に設置された画像形成装置からでも当該印刷データを印刷可能とすることができる。
【００８５】
また、請求項３及び請求項６に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致しない場合には、ユーザが当該文書ＩＤの示す印刷データを印刷しようとすると、画像形成装置の表示手段に、一定金額が加算されたプリント料金が表示されると共に、ドキュメントサーバは、データ送受信手段が画像形成装置の印刷データ指示送信手段から印刷データ送信指示を受信した場合にのみ当該印刷データを送信するので、ユーザに対してプリント料金に一定金額が加算されることを容認させた上で、当該画像形成装置による印刷を可能にすることができる。
【００８６】
また、請求項７に記載の発明によれば、画像形成装置から送信した文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、画像形成装置がドキュメントサーバから印刷データを受信するので、この文書ＩＤが示す印刷データを、予め設定された店舗に設置された画像形成装置でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００８７】
また、請求項８に記載の発明によれば、印刷データの印刷に要するプリント料金を印刷データ受領者から直接かつ確実に徴収することができる。
【００８８】
また、請求項９に記載の発明によれば、ドキュメントサーバから課金データを受信した後、これに応ずる印刷データ送信指示をドキュメントサーバに送信することができるので、ユーザに対して、プリント料金に一定金額が加算されることを容認させて、当該画像形成装置での印刷を可能にすることができる。
【００８９】
また、請求項１０に記載の発明によれば、ユーザからの印刷データ配信指示に基づいて、ドキュメントサーバに印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報が送信されるので、ドキュメントサーバにおいては、コンテンツサーバから受信した文書ＩＤ及び店舗情報を利用して、この文書ＩＤ及び店舗情報に対応する印刷データの送信先を制限すること等が可能になる。
【００９０】
また、請求項１１に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、サーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、サーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る広域印刷システムの全体構成図である。
【図２】ユーザ、コンテンツサーバ及びドキュメントサーバ間でのデータ通信の概略を示す図である。
【図３】（ａ）は印刷対象となるコンテンツを提供者別に示す図、（ｂ）は各コンテンツ毎に印刷可能な場所を示した図である。
【図４】ドキュメントサーバの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図５】コンテンツサーバの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図６】プリンタの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図７】広域印刷システムのプリンタによる印刷時の処理フローチャートである。
【図８】ドキュメントサーバ及びプリンタの処理を示すフローチャートである。
【図９】ドキュメントサーバ及びプリンタの処理の他の実施形態を示すフローチャートである。
【図１０】各印刷データ提供者毎の加算金受領額を算出する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ 広域印刷システム
２ コンテンツサーバ
３ ドキュメントサーバ
４ コンビニエンスストア
５ プリントステーション
６ ホテル
７ 携帯電話（ユーザ所有の通信端末機器）
９ ノートパソコン（ユーザ所有の通信端末機器）
１０ ＰＤＡ（ユーザ所有の通信端末機器）
４１，５１，６１ プリンタ（画像形成装置）
２０１ 印刷データ記憶部（データ記憶手段）
２０２ ＩＤ管理部（データ記憶手段）
２０４ 通信部（メッセージ送信手段，印刷情報送信手段）
２０６ データ読出部（データ読出手段）
３０１ 印刷データ記憶部（記憶手段）
３０２ 文書ＩＤ管理部（記憶手段）
３０４ 課金部（課金手段）
３０６ 通信部（データ送受信手段）
３０８ 印刷許可判別部（判別手段）
３１０ 制御部（制御手段）
４１１ 操作パネル（表示手段）
４１２ データ送受信部（受付手段，送信手段，印刷データ送信指示送信手段）
４１４ プリント出力部（出力手段）
４１５ 料金徴収部（料金徴収手段）
４１６ 料金検知部（料金徴収手段）
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット上に接続されたサーバに蓄積された情報を、遠隔地に設置された画像形成装置にインターネットを介して送信して印刷させる技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、インターネット上のサーバに蓄積されている情報を、インターネットを介して遠隔地に設置されている画像形成装置（少なくともプリンタ機能を備えた装置）から呼び出して、必要な文書の印刷ができるネットワーク印刷システムが知られている（例えば、特許文献１参照）。このネットワーク印刷システムでは、コンビニエンスストア等に設置されているプリンタから、ユーザ（印刷データ受領者）がインターネットを介してプリントサービスサーバに文書ＩＤを送信し、プリントサービスサーバは文書ＩＤ（ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）が入力されると、この文書ＩＤに対応する印刷データを検索して、その文書ＩＤを通知してきたプリンタに印刷データを転送すると共に、文書ＩＤに基づいてユーザ毎に印刷データのデータ量に応じた課金を行うようになっている。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−３２２０５号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
今日では、特定の店舗の広告等を印刷できる旨をユーザにメールで送信し、ユーザが当該店舗の広告等の印刷データを、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置において、ネットワーク上のサーバから呼び出して印刷できるようにすることが提案されている。この場合、広告等の印刷データ提供者は、自らが広告又は運営する店舗にユーザを出向かせて、その店舗に設置されている画像形成装置で当該広告を印刷させることが望まれる。しかしながら、上記ネットワーク印刷システムでは、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置で印刷データを印刷する場合、どの店舗に設置されている画像形成装置からでも印刷データを呼び出すことができる。そのため、ユーザは広告対象となっていない店舗の画像形成装置から当該広告等を印刷できるので、必ずしもユーザを広告対象等となっている店舗等に出向かせることができるとは限らない。
【０００５】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、印刷データ提供者が、所望の場所に設置された画像形成装置までユーザを出向かせた上で、印刷データを印刷させることができる広域印刷システム、ドキュメントサーバ、コンテンツサーバ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項１に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバからドキュメントサーバが印刷データを受信し、ドキュメントサーバが該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、前記ドキュメントサーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記ドキュメントサーバは、各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【０００７】
また、請求項４に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバから印刷データを受信し、該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させるドキュメントサーバであって、
前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データを特定するための文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗情報を記憶する記憶手段と、
各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、
前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤ及び店舗情報を送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【０００８】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、ドキュメントサーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【０００９】
また、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の広域印刷システムにおいて、前記ドキュメントサーバは、前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記受信手段が前記ドキュメントサーバから、前記一定金額が加算されたプリント料金を示す課金データを受信した場合に、この課金データに基づいて印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたものである。
【００１０】
また、請求項５に記載の発明は、請求項４に記載の広域印刷システムにおいて、前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１１】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報に、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報が一致しない場合には、一定金額を加算した上でユーザに当該印刷データの印刷を可能とするので、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザに、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗に設置されている画像形成装置まで出向く動機を持たせることができると共に、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可されていない店舗に設置された画像形成装置からでも当該印刷データを印刷可能とすることができる。
【００１２】
また、請求項３に記載の発明は、請求項１又は請求項２に記載の広域印刷システムであって、前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを、前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記ドキュメントサーバから受信した課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、このドキュメントサーバから受信した課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ指示送信手段とを備え、
前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記データ送受信手段が前記画像形成装置の指示送信手段から上記印刷データ送信指示を受信した場合に、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１３】
また、請求項６に記載の発明は、請求項４又は請求項５に記載のドキュメントサーバであって、前記制御手段は、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、前記データ送受信手段が前記画像形成装置から印刷データ送信指示を受信したことをもって、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させるものである。
【００１４】
これらの構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致しない場合には、ユーザが当該文書ＩＤの示す印刷データを印刷しようとすると、画像形成装置の表示手段に、一定金額が加算されたプリント料金が表示されると共に、ドキュメントサーバは、データ送受信手段が画像形成装置の印刷データ指示送信手段から印刷データ送信指示を受信した場合にのみ当該印刷データを送信するので、ユーザに対してプリント料金に一定金額が加算されることを容認させた上で、当該画像形成装置による印刷を可能にすることができる。
【００１５】
また、請求項７に記載の発明は、インターネット接続されたドキュメントサーバから印刷データを受信して出力する画像形成装置であって、
印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、
前記受付手段から入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、
前記送信手段から前記ドキュメントサーバに送信した文書ＩＤ及び店舗情報に一致する印刷データを前記ドキュメントサーバから受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した印刷データを印刷する出力手段と
を備えたものである。
【００１６】
この構成によれば、画像形成装置から送信した文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、画像形成装置がドキュメントサーバから印刷データを受信するので、この文書ＩＤが示す印刷データを、予め設定された店舗に設置された画像形成装置でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００１７】
また、請求項８に記載の発明は、請求項７に記載の画像形成装置において、前記受信手段が前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいて、印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたものである。
【００１８】
この構成によれば、印刷データの印刷に要するプリント料金を印刷データ受領者から直接かつ確実に徴収することができる。
【００１９】
また、請求項９に記載の発明は、請求項７又は請求項８に記載の画像形成装置であって、前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、
前記ドキュメントサーバから受信する課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ送信指示送信手段と
を備えたものである。
【００２０】
この構成によれば、ドキュメントサーバから課金データを受信した後、これに応ずる印刷データ送信指示をドキュメントサーバに送信することができるので、ユーザに対して、プリント料金に一定金額が加算されることを容認させて、当該画像形成装置での印刷を可能にすることができる。
【００２１】
また、請求項１０に記載の発明は、インターネットを介して、ドキュメントサーバに印刷データを送信し、ドキュメントサーバを介して印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置で印刷させるコンテンツサーバにおいて、
前記印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶するデータ記憶手段と、
ユーザ所有の通信端末機器に、前記データ記憶手段に記憶されている特定の印刷データを配信する旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記通信端末機器からの印刷データ配信指示を受信する印刷データ配信指示受信手段と、
前記印刷データ配信指示受信手段によって前記通信端末機器からの印刷データ配信指示が受信された場合に、前記データ記憶手段から該当する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を読み出すデータ読出手段と、
前記データ読出手段によって前記データ記憶手段から読み出された印刷データ、文書ＩＤ及び店舗情報を前記ドキュメントサーバに送信する印刷情報送信手段とを備えたものである。
【００２２】
この構成によれば、ユーザからの印刷データ配信指示に基づいて、ドキュメントサーバに印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報が送信されるので、ドキュメントサーバにおいては、コンテンツサーバから受信した文書ＩＤ及び店舗情報を利用して、この文書ＩＤ及び店舗情報に対応する印刷データの送信先を制限すること等が可能になる。
【００２３】
また、請求項１１に記載の発明は、インターネットを介して、各種情報を提供するサーバが遠隔地の画像形成装置に印刷データを送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記サーバに送信する送信手段と、前記サーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記サーバは、各種データを前記画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたものである。
【００２４】
この構成によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、サーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、サーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る広域印刷システムについて図面を参照して説明する。図１は本発明に係る広域印刷システムの全体構成図である。本発明に係る広域印刷システム１は、インターネットに接続されたコンテンツサーバ２に蓄積された印刷データを、インターネットを介して一旦ドキュメントサーバ３が受信し、遠隔地のコンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等に設置された各プリンタ４１，５１，６１に対して、ドキュメントサーバ３がインターネットを介して印刷対象情報を送信して印刷させるものである。これらコンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等はインターネット網により接続されている。
【００２６】
コンテンツサーバ２は、各種情報が蓄積されたデータベースを有するサーバであり、例えば、製造物の販売業者等が広告宣伝のために用いる印刷対象情報（以下、印刷データという）を配信するものである。コンテンツサーバ２は、例えば、ユーザに提供する各印刷データに、印刷データ固有番号（ある印刷データがコンテンツサーバ２に登録された時点で、この印刷データを特定するために付与される番号）に店舗情報（後述）を付加したコンテンツＩＤ（ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）を付与し、各ユーザ（印刷データ受領者）に対してはユーザＩＤを付与する。このユーザＩＤとは、あるユーザが印刷データのプリントアウトを目的としてコンテンツサーバ２に登録された時点で、各ユーザに付与されるユーザ固有の識別番号である。これらのＩＤのドキュメントサーバ３との送信については後述する。
【００２７】
コンテンツサーバ２は、各ユーザの携帯電話７，ＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ等）９，ＰＤＡ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｄｉｇｉｔａｌ ａｓｓｉｓｔａｎｔｓ）１０等の通信端末機器に対して、電子メール等により、印刷データを配信する旨のメッセージを送信する。また、コンテンツサーバ２は、ユーザに提供する印刷データ及びこれに付随する文書ＩＤをドキュメントサーバ３に送信する。
【００２８】
ドキュメントサーバ３は、コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤ及びユーザＩＤから文書ＩＤを作成し、コンテンツサーバ２から受信した各印刷データに文書ＩＤを関連付けて保存しておく。この文書ＩＤは、ドキュメントサーバ３からユーザの携帯電話７，ノートＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ）９，ＰＤＡ１０等の通信端末機器に送信される。この文書ＩＤをユーザがプリンタ４１，５１，６１のいずれかに入力し、いずれかのプリンタ４１，５１，６１からドキュメントサーバ３が文書ＩＤを受信すると、一定条件の下、ドキュメントサーバ３は、文書ＩＤを送信してきたプリンタ４１，５１，６１に対して、当該文書ＩＤに対応する印刷データを送信する。
【００２９】
コンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等に設置されているプリンタ４１，５１，６１は、インターネットを介して、ドキュメントサーバ３との間でデータ送受信が可能とされている。このプリンタ４１，５１，６１は、少なくともプリンタ機能を有していれば足り、プリンタ，コピー機，ファクス等の複数機能を備えたいわゆる複合機であってもよい。
【００３０】
プロバイダ８は、インターネット接続サービスを提供する団体であり、インターネットを介して、ドキュメントサーバ３からノートＰＣ（ノート型パーソナルコンピュータ）９やＰＤＡ１０等の通信端末機器への接続を可能にしている。
【００３１】
電話会社１１は、携帯電話７に対して音声通話サービスを提供すると共に、プロバイダとして、携帯電話７にデータ送受信を可能とするためのインターネット接続サービスを提供する。なお、電話会社１１自身がインターネット接続サービスを行わなくてもよく、他のプロバイダ団体のサービスを介してインターネット接続を可能にするものであってもよい。携帯電話７は、通常の音声通話機能に加えて、データ送受信機能を備えている。
【００３２】
本発明の広域印刷システム１における、ユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間でのデータ通信の概略について説明する。図２はユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間でのデータ通信の概略を示す図である。
【００３３】
▲１▼広告等の情報発信元であるコンテンツサーバ２が、ユーザの携帯電話７等の通信端末機器に対して、メール送信等により広告（自社販売品の宣伝等）を配信し、このときに、例えば、画像付の自社販売品のカタログ等を、広域印刷システム１のプリンタ４１，５１，６１で印刷可能な旨のメッセージも配信する。
【００３４】
▲２▼上記広告をコンテンツサーバ２から受信したユーザは、メール送信やインターネットサイトへのアクセス等により、当該印刷対象物の印刷をリクエストする指示を送信する。
【００３５】
▲３▼ユーザから上記印刷リクエストを受信したコンテンツサーバ２は、対象となる印刷データ、この印刷データを示すコンテンツＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可されるユーザのユーザＩＤをドキュメントサーバ３に送信する。このコンテンツＩＤには、上記コンビニエンスストア４、プリントステーション５、ホテル６等の中で、当該印刷データの印刷を許可する店舗を示す情報（以下、店舗情報）が含められる。よって、コンテンツＩＤは、上述した印刷データ固有番号に店舗情報が付加されたものとなる。
【００３６】
この店舗情報は、各支店毎に付しても、また、店舗を運営する団体毎に付してもよい。店舗情報を各支店毎に付した場合は、例えばコンビニエンスストア等の一店単位で印刷データの印刷を許可するか否かを設定できる。店舗を運営する団体毎に店舗情報を付した場合は、運営団体単位で印刷データの印刷を許可するか否かを設定できるため、同じ団体が運営する店舗であれば、どの店舗又は支店でも同一の印刷データを印刷できるようにすることができる。
【００３７】
なお、１つの印刷データの印刷を許可する店舗又は団体等は複数であってもよく、その場合には、コンテンツＩＤには、複数の店舗情報が含められる。
【００３８】
また、ユーザが、インターネット接続されているユーザ又はユーザが所属する団体のデータベースサーバ等から、ユーザ又はユーザ所属の団体が所有するコンテンツをドキュメントサーバ３に送信して印刷する場合は、このデータベースサーバがコンテンツサーバ２として機能することになる。この場合には、上記店舗情報を付加せず、後述するドキュメントサーバ３による店舗情報の照合を行わないようにして、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、当該印刷データの印刷が可能とすることも可能である。
【００３９】
▲４▼上記印刷データ、コンテンツＩＤ、ユーザＩＤを受信したドキュメントサーバ３は、コンテンツＩＤ及びユーザＩＤからなる文書ＩＤを作成する。ドキュメントサーバ３は、この文書ＩＤと、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等の中のどの店舗で当該印刷データの印刷が可能か（コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤに含まれる店舗情報に基づいて、当該印刷データの印刷が許可されている店舗を検出）のメッセージとをユーザ（携帯電話７等）に送信する。
【００４０】
上記文書ＩＤ及び印刷可能な店舗の情報を受信したユーザ（操作者）が、当該店舗に設置されているプリンタに当該文書ＩＤを入力すると、▲５▼このプリンタは、当該文書ＩＤ、このプリンタ固有のプリンタＩＤ及び印刷データ送信要求等の情報をドキュメントサーバ３に送信する。このプリンタＩＤは、各プリンタの固有装置番号に、このプリンタが設置されている店舗の情報（店舗情報）が付加されたものであり、プリンタが店舗に設置された時に作成される。
【００４１】
ドキュメントサーバ３は、プリンタから上記文書ＩＤ、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求を受信すると、プリンタから受信した文書ＩＤと、ドキュメントサーバ３で保有する文書ＩＤとを照合し、更に、プリンタから受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する文書ＩＤ（コンテンツＩＤ）に含まれる店舗情報とを照合する。これらの照合で文書ＩＤ及び店舗情報が一致した場合は、この文書ＩＤに基づいて印刷対象となる印刷データを特定し、▲６▼この印刷データを、上記プリンタＩＤを送信してきたプリンタに送信する。
【００４２】
上記印刷データを受信した店舗側のプリンタは、この印刷データを印刷する。なお、プリント料金はプリンタの操作パネルに備えられている表示部に表示される。
【００４３】
ユーザ、コンテンツサーバ２及びドキュメントサーバ３間で上記のようなデータ通信を行うことによって、図３に示すように、特定の印刷データの印刷場所（プリンタ）を制限することが可能となる。図３（ａ）は印刷対象となるコンテンツを提供者別に示す図、（ｂ）は各コンテンツ毎に印刷可能な場所を示した図である。
【００４４】
例えば、広告代理店の運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツを、ユーザが印刷する場合には、広告代理店のコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信される印刷データに、各店舗（コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等）等を示す全ての店舗情報をコンテンツＩＤに付随させることによって、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、自由に当該印刷データの印刷が可能となる。
【００４５】
また、Ｂ団体が運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツを、ユーザが印刷する場合には、Ｂ団体のコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信するコンテンツＩＤに含める店舗情報を、Ｂ団体が運営する店舗情報とすることによって、ユーザが当該印刷データをＢ団体の運営する店舗でしか印刷できないように制限することができる。さらに、上記コンテンツＩＤに含める店舗情報を、Ｂ団体が運営する店舗の中で特定の１つの支店を示す店舗情報にすることによって、ユーザが当該印刷データを特定の１つの支店でしか印刷できないように制限できる。
【００４６】
同様に、Ｃホテルが運営するコンテンツサーバ２から配信されるコンテンツをユーザが印刷する場合は、Ｃホテルのコンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に送信する印刷データに付随するコンテンツＩＤに、Ｃホテルを示す店舗情報を含めることによって、ユーザが当該印刷データをＣホテルでしか印刷できないように制限することができる。
【００４７】
また、ユーザが、インターネット接続されているユーザ又はユーザが所属する団体のデータベースサーバ等から、ユーザ又はユーザ所属の団体が所有するコンテンツをドキュメントサーバ３に送信して印刷する場合は、このデータベースサーバがコンテンツサーバ２として機能することになる。この場合には、上記店舗情報を付加せず、後述するドキュメントサーバ３による店舗情報の照合を行わないようにして、コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等のいずれに設置されているプリンタからでも、当該印刷データの印刷が可能とすることも可能である。
【００４８】
次に、ドキュメントサーバ３の内部構成の概略を説明する。図４はドキュメントサーバ３の内部構成の概略を示すブロック図である。ドキュメントサーバ３は、 印刷データ記憶部３０１、文書ＩＤ管理部３０２、店舗情報記憶部３０３、課金部３０４、データ検索部３０５、通信部３０６、印刷要求受付解析部３０７、印刷許可判別部３０８、及び制御部３１０を備えている。
【００４９】
印刷データ記憶部３０１は、コンテンツサーバ２から受信した印刷データを、これに付随する文書ＩＤと対応付けて記憶する。各ユーザに提供される印刷データは、この印刷データ記憶部３０１から読み出されて、各プリンタ４１，５１，６１に送信される。
【００５０】
文書ＩＤ管理部３０２は、上記印刷データに対応付けられたユーザＩＤ及びコンテンツＩＤに基づいて文書ＩＤ作成して記憶するものである。店舗情報記憶部３０３は、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗又は団体等の情報を記憶するものである。課金部３０４は、印刷データの印刷についてのプリント料金を算出して、算出後の課金データを記憶するものである。データ検索部３０５は、各プリンタ４１，５１，６１から受信した文書ＩＤに対応する印刷データを印刷データ記憶部３０１から読み出すものである。
【００５１】
通信部３０６は、ネットワークインタフェイス（図外）及びインターネットを介して各プリンタ４１，５１，６１及びコンテンツサーバ２と各種データ通信を行うものである。印刷要求受付解析部３０７は、上記文書ＩＤ及びプリンタＩＤに基づく印刷データ送信要求の内容を解析し、解析結果をデータ検索部３０５等に送るものである。印刷許可判別部３０８は、各プリンタ４１，５１，６１から受信した店舗情報と、店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが一致するか否かを判別するものである。
【００５２】
制御部３１０は、ドキュメントサーバ３全体の動作制御を司るものであり、各プリンタ４１，５１，６１からの文書ＩＤ及び店舗情報に基づく印刷要求に応じて、データ検索部３０５に対して印刷データ記憶部３０１に記憶されている印刷データの検索を指示したり、通信部３０６に対して印刷データや課金データ等の送受信を指示したりするものである。
【００５３】
次に、コンテンツサーバ２の内部構成の概略を説明する。図５はコンテンツサーバ２の内部構成の概略を示すブロック図である。コンテンツサーバ２は、印刷データ記憶部２０１、ＩＤ管理部２０２、通信部２０４、印刷要求受付解析部２０５、データ読出部２０６、及び制御部２１０を備えている。
【００５４】
印刷データ記憶部２０１は、ユーザに提供する印刷データを記憶するものである。ドキュメントサーバ３に送信される印刷データは、この印刷データ記憶部２０１から読み出されて送信される。
【００５５】
ＩＤ管理部２０２は、印刷データに付随するユーザＩＤ及びコンテンツＩＤを、印刷データと対応付けて記憶・管理するものである。ドキュメントサーバ３に送信されるユーザＩＤ及びコンテンツＩＤは、このＩＤ管理部２０２から読み出されて送信される。
【００５６】
通信部２０４は、ネットワークインタフェイス（図外）及びインターネットを介してユーザの携帯電話７等の通信端末機器やドキュメントサーバ３等と各種データ通信を行うものである。
【００５７】
印刷要求受付解析部２０５は、ユーザの携帯電話７等の通信端末機器からの印刷リクエスト指示等の内容を解析し、解析結果を制御部２１０等に送るものである。
【００５８】
データ読出部２０６は、ユーザ所有の携帯電話７等からの受信した印刷データ配信指示に基づいて、該当する印刷データ、この印刷データに対応付けられたユーザＩＤ及びコンテンツＩＤを印刷データ記憶部２０１及びＩＤ管理部２０２から読み出すものである。
【００５９】
制御部２１０は、コンテンツサーバ２全体の動作制御を司るものであり、ユーザの携帯電話７等からの印刷データ配信指示に応じて、データ読出部２０６や通信部２０４に対してデータ読み出しやデータ送受信等を指示するものである。
【００６０】
次に、プリンタ４１，５１，６１の内部構成の概略を説明する。各プリンタの内部構成の要部は同様であるので、以下にはプリンタ４１を例にして説明する。図６はプリンタ４１の内部構成の概略を示すブロック図である。プリンタ４１は、ユーザから入力された文書ＩＤに加え、プリンタＩＤをドキュメントサーバ３に送信し、この文書ＩＤに対応する印刷データをドキュメントサーバ３から受信して印刷するものである。
【００６１】
プリンタ４１は、プリンタ４１の操作に必要な各種のメッセージ（プリント料金等）が表示されるＬＣＤ（ｌｉｑｕｉｄ ｃｒｙｓｔａｌ ｄｉｓｐｌａｙ）表示部や、印刷時に必要な操作指示及び文書ＩＤがユーザによって入力されるタッチパネル等からなる操作パネル４１１と、ドキュメントサーバ３との間で文書ＩＤ、プリンタＩＤ、印刷データ等の送受信を行うデータ送受信部４１２と、受信した印刷データに基づく画像形成を行って印刷するプリント出力部４１４と、印刷サービスの料金として投入される紙幣や硬貨を徴収する料金徴収部４１５と、料金徴収部４１５に料金が投入されたか否かを検知する料金検知部４１６と、データ送受信部４１２によるドキュメントサーバ３とのデータ送受信制御や、料金徴収部４１５の動作制御等、装置全体の動作を制御する制御部４１７とを備えている。
【００６２】
広域印刷システム１のプリンタによる印刷時の処理について説明する。図７は当該印刷時の処理を示すフローチャートである。料金検知部４１６によって少なくとも料金が投入されたことが検知されると（Ｓ１でＹＥＳ）、操作パネル４１１から入力された指示によりコピー（複写）又はプリントのいずれが選択されているかが判断される（Ｓ２）。ここで、コピーが選択されている場合は（Ｓ２でコピー）、通常のコピー処理が行われる（Ｓ１０）。
【００６３】
Ｓ２でプリントが選択されている場合は（Ｓ２でプリント）、入力された文書ＩＤと共に、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求がドキュメントサーバ３に送信される（Ｓ３でＹＥＳ，Ｓ４）。この文書ＩＤに対応する印刷データ及びプリント料金等のデータをドキュメントサーバ３から受信すると（Ｓ５）、受信したプリント料金データに基づいてプリント料金が表示され（Ｓ６）、印刷データが印刷される（Ｓ７）。そして、料金徴収部４１５に対して、プリント料金を徴収させる指示が出される（Ｓ８）。
【００６４】
ドキュメントサーバ３における処理をプリンタ側の処理と対応付けて説明する。図８はドキュメントサーバ３及びプリンタの処理を示すフローチャートである。プリンタに文書ＩＤが入力されると、この文書ＩＤ、このプリンタのプリンタＩＤ及び印刷データ送信要求がドキュメントサーバ３に送信される（Ｐ１）。ドキュメントサーバ３では、この文書ＩＤ、プリンタＩＤ及び印刷データ送信要求が受信され（Ｄ１）、受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１から検索される（Ｄ２）。
【００６５】
受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１にある場合は（Ｄ３でＹＥＳ）、受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報が店舗情報記憶部３０３から検索される（Ｄ４）。そして、プリンタ側からの店舗情報と、ドキュメントサーバ３の店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが照合される（Ｄ５）。
【００６６】
上記照合で店舗情報が一致した場合は（Ｄ６でＹＥＳ）、当該印刷データの印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいてプリント料金が算出され（Ｄ７）、当該プリント料金データ及び印刷データが、上記プリンタＩＤを送信してきたプリンタに送信される（Ｄ８，Ｄ９）。この印刷データ及びプリント料金を受信したプリンタでは、プリント料金の表示及び徴収が行われると共に（Ｐ５）、受信した印刷データの印刷が行われる（Ｐ６）。
【００６７】
また、受信した文書ＩＤに対応する印刷データが印刷データ記憶部３０１に無い場合は（Ｄ３でＮＯ）、印刷サービスを受けられない旨のデータがプリンタ側に送信される（Ｄ１３）。このデータを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、印刷サービスを受けられない旨のメッセージが表示される（Ｐ４）。
【００６８】
さらに、プリンタ側から受信した店舗情報と、店舗情報記憶部３０３に記憶されている店舗情報とが一致しない場合は（Ｄ６でＮＯ）、当該印刷データの印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいて算出されたプリント料金に、一定金額を加算したプリント料金が算出される（Ｄ１０）。そして、一定料金が加算されたプリント料金のデータ及び一定料金が加算される旨のメッセージがプリンタ側に送信される（Ｄ１１）。このプリント料金データ及びメッセージを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、一定料金が加算されたプリント料金及び一定金額が加算される旨のメッセージが表示される（Ｐ２）。
【００６９】
プリンタの操作パネル４１１の表示部に、一定料金が加算されたプリント料金及び一定料金が加算される旨のメッセージが表示された後、これに応ずる印刷実行指示がユーザによってプリンタに入力されると、プリンタから印刷実行指示がドキュメントサーバ３に送信される（Ｐ３）。
【００７０】
ドキュメントサーバ３では、プリンタ側から印刷実行指示を受信した場合は（Ｄ１２でＹＥＳ）、対象となる印刷データがプリンタに送信され（Ｄ９）、受信した印刷データの印刷が行われる（Ｐ６）。
【００７１】
プリンタ側から印刷実行指示を受信しなかった場合は（Ｄ１２でＮＯ）、印刷不可のメッセージがプリンタに送信される（Ｄ１３）。このメッセージを受信したプリンタでは、操作パネル４１１の表示部に、印刷不可の旨のメッセージが表示される（Ｐ４）。
【００７２】
上記処理によれば、プリンタ側から受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する店舗情報とが一致しない場合には、一定金額が加算されたプリント料金をユーザが支払わなければ、ユーザは印刷データを印刷できないので、この印刷データの印刷を希望するユーザに、コンテンツサーバ２が設定した店舗に設置されているプリンタまで出向く動機を持たせることが可能になる。
【００７３】
ドキュメントサーバ３における処理の他の実施形態をプリンタ側の処理と対応付けて説明する。図９はドキュメントサーバ３及びプリンタの処理の他の実施形態を示すフローチャートである。なお、上記図８に示した処理と同様の処理については説明を省力する。上記図８に示した処理では、ドキュメントサーバ３は、プリンタ側から受信したプリンタＩＤに含まれる店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有する店舗情報とが一致しない場合は、一定金額を加算したプリント料金を算出してプリンタに送信するようにしていたが、ドキュメントサーバ３は、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で保有する店舗情報とが一致しない場合は、印刷不可の旨のメッセージをプリンタに送信して（Ｄ３０）、即座に処理を終了するようにしてもよい。このメッセージを受信したプリンタでは、印刷不可のメッセージが表示される（Ｐ１２）。すなわち、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有している店舗情報とが一致しない場合には、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を一切許可しないようにする。この処理の場合、当該印刷データの印刷を希望するユーザは、必ずコンテンツサーバ２が設定した店舗（に設置されているプリンタ）に出向かなければならないので、コンテンツサーバ２の運営団体が希望する店舗にユーザを出向かせる可能性が高くなる。
【００７４】
次に、プリンタ側から受信した店舗情報と、ドキュメントサーバ３で文書ＩＤに対応付けて保有されている店舗情報とが一致せず、プリント料金に一定金額が加算される場合に、各印刷データ提供者毎の加算金受領額を算出する処理について説明する。図１０はこの受領額算出処理を示すフローチャートである。
【００７５】
プリント料金に一定金額が加算される場合（Ｓ１１でＹＥＳ）、印刷に必要な用紙枚数及び用紙大きさ等に基づいて算出された通常のプリント料金に上乗せされた加算分のプリント料金の額が、ユーザから実際に加算分の金額を徴収した店舗（コンビニエンスストア４、プリントステーション５、及びホテル６等）と共に記憶される（Ｓ１２）。
【００７６】
これと共に、上記加算分のプリント料金の額は、この加算分のプリント料金を本来受領すべき印刷データの提供者（店舗の運営団体）と共に記憶される（Ｓ１３）。
【００７７】
所定期間（例えば、１月間又は月末の到来等）が経過すると（Ｓ１４でＹＥＳ）、各店舗毎に加算分のプリント料金の徴収額が集計され（Ｓ１５）、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）が本来受領すべき加算プリント料金の合計額が、Ｓ１３で記憶されている金額に基づいて、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）毎に集計される（Ｓ１６）。
【００７８】
ここで、実際に加算プリント料金を徴収したプリンタ設置店舗の運営団体と、加算プリント料金を本来受領すべき印刷データ提供者（店舗の運営団体）との間で、互いの金額を相殺できる場合は、当該相殺の計算等が行われ、各印刷データ提供者（店舗の運営団体）が最終的に受領すべき加算金受領額が算出される（Ｓ１７）。
【００７９】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記図８に示した処理では、プリント料金に一定金額を加算する場合には、一定金額を加算したプリント料金及び一定金額が加算される旨のメッセージを送信し、プリンタ側から印刷実行指示を受信したときに、対応する印刷データをプリンタに送信するようにしているが、これに代えて、実際に一定金額加算後のプリント料金を徴収した場合にのみ、印刷データが出力可能となるようにしてもよい。
【００８０】
また、上記実施形態では、ドキュメントサーバ３が、コンテンツサーバ２から受信したコンテンツＩＤ及びユーザＩＤに基づいて文書ＩＤを作成するものとしているが、コンテンツサーバ２がコンテンツＩＤ及びユーザＩＤに基づいて文書ＩＤを作成し、コンテンツサーバ２からドキュメントサーバ３に文書ＩＤを送信するようにしてもよい。
【００８１】
また、上記実施形態では、コンテンツサーバ２が印刷データを提供し、ドキュメントサーバ３を介して、印刷データがコンビニエンスストア４等に設置されたプリンタ４１等まで送信されるようになっているが、コンテンツサーバ２からインターネットを介して直接にプリンタ４１等に印刷データが送信されたり、ドキュメントサーバ３が印刷データ提供者となって、ドキュメントサーバ３からプリンタ４１等に印刷データが送信されるように構成してもよい。この場合には、コンテンツサーバ２又はドキュメントサーバ３のいずれか１つのサーバが、印刷データの提供、及びプリンタとの間のデータ送受信管理、印刷データの課金情報の管理等、上述した各処理を全て行うことになる。
【００８２】
また、上記実施形態では、コンテンツサーバ２、ドキュメントサーバ３及びプリンタ４１等の構成及び処理を図１乃至図１０に示しているが、これらの処理はあくまでも一例であり、本発明に係る広域印刷システム１の構成及び処理は上記に限定されるものではない。
【００８３】
【発明の効果】
以上のように請求項１及び請求項４に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、ドキュメントサーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００８４】
また、請求項２及び請求項５に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報に、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報が一致しない場合には、一定金額を加算した上でユーザに当該印刷データの印刷を可能とするので、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザに、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可される店舗に設置されている画像形成装置まで出向く動機を持たせることができると共に、文書ＩＤが示す印刷データの印刷が許可されていない店舗に設置された画像形成装置からでも当該印刷データを印刷可能とすることができる。
【００８５】
また、請求項３及び請求項６に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致しない場合には、ユーザが当該文書ＩＤの示す印刷データを印刷しようとすると、画像形成装置の表示手段に、一定金額が加算されたプリント料金が表示されると共に、ドキュメントサーバは、データ送受信手段が画像形成装置の印刷データ指示送信手段から印刷データ送信指示を受信した場合にのみ当該印刷データを送信するので、ユーザに対してプリント料金に一定金額が加算されることを容認させた上で、当該画像形成装置による印刷を可能にすることができる。
【００８６】
また、請求項７に記載の発明によれば、画像形成装置から送信した文書ＩＤ及び店舗情報と、ドキュメントサーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、画像形成装置がドキュメントサーバから印刷データを受信するので、この文書ＩＤが示す印刷データを、予め設定された店舗に設置された画像形成装置でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【００８７】
また、請求項８に記載の発明によれば、印刷データの印刷に要するプリント料金を印刷データ受領者から直接かつ確実に徴収することができる。
【００８８】
また、請求項９に記載の発明によれば、ドキュメントサーバから課金データを受信した後、これに応ずる印刷データ送信指示をドキュメントサーバに送信することができるので、ユーザに対して、プリント料金に一定金額が加算されることを容認させて、当該画像形成装置での印刷を可能にすることができる。
【００８９】
また、請求項１０に記載の発明によれば、ユーザからの印刷データ配信指示に基づいて、ドキュメントサーバに印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報が送信されるので、ドキュメントサーバにおいては、コンテンツサーバから受信した文書ＩＤ及び店舗情報を利用して、この文書ＩＤ及び店舗情報に対応する印刷データの送信先を制限すること等が可能になる。
【００９０】
また、請求項１１に記載の発明によれば、画像形成装置から送信されてきた文書ＩＤ及び店舗情報と、サーバの記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報とが一致する場合に、サーバから画像形成装置側に印刷データが送信されるので、この文書ＩＤが示す印刷データを、特定の店舗でのみ印刷可能とすることができる。これにより、この文書ＩＤが示す印刷データの印刷を希望するユーザを、この文書ＩＤに適合した店舗に設置されている画像形成装置まで出向かせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る広域印刷システムの全体構成図である。
【図２】ユーザ、コンテンツサーバ及びドキュメントサーバ間でのデータ通信の概略を示す図である。
【図３】（ａ）は印刷対象となるコンテンツを提供者別に示す図、（ｂ）は各コンテンツ毎に印刷可能な場所を示した図である。
【図４】ドキュメントサーバの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図５】コンテンツサーバの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図６】プリンタの内部構成の概略を示すブロック図である。
【図７】広域印刷システムのプリンタによる印刷時の処理フローチャートである。
【図８】ドキュメントサーバ及びプリンタの処理を示すフローチャートである。
【図９】ドキュメントサーバ及びプリンタの処理の他の実施形態を示すフローチャートである。
【図１０】各印刷データ提供者毎の加算金受領額を算出する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ 広域印刷システム
２ コンテンツサーバ
３ ドキュメントサーバ
４ コンビニエンスストア
５ プリントステーション
６ ホテル
７ 携帯電話（ユーザ所有の通信端末機器）
９ ノートパソコン（ユーザ所有の通信端末機器）
１０ ＰＤＡ（ユーザ所有の通信端末機器）
４１，５１，６１ プリンタ（画像形成装置）
２０１ 印刷データ記憶部（データ記憶手段）
２０２ ＩＤ管理部（データ記憶手段）
２０４ 通信部（メッセージ送信手段，印刷情報送信手段）
２０６ データ読出部（データ読出手段）
３０１ 印刷データ記憶部（記憶手段）
３０２ 文書ＩＤ管理部（記憶手段）
３０４ 課金部（課金手段）
３０６ 通信部（データ送受信手段）
３０８ 印刷許可判別部（判別手段）
３１０ 制御部（制御手段）
４１１ 操作パネル（表示手段）
４１２ データ送受信部（受付手段，送信手段，印刷データ送信指示送信手段）
４１４ プリント出力部（出力手段）
４１５ 料金徴収部（料金徴収手段）
４１６ 料金検知部（料金徴収手段）
Claims (11)
- インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバからドキュメントサーバが印刷データを受信し、ドキュメントサーバが該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、前記ドキュメントサーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記ドキュメントサーバは、各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたことを特徴とする広域印刷システム。 - 前記ドキュメントサーバは、前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記受信手段が前記ドキュメントサーバから、前記一定金額が加算されたプリント料金を示す課金データを受信した場合に、この課金データに基づいて印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたことを特徴とする請求項１に記載の広域印刷システム。 - 前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを、前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、
前記画像形成装置は、前記ドキュメントサーバから受信した課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、このドキュメントサーバから受信した課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ指示送信手段とを備え、
前記ドキュメントサーバの制御手段は、前記データ送受信手段が前記画像形成装置の指示送信手段から上記印刷データ送信指示を受信した場合に、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の広域印刷システム。 - インターネットを介して、各種情報を提供するコンテンツサーバから印刷データを受信し、該印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置に送信して印刷させるドキュメントサーバであって、
前記コンテンツサーバから受信する印刷データ、この印刷データを特定するための文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗情報を記憶する記憶手段と、
各種データを前記コンテンツサーバ及び画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、
前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤ及び店舗情報を送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段に送信させる制御手段と
を備えたドキュメントサーバ。 - 前記記憶手段に記憶されている印刷データのプリント料金を算出して課金データを記憶する課金手段を備え、
前記判別手段によって、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合は、前記課金手段は一定金額を加算したプリント料金を算出して課金データとして記憶し、前記制御手段はこの課金データと共に該文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させることを特徴とする請求項４に記載のドキュメントサーバ。 - 前記制御手段は、前記画像形成装置から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致しないと判別された場合に、前記課金手段によって算出された一定金額が加算されたプリント料金の課金データを前記送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させ、前記データ送受信手段が前記画像形成装置から印刷データ送信指示を受信したことをもって、前記文書ＩＤが示す印刷データを前記データ送受信手段から前記画像形成装置に対して送信させることを特徴とする請求項４又は請求項５に記載のドキュメントサーバ。
- インターネット接続されたドキュメントサーバから印刷データを受信して出力する画像形成装置であって、
印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、
前記受付手段から入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記ドキュメントサーバに送信する送信手段と、
前記送信手段から前記ドキュメントサーバに送信した文書ＩＤ及び店舗情報に一致する印刷データを前記ドキュメントサーバから受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した印刷データを印刷する出力手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記受信手段が前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいて、印刷データ受領者からプリント料金を徴収する料金徴収手段を備えたことを特徴とする請求項７に記載の画像形成装置。
- 前記ドキュメントサーバから受信する課金データに基づいてプリント料金を表示する表示手段と、
前記ドキュメントサーバから受信する課金データに応じた印刷データ送信指示を前記ドキュメントサーバに送信する印刷データ送信指示送信手段とを備えたことを特徴とする請求項７又は請求項８に記載の画像形成装置。 - インターネットを介して、ドキュメントサーバに印刷データを送信し、ドキュメントサーバを介して印刷データを遠隔地に設置された画像形成装置で印刷させるコンテンツサーバにおいて、
前記印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶するデータ記憶手段と、
ユーザ所有の通信端末機器に、前記データ記憶手段に記憶されている特定の印刷データを配信する旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記通信端末機器からの印刷データ配信指示を受信する印刷データ配信指示受信手段と、
前記印刷データ配信指示受信手段によって前記通信端末機器からの印刷データ配信指示が受信された場合に、前記データ記憶手段から該当する印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を読み出すデータ読出手段と、
前記データ読出手段によって前記データ記憶手段から読み出された印刷データ、文書ＩＤ及び店舗情報を前記ドキュメントサーバに送信する印刷情報送信手段とを備えたことを特徴とするコンテンツサーバ。 - インターネットを介して、各種情報を提供するサーバが遠隔地の画像形成装置に印刷データを送信して印刷させる広域印刷システムにおいて、
前記画像形成装置は、印刷データを特定するための文書ＩＤの入力を操作者から受け付ける受付手段と、受付手段に入力された文書ＩＤ及びこの画像形成装置が設置されている店舗の情報を前記サーバに送信する送信手段と、前記サーバから印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷する出力手段とを備え、
前記サーバは、各種データを前記画像形成装置との間で送受信するデータ送受信手段と、印刷データ、この印刷データの文書ＩＤ、及びこの印刷データの印刷が許可される店舗の情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置の送信手段から受信した文書ＩＤ及び店舗情報が、前記記憶手段に記憶されている文書ＩＤ及びこれに対応する店舗情報に一致するか否かを判別する判別手段と、判別手段によってこれら文書ＩＤ及び店舗情報が一致すると判別された場合に、この文書ＩＤを送信してきた画像形成装置に対して、この文書ＩＤが示す印刷データを記憶手段から読み出して前記データ送受信手段に送信させる制御手段とを備えたことを特徴とする広域印刷システム。
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| JP2003041819A JP2004252677A (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | 広域印刷システム、ドキュメントサーバ、コンテンツサーバ及び画像形成装置 |
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| JP2003041819A JP2004252677A (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | 広域印刷システム、ドキュメントサーバ、コンテンツサーバ及び画像形成装置 |
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007328449A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 配信サーバ及び複合機並びに配信サーバシステム |
| US20130194623A1 (en) * | 2012-01-31 | 2013-08-01 | Konica Minolta Laboratory U.S.A., Inc. | Printing an electronic document using a printer and a mobile device |
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2003
- 2003-02-19 JP JP2003041819A patent/JP2004252677A/ja active Pending
Cited By (3)
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| US20130194623A1 (en) * | 2012-01-31 | 2013-08-01 | Konica Minolta Laboratory U.S.A., Inc. | Printing an electronic document using a printer and a mobile device |
| US9092165B2 (en) * | 2012-01-31 | 2015-07-28 | Konica Minolta Laboratory U.S.A., Inc. | Printing an electronic document using a printer and a mobile device |
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