JP2004247288A - 密閉型ニッケル水素蓄電池とその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高率放電特性及び充放電サイクル特性に優れた密閉型ニッケル水素蓄電池を提供する。
【解決手段】水素吸蔵合金粉末の表面にニッケルリッチ層を50nm〜400nmの厚さで配し、かつ、該合金粉末の表面に連通する亀裂の表面にニッケルリッチ層を配すること、さらに好ましくは、該合金粉末の質量飽和磁化を2.5〜9emu/gとし、有磁性ニッケル含有量を水素吸蔵合金粉末1g当たり0.5〜1.9ミリモル(mmol)とすることを特徴とする。水素吸蔵合金粉末に水素吸蔵工程、アルカリ処理工程、生成物除去工程、水素脱離工程、空気による部分酸化工程を施して得た合金粉末を使用して、上記特性の電池が得られる。Er,Y,Ybを含む耐食性の水素吸蔵合金に適用して有効である。

Description

本発明は、ニッケル水素蓄電池とその製造方法に関し、さらに詳しくはその負極の高率放電特性の向上に関する。
近年、電気自動車、電動工具を始めとする大電流放電が必要な電動機器が急速に増加する傾向にある。これらの機器の電源として、密閉型ニッケル水素蓄電池はニッケルカドミウム蓄電池や鉛蓄電池等よりも単位体積および単位質量当たりのエネルギが高い上、環境にクリーンな電源として最近特に注目されている。また、ニッケル水素蓄電池は、過充電時に正極で発生する酸素を水素吸蔵合金を含有する負極で吸収する事が可能であるため、充電制御方式がリチウムイオン電池に比べて単純でよく、充電回路も簡単になる利点を有している。
しかしながら、水素吸蔵合金は合金表面での電荷移動が遅いため、ニッケルカドミウム電池に比較して高率放電特性が劣るという欠点を有していた。また、水素を吸蔵脱離する希土類元素と、ニッケルと他の遷移金属元素とを主成分として構成された水素吸蔵合金は、そのまま電極に用いた場合、充分な放電特性を発揮するまでの初期の活性化に時間がかかり、数十回から場合によっては数百回の活性化のための充放電が必要となっている。
これらの問題点のうち、水素吸蔵合金の活性化の遅い点を解決するため、その表面処理法について多くの提案がなされている。特許文献1には、pH値が0.5〜3.5の酸性水溶液により表面処理を行う方法が開示されている。この方法を用いると、酸処理により、水素吸蔵合金の活性度が向上するが、その効果は大きくない。これは、酸によって希土類元素を溶出させ、表面に前記水素吸蔵合金の母層成分中よりもNiの含有比率が大きい層(以下Niリッチ層と記載する)を生成させることができるが、Niそのものも酸により溶解するため、生成されたNiが溶出し、Niリッチ層を厚く保っておくことが出来ないからである。
特開平7−73878号公報(ページ3、段落[0011])
特許文献2には、90℃以上で、水酸化ナトリウムを30〜80重量%含む水溶液に浸漬する方法が開示されている。このようなアルカリ水溶液による処理方法を用いると、水素吸蔵合金の活性度が向上するが、粒径の大きい合金を用いた場合、この処理を施しても、その効果は大きくない。これは、粒径の大きい合金を用いた場合、その比表面積が小さいため、合金に占めるNiリッチ層を確保するには、粒径の小さいものより、より多くの厚さを必要とする。ところが、アルカリ処理においてNiリッチ層が一定以上形成されるとNiリッチ層の形成速度が低下する為、反応場として働くNiリッチ層を充分形成することが出来ないことになる。また、アルカリによって希土類の水酸化物などが生成し、合金表面を覆ってしまい、導電性を低下させ、高率放電を低下させる。
特開2002−256301号公報(ページ3、[段落0009])
特許文献3や特許文献4には、Niを主成分とする層の厚さが50〜200nmであって、アルカリ溶液に浸漬した後、希薄な酸溶液に浸漬する製造方法や、アルカリ性水溶液処理後、水素吸蔵合金粉末を酸性水溶液で処理するする方法が開示されている。このようなアルカリ水溶液による処理の後、酸処理を施す方法を用いると、前記アルカリ処理時の希土類水酸化物は除去されるものの、アルカリ処理のみを行った場合と同様に粒径の大きい合金を用いた場合、その効果は大きくない。また、特許文献5には水素吸蔵合金粒子の表面および亀裂の内部に、例えば無電解メッキによりニッケル被覆層を設けることが提案されている。本発明に係るニッケルリッチ層が水素吸蔵合金を構成するニッケル以外の元素、例えば希土類元素やコバルト等の遷移金属元素を含有するのに対して、特許文献5に記載のニッケル被覆層は、純ニッケルあるいは少量のPを含むものであり、組成が前記ニッケルリッチ層とは異なる。また、特許文献5に記載のニッケル被覆層は、水素吸蔵合金のアルカリ電解液中への溶出を防ぐ効果を奏するものであり、本発明に係るニッケルリッチ層のように、ニッケル水素蓄電池の高率放電性能向上に寄与するものではない。
特開平9−7591号公報(ページ3、段落[0017〜0018]) 特開平9−171821号公報(ページ2、段落[0007]) 特開2002−309327号公報(ページ3、段落[0011〜0 013])
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、第1の目的は、高率充放電性能及び充放電サイクル性能に優れた密閉型ニッケル水素蓄電池を提供することであり、第2の目的は、そのような密閉型蓄電池を容易、かつ安価に製造する方法を提供することである。第3の目的は、高率充放電特性に優れた水素吸蔵合金粉末であって、空気に触れても発火の虞がなく不活性化することを抑制された水素吸蔵合金粉末を提供することである。
上記の課題を達成するために、本発明者らは鋭意検討の結果、水素吸蔵合金の表層と内部にNiリッチ層を特定の厚みで配置し、質量飽和磁化の値を特定のものとすることにより、驚くべきことに、優れた高率放電特性とサイクル寿命特性を備える電池が得られることを見出し、本発明に至った。ここに、質量飽和磁化は試料である水素吸蔵合金の粉末0.3グラムを精秤し、サンプルホルダーに充填して(株)理研電子製、振動試料型磁力計(モデルBHV−30)を用いて5kエルステッドの磁場をかけて測定した値とする。
本発明に係る水素吸蔵合金の処理方法においては、後記のように、合金に水素を吸蔵させて合金に合金表面に連通する亀裂を発生させた後に、好ましくは高温のNaOH水溶液に合金を浸漬処理する。該処理を行うことによって、合金の表面に厚さが50〜400nmのNiリッチ層を形成させることができ、さらに前記亀裂を生じさせたことによって新たに生成した合金表面(以下亀裂の表面と記述する)にNiリッチ層を形成させることができる。水素吸蔵合金を前記処理方法による処理をせずに電池に組み込み充放電を行った場合にも水素吸蔵合金に亀裂が発生する。しかし、処理をしてない合金の場合は前記処理を施した合金のように大きい厚さを有するNiリッチ層が形成されない。さらに、本発明のように高率放電性能向上において顕著な効果を奏しない。
また、本発明に係る水素吸蔵合金の処理方法においては、後期のように水素吸蔵合金を特定の処理液を用いて処理し、特定の方法によって水素離脱させることが好ましい。このことによって、簡便にかつ安価にNiリッチ層を形成させることができる。具体的には、特定の処理液を用いて処理することにより、短時間でNiリッチ層を形成させることができ、処理工程において生成した希土類の水酸化物を容易に取り除くことができる。また、水素離脱に際して高価な過酸化水素の使用料を大幅に低減させることができる。さらに、処理の最終工程において水素吸蔵合金を特定温度にて部分酸化させる。このことによって、処理後の水素吸蔵合金粉末が空気に触れても発火する虞をなくすことができ、かつ、水素吸蔵合金が不活性化するのを抑制することができる。
上記の課題を達成するための本発明の手段は以下の通りである。ただし、作用機構については尚推定を含む部分があり、その作用機構の正否は、本発明を制限するものではない。
(1)本発明は、ニッケル酸化物を活物質とする正極と、水素を吸蔵脱離する希土類元素とニッケルと遷移金属元素を主成分として構成された水素吸蔵合金粉末からなる負極と、アルカリ金属水溶液を主成分とする電解液とで構成されるニッケル水素蓄電池において、前記水素吸蔵合金粉末の表面に厚さが50nm以上400nm以下のNiリッチ層を配し、さらに、水素吸蔵合金粉末の表面に連通した亀裂の表面にNiリッチ層を配したことを特徴とする密閉型ニッケル水素蓄電池である。
(2)前記水素吸蔵合金粉末として、好ましくは質量飽和磁化が2.5〜9emu/gである水素吸蔵合金を適用した前記(1)の密閉型ニッケル水素蓄電池である。
(3)前記水素吸蔵合金粉末が、水素吸蔵合金粉末1g当たり0.5〜1.9ミリモル(mmol)の有磁性ニッケルを含有することを特徴とする前記(1)または(2)の密閉型ニッケル水素蓄電池である。
(4)前記水素吸蔵合金の亀裂が、合金への水素吸蔵によって発生させたものであり、亀裂を発生させた水素吸蔵合金粉末をアルカリ性水溶液で処理することによって、前記ニッケルリッチ層を形成させたものであることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池である。
(5)前記水素吸蔵合金がエルビウム、イットリウム、イッテルビウムよりなる群から選ばれる1種または2種以上の金属を含有することを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池である。
(6)前記希土類元素とニッケルと遷移金属元素を主成分として構成された水素吸蔵合金粉末に水素を吸蔵せしめ亀裂を発生させる第1工程と、アルカリ性水溶液にて合金表面と合金内部の微細な亀裂部分を処理する第2工程と、該処理によって発生した希土類を主成分とするイオンと水酸化物を除去する第3工程と、合金中の水素を脱離する第4工程と、合金を空気によって部分酸化させる第5工程とを有することを特徴とする前記(1)ないし(5)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(7)前記亀裂を発生させる方法として、水素を前記水素吸蔵合金に合金の水素吸蔵量に対して5%以上吸蔵させることを特徴とする前記(6)の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(8)前記アルカリ性水溶液は水酸化ナトリウムであって、その20℃での比重が1.3〜1.5であり、100℃〜沸点で、30分間〜10時間処理することを特徴とする前記(6)または(7)の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(9)前記処理によって発生した、希土類を主成分とするイオンと水酸化物を除去する工程において、酸を用いて水酸化物を溶解・イオン化し、希土類を主成分とするイオンと水素吸蔵合金を濾過、分離することを特徴とする前記(6)ないし(8)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(10)前記合金中の水素を脱離する工程が、80℃以上のPH9以下の温水で水素を脱離した後、45℃以下において酸化剤として過酸化水素を添加することを特徴とする前記(6)ないし(9)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(11)前記合金を空気によって部分酸化させる工程が、60〜90℃の空気によって部分酸化することを特徴とする前記(6)ないし(10)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(12)前記水酸化ニッケルを主成分とする活物質に含まれる遷移金属元素の平均酸化数を2.03〜2.4とした正極を用いて電池を製造することを特徴とする前記(1)ないし(5)のいずれか一の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
(13)前記水酸化ニッケルを主成分とする活物質を、酸化剤を用いて化学的に酸化するかあるいは電解により電気化学的に酸化することを特徴とする前記(12)の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法である。
請求項1ないし請求項4によれば、高率放電特性に優れ、併せて良好なサイクル性能を有する密閉型ニッケル水素蓄電池を提供することができ、これまでのこの種の電池の弱点を克服することができた。したがって、電気自動車、電動工具など優れた大電流放電性能の必要な用途の要求に応え、社会に貢献することができる。
請求項5によれば、特に良好なサイクル性能を求めて耐食性の優れた合金を使用した場合でも、短時間で活性化ができ、長寿命で併せて高率放電特性にも優れた密閉型ニッケル水素蓄電池が提供できる。よって、この電池を使用する機器の性能が向上し、それらの用途をさらに広げることができる。
請求項6によれば、上記のごとき高率放電特性に優れ、併せて良好なサイクル性能を有する密閉型ニッケル水素蓄電池を効率的に製造する方法を提供することができる。
請求項7によれば、簡単で正確に制御できる方法で第1工程を実施でき、請求項6の効果を得ることができる。
請求項8によれば、低コスト、かつ短時間で第2工程を実施でき、請求項6の効果を得ることができる。
請求項9によれば、特に高率放電特性に優れた電池を得る第3工程を提供し、併せて請求項6の効果を得ることができる。
請求項10および請求項11によれば、第4工程および第5工程において、系を汚染する薬剤を使用することなく、効率的に叙上の性能を有する密閉型ニッケル水素蓄電池を製造する方法を提供することができる。
請求項12および請求項13によれば、前記請求項1〜請求項5に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池において放電容量やサイクル性能を向上させることができる。
本発明者らは、密閉型ニッケル水素蓄電池の高率放電の抵抗成分解析を行うことによって、高率放電時の抵抗の大きな部分を負極が占めることを確認した。そこで、本発明者らは、高率放電時の負極の合金表面における電荷移動速度を向上すべく、水素吸蔵合金の表面処理について検討したが、その構造を特定のものとすることによって、驚くべき高率放電性能が得られることが判った。即ち、水素吸蔵合金にその水素吸蔵量の5%以上の水素を吸蔵せしめ、合金内部に微細な亀裂を発生させ、その後アルカリ性水溶液を用いて、合金表面と表面に連通した亀裂の表面にNiリッチ層を生成せしめたときに、優れた高率放電特性を示すに至った。
中でも、水素吸蔵合金粉末の表面に形成させた、Niリッチ層の厚さを50nm以上400nm以下、好ましくは厚さを170以上400nm以下としたとき、また、好ましくは水素吸蔵合金粉末の質量飽和磁化を2.5〜9emu/g、さらに好ましくは4〜9emu/gの範囲にし、有磁性ニッケル含有量を0.5〜1.9ミリモル(mmol)にすると、電池の高率放電特性が大幅に改善することが判った。水素吸蔵合金粉末の表面に配したNiリッチ層の厚さが50nm未満では、高率放電特性は改善せず、400nmを超えると高率放電は改善するもののサイクル寿命性能が低下した。
同様に質量飽和磁化が2.5emu/g未満であり、有磁性ニッケル含有量が0.5ミリモル未満であると高率放電特性は低下し、質量飽和磁化が9emu/gを超え、有磁性ニッケル含有量が1.9ミリモルを超えると合金容量が低下した。高率放電特性は、単純に放電反応の場であるNiリッチ層の面積または量で決まるものではなく、その存在する場所に大きく影響され、粉末に設けた亀裂の表面にNiリッチ層を配したものが顕著な効果をあらわす。前記亀裂の表面に配したNiリッチ層の厚さは、特に限定されるものではないが、粉末の表面に配置したNiリッチ層の1〜2倍の厚さであることが好ましい。
前記亀裂の表面に配したNiリッチ層の作用効果の機構については必ずしも解明されてはいないが、合金内部に前記亀裂も表面にニッケルリッチ層がないものでは、放電時に合金表面にて水素脱離反応を行うためには、水素が合金中を長い距離を移動する必要があるのに対し、合金内部にニッケルリッチ層があるものでは、水素が合金の内部のニッケルリッチ層に移動し、該合金内部のニッケルリッチ層の内部を合金内部の移動速度より遙かに速い速度で合金表面部まで移動できる為であると考えられる。
また、通常、防食剤として添加されるエルビウム、イットリウム、イッテルビウムを含有する水素吸蔵合金は特に活性化が遅く、通常の表面処理によっては活性が向上しにくい。しかし、前記処理によって、通常の2〜3倍の速度で活性化が進行することを確認した。これは、表面の活性の進行しにくい合金が、亀裂の形成によって活性の場が広くなったことと、合金中で水素移動の遅かったものが前記亀裂の表面にニッケルリッチ層を設けることによって合金内部から表面部への移動が容易になったことで電極の性能がさらに向上したものと考えられる。
前記構成の水素吸蔵合金を製造する方法としては、水素ガス中の加圧によって気相にて水素を合金の水素吸蔵量の5%以上含有させてひび割れさせる方法の他に、アルカリ性水溶液によって合金を腐食せしめて上記と同様の5%以上の水素を発生させ、大気圧下に於いて腐食合金に水素を吸蔵させることもできる。30%以上の水素を吸蔵させると合金の亀裂が多くなるためか、高率放電特性が大きく改善するのでより好ましい。
アルカリ性水溶液によって表面を処理すると、表面の合金中からランタンなどの希土類が溶出し、希土類イオンとその水酸化物を生成する。このとき、水素吸蔵合金に5%以上の水素を含有させた場合、NiやCoが溶解電位にないので、NiとCoの溶出を大幅に低減させることができる。このために、効率よくNiリッチ層を形成することができ、最小限の腐食処理と最小限のNiリッチ層厚さで十分な活性が得られ、合金中の希土類の流出による容量の低下を最小限に抑制することができる。この際、粉体の周辺に酸化物や水酸化物の生成物が残留したまま蓄電池の電極にした場合、粉体の抵抗が大きくなり、高率放電特性が低下する。したがって、これらの希土類化合物を除去することが望ましい。
アルカリ性水溶液としては、電解液組成に用いるKOH、NaOH,LiOHなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を1種又は2種以上を混合して用いると、その成分比が電解液と類似するため、電池にしたとき新たな元素の溶出がなく、合金の腐食が進みにくいので好ましい。NaOHは合金表面の腐食速度がLiOH、KOHより2倍以上早いために、処理時間を短縮できるという利点がある。NaOHの濃度は濃い方が腐食の進行が速く、20℃での比重が1.3以上で処理時間が短縮できるため好ましいが、比重が1.5を超えると常温で結晶の析出があり、取り扱いが困難となるため、1.5以下が好ましい。
処理温度は100℃以上で処理速度が劇的に向上するので好ましく、処理液の沸点以上では反応速度が速くなりすぎ、制御が困難になること、および設備上の問題もあり沸点以下が好ましい。
処理時間は、短すぎるとNiリッチ層形成が充分にできないため30分以上が好ましいが、10時間を超えると工程が長引くこと、処理液濃度によってはNiリッチ層が形成されすぎ電池容量が低下するため、10時間以下が好ましい。
また、希土類不純物を除去する方法としては、水溶液中の沈降速度の差を利用する方法、例えば、合金粒子を容れた攪拌タンク下部から流水をフローさせ、沈降しにくい希土類化合物を水流によって除去する方法や、粒径の差を利用する方法、例えば、希土類化合物の粒径が合金粒径より小さいため、濾過によって小粒径のものを取り除く方法がある、しかし、いずれも工程が複雑となり効率が悪いため、塩酸や酢酸などの薄い酸によって希土類化合物を溶解しつつ濾過する方法が好ましい。中でも、原料の安さ、取り扱いの簡便な塩酸を用いることがより好ましい。
処理後の合金は水素を含有しているため、電極への加工工程に大気中で発熱し発火する恐れがある。このため、水素を合金から脱離させることが好ましい。水素を合金から脱離させる方法として、H22の水溶液などの酸化剤を用いて酸化する方法があるが、これらの薬品は高価であるため大量に用いるのは不利である。このための合金の前処理として、特に80℃以上のPH9以下の温水中に合金を暴露する方法は、効率よく安価で安全に合金含有の水素の多くをガスとして脱離することが出来るため好ましい。後処理を行う場合は、酸化剤は何でも良いが、過酸化水素は分解後の生成物が合金性能を低下させる不純物を有しないために好ましい。これら酸化剤は45℃以上では合金のNiリッチ層に接触すると酸素ガスを放出し自己分解をするので効率が悪く、45℃以下に冷却して用いると効率よく合金中の水素と反応するのでより好ましい。
合金は空気酸化させると活性が低下する。合金を含水状態で保管すると合金中の希土類が溶出しアルカリ性を示し、合金の腐食が進行するため、合金を電極にしたときの容量が極端に低下する。真空乾燥などの方法で合金表面を酸化させていない合金は活性度が高すぎ、大気中で発火しやすく、運送時や、加工工程での合金投入時に発火するなどの問題が発生する。60℃〜90℃の空気によって部分酸化させると、合金表面は酸化されるものの、高率放電特性の低下は限定的であるため好ましい。これは、合金表面に生成される酸化物の皮膜が薄く、電池組み込み後の電池の充放電による活性化操作で、再還元できるか、または酸化物が剥離脱落するためと考えられる。
上述のような操作を行えば、長期保管時の容量低下がなく、保管、作業時に発火の恐れがない、安全で優れた高率放電特性を有する負極用水素吸蔵合金の粉体が得られる。
以下に、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る密閉型ニッケル水素電池は、水酸化ニッケルを主要構成成分とする正極と、水素吸蔵合金を主要構成成分とする負極と、アルカリ金属水酸化物が水溶媒に含有されたアルカリ電解液とから構成され、一般的には、正極と負極との間に、セパレータが設けられる。図1に、正極と負極がセパレータを挟んで巻き込まれた典型的な本発明蓄電池の切断面を示す。図において、1は密閉型ニッケル水素蓄電池、2は電池の外装体、2aは上部開口部、3は正極、4は負極。5はセパレータ、6は絶縁ガスケット、7は封口板、8は正極端子、9は集電体である。
正極活物質としては、水酸化ニッケルに水酸化亜鉛、水酸化コバルトを添加したものが用いられるが、これらを共沈法によって均一に分散せしめて得た水酸化ニッケル複合水酸化物の使用が好ましい。正極に導電性を付与するために前記水酸化ニッケル複合水酸化物粉末に、水酸化コバルト、酸化コバルト粉末を混合添加したり、前期水酸化ニッケル複合水酸化物に水酸化コバルトを被覆したりする。この場合放電リザーブ生成を抑制するためには、前記水酸化ニッケル複合水酸化物とコバルト化合物粉末の混合物あるいは水酸化コバルトの層で被覆した前期水酸化ニッケル複合水酸化物のコバルトを酸素または含酸素気体を用いて酸化するか、または、K228、次亜塩素酸などの酸化剤を用いてコバルトのみでなく水酸化ニッケルのニッケルの一部も酸化したものを用いるのが有効である。また、水酸化コバルトの層で被覆した前記水酸化ニッケル複合水酸化物を多孔性基板に充填して電極とした後、アルカリ電解液中で電気化学的にコバルトおよびニッケルの一部を酸化することもできる。前記水酸化コバルトの層で被覆した水酸化ニッケル複合水酸化物(以下正極活物質粒子と記述する)を化学的あるいは電気化学的に酸化することによって放電リザーブの生成を抑制し、前記粉末の表面および亀裂の表面にNiリッチ層を形成させた水素吸蔵合金を備える負極と組み合わせることによって、さらなる電池の容量の向上およびサイクル性能の向上を図ることができる。正極活物質粒子に含まれる遷移金属元素(水酸化ニッケル、水酸化亜鉛および水酸化コバルトを含む粒子の場合は、ニッケルとコバルトを指す)の平均酸化数を2.04〜2.4にすることが好ましい。ニッケルとコバルトの平均酸化数が2.04未満では放電リザーブ生成抑制の効果が得られない。
また、同平均酸化数が2.4を超えると、平均酸化数を2.04〜2.4としたときに比べて、さらなる放電リザーブ生成抑制効果が認められず、放電容量が低下するので好ましくない。
さらに、正極の酸素過電圧を高めて充電効率を向上させるために正極にY、Yb等の希土類元素の酸化物や水酸化物を添加することが有効である。
負極活物質としての主構成要素である水素吸蔵合金は、水素吸蔵が可能な、一般にAB2系、またはAB5系と呼ばれる合金であれば、その組成には特別の制限はない。特に好ましくは、AB5型の合金のMmNi5(Mmは希土類元素の混合物)のNiの一部をCo,Mn,Al,Cu等で置換した合金が、優れた充放電サイクル寿命特性と高い放電容量を持つので好ましい。防蝕添加剤として、イットリウム、イッテルビウム、エルビウムの他に、ガドリニウム、セリウムの酸化物や水酸化物を添加したり、予め水素吸蔵合金にこれらの元素を金属として含有させてもよい。
正極活物質の粉体及び負極材料の粉体は、平均粒子サイズ50μm以下であることが子好ましい。特に、負極活物質である水素吸蔵合金の粉体は、密閉型ニッケル水素電池の高出力特性を向上する目的で粒径は40μm以下の小さいものの方が良いが、高いサイクル寿命を得るためには粒径が20μmを下回らないことが望ましい。本特許による水素吸蔵合金表面に厚さ50nm以上400nm以下のNiリッチ層を配し、さらに表面に連通した亀裂に沿ってNiリッチ層を配置した場合、大きい粒径でも優れた高率放電性能が得られるため、平均粒径としては30μmから50μmがより好ましい。
所定の形状の粉体を得るためには、各種の粉砕機や分級機が用いられる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミル等が用いられる。粉砕時には水、あるいはアルカリ金属水酸化物の水溶液を用いて湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが使用でき、また、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
以上、正極及び負極の主要構成成分である正極活物質および負極活物質について詳述したが、前記正極及び負極には、前記主要構成成分の他に、導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等が、他の構成成分として含有されてもよい。
導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定されない。通常、鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等の天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、気相成長炭素、金属(銅,ニッケル,金等)粉、金属繊維等の導電性材料を1種またはそれらの混合物として含ませることができる。
これらの導電剤の中では、電子伝導性及び塗工性の観点よりアセチレンブラックが望ましい。導電剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1重量%〜10重量%が好ましい。特にアセチレンブラックを0.1〜0.5μmの超微粒子に粉砕して用いると必要炭素量を削減できるため望ましい。これらの混合方法は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一混合である。そのため、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体混合機を乾式、あるいは湿式で使用することが可能である。
前記結着剤としては、通常、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM),スルフォン化EPDM,スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマーを1種または2種以上の混合物として用いることができる。結着剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1〜3重量%が好ましい。
前記増粘剤としては、通常、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等の多糖類等を1種または2種以上の混合物として用いることができる。増粘剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1〜3重量%が好ましい。
フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば特に制限はない。通常、ポリプロピレン,ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、炭素等が用いられる。フィラーの添加量は、正極または負極の総重量に対して添加量は5重量%以下が好ましい。
正極および負極は、それぞれ前記活物質、導電剤および結着剤を水やアルコール、トルエン等の有機溶媒に混合させた後、得られた混合物を下記に詳述する集電体の上に塗布し、乾燥することによって、好適に作製される。前記塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコータ等の手段を用いて任意の厚みおよび任意の形状に塗布することが望ましいが、これらに限定されるものではない。
正極の集電体としては、構成された電池に悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば特に選ぶところはない。例えば、ニッケルやニッケルメッキを行った鋼板を好適に用いることができ、発泡体、繊維群の形成体、凸凹加工を施した3次元機材の他に、パンチング鋼板等の2次元機材が用いられる。厚さの限定は特にないが、5〜700μmのものが用いられる。これら集電体の中で、正極としては、アルカリに対する耐食性と耐酸化性に優れているNiを、集電性に優れた構造である多孔体構造の発泡体としたものを使用することが好ましい。
負極の集電体としては、安価で、且つ電導性に優れる鉄または鋼の箔ないし板をパンチング加工し、耐還元性向上のためにNiメッキを施した、多孔板を使用することが好ましい。鋼板のパンチングによって形成された穿孔の孔径は1.7mm以下で、集電体の開口率が40%以上であることが好ましく、これにより少量の結着剤でも負極活物質と集電体との密着性は優れたものとなる。焼成炭素繊維、導電性高分子の他に、接着性、導電性および耐酸化性向上の目的で集電体のニッケルの表面をNi粉末やカーボンや白金等を付着させて処理したものを用いることができる。これらの材料については表面を酸化処理することも可能である。
密閉型ニッケル水素電池用セパレータとしては、既知の優れた高率放電特性を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することができる。セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂や、ナイロンを挙げることができる。セパレータの空孔率は強度、ガス透過性の観点から80体積%以下が好ましい。また、充放電特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。セパレータは親水化処理を施す事が好ましい。例えば、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂繊維の表面に親水基のグラフト重合処理、スルフォン化処理、コロナ処理、PVA処理を施したり、これらの処理を既に施された繊維を混合したシートを用いても良い。
電解液としては、一般にアルカリ電池等への使用が提案されているものが使用可能である。水を溶媒とし、溶質としてはカリウム、ナトリウム、リチウムの水酸化物の単独またはそれら2種以上の混合物を溶解したもの等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。合金への防食剤や、正極での過電圧向上のためや、負極の耐食性の向上や、自己放電向上の為の電解液への添加剤として、イットリウム、イッテルビウム、エルビウム、カルシウム、硫黄、亜鉛等の化合物を単独またはそれら2種以上混合して添加することができる。
電解液中の電解質塩の濃度としては、高い電池特性を有する電池を確実に得るためには、水酸化カリウムを5〜7mol/l、水酸化リチウムを0.5〜0.8mol/l含む水溶液が好ましい。
本発明に係る密閉型ニッケル水素蓄電池は、電解液を、例えば、密閉型ニッケル水素蓄電池用セパレータと正極と負極とを積層する前または積層した後に注液し、最終的に、外装材で封止することによって好適に作製される。また、正極と負極とが密閉型ニッケル水素蓄電池用セパレータを介して積層された発電要素を巻回してなる密閉型ニッケル水素蓄電池においては、電解質は、前記巻回の前後に発電要素に注液されるのが好ましい。注液法としては、常圧で注液することも可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法や遠心含浸法も使用可能である。
密閉型ニッケル水素蓄電池の外装体の材料としては、ニッケルメッキした鉄やステンレススチール、ポリオレフィン系樹脂等またはこれらの複合体が挙げられる。
密閉型ニッケル水素蓄電池の構成、形状については特に限定されるものではなく、正極、負極および単層又は複層のセパレータを有するコイン電池やボタン電池、角型電池、扁平型電池、さらに、ロール状の正極、負極およびセパレータを有する円筒型電池等が一例として挙げられる。
以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記載により限定されるものではなく、試験方法や構成する電池の正極活物質、負極材料、正極、負極、電解質、セパレータ並びに電池形状等は任意である。
(実施例1〜5)
(水酸化ニッケル粒子の合成)
硫酸ニッケルと硫酸亜鉛および硫酸コバルトを、それぞれの金属の水酸化物が後記の質量比となるように溶解した水溶液に、硫酸アンモニウムと苛性ソーダ水溶液を添加してアンミン錯体を生成させた。反応系を激しく撹拌しながら更に苛性ソーダを滴下し、反応浴の温度を45±2℃、pHを12±0.2に制御して芯層母材となる球状高密度水酸化ニッケル粒子を、水酸化物の質量比がニッケル:亜鉛:コバルト=93:5:2となるように合成した。
(水酸化ニッケル粒子表面への表面層の形成)
前記高密度水酸化ニッケル粒子を、苛性ソーダでpHを12±0.2に制御したアルカリ性水溶液に投入した。該溶液を撹拌しながら、所定濃度の硫酸コバルト、アンモニアを含む水溶液を滴下した。この間、NaOH水溶液を適宜滴下して反応浴の温度を45±2℃、pHを12±0.2の範囲に維持した。約1時間、温度を45±2℃、pHを12±0.2の範囲に保持し、水酸化ニッケル粒子表面にCoを含む混合水酸化物から成る表面層を形成させた。該混合水酸化物の表面層の比率は芯層母粒子(以下単に芯層と記述する)に対して7wt%であった。
(正極活物質粒子の酸化処理)
前記混合水酸化物から成る表面層を有する水酸化ニッケル粒子100gを、温度60℃、濃度10wt%のNaOH水溶液400g中に投入し、充分に攪拌した。続いて次亜塩素酸ナトリウム溶液(和光純薬工業株式会社製)45mlを添加し、30分間攪拌を続けた。活物質粒子をろ過し、水洗、乾燥した。得られた活物質粒子に濃度30wt%、温度80℃のNaOH水溶液20gを加えて、温度80℃に2時間保持した後水洗、乾燥した。得られた活物質粒子に含まれる遷移金属元素(Ni,Co)の平均酸化数を公知の方法(活物質粒子を硫酸第1鉄アンモニウムと反応させた後、過マンガン酸カリウムを用いて酸化還元滴定を行う)で測定した。その結果は、遷移金属元素(Ni,Co)の平均酸化数が2.15であった。
(正極板の作製)
前記活物質粒子にカルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液を添加して前記活物質粒子:CMC溶質=99.5:0.5のペースト状とし、該ペーストを450g/m2のニッケル多孔体(住友電工社製、商品名ニッケルセルメット#8)に充填した。その後80℃で乾燥した後、所定の厚みにプレスし、表面をポリテトラフロロエチレンでコーティングして幅34mm(内、無塗工部1mm)長さ260mmの容量3000mAhのニッケル正極板とした。
(負極の作製)
(第1工程)
粒径35μmであるAB5型希土類系のMmNi3.6Co0.6Al0.3Mn0.35の組成を有する水素吸蔵合金を水素雰囲気とした密閉容器中に収め、45℃にて2時間放置して水素吸蔵合金に水素を吸蔵させた。この際、密閉容器内の水素圧を、水素吸蔵量が5%、10%、20%、30%、50%である水素吸蔵合金の水素平衡圧と等しい圧力に設定し、加圧後、合金を取り出す処理を行い、後述のごとく水素吸蔵量5〜50%の5種類の水素吸蔵合金を得た。ここに云う水素吸蔵量とは、温度60℃、平衡水素圧1MPaの基準の雰囲気下で吸蔵される水素量H/M(1金属原子当たりの水素原子数)として定義され、その50%とは、合金が上記基準雰囲気下の吸蔵量の50%の水素を吸蔵していることを示す。
(第2工程)
次にアルカリ性水溶液によって合金表面と合金内部の微細な割れ部分の処理を行った。水素吸蔵処理後の水素吸蔵合金粉末を20℃の比重1.1〜1.5のNaOH水溶液に、80℃から沸点下で浸漬し、30分間から10時間の処理を行った。NaOH濃度、温度、時間の詳細は後述のとおりである。
(第3工程)
その後、その内容物を加圧濾過し、PH10以下になるまで水洗した後、希塩酸を加えて希土類水酸化物等を溶解した後、加圧濾過した。
(第4工程)
この後、80℃温水で水素脱離を行った。加圧濾過で温水を除き、水洗を行い、水中で攪拌下に4%過酸化水素水を合金重量と同量加えて酸化処理を行い、濾過、乾燥を行って、電極用水素吸蔵合金を得た。
(有磁性ニッケル含有量の調査)
処理後の水素吸蔵合金粉末を0.3g精秤し、振動試料型磁力計((株)理研電子製、モデルBHV−30)を用いて5kエルステッドの磁場をかけて測定し該サンプルの質量飽和磁化を求めた。一方、合金粉末の断面を透過型電子顕微鏡にて観察して表面および亀裂に面して生成したニッケルリッチ層の厚さを測定すると同時にニッケルリッチ層の厚さ方向の中間部分のニッケルとコバルトの組成比を測定し、コバルトとニッケル質量飽和磁化から前記組成比と同じ比率でコバルトとニッケルが混合した状態にあるときのコバルトとニッケルの質量と質量飽和磁化の関係を算定して検量線を作成し、前記サンプルの質量飽和磁化を前記検量線に照合することにより有磁性ニッケル量を求めた。
(電極の作製)
このようにして得られた合金粉末とスチレンブタジエン共重合体エマルジョンとを乾量基準の質量比で99.35:0.65の割合で混合し、水で分散してペースト状にし、ブレードコーターを用いて、鉄にニッケルメッキを施したパンチング鋼板に塗布した後、80℃で乾燥し、所定の厚みにプレスして幅34mm(内、無塗工部1mm)長さ260mmの容量4800mAhの水素吸蔵合金負極板とした。
(評価電池の作製)
図1は、評価電池1の要部断面図である。前記の水素吸蔵合金負極板4と、スルフォン化処理を施したポリプロピレン繊維からなる厚み120μmの不織布状セパレータ5と、前記ニッケル極板3とを組み合わせてロール状に捲回して極群とした。該極群の上部捲回端面に突出させた正極基板の端面に正極集電端子9を接合し、極群の下部捲回端面に負極集電端子を接合して(図示せず)金属製電槽2に挿入し、負極集電端子を電槽2の内底面に接合した。6.8mol/lの水酸化カリウム水溶液に0.8mol/lの水酸化リチウムを溶解したアルカリ電解液を注液し、電槽2の上部開口部2aにガスケット6を介して封口板7および開弁圧2.4MPaの逆止弁(図示せず)を具備する金属製蓋8を載置し、クリンプシールを行ってsubC形の密閉型ニッケル水素蓄電池1を作製した。なお、前記正極集電端子9と正極端子を兼ねる蓋8を封口板7を介して電気的に接続させた。
(評価電池の作製、化成)
この電池を40℃12時間の保管処理の後、0.02ItAにて600mAh充電し、さらに0.1ItAで12時間充電した。さらに0.2ItAで1Vまで放電した後、0.1ItAで12時間充電、0.2ItAで1Vまで放電する操作を4回繰り返した。
第1工程にて、水素を合金の水素吸蔵量のそれぞれ0%、5%、10%、20%、30%、50%として吸蔵処理を行った合金を、20℃における比重1.5のNaOH水溶液にて、110℃において質量飽和磁化が5emu/gとなるように処理時間を変えて処理を行った。得られた粉体のNiリッチ層の厚さを計測した。これらを用いて前記載の方法にて電池を作製し、0.1ItAで12時間充電した後、5℃に5時間放置して十分冷却したのち、0.8Vまで10ItA放電を行った時の放電容量を計測した。ここに、放電容量は、前記化成工程において0.1ItAで12時間充電、0.2ItAで1Vまで放電する操作を4回繰り返し実施したときの4回目の放電における放電容量との比で示した。得られた合金粉末のうち、第1工程に於いて水素吸蔵量が5%、10%、20%、30%、50%となるよう水素吸蔵処理を行った合金を、それぞれ本発明合金1、本発明合金2、本発明合金3、本発明合金4、本発明合金5とし、前記載の方法によって作成した電池を実施例電池1、実施例電池2、実施例電池3、実施例電池4、実施例電池5とする。また、第1工程に於いて水素吸蔵量が0%としたこと以外は、本発明合金1と同様にして得られた水素吸蔵合金を比較例合金1、電池を比較例電池1とする。
表1に水素吸蔵合金粉末表面のNiリッチ層の厚さおよびニッケル水素蓄電池の放電試験結果を示す。表1に示したNiリッチ層の厚さは、水素合金粉末の表面に生成したNiリッチ層の厚さの測定値であって、それぞれ10ケ所の計測値のメジアン値を有効数字2桁としたものである。なお、ここでは実施例の合金粉末に設けた亀裂に沿って生成させたNiリッチ層の厚さの記載は省略するが、その厚さは粉末の表面に形成されたNiリッチ層の厚さの1〜2倍の範囲内にあった。また、比較例1においては合金粉末に亀裂が形成されておらず、亀裂の表面にNiリッチ層の形成も認められなかった。
本発明合金1〜5において、反応時間を変えることにより質量飽和磁化量を5emu/gと同一にしたのは、反応活性場として働く磁性体の量を同一にして、合金内部のNiリッチ層の効果を比較するのが適当であるからである。本発明合金1〜5において、水素吸蔵を合金の気相容量に換算して5%以上吸蔵させた場合、同じ磁性体量を有していても、内部にNiリッチ層を有していない比較電池1と比較して、5℃での高率放電容量は飛躍的に向上する事が確認できた。合金の放電容量は水素吸蔵量に換算して30%吸蔵させた場合、更に向上し、5℃、10ItA放電での放電容量が前記0.2ItA放電での放電容量の90%近くの放電容量となり、それ以上の吸蔵では横ばいとなる。これは合金の亀裂が、30%を極大としてそれ以上割れが進行しない事によるものと考えられる。
また、処理に必要な時間は水素吸蔵量が30%迄は水素吸蔵量が多い程短くできる点で有利であることを示している。これは、合金の内部にNiリッチ層が形成されるため、形成されたニッケルリッチ層が薄くても総量として磁性体量が確保できる為と、合金電位が卑になるためCo及びNiが溶解しにくい電位にあるためであると考えられる。
実施例、比較例についてのニッケルリッチ層の厚さは透過型電子顕微鏡にて測定したものである。実施例については合金内部にエッチング処理が行われていることを電子顕微鏡と収束イオンビーム装置にて確認した。収束イオンビーム装置を用いた実施例合金1の拡大断面写真を図2に示す。図2において水素吸蔵合金の表面13の他に表面から内部に向かってはしる亀裂12(図では黒い帯として示されている)の表面にニッケルリッチ層11(図では白っぽい帯として示されている)が形成されているのが観察される。この写真は、試料を45度傾けて測定したものであるため、縦の拡大率は横の1/√(ルート)2倍である。また、白金蒸着層14は、観察のために便宜的に設けたものである。
(比較例2)
第3工程に於いて、処理によって発生した希土類成分を主成分とするイオンと水酸化物のうち、加圧濾過のみによって水酸化物を除去し、その後の操作を行わなかったこと以外は、本発明粉末1と同様にして得られた水素吸蔵合金を比較例粉末2、電池を比較例電池2とする。本発明合金1と比較合金2の粉体抵抗を測定したところ、嵩密度が4.0g/cm2の場合の体積抵抗率は、それぞれ25mΩ・cmと300mΩ・cmであった。比較例電池2を用いて、0.1ItAで12時間充電した後、5℃に5時間放置して十分冷却したのち、0.8Vまで10ItA放電を行った時の放電容量は8%であった。これは、ランタンなどの希土類の水酸化物等が充分に分離できずに合金粉末の周囲に残留し、導電性を低下せしめたため高率放電特性を低下させたものと考えられる。
(比較例3)
第4の工程に於いて、過酸化水素による水素の脱離を行わず、真空に保持して後乾燥して得た合金は、空気に触れた際、酸化によるものと考えられる発熱を示した。この合金を用いて前記方法にて電池を作製して得られた電池を比較電池3とする。比較電池3は活性化時の4サイクル目の容量が、25mAhしか得られなかった。これは、真空にして水素を脱離させたものの、水素が残留しており空気中の酸素に触れた際に酸化し、この発熱によって合金が不活性化するほど酸化されてしまったものと考えられる。
第2の工程に於いて、NaOH水溶液の20℃における比重を1.1、1.2、1.3、1.4、1.5のものを使用し、110℃で質量飽和磁化を5emu/gにすべく処理を行い、以外の工程は、本発明合金1と同様に扱った。得られた合金に必要であった処理時間および得られた合金の有磁性ニッケル含有量を表2に示す。
質量飽和磁化の値および有磁性ニッケル含有量の増加速度は処理の速度と同一の意味を持つが、比重1.3未満では表面処理の速度が極端に遅くなることが確認できた。このことから、処理に用いるNaOH水溶液の比重は1.3以上が好ましく、常温でNaOHの結晶が析出しない1.5以下が好ましい。
第2の工程に於いて、NaOH水溶液の温度を90℃、100℃、110℃、120℃および沸点として、質量飽和磁化を5emu/gにすべく処理を行い、それ以外は本発明合金1と同様に扱った。得られた合金の必要処理時間および有磁性ニッケル含有量を表3に示す。
処理温度100℃未満では処理の速度が極端に遅くなることが確認できた。このことから、処理に用いるNaOH水溶液の温度は100℃以上が好ましく、沸点での処理は非常に処理速度が向上するため好ましい。加圧を行い沸点をより高い温度にするとより高速に処理することも可能であるが、装置が非常に高くなる欠点がある。
(実施例6〜10)
表4に処理時間を制御して質量飽和磁化(単位emu/g)1.0、2.5、4.0、5.0、8.0、9.0、10.0にしたこと以外は本発明合金1と同様にして得られた合金の必要処理時間を示す。これらのうち、質量飽和磁化(単位emu/g)1.0、2.5、4.0、5.0、8.0、9.0にした合金を本発明合金6、本発明合金7、本発明合金8、本発明合金1、本発明合金9、本発明合金10とし、電池を本発明電池6、本発明電池7、本発明電池8、本発明電池1、本発明電池9、本発明電池10とした。また、処理をしていない質量飽和磁化が0.5の合金と質量飽和磁化を10.0にした合金を比較合金4、比較合金5とし、これらの合金を用いて作製した電池を比較電池4、比較電池5とした。これら合金のNiリッチ層の厚さおよび有磁性ニッケル含有量を前記の方法で測定した。
これらの合金を実施例電池1の方法で負極を作製して、32.5mm×30mmの負極評価用の電極を得た。活性化実施例電池1の正極板を34mm×34mmにしたもの2枚で上記の負極評価用電極1枚を前記載のセパレータを介して挟み込み、さらに厚さ10mmのアクリル樹脂の板で挟み込んで極群を得た。この極群を前記載の電解液を注液して開放型電池を得た。この電池を25℃、0.1ItAで16時間充電し、0.2ItAでHg/HgOの参照極に対し、−0.6Vになるまで放電するサイクルを5サイクル繰り返し、5サイクル目の放電容量すなわち負極の単板容量を求めた。また、これらの電池を0.1ItAで12時間充電した後、5℃に5時間放置して十分冷却したのち、0.8Vまで7ItAと10ItA放電を行った時の放電容量を記載した。さらに、25℃、2ItAでΔV5mVまで充電し、10分間休止し、2ItAで1.0Vまで放電し、10分間休止するサイクルを行い、放電容量の80%に到達したサイクル数を記載した。前記同様、実施例のNiリッチ層の厚さは、水素吸蔵合金粉末の表面に生成したNiリッチ層の厚さの測定値であって、それぞれ10ケ所の計測値のメジアン値を有効数字2桁としたものである。また、表1の説明に記したと同様、ここでは省略したが、実施例の水素吸蔵合金粉末に設けた亀裂に沿って生成したNiリッチ層の厚さは、表面に形成されたNiリッチ層の厚さの1〜2倍の範囲内にあった。
処理時間が0.5時間、Niリッチ層の厚さが50nmの本発明電池6は、質量飽和磁化が2.5emu/g未満であり、有磁性ニッケル含有量が0.5ミリモル未満であるから、比較電池4に比べ、5℃、7ItA放電の容量が10%であり、高率放電には優れないが、サイクル寿命性能が大幅向上した。これは、高率放電特性を大幅に改善するほど活性ではないものの、合金の表面の腐食が処理によって進んだ為に、電池内での合金腐食の進行が抑えられたためであると考えられる。
質量飽和磁化が2.5emu/g、有磁性ニッケル含有量が0.53ミリモルの本発明電池7は、5℃、10ItA放電は10%程度しかできないものの、5℃、7ItAでの高率放電特性が大幅に改善される。質量飽和磁化が4.0emu/g以上、Niリッチ層の厚さが170nm以上の場合には、10ItA、7ItAでの高率放電特性が共に大幅に改善される。この結果から、質量飽和磁化は2.5emu/g以上、有磁性ニッケル含有量は0.5ミリモル以上が好ましく、また、質量飽和磁化は4.0emu/g以上、Niリッチ層の厚さは170nm以上がさらに好ましいことがわかる。質量飽和磁化が9.0emu/gを超える10.0emu/g、有磁性ニッケル含有量が1.9ミリモルを超える2.10ミリモルであり、処理時間が10時間を超える12時間処理の比較例5の合金では、Niリッチ層の厚みが400nmを超える450nmとなり、水素吸蔵量が極端に低下し、高率放電特性とサイクル寿命特性が低下する。これは、合金の活性化がすすんだものの、合金の水素を吸蔵できる組成が破壊されすぎ、合金の容量が低下したために、高率放電容量とサイクル寿命性能が共に低下したものと考えられる。
以上の結果から、高率放電特性とサイクル寿命を向上させるには、合金の表面に形成させたNiリッチ層の厚みを50nm〜400nmとすることが有効であり、特に高率放電特性を向上させるには、170〜400nmとすることが好ましい。また、処理時間は0.5時間から10時間が好ましい。
(実施例11〜13)
水素吸蔵合金のMm(ミッシュメタル)組成中にイットリウムを5%添加したこと以外は、実施例1と同様にして得られた合金粉末を本発明合金11、イッテルビウムを5%添加したこと以外は、実施例1と同様にして得られた合金粉末を本発明合金12、エルビウムを5%添加したこと以外は、実施例1と同様にして得られた合金粉末を本発明合金13とし、これらの合金を使用して作製した電池をそれぞれ本発明電池11、本発明電池12、本発明電池13とした。結果を表5に示す。
合金にイットリウム、イッテルビウム、エルビウムを組成中に添加すると、従来の製造法によれば活性化が遅いため、高率放電の特性はあまり優れたものではない。しかし、本発明の製造法を適用することによって、5℃における10ItAの高率放電で前記化成工程において0.1ItAで12時間充電、0.2ItAで1Vまで放電する操作を4回繰り返し実施したときの4回目の放電における放電容量の80%以上の容量を達成することが出来た。合金の耐蝕性は、必要な処理時間によって示され、実施例11、12および13において、合金の耐食性が向上したことにより、サイクル寿命が大幅に向上したことを示している。特にイットリウムを添加した実施例11は1030サイクルという高いサイクル寿命特性を得られた。
なお、合金中の水素を脱離する第4工程に於いて、PH9よりアルカリ度が高い場合、80℃にしても水素は脱離されず、PH9以下にしても80℃より低い温度では水素は脱離されなかった。また、合金を空気によって部分酸化する第5工程において、60℃以下では十分な酸化が出来ず、又、合金を乾燥するのに数時間を要した。90℃より高い温度で部分酸化した場合、部分酸化が進みすぎ合金の活性が低下して、高率放電出来なくなる現象が認められた。
また、前記実施例1において正極活物質粒子の酸化処理を行わなかった場合(正極活物質粒子に含まれるNiとCoの平均酸化数が2.0)には、前記表4示した実施例1に比べてサイクル数が低くなった。詳細は省くが、NiとCoの平均酸化数を2.04〜2.4とした場合には放電リザーブ生成量が低減され、放電容量の向上やサイクル性能の向上に有効であることが分かった。
なお、本発明は上記実施例に記載された活物質の出発原料、製造方法、正極、負極、電解質、セパレータ及び電池形状などに限定されるものではない。
本発明の一実施例を示す密閉型ニッケル水素蓄電池の要部断面図 本発明に係る密閉型ニッケル水素蓄電池に適用する水素吸蔵合金の拡大断面を示す写真
符号の説明
1 密閉型ニッケル水素蓄電池
3 正極
4 負極
5 セパレータ
11 ニッケルリッチ層
12 亀裂

Claims (13)

  1. 水酸化ニッケルを主成分とする活物質を備えた正極と、水素を吸蔵脱離する希土類元素とニッケルと遷移金属元素を主成分として構成された水素吸蔵合金の粉末からなる負極と、アルカリ金属水酸化物水溶液を主成分とする電解液とで構成されるニッケル水素蓄電池において、前記水素吸蔵合金粉末の表面に母層成分中よりニッケル含有比率が大きく厚さが50nm以上400nm以下の層を配し、かつ、前記水素吸蔵合金の表面に連通した亀裂の表面に母層成分中よりニッケル含有比率が大きい層を配したことを特徴とする密閉型ニッケル水素蓄電池。
  2. 前記水素吸蔵合金粉末は質量飽和磁化が2.5〜9emu/gであることを特徴とする請求項1に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池。
  3. 前記水素吸蔵合金粉末が、水素吸蔵合金粉末1g当たり0.5〜1.9ミリモル(mmol)の有磁性ニッケルを含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池。
  4. 前記水素吸蔵合金の亀裂が、合金への水素吸蔵によって発生させたものであり、亀裂を発生させた水素吸蔵合金粉末をアルカリ性水溶液で処理することによって、前記ニッケル含有比率の大きい層を形成させたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池。
  5. 前記水素吸蔵合金がエルビウム、イットリウム、イッテルビウムよりなる群から選ばれる1種または2種以上の金属を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池。
  6. 前記希土類元素とニッケルと遷移金属元素とを主成分として構成された水素吸蔵合金粉末に水素を吸蔵せしめ亀裂を発生させる第1工程と、アルカリ性水溶液にて合金表面と表面に連通した亀裂の部分を処理する第2工程と、該処理によって発生した希土類を主成分とするイオンと水酸化物を除去する第3工程と、合金中の水素を脱離する第4工程と、合金を空気によって部分酸化させる第5工程とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  7. 前記亀裂を発生させる方法として、水素を前記水素吸蔵合金に、合金の水素吸蔵量に対し5%以上吸蔵させることを特徴とする請求項6に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  8. 前記アルカリ性水溶液は水酸化ナトリウム水溶液であって、その20℃での比重が1.3〜1.5であり、温度100℃〜該水溶液の沸点において、30分間〜10時間処理することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  9. 前記処理によって発生した、希土類を主成分とするイオンと水酸化物を除去する工程が、酸を用いて水酸化物を溶解・イオン化することにより希土類を主成分とするイオンと水素吸蔵合金とを濾過、分離することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  10. 前記合金中の水素を脱離する工程が、温度80℃以上、PH9以下の温水で水素を脱離した後、45℃以下において酸化剤として過酸化水素を添加することを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  11. 前記合金を空気によって部分酸化させる工程が、温度60〜90℃の空気によって部分酸化することを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  12. 前記水酸化ニッケルを主成分とする活物質に含まれる遷移金属元素の平均酸化数を2.03〜2.4とした正極を用いて電池を製造することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
  13. 前記水酸化ニッケルを主成分とする活物質を、酸化剤を用いて化学的に酸化するかあるいは電解により電気化学的に酸化することを特徴とする請求項12に記載の密閉型ニッケル水素蓄電池の製造方法。
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