JP2004245336A - フロート式スチームトラップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前列のフロート式スチームトラップ1と後列のフロート式スチームトラップ2とをT型継手3を介して直列に配列する。前列のフロート式スチームトラップ1に熱発電素子10を固定して取り付ける。T型継手3の分岐口32放熱部としての放熱管41の一端を接続する。後列のフロート式スチームトラップ2の入口24に放熱管41の他端を接続する。後列のフロート式スチームトラップ2に電動機21を固定して取り付け、電動機21に放熱管41を冷却する送風ファン22を連結する。電動機21は、熱発電素子10の起電力で送風ファン22を駆動する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体と液体の比重差を利用して、弁室内に収容したフロートで直接にあるいは弁部材を駆動して弁口を開閉することにより、蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するフロート式スチームトラップにする。フロート式スチームトラップの基本構成は、弁ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を弁室下部に形成し、弁室内に収容したフロートで直接にあるいは弁部材を駆動して弁口を開閉するものである。このフロート式スチームトラップにおいては、排出復水が弁口で再蒸発するために弁口を高速に流下し、弁口内壁にエロージョンを生じたり、流体中に溶解している金属イオンが弁口内壁に突き刺さって次第に堆積したりする問題点があった。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−372190
この問題点を解決するために、従来は特開2002−372190に開示の技術が用いられた。これは、フロート式スチームトラップを複数台直列に配置して、前列のフロート式スチームトラップの出口を後列のフロート式スチームトラップの入口と接続したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、前列のフロート式スチームトラップの弁口の圧力が後列のフロート式スチームトラップの内圧とほぼ同圧に保たれて急激な圧力低下を生じないので、前列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の再蒸発を低減でき、また、後列のフロート式スチームトラップの弁口には後列のフロート式スチームトラップからの放熱によって温度低下した復水が流下するので、後列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の再蒸発を低減できるものである。しかしながら、後列のフロート式スチームトラップからの放熱には限りがあるために、後列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の温度低下が不充分で改良の余地を残すものであった。
【0004】
従って、本発明の技術的課題は、後列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の温度を充分に低下させて再蒸発を確実に防止できるフロート式スチームトラップを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、フロート式スチームトラップを複数台直列に配置して、前列のフロート式スチームトラップの出口を後列のフロート式スチームトラップの入口と接続したものにおいて、前列のフロート式スチームトラップの出口と後列のフロート式スチームトラップの入口との間に放熱部を設けたことを特徴とするフロート式スチームトラップにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、前列のフロート式スチームトラップの出口と後列のフロート式スチームトラップの入口との間に放熱部を設けたものであるので、後列のフロート式スチームトラップの弁口には前列のフロート式スチームトラップの出口と後列のフロート式スチームトラップの入口との間の放熱部及び後列のフロート式スチームトラップからの放熱によって充分に温度低下した復水が流下する。そのため、後列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の再蒸発を確実に防止できる。
【0007】
【実施例】
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。前列のフロート式スチームトラップ1と後列のフロート式スチームトラップ2とをT型継手3を介して直列に配列する。前列のフロート式スチームトラップ1は、入口4と出口5を有する本体6に蓋部材7を締結して内部に弁室を形成し、弁室内に収容したフロートで弁室と出口5を連通する弁口を開閉するものである。本体6は、配管接続用の入口フランジ8と出口フランジ9を有する。蓋部材7に熱発電素子10を固定して取り付ける。熱発電素子10は、フロート式スチームトラップ1側の高温と反対側の大気の低温との温度差によって起電力を発生する。
【0008】
T型継手3は、一軸上の流入口30及び流出口31と、流入口30から直角方向の分岐口32とを有し、流入口30と流出口31に配管接続用の入口フランジ33と出口フランジ34を有する。出口フランジ34は出口31を塞ぐフランジで形成する。入口フランジ33を前列のフロート式スチームトラップ1の出口フランジ9に接続する。分岐口32に圧着継手40を介して放熱部としての放熱管41の一端を接続する。放熱管41は、放熱を促進させるために一部をコイル状に形成する。
【0009】
後列のフロート式スチームトラップ2は、出口25を有する本体26に入口24を有する蓋部材27を締結して内部に弁室を形成し、弁室内に収容したフロートで弁室と出口を連通する弁口を開閉するものである。本体26は、配管接続用の入口フランジ28と出口フランジ29を有する。入口フランジ28をT型継手3の出口フランジ34に接続する。入口24に圧着継手42を介して放熱管41の他端を接続する。蓋部材27に電動機21を固定して取り付け、電動機21に放熱管41を冷却する送風ファン22を連結する。電動機21は、熱発電素子10の起電力で送風ファン22を駆動する。
【0010】
次に本実施例のフロート式スチームトラップの作動を説明する。復水と蒸気が前列のフロート式スチームトラップ1の入口4から弁室に流入し、復水が下部に蒸気が上部に分離して溜まる。フロートは液面が上がると浮力が大きくなるので、浮上して弁口を開き、弁室内の復水を弁口から出口5へ排出する。復水の排出によって弁室内の液面が下がると、それと共にフロートが降下して弁口を閉じる。出口5へ排出された復水はT型継手3から放熱管41を通して後列のフロート式スチームトラップ2の入口24から弁室に流入し、復水が下部に蒸気が上部に分離して溜まる。フロートは液面が上がると浮力が大きくなるので、浮上して弁口を開き、弁室内の復水を弁口から出口25へ排出する。復水の排出によって弁室内の液面が下がると、それと共にフロートが降下して弁口を閉じる。
【0011】
前列のフロート式スチームトラップ1の弁口は後列のフロート式スチームトラップ2の内圧とほぼ同圧であり急激な圧力低下を生じないので、前列のフロート式スチームトラップ1の弁口を流下する復水の再蒸発を低減できる。また、後列のフロート式スチームトラップ2の弁口には放熱管41からの放熱と送風ファン22による冷却及び後列のフロート式スチームトラップ2からの放熱によって充分に温度低下した復水が流下するので、後列のフロート式スチームトラップ2の弁口を流下する復水の再蒸発を低減できる。
【0012】
【発明の効果】
本発明は下記の特有の効果を生じる。
上記のように本発明によれば、前列のフロート式スチームトラップの出口と後列のフロート式スチームトラップの入口との間に放熱部を設けることにより、後列のフロート式スチームトラップの弁口を流下する復水の再蒸発を確実に防止でき、弁口内壁のエロージョンや金属イオンの堆積を防止できるという優れた効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のフロート式スチームトラップの断面図である。
【符号の説明】
1 前列のフロート式スチームトラップ
2 後列のフロート式スチームトラップ
3 T型継手
4,24 入口
5,25 出口
6,26 本体
7,27 蓋部材
10 熱発電素子
21 電動機
22 送風ファン
41 放熱管
Claims (1)
- フロート式スチームトラップを複数台直列に配置して、前列のフロート式スチームトラップの出口を後列のフロート式スチームトラップの入口と接続したものにおいて、前列のフロート式スチームトラップの出口と後列のフロート式スチームトラップの入口との間に放熱部を設けたことを特徴とするフロート式スチームトラップ。
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JP2003036317A JP4209698B2 (ja) | 2003-02-14 | 2003-02-14 | フロート式スチームトラップ |
Applications Claiming Priority (1)
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- 2003-02-14 JP JP2003036317A patent/JP4209698B2/ja not_active Expired - Fee Related
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