JP2004250374A - 口腔用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種と、グルコン酸塩及び/又はオリゴ糖類を含有することを特徴とする口腔用組成物。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラーク形成抑制効果に優れ、口腔疾患の予防に有用な口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
う蝕および歯周炎の原因として歯垢(プラーク)の付着があり、従来から口腔衛生においてはその除去や付着予防、すなわち歯垢付着予防が重要であることが指摘されている。歯垢(プラーク)は、ミュータンスレンサ球菌が産生する酵素GTaseがスクロースを基質として、粘着性で且つ不溶性のグルカンを合成し、このグルカンを介してミュータンスレンサ球菌が歯面に強固に付着して形成されるものである。
歯垢付着予防の方法としては、歯ブラシ等による機械的な歯垢除去と、殺菌剤による口腔内細菌の殺菌が一般的である。しかしながら、歯ブラシ等による機械的な方法は、訓練を受けた上手な磨き方で長時間かけて行わなければ充分に歯垢を除去することはできない。一方殺菌剤の殺菌効果にも限界があり、歯垢などの微生物の集合体に対しては殺菌剤が内部まで浸透しないため、その効果が充分に発揮されないという問題点がある。そのため、殺菌剤の濃度を上げたり、処理時間を長くする等の工夫が必要となる。また、殺菌剤による歯垢除去については、口腔内の菌全てに対して作用するため、口腔内常在菌や人体に有用な菌も殺菌することにもなり、安全性、経済性、有効性の面から、必ずしも満足できるものではなかった。
また乳酸菌や乳酸菌発酵液を配合した歯磨剤などが、人体にやさしい殺菌成分を含有した口腔用組成物として提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。これはう蝕原因菌や歯周病原因菌の存在する口腔内に本歯磨剤などを作用させると、菌同士の生存競争により、う蝕原因菌や歯周病原因菌が静菌されることによるものである。しかしながら、乳酸菌や乳酸菌発酵液のみを配合した歯磨剤などの口腔用組成物では、充分な静菌作用を発揮するには至らない。
従って、プラーク除去効果、及び殺菌活性に優れていながら、人体にやさしい口腔用組成物が望まれている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−234825号公報
【特許文献2】
特開2002−193777号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プラーク形成抑制効果に優れ口腔疾患の予防に有用であり、且つ人体にやさしい口腔用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種と、グルコン酸塩あるいはオリゴ糖類とを組み合わせて口腔用組成物に配合することによって、優れた殺菌効果を発揮してプラーク形成を抑制できる口腔用組成物が得られることを見出した。
従って本発明は乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種と、グルコン酸塩及び/又はオリゴ糖類を含有することを特徴とする口腔用組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本明細書中でいう口腔用組成物とは、練歯磨剤、液状歯磨剤及び潤製歯磨剤などの歯磨剤類、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、口中清涼剤、洗口剤、チューインガム又はうがい薬などを含む。
本発明で用いられる乳酸菌(乳糖やブドウ糖を分解して大量の乳酸をつくる細菌を総称していう)は形の上から球状の球菌と棒状をした桿菌に分けられるが,何れも用いることができる。また、その性質から、空気、つまり酸素のある無しに関わらず増殖できるグループ(通性嫌気性菌:乳酸桿菌、乳酸球菌)と、空気のあるところではほとんど生育できないグループ(偏性嫌気性菌:ビフィズス菌)に大別されるが、何れも使用可能である。乳酸菌としては何れの形態のものも使用でき、例えば粉末状の凍結乾燥品などがある。
使用される乳酸菌としては、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ブルガリクス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ブランタラム、ラクトバチルス・サリバリウス、ラクトバチルス・ファーメンツム、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・ブッフネル、ラクトバチルス・セロビオズス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ストレプトコッカス・フェカリス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、バチルス・コアグランス等がある。
【0007】
乳酸菌発酵液は、乳糖、ブドウ糖などを主成分とする培地に対し、乳酸菌を用いて乳酸発酵を行って得られた発酵液が好ましい。乳酸発酵に用いる乳酸菌は通常の乳酸菌飲料、発酵乳などを製造する場合に通常使用されている乳酸菌のいずれでもよく、例えばラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ブルガリクス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ブランタラム、ラクトバチルス・サリバリウス、ラクトバチルス・ファーメンツム、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・ブッフネル、ラクトバチルス・セロビオズス、ストレプトコッカス・サーモフィルス等がある。
【0008】
また、使用する乳酸菌発酵液として、乳酸菌発酵液から乳酸菌の菌体を遠心分離機、分離膜などにより除去して得られた乳酸発酵分離液を使用してもよい。
これら乳酸菌発酵液あるいは乳酸発酵分離液には、乳酸、乳酸ナトリウムのほか、各種のアミノ酸、ビタミン類、リン酸、クエン酸、ギ酸などの有機酸、あるいはヒアルロン酸等の多糖類が含まれる。
使用する乳酸菌発酵液あるいは乳酸発酵分離液の具体例としては、酸度が0.1〜5%程度、好ましくは1〜3%程度、pHが2.0〜5.0程度、及び蒸発残分が1.0〜10%程度を示す乳酸発酵分離液がある。この酸度は、乳酸発酵分離液10mlを正確にとり、水10mlを加えた後、0.1N水酸化ナトリウム液で滴定して(指示薬:フェノールフタレイン試液3滴)求められる乳酸のW/V%である。滴定の終点は、0.1N水酸化ナトリウム液1滴を加えて、指示薬の色が30秒消えない点とする。
0.1N水酸化ナトリウム液1ml=9.008mg C3H6O3
【0009】
本発明の口腔用組成物における乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.005〜5質量%が一般に適当であって、好ましくは0.01〜3質量%である。
【0010】
本発明の口腔用組成物は非水系口腔用組成物とすることが望ましい。特に乳酸菌を含ませた口腔用組成物は非水系口腔用組成物とすることが好ましい。非水系口腔用組成物とは、水を含まないか又は水をほとんど含まない口腔用組成物を意味し、具体的には口腔用組成物全量に対する水の含有量が0〜3質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは水を全く含有しない口腔用組成物である。
【0011】
本発明の口腔用組成物は、上記成分のほかに、グルコン酸塩及び/又はオリゴ糖類を含有することを特徴とする。
本発明で使用するグルコン酸塩としては、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸銅、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸マンガンなどが挙げられる。本発明では、これらのグルコン酸塩類から1種単独を又は2種以上を併用して使用することができる。これらのグルコン酸塩類は医療などに使用されるものであり、本発明では市販品を用いることができる。中でもグルコン酸カルシウムが好ましく用いられる。
【0012】
本発明で用いられるグルコン酸カルシウムは、C12H22CaO14・H2O(分子量:448.39)の化学式で表され、その基本的な製法としてはブドウ糖のアルデヒド基を酸化剤で酸化してグルコン酸とし、これに炭酸カルシウムを加えてカルシウム塩とするものである。グルコン酸カルシウムは味噌、豆腐、コンニャク、飲料、デザート、ガム、健康食品などのカルシウム強化剤として用いられている。また、酸化防止力もあるので油で揚げた菓子などの強化に用いれば油脂の酸化防止に役立つ。
このようなグルコン酸カルシウムは、食品を始めとして、医薬品、化粧品、健康食品、農芸化学品などに広く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
【0013】
本発明の口腔用組成物におけるグルコン酸塩の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜30質量%が一般に適当であって、好ましくは0.5〜10質量%である。
【0014】
本発明で使用するオリゴ糖類は、ブドウ糖や果糖などの単糖が数個結合したもので、代表的なものでは、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノースなどがある。虫歯にならない甘味料として開発されたフラクトオリゴ糖(原料:ショ糖)は、その後、ビフィズス菌の増殖活性に優れていることが確認され、腸内細菌叢の改善に役立つ機能性素材として注目を集めている。また、大豆オリゴ糖や乳果オリゴ糖など、その他のオリゴ糖についても、胃や小腸で消化されず大腸まで届き、ビフィズス菌の糧となって、腸内環境の整備に役立つことが確認されている。
このようなオリゴ糖類は、食品を始めとして、医薬品、化粧品、健康食品、農芸化学品などに広く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物には、これらオリゴ糖類から1種単独を又は2種以上を併用して使用することができる。中でもラフィノースが好ましく使用される。
【0015】
本発明の口腔用組成物におけるオリゴ糖類の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜30質量%が一般に適当であって、好ましくは0.5〜10質量%である。
グルコン酸塩とオリゴ糖類の双方を用いるとき、本発明の口腔用組成物におけるグルコン酸塩とオリゴ糖類を合わせた含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜30質量%が適当であり、好ましくは1〜20質量%である。口腔用組成物に好ましい使用性を発揮する観点から、これらの含有量が上記範囲にあることが適当である。
【0016】
本発明の口腔用組成物に、さらにイヌリンを含有させてもよい。本発明で使用するイヌリンとは、果糖が30個ほど繋がった分子であり、主にキクイモから抽出される。キクイモは北アメリカ北部を原産とするキク科の植物である。イヌリンを体内に摂取すると血液中の糖の濃度を減少させる働きがあるため、糖尿病の予防や改善効果があり、更にはイヌリンが腸内でフルクオリゴ糖に変化するため、乳酸菌やビフィズス菌の増殖及び活性化促進、腸内環境の改善等の生理活性作用が見込まれる。
イヌリンは、食品を始めとして、医薬品、化粧品、健康食品などに使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるイヌリンの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜10質量%が一般に適当であって、好ましくは0.5〜10質量%である。
【0017】
本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、上記成分に加えて、必要により以下の成分を通常の使用量の範囲内で配合することができる。
<研磨剤>
シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。上記研磨剤の配合量は、組成物全体に対して3〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜45質量%である。
【0018】
<湿潤剤>
グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ソルビット、マルチトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール等の多価アルコール等の1種または2種以上を使用することができる。
<粘結剤>
カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0019】
<発泡剤>
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、、N−アシルグルタメート等のN−アシルアミノ酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0020】
<甘味剤>
サッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等。
<防腐剤>
メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等。
【0021】
<香料成分>
l−メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナミックアルデヒド、トランス−2−ヘキセナールなどの中から1種または2種以上を併用して用いることができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油等を配合してもよい。
また、上記香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。上記香料の配合量は、組成物全体に対して0.02〜2質量%とすることが好ましい。
【0022】
<有効成分>
塩化リゾチーム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール,ポリビニルピロリドン、ゼオライト、ヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩類、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ビサボロール、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、酢酸トコフェロール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、乳酸アルミニウム、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、塩化ナトリウム、グァイアズレンスルホン酸塩、デキストラナーゼ、塩酸ピリドキシン,薬用ハイドロキシアパタイトなどを1種または2種以上を配合することができる。
<その他>
青色1号等の色素、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、エデト酸塩等のキレート剤、チャエキス、チャ乾留液、プロポリスエキス、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤など。
【0023】
なお、上記成分を組み合わせた口腔用組成物の製法は、常法に準じたものでよく、特に限定されるものではない。また、得られた練歯磨剤等の組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトル、エアゾール容器等に充填されて使用することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の口腔用組成物は、口腔内のう蝕病原菌に対して作用して、優れたプラーク形成抑制効果を発揮するものである。従って、本発明の口腔用組成物は口腔疾患の予防に有用である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例及び試験例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
表1〜表5に示す組成(単位:質量%)にて、常法に従って各種練歯磨剤を調製した。精製水を加えて全量を100質量%とした。これらの練歯磨剤を以下の試験に供した。
【0026】
<プラーク形成抑制試験>
プラーク形成抑制効果を表1〜表5に示す各種練歯磨剤について、う蝕病原菌である Streptococcus mutans ATCC25175(S. mutans)を用い、下記の方法で評価した。
S. mutansを10mlの Brain Heart Infusion(BHI)液体培地に37℃、24時間、嫌気条件下で培養し、菌懸濁液を調製した。
表1〜3に示す実施例1〜24及び表4〜5に示す比較例1〜14の各歯磨剤を、30%水懸濁液として試料溶液とした。菌懸濁液100μlと試料溶液1mlを、5%ショ糖加BHI液体培地が8.9ml入った試験管に投入しよく混合した後、嫌気条件下、水平方向に30°傾けながら、37℃、24時間培養した。培養後、試験管内の培地を捨て、試験管は5mlの蒸留水で静かに洗い、試験管壁に残ったものを歯垢とした。また試料溶液の代わりに滅菌蒸留水を用いたものをコントロールとした。得られた歯垢はきれいに掻き取り、蒸留水に懸濁した。懸濁した歯垢の450nmにおける濁度を測定し、下記の式から歯垢形成抑制率を算出し、以下の基準に従って歯垢形成抑制効果を評価した。結果を表1〜5に併せて示す。
【0027】
歯垢形成抑制率(%)=[(コントロールのO.D.450nm−各試料のO.D.450nm)/コントロールO.D.450nm]×100
「評価基準」
◎:歯垢形成抑制率 80%以上100%以下
○:歯垢形成抑制率 60%以上 80%未満
△:歯垢形成抑制率 40%以上 60%未満
×:歯垢形成抑制率 0%以上 40%未満
【0028】
【表1】
1)ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)の凍結乾燥物
2)ストレプトコッカス・フェカリスの凍結乾燥物
3)カルボキシメチルセルロースナトリウム
【0029】
【表2】
1)ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)の凍結乾燥物
2)ストレプトコッカス・フェカリスの凍結乾燥物
3)カルボキシメチルセルロースナトリウム
【0030】
【表3】
1)ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)の凍結乾燥物
2)ストレプトコッカス・フェカリスの凍結乾燥物
3)カルボキシメチルセルロースナトリウム
4)ストレプトコッカス・フェカリスの乳酸菌発酵液(酸度 1.8%、pH3.5、蒸発残分5.2%)
【0031】
【表4】
1)ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)の凍結乾燥物
2)ストレプトコッカス・フェカリスの凍結乾燥物
3)カルボキシメチルセルロースナトリウム
4)ストレプトコッカス・フェカリスの乳酸菌発酵液(酸度 1.8%、pH3.5、蒸発残分5.2%)
【0032】
【表5】
1)ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)の凍結乾燥物
2)ストレプトコッカス・フェカリスの凍結乾燥物
3)カルボキシメチルセルロースナトリウム
【0033】
表1〜表5に示した結果から、本発明の口腔用組成物は、プラーク形成抑制効果に優れ、口腔疾患の予防に有用な効果を有していることが判る。また、以下の実施例25〜30に示す常法により調製した歯磨剤についても上記の実験を行ったところ、同様の結果が得られた。
【0034】
実施例25
次の組成で練歯磨剤を調製した。
【0035】
実施例26
次の組成で練歯磨剤を調整した。
【0036】
実施例27
次の組成で練歯磨剤を調製した。
【0037】
実施例28
次の組成で練歯磨剤を調製した。
【0038】
実施例29
次の組成で非水系練歯磨剤を調製した。
【0039】
実施例30
次の組成で非水系練歯磨剤を調製した。
Claims (7)
- 乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種と、グルコン酸塩及び/又はオリゴ糖類を含有することを特徴とする口腔用組成物。
- グルコン酸塩を0.1〜30質量%含有する請求項1記載の口腔用組成物。
- オリゴ糖類を0.1〜30質量%含有する請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
- さらにイヌリンを含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
- イヌリンを0.1〜10質量%含有する請求項4記載の口腔用組成物。
- 乳酸菌及び乳酸菌発酵液から選ばれる少なくとも1種を0.005〜5質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
- 非水系口腔用組成物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
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