JP2004249246A - 被処理物処理システムおよび被処理物処理方法 - Google Patents

被処理物処理システムおよび被処理物処理方法 Download PDF

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宮 隆 雨
Jun Yoshikawa
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井 潔 今
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Abstract

【課題】被処理物を加熱(熱分解)して熱分解ガスを生じさせる際に発生する不要成分(酸・塩基等)の発生量を抑制することによって、或いは発生してしまった不要成分を除去することによって、当該不要成分が残存してしまうことを防ぐ被処理物処理システムおよび被処理物処理方法を提供することである。
【解決手段】被処理物処理システムは、熱分解機構12と、熱分解機構12の後段に設けられた改質機構16と、熱分解機構12及び改質機構16の後段に設けられたガス洗浄機構18と、を備えている。また、ガス洗浄機構18における洗浄水の所定の水質を計測する水質センサ36が設けられており、水質センサ36の計測値は制御装置20,22に送られるようになっている。制御装置20,22は、水質センサ36の計測値に基づいて熱分解機構12における熱分解或いは改質機構16における改質を制御するようになっている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物を減容化処理するための被処理物処理システムおよび被処理物処理方法に関し、特に、廃棄物の減容化処理を図るための廃棄物処理システムに好適に用いることができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、廃棄物等の被処理物を熱分解処理などによって減容化処理するための被処理物処理システム(廃棄物処理システム)が考えられており、例えば図14乃至図18に示されているような廃棄物処理システムが知られている。このような廃棄物処理システムは、各家庭、各事業所などから収集された廃棄物等の被処理物を破砕して、破砕された被処理物を熱分解機構において熱分解処理することによって、当該被処理物の減容化および無害化を図るものである。
【0003】
廃棄物等の被処理物を加熱して熱分解する際には、熱分解残渣及び熱分解ガスが生じる。このようにして生じた熱分解ガスを無害化するとともにエネルギー源として利用するために、熱分解ガスを更に高温の状態で燃焼させて無害化するとともに、その際に生じる熱を蒸気タービンによって回収して電気エネルギーに変換する方法が考えられている。すなわち、被処理物から生じた熱分解ガスに空気などの酸化剤を多量に吹き込んで空気リッチの状態として、高温状態でこの熱分解ガスを完全燃焼し、完全燃焼後の熱分解ガスを水管式ボイラーによって冷却する。水管式ボイラーは、完全燃焼後の熱分解ガスを冷却する際に蒸気を生じさせるので、この蒸気を利用することによって蒸気タービンが稼動され、発電が行われるようになっている。このような場合には、蒸気タービンにおける発電効率を向上させるために、水管式ボイラーにおける蒸気を高温高圧に設定することが好ましい。しかしながら、蒸気の設定を高温高圧にした状態で水管式ボイラーを運転した場合、水管式ボイラーのボイラーチューブの温度が高温腐食領域の温度となってしまって、当該ボイラーチューブが高温腐食してしまうことがある。
【0004】
一方、改質機構では、熱分解ガスに吹き込む酸化剤を理論空燃比未満することによって還元雰囲気を作りだし、熱分解ガスは当該還元雰囲気下で部分燃焼させられることにより改質され、高温のガス雰囲気が作られる。そして、改質機構で改質された熱分解ガス(改質ガス)をガス洗浄機構において洗浄水で洗浄することによって、燃料ガスを製造する方法が考えられている。この場合、その燃料ガスをガスエンジン、ガスタービン、或いは燃料電池などに供給することによって、発電を促すことが可能となっている。このような場合には、高温高圧の蒸気が発電のためには必要とされないために、水管式ボイラーのボイラーチューブ等の高温腐食の心配がないこと、システムが小型であっても発電効率が低下しないこと、また、改質機構の下流側における処理ガス(熱分解ガス(改質ガス))の流量を少なくして配管や機器等を小型化することができること、等の利点を有している。
【0005】
上述したガス洗浄機構では、改質ガス中の可溶性の酸や塩基等を洗浄水に吸収させること等によって、改質ガスを燃料ガスに清浄して再生するようになっている。このような酸や塩基等には、例えば塩化水素やアンモニア等が考えられる。廃棄物等の被処理物に含まれている窒素化合物、あるいは改質機構に吹き込まれる酸化剤に含まれている窒素は、熱分解機構や改質機構において、その一部がアンモニアに変成する。また、被処理物に含まれている塩素化合物は、熱分解機構や改質機構において、その一部が低分子化して塩化水素となる。
【0006】
したがって、ガス洗浄機構において吸収処理される可溶性の酸や塩基等は、被処理物の性状、熱分解機構への被処理物供給量、或いは熱分解機構、改質機構の運転条件等によって、その発生量が変動する。このため、例えば被処理物の窒素化合物や塩化物の含有割合や保有熱量等によって、可溶性の酸や塩基等の発生量が変動することとなる。また熱分解機構では、可溶性の酸や塩基等あるいはその前駆物質等が熱分解残渣及び熱分解ガスへ移行する割合は、例えば加熱条件によって変動することとなる。このため、熱分解機構では、廃棄物の供給量、加熱熱量、加熱時の温度分布、熱分解機構内での滞在時間、或いは薬剤等の添加剤供給などを調整することによって、可溶性の酸や塩基等の発生量が変動する。また、改質機構では、例えば空気や酸素を酸化剤として使用したり或いは水蒸気等の添加剤を加えたりすることによって、酸化剤中の窒素含有量や反応温度、組成が異なるものになるので、改質機構における可溶性の酸や塩基等の発生量を変動させることができる。
【0007】
なお、このようなタイプの被処理物処理システムは数多く開発されている(例えば、特許文献1参照)
【0008】
【特許文献1】
特開2001−129595号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガス洗浄機構で可溶性の酸や塩基等を吸収した洗浄水は、適宜抜き取られ濃縮処理や薬剤処理等が施されることによって、酸・塩基の高濃度化が防がれている。これにより、ガス洗浄機構における酸・塩基等の吸収効率の維持が図られている。あるいは、洗浄水の酸・塩基等の濃度を水質センサによって測定し、この測定値に基づいて排水ポンプ等を制御することにより、洗浄水の水質が一定となるように洗浄水の抜き取り量を調整する機構を具備するものが知られている(例えば図14乃至図17参照)。
【0010】
従って、被処理物処理システムにおける可溶性の酸や塩基等の発生量を減少させることにより、被処理物の減容化処理や、被処理物から生じた熱分解ガスの無害化処理を行うための装置を小型化することが可能となる。また、可溶性の酸や塩基等の発生量の調整を適切に行うことによって当該調整の無駄を防止することができ、例えば薬剤添加により洗浄水のpHを一定に制御していた場合には薬剤添加量を減少させるようにして、酸・塩基等の発生量を調整することができる。
【0011】
その一方で、上述のように、可溶性の酸や塩基等の発生量は、廃棄物の性状や熱分解機構への供給量、熱分解機構や改質機構の運転条件、等の各種要素に基づいて変動する。このため、これらの各要素を制御することにより、可溶性の酸や塩基等の発生量を的確にコントロールすることが可能である。従って、当該可溶性の酸や塩基等の発生量を適切に把握することによって、可溶性の酸や塩基等の発生量を的確にコントロールすることが可能となる。
【0012】
しかしながら、改質ガスは高濃度の酸や塩基あるいはダスト等を含んでいるため、当該改質ガス中の酸や塩基等の濃度を直接的に計測することが非常に困難である。従って、上記の酸や塩基等ような不要成分の発生量を減少させるために、被処理物の熱分解機構への供給量や、熱分解機構あるいは改質機構の運転条件を意図的に制御する、ということは非常に難しいものとなる。
【0013】
ところで、洗浄水に溶解した酸・塩基や炭化水素等を適切に除去することによって当該洗浄水の無害化、再利用化を図ることは非常に望ましい。このような廃棄物処理システムとして、例えば図18に示されているような廃棄物処理システムが知られている。図18の廃棄物処理システムでは、膜分離方式や蒸留分離方式を採用する分離装置によって、洗浄水を、可溶性の酸・塩基等の成分を多量に含む濃縮成分と、可溶性の酸・塩基等の成分が除去された清浄成分と、に分離するようになっている。しかしながら、アンモニアのような低分子量物質や低級炭化水素のような低沸点物質を、膜分離方式や蒸留分離方式によって完全に分離することは非常に難しく、清浄成分にこれらの成分が混入してしまうことがあった。このため、アンモニアや炭化水素等の不要成分が除去された状態の清浄成分を提供することができる廃棄物処理システムの開発が望まれていた。
【0014】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、被処理物を加熱(熱分解)して熱分解ガスを生じさせる際に発生する不要成分(酸・塩基等)の発生量を抑制することによって、或いは発生してしまった不要成分を除去することによって、当該不要成分が残存してしまうことを防ぐ被処理物処理システムおよび被処理物処理方法を提供することを目的とする。
【0015】
【問題を解決するための手段】
本発明は、被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせて後段に送る熱分解機構と、熱分解機構の後段に設けられ、送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄機構と、前記ガス洗浄機構における洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質センサと、前記水質センサの計測値に基づいて、前記熱分解機構を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする被処理物処理システムである。
【0016】
また本発明は、被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解機構と、前記熱分解機構から送られてくる熱分解ガスを加熱して改質させる改質機構と、前記改質機構から送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄機構と、前記ガス洗浄機構から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分とに分離する分離機構と、前記分離機構で分離された清浄成分に対して酸化分解処理を施す酸化分解機構と、を備えたことを特徴とする被処理物処理システムである。
【0017】
また本発明は、被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、前記熱分解工程において生じた熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、前記ガス洗浄工程において熱分解ガスを洗浄した洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質計測工程と、を備え、前記熱分解工程では、前記水質計測工程における洗浄水に関連する所定の水質の計測値に基づいて、被処理物の熱分解が調整されていることを特徴とする被処理物処理方法である。
【0018】
また本発明は、被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、前記熱分解工程で生じた熱分解ガスを改質する改質工程と、前記改質工程で改質された熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、前記ガス洗浄工程において熱分解ガスを洗浄した洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質計測工程と、を備え前記熱分解工程における被処理物の熱分解、および前記改質工程における熱分解ガスの改質、のうち少なくともいずれか一方は、前記水質計測工程における洗浄水に関連する所定の水質の計測値に基づいて調整されていることを特徴とする被処理物処理方法である。
【0019】
また本発明は、被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、前記熱分解工程から送られてくる熱分解ガスを加熱して改質させる改質工程と、前記改質工程から送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、前記ガス洗浄工程から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分とに分離する分離工程と、前記分離工程で分離された清浄成分に対して酸化分解処理を施す酸化分解工程と、を備えたことを特徴とする被処理物処理方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
【0021】
第1の実施の形態
図1は本発明の第1の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システム(被処理物処理システム)の全体の構成を示す概略図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態の廃棄物処理システムは、廃棄物(被処理物)を熱分解する熱分解機構12と、熱分解機構12の後段側にガス搬送管14を介して接続された改質機構16と、改質機構16の後段側にガス搬送管14を介して接続されたガス洗浄機構18と、を備えている。
【0023】
熱分解機構12は、廃棄物を所定の熱分解温度まで加熱して熱分解させることにより、熱分解ガスと熱分解残渣とを生じさせるようになっている。熱分解機構12において生じた熱分解残渣は、熱分解残渣処理装置(図示せず)へと送られるようになっている。一方、熱分解機構12において生じた熱分解ガスは、ガス搬送管14を介して改質機構16に送られるようになっている。なお、熱分解機構12には、熱分解機構12における廃棄物の熱分解を制御する熱分解制御装置(制御装置)20が取り付けられており、本実施の形態では、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が当該熱分解制御装置20によって調整されるようになっている。
【0024】
改質機構16は、熱分解ガスを還元雰囲気において所定の改質温度まで加熱して部分燃焼させるようになっている。熱分解ガスを部分燃焼させると、熱分解ガス中に含まれるタール成分やダイオキシン成分等は熱分解し、熱分解ガスは改質される。なお、所定の改質温度は、任意の値に適宜設定可能であって、熱分解ガスを部分燃焼させて熱分解ガス中に含まれるタール成分やダイオキシン成分等の改質対象成分を熱分解させるのに適切な温度にすることが好ましい。改質機構16において改質された熱分解ガス(改質ガス)は、ガス搬送管14を介してガス洗浄機構18に送られるようになっている。なお、改質機構16には、改質機構16における熱分解ガスの改質を制御する改質制御装置22が取り付けられており、本実施の形態では、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が当該改質制御装置22によって調整されるようになっている。
【0025】
ガス洗浄機構18は、改質機構16から送られてくる熱分解ガス(改質ガス)を、燃料として使用することができる程度にまでガス洗浄するようになっている。より具体的には、ガス洗浄機構18は、送られてきた熱分解ガスに対して洗浄水を噴霧する洗浄水噴霧部24と、洗浄水噴霧部24で噴霧される洗浄水が貯留されている洗浄水貯留部26と、を有している。洗浄水貯留部26と洗浄水噴霧部24との間には、洗浄水貯留部26から洗浄水噴霧部24に洗浄水を供給する洗浄水順送管28と、洗浄水噴霧部24から洗浄水貯留部26に洗浄水を返送する洗浄水返送管30と、が設けられている。そして、洗浄水貯留部26から洗浄水順送管28を介して洗浄水噴霧部24に供給された洗浄水は、洗浄水噴霧部24において熱分解ガスに対し噴霧されるようになっている。洗浄水噴霧部24で噴霧された洗浄水は、熱分解ガス中のHClやNH等といった可溶性の酸・塩基、炭化水素、等を溶解、吸収した後、洗浄水返送管30を介して再び洗浄水貯留部26に返送・貯留されるようになっている。
【0026】
洗浄水貯留部26には、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水をガス洗浄機構18の系外へ排出するための洗浄水排出管32と、新たな洗浄水をガス洗浄機構18の系外から洗浄水貯留部26(系内)に供給するための洗浄水供給管34と、が取り付けられている。また、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水に含まれる可溶性の酸や塩基等の濃度等を計測する酸・塩基制御用センサ36(水質センサ)が取り付けられている。
【0027】
酸・塩基制御用センサ36には種々のタイプの水質センサを使用することが可能であり、例えば(i)イオンクロマトグラフィーのように目的とする成分(酸・塩基等)を直接的に計測するタイプ、(ii)電気伝導度や沸点など塩濃度と関連する成分を計測することによって、塩濃度を間接的に計測するタイプ、(iii)pH計のように酸と塩基のアンバランスを計測するタイプ、等、必要に応じて各種の機器類を利用することができる。特にこのような酸・塩基制御用センサ36のうち(ii)塩濃度を間接的に計測するタイプや(iii)pH計等は、その構成が比較的単純であるため、維持管理が容易である。
【0028】
そして、この酸・塩基制御用センサ36は熱分解制御装置20(制御装置)に接続されており、酸・塩基制御用センサ36による計測値が信号として熱分解制御装置20に送られるようになっている。
【0029】
熱分解制御装置20は、酸・塩基制御用センサ36の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸や塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測するようになっている。そして熱分解制御装置20は、当該推測に基づいて、熱分解機構12で適切な量の酸・塩基等を生じさせための要素(本実施の形態では、廃棄物に対する加熱熱量)を演算し、当該演算値に基づいて熱分解機構12における熱分解(廃棄物に対する加熱熱量)を制御するようになっている。
【0030】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0031】
各家庭や各事業所等から排出され収集された廃棄物(廃棄物)は、図示しない破砕処理装置によって熱分解処理に適した大きさに破砕された後に、廃棄物搬送管11を介して熱分解機構12へと送られる。
【0032】
熱分解機構12に送られてきた廃棄物は所定の熱分解温度まで加熱される。これにより廃棄物は、熱分解ガスと熱分解残渣とに熱分解する(熱分解工程)。そして、熱分解機構12で生じた熱分解残渣は、熱分解残渣処理装置へと送られ、適切な無害化処理が施された後に燃料に再利用等される。一方、熱分解機構12で生じた熱分解ガスは、ガス搬送管14を介して、後段に設置された改質機構16に送られる。なお、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量は熱分解制御装置20によって調整されている。
【0033】
改質機構16に送られてきた熱分解ガスは、還元雰囲気において所定の改質温度まで加熱される。これにより熱分解ガスは、部分燃焼して、水素や一酸化炭素等の可燃成分を含むと共にHClやNH等といった可溶性の酸・塩基等を含む改質ガスに改質される(改質工程)。そして、当該熱分解ガス(改質ガス)は、改質機構16からガス搬送管14を介してガス洗浄設備に送られる。なお、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量は改質制御装置22によって調整されている。
【0034】
ガス洗浄設備に送られてきた熱分解ガス(改質ガス)は、ガス洗浄機構18の洗浄水噴霧部24において洗浄水が噴霧され、当該熱分解ガスに含まれる可溶性の酸・塩基等が洗浄水に溶解、吸収される。これにより、熱分解ガスは、可溶性の酸・塩基等が除去されて、燃料として使用可能な熱分解ガスに洗浄される(ガス洗浄工程)。そして、ガス洗浄設備で洗浄された熱分解ガスは、ガス洗浄機構18の後段に設置されたガス搬送管14を介して系外へと送られて、発電設備等において燃料ガス等として再利用されることとなる。
【0035】
ところで、ガス洗浄機構18の洗浄水噴霧部24において噴霧される洗浄水は、洗浄水貯留部26から洗浄水噴霧部24に供給され、洗浄水噴霧部24において噴霧された洗浄水は、洗浄水噴霧部24から洗浄水貯留部26に返送される。
従って、洗浄水は洗浄水貯留部26と洗浄水噴霧部24との間を循環することとなる。このため、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、洗浄水噴霧部24で溶解・吸収した可溶性の酸・塩基等によって徐々に汚染されることとなる。
他方、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の一部が、洗浄水排出管32を通ってガス洗浄機構18の系外へ排出されて、新たな洗浄水が洗浄水供給管34を通って系外から洗浄水貯留部26(系内)に供給される。これにより、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の酸・塩基等の濃度は一定の割合で減じられ、洗浄水噴霧部24ではこのような洗浄水が噴霧されて熱分解ガスから可溶性の酸・塩基等が効率良く除去されることとなる。なお、洗浄水排出管32を介してガス洗浄機構18の系外に排出される洗浄水の排出量と、洗浄水供給管34を介してガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26(系内)に供給される洗浄水の供給量と、は相互に対応していることが好ましい。特に、洗浄水排出管32を介してガス洗浄機構18の系外に排出された洗浄水の排出量と同量の新たな洗浄水が、洗浄水供給管34を介して洗浄水貯留部26(ガス洗浄機構18の系内)に供給されるようになっていることが好ましい。
【0036】
一方、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によって可溶性の酸や塩基等の濃度等が時々刻々と計測され、当該計測値が酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20に送られている(水質計測工程)。
【0037】
熱分解制御装置20は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸や塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測する。そして、熱分解制御装置20は、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量を演算し、当該演算値に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量を調整している。これにより、廃棄物から直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、洗浄水に溶解した酸・塩基等の濃度等に応じて、熱分解機構12における廃棄物の熱分解が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量が適切に調整されている。これにより、廃棄物処理システムにおいて酸・塩基等の不要成分が過剰に発生してしまうことを防ぐと共に、廃棄物を効率良く熱分解させて効果的に減容化させることができ、不要成分が廃棄物処理システム内に残存してしまうことを防止することができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、熱分解機構12の廃棄物に対する加熱熱量が熱分解制御装置20によって調整されることにより熱分解機構12が制御され、改質機構16の熱分解ガスに対する加熱熱量が改質制御装置22によって調整されることにより改質機構16が制御される例について説明したが、これらに限定されるものではない。例えば、熱分解機構12は、熱分解機構12の廃棄物に対する加熱熱量に加えて、熱分解機構12内の温度分布、廃棄物の熱分解機構12内における滞在時間、廃棄物の熱分解機構12への供給量、及び熱分解機構12における廃棄物の熱分解を調整するための添加剤の供給量、のうち少なくともいずれか1以上の要素が制御装置(熱分解制御装置20)によって調整されるような場合であっても、制御可能となっている。なお、前記の添加剤には、例えばHClの対策のための水酸化ナトリウム(NaOH)や消石灰等が含まれうる。また、改質機構16は、改質機構16の熱分解ガスに対する加熱熱量に加えて、改質機構16の熱分解ガスを改質させるために供給される酸化剤の供給量、当該酸化剤の種類、改質機構16内の温度分布、熱分解ガスの改質機構16内における滞在時間、及び改質機構16における熱分解ガスの改質を調整するための添加剤の供給量のうち少なくともいずれか1以上の要素が制御装置(改質制御装置22)により調整されるような場合であっても、制御可能となっている。なお、前記の酸化剤には、例えば空気等が含まれ、特に酸素や窒素の量が酸化剤の性能に対して影響を及ぼしうるようになっている。また、前記の添加剤には、改質反応を調整するための水蒸気等が含まれうる。
【0040】
第2の実施の形態
図2は、本発明の第2の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0041】
本実施の形態の廃棄物処理システムでは、酸・塩基制御用センサ36が、熱分解制御装置20に接続される代わりに改質制御装置(制御装置)22に接続されている。
【0042】
改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測するようになっている。そして改質制御装置22は、当該推測に基づいて、改質機構16で適切な量の酸・塩基等を生じさせるための要素(本実施の形態では、熱分解ガスに対する加熱熱量)を演算し、当該演算値に基づいて改質機構16における改質(熱分解ガスに対する加熱熱量)を制御するようになっている。
【0043】
他の構成は上述の第1の実施の形態と略同一である。上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0044】
熱分解機構12から改質機構16に送られてきた熱分解ガスは、還元雰囲気において所定の改質温度まで加熱され、熱分解ガスに改質される。当該加熱熱量は改質制御装置22によって調整されている。そして、改質機構16で改質された熱分解ガスは、ガス搬送管14を介してガス洗浄機構18へと送られる。
【0045】
一方、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によって可溶性の酸や塩基等の濃度等が時々刻々と計測され、当該計測値が酸・塩基制御用センサ36から改質制御装置22に送られている。
【0046】
改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測する。そして、改質制御装置22は、当該推測に基づいて改質機構16における熱分解ガスに対する適切な加熱熱量を演算し、当該演算値に基づいて改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量を調整している。これにより、熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、洗浄水に溶解した酸・塩基等の濃度等に応じて、改質機構16における熱分解ガスの改質が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量が適切に調整されている。
【0048】
第3の実施の形態
図3は、本発明の第3の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0049】
本実施の形態では、酸・塩基制御用センサ36が、熱分解制御装置20に接続されると共に改質制御装置22に接続されている。
【0050】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、送られてくる酸・塩基制御用センサ36の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測するようになっている。そして熱分解制御装置20は、当該推測に基づいて、熱分解機構12で適切な量の酸・塩基等を生じさせための要素(本実施の形態では、廃棄物に対する加熱熱量)を演算し、他方、改質制御装置22は、当該推測に基づいて、改質機構16で適切な量の酸・塩基等を生じさせるための要素(本実施の形態では、熱分解ガスに対する加熱熱量)を演算するようになっている。そして、これらの演算値に基づいて、熱分解制御装置20は熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量を調整すると共に、改質制御装置22は改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量を調整するようになっている。
【0051】
他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0052】
洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によって、可溶性の酸や塩基等の濃度等が時々刻々と計測され、当該計測値が酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られている。
【0053】
熱分解制御装置20は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量を演算し、当該演算値に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量を調整して熱分解を制御している。
【0054】
一方、改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて改質機構16における熱分解ガスに対する適切な加熱熱量を演算し、当該演算値に基づいて熱分解機構12における熱分解ガスに対する加熱熱量を調整して改質を制御している。
【0055】
このようにして、廃棄物及び熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0056】
なお、本実施の形態の一変形例として、熱分解制御装置20と改質制御装置22とを相互に協働させることも可能である。例えば熱分解制御装置20と改質制御装置22とを接続して、相互の推測値、演算値を交換可能に設けることもできる。これにより、熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、相互の推測値、演算値を考慮することができ、熱分解機構12における廃棄物の熱分解と改質制御装置22における熱分解ガスの改質とを相互に調和させることも可能である。
このようにすることによって、廃棄物処理システム全体における酸・塩基等の発生量を更に効率良く、的確に調整することができる。
【0057】
第4の実施の形態
図4は、本発明の第4の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0058】
本実施の形態では、ガス洗浄機構18に取り付けられた酸・塩基制御用センサ36が、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の代わりに、洗浄水排出管32内を流れる洗浄水、すなわちガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26からガス洗浄機構18の系外へと排出される洗浄水が含有する可溶性の酸・塩基等の濃度等を計測するようになっている。そして、酸・塩基制御用センサ36の当該計測値は、熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られるようになっている。
【0059】
他の構成は第3の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0060】
洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水のうちその一部が洗浄水排出管32を介して系外へと排出されると共に、新たな洗浄水が洗浄水供給管34を介して系外から洗浄水貯留部26に供給されている。この時、洗浄水排出管32を流れる洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によって酸・塩基等の濃度等が時々刻々と計測される。そして、当該計測値は、酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られている。
【0061】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。このようにして、廃棄物及び熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0062】
第5の実施の形態
図5は、本発明の第5の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0063】
本実施の形態では、酸・塩基制御用センサ36が、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の代わりに、洗浄水返送管30を流れる洗浄水、すなわち洗浄水噴霧部24で熱分解ガスから可溶性の酸・塩基等を溶解・除去した直後の洗浄水が含有する可溶性の酸・塩基等の濃度等を計測するようになっている。そして、酸・塩基制御用センサ36の計測値は、熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られるようになっている。
【0064】
他の構成は第3の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0065】
洗浄水噴霧部24で噴霧された洗浄水は、洗浄水噴霧部24内の熱分解ガスの含有する可溶性の酸・塩基等を溶解・吸収した直後の、洗浄水返送管30を通って洗浄水貯留部26に返送される。この時、洗浄水返送管30を流れる洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によって酸・塩基等の濃度等が時々刻々と計測される。そして、当該計測値は、酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られる。
【0066】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる酸・塩基等の濃度等の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。このようにして、廃棄物及び熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、ガス洗浄機構18において熱分解ガスから酸・塩基等を除去して熱分解ガスを洗浄した直後の洗浄水が酸・塩基制御用センサ36の計測対象となっている。このため、廃棄物処理システムにおける酸・塩基等の発生量に変動が生じた場合であっても当該変動に対して迅速に対応することができる応答性に優れた廃棄物処理システムが実現されている。
【0068】
第6の実施の形態
図6は、本発明の第6の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0069】
本実施の形態の廃棄物処理システムには、供給された水成分を沸騰させる蒸発器38が設けられており、当該蒸発器38は、気体成分(蒸気)を排出するための蒸気排出管40と、液体成分を排出するための水液排出管42と、を有している。
【0070】
洗浄水返送管30は、ガス洗浄機構18と洗浄水貯留部26とを連結すると共に、ガス洗浄機構18と蒸発器38とを連結している。そして、ガス洗浄機構18の洗浄水噴霧部24において噴霧された洗浄水は、その一部が洗浄水返送管30を介して蒸発器38に供給される共に、残りが洗浄水返送管30を介して洗浄水貯留部26に返送されるようになっている。
【0071】
蒸発器38に供給された洗浄水は沸騰させられて、その一部が蒸気の形態で蒸気排出管40を介して系外に排出されるとともに、残りの液体成分が水液排出管42を介して系外に排出されるようになっている。
【0072】
酸・塩基制御用センサ36は沸点計測器であって、蒸発器38に取り付けられており、蒸発器38に供給された洗浄水の沸点を計測するようになっている。当該酸・塩基制御用センサ36は、熱分解制御装置20及び改質制御装置22に接続されており、洗浄水の沸点の計測値を熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送るようになっている。
【0073】
他の構成は第3の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0074】
洗浄水噴霧部24で噴霧された洗浄水は、洗浄水噴霧部24内の熱分解ガスが含有する可溶性の酸・塩基等を溶解・吸収した後、その一部が蒸発器38に送られ、残りが洗浄水返送管30を介して洗浄水貯留部26に返送される
洗浄水貯留部26に送られた洗浄水は、洗浄水貯留部26に貯留される。
【0075】
一方、蒸発器38に送られた洗浄水は、沸騰させられて、その沸点が酸・塩基制御用センサ36によって時々刻々と計測される。そして、この酸・塩基制御用センサ36の計測値は、熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られる。
なお、蒸発器38において生じた蒸気は蒸気排出管40を介して廃棄物処理システムの系外に排出され、蒸発器38における液体成分は水液排出管42を介して廃棄物処理システムの系外に排出される。
【0076】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる洗浄水の沸点の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。このようにして、廃棄物及び熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質の発生量が適切に調節され、これらの物質が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、可溶性の酸・塩基等が溶解した洗浄水の沸点に応じて、熱分解機構12における廃棄物の熱分解及び改質機構16における熱分解ガスの改質の両者が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量が適切に調整されている。また、可溶性の酸・塩基等が溶解した洗浄水を沸騰させることによりその一部が蒸気として排出されるので、系外に排出される洗浄水の液体成分の減容化を図ることもできる。
【0078】
第7の実施の形態
図7は、本発明の第7の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0079】
本実施の形態では、洗浄水排出管32に排水ポンプ機構44が取り付けられており、洗浄水排出管32を流れる洗浄水、すなわちガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26(系内)からガス洗浄機構18の系外に排出される洗浄水の流量が当該排水ポンプ機構44によって調整されるようになっている。なお、排水ポンプ機構44には、排水ポンプ機構44による洗浄水の排出量を制御(調整)する排水ポンプ制御装置46が取り付けられている。
【0080】
洗浄水貯留部26には、洗浄水貯留部26に貯留された洗浄水の所定の水質を計測する排水ポンプ制御用センサ48が取り付けられている。当該排水ポンプ制御用センサ48には排水ポンプ制御装置46が接続されている。
【0081】
排水ポンプ制御用センサ48には種々のタイプの水質センサを使用することが可能であり、例えば(i)イオンクロマトグラフィーのように目的とする成分(酸・塩基等)を直接的に計測するタイプ、(ii)電気伝導度や沸点など塩濃度と関連する成分を計測することによって、塩濃度を間接的に計測するタイプ、(iii)pH計のように酸と塩基のアンバランスを計測するタイプ、等、必要に応じて各種の機器類を利用することができる。
【0082】
排水ポンプ制御装置46は、排水ポンプ制御用センサ48の計測値に基づいて洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の所定の水質の状態を推測し、当該推測値に基づいて当該所定の水質を略一定(所定値)とするために必要とされる洗浄水排出管32を流れる洗浄水の流量、すなわち洗浄水貯留部26(ガス洗浄機構18の系内)からガス洗浄機構18の系外への洗浄水の排出量を演算するようになっている。そして、排水ポンプ制御装置46は、当該演算値に基づいて排水ポンプ機構44による洗浄水の排出(洗浄水排出管32を流れる流量)を制御するようになっている。
【0083】
一方、酸・塩基制御用センサ36は流量センサであって、洗浄水排出管32のうち排水ポンプ機構44よりも後段に取り付けられている。当該酸・塩基制御用センサ36は、排水ポンプ機構44によって洗浄水排出管32内を流されている洗浄水の流量、すなわち洗浄水貯留部26(ガス洗浄機構18の系内)からガス洗浄機構18の系外への洗浄水の排出量を計測するようになっており、当該計測値は、酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られるようになっている。
【0084】
他の構成は第3の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0085】
洗浄水は、洗浄水順送管28と洗浄水返送管30とを通って洗浄水貯留部26と洗浄水噴霧部24との間を循環しており、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、洗浄水噴霧部24において熱分解ガスに対して噴霧され可溶性の酸・塩基等を溶解・吸収した後、再び洗浄水貯留部26に貯留されている。このため、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の水質は、洗浄水噴霧部24において熱分解ガスから除去した可溶性の酸・塩基等によって、時間と共に悪化しうる。
【0086】
そして、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、排水ポンプ制御用センサ48によって所定の水質が時々刻々と計測され、排水ポンプ制御用センサ48から排水ポンプ制御装置46に当該計測値が送られている。
【0087】
排水ポンプ制御装置46は、排水ポンプ制御用センサ48から送られてくる所定水質の計測値に基づいて洗浄水貯留部26内の洗浄水の所定の水質の状態を推測し、当該推測値に基づいて当該所定の水質を略一定(所定値)とするために必要とされる洗浄水排出管32を流れる洗浄水の流量を演算して、洗浄水排出管32を流れる流量を調節している。これにより、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水、及び洗浄水貯留部26から洗浄水排出管32を介して系外に排出される洗浄水の有する所定の水質は、略一定に保たれる。このため、洗浄水噴霧部24ではこのような洗浄水が熱分解ガスに対し噴霧されることとなるので、熱分解ガスの有する可溶性の酸・塩基等は当該洗浄水によって効率良く吸収、除去されうるようになっている。また、洗浄水貯留部26からガス洗浄機構18の系外に排出される洗浄水の流量が、洗浄水の所定の水質に応じて調整されているので、可溶性の酸・塩基等によって汚染された洗浄水の排出が効率的に行われて、洗浄水が無駄に排出されてしまうことを防止している。
【0088】
一方、洗浄水排出管32を流れる洗浄水は、酸・塩基制御用センサ36によってその流量が時々刻々と計測され、当該計測値が酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られている。
【0089】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくる洗浄水の排出量の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。
【0090】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26からガス洗浄機構18の系外への洗浄水の排出量(洗浄水排出管32内の洗浄水の流量)に応じて、熱分解機構12における廃棄物の熱分解及び改質機構16における熱分解ガスの改質が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量が適切に調整されている。また、ガス洗浄機構18の保有する洗浄水の排出が効率良く行われるので、洗浄水の無駄な排出を防ぐと共に、洗浄水の酸・塩基等の濃度等が過剰になってしまうことを防止して、ガス洗浄機構18において熱分解ガスから可溶性の酸・塩基等が常に効果的に除去される環境を確保することができる。
【0091】
なお、本実施の形態では、ガス洗浄機構18の系外に排出される洗浄水の排出量を計測する流量センサを酸・塩基制御用センサ36として用いた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、洗浄水排出管32を介した洗浄水の排出量と洗浄水供給管34を介した洗浄水の供給量とが略同一である場合には、洗浄水供給管34を通ってガス洗浄機構18の系内(洗浄水貯留部26)に供給される洗浄水の供給量を計測する流量センサを酸・塩基制御用センサとして用いることも可能である。
【0092】
第8の実施の形態
図8は、本発明の第8の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0093】
本実施の形態では、洗浄水貯留部26に貯留された洗浄水の所定の水質を計測する貯留部水質センサ50を、上述の排水ポンプ制御用センサ及び酸・塩基制御用センサとして機能させるようになっている。
【0094】
すなわち、洗浄水貯留部26に貯留された洗浄水の所定の水質を計測する貯留部水質センサ50は、排水ポンプ制御装置46、熱分解制御装置20、及び改質制御装置22のそれぞれに接続されており、貯留部水質センサ50の計測値が各制御装置20,22,46に送られるようになっている。
【0095】
この貯留部水質センサ50には種々のタイプの水質センサを使用することが可能であり、例えば(i)イオンクロマトグラフィーのように目的とする成分(酸・塩基等)を直接的に計測するタイプ、(ii)電気伝導度や沸点など塩濃度と関連する成分を計測することによって、塩濃度を間接的に計測するタイプ、(iii)pH計のように酸と塩基のアンバランスを計測するタイプ、等、必要に応じて各種の機器類を利用することができる。
【0096】
排水ポンプ制御装置46は、貯留部水質センサ50の計測値に基づいて洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の所定の水質の状態を推測し、当該推測値に基づいて当該所定の水質を略一定(所定値)とするために必要とされる洗浄水排出管32を流れる洗浄水の流量、すなわち洗浄水貯留部26(ガス洗浄機構18の系内)からガス洗浄機構18の系外への洗浄水の排出量を演算するようになっている。そして、排水ポンプ制御装置46は、当該演算値に基づいて排水ポンプ機構44による洗浄水の排出(洗浄水排出管32を流れる流量)を制御するようになっている。
【0097】
他の構成は第7の実施の形態と略同一である。第7の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0098】
洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、貯留部水質センサ50によって所定の水質が時々刻々と計測され、貯留部水質センサ50から排水ポンプ制御装置46、熱分解制御装置20、及び改質制御装置22のそれぞれに当該計測値が送られている。
【0099】
排水ポンプ制御装置46は、貯留部水質センサ50から送られてくる所定水質の計測値に基づいて洗浄水貯留部26内の洗浄水の所定の水質の状態を推測し、当該推測値に基づいて当該所定の水質を略一定(所定値)とするために必要とされる洗浄水排出管32を流れる洗浄水の流量を演算して、洗浄水排出管32を流れる流量を調節している。
【0100】
一方、熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、貯留部水質センサ50から送られてくる所定水質の計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。このようにして、廃棄物及び熱分解ガスから直接発生する酸・塩基等或いはその前駆物質が、適量だけ発生するように調整され、これらの物質(成分)が過剰に発生してしまうことを防止している。
【0101】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、貯留部水質センサ50が上述の排水ポンプ制御用センサ及び酸・塩基制御用センサとして機能させられるので、排水ポンプ制御用センサ及び酸・塩基制御用センサを別体として設ける必要がない。このため、廃棄物処理システムを簡素な構成とすることができる。
【0102】
第9の実施の形態
図9は、本発明の第9の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0103】
本実施の形態の廃棄物処理システムには、pH調整用薬剤が貯留されているpH調整用薬剤貯留部52が設けられている。当該pH調整用薬剤貯留部52とガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26とは、薬剤注入ポンプ機構54が取り付けられた薬剤搬送管56によって連結されている。
【0104】
酸・塩基制御用センサ36は、薬剤搬送管56に取り付けられており、薬剤注入ポンプ機構54の前段に配置されている。当該酸・塩基制御用センサ36は薬剤流量センサであって、薬剤搬送管56を流れるpH調整用薬剤の流量、すなわち洗浄水貯留部26に供給されるpH調整用薬剤の供給量を計測するようになっている。そして、当該計測値は、酸・塩基制御用センサ36から熱分解制御装置20及び改質制御装置22のそれぞれに送られるようになっている。
【0105】
一方、洗浄水貯留部26には、洗浄水貯留部26に貯留された洗浄水のpHを計測する薬剤注入ポンプ制御用センサ(pHセンサ)58が取り付けられている。当該薬剤注入ポンプ制御用センサ58には薬剤注入ポンプ制御装置60が接続されている。
【0106】
薬剤注入ポンプ制御装置60は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58の計測値に基づいて、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水のpHを略一定(所定値)とするために必要とされるpH調整用薬剤の供給量を演算し、当該演算値に基づいて薬剤注入ポンプ機構54による洗浄水貯留部26内の洗浄水のpH調整(洗浄水に対するpH調整用薬剤の供給量)を制御するようになっている。
【0107】
なお、本実施の形態では、pH調整用薬剤貯留部52、薬剤注入ポンプ機構54、薬剤搬送管56、薬剤注入ポンプ制御用センサ58、及び薬剤注入ポンプ制御装置60を含んで、本発明のpH調整機構が構成されている。
【0108】
他の構成は第3の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0109】
ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58によってpHが時々刻々と計測され、当該計測値は薬剤注入ポンプ制御装置60に送られている。
【0110】
薬剤注入ポンプ制御装置60は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58から送られてくる洗浄水のpH計測値に基づいて、pH調整用薬剤の供給量を演算して、当該演算値に基づいて薬剤注入ポンプ機構54を制御している。これにより、洗浄水貯留部26に貯留部に貯留されている洗浄水のpHが変動した場合であっても、当該pH変動に応じたpH調整用薬剤が洗浄水貯留部26に供給(注入)されて、当該洗浄水のpHは略一定(所定値)に保たれることとなる。
【0111】
一方、薬剤搬送管56内を流れるpH調整用薬剤の流量(洗浄水貯留部26へのpH調整用薬剤の供給量)が酸・塩基制御用センサ36によって時々刻々と計測され、当該計測値が熱分解制御装置20及び改質制御装置22に送られている。
【0112】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、酸・塩基制御用センサ36から送られてくるpH調整用薬剤の供給量の計測値に基づいて、洗浄水の有する酸と塩基のアンバランスを推測すると共に、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。
そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。
【0113】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、ガス洗浄機構18における洗浄水のpHに応じてpH調整用薬剤が供給され、当該洗浄水のpHを一定に保つことができる。このため、洗浄水の酸・塩基のバランスが適切に保たれ、ガス洗浄機構18では当該洗浄水によって熱分解ガス中の酸・塩基等の溶解、吸収を効果的に行うことができる。また、ガス洗浄機構18(洗浄水貯留部26)に供給されるpH調整用薬剤の供給量に応じて、熱分解機構12における廃棄物の熱分解及び改質機構16における熱分解ガスの改質が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量を適切に調整することができる。
【0114】
第10の実施の形態
図10は、本発明の第10の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0115】
本実施の形態の廃棄物処理システムには、pH調整用薬剤が貯留されているpH調整用薬剤貯留部52が設けられている。当該pH調整用薬剤貯留部52とガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26とは、薬剤注入ポンプ機構54が取り付けられた薬剤搬送管56によって連結されている。なお、薬剤注入ポンプ機構54は、薬剤注入ポンプ制御装置60を有しており、当該薬剤注入ポンプ制御装置60に制御されるようになっている。
【0116】
そして、洗浄水貯留部26に取り付けられた排水ポンプ制御用センサ48及び薬剤注入ポンプ制御用センサ58が、上述の酸・塩基制御用センサとしても機能するようになっている。
【0117】
すなわち、排水ポンプ制御用センサ48は、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の所定の水質の状態を計測し、当該計測値を排水ポンプ制御装置46に送ると共に、熱分解制御装置20及び改質制御装置22にも送るようになっている。
【0118】
当該排水ポンプ制御用センサ48には種々のタイプの水質センサを使用することが可能であり、例えば(i)イオンクロマトグラフィーのように目的とする成分(酸・塩基等)を直接的に計測するタイプ、(ii)電気伝導度や沸点など塩濃度と関連する成分を計測することによって、塩濃度を間接的に計測するタイプ、(iii)pH計のように酸と塩基のアンバランスを計測するタイプ、等、必要に応じて各種の機器類を利用することができる。
【0119】
薬剤注入ポンプ制御用センサ58は、pHセンサであって、ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26に貯留された洗浄水のpHを計測し、当該計測値を薬剤注入ポンプ制御装置60に送ると共に、熱分解制御装置20及び改質制御装置22にも送るようになっている。
【0120】
薬剤注入ポンプ制御装置60は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58の計測値に基づいて、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水のpHを略一定(所定値)とするために必要とされるpH調整用薬剤の注入量を演算し、当該演算値に基づいて薬剤注入ポンプ機構54による洗浄水貯留部26内の洗浄水のpH調整(洗浄水に対するpH調整用薬剤の注入量)を制御するようになっている。
【0121】
熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、排水ポンプ制御用センサ48の所定水質の計測値及び薬剤注入制御用センサのpH計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測するようになっている。そして熱分解制御装置20は、当該推測に基づいて、熱分解機構12で適切な量の酸・塩基等を生じさせための要素(本実施の形態では、廃棄物に対する加熱熱量)を演算し、他方、改質制御装置22は、当該推測に基づいて、改質機構16で適切な量の酸・塩基等を生じさせるための要素(本実施の形態では、熱分解ガスに対する加熱熱量)を演算するようになっている。そして、これらの演算値に基づいて、熱分解制御装置20は熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量を調整すると共に、改質制御装置22は改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量を調整するようになっている。
【0122】
他の構成は第8の実施の形態と略同一である。第8の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0123】
ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58によってpHが時々刻々と計測され、当該計測値は薬剤注入ポンプ制御装置60、熱分解制御装置20、及び改質制御装置22に送られている。
【0124】
薬剤注入ポンプ制御装置60は、薬剤注入ポンプ制御用センサ58から送られてくる洗浄水のpH計測値に基づいて、pH調整用薬剤の注入量を演算して、当該演算値に基づいて薬剤注入ポンプ機構54を制御している。これにより、洗浄水貯留部26に貯留部に貯留されている洗浄水のpHが変動した場合であっても、当該pH変動に応じたpH調整用薬剤が洗浄水貯留部26に注入されて、当該洗浄水のpHは略一定(所定値)に保たれることとなる。
【0125】
また、洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、排水ポンプ制御用センサ48によって所定の水質が時々刻々と計測され、当該計測値は排水ポンプ制御装置46、熱分解制御装置20、及び改質制御装置22に送られている。
【0126】
排水ポンプ制御装置46は、排水ポンプ制御用センサ48から送られてくる所定水質の計測値に基づいて洗浄水貯留部26内の洗浄水の所定の水質の状態を推測し、当該推測値に基づいて当該所定の水質を略一定(所定値)とするために必要とされる洗浄水排出管32を流れる洗浄水の流量を演算して、洗浄水排出管32を流れる流量を調節している。
【0127】
一方、熱分解制御装置20及び改質制御装置22は、薬剤注入制御用センサ及び排水ポンプ制御用センサ48から送られてくる各計測値に基づいて、熱分解機構12、改質機構16、及びガス洗浄機構18において発生する酸・塩基等の発生量あるいは発生量変化量を推測し、当該推測に基づいて熱分解機構12における廃棄物に対する適切な加熱熱量、或いは改質機構16における熱分解ガス対する適切な加熱熱量を演算する。そして当該演算値に基づいて、熱分解機構12における廃棄物に対する加熱熱量が調整されて廃棄物の熱分解が制御されると共に、改質機構16における熱分解ガスに対する加熱熱量が調整されて熱分解ガスの改質が制御される。
【0128】
以上説明したように、本実施の形態における廃棄物処理システムでは、洗浄水のpHに応じてガス洗浄機構18にpH調整用薬剤が注入され、洗浄水のpHを一定に保たれ、また、ガス洗浄機構18における洗浄水の所定の水質の状体に応じてガス洗浄機構18の系内(洗浄水貯留部26)から系外への排出量が調整されている。更に、ガス洗浄機構18における洗浄水のpH及び所定の水質の状態に応じて、熱分解機構12における廃棄物の熱分解及び改質機構16における熱分解ガスの改質が制御され、当該廃棄物処理システムで発生する酸・塩基等の発生量を適切に調整することができる。
【0129】
第11の実施の形態
図11は、本発明の第11の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0130】
本実施の形態の廃棄物処理システムは、酸・塩基制御用センサ36が設けられる代わりに、ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26に洗浄水排出管32を介して分離機構62が接続されている。分離機構62には清浄成分搬送管64と濃縮成分搬送管66とが設けられており、分離機構62の後段には清浄成分搬送管64を介して酸化分解機構68が設けられている。そして、酸化分解機構68には清浄成分排出管70が取り付けられており、この清浄成分排出管70は当該廃棄物処理システムの系外へと延びている。
【0131】
分離機構62は、膜分離方式を採用しており、ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と、相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分と、に膜分離するようになっている。膜分離された清浄成分は、清浄成分搬送管64を通って酸化分解機構68に送られるようになっており、膜分離された濃縮成分は、濃縮成分搬送管66を通って廃棄物処理システムの系外に設けられた処理施設等に送られるようになっている。なお、膜分離方式では、例えばRO膜を好適に使用することができる。
【0132】
酸化分解機構68は、分離機構62で分離された清浄成分に対して酸化分解処理を施すようになっている。より具体的には、酸化分解機構68は、オゾンや他の薬剤(例えば塩素や次亜塩素酸)を利用して清浄成分に対し酸化分解処理を施すようになっている。
【0133】
他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0134】
洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水は、洗浄水順送管28を通って洗浄水噴霧部24に供給され、洗浄水噴霧部24で噴霧され熱分解ガスの含有する可溶性の酸・塩基等を溶解・吸収した後に、洗浄水返送管30を通って洗浄水貯留部26に返送される。このようにして洗浄水貯留部26に貯留されている洗浄水の一部は、洗浄水排出管32を介して分離機構62へと送られる。
【0135】
分離機構62は、送られてきた洗浄水から酸や塩基あるいは炭化水素等の塩成分を取り除くために、洗浄水を膜分離する(分離工程)。すなわち、分離機構62に送られてきた洗浄水は、塩成分を比較的多量に含んでいる濃縮成分と、当該塩成分を比較的少量しか含んでいない清浄成分と、に膜分離される。これにより、塩成分が効果的に除去された清浄成分が精製される。
【0136】
そして、分離機構62において分離された濃縮成分は、濃縮成分搬送管66を通って当該廃棄物処理システムの系外へ送られ、所定の処理施設において無害化処理等が施されることとなる。一方、分離機構62において分離された清浄成分は、清浄成分搬送管64を通って酸化分解機構68へ送られる。
【0137】
酸化分解機構68に送られてきた清浄成分は酸化分解処理が施され、当該清浄成分の含有する例えば炭化水素、アンモニア、有機物等のような還元性物質が酸化され、当該清浄成分は無害化される(酸化分解工程)。特に膜分離方式を採用している本実施の形態の分離機構62は、一般的に、アンモニア等の低分子量物質あるいは電離しにくい物質の分離能力が比較的低い。このため、分離機構62で分離された清浄成分にこれらの物質が混入していることがあるが、本実施の形態の廃棄物処理システムによれば、分離機構62で除去することができなかったこれらの物質(成分)が、酸化分解機構68において清浄成分から除去される。
【0138】
このようにして酸化分解機構68で酸化分解処理が施された清浄成分は、清浄成分排出管70を通って廃棄物処理システムの系外に排出され、回収されて再利用されたり放流等されたりすることとなる。
【0139】
以上説明したように、本実施の形態の廃棄物処理システムによれば、分離機構62(分離機構)で除去することができなかった成分が清浄成分に混入してしまったような場合であっても、酸化分解機構68においてこれらの成分が酸化分解除去される。このようにして、被処理物を熱分解することによって生じて洗浄水に溶解した酸・塩基等の不要成分が、酸化分解機構68において除去され、不要成分が廃棄物処理システム内に残存してしまうことを防いでいる。
【0140】
次に、本実施の形態の一変形例について説明する。
【0141】
分離機構62は膜分離方式の代わりに蒸留分離方式を採用してもよい。分離機構62は、ガス洗浄機構18の洗浄水貯留部26から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と、相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分と、に蒸留分離するようになっている。蒸留分離された清浄成分は、清浄成分搬送管64を通って酸化分解機構68に送られるようになっており、蒸留分離された濃縮成分は、濃縮成分搬送管66を通って廃棄物処理システムの系外に設けられた処理施設等に送られるようになっている。
【0142】
本変形例においても、分離機構62で分離することができず清浄成分に混入してしまった還元性物質(例えば炭化水素やアンモニア等)等は、酸化分解機構68において酸化分解され清浄成分から除去される。特に蒸留分離方式を採用している本変形例の分離機構62は、一般的に、アンモニアや炭化水素のような程沸点物質の分離能力が比較的低い。このため、分離機構62で分離された清浄成分にこれらの物質が混入していることがあるが、本実施の形態の廃棄物処理システムによれば、分離機構62で除去することができなかったこれらの物質(成分)が、酸化分解機構68において清浄成分から除去される。従って、本変形例においても、より無害化された状態の清浄成分を得ることができる。
【0143】
第12の実施の形態
図12は、本発明の第12の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0144】
本実施の形態では、酸化分解機構68において酸化分解処理が施された清浄成分が排出される清浄成分排出管70に酸化分解機構用センサ72が取り付けられている。酸化分解機構用センサ72にはフィードバック式酸化分解制御装置74が接続されており、当該フィードバック式酸化分解制御装置74には酸化分解機構68が接続されている。
【0145】
酸化分解機構用センサ72は、アンモニア等の還元性物質の濃度を計測する還元性物質濃度計であって、清浄成分排出管70内を流れる清浄成分すなわち酸化分解機構68において酸化分解処理が施された清浄成分の還元性物質濃度を計測するようになっている。そして、当該計測値はフィードバック式酸化分解制御装置74に送られるようになっている。
【0146】
フィードバック式酸化分解制御装置74は、送られてきた酸化分解機構用センサ72の計測値に基づいて酸化分解機構68を制御して、酸化分解機構68における清浄成分に対する酸化分解処理を調整するようになっている。
【0147】
他の構成は第11の実施の形態と略同一である。第11の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0148】
分離機構62(分離機構)において膜分離された清浄成分は、酸化分解機構68に送られて酸化分解処理が施された後に、清浄成分排出管70を通って当該廃棄物処理システムの系外へと排出される。
【0149】
この時、酸化分解機構68において酸化分解処理が施され清浄成分排出管70を流れる清浄成分の含有するアンモニア等の還元性物質の濃度が、酸化分解機構用センサ72(還元性物質濃度計)によって時々刻々と計測される(酸化分解計測工程)。そして当該計測値は、酸化分解機構用センサ72からフィードバック式酸化分解制御装置74に送られる。そして、フィードバック式酸化分解制御装置74は、送られてきた酸化分解機構用センサ72の計測値に基づいて、酸化分解機構を制御する。
【0150】
清浄成分排出管70を流れる清浄成分は、酸化分解機構68において酸化分解処理が施されているので、アンモニア等の還元性物質を含まない、或いは所定の濃度以下となっていることが理想的な状態である。従って、フィードバック式酸化分解制御装置74は、酸化分解機構用センサ72によって計測された還元性物質濃度が所定の濃度よりも高い場合には、酸化分解機構68において更なる酸化分解処理が施されるように、また、酸化分解機構用センサ72によって計測された還元性物質濃度が所定の濃度以下の場合には、酸化分解機構68における酸化分解処理が抑制されるように、酸化分解機構68を制御して酸化分解機構68における清浄成分に対する酸化分解処理を調整する。これにより、酸化分解機構68では清浄成分に対して更に適切な酸化分解処理が施されることとなり、無害化された清浄成分をより確実に得ることができる。
【0151】
次に、本実施の形態の一変形例について説明する。
【0152】
酸化分解機構用センサ72は、還元性物質濃度計に限定されるものではなく、酸化分解機構68において酸化分解処理の際に利用される物質(成分)の濃度や量を測定するようなものであってもよい。
【0153】
例えば、酸化分解機構68でオゾンが利用されて酸化分解処理が行われる場合には、清浄成分に混入しているオゾンの濃度(残留オゾン濃度)を計測するオゾン濃度計を、酸化分解機構用センサ72として用いることができる。また、酸化分解機構68で薬剤が利用されて酸化分解処理が行われる場合には、清浄成分に混入している当該薬剤の量(残留薬剤量)を計測する残留薬剤計測計を、酸化分解機構用センサ72として用いることができる。
【0154】
そして、酸化分解機構用センサ72のこれらの計測値は、フィードバック式酸化分解制御装置74に送られるようになっている。
【0155】
酸化分解機構68において酸化分解処理が施されている場合には、酸化分解機構68で利用されるオゾンや薬剤等は酸化分解処理で消費される。このため、酸化分解機構68において適切な酸化分解処理が清浄成分に施されている場合には、清浄成分排出管70を流れる清浄成分は、当該酸化分解処理に利用されたオゾンや薬剤を含まない、或いは所定の濃度、量以下となっていることが理想的である。従って、酸化分解機構用センサ72によって計測されたオゾン濃度や残留薬剤量が高い場合には、酸化分解機構68においてオゾンや薬剤が過剰に投入されていると推測されるので、フィードバック式酸化分解制御装置74は、酸化分解処理が抑制されるように酸化分解機構68を制御する。他方、酸化分解機構用センサ72によって計測されたオゾン濃度や残留薬剤量が0の場合(すなわち全く計測されなかった場合)には、酸化分解機構68においてオゾンや薬剤の投入量が不足している可能性があるので、フィードバック式酸化分解制御装置74は、清浄成分に対して酸化分解処理が更に行われるように酸化分解機構68を制御する。
【0156】
本変形例においても、清浄成分に対して適切な酸化分解処理を施すことができ、無害化された清浄成分をより確実に獲得することができるようになっている。
【0157】
第13の実施の形態
図13は、本発明の第13の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【0158】
本実施の形態では、酸化分解機構用センサ72が、清浄成分排出管70に取り付けられる代わりに、分離機構62(分離機構)と酸化分解機構68との間に設けられた清浄成分搬送管64に取り付けられている。
【0159】
そして、フィードバック式酸化分解制御装置74の代わりにフィードフォーワード式酸化分解制御装置76が設けられ、当該フィードフォーワード式酸化分解制御装置76には、酸化分解機構用センサ72が接続されると共に酸化分解機構68が接続されている。
【0160】
酸化分解機構用センサ72は、清浄成分搬送管64を流れる清浄成分、すなわち分離機構62において分離された清浄成分の還元性物質濃度を計測するようになっている。そして、当該計測値はフィードフォーワード式酸化分解制御装置76に送られるようになっている。
【0161】
フィードフォーワード式酸化分解制御装置76は、送られてきた酸化分解機構用センサ72の計測値に基づいて、酸化分解機構68を制御するようになっている。
【0162】
他の構成は第12の実施の形態と略同一である。第12の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0163】
分離機構62において膜分離され清浄成分搬送管64を流れる清浄成分の含有する還元性物質の濃度が、酸化分解機構用センサ72(還元性物質濃度計)によって時々刻々と計測され、当該計測値は、酸化分解機構用センサ72からフィードフォーワード式酸化分解制御装置76に送られる(分離計測工程)。
【0164】
フィードフォーワード式酸化分解制御装置76は、送られてきた酸化分解機構用センサ72の計測値に基づいて酸化分解機構68を制御し、酸化分解機構68における清浄成分に対する酸化分解処理を調整している。これにより、酸化分解機構68では清浄成分に対して更に適切な酸化分解処理が施されることとなり、無害化された清浄成分をより確実に獲得することができる。
【0165】
なお本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更等が加えられたものも本発明の範囲内に含まれうる。従って、各実施の形態が組み合わされたもの、各種の設計変更等が加えられたもの、改質機構16とガス洗浄機構18との間に熱分解ガス冷却機構や集塵機構が設けられたもの、等も本発明の範囲内に含まれうる。
【0166】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、熱分解ガスを洗浄する洗浄水に関連する所定の水質に基づいて、熱分解機構等が制御装置によって制御されるので、被処理物処理システムにおいて酸・塩基等の不要成分が過剰に発生してしまうことを防ぐことができる。これにより、当該不要成分が廃棄物処理システム内に残存してしまうことを効果的に防止することができる。
【0167】
また、分離機構(分離工程)で分離された清浄成分に対して酸化分解機構(酸化分解工程)で酸化分解処理を施すことにより、被処理物の熱分解によって生じた不要成分であって洗浄水に溶解した不要成分を当該洗浄水から除去することができる。これにより、当該不要成分が廃棄物処理システム内に残存してしまうことを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図9】本発明の第9の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図10】本発明の第10の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図11】本発明の第11の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図12】本発明の第12の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図13】本発明の第13の実施の形態を示す図であって、廃棄物処理システムの全体の構成を示す概略図である。
【図14】従来の廃棄物処理システムの一例を示す概略図である。
【図15】従来の廃棄物処理システムの一例を示す概略図である。
【図16】従来の廃棄物処理システムの一例を示す概略図である。
【図17】従来の廃棄物処理システムの一例を示す概略図である。
【図18】従来の廃棄物処理システムの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 廃棄物搬送管
12 熱分解機構
14 ガス搬送管
16 改質機構
18 ガス洗浄機構
20 熱分解制御装置
22 改質制御装置
24 洗浄水噴霧部
26 洗浄水貯留部
28 洗浄水順送管
30 洗浄水返送管
32 洗浄水排出管
34 洗浄水供給管
36 酸・塩基制御用センサ
38 蒸発器
40 蒸気排出管
42 水液排出管
44 排水ポンプ機構
46 排水ポンプ制御装置
48 排水ポンプ制御用センサ
50 貯留部水質センサ
52 pH調整用薬剤貯留部
54 薬剤注入ポンプ機構
56 薬剤搬送管
58 薬剤注入ポンプ制御用センサ
60 薬剤注入ポンプ制御装置
62 膜分離機構
64 清浄成分搬送管
66 濃縮成分搬送管
68 酸化分解機構
70 清浄成分排出管
72 酸化分解機構用センサ
74 フィードバック式酸化分解制御装置
76 フィードフォーワード式酸化分解制御装置

Claims (17)

  1. 被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせて後段に送る熱分解機構と、
    熱分解機構の後段に設けられ、送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄機構と、
    前記ガス洗浄機構における洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質センサと、
    前記水質センサの計測値に基づいて前記熱分解機構を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする被処理物処理システム。
  2. 前記熱分解機構と前記ガス洗浄機構との間に設けられ、送られてくる熱分解ガスを改質して後段に送る改質機構を更に備え、
    前記制御装置は、前記水質センサの計測値に基づいて前記熱分解機構及び前記ガス洗浄機構のうち少なくともいずれか一方を制御するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の被処理物処理システム。
  3. 前記水質センサによって計測される洗浄水に関連する所定の水質は、当該洗浄水の電気伝導度、沸点、及びpHのうち少なくとも1以上の要素を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  4. 前記ガス洗浄機構は、洗浄水の所定水質の状態に応じて、当該洗浄水の一部を前記ガス洗浄機構の系外に排出すると共に、系外に排出された洗浄水の排出量と同量の新たな洗浄水を前記ガス洗浄機構の系内に供給するようになっており、
    前記水質センサによって計測される洗浄水に関連する所定の水質は、前記ガス洗浄機構の系外に排出される洗浄水の排出量及び前記ガス洗浄機構の系内に供給される新たな洗浄水の供給量のうち少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  5. 前記ガス洗浄機構における洗浄水のpHを計測するpHセンサを具備し、前記pHセンサの計測値に基づいてpH調整用薬剤を当該洗浄水に供給して当該洗浄水のpHを調整するためのpH調整機構を更に備え、
    前記水質センサによって計測される洗浄水に関連する所定の水質は、前記pH調整機構によって前記ガス洗浄機構の洗浄水に供給されたpH調整用薬剤の供給量を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  6. 熱分解機構は、制御装置によって、熱分解機構の被処理物に対する加熱熱量、熱分解機構内の温度分布、被処理物の熱分解機構内における滞在時間、被処理物の熱分解機構への供給量、及び熱分解機構における被処理物の熱分解を調整するための添加剤の供給量、のうち少なくともいずれか1以上の要素が調整されることにより制御可能となっており、
    改質機構は、制御装置によって、改質機構の熱分解ガスに対する加熱熱量、改質機構の熱分解ガスを改質させるために供給される酸化剤の供給量、当該酸化剤の種類、改質機構内の温度分布、熱分解ガスの改質機構内における滞在時間、及び改質機構における熱分解ガスの改質を調整するための添加剤の供給量のうち少なくともいずれか1以上の要素が調整されることにより制御可能となっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  7. 被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解機構と、
    前記熱分解機構から送られてくる熱分解ガスを加熱して改質させる改質機構と、
    前記改質機構から送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄機構と、
    前記ガス洗浄機構から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分とに分離する分離機構と、
    前記分離機構で分離された清浄成分に対して酸化分解処理を施す酸化分解機構と、を備えたことを特徴とする被処理物処理システム。
  8. 前記分離機構は、膜分離方式を採用している特徴とする請求項7に記載の被処理物処理システム。
  9. 前記分離機構は、蒸留分離方式を採用している特徴とする請求項7に記載の被処理物処理システム。
  10. 前記分離機構と前記酸化分解機構との間に設けられ、前記分離機構において分離された清浄成分の所定の水質を計測する分離計測装置と、
    前記分離計測装置の計測値に基づいて前記酸化分解機構を制御するフィードフォーワード式酸化分解制御装置と、を更に備えたことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  11. 前記酸化分解機構において酸化分解処理が施された清浄成分の所定の水質を計測する酸化分解計測装置と、
    前記酸化分解計測装置の計測値に基づいて前記酸化分解機構を制御するフィードバック式酸化分解制御装置と、を更に備えたことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の被処理物処理システム。
  12. 被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、
    前記熱分解工程において生じた熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、
    前記ガス洗浄工程において熱分解ガスを洗浄した洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質計測工程と、を備え、
    前記熱分解工程では、前記水質計測工程における洗浄水に関連する所定の水質の計測値に基づいて、被処理物の熱分解が調整されていることを特徴とする被処理物処理方法。
  13. 被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、
    前記熱分解工程で生じた熱分解ガスを改質する改質工程と、
    前記改質工程で改質された熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、
    前記ガス洗浄工程において熱分解ガスを洗浄した洗浄水に関連する所定の水質を計測する水質計測工程と、を備え
    前記熱分解工程における被処理物の熱分解、および前記改質工程における熱分解ガスの改質、のうち少なくともいずれか一方は、前記水質計測工程における洗浄水に関連する所定の水質の計測値に基づいて調整されていることを特徴とする被処理物処理方法。
  14. 前記水質計測工程において計測される洗浄水に関連する所定の水質は、当該洗浄水の電気伝導度、沸点、及びpHのうち少なくとも1以上の要素を含むことを特徴とする請求項12又は13のいずれかに記載の被処理物処理方法。
  15. 被処理物を加熱して熱分解させることにより熱分解ガスを生じさせる熱分解工程と、
    前記熱分解工程から送られてくる熱分解ガスを加熱して改質させる改質工程と、
    前記改質工程から送られてくる熱分解ガスを洗浄水によって洗浄するガス洗浄工程と、
    前記ガス洗浄工程から送られてくる洗浄水を、相対的に多量の塩成分を含有する濃縮成分と相対的に少量の塩成分を含有する清浄成分とに分離する分離工程と、
    前記分離工程で分離された清浄成分に対して酸化分解処理を施す酸化分解工程と、を備えたことを特徴とする被処理物処理方法。
  16. 前記分離工程と前記酸化分解工程との間に設けられ、前記分離工程において分離された清浄成分の所定の水質を計測する分離計測工程を更に備え、
    前記酸化分解工程における清浄成分に対する酸化分解処理は、前記分離計測工程における計測値に基づいてフィードフォーワード的に調整されていることを特徴とする請求項15に記載の被処理物処理方法。
  17. 前記酸化分解工程において酸化分解処理が施された清浄成分の所定の水質を計測する酸化分解計測工程を更に備え、
    前記酸化分解工程における清浄成分に対する酸化分解処理は、前記酸化分解計測工程における計測値に基づいてフィードバック的に調整されていることを特徴とする請求項15又は16のいずれかに記載の被処理物処理方法。
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