JP2004250881A - 排出管路のバイパスシステム - Google Patents

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雅敏 粕川
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Abstract

【課題】下流側への流出が止水されたマンホール内の下水を汲み上げ、排出管路途中に中継ポンプを設けた下水処理システムにおいて、中継ポンプ、排出ポンプまたはマンホール内の水位に異常が生じたときでも、効率よく常に安定的に排水状態を維持することのできる排出管路のバイパスシステムを提供する。
【解決手段】中継ポンプ10と連通する排出管路に一対の切替弁15a、15bを介して中継ポンプ10を迂回するバイパス管路6を接続し、中継ポンプ10の異常時に切替弁15a、15bを切替えて排出ポンプ2から吐出する下水をバイパス管路6を通して下流側に排出する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンホール内において、排出ポンプ、排出管路等を用いてマンホール内に流入した下水を外部に排出するうえで、排出ポンプ等に異常状態が発生した場合でも効率よくしかも安全に異常状態を回避することのできる排出管路のバイパスシステムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来からマンホール内に流入する下水を排出ポンプにより汲み上げて外部に排出する下水用ポンプシステムが知られている。これらの下水用ポンプシステムにおいて、マンホール内に主の水中ポンプの他に予備の水中ポンプを配置し、主の水中ポンプの閉塞状態を予測して予備の水中ポンプに切替える水中ポンプの閉塞検出方法(例えば、特許文献1参照。)、同じく、予備のポンプをマンホール内に設けた下水用ポンプシステム(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
【0003】
また、汚水枡内に汚水を排水する複数の配管からのそれぞれの汚水を自動集水器内に集めて外部に排出する装置(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。
【0004】
特許文献1に記載されたマンホール内蔵ポンプの吐出量予測方法について、図5を用いて説明する。
マンホール21内の水位がポンプ起動水位HWLにあるとき、主の水中ポンプ22A、22Bを起動してポンプ停止水位LWLにまで水位が低下するまでの時間Tを計測し、ポンプ起動水位HWLからポンプ停止水位LWLまでの貯蔵容量をVとし、水中ポンプ22A、22Bの駆動中にマンホール内に流入する予定最大流入量をQi、2台の水中ポンプ22A、22Bの予定吐出量をQoとしたときに、計測時間Tが、T>V(Qo−Qi)の式を満足するときに水中ポンプ22A、22Bはポンプ閉塞状態となっていると判断して、図示せぬ予備の水中ポンプを駆動させるものである。
【0005】
また、特許文献2に記載されたものは、フロートスイッチに汚物、油分等のスカムが付着するのを防止するため、フロートスイッチを出来るだけ水面上に浮いている状態を少なくしているものであるが、水中ポンプとして2台マンホール内に設置され、明細書には詳細には説明されていないが、2台の水中ポンプの切替え及びそれぞれの水中ポンプからの配水管にバルブらしきものが配置されている構成が記載されている。
【0006】
特許文献3に記載されたものは、図6を用いて説明するように、汚水枡31に汚水を排出する複数の配管32内にドラム状器具33を取り付け、同ドラム状器具33によって汚水を止水するとともに導管38によって配管32内の汚水を自動集水器39に集めている。自動集水器39と各導管38との間にはそれぞれバルブ37を介在させ、導管38に設けた水位センサ34からの検出信号により対応するバルブ37の開閉制御を行っている。
【0007】
しかし、特許文献1〜3に記載された下水用ポンプシステムでは、マンホールや汚水枡から汲み上げた下水を下流側のマンホール等に排水するのを、マンホールや自動集水器に配したポンプの吐出圧で汚水を圧送するだけであった。しかも、下水側のマンホールまでの距離が長い時には汚水を十分に圧送することができなかった。
【0008】
下水側のマンホールまでの距離が長い時には、搬送管路の途中に中継用のポンプを配設することも考えられるが、中継用ポンプに異常をきたしたときには、上流側のマンホールや汚水枡からの汚水を下流側のマンホール等に圧送することができなくなり、上流側のマンホールから汚水が溢れ出てしまうという最悪の異常事態が発生してしまう。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−294391号公報
(要約、段落番号0005〜0006、0008〜0010、図1、図2参照)
【特許文献2】
特開平7−18729号公報
(要約、段落番号0023〜0024、図1〜図3参照)
【特許文献3】
特開2001−11934号公報
(要約、段落番号0005〜0006、図1〜図8参照)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、下流側への流出が止水されたマンホール内に設置された排出ポンプを用いてマンホール内に流入する下水を汲み上げ、汲み上げた下水の排出管路途中に中継ポンプを設けた下水処理システムにおいて、中継ポンプ、排出ポンプまたはマンホール内の水位に異常が生じたときでも、効率よく常に安定的に排水状態を維持することのできる排出管路のバイパスシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の事項を備えた本願各請求項に係わる発明により効果的に達成される。
即ち、請求項1に係わる発明は、下流側への流出が止水されたマンホール内に設けられた排出ポンプと、前記排出ポンプの吐出口に接続した排出管路と、前記排出管路途中に設けた中継ポンプと、前記中継ポンプの異常を検出する中継ポンプ異常検出手段と、前記中継ポンプをバイパスするバイパス管路と、前記排出管路とバイパス管路との接続部に配した一対の切替弁と、前記中継ポンプ異常検出手段からの検出信号に応じて前記一対の切替弁のうち少なくとも一方の切替弁の切替制御信号を出力する制御装置とを備えたことを特徴とする排出管路のバイパスシステムにある。
【0012】
この発明では、下流側への流出が止水されたマンホール内に流入した下水を排出ポンプにて汲み上げ、汲み上げた下水を下流側に排水する排出管路途中に中継ポンプを介在させた下水処理システムにおいて、中継ポンプ間をバイパスするバイパス管路を一対の切替弁を介して接続し、中継ポンプの異常時に前記切替弁を切替えることで、排出ポンプで圧送された下水をバイパス管路内に流すことで中継ポンプを迂回して排出することができる。
【0013】
切替弁としては、三方切替弁、チェック弁、開閉弁等の流路を切替えることが出来る切替弁を用いることができるが、切替弁内を流れる流体が汚水、汚物、油等を含んだ家庭用排水、工場用排水等からなる下水であるので弁内の流路がフルボア形の切替弁であることが望ましい。また、一対の切替弁の両方を制御装置により切替制御することも、一方の切替弁を制御装置により切替制御を行い、他方の切替弁は手動操作により切替を行うこともできる。
【0014】
中継ポンプ異常検出手段としては、中継ポンプ内に設けた温度センサによるモータ焼けによる温度上昇の検出や、漏電、電流ショートによって過電流が流れた時にブレーカが飛ぶこと等、適宜のポンプ異常を検出する検出手段を用いることができる。
制御装置は、上述のポンプの異常を検出する検出手段からの検出信号を入力し、予め設定された処理条件に基づいて切替弁の切替制御を行うための制御信号を切替弁に対して出力する。また、必要に応じて制御装置に中継ポンプの異常状態の通報、警報等行わせることもできる。
【0015】
この発明により、下流側への流出が止水されたマンホール内に流入した下水を排出ポンプにて排出管路内に大流量が圧送されているときに、中継ポンプに異常が発生しても大流量の下水をバイパス管路により中継ポンプを迂回してそのまま圧送することができるので、バイパス管路で迂回させている間に中継ポンプの修理を行うことができる。また、中継ポンプの修理中でも下水がマンホールから溢れ出ることを防止することができる。
【0016】
請求項2に係わる発明は、一対の切替弁のうち一方の切替弁が制御信号により切替えることのできる切替弁であり、他方の切替弁が手動の弁である事項を限定したバイパスシステムにある。
【0017】
この発明では、バイパス管路と排出管路間に設けた一対の切替弁のうち一方の切替弁が制御信号により自動制御することができる切替弁を用い、他方の切替弁としては、手動操作により流路の切替を行うことができる手動の弁を用いたことを特徴としている。また、切替弁としては、フルボア形の弁であることが望ましい。
【0018】
どちらか一方の切替弁が制御信号により自動的に切替われば、流路はバイパス管路側に切替わるため、バイパス管路の上流側と下流側に設けた両方の切替弁を制御信号により切替える場合に比べ、システムを簡素なものとすることができる。この場合においては、作業員が他方の手動操作可能な弁を閉じることにより、中継ポンプの修理、取り外し等を行うことができる。
【0019】
請求項3に係わる発明は、請求項1又は2に記載の事項に加えて、マンホール内に異常水位検出手段を備え、前記異常水位検出手段からの検出信号により、制御装置が切替弁の切替制御を行う事項を限定したバイパスシステムにある。
この発明では、異常水位検出手段としてマンホール内に備えた水位検出器から異常水位を検出したときに、切替弁を切替えることでバイパス管路を介して下水を下流側に排出することができる。マンホール内における水位が異常水位となる場合としては、排出ポンプの吐出量以上の下水が流入した場合や排出ポンプの異常、中継ポンプの異常等が想定されるが、どの場合でもマンホール内が異常水位となったときには、下水がマンホールから溢れ出てしまうという異常状態が発生してしまう。
【0020】
この発明では、マンホール内の異常水位が中継ポンプの異常により発生した場合も考慮して、異常水位を検出したときには、バイパス管路を介して下水を下流側に排出するようにしたもので、バイパス管路を介して下水を流している間に、中継ポンプの異常に対する処理を行うことができるようになる。
【0021】
請求項4に係わる発明は、請求項3記載の事項に加えて、マンホール内に予備排出ポンプを更に備え、前記予備排出ポンプの吐出口に接続した予備排出管路を、前記上流側における接続部よりも更に上流側において、第2の切替弁を介して前記排出管路に接続し、前記排出ポンプには同排出ポンプの異常を検出する排出ポンプ異常検出手段を備え、前記異常水位検出手段又は前記排出ポンプ異常検出手段からの検出信号により、前記制御装置が前記排出ポンプの運転から前記予備排出ポンプへの運転切替制御及び前記第2の切替弁の切替制御を行う事項を限定したバイパスシステムにある。
【0022】
この発明では、マンホール内に排出ポンプの他に予備排出ポンプを配設し、予備排出ポンプからの予備排出管路と排出ポンプからの排出管路とを第2の切替弁を介して接続したもので、排出ポンプの異常を検出したとき、又はマンホール内の常水位を検出したときには、排出ポンプの運転から予備排出ポンプの運転に切替えるとともに、第2の切替弁を切替えることで予備排出ポンプによってマンホール内の下水を下流側に排出することができる。
【0023】
このとき、中継ポンプを迂回したバイパス管路への切替えを行うこともできる。バイパス管路への切替えに条件を設け、排出ポンプに異常が発生したときやマンホール内の水位が異常水位となったときにはバイパス管路への切替えを行わずに、予備排出ポンプ及び予備排出管路への切替えを行い、所定時間経過に異常水位が解消されないときには、バイパス管路への切替を行うこともできる。
【0024】
第2の切替弁としては、三方切替弁、チェック弁、開閉弁等の流路を切替えることが出来る切替弁を用いることができるが、切替弁内を流れる流体が汚水、汚物、油等を含んだ家庭用排水、工場用排水等からなる下水であるので弁内の流路がフルボア形の切替弁であることが望ましい。
【0025】
請求項5に係わる発明は、請求項1から4のいずれかに記載の事項に加えて、制御装置がバイパスシステムにおける異常を検出したときに、通信手段を介して前記異常を通報する通報手段を有する事項を限定したバイパスシステムにある。
【0026】
この発明では、バイパスシステムにおける異常を検出したときに、通信手段を介して異常事態の発生を外部に知らせることが出来るので、異常事態を迅速にしることができ、異常事態に対する対処も迅速に行うことができる。また、通信手段を介して異常事態の通報を行うため、通報を受ける者がどの場所に居ようと四六時中異常状態の発生を通報することが出来る。異常事態は、通信手段を介して外部に通報すると共に警報音等を発生させることもできる。
【0027】
バイパスシステムにおける異常としては、中継ポンプの異常、排出ポンプの異常、マンホール内における異常水位などがある。通信手段としては、電話回線、携帯電話等による既存の電話通信システムのほかに無線通信システム等がある。
【0028】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。本発明は、地中に埋設された下水管を清掃、検査、補修、交換等の作業を行う際に、同作業区間に汚水等が流れないようにするため、作業区間の上流側にある下水管を止水し、止水した下水管の上流側にあるマンホール等に流入する下水を前記作業区間をバイパスして排水する排出管路のバイパスシステムとして効果的に適用できる。
【0029】
尚、本発明の排出管路のバイパスシステムとしては、上述のマンホール内に流入する下水の排水以外にも、下水処理場に汚水を圧送するためのマンホール内に流入する下水の排出管路、あるいは家庭等からの汚水が流入され一時的にこれを貯留する汚水槽等に流入する家庭用排水の排出管路等に対して本願発明のバイパスシステムを適用できるものである。
【0030】
図1には、本願発明の好適な実施例に係わる排出管路のバイパスシステムの概略図を示している。マンホール1は上流側で流入側の下水管4が接続され、下流側で流出側の下水管5が接続している。下水管4からマンホール1に流入した汚水等の下水はマンホール1を介して下流側の下水管5から流出されることになる。
【0031】
図1では、下水管5の下流側にある下水管の交換作業等を行うときに、下水管5に止水栓7を設置して下水管5にマンホール1側から下水が流出しないように設定された状態を示している。マンホール1内には、流入側の下水管4から流入する下水をマンホール1の外部に排出する排出ポンプ2が設置され、同排出ポンプ2の吐出口に連通した排出管路3により、排出ポンプ2で圧送した下水を下流側の交換作業等を行う下水管を迂回して作業区間の下流側にあるマンホール等に排水している。止水栓7は、ゴム等の可撓性材で構成され空気等の流入により拡張変形して、管内の内周面に圧着するもの等から構成されている。なお、止水栓としては、これに限らず他の様々なものを用いることができる。
【0032】
排出管路3の途中には中継ポンプ10が設置され、排出管路内の下水を更に加圧して圧送している。中継ポンプ10を迂回する形でバイパス管路6が設置され、バイパス管路6と排出管路3との接続部は、制御信号により切替えることのできる切替弁15a、15bとしての三方切替弁を介して連接されている。接続部に設置した切替弁15a、15bとしては、三方切替弁以外にも、チェック弁、開閉弁を用いて中継ポンプ10側への流路からバイパス管路側への流路に切替えることが出来る。切替弁内に汚物等を含んだ下水が流れるので、弁内に汚物等が付着し難いフルボア形の弁を用いることが望ましい。
また、接続部の切替弁15a、15bとして、上流側、下流側のうち片方のみを制御信号により切替えることのできる弁とし、他方を手動の弁として構成してもよい。図2、図3にその実施例を示す。
【0033】
マンホール1内には、流入側の下水管4から流入する下水の水位を検出する水位検出器としてのフロートスイッチ8a〜8cが所定の間隔を隔てて配置されている。以下の説明では、水位検出器としてフロートスイッチを用いた例を説明するが、本願発明における水位検出器はフロートスイッチに限定されるものではなく各種の水位検出器を用いることができる。
【0034】
水位検出器としては、接触式、非接触式の水位検出器のどのタイプでも使用することができるが、非接触式の水位検出器を用いることが、水位検出器に付着物等が付着して誤作動が生じるのを防止する意味からも望ましい。
【0035】
フロートスイッチ8a〜8cからの検出信号は制御装置9に入力され、制御装置9では入力された検出信号に応じて排出ポンプ2等を制御している。フロートスイッチ8a〜8cは、マンホール1内の水位より上方に位置した大気中では自重によって垂れ下がった状態となっており、マンホール1内に下水が流入し、下水の水面が各フロートスイッチ8a〜8cに達すると、フロートスイッチ8a〜8cが下水水面上に浮いた状態となる。フロートスイッチ8a〜8cがその姿勢を変更することによって、下水水面が各フロートスイッチ8a〜8cで検出される所定の水位に達したことを検出することができる。下水の水位が上昇し続けると水位を検出したフロートスイッチ8a〜8cは、水面下の没入した状態となる。
【0036】
フロートスイッチ8a〜8cは、一般に使用されているようにフロートケースの内部に同フロートケースが傾斜することによって動作するマイクロスイッチが設けられており、マイクロスイッチはフロートケースによって水密状態に収納されるとともに絶縁被覆等によって水密状態としたリード線に接続され、同リード線は制御装置と接続している。このため、フロートスイッチ8a〜8cのマイクロスイッチ部及びリード線は、排水と非接触状態で排水の水位を検出することができる。
【0037】
フロートスイッチ8a〜8cは、フロートスイッチ8a〜8cが水面上に浮いたときにスイッチがonとなるa接点と、スイッチがoffとなるb接点とを備えているが、b接点を選択することによりリード線の断線時にもフロートスイッチ8a〜8cからの信号を検出することができるので、本願発明においてはb接点を選択すること望ましい。
【0038】
フロートスイッチ8aは、下限水位センサとして配され、排水の水位上昇によりフロートスイッチ8aが水面上に浮き上がることで作動し、フロートスイッチ8aとしてb接点を選択しているときには、フロートスイッチ8aの作動時にフロートスイッチ8aに接続しているリード線に電流が流れない状態、即ち、リード線に流れていた電流がoff状態となる。このとき、フロートスイッチ8aに流れていた電流が流れなくなった状態を制御装置にて検出することで、排水の水位が下限位置の水位に達したことを制御装置9で判断することができる。この状態が検出されると、制御装置9からの指令により排出ポンプ2を所定の回転数で回転させる。
【0039】
また、排出ポンプ2による排水の排出により水面が下降したときには、フロートスイッチ8aがon状態、即ちb接点では電流が流れた状態となり、この電流がリード線に流れている状態を制御装置が検出したときに排出ポンプ2の駆動を停止する信号を出力する。これにより、水位が排出ポンプ2の圧送可能な水位以下となり排出ポンプ2の空運転を防止することができる。
【0040】
同様にして各フロートスイッチ8b、8cにおいてもそれぞれのフロートスイッチ8b、8cに接続したリード線に電流が流れているか否かの有無を検出することで排水の水位を検出することができる。フロートスイッチとして3個のフロートスイッチを用いた例を説明するが、フロートスイッチの数は3個に限定されるものではなく、少なくとも2個以上の数を用いることにより本願発明を構成することができる。
【0041】
フロートスイッチ8bは、上限水位センサとして配され、下水の水位がこの上限水位センサの検出位置に達すると、排出ポンプ2の吐出量が最大吐出量となるように排出ポンプ2の回転を制御する。フロートスイッチ8cは、異常水位センサとして配され、下水の水位がこの異常水位センサの検出位置にまで達したときには、制御装置9は異常水位に対する処理を実行する。異常水位に対する処理としては、異常状態に対する警報音を発するとか、無線通信システム、電話通信システム等を用いて所定の場所に異常状態を通知することができる。異常水位が通報されることによって異常水位の発生原因と考えられる各種原因に対する対策等を実行することができる。
【0042】
フロートスイッチ8a〜8cは、それぞれのフロートスイッチ8a〜8cが作動したときに、予め設定しておいた排出ポンプ2の回転数となるように運転制御する。排出ポンプ2の運転は、フロートスイッチ8aが作動したときに運転開始を行わせるため、フロートスイッチ8aでの検出水位は、下水が所定量溜まった後に排出ポンプ2を作動させることができる検出位置とし、排出ポンプ停止のためのフロートスイッチをフロートスイッチ8aとは別に、同フロートスイッチ8aより低い位置に設けることが望ましい。
【0043】
フロートスイッチ8aを排出ポンプの作動と停止の両方のスイッチとして兼用させると、マンホール1に流入する下水の流入量によってはフロートスイッチ8aが作動して排出ポンプ2が運転を開始すると、直ぐに排水の水位が低下して排出ポンプ2の運転が停止してしまうことがある。
このような状態となると排出ポンプ2は起動停止を繰り返すことになり、排出ポンプ2を安定的に駆動させることができなくなり、排出ポンプ2の寿命を短くしてしまう。
【0044】
フロートスイッチ8a〜8cは、それぞれのスイッチが水位を検出したときに、排出ポンプ2の回転数を例えば、フロートスイッチ8aの作動時には、排出ポンプ2を運転開始するとともに、回転数を吐出能力の50%の状態での回転を行わせ、フロートスイッチ8bの作動時には同100%の回転を行うように制御することができる。また、異常水位センサであるフロートスイッチ8cが作動したときには、排出ポンプの回転を100%の運転状態に維持した状態で外部に異常等を知らせる警報を出力することができる。
【0045】
排出ポンプ2の駆動により、例えば、排水の水位が上昇しフロートスイッチ8bが作動した後に水位が下降したときには、フロートスイッチ8aが水位の降下を検出するまで、排出ポンプ2の回転数をフロートスイッチ8bに対応した100%の回転を維持することが望ましい。これにより、大雨等により流入量が急増しても、マンホール内から下水が溢れ出ることなくすることが可能となる。
【0046】
中継ポンプ10をバイパスする形でバイパス管路6が設けられており、バイパス管路6は排出管路3との接続部には、制御装置9からの指令により流路を切替える一対の切替弁15a、15bが配されている。中継ポンプ10には、中継ポンプ10の異常を検出する検出器が設けられ、中継ポンプの異常過熱の検出や、漏電、電流短絡等による過電流に対するブレーカ等が設けられている。
【0047】
このような異常状態が発生して中継ポンプ10の異常が検出されると制御装置9は、中継ポンプ10の運転を停止して警報等を通報するとともに、切替弁15a、15bを切替えて排出ポンプ2で汲み上げた下水をバイパス管路6を介して下流側のマンホール等に排水する。中継ポンプの異常状態を検出する検出方法としては、ポンプの異常を検出する各種検出方法を用いることにより異常状態を検出することができる。
【0048】
これにより、中継ポンプ10に異常が発生したとしても、マンホール1からの下水の汲み上げを停止することなく、汲み上げ作業を継続することができる。しかも、バイパス管路6への切替期間中に中継ポンプ10の修理等を行うことができる。
なお、バイパス管路6に予備の中継ポンプを設けておき、バイパス管路6への切替とともに中継ポンプ10から予備の中継ポンプへの運転切替を行うこともできる。
【0049】
図1では、排出管路3とバイパス管路6との接続部における切替弁15a、15bとして、上流側、下流側とも制御信号により切替えることのできる三方切替弁を用いて、両方の切替弁15a、15bを制御装置により切替える例を示しているが、図2、図3に示すように一方の切替弁15a又は15bを手動の弁17に置き換えて構成することもできる。
【0050】
手動の弁17の配置位置としては、接続部より中継ポンプ10側寄りに配置すれば、手動の弁を閉じることにより排出ポンプ2で汲み上げた下水が中継ポンプ10に流入するのを遮断することが出来る。この場合には、中継ポンプ10の修理等は、手動の弁17を閉じて中継ポンプ10側への汚水の流路を完全に遮断してから行うことになる。
このようにして、中継ポンプ10に係わると考えられる異常が発生したときには、中継ポンプ10を迂回して下水を下流側に排水することができる。
【0051】
排出管路3とバイパス管路6との接続部における切替弁15a又は/及び切替弁15bの切替制御は、中継ポンプ10の異常状態を検出したとき以外に、異常水位センサとしてのフロートスイッチ8cが異常水位を検出したときや、排出ポンプ2に異常が発生したとき等に接続部における切替弁の切替制御を行うこともできる。尚、排出ポンプ2に異常が発生したときについての対処は図4を用いて以下で説明する。
【0052】
図4を用いて、排出ポンプ2に異常が発生したときの対処について説明する。マンホール1内に予備排出ポンプ12を更に設け、同予備排出ポンプ12の吐出口に連接した予備排出管路13が、バイパス管路6と排出管路3との接続部よりも上流側で第2の切替弁16として、制御信号により切替えることのできる三方切替弁を介して接続されている。第2の切替弁16としては、三方切替弁以外にも開閉弁等を用いることができる。
【0053】
排出ポンプ2から予備排出ポンプ12への運転切替制御及び第2の切替弁16の切替により予備排出管路13と排出管路3とを連通させる制御は、排出ポンプ2の異常発生や異常水位の検出等によって出力される制御装置9からの指令により行われる。排出ポンプ2の異常状態は、排出ポンプ2の異常過熱、即ち異常温度上昇の検出や、漏電、電流短絡等による過電流に対するブレーカによる検出等、ポンプの異常作動状態を検出する各種検出方法により異常状態を検出することができる。
【0054】
排出ポンプ2の異常状態は、排出ポンプ2単独で発生した異常状態の場合もあるが、何らかの原因で中継ポンプ10の吐出量が減少して排出ポンプ2の吐出側に高圧が発生して排出ポンプ2が高負荷状態となる場合など中継ポンプ10が原因となって異常状態が発生する場合も起こり得る。このような場合であっても排出ポンプ2の異常が検出されたときには、バイパス管路6に流路を切替る制御を行うことで異常状態を回避することができる。
【0055】
本願発明のバイパスシステムにおける異常状態として、例えば、上記の排出ポンプの異常発生、異常水位発生、中継ポンプの異常発生、水位検出のフロートスイッチの異常状態、例えば下位側に配したフロートスイッチがoff状態なのに上位側に配したフロートスイッチがon状態となるような場合等、が発生したことを制御装置9が検知したときには、異常状態の警報を発するとともに、制御装置9内に通信手段を設けておき、同通信手段により外部に異常状態が発生したことを通報する事ができる。通信手段としては、電話回線、携帯電話の通信手段、無線通信手段、インターネットを経由しての通信手段等各種通信手段を採用することができる。
【0056】
これにより、排出ポンプ2の異常発生、異常水位発生、中継ポンプ10の異常発生の場合であっても、マンホール1内に流入する下水を遅滞なく下流側に排出することで、排水の安全性を高めることができる。特に、下水には汚物や工場廃水等が含まれているためマンホールから下流側への流れを止水して作業を行う場合には、下水がマンホールから溢れ出るのを防止すること求められており、本願発明のバイパスシステムを採用することで、このような場合でもマンホールから下水が溢れ出ることを防止することができるようになる。また、異常状態が発生したときには、警報を発するとともに外部に異常を通報することができるので、異常状態の処理を広範囲にわたって迅速に対応することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例を示す概略図である。
【図2】接続部における切替弁の実施例を示す図である。
【図3】接続部における切替弁の他の実施例を示す図である。
【図4】マンホール内に予備排出ポンプを設置した実施例を示す概略図である。
【図5】従来例におけるマンホール内に設置した排出ポンプの概略図である。
【図6】他の従来例における汚水枡内からの排水状況を示した概略図である。
【符号の説明】
1 マンホール
2 排出ポンプ
3 排出管路
4、5 下水管
6 バイパス管路
7 止水栓
8a〜8c フロートスイッチ
9 制御装置
10 中継ポンプ
12 予備排出ポンプ
13 予備排出管路
15a、15b 切替弁
16 切替弁
17 弁
21 マンホール
22A、B 排出ポンプ
31 汚水枡
32 配管
33 ドラム状器具
34 水位センサ
37 バルブ
38 導管
39 自動集水器
HWL ポンプ起動水位
LWL ポンプ停止水位

Claims (5)

  1. 下流側への流出が止水されたマンホール内に設けられた排出ポンプと、
    前記排出ポンプの吐出口に接続した排出管路と、
    前記排出管路途中に設けた中継ポンプと、
    前記中継ポンプの異常を検出する中継ポンプ異常検出手段と、
    前記中継ポンプをバイパスするバイパス管路と、
    前記排出管路とバイパス管路との接続部に配した一対の切替弁と、
    前記中継ポンプ異常検出手段からの検出信号に応じて、前記一対の切替弁のうち少なくとも一方の切替弁の切替制御信号を出力する制御装置と、
    を備えたことを特徴とする排出管路のバイパスシステム。
  2. 前記一対の切替弁のうち一方の切替弁が制御信号により切替えることのできる弁であり、他方の切替弁が手動の弁であることを特徴とする請求項1記載のバイパスシステム。
  3. 前記マンホール内に異常水位検出手段を備え、
    前記異常水位検出手段からの検出信号により、前記制御装置が前記切替弁の切替制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のバイパスシステム。
  4. 前記マンホール内に予備排出ポンプを更に備え、
    前記予備排出ポンプの吐出口に接続した予備排出管路を、前記上流側における接続部よりも更に上流側において、第2の切替弁を介して前記排出管路に接続し、
    前記排出ポンプには同排出ポンプの異常を検出する排出ポンプ異常検出手段を備え、
    前記異常水位検出手段又は前記排出ポンプ異常検出手段からの検出信号により、前記制御装置が前記排出ポンプの運転から前記予備排出ポンプへの運転切替制御及び前記第2の切替弁の切替制御を行うことを特徴とする請求項3記載のバイパスシステム。
  5. 前記制御装置が、前記バイパスシステムにおける異常を検出したときに、通信手段を介して前記異常を通報する通報手段を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のバイパスシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013119869A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Takahashi-Shuwa Construction Co Ltd 2方向締切機能付きバイパス工法
JP2016075102A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 株式会社タクセル 災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム
JP2019206894A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 アロン化成株式会社 排水システム

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