JP2004243532A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくする。
【解決手段】バルブピン31の基端部に固定されたフォロア部材32を、バルブピン31の略軸線方向に直進案内するとともに、バルブピン31の軸線方向に交差して進退されるカム部材35を用いて、型開閉面に対して傾斜するカム面36aに沿って自在に摺動させる。つまり、カム部材35をバルブピン31の軸線に交差する方向に進退させることにより、バルブピン31を軸線方向に進退させ、ゲートGを開閉する。
【選択図】 図2
【解決手段】バルブピン31の基端部に固定されたフォロア部材32を、バルブピン31の略軸線方向に直進案内するとともに、バルブピン31の軸線方向に交差して進退されるカム部材35を用いて、型開閉面に対して傾斜するカム面36aに沿って自在に摺動させる。つまり、カム部材35をバルブピン31の軸線に交差する方向に進退させることにより、バルブピン31を軸線方向に進退させ、ゲートGを開閉する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂射出成形において、成形能率の向上を図るとともに、製品キャビティまでの材料通路内の成形材料が無駄にならないように、成形サイクルを通じて材料通路内の熱可塑性の成形材料、たとえば熱可塑性樹脂を加熱して常時溶融状態に保つホットランナー式金型がある。ホットランナー式金型では、製品キャビティに成形材料を充てんする入口であるゲートをバルブピンによって機械的に駆動するバルブゲート式が採用される。
【0003】
バルブゲート式金型装置は、筒状の材料通路内に配置された棒状のバルブピンを、その軸方向に進退させることにより、材料通路の端部に設けられたゲートを開閉する装置である。バルブピンは、ゲートに先端を臨ませて軸線を型開閉方向を一致させて配置され、油圧シリンダ装置等により駆動される構造とするのが一般的である。したがって、バルブゲート式金型は、バルブ装置が軸方向に延在するバルブピンおよびバルブピンを駆動する油圧シリンダ装置を備えるので、型開閉方向の大きさを抑えることが難しく、金型装置全体が大型化し、既存の射出成形機を利用できなくなる虞がある。射出成形機に対して金型装置が大きすぎると、型開閉のストロークを十分確保できなくなるからである。
【0004】
この問題は、有底筒状の製品を製造する場合など、型開閉方向に細長い製品キャビティが設けられる場合に顕著となる。すなわち、型開閉方向に細長い製品を取り出すには大きく型を開かなければならず、そのためには型の開閉ストロークを大きくしなければならない。さらに、細長い製品キャビティおよびバルブ装置が型開閉方向に直線的に並ぶため、金型の厚さが大きくなってしまう。
【0005】
これに対して、バルブピンの軸線を型開閉方向にほぼ直交させることにより、バルブ装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−283409号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、型開閉面に沿う面にゲートを設けたい場合には、バルブピンの軸線を型開閉方向に直交させる構造を採用することができないため、金型装置の大型化が避けられないという問題があった。
【0008】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたもので、バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係るバルブゲート式金型装置は、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する一対の型体と、この型体に設けられた材料通路と製品キャビティとのゲートをバルブピンの挿脱により開閉するバルブ装置とを備え、ゲートを開閉するバルブピンの軸線が型開閉方向に略一致しているバルブゲート式金型装置であって、バルブピンに固定されたフォロア部材と、このフォロア部材を前記バルブピンの略軸線方向に直進案内するガイド部材と、型開閉面に対して傾斜するカム面を有しこのカム面にフォロア部材を自在に摺動させるカム部材と、このカム部材を型開閉面に沿う方向に進退させる進退機構とを備えている。そして、進退機構によってカム部材が進退駆動されることにより、フォロア部材がガイド部材によって直進案内された状態でカム面上を摺動されて、フォロア部材およびバルブピンが進退し、ゲートが開閉されることを特徴としている。
【0010】
つまり、カム部材の進退に伴いカム面とガイド部材との相対位置が変化するので、カム面とガイド部材とによって位置が決定されるフォロア部材が、軸線に交差するカム部材の進退によって軸線方向に進退し、一体に固定されたバルブピンを進退させてゲートを開閉させる。
したがって、この発明によれば、軸線に交差する方向にカム部材を進退させる機構によって、バルブピンを軸線方向に進退させることができるので、固定型の背面に油圧シリンダ装置等を配置しなくてもすみ、金型装置の型開閉方向の寸法を小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
図1に、本発明に係るバルブゲート式金型装置の要部を示す。このバルブゲート式金型装置は、固定型(型体)10に対して可動型(型体)20が図示上下方向(y方向)に移動して開閉し、型閉時、相互間に形成される製品キャビティC内に、ゲートGを開放して成形材料を充てんした後、ゲートGを閉鎖して成形材料を冷却固化して、製品を成形するものである。
【0012】
固定型10は、製品キャビティCを形成する固定側型板11と、この固定側型板11の背面(可動型20と反対側の面)に固定された固定側受け板12と、この固定側受け板12の背面に固定された固定側取付板13とを備え、固定側取付板13が射出成形機の固定側プラテン(図示せず)に取り付けられている。
【0013】
そして、固定側受け板12と固定側取付板13との間には、材料通路Rが内部に形成されたマニホールド14およびバルブケーシング15が設けられている。材料通路Rは、マニホールド14側の開口端で射出成形機のノズル(図示せず)に接続する一方、バルブケーシング15側の開口端が製品キャビティCに臨むゲートGとなっていて、成形材料をノズルからゲートGを介して製品キャビティC内へ射出させる。
【0014】
可動型20は、製品キャビティCを形成するコア21を突設した可動側型板22と、この可動側型板22の背面(固定型10と反対側の面)に固定された可動側受け板23と、可動側受け板23の背面に取り付けられた可動側取付板(図示せず)とを備え、可動側取付板が射出成形機の可動側プラテン(図示せず)に取り付けられている。
【0015】
また、可動側受け板23と可動側取付板の間には、成形された製品を可動型20から固定型10側へ向けて突き出して離型させる突き出し部材(図示せず)を設けた突き出し板(図示せず)が、可動型20に対して型開閉方向(y方向)に沿って移動自在に設けられている。
【0016】
さらに、固定型10には、製品キャビティCへの成形材料の入口部である孔状のゲートGを、ゲートGに挿脱自在に嵌合するバルブピン31の進退によって開閉するバルブ装置30が備えられている。
【0017】
バルブピン31は、略筒状に形成されたバルブケーシング15の内部に形成された型開閉方向(図示y方向)に延びる材料通路R内に、その軸線を型開閉方向(y方向)と一致させて配置されている。このバルブピン31の基端部(ゲートGと反対側の端部)には、フォロア部材32が固定されており、バルブピン31はこのフォロア部材32の移動に伴って移動される。
【0018】
フォロア部材32は、ガイド部材33に形成されたガイド溝34に係合され、バルブピン31を中心として両側に型開閉面Pと略平行にx方向に延びている。ガイド部材33は固定型10側に固定されており、型開閉方向(y方向)に延びる溝状のガイド溝34にフォロア部材32を係合させて直進案内している。
【0019】
さらに、フォロア部材32は図2に示すように、その両端に設けられた摺動部32aが、カム部材35に形成されたカム溝36に係合している。カム部材35は、型開閉面Pに対して傾斜したカム面36aを有するカム溝36が形成された板状の部材であり、その端部に支持バー37を介して取り付けられた油圧シリンダ装置(進退機構)38によって型開閉面Pと平行なz方向に進退される。なお、カム面36aはバルブピン31の軸線方向には一致しないものとする。
【0020】
すなわち、カム部材35の進退方向とカム面36aとは一致しないように設けられている。油圧シリンダ装置38は、各型10,20が開閉するy方向に並ばないように、金型装置の外部に配置され、固定型10側に固定されている。
【0021】
つまり、フォロア部材32は、固定型10側に固定されたガイド溝34に係合することによって、型開閉方向(y方向)に直進案内され、バルブピン31に対するxz方向の位置が決められている。
さらに、ゲートGに対するy方向の距離(高さ)が異なるように傾斜するカム面36a(カム溝36)に係合することによって、フォロア部材32のゲートGに対するy方向の距離が決定されているので、ガイド溝34と交差するz方向に進退するカム部材35の進退位置に応じて、フォロア部材32はy方向の位置が変化する。
【0022】
すなわち、油圧シリンダ装置38で、カム部材35を型開閉面Pに沿う方向(つまりバルブピン31に交差する方向)に進退させることにより、バルブピン31を、ガイド溝34に沿う方向(つまりバルブピン31の軸線方向)に進退させることができる。
【0023】
ここで、以上のように構成されたバルブ装置30を用いたゲートGの開閉および成形について説明する。
まず、図2(a)および図3(a)に示すように、油圧シリンダ装置38によってカム部材35を後退させて、カム溝36のうちゲートGから離れているA部分を摺動部32aに合わせて、バルブピン31を上昇させる。これにより、ゲートGが開放されるので、型締状態の両型10,20間に形成された製品キャビティC内に成形材料を射出・充てんする。
【0024】
成形材料の射出・充てんが完了したら、図2(b)および図3(b)に示すように、油圧シリンダ装置38によってカム部材35を前進させて、カム溝36のうちゲートGに近づいているB部分を摺動部32aに合わせて、バルブピン31を下降させる。これにより、ゲートGが閉鎖されるので、製品キャビティC内の成形材料を冷却固化させ、両型10,20を開いて製品キャビティCから製品を取り出す。
【0025】
以上のように、油圧シリンダ装置38を金型装置の外側に配置し、カム部材35を型開閉面Pに沿うz方向に進退させることによって、型開閉面Pに直交するy方向に軸線を沿わせて配置されたバルブピン31を進退させ、ゲートGを開閉することができるので、金型装置の型開閉方向寸法を小さくすることができる。
【0026】
なお、以上の実施形態において示した各構成部材、その諸形状や組み合わせ等は一例であって、ガイド部材33やカム部材35、カム溝36の形状、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求に基づき種々変更可能である。
たとえば、カム溝内にフォロア部材を係合させる構造を、カム面にフォロア部材を押し付ける構造を採用することもできる。
【0027】
また、上記実施形態では、バルブピン31を、軸線が型開閉方向に沿うように配置したが、型開閉方向に対して斜めの面を有する製品を製造においてゲート位置が斜面部分となる場合など、製品キャビティの形状によっては斜めに配置してもよい。
この場合、ガイド溝をバルブピンの軸線に一致させて設けることによりフォロア部材およびバルブピンを直進案内するとともに、上記実施形態と同様にカム面はゲートに対する型開閉方向の高さが異なるように傾斜させ、このカム面およびバルブピンの軸線と一致しない方向(型開閉面に沿う方向)にカム部材を進退させれば、進退機構を金型装置の側方に位置させてバルブピンを進退させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバルブゲート式金型装置によれば、型開閉面に沿う(バルブピンの軸線に交差する)方向にカム部材を進退させる機構によって、バルブピンを軸線方向に進退させることができるので、固定型の背面に油圧シリンダ装置等を配置しなくてもすみ、金型装置の型開閉方向の寸法を小さくすることができる。つまり、バルブピンの軸線方向が型開閉方向であっても、バルブピンを進退させる進退機構を金型装置の側方に配置できるので、金型装置の型開閉方向に沿う寸法を最小限とすることができる。したがって、大型の射出成形機を用いずに長尺の製品を成形することも可能となり、装置コストの低減、省スペース化を実現し、効率よく成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバルブゲート式金型装置の要部を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図であり、ゲートを開放した状態(a)、ゲートを閉鎖した状態(b)を示す図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図であり、ゲートを開放した状態(a)、ゲートを閉鎖した状態(b)を示す図である。
【図4】固定型側から見た型体およびバルブ装置を示す模式図である。
【符号の説明】
10 型体
20 型体
30 バルブ装置
31 バルブピン
32 フォロア部材
33 ガイド部材
35 カム部材
36a カム面
38 進退機構
C 製品キャビティ
G ゲート
R 材料通路
P 型開閉面
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂射出成形において、成形能率の向上を図るとともに、製品キャビティまでの材料通路内の成形材料が無駄にならないように、成形サイクルを通じて材料通路内の熱可塑性の成形材料、たとえば熱可塑性樹脂を加熱して常時溶融状態に保つホットランナー式金型がある。ホットランナー式金型では、製品キャビティに成形材料を充てんする入口であるゲートをバルブピンによって機械的に駆動するバルブゲート式が採用される。
【0003】
バルブゲート式金型装置は、筒状の材料通路内に配置された棒状のバルブピンを、その軸方向に進退させることにより、材料通路の端部に設けられたゲートを開閉する装置である。バルブピンは、ゲートに先端を臨ませて軸線を型開閉方向を一致させて配置され、油圧シリンダ装置等により駆動される構造とするのが一般的である。したがって、バルブゲート式金型は、バルブ装置が軸方向に延在するバルブピンおよびバルブピンを駆動する油圧シリンダ装置を備えるので、型開閉方向の大きさを抑えることが難しく、金型装置全体が大型化し、既存の射出成形機を利用できなくなる虞がある。射出成形機に対して金型装置が大きすぎると、型開閉のストロークを十分確保できなくなるからである。
【0004】
この問題は、有底筒状の製品を製造する場合など、型開閉方向に細長い製品キャビティが設けられる場合に顕著となる。すなわち、型開閉方向に細長い製品を取り出すには大きく型を開かなければならず、そのためには型の開閉ストロークを大きくしなければならない。さらに、細長い製品キャビティおよびバルブ装置が型開閉方向に直線的に並ぶため、金型の厚さが大きくなってしまう。
【0005】
これに対して、バルブピンの軸線を型開閉方向にほぼ直交させることにより、バルブ装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−283409号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、型開閉面に沿う面にゲートを設けたい場合には、バルブピンの軸線を型開閉方向に直交させる構造を採用することができないため、金型装置の大型化が避けられないという問題があった。
【0008】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたもので、バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係るバルブゲート式金型装置は、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する一対の型体と、この型体に設けられた材料通路と製品キャビティとのゲートをバルブピンの挿脱により開閉するバルブ装置とを備え、ゲートを開閉するバルブピンの軸線が型開閉方向に略一致しているバルブゲート式金型装置であって、バルブピンに固定されたフォロア部材と、このフォロア部材を前記バルブピンの略軸線方向に直進案内するガイド部材と、型開閉面に対して傾斜するカム面を有しこのカム面にフォロア部材を自在に摺動させるカム部材と、このカム部材を型開閉面に沿う方向に進退させる進退機構とを備えている。そして、進退機構によってカム部材が進退駆動されることにより、フォロア部材がガイド部材によって直進案内された状態でカム面上を摺動されて、フォロア部材およびバルブピンが進退し、ゲートが開閉されることを特徴としている。
【0010】
つまり、カム部材の進退に伴いカム面とガイド部材との相対位置が変化するので、カム面とガイド部材とによって位置が決定されるフォロア部材が、軸線に交差するカム部材の進退によって軸線方向に進退し、一体に固定されたバルブピンを進退させてゲートを開閉させる。
したがって、この発明によれば、軸線に交差する方向にカム部材を進退させる機構によって、バルブピンを軸線方向に進退させることができるので、固定型の背面に油圧シリンダ装置等を配置しなくてもすみ、金型装置の型開閉方向の寸法を小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
図1に、本発明に係るバルブゲート式金型装置の要部を示す。このバルブゲート式金型装置は、固定型(型体)10に対して可動型(型体)20が図示上下方向(y方向)に移動して開閉し、型閉時、相互間に形成される製品キャビティC内に、ゲートGを開放して成形材料を充てんした後、ゲートGを閉鎖して成形材料を冷却固化して、製品を成形するものである。
【0012】
固定型10は、製品キャビティCを形成する固定側型板11と、この固定側型板11の背面(可動型20と反対側の面)に固定された固定側受け板12と、この固定側受け板12の背面に固定された固定側取付板13とを備え、固定側取付板13が射出成形機の固定側プラテン(図示せず)に取り付けられている。
【0013】
そして、固定側受け板12と固定側取付板13との間には、材料通路Rが内部に形成されたマニホールド14およびバルブケーシング15が設けられている。材料通路Rは、マニホールド14側の開口端で射出成形機のノズル(図示せず)に接続する一方、バルブケーシング15側の開口端が製品キャビティCに臨むゲートGとなっていて、成形材料をノズルからゲートGを介して製品キャビティC内へ射出させる。
【0014】
可動型20は、製品キャビティCを形成するコア21を突設した可動側型板22と、この可動側型板22の背面(固定型10と反対側の面)に固定された可動側受け板23と、可動側受け板23の背面に取り付けられた可動側取付板(図示せず)とを備え、可動側取付板が射出成形機の可動側プラテン(図示せず)に取り付けられている。
【0015】
また、可動側受け板23と可動側取付板の間には、成形された製品を可動型20から固定型10側へ向けて突き出して離型させる突き出し部材(図示せず)を設けた突き出し板(図示せず)が、可動型20に対して型開閉方向(y方向)に沿って移動自在に設けられている。
【0016】
さらに、固定型10には、製品キャビティCへの成形材料の入口部である孔状のゲートGを、ゲートGに挿脱自在に嵌合するバルブピン31の進退によって開閉するバルブ装置30が備えられている。
【0017】
バルブピン31は、略筒状に形成されたバルブケーシング15の内部に形成された型開閉方向(図示y方向)に延びる材料通路R内に、その軸線を型開閉方向(y方向)と一致させて配置されている。このバルブピン31の基端部(ゲートGと反対側の端部)には、フォロア部材32が固定されており、バルブピン31はこのフォロア部材32の移動に伴って移動される。
【0018】
フォロア部材32は、ガイド部材33に形成されたガイド溝34に係合され、バルブピン31を中心として両側に型開閉面Pと略平行にx方向に延びている。ガイド部材33は固定型10側に固定されており、型開閉方向(y方向)に延びる溝状のガイド溝34にフォロア部材32を係合させて直進案内している。
【0019】
さらに、フォロア部材32は図2に示すように、その両端に設けられた摺動部32aが、カム部材35に形成されたカム溝36に係合している。カム部材35は、型開閉面Pに対して傾斜したカム面36aを有するカム溝36が形成された板状の部材であり、その端部に支持バー37を介して取り付けられた油圧シリンダ装置(進退機構)38によって型開閉面Pと平行なz方向に進退される。なお、カム面36aはバルブピン31の軸線方向には一致しないものとする。
【0020】
すなわち、カム部材35の進退方向とカム面36aとは一致しないように設けられている。油圧シリンダ装置38は、各型10,20が開閉するy方向に並ばないように、金型装置の外部に配置され、固定型10側に固定されている。
【0021】
つまり、フォロア部材32は、固定型10側に固定されたガイド溝34に係合することによって、型開閉方向(y方向)に直進案内され、バルブピン31に対するxz方向の位置が決められている。
さらに、ゲートGに対するy方向の距離(高さ)が異なるように傾斜するカム面36a(カム溝36)に係合することによって、フォロア部材32のゲートGに対するy方向の距離が決定されているので、ガイド溝34と交差するz方向に進退するカム部材35の進退位置に応じて、フォロア部材32はy方向の位置が変化する。
【0022】
すなわち、油圧シリンダ装置38で、カム部材35を型開閉面Pに沿う方向(つまりバルブピン31に交差する方向)に進退させることにより、バルブピン31を、ガイド溝34に沿う方向(つまりバルブピン31の軸線方向)に進退させることができる。
【0023】
ここで、以上のように構成されたバルブ装置30を用いたゲートGの開閉および成形について説明する。
まず、図2(a)および図3(a)に示すように、油圧シリンダ装置38によってカム部材35を後退させて、カム溝36のうちゲートGから離れているA部分を摺動部32aに合わせて、バルブピン31を上昇させる。これにより、ゲートGが開放されるので、型締状態の両型10,20間に形成された製品キャビティC内に成形材料を射出・充てんする。
【0024】
成形材料の射出・充てんが完了したら、図2(b)および図3(b)に示すように、油圧シリンダ装置38によってカム部材35を前進させて、カム溝36のうちゲートGに近づいているB部分を摺動部32aに合わせて、バルブピン31を下降させる。これにより、ゲートGが閉鎖されるので、製品キャビティC内の成形材料を冷却固化させ、両型10,20を開いて製品キャビティCから製品を取り出す。
【0025】
以上のように、油圧シリンダ装置38を金型装置の外側に配置し、カム部材35を型開閉面Pに沿うz方向に進退させることによって、型開閉面Pに直交するy方向に軸線を沿わせて配置されたバルブピン31を進退させ、ゲートGを開閉することができるので、金型装置の型開閉方向寸法を小さくすることができる。
【0026】
なお、以上の実施形態において示した各構成部材、その諸形状や組み合わせ等は一例であって、ガイド部材33やカム部材35、カム溝36の形状、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求に基づき種々変更可能である。
たとえば、カム溝内にフォロア部材を係合させる構造を、カム面にフォロア部材を押し付ける構造を採用することもできる。
【0027】
また、上記実施形態では、バルブピン31を、軸線が型開閉方向に沿うように配置したが、型開閉方向に対して斜めの面を有する製品を製造においてゲート位置が斜面部分となる場合など、製品キャビティの形状によっては斜めに配置してもよい。
この場合、ガイド溝をバルブピンの軸線に一致させて設けることによりフォロア部材およびバルブピンを直進案内するとともに、上記実施形態と同様にカム面はゲートに対する型開閉方向の高さが異なるように傾斜させ、このカム面およびバルブピンの軸線と一致しない方向(型開閉面に沿う方向)にカム部材を進退させれば、進退機構を金型装置の側方に位置させてバルブピンを進退させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバルブゲート式金型装置によれば、型開閉面に沿う(バルブピンの軸線に交差する)方向にカム部材を進退させる機構によって、バルブピンを軸線方向に進退させることができるので、固定型の背面に油圧シリンダ装置等を配置しなくてもすみ、金型装置の型開閉方向の寸法を小さくすることができる。つまり、バルブピンの軸線方向が型開閉方向であっても、バルブピンを進退させる進退機構を金型装置の側方に配置できるので、金型装置の型開閉方向に沿う寸法を最小限とすることができる。したがって、大型の射出成形機を用いずに長尺の製品を成形することも可能となり、装置コストの低減、省スペース化を実現し、効率よく成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバルブゲート式金型装置の要部を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図であり、ゲートを開放した状態(a)、ゲートを閉鎖した状態(b)を示す図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図であり、ゲートを開放した状態(a)、ゲートを閉鎖した状態(b)を示す図である。
【図4】固定型側から見た型体およびバルブ装置を示す模式図である。
【符号の説明】
10 型体
20 型体
30 バルブ装置
31 バルブピン
32 フォロア部材
33 ガイド部材
35 カム部材
36a カム面
38 進退機構
C 製品キャビティ
G ゲート
R 材料通路
P 型開閉面
Claims (1)
- 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する一対の型体と、該型体に設けられた材料通路と前記製品キャビティとのゲートをバルブピンの挿脱により開閉するバルブ装置とを備え、前記バルブピンの軸線が型開閉方向に略一致しているバルブゲート式金型装置であって、
前記バルブピンの基端部に固定されたフォロア部材と;該フォロア部材を前記バルブピンの略軸線方向に直進案内するガイド部材と;型開閉面に対して傾斜するカム面を有し該カム面に前記フォロア部材を自在に摺動させるカム部材と;該カム部材を前記開閉面に沿う方向に進退させる進退機構と;を備え、
前記進退機構によって前記カム部材が進退駆動されることにより、前記フォロア部材が前記ガイド部材によって直進案内された状態で前記カム面上を摺動されて、前記フォロア部材および前記バルブピンが進退し、前記ゲートが開閉されることを特徴とするバルブゲート式金型装置。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2007085285A1 (de) * | 2006-01-02 | 2007-08-02 | Günther Heisskanaltechnik Gmbh | Betätigungsvorrichtung für verschlussnadeln in spritzgiessvorrichtungen mit nadelverschlussdüsen |
EP3363613A1 (en) * | 2017-02-17 | 2018-08-22 | Otto Männer GmbH | Hot runner injection nozzle and drive train |
-
2003
- 2003-02-10 JP JP2003032566A patent/JP2004243532A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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