JP2004251224A - エンジンの二次空気供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】休止気筒を二次空気供給用のエアポンプとして用いる二次空気供給装置において、二次空気の圧力上昇と、適切な二次空気供給量の調整制御を行うことにより、未燃焼ガスを含んだ排気を二次燃焼させて触媒の昇温特性を向上することが実現可能な装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の二次空気供給装置は、基本的には、複数の気筒を有するエンジンの一部の気筒を休止して稼動気筒の排気管に二次空気を供給するものであって、前記気筒休止は該気筒への燃料供給の停止により、一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構により該休止気筒で空気を圧縮し、さらにシリンダヘッドに吸排気弁とは別に配設した通路により、休止気筒から稼動気筒の排気管に接続される二次空気供給通路を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の二次空気供給装置は、基本的には、複数の気筒を有するエンジンの一部の気筒を休止して稼動気筒の排気管に二次空気を供給するものであって、前記気筒休止は該気筒への燃料供給の停止により、一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構により該休止気筒で空気を圧縮し、さらにシリンダヘッドに吸排気弁とは別に配設した通路により、休止気筒から稼動気筒の排気管に接続される二次空気供給通路を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気通路に二次空気を供給し、未燃焼ガスを含んだ排気を二次燃焼させて触媒の昇温特性を向上する二次空気供給装置に属し、特に、一部の気筒への燃料供給の停止により、該一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構を用いて吸排気弁を制御することにより、該休止気筒で圧縮された空気を該稼動気筒の排気に供給する、エンジンの二次空気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な二次空気供給装置は、専用のエアポンプ等を備え付けて排気管内部へ圧縮空気を供給している。また、複数の気筒を備えるエンジンにおいて一部の気筒を休止する場合には、休止気筒がエアポンプとなり排気管へ空気を供給している。
【0003】
前記気筒休止による二次空気供給装置は、従来の排気管集合形状により稼動気筒から排出される排気と休止気筒から供給される空気を混合して二次燃焼をさせる。あるいは、休止気筒の排気管から稼動気筒の排気管まで二次空気供給通路を設けて二次空気を供給するなどして、いずれも専用のエアポンプを用いない二次空気供給装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−311119号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記従来例の排気管集合部により排気と二次空気の混合を行う場合は、休止気筒から供給される二次空気の圧力が低く、稼動気筒からの排気が休止気筒へ逆流することが懸念される。また、該供給する二次空気量は通常のバルブタイミングに依存するため、流量を調整できないという問題がある。
【0006】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、休止気筒を二次空気供給用のエアポンプとして用いる二次空気供給装置において、二次空気の圧力上昇と、適切な二次空気供給量の調整制御を行うことにより、未燃焼ガスを含んだ排気を二次燃焼させて触媒の昇温特性を向上することが実現可能な装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、吸排気弁の開/閉弁タイミングおよびリフト量を可変する機構
(以下、可変動弁機構と称す)を各気筒毎に独立してエンジンに備え、一部の気筒の燃料供給を停止して該一部の気筒を休止可能とすると共に、前記可変動弁機構を制御して休止気筒で圧縮された空気を二次空気として稼動気筒の排気に供給することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明における二次空気供給装置の一実施形態について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態の二次空気供給装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示したものである。
【0010】
図1において、エンジン1には、吸気通路(吸気管)2と排気通路(排気管)18とが接続されており、前記吸気管2には、エンジン1の気筒1aへの吸入空気量を調整するスロットル弁4,該スロットル弁4の開度を検出するスロットルセンサ5,前記スロットル弁4の下流の吸気管内圧力を検出する圧力センサ3,前記スロットル弁4の上流と下流を連結するバイパス通路25上に設置され該バイパス通路25の開口面積を調整するISCバルブ6,吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ7、および、エンジン1に燃料を供給する燃料噴射弁8が設置されている。なお、前記スロットル弁4は、電子制御式モータ駆動スロットル弁でもよく、この場合、前記ISCバルブ6を省略することも可能である。
【0011】
前記エンジン1には、クランク角度を検出するクランク角センサ15,エンジン冷却水温を検出する水温センサ12,通電電流を遮断するイグナイタと高電圧を発生する点火コイル9,発生した高電圧を各気筒に配電するディストリビュータ10、および、気筒1a内の混合気に火花を発生する点火プラグ11が配置されている。なお、前記点火コイル9、およびディストリビュータ10は、複数の気筒を備えるエンジンの場合において、気筒毎に点火コイルと配電時間を制御するトランジスタを備えた直接配電式としてもよい。
【0012】
前記排気管18には、排気ガスの酸素濃度を検出するO2 センサ13(或いは排気ガスの空燃比を直接測定する空燃比センサ13、或いはその組み合わせ),排気ガス温度を検出する排気温度センサ14、および、エンジン1から排出される排気ガスを浄化・還元する排気浄化装置(触媒)19が設置されている。
【0013】
また、前記エンジン1には、吸気弁のタイミング(或いはリフト量、或いはその組み合わせ)を可変する吸気可変動弁機構16,排気弁のタイミング(或いはリフト量、或いはその組み合わせ)を可変する排気可変動弁機構17が設置されている。前記可変動弁機構は、多種多様な方式が提案されており、例えば、油圧式,電磁ソレノイド式などによるカム特性の変更が可能な機構、あるいは同じく、油圧式,電磁ソレノイド式などによる吸排気弁を直接駆動可能な機構でもよいが、本発明では複数の気筒を有するエンジンにおいて、基本的には休止と稼動の2つの気筒に分離して制御を行う装置を提案するにあたり、前記分離した気筒グループの吸排気弁をそれぞれ制御可能な機構が望ましい。
【0014】
また、前記シリンダ1aには、後述するシリンダ内の二次空気を取り出し、排気管18へ供給するための二次空気供給通路20が、設置されている。前記二次空気供給通路20には、排気管18からの排気ガス逆流を防ぐための逆流防止弁21と、シリンダ1aから排気管18へ導入される二次空気量を調整する二次空気調整弁22が設置されている。なお、図1では、シリンダ1aに設置された、前記二次空気供給通路20から取り出される二次空気は、同様にシリンダ1aの排気管18へ導かれているが、実際には複数の気筒を備えるエンジンの場合、ある休止気筒から取り出された二次空気は、同一気筒の排気通路へ供給するのではなく、少なくとも稼動中の単一気筒(稼動中の複数気筒でもよい)の排気管へ供給されるのもとする。
【0015】
また、前記エンジン1には、該エンジン1を制御するエンジン制御装置24(ECU)が接続され、前記各種検出装置の検出信号を入力し、かつ、制御信号を前記燃料噴射弁8等の装置に出力して、該装置を制御するとともに、バッテリ23から電源を受給している。
【0016】
吸気管2より導入された空気は、スロットル弁4により調整された流量と、バイパス通路25に配設されたISCバルブ6により調整された流量とを含めてシリンダ1aに供給される。また、吸気管2に設置された、圧力センサ3,吸気温度センサ7,クランク角センサ15からの情報により、ECU24内で最適値が計算され、その結果に基づいて燃料噴射弁8より燃料が供給される。該燃料は前記空気と合わさり、混合気としてシリンダ1a内に供給される。
【0017】
該混合気は、クランク角センサ15からの情報によりECU24内で最適値が計算され、その結果に基づいて点火コイル9に点火信号が出力され、該点火信号はディストリビュータ10により気筒毎に分配され、点火プラグ11で点火される。
【0018】
シリンダ1aで燃焼した混合気は、排気管18より排気ガスとなって排出されるとともに、この時、O2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)により検出された排気ガス中の酸素量と、排気温度センサ14により検出された排気温度の結果などに基づいてECU24では燃料噴射量の補正制御が行われる。
【0019】
図2は、前記二次空気供給通路の具体的な配管方法の一例を示したものである。本図は、エンジン1が複数の気筒を備えている場合の一部の隣接した気筒を排気弁側から見たものであり、ピストン42の位置がシリンダ1aは上死点、シリンダ1bは下死点となっている。
【0020】
シリンダ1a、および1bは、それぞれ排気2弁用の排気ポート41を持ち、前記排気ポート41から排出された排気ガスは排気管18を通り、触媒19へ導かれる。
【0021】
前記シリンダ1bには、前記二次空気供給通路20の取り出し口が該シリンダヘッドに設置され、前記シリンダ1aの排気管18に前記二次空気供給通路20の供給口が設置されている。
【0022】
前記二次空気供給通路20には、シリンダ1aの排気管18からシリンダ1bへの排気ガス逆流を防止するための逆流防止弁21と、シリンダ1bからシリンダ1aの排気管18へ供給される二次空気量を調整する二次空気調整弁
22が設置されている。
【0023】
ところで、前記ECU24は、前記エンジン1の運転状態を検出する各種センサの検出結果により、シリンダ1bの気筒休止制御を実施する。例えば、エンジン1の燃料噴射弁8の噴射パルス信号、および、点火プラグ11への配電を停止し、シリンダ1bの気筒休止を行う。前記気筒休止中に、シリンダ1bに備わる前記可変動弁機構16、および17を制御することにより、該シリンダ1bを二次空気供給用のポンプとして利用できる。
【0024】
二次空気供給用のポンプとなったシリンダ1bから供給される二次空気は、前記二次空気調整弁22で調整され、前記二次空気供給通路20を流れ、稼動気筒であるシリンダ1aの排気管18へ導かれ、該シリンダ1bの排気ガスと混合されて、前記触媒19へ導かれる。
【0025】
図2では、複数気筒を有するエンジンの一部の隣接した二気筒を説明したが、前記二次空気供給通路20の二次空気取り出し口,逆流防止弁21,二次空気調整弁22は、休止気筒に一式備えてなるものであるが、前記二次空気供給通路20の二次空気供給口は単一気筒の排気管18(図2ではシリンダ1aの排気管18)に配設されるだけでなく、複数の稼動気筒の排気管18に配設してもよい。
【0026】
図3は、一般的な直列4気筒エンジンに適用した、前記二次空気供給通路の一例を示したものである。シリンダ1aは第1気筒、シリンダ1bは第2気筒、シリンダ1cは第3気筒、シリンダ1dは第4気筒として以下を説明する。
【0027】
点火順序が1−3−4−2気筒の場合、第2および第3気筒を休止気筒の対象とし、第1および第4気筒を稼動気筒の対象とする。前記休止気筒のシリンダヘッドには前記二次空気供給通路20が、逆流防止弁21と、二次空気調整弁22と共に、休止気筒である第2気筒からは稼動気筒である第1気筒の排気管18へ、また同様に、休止気筒である第3気筒からは稼動気筒である第4気筒の排気管18へ向けて設置されている。前記吸気管2より導入された空気は、稼動気筒では燃料との混合気となり、シリンダ内で燃焼して排気管18に排出、その後触媒19へ導かれる。また別に、吸気管2より導入された空気は、休止気筒では、吸排気弁を制御する前記可変動弁機構16(17)により吸気,圧縮を繰り返して前記二次空気供給通路20を通り、稼動気筒の排気管18へ導かれる。そして、前記稼動気筒の排気ガスと混合して排気管18を経て、その後触媒19へ導かれる。
【0028】
図4は、前記ECU24における前記二次空気供給装置の制御フローチャートの一例である。
【0029】
ステップ1は、エンジン1の運転状態検出結果より、気筒休止制御が実施可能か否かを判定する、気筒休止制御実施可能判定部である。例えば、エンジン回転数≦所定値,エンジン水温≦所定値,排気温度≦所定値,エンジン始動後経過時間≦所定値,アイドリング状態であるか、などの条件を判定するようにし、エンジン1の運転状態が定常で、かつ排気浄化装置の温度が低い状態を検出できるように設定する。例えば、三元触媒の活性温度以下とほぼ等価な運転状態を設定することが望ましい。ここで、ほぼ等価な運転状態とは、直接触媒の温度が検出できない場合に、エンジン水温や排気温度、またエンジン始動後の経過時間で推測した運転状態(≒触媒温度)を指す。ステップ1で気筒休止制御が実施可能であると判定されればステップ2へ、実施不可能であると判定されればステップ4へ移行し、気筒休止実施中、或いは二次空気供給制御中であれば、それぞれ停止し、その後、前記二次空気供給装置の制御フローチャートを終了する。
【0030】
ステップ2は、気筒休止を行う、気筒休止実施部である。具体的には、図3で示した直列4気筒エンジンの場合、第2、および第3気筒の燃料供給を停止し、かつ同様に該気筒の点火信号を停止する。ただし、この時点において、前記可変動弁機構16(17)は通常のタイミング、およびリフト量で動作するものとする。その後ステップ3へ進む。
【0031】
ステップ3は、気筒休止した第2、および第3気筒の動弁機構と、二次空気供給通路に設置した二次空気量制御弁を制御し、稼動気筒の排気管へ二次空気を供給する、二次空気供給制御実施部である。具体的には、休止気筒が通常稼動している場合における、吸気工程、および爆発工程時(いずれもシリンダ内でピストンが下死点に向かって動作する工程)には、吸気側の可変動弁機構16は稼動時と同様に開弁動作とし、および排気側の可変動弁機構17も稼動時と同様に閉弁動作として、休止気筒内に空気を導入させる。
【0032】
次に、休止気筒が通常稼動している場合における、圧縮工程、および排気工程時(いずれもシリンダ内でピストンが上死点に向かって動作する工程)には、吸気側の可変動弁機構16、および排気側の可変動弁機構17を共に閉弁動作として、休止気筒内の空気を圧縮させる。また、この時、休止気筒に設けられた二次空気供給通路20より、二次空気調整弁22により調整された二次空気を、稼動気筒の排気管18に導き供給する。
【0033】
前記二次空気調整弁22は、前記エンジン1に配設された各種センサにより検出された運転状態を用いて、前記ECU24で駆動し、稼動気筒の排気管18へ供給する二次空気流量を最適量に調整する。具体的には、排気管18に配設されたO2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)の検出結果により燃料噴射量を制御し、基本的には稼動気筒から排出される排気ガスが理論空燃比よりも過多、つまり未燃焼ガスを含む状態にあらかじめ制御する。その後、徐々に前記二次空気調整弁を開弁し、前記O2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)の検出結果が理論空燃比となるように閉ループ制御を行う。これにより、稼動気筒から排気管18へ排出される未燃焼ガスが、前記二次空気調整弁22により最適に流量調整された、休止気筒から供給される二次空気と混合し、二次燃焼することで排気ガス温度を上昇せしめ、下流に配設された触媒19の昇温特性を大幅に向上できる。
【0034】
以上、ステップ1の気筒休止制御実施判定部で制御実施可能であると判定されている間は、前記ステップ2の気筒休止制御実施部と、前記ステップ3の二次空気供給制御実施部を実行することにより、稼動気筒から排出される燃料過多の排気ガスと、休止気筒から供給される二次空気が排気管で混合され、前記稼動気筒からの排出ガスに含まれる未燃焼ガスが二次燃焼し、前記未燃ガスと二次空気が混合される点の下流に位置する触媒の温度を上昇させ、触媒の活性時間を短縮できるものである。この結果、特に冷機時にエンジンを始動した場合に触媒の早期活性が実現可能となる。
【0035】
本発明の二次空気供給装置は、基本的には、複数の気筒を有するエンジンの一部の気筒を休止して稼動気筒の排気管に二次空気を供給するものであって、前記気筒休止は該気筒への燃料供給の停止により、一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構により該休止気筒で空気を圧縮し、さらにシリンダヘッドに吸排気弁とは別に配設した通路により、休止気筒から稼動気筒の排気管に接続される二次空気供給通路を備えていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記可変動弁機構により該休止気筒の吸気および爆発工程時には吸気弁を開弁かつ排気弁を閉弁し、圧縮および排気工程時には吸気弁および排気弁を共に閉弁することを特徴としている。
【0037】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記稼動気筒のシリンダヘッド排気出口から排気浄化装置との間に、前記一部の休止気筒の二次空気供給通路を接続し、さらに望ましくは、該二次空気供給通路は前記稼動気筒の排気出口近傍であることを特徴としている。
【0038】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記二次空気供給通路上に流量調整弁を備えており、またその上流あるいは下流に稼動気筒からの排気逆流防止弁を備えていることを特徴としている。
【0039】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記二次空気供給通路に配設された流量調整弁を、エンジンの運転状態、例えば、前記稼動気筒の燃料供給量,エンジン回転数,エンジン冷却水温,排気温度,エンジン始動後経過時間などの情報により流量を調整し、また同様に前記燃料供給の停止による気筒休止と、前記可変動弁機構による圧縮した二次空気供給を実施、あるいは停止制御することを特徴としている。
【0040】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記気筒休止制御中に前記稼動気筒の燃料供給量を理論空燃比より過多に設定することを特徴としている。
【0041】
以上、本発明の一実施形態の二次空気供給装置について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、他例のエンジンにも適用が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明による二次空気供給装置は、特に冷機時エンジン始動後に特定の気筒を休止させ、該休止気筒を二次空気供給ポンプに見たてて、他の稼動気筒の排気管に二次空気を供給することで、排気ガスに含まれる未燃焼ガスを二次燃焼させることが可能となり、排気浄化装置(触媒)の温度を急速に高めて活性化し、排気ガス浄化性能を早期に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の二次空気供給装置を備えたエンジンシステムの全体構成図。
【図2】図1の二次空気供給装置を備えた複数気筒エンジンにおける二次空気供給通路と逆流防止弁と二次空気調整弁の配設図。
【図3】図2の二次空気供給装置を備えた4気筒エンジンへの適用図。
【図4】図3の二次空気供給装置の制御フローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、2…吸気管、3…圧力センサ、4…スロットル弁、5…スロットルセンサ、6…ISCバルブ、7…吸気温度センサ、8…燃料噴射弁、9…点火コイル、10…ディストリビュータ、11…点火プラグ、12…水温センサ、13…O2 センサ、14…排気温度センサ、15…クランク角センサ、16…吸気可変動弁機構、17…排気可変動弁機構、18…排気管、19…排気浄化装置(触媒)、20…二次空気供給通路、21…逆流防止弁、22…二次空気調整弁、23…バッテリ、24…ECU、25…バイパス通路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気通路に二次空気を供給し、未燃焼ガスを含んだ排気を二次燃焼させて触媒の昇温特性を向上する二次空気供給装置に属し、特に、一部の気筒への燃料供給の停止により、該一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構を用いて吸排気弁を制御することにより、該休止気筒で圧縮された空気を該稼動気筒の排気に供給する、エンジンの二次空気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な二次空気供給装置は、専用のエアポンプ等を備え付けて排気管内部へ圧縮空気を供給している。また、複数の気筒を備えるエンジンにおいて一部の気筒を休止する場合には、休止気筒がエアポンプとなり排気管へ空気を供給している。
【0003】
前記気筒休止による二次空気供給装置は、従来の排気管集合形状により稼動気筒から排出される排気と休止気筒から供給される空気を混合して二次燃焼をさせる。あるいは、休止気筒の排気管から稼動気筒の排気管まで二次空気供給通路を設けて二次空気を供給するなどして、いずれも専用のエアポンプを用いない二次空気供給装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−311119号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記従来例の排気管集合部により排気と二次空気の混合を行う場合は、休止気筒から供給される二次空気の圧力が低く、稼動気筒からの排気が休止気筒へ逆流することが懸念される。また、該供給する二次空気量は通常のバルブタイミングに依存するため、流量を調整できないという問題がある。
【0006】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、休止気筒を二次空気供給用のエアポンプとして用いる二次空気供給装置において、二次空気の圧力上昇と、適切な二次空気供給量の調整制御を行うことにより、未燃焼ガスを含んだ排気を二次燃焼させて触媒の昇温特性を向上することが実現可能な装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、吸排気弁の開/閉弁タイミングおよびリフト量を可変する機構
(以下、可変動弁機構と称す)を各気筒毎に独立してエンジンに備え、一部の気筒の燃料供給を停止して該一部の気筒を休止可能とすると共に、前記可変動弁機構を制御して休止気筒で圧縮された空気を二次空気として稼動気筒の排気に供給することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明における二次空気供給装置の一実施形態について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態の二次空気供給装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示したものである。
【0010】
図1において、エンジン1には、吸気通路(吸気管)2と排気通路(排気管)18とが接続されており、前記吸気管2には、エンジン1の気筒1aへの吸入空気量を調整するスロットル弁4,該スロットル弁4の開度を検出するスロットルセンサ5,前記スロットル弁4の下流の吸気管内圧力を検出する圧力センサ3,前記スロットル弁4の上流と下流を連結するバイパス通路25上に設置され該バイパス通路25の開口面積を調整するISCバルブ6,吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ7、および、エンジン1に燃料を供給する燃料噴射弁8が設置されている。なお、前記スロットル弁4は、電子制御式モータ駆動スロットル弁でもよく、この場合、前記ISCバルブ6を省略することも可能である。
【0011】
前記エンジン1には、クランク角度を検出するクランク角センサ15,エンジン冷却水温を検出する水温センサ12,通電電流を遮断するイグナイタと高電圧を発生する点火コイル9,発生した高電圧を各気筒に配電するディストリビュータ10、および、気筒1a内の混合気に火花を発生する点火プラグ11が配置されている。なお、前記点火コイル9、およびディストリビュータ10は、複数の気筒を備えるエンジンの場合において、気筒毎に点火コイルと配電時間を制御するトランジスタを備えた直接配電式としてもよい。
【0012】
前記排気管18には、排気ガスの酸素濃度を検出するO2 センサ13(或いは排気ガスの空燃比を直接測定する空燃比センサ13、或いはその組み合わせ),排気ガス温度を検出する排気温度センサ14、および、エンジン1から排出される排気ガスを浄化・還元する排気浄化装置(触媒)19が設置されている。
【0013】
また、前記エンジン1には、吸気弁のタイミング(或いはリフト量、或いはその組み合わせ)を可変する吸気可変動弁機構16,排気弁のタイミング(或いはリフト量、或いはその組み合わせ)を可変する排気可変動弁機構17が設置されている。前記可変動弁機構は、多種多様な方式が提案されており、例えば、油圧式,電磁ソレノイド式などによるカム特性の変更が可能な機構、あるいは同じく、油圧式,電磁ソレノイド式などによる吸排気弁を直接駆動可能な機構でもよいが、本発明では複数の気筒を有するエンジンにおいて、基本的には休止と稼動の2つの気筒に分離して制御を行う装置を提案するにあたり、前記分離した気筒グループの吸排気弁をそれぞれ制御可能な機構が望ましい。
【0014】
また、前記シリンダ1aには、後述するシリンダ内の二次空気を取り出し、排気管18へ供給するための二次空気供給通路20が、設置されている。前記二次空気供給通路20には、排気管18からの排気ガス逆流を防ぐための逆流防止弁21と、シリンダ1aから排気管18へ導入される二次空気量を調整する二次空気調整弁22が設置されている。なお、図1では、シリンダ1aに設置された、前記二次空気供給通路20から取り出される二次空気は、同様にシリンダ1aの排気管18へ導かれているが、実際には複数の気筒を備えるエンジンの場合、ある休止気筒から取り出された二次空気は、同一気筒の排気通路へ供給するのではなく、少なくとも稼動中の単一気筒(稼動中の複数気筒でもよい)の排気管へ供給されるのもとする。
【0015】
また、前記エンジン1には、該エンジン1を制御するエンジン制御装置24(ECU)が接続され、前記各種検出装置の検出信号を入力し、かつ、制御信号を前記燃料噴射弁8等の装置に出力して、該装置を制御するとともに、バッテリ23から電源を受給している。
【0016】
吸気管2より導入された空気は、スロットル弁4により調整された流量と、バイパス通路25に配設されたISCバルブ6により調整された流量とを含めてシリンダ1aに供給される。また、吸気管2に設置された、圧力センサ3,吸気温度センサ7,クランク角センサ15からの情報により、ECU24内で最適値が計算され、その結果に基づいて燃料噴射弁8より燃料が供給される。該燃料は前記空気と合わさり、混合気としてシリンダ1a内に供給される。
【0017】
該混合気は、クランク角センサ15からの情報によりECU24内で最適値が計算され、その結果に基づいて点火コイル9に点火信号が出力され、該点火信号はディストリビュータ10により気筒毎に分配され、点火プラグ11で点火される。
【0018】
シリンダ1aで燃焼した混合気は、排気管18より排気ガスとなって排出されるとともに、この時、O2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)により検出された排気ガス中の酸素量と、排気温度センサ14により検出された排気温度の結果などに基づいてECU24では燃料噴射量の補正制御が行われる。
【0019】
図2は、前記二次空気供給通路の具体的な配管方法の一例を示したものである。本図は、エンジン1が複数の気筒を備えている場合の一部の隣接した気筒を排気弁側から見たものであり、ピストン42の位置がシリンダ1aは上死点、シリンダ1bは下死点となっている。
【0020】
シリンダ1a、および1bは、それぞれ排気2弁用の排気ポート41を持ち、前記排気ポート41から排出された排気ガスは排気管18を通り、触媒19へ導かれる。
【0021】
前記シリンダ1bには、前記二次空気供給通路20の取り出し口が該シリンダヘッドに設置され、前記シリンダ1aの排気管18に前記二次空気供給通路20の供給口が設置されている。
【0022】
前記二次空気供給通路20には、シリンダ1aの排気管18からシリンダ1bへの排気ガス逆流を防止するための逆流防止弁21と、シリンダ1bからシリンダ1aの排気管18へ供給される二次空気量を調整する二次空気調整弁
22が設置されている。
【0023】
ところで、前記ECU24は、前記エンジン1の運転状態を検出する各種センサの検出結果により、シリンダ1bの気筒休止制御を実施する。例えば、エンジン1の燃料噴射弁8の噴射パルス信号、および、点火プラグ11への配電を停止し、シリンダ1bの気筒休止を行う。前記気筒休止中に、シリンダ1bに備わる前記可変動弁機構16、および17を制御することにより、該シリンダ1bを二次空気供給用のポンプとして利用できる。
【0024】
二次空気供給用のポンプとなったシリンダ1bから供給される二次空気は、前記二次空気調整弁22で調整され、前記二次空気供給通路20を流れ、稼動気筒であるシリンダ1aの排気管18へ導かれ、該シリンダ1bの排気ガスと混合されて、前記触媒19へ導かれる。
【0025】
図2では、複数気筒を有するエンジンの一部の隣接した二気筒を説明したが、前記二次空気供給通路20の二次空気取り出し口,逆流防止弁21,二次空気調整弁22は、休止気筒に一式備えてなるものであるが、前記二次空気供給通路20の二次空気供給口は単一気筒の排気管18(図2ではシリンダ1aの排気管18)に配設されるだけでなく、複数の稼動気筒の排気管18に配設してもよい。
【0026】
図3は、一般的な直列4気筒エンジンに適用した、前記二次空気供給通路の一例を示したものである。シリンダ1aは第1気筒、シリンダ1bは第2気筒、シリンダ1cは第3気筒、シリンダ1dは第4気筒として以下を説明する。
【0027】
点火順序が1−3−4−2気筒の場合、第2および第3気筒を休止気筒の対象とし、第1および第4気筒を稼動気筒の対象とする。前記休止気筒のシリンダヘッドには前記二次空気供給通路20が、逆流防止弁21と、二次空気調整弁22と共に、休止気筒である第2気筒からは稼動気筒である第1気筒の排気管18へ、また同様に、休止気筒である第3気筒からは稼動気筒である第4気筒の排気管18へ向けて設置されている。前記吸気管2より導入された空気は、稼動気筒では燃料との混合気となり、シリンダ内で燃焼して排気管18に排出、その後触媒19へ導かれる。また別に、吸気管2より導入された空気は、休止気筒では、吸排気弁を制御する前記可変動弁機構16(17)により吸気,圧縮を繰り返して前記二次空気供給通路20を通り、稼動気筒の排気管18へ導かれる。そして、前記稼動気筒の排気ガスと混合して排気管18を経て、その後触媒19へ導かれる。
【0028】
図4は、前記ECU24における前記二次空気供給装置の制御フローチャートの一例である。
【0029】
ステップ1は、エンジン1の運転状態検出結果より、気筒休止制御が実施可能か否かを判定する、気筒休止制御実施可能判定部である。例えば、エンジン回転数≦所定値,エンジン水温≦所定値,排気温度≦所定値,エンジン始動後経過時間≦所定値,アイドリング状態であるか、などの条件を判定するようにし、エンジン1の運転状態が定常で、かつ排気浄化装置の温度が低い状態を検出できるように設定する。例えば、三元触媒の活性温度以下とほぼ等価な運転状態を設定することが望ましい。ここで、ほぼ等価な運転状態とは、直接触媒の温度が検出できない場合に、エンジン水温や排気温度、またエンジン始動後の経過時間で推測した運転状態(≒触媒温度)を指す。ステップ1で気筒休止制御が実施可能であると判定されればステップ2へ、実施不可能であると判定されればステップ4へ移行し、気筒休止実施中、或いは二次空気供給制御中であれば、それぞれ停止し、その後、前記二次空気供給装置の制御フローチャートを終了する。
【0030】
ステップ2は、気筒休止を行う、気筒休止実施部である。具体的には、図3で示した直列4気筒エンジンの場合、第2、および第3気筒の燃料供給を停止し、かつ同様に該気筒の点火信号を停止する。ただし、この時点において、前記可変動弁機構16(17)は通常のタイミング、およびリフト量で動作するものとする。その後ステップ3へ進む。
【0031】
ステップ3は、気筒休止した第2、および第3気筒の動弁機構と、二次空気供給通路に設置した二次空気量制御弁を制御し、稼動気筒の排気管へ二次空気を供給する、二次空気供給制御実施部である。具体的には、休止気筒が通常稼動している場合における、吸気工程、および爆発工程時(いずれもシリンダ内でピストンが下死点に向かって動作する工程)には、吸気側の可変動弁機構16は稼動時と同様に開弁動作とし、および排気側の可変動弁機構17も稼動時と同様に閉弁動作として、休止気筒内に空気を導入させる。
【0032】
次に、休止気筒が通常稼動している場合における、圧縮工程、および排気工程時(いずれもシリンダ内でピストンが上死点に向かって動作する工程)には、吸気側の可変動弁機構16、および排気側の可変動弁機構17を共に閉弁動作として、休止気筒内の空気を圧縮させる。また、この時、休止気筒に設けられた二次空気供給通路20より、二次空気調整弁22により調整された二次空気を、稼動気筒の排気管18に導き供給する。
【0033】
前記二次空気調整弁22は、前記エンジン1に配設された各種センサにより検出された運転状態を用いて、前記ECU24で駆動し、稼動気筒の排気管18へ供給する二次空気流量を最適量に調整する。具体的には、排気管18に配設されたO2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)の検出結果により燃料噴射量を制御し、基本的には稼動気筒から排出される排気ガスが理論空燃比よりも過多、つまり未燃焼ガスを含む状態にあらかじめ制御する。その後、徐々に前記二次空気調整弁を開弁し、前記O2 センサ13(或いは空燃比センサ13、或いはその組み合わせ)の検出結果が理論空燃比となるように閉ループ制御を行う。これにより、稼動気筒から排気管18へ排出される未燃焼ガスが、前記二次空気調整弁22により最適に流量調整された、休止気筒から供給される二次空気と混合し、二次燃焼することで排気ガス温度を上昇せしめ、下流に配設された触媒19の昇温特性を大幅に向上できる。
【0034】
以上、ステップ1の気筒休止制御実施判定部で制御実施可能であると判定されている間は、前記ステップ2の気筒休止制御実施部と、前記ステップ3の二次空気供給制御実施部を実行することにより、稼動気筒から排出される燃料過多の排気ガスと、休止気筒から供給される二次空気が排気管で混合され、前記稼動気筒からの排出ガスに含まれる未燃焼ガスが二次燃焼し、前記未燃ガスと二次空気が混合される点の下流に位置する触媒の温度を上昇させ、触媒の活性時間を短縮できるものである。この結果、特に冷機時にエンジンを始動した場合に触媒の早期活性が実現可能となる。
【0035】
本発明の二次空気供給装置は、基本的には、複数の気筒を有するエンジンの一部の気筒を休止して稼動気筒の排気管に二次空気を供給するものであって、前記気筒休止は該気筒への燃料供給の停止により、一部の気筒を休止可能とし、さらに可変動弁機構により該休止気筒で空気を圧縮し、さらにシリンダヘッドに吸排気弁とは別に配設した通路により、休止気筒から稼動気筒の排気管に接続される二次空気供給通路を備えていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記可変動弁機構により該休止気筒の吸気および爆発工程時には吸気弁を開弁かつ排気弁を閉弁し、圧縮および排気工程時には吸気弁および排気弁を共に閉弁することを特徴としている。
【0037】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記稼動気筒のシリンダヘッド排気出口から排気浄化装置との間に、前記一部の休止気筒の二次空気供給通路を接続し、さらに望ましくは、該二次空気供給通路は前記稼動気筒の排気出口近傍であることを特徴としている。
【0038】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記二次空気供給通路上に流量調整弁を備えており、またその上流あるいは下流に稼動気筒からの排気逆流防止弁を備えていることを特徴としている。
【0039】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記二次空気供給通路に配設された流量調整弁を、エンジンの運転状態、例えば、前記稼動気筒の燃料供給量,エンジン回転数,エンジン冷却水温,排気温度,エンジン始動後経過時間などの情報により流量を調整し、また同様に前記燃料供給の停止による気筒休止と、前記可変動弁機構による圧縮した二次空気供給を実施、あるいは停止制御することを特徴としている。
【0040】
また、本発明の二次空気供給装置は、前記気筒休止制御中に前記稼動気筒の燃料供給量を理論空燃比より過多に設定することを特徴としている。
【0041】
以上、本発明の一実施形態の二次空気供給装置について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、他例のエンジンにも適用が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明による二次空気供給装置は、特に冷機時エンジン始動後に特定の気筒を休止させ、該休止気筒を二次空気供給ポンプに見たてて、他の稼動気筒の排気管に二次空気を供給することで、排気ガスに含まれる未燃焼ガスを二次燃焼させることが可能となり、排気浄化装置(触媒)の温度を急速に高めて活性化し、排気ガス浄化性能を早期に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の二次空気供給装置を備えたエンジンシステムの全体構成図。
【図2】図1の二次空気供給装置を備えた複数気筒エンジンにおける二次空気供給通路と逆流防止弁と二次空気調整弁の配設図。
【図3】図2の二次空気供給装置を備えた4気筒エンジンへの適用図。
【図4】図3の二次空気供給装置の制御フローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、2…吸気管、3…圧力センサ、4…スロットル弁、5…スロットルセンサ、6…ISCバルブ、7…吸気温度センサ、8…燃料噴射弁、9…点火コイル、10…ディストリビュータ、11…点火プラグ、12…水温センサ、13…O2 センサ、14…排気温度センサ、15…クランク角センサ、16…吸気可変動弁機構、17…排気可変動弁機構、18…排気管、19…排気浄化装置(触媒)、20…二次空気供給通路、21…逆流防止弁、22…二次空気調整弁、23…バッテリ、24…ECU、25…バイパス通路。
Claims (11)
- 吸排気弁の開/閉弁タイミングおよびリフト量を可変する機構(以下、可変動弁機構と称す)を各気筒毎に独立してエンジンに備え、
一部の気筒の燃料供給を停止して該一部の気筒を休止可能とすると共に、前記可変動弁機構を制御して休止気筒で圧縮された空気を二次空気として稼動気筒の排気に供給することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。 - 請求項1に記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記休止気筒は、吸排気弁とは別に二次空気供給通路を備えていることを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1に記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気供給通路は、前記稼動気筒の属するシリンダヘッド排気出口と、その下流に位置する排気浄化装置の間の排気管に接続されていることを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1に記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気供給通路は、該通路の二次空気供給口が、前記稼動気筒の属するシリンダヘッド排気出口に近接して配設することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記休止気筒は、4サイクルエンジンにおける吸気工程および爆発工程時には吸気弁を開弁かつ排気弁を閉弁することにより休止気筒に空気を導入することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記休止気筒は、4サイクルエンジンにおける圧縮工程および排気工程時には吸気弁と排気弁を共に閉弁することにより休止気筒内の空気を圧縮することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項2から4のいずれかに記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気供給通路は、該通路間に二次空気流量を調整する調整弁を有することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項2から4のいずれかに記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気供給通路は、該通路間に前記稼動気筒から排気ガスが逆流することを防止する逆流防止弁を配設していることを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項7に記載のエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気流量調整弁は、前記排気浄化装置、或いはエンジンの運転状態により流量を調整することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のエンジンの二次空気供給装置は、前記稼動気筒の燃料供給量を理論空燃比より過多に設定することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のエンジンの前記二次空気供給装置は、前記排気浄化装置、或いはエンジンの運転状態に応じて前記気筒休止を停止することを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
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-
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