JP2004241205A - 積層ジョイントコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部との嵌合接続が容易で、コネクタの電気的接続不良が確実に防止することができる積層ジョイントコネクタを提供する。
【解決手段】挿入側コネクタ部11とこれが挿入される受入側コネクタ部13、77とからなり、挿入側コネクタ部11は、複数の端子収容室17が併設されて接続用端子を収容する複数のコネクタハウジング15と、これを複数段に積層して合体するコネクタハウジングロック手段21とを備え、前記挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13、77とが嵌合接続される積層ジョイントコネクタにおいて、前記コネクタハウジングロック手段21を構成する係止凹部と係止凸部との係止面間に遊間隙が設けられ、係止凹部に係止凸部が緩く係止されるようにし、複数のコネクタハウジング15が相対移動可能に緩く合体される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等の内部における各種電装部品間の接続等に用いられるワイヤーハーネスの分岐接続に好適な積層ジョイントコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のコネクタは、挿入側コネクタ部と前記挿入側コネクタ部が挿入される受入側コネクタ部とからなり、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に案内されながら挿入され、前記挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部とが嵌合接続されるように構成されている。挿入側コネクタ部は、横方向に複数の端子収容室が併設されて接続用端子を収容する複数のコネクタハウジングと、コネクタハウジングに設けられた係止凹部とこれに係止される係止凸部とを有し、前記コネクタハウジングを複数段に積層して合体するコネクタハウジングロック手段とを備えている。受入側コネクタ部は、挿入側コネクタ部を受け入れて保持する挿入側コネクタ部受入室を有するコネクタケースと、前記コネクタケースに装着され、前記挿入側コネクタ受入室内に突出されて挿入側コネクタ部の接続用端子と接続される複数の接続バーを有する回路形成体とを備えている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−39239号公報(発明の詳細な説明の項の段落0019乃至段落0026、図1(A)(B))
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような積層ジョイントコネクタでは、通常、挿入側コネクタ部が複数のコネクタハウジングを複数段に積層した後、コネクタハウジングロック手段の係止凹部に係止凸部を締まり嵌めによりきつく挿入することにより合体して構成され、挿入側コネクタ部に外力が作用してもコネクタハウジング同士が相対移動しないような剛性構造になっている。
【0005】
そこで、このような挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部の挿入側コネクタ部受入室に挿入して嵌合接続する際、挿入側コネクタ部の軸線と受入側コネクタ部の軸線が平行になるように整列させた正しい姿勢で、受入側コネクタ部の挿入側コネクタ部受入室に挿入して嵌合することが望ましいが、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に対して傾斜した状態で挿入されることが多く、挿入側コネクタ部を正しい姿勢で挿入することが容易でない。そうすると、挿入側コネクタ部が剛性構造のため、その挿入に大きな力が必要になるほか、途中で挿入ができなくなったり、コネクタハウジングや接続用端子に無理な力が加わって変形したりして、コネクタの電気的接続不良を起こす恐れがある。
【0006】
また、個々のコネクタハウジングの厚さは寸法公差があるため同じ寸法にならない場合が多く、特に寸法公差内のミニマム値になっていると、コネクタハウジングを積層したときの接続用端子間のピッチが所定ピッチよりも小さくなって、嵌合される受入側コネクタ部における回路形成体の接続バーのピッチと合致しなくなることがある。そうすると、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入したとき、受入側コネクタ部の接続バーが挿入側コネクタ部の接続用端子に正しく挿入されなくなり、これまたコネクタの電気的接続不良を起こす恐れがある。
【0007】
本発明は上記の課題を解決し、挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部との嵌合接続が容易で、コネクタの電気的接続不良が確実に防止することができる積層ジョイントコネクタを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載された発明は、挿入側コネクタ部と前記挿入側コネクタ部が挿入される受入側コネクタ部とからなり、挿入側コネクタ部は、横方向に複数の端子収容室が併設されて接続用端子を収容する複数のコネクタハウジングと、コネクタハウジングに設けられた係止凹部とこれに係止される係止凸部とを有し、前記コネクタハウジングを複数段に積層して合体するコネクタハウジングロック手段とを備え、受入側コネクタ部は、挿入側コネクタ部を受け入れて保持する挿入側コネクタ部受入室を有するコネクタケースと、前記コネクタケースに装着され、前記挿入側コネクタ受入室内に突出されて挿入側コネクタ部の接続用端子と接続される複数の接続バーを有する回路形成体とを備え、前記挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部とが嵌合接続される積層ジョイントコネクタにおいて、前記コネクタハウジングロック手段を構成する係止凹部と係止凸部との係止面間に遊間隙が設けられ、係止凹部に係止凸部が緩く係止されるようにし、複数のコネクタハウジングが相対移動可能に緩く合体されていることを特徴とするものである。
【0009】
このように、挿入側コネクタ部を構成する積層されたコネクタハウジングが相対移動可能に緩く合体され、アコーデオン式に伸縮、滑り、曲がり等が可能な柔性構造になるので、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に対して傾斜した状態で挿入されても、コネクタハウジング同士が速やかに相対移動して形状が変わり、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に整列して正しい姿勢に速やかに矯正される。従って、挿入側コネクタ部の挿入に大きな力が不要になるほか、途中で挿入が困難になることもなくなり、挿入側コネクタ部の挿入が容易になる。また、コネクタハウジングや接続用端子に無理な力が加わらず、これらが容易に変形しなくなる。
【0010】
また、コネクタハウジングの寸法公差により、コネクタハウジングを積層したときの接続用端子間のピッチが受入側コネクタ部の接続バーのピッチとずれるような場合でも、コネクタハウジング同士が積層方向に広がって、接続用端子間のピッチが受入側コネクタ部の接続バーのピッチに合わせることが容易になるので、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入したとき、受入側コネクタ部の接続バーを挿入側コネクタ部の接続用端子に無理なく円滑に挿入することが可能になる。以上の結果、挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部の嵌合接続が容易になってコネクタの電気的接続不良を確実に防止することができる。
【0011】
本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1記載の積層ジョイントコネクタにおいて、受入側コネクタ部の挿入側コネクタ部受入室の内側壁に、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングの側部が挿入される案内溝を形成するための複数の案内用凸条部が併設され、前記案内用凸条部の幅が挿入側コネクタ部受入室の入口側に向けて徐々に狭くなり、前記案内溝の幅が徐々に広くなるように形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
このような構成によると、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入する際、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングの側部が受入側コネクタ部の入口側の広がった案内溝にガイドされるので、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に対して傾斜した状態で挿入されることが減少し、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に整列させて正しい姿勢で挿入し易くなり、両コネクタ部の嵌合接続をより円滑に行うことができるので好ましい。
【0013】
本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は2記載の積層ジョイントコネクタにおいて、挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室の一方の壁に、端子収容室の長手方向に形成された一対のスリットにより、基先端が前記壁に支持される両持ち構造で、背中側に厚肉となる肉盛り部と内側に接続用端子と係止される係止突起がそれぞれ形成された弾性係止片からなるランスが設けられ、前記ランスの位置に対応する反対側の他方の壁に、端子収容室に接続用端子を挿入する際、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に設けられたランスの肉盛り部を受け入れて、ランスが外側に撓んで変位するのを許容するランス受入部が設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によると、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングにおける端子収容室の壁厚を薄くしても、ランスを構成する弾性係止片が両持ち構造で支持が強固になり、且つ、肉盛り部を有し、補強されて強度が大きくなり、接続用端子の保持力を十分確保することが可能になる。従って、端子収容室の壁厚、即ち、コネクタハウジングを厚さの薄い薄型にすることができ、コネクタハウジングが積層された挿入側コネクタ部の高さが低くなって、積層ジョイントコネクタが小型になるほか、接続用端子の積層方向のピッチが小さくなって無駄がなくなるので好ましい。
【0015】
本発明の請求項4に記載された発明は、請求項3記載の積層ジョイントコネクタにおいて、挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室に設けられたランスよりも後方に位置する前記他方の壁の外側に、接続用端子の2重係止リブが突設され、前記2重係止リブの位置に対応する前記一方の壁に、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に突設された2重係止リブが係止される係止穴が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
このような構成によると、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングにおける端子収容室に収容された接続用端子をランスと2重係止リブとにより2重に係止するので、接続用端子が端子収容室から抜けるのをより確実に防止することができる。
【0017】
また、端子収容室に接続用端子を挿入する際、接続用端子が所定位置まで奥深く挿入されず、中途半端な半挿入状態にあると、コネクタハウジングを複数段に積層する際、その端子収容室の一方の壁に設けられた係止穴に、隣接するコネクタハウジングにおける端子収容室の他方の壁に突設された2重係止リブを挿入しようとしても、2重係止リブの先端が接続用端子の後端に衝突して2重係止リブの挿入を妨げる。このため、2重係止リブを係止穴に所定深さまで確実に挿入することができず、コネクタハウジングの積層が困難になる。このようにして、接続用端子の端子収容室内への半挿入状態を複雑な機構を用いずに簡単に検知することができるので好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面により詳細に説明する。図1は本発明の積層ジョイントコネクタを自動車用ワイヤーハーネスの多極コネクタに適用した場合の分解斜視図、図2は図1の構成部品が組み合わされたアッシー状態の積層ジョイントコネクタの拡大斜視図,図3は図1の挿入側コネクタ部を構成するコネクタハウジングを示すもので、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図、図4は図3のコネクタハウジングを示すもので、(A)は平面図、(B)は裏面図である。
【0019】
本発明の積層ジョイントコネクタは、上記図に示すように、挿入側コネクタ部(雌コネクタ)11と前記挿入側コネクタ部11が挿入される受入側コネクタ部(雄コネクタ)13とからなる。挿入側コネクタ部11は、横方向に複数(図示例は10個)の端子収容室17が併設されて接続用端子19(図8乃至10、13参照)を収容する複数(図示例は10個)の矩形板状をした10極のコネクタハウジング15と、コネクタハウジング15に設けられた係止凹部23とこれに係止される係止凸部25とを有し、前記コネクタハウジング15を複数段(図示例は10段)に積層して合体するコネクタハウジングロック手段21とを備える。これらコネクタハウジング15及びコネクタハウジングロック手段21はプラスチック成形加工により形成される。なお、個々のコネクタハウジング15はサブハーネス1個1個に対応しており、各々のコネクタハウジング15は別々のサブハーネスが取り付けられる。
【0020】
受入側コネクタ部13は、一方側に挿入側コネクタ部11を受け入れて保持する四角形状の挿入側コネクタ部受入室29を有し、プラスチック成形加工により形成される四角形状箱型のコネクタケース27と、前記コネクタケース27の他方側に装着され、前記挿入側コネクタ受入室29内に突出されて挿入側コネクタ部11の接続用端子19と接続される複数(図示例は100個)の接続バー33を有する回路形成体31とを備え、前記挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13とが嵌合接続されるように構成されている。なお、35はコネクタケース27の回路形成体31が装着される側に設けられて、回路形成体31を保護する四角板状のケースカバーであり、プラスチック成形加工により形成される。
【0021】
更に詳細に説明すると、前記挿入側コネクタ部11を構成する10個のコネクタハウジング15は簡単、且つ、確実に積層して合体することが容易なように同じ構造をしており、その両方の側部37の後端に、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入するときのつかみ部になる耳部39が突設されている。
【0022】
前記コネクタハウジングロック手段21の係止凹部23は、図3乃至5に示すように、横方向に開口するコ字状凹溝からなり、前記挿入側コネクタ部11を構成する各コネクタハウジング15の両方の側部37にあって、両側端に位置する端子収容室17の両外側壁に、前後方向(端子収容室17の長手方向)に間隔をおいて各2個、合計4個設けられる。係止凸部25は前記係止凹部23に対応する下方位置に、前記側部37から下方へ鉤状(フック状)に突出するように各2個、合計4個設けられ、隣接するコネクタハウジング15の一方側に設けられた係止凹部23に他方側に設けられた係止凸部25が挿入されて係止されるようになっている。
【0023】
更に、図5から明らかなように、係止凹部23に係止凸部25が係止された状態で、係止凹部23と係止凸部25との係止面23a、25a間に遊間隙24が設けられる。この遊間隙24の間隔(遊び代)は0.1mm〜0.2mm程度設けるのが好ましい。
【0024】
コネクタハウジングロック手段21は、更に各コネクタハウジング15の両方の側部37にあって、両側端に位置する端子収容室17の両外側壁に前記係止凹部23間に挟まれるようにして突設された各1個の矩形状の挿入凹溝41と、その挿入凹溝41に対応する側部37の真下に突設された各1個の矩形板状の案内リブ43とを有し、隣接するコネクタハウジング15の一方側に突設された挿入凹溝41に他方側に突設された案内リブ43が緩く嵌着される。そして、複数段に積層されたコネクタハウジング15の水平方向(接触面に沿った方向)の相対移動距離(移動量)が過大にならないように拘束するようになっている。
【0025】
なお、前記係止凸部25(係止凹部23)、案内リブ43(挿入凹溝41)の個数は前記数量に限定されない。また、案内リブ43と挿入凹溝41の形状や位置をコネクタハウジング15毎に適宜変化させておくと、積層するコネクタハウジング15の順序を間違えることが減少し、積層する際の作業性を向上させることができるので好ましい。
【0026】
また、図3(A)、図4(A)、図5に示すように、各係止凹部23に対応する側部37の上面には、矩形状の凹溝45が設けられ、棒状の抜き治具47の先端を凹溝45に突き入れて、これを図5の矢印方向(上方向)に回動することにより、上段のコネクタハウジング15を少し持ち上げ、コネクタハウジングロック手段21のロックを外し、積層されたコネクタハウジング15の合体を解除してコネクタハウジング15を個々に分解できるようになっている。
【0027】
本発明の積層ジョイントコネクタは、前記したように、コネクタハウジングロック手段21を構成する係止凹部23と係止凸部25との係止面23a、25a間に遊間隙24が設けられ、係止凹部23に係止凸部25が緩く係止されている。これにより、挿入側コネクタ部11を構成する積層されたコネクタハウジング15が相対移動可能に緩く合体され、アコーデオン式に伸縮、滑り、曲がり等が可能な柔性構造になって、挿入側コネクタ部11が受入側コネクタ部13に対して傾斜した状態で挿入されても、コネクタハウジング15同士が速やかに相対移動して形状が変わり、挿入側コネクタ部11が受入側コネクタ部13に整列して正しい姿勢に速やかに矯正される。
【0028】
従って、挿入側コネクタ部11の挿入に大きな力が不要になるほか、途中で挿入が困難になることもなくなり、挿入側コネクタ部11の挿入が容易になる。また、コネクタハウジング15や接続用端子19に無理な力が加わらず、これらが容易に変形しなくなる。
【0029】
また、コネクタハウジング15の寸法公差により、コネクタハウジング15を積層したときの接続用端子19間のピッチが受入側コネクタ部13の接続バー33のピッチとずれるような場合でも、コネクタハウジング15同士が積層方向に広がって、接続用端子19間のピッチが受入側コネクタ部13の接続バー33のピッチに合わせることが容易になるので、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入したとき、受入側コネクタ部13の接続バー33を挿入側コネクタ部11の接続用端子19に無理なく円滑に挿入することが可能になる。以上の結果、挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13の嵌合接続が容易になってコネクタの電気的接続不良を確実に防止することができる。
【0030】
更に、図3(A)、4(A)、6(A)に示すように、挿入側コネクタ部11のコネクタハウジング15における各端子収容室17の一方の壁、即ち、上壁17aには、端子収容室17の長手方向に形成された一対のスリット49により、基先端が前記壁17aに支持される両持ち構造で、背中側に厚肉となる肉盛り部53(図6(A)(B)参照)と内側に接続用端子19と係止される係止突起55(図6(C)参照)がそれぞれ形成されたプラスチック製の弾性係止片からなるランス51が設けられる。
【0031】
また、前記ランス51の位置に対応する端子収容室17の反対側の他方の壁、即ち、下壁17bには、図3(B)、4(B)、7(A)(B)に示すように、端子収容室17に接続用端子19を挿入する際、隣接するコネクタハウジング15の端子収容室17に設けられたランス51の肉盛り部53を受け入れて、ランス51が外側に撓んで変位するのを許容するスリット状の細穴からなるランス受入部57が設けられる。このランス受入部57は、図示のものでは細穴であるが、ランス51の強度が十分保持でき、肉盛り部53を小さくできる場合には、穴ではなく凹溝(有底穴)としてもよい。
【0032】
このような構成のランス51を用いると、挿入側コネクタ部11のコネクタハウジング15における端子収容室17の壁厚を薄くしても、ランス51を構成する弾性係止片が両持ち構造で支持が強固になり、且つ、肉盛り部53を有し、補強されて強度が大きくなり、接続用端子19の保持力を十分確保することが可能になる。従って、端子収容室17の壁厚、即ち、コネクタハウジング15を厚さの薄い薄型にすることができ、コネクタハウジング15が積層された挿入側コネクタ部11の高さが低くなって、積層ジョイントコネクタが小型になるほか、接続用端子19の積層方向のピッチが小さくなって無駄がなくなるので好ましい。
【0033】
更に、図3(B)、4(B)、8乃至10に示すように、挿入側コネクタ部11の各コネクタハウジング15における各端子収容室17に設けられたランス51よりも後方に位置する前記下壁(他方の壁)17bの外側(下部)には、接続用端子19の例えば角型の2重係止リブ59が突設されている。そして、前記2重係止リブ59の位置に対応する前記上壁17a(一方の壁)には、隣接するコネクタハウジング15の端子収容室17に突設された2重係止リブ59が係止される係止穴61が設けられている。
【0034】
コネクタハウジング15を複数段(図示例では10段)に積層する場合には、その積層前に、図8に示すように、予め各コネクタハウジング15の端子収容室17に入口側(図8の右側)から接続用端子19(電線は省略)を挿入して収容する。その際、接続用端子19の先端側上部に突設されたタブ状の係止受部19aがランス51の係止突起55に当接して、ランス51をスリット49部分から上方へ少しわん曲させた後、係止突起55に係止され、接続用端子19の抜けが防止される。このような状態で、コネクタハウジング15の積層、合体が行われる。
【0035】
図8は端子収容室17に接続用端子19が収容されたコネクタハウジング15を複数段に積層する際、一方のコネクタハウジング15の端子収容室17に設けられた係止穴61に隣接する他方のコネクタハウジング15の端子収容室17に突設された2重係止リブ59が係止される前の状態を示す縦断面図、図9はコネクタハウジング15が積層されて、図8の状態から係止穴61に2重係止リブ59が係止された状態を示す縦断面図である。
【0036】
このように、コネクタハウジング15を積層する際、その端子収容室17に突設された2重係止リブ59を係止穴61に係止させるようにすると、コネクタハウジング15における端子収容室17に収容された接続用端子19が前記ランス51の係止突起55による係止のほかに、2重係止リブ59により2重に係止されることになり、接続用端子19が端子収容室17から抜けるのをより確実に防止することができるので好ましい。
【0037】
また、図8、9等に示すように、2重係止リブ59の後部に突起59aを設けておくと、2重係止リブ59を係止穴61に係止した後、突起59aが係止穴61の端縁に引掛かり、係止穴から抜けにくくなり、接続用端子19の抜け防止が更に強化されるので好ましい。前記突起59aは全2重係止リブ59に設けてもよいが、コネクタハウジング14が横長の場合には、その中央付近が浮く恐れがあるので、中央付近に位置する2重係止リブ59の方だけに設けるようにしてもよい。
【0038】
図10は端子収容室17に接続用端子19が半挿入状態で収容された一方のコネクタハウジング15の端子収容室17に設けられた係止穴61に、隣接する他方のコネクタハウジング15の端子収容室17に突設された2重係止リブ59が係止される前の状態を示す縦断面図である。
【0039】
このように、コネクタハウジング15を積層する前に、端子収容室17に接続用端子19を挿入する際、接続用端子が所定位置まで奥深く挿入されず、中途半端な半挿入状態にあると、コネクタハウジング15を複数段に積層する際、その端子収容室17に設けられた係止穴61に、隣接するコネクタハウジング15の端子収容室に突設された2重係止リブ59を挿入しようとしても、2重係止リブ59の先端が接続用端子19の後端に衝突して2重係止リブ59の挿入を妨げる。このため、2重係止リブ59を係止穴61に所定深さまで確実に挿入することができず、コネクタハウジング15の積層が困難になる。そこで、この2重係止リブ59が突設されていると、接続用端子19の端子収容室17内への半挿入状態を複雑な機構を用いずに簡単に検知することができるので好ましい。
【0040】
なお、2重係止リブ59は、図11に示すように、下方がランス受入部57、即ち、接続用端子19の先端側に向けて前方へ傾斜するように形成してもよい。このような形状にすると、接続用端子19の挿入状態が不完全な場合、ハウジングに当接し易くなり、接続用端子19の半挿入状態を検知する感度が向上するので好ましい。
【0041】
また、前記2重係止リブ59と係止穴61の形状や位置を前記案内リブ43と挿入凹溝41のときのようにコネクタハウジング15毎に適宜変化させておくと、同様に積層するコネクタハウジング15の順序を間違えることが減少し、積層する際の作業性を向上させることができるので好ましい。
【0042】
63は挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入したとき、受入側コネクタ部13の接続バー33をコネクタハウジング15の端子収容室17に収容された接続用端子19に挿入して電気的接続が行えるように、端子収容室17の前壁17cにこれを貫通して形成された接続バー挿入穴である。また、65は各コネクタハウジング15における両方の側部37の先端寄り位置にそれぞれ設けられたロック溝であり、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入して嵌合した後、受入側コネクタ部側に設けられたロック爪部73の爪73a(図14参照)が係止されて、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部13の挿入側コネクタ部受入室29から抜け出ないように固定するものである。なお、図示のものでは、ロック溝65がコネクタハウジング15の両方の側部37に設けられているが、片側の側部37だけに設けられていてもよい。
【0043】
図12(A)(B)は10個の前記コネクタハウジング15を上下10段に積層、合体して構成された挿入側コネクタ部11を示す左側面図(前面図)、正面図、図13は図12(A)のX―X線矢視断面図である。このような挿入側コネクタ部11を組み立てる場合には、図13に示すように、サブハーネスを構成する電線Aに接続された接続用端子19を、コネクタハウジング15の積層前に、予めコネクタハウジング15の端子収容室17に挿入して収容しておき、その後、コネクタハウジング15を積層し、コネクタハウジングロック手段21で合体することにより行う。この過程において、コネクタハウジング15の端子収容室17内に接続用端子19を挿入する作業は、10個のコネクタハウジング15の積層を開始する前に行ってもよいし、下段のコネクタハウジング15の上に上段のコネクタハウジング15を積層する都度、順次行うようにしてもよい。
【0044】
なお、前記挿入側コネクタ部11の最上段に積層されたコネクタハウジング15の上には、その端子収容室17に収納された接続用端子19を2重係止することができるように、下部の相当位置に、10個の2重係止リブ59(図示せず)が突設され、また、コネクタハウジングロック手段21の4個の係止凸部25、2個の案内リブ43、ランス受入部(凹溝)57(図示せず)が設けられた矩形板状のカバー67が装着される(図12、13参照)。
【0045】
次に、前記受入側コネクタ部13の構成を更に説明すると、図2、14(A)(B)に示すように、受入側コネクタ部13を構成するコネクタケース27の挿入側コネクタ部受入室29の両内側壁には、挿入側コネクタ部11の各コネクタハウジング15の両方の側部37が案内されながら挿入される、例えば、略コ字状の案内溝69を形成するため、複数の、例えば、断面略角型の案内用凸条部71(図では片側だけが見えている)が、挿入側コネクタ部受入室29の長手方向に沿って、且つ、上下方向に所定間隔、即ち、挿入側コネクタ部11の端子収容室17に収容された接続用端子19のコネクタハウジング積層方向のピッチに合致するピッチ間隔で併設されている。
【0046】
図示のものでは、挿入側コネクタ部受入室29の両内側壁を凹ませて案内溝69が形成されており、このため、該内側壁に設けられた各案内用凸条部71の高さ面は挿入側コネクタ部受入室29の内側壁面と同面上にあり、該内側壁面から内方には突出していない。前記案内溝69は、図示のものでは、挿入側コネクタ部11側の各側部37とカバー67の側部37が挿入し得るように11個形成され、従って、案内用凸条部71は10個設けられている。更に、前記各案内用凸条部71の幅が挿入側コネクタ部受入室29の入口側に向けて徐々に狭くなって先細り、前記案内溝69の幅が徐々に広くなるように形成されている。なお、案内用凸条部71は、挿入側コネクタ部受入室29の両内側壁から内方に突出するように併設してもよく、この場合には突出した案内用凸条部71間に前記案内溝69が形成される。なお、図示のものでは、案内溝69が受入側コネクタ部13における挿入側コネクタ部受入室29の両内側壁に形成されているが、片側の内側壁だけに形成されていてもよい。
【0047】
また、挿入側コネクタ部受入室29の両側壁には、その受入室29に挿入側コネクタ部11が挿入されたときに、そのコネクタハウジング15に設けられたロック溝65に係止されて、挿入側コネクタ部11が受入側コネクタ部13の挿入側コネクタ部受入室29から抜け出ないように固定する弾性係止片からなるロック爪部73が設けられている。このロック爪部73はコネクタハウジング15に設けられたロック溝65に相当する数(図示例は20個)だけ設けなくても挿入側コネクタ部11を十分に固定することができる。そこで、図示のように、挿入側コネクタ部11のコネクタハウジング15が10段に積層されている場合には、例えば、挿入側コネクタ部受入室29の両側壁において、前記挿入側コネクタ部11の下から3段目と8段目のコネクタハウジング15が挿入される位置に2個ずつ、合計4個設けられている。なお、図示のものでは、ロック爪部73が挿入側コネクタ部受入室29の両側壁に設けられているが、片側の側壁だけに設けられていてもよい。
【0048】
更に、前記回路形成体31は、図示のものでは、一面(裏面)に銅箔等の導電体からなる回路パターンが印刷等により設けられた絶縁基板32の他面(表面)に、複数(図示例は100個)の銅材料等からなる良導電性のピンコンタクトからなる接続バー33の一端が前記回路パターンに接続され、他端側が絶縁基板32を貫通して突設されてなる。この回路形成体31は、コネクタケース27の挿入側コネクタ部受入室29の反対側に隔壁29aを隔てて形成された回路形成体収容室75に収容されて保持されると共に、その接続バー33が隔壁29aを貫通して前記挿入側コネクタ部受入室29内に突出され、挿入側コネクタ部11の接続用端子19に挿入されて接続されるようになっている。なお、この回路形成体31は前記基板型に代えて、ブスバーにより回路パターン及び接続バー63が形成されてなるブスバー型(図示せず)のものを使用してもよい。
【0049】
このような構成の受入側コネクタ部13によると、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入する際、挿入側コネクタ部11のコネクタハウジング15の側部37が受入側コネクタ部13の入口側の広がった案内溝69にガイドされるので、挿入側コネクタ部11が受入側コネクタ部13に対して傾斜した状態で挿入されることが減少し、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に整列させて正しい姿勢で挿入し易くなり、両コネクタ部11、13の嵌合接続をより円滑に行うことができるので好ましい。
【0050】
図15に示す受入側コネクタ部77は、前記受入側コネクタ部13の変形例を示すものである。この受入側コネクタ部77が受入側コネクタ部13と異なるところは、受入側コネクタ部13において、更に案内用凸条部71の中央付近に位置する1又は複数(図示例は2個)の案内用凸条部72の長さが他のものよりも挿入側コネクタ部受入室29の入口側に所定量長く形成され、挿入側コネクタ部受入室29の長手方向に沿って突出していること、また、挿入側コネクタ部受入室29の入口側上下両端部に両側端部よりも所定長さ延出され、且つ、内壁面が入口側に向かって外側にラッパ状に傾斜するひさし部79が設けられていることであり、その他の構成は受入側コネクタ部13と同じである。
【0051】
このように、中央付近に位置する案内用凸条部72の長さが長く形成されていると、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部77に挿入するときの軸ずれがより減少し、正しい姿勢で挿入することができるので好ましい。更に、前記ひさし部79が設けられていると、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部77に挿入するときに生じた軸ずれを修正する効果がより大きくなるので好ましい。なお、前記2手段のいずれか一方を省略しても受入側コネクタ部13のものよりも挿入側コネクタ部11の挿入性を向上させることができることは勿論である。また、中央付近に案内用凸条部72を設ける場合、案内用凸条部72の個数、即ち、上下方向に設ける区間長さを長くすると、挿入側コネクタ部11におけるコネクタハウジング15の積層段数が増えても挿入側コネクタ部11の挿入が容易になるので好ましい。
【0052】
本発明の積層ジョイントコネクタを組み立てる場合には、図16(A)に示すように、挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13とを対向させ、両コネクタ部11、13の軸線が平行になるように整列させた正しい姿勢で、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13の挿入側コネクタ部受入室29に挿入し、受入側コネクタ部13の接続バー33を挿入側コネクタ部11の端子収容室17に収容された接続用端子19内に挿入し、挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13とを嵌合接続する。
【0053】
ところで、前記挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入する際、挿入側コネクタ部11の軸線が受入側コネクタ部13の軸線と平行にならず、例えば、図16(B)に示すように、挿入側コネクタ部11の軸線が受入側コネクタ部13の軸線に対して時計方向に少し回動し、挿入側コネクタ部11が右下がり状に傾斜した状態で挿入したり、或いは、図16(C)に示すように、挿入側コネクタ部11の軸線が受入側コネクタ部13の軸線に対して反時計方向に少し回動し、挿入側コネクタ部11が右上がり状に傾斜した状態で挿入したりすることが多い。
【0054】
挿入側コネクタ部11が前記したように傾斜した状態で挿入された場合には、挿入側コネクタ部11が前記したように柔性構造をしているため、コネクタハウジング15同士が速やかに相対移動して、挿入側コネクタ部11の軸線が受入側コネクタ部13の軸線と平行に整列し、挿入側コネクタ部11が正しい姿勢に速やかに矯正される。こうして、挿入側コネクタ部11を比較的小さな力で無理なく円滑に挿入することができ、両コネクタ部11、13を速やかに嵌合接続することができる。
【0055】
積層ジョイントコネクタを組み立てる際、挿入側コネクタ部11と受入側コネクタ部13との嵌合接続を、図17に示すようなコネクタ保持具81、82を用いて行ってもよい。この場合、コネクタ保持具81の支持受部81aに挿入側コネクタ部11におけるコネクタハウジング15の耳部39を保持させ、コネクタ保持具82の支持受部82aに受入側コネクタ部13のコネクタケース27に突設されたチャック部83を保持させ、コネクタ保持具81、82の操作により挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入する。このようなコネクタ保持具81,82を用いると、両コネクタ部11、13の上下左右の振れが押えられるので、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入し易くなるので好ましい。
【0056】
また、挿入側コネクタ部11を受入側コネクタ部13に挿入する際、挿入側コネクタ部11におけるコネクタハウジング11の積層段数が少ない場合には、挿入側コネクタ部11が挿入される受入側コネクタ部13の挿入側コネクタ部受入室29内に空き空間が生じ、挿入側コネクタ部11を挿入しにくくなることがある。このような場合には、挿入側コネクタ部受入室29の空き空間が生じる箇所の案内溝69に予めダミー板を挿入して空き空間を埋めるようにしておくと、挿入側コネクタ部11の挿入が容易になるほか、挿入された挿入側コネクタ部11が振動等でがたつくようなことがなく安定するので好ましい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の積層ジョイントコネクタによると、挿入側コネクタ部におけるコネクタハウジングロック手段を構成する係止凹部と係止凸部との係止面間に遊間隙が設けられ、係止凹部に係止凸部が緩く係止されるようにし、複数のコネクタハウジングが相対移動可能に緩く合体されているので、挿入側コネクタ部が柔性構造になり、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に対して傾斜した状態で挿入されても、コネクタハウジング同士が速やかに相対移動して形状が変わり、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に整列して正しい姿勢に速やかに矯正される。従って、挿入側コネクタ部の挿入に大きな力が不要になるほか、途中で挿入が困難になることもなくなり、挿入側コネクタ部の挿入が容易になる。また、コネクタハウジングや接続用端子に無理な力が加わらず、これらが容易に変形しなくなる。
【0058】
また、コネクタハウジングの寸法公差により、コネクタハウジングを積層したときの接続用端子間のピッチが受入側コネクタ部の接続バーのピッチとずれるような場合でも、コネクタハウジング同士が積層方向に広がって、接続用端子間のピッチが受入側コネクタ部の接続バーのピッチに合わせることが容易になるので、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入したとき、受入側コネクタ部の接続バーを挿入側コネクタ部の接続用端子に無理なく円滑に挿入することが可能になる。以上の結果、挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部の嵌合接続が容易になってコネクタの電気的接続不良を確実に防止することができる。
【0059】
本発明の請求項2に記載された積層ジョイントコネクタのように、受入側コネクタ部の挿入側コネクタ部受入室の内側壁に、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングの側部が挿入される案内溝を形成するための複数の案内用凸条部が併設され、前記案内用凸条部の幅が挿入側コネクタ部受入室の入口側に向けて徐々に狭くなり、前記案内溝の幅が徐々に広くなるように形成されていると、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入する際、挿入側コネクタ部が受入側コネクタ部に対して傾斜した状態で挿入されることが減少し、挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に整列させて正しい姿勢で挿入し易くなり、両コネクタ部の嵌合接続をより円滑に行うことができるので好ましい。
【0060】
本発明の請求項3に記載された積層ジョイントコネクタのように、挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室の一方の壁に、端子収容室の長手方向に形成された一対のスリットにより、基先端が前記壁に支持される両持ち構造で、背中側に厚肉となる肉盛り部と内側に接続用端子と係止される係止突起がそれぞれ形成された弾性係止片からなるランスが設けられ、前記ランスの位置に対応する反対側の他方の壁に、端子収容室に接続用端子を挿入する際、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に設けられたランスの肉盛り部を受け入れて、ランスが外側に撓んで変位するのを許容するランス受入部が設けられていると、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングにおける端子収容室の壁厚を薄くしても、ランスを構成する弾性係止片が両持ち構造で支持が強固になり、且つ、肉盛り部を有し、補強されて強度が大きくなり、接続用端子の保持力を十分確保することが可能になるので、コネクタハウジングを薄型にすることができ、コネクタハウジングが積層された挿入側コネクタ部の高さが低くなって、積層ジョイントコネクタが小型になるほか、接続用端子の積層方向のピッチが小さくなって無駄がなくなるので好ましい。
【0061】
本発明の請求項4に記載された積層ジョイントコネクタのように、挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室に設けられたランスよりも後方に位置する前記他方の壁の外側に、接続用端子の2重係止リブが突設され、前記2重係止リブの位置に対応する前記一方の壁に、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に突設された2重係止リブが係止される係止穴が設けられていると、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングにおける端子収容室に収容された接続用端子をランスと2重係止リブとにより2重に係止するので、接続用端子が端子収容室から抜けるのをより確実に防止することができる。
【0062】
また、端子収容室に接続用端子を挿入する際、接続用端子が中途半端な半挿入状態にあると、コネクタハウジングを複数段に積層する際、その端子収容室の一方の壁に設けられた係止穴に、隣接するコネクタハウジングにおける端子収容室の他方の壁に突設された2重係止リブを挿入しようとしても、2重係止リブを係止穴に所定深さまで確実に挿入することができないことを利用し、接続用端子の端子収容室内への半挿入状態を複雑な機構を用いずに簡単に検知することができるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層ジョイントコネクタを自動車用ワイヤーハーネスの多極コネクタに適用した場合の分解斜視図である。
【図2】図1の構成部品が組み合わされたアッシー状態の積層ジョイントコネクタの拡大斜視図である。
【図3】図1の挿入側コネクタ部を構成するコネクタハウジングを示すもので、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。
【図4】図3のコネクタハウジングを示すもので、(A)は平面図、(B)は裏面図である。
【図5】コネクタハウジングロック手段の係止凹部と係止凸部の係止状態を示す拡大断面図である。
【図6】コネクタハウジングのランス部分を示すものでは、(A)は端子収容室にランスが設けられている状態の斜視図、(B)はランスの拡大斜視図、(C)はランスの係止突起を示す拡大斜視図である。
【図7】コネクタハウジングの端子収容室に設けられたランスの係止突起部分を示すもので、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。
【図8】接続用端子が収容されたコネクタハウジングの端子収容室の係止穴に隣接するコネクタハウジングの端子収容室に突設された2重係止リブが係止される前の状態を示す縦断面図である。
【図9】図8の状態から係止穴に2重係止リブが係止された状態を示す縦断面図である。
【図10】接続用端子が半挿入状態で収容されたコネクタハウジングの端子収容室の係止穴に隣接するコネクタハウジングの端子収容室に突設された2重係止リブが係止される前の状態を示す縦断面図である。
【図11】2重係止リブの変形例を示す断面図である。
【図12】コネクタハウジングを積層、合体して構成された挿入側コネクタ部を示すもので、(A)は左側面図、(B)は正面図である。
【図13】図12(A)のX―X線矢視断面図である。こ
【図14】受入側コネクタ部を示すもので、(A)は正面縦断面図、(B)は(A)のY―Y線矢視断面図である。
【図15】図14の受入側コネクタ部の変形例を示す正面縦断面図である。
【図16】挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部に挿入する状態を示すもので、(A)は挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部とを対向させ、挿入側コネクタ部を正しい姿勢で挿入する状態、(B)は挿入側コネクタ部が右下がり状に傾斜した状態で、(C)は右上がり状に傾斜した状態で挿入された状態を示す説明図である。
【図17】挿入側コネクタ部を受入側コネクタ部にコネクタ保持具を用いて挿入する場合を示す概要図である。
【符号の説明】
11 挿入側コネクタ部
13 受入側コネクタ部
15 コネクタハウジング
17 端子収容室
17a 上壁
17b 下壁
17c 前壁
19 接続用端子
19a 係止受部
21 コネクタハウジングロック手段
23 係止凹部
23a 係止面
24 遊間隙
25 係止凸部
25a 係止面
27 コネクタケース
29 挿入側コネクタ部受入室
29a 隔壁
31 回路形成体
32 絶縁基板
33 接続バー
35 ケースカバー
37 側部
39 耳部
41 挿入凹溝
43 案内リブ
45 凹溝
47 抜き治具
49 スリット
51 ランス
53 肉盛り部
55 係止突起
57 ランス受入部
59 2重係止リブ
59a 突起
61 係止穴
63 接続バー挿入穴
65 ロック溝
67 カバー
69 案内溝
71 案内用凸条部
72 案内用凸条部
73 ロック爪部
73a 爪
75 回路形成体収容室
77 受入側コネクタ部
79 ひさし部
81 コネクタ保持具
81a 支持受部
82 コネクタ保持具
82a 支持受部
83 チャック部
A 電線

Claims (4)

  1. 挿入側コネクタ部と前記挿入側コネクタ部が挿入される受入側コネクタ部とからなり、挿入側コネクタ部は、横方向に複数の端子収容室が併設されて接続用端子を収容する複数のコネクタハウジングと、コネクタハウジングに設けられた係止凹部とこれに係止される係止凸部とを有し、前記コネクタハウジングを複数段に積層して合体するコネクタハウジングロック手段とを備え、受入側コネクタ部は、挿入側コネクタ部を受け入れて保持する挿入側コネクタ部受入室を有するコネクタケースと、前記コネクタケースに装着され、前記挿入側コネクタ受入室内に突出されて挿入側コネクタ部の接続用端子と接続される複数の接続バーを有する回路形成体とを備え、前記挿入側コネクタ部と受入側コネクタ部とが嵌合接続される積層ジョイントコネクタにおいて、前記コネクタハウジングロック手段を構成する係止凹部と係止凸部との係止面間に遊間隙が設けられ、係止凹部に係止凸部が緩く係止されるようにし、複数のコネクタハウジングが相対移動可能に緩く合体されていることを特徴とする積層ジョイントコネクタ。
  2. 受入側コネクタ部の挿入側コネクタ部受入室の内側壁に、挿入側コネクタ部のコネクタハウジングの側部が挿入される案内溝を形成するための複数の案内用凸条部が併設され、前記案内用凸条部の幅が挿入側コネクタ部受入室の入口側に向けて徐々に狭くなり、前記案内溝の幅が徐々に広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層ジョイントコネクタ。
  3. 挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室の一方の壁に、端子収容室の長手方向に形成された一対のスリットにより、基先端が前記壁に支持される両持ち構造で、背中側に厚肉となる肉盛り部と内側に接続用端子と係止される係止突起がそれぞれ形成された弾性係止片からなるランスが設けられ、前記ランスの位置に対応する反対側の他方の壁に、端子収容室に接続用端子を挿入する際、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に設けられたランスの肉盛り部を受け入れて、ランスが外側に撓んで変位するのを許容するランス受入部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の積層ジョイントコネクタ。
  4. 挿入側コネクタ部の各コネクタハウジングにおける各端子収容室に設けられたランスよりも後方に位置する前記他方の壁の外側に、接続用端子の2重係止リブが突設され、前記2重係止リブの位置に対応する前記一方の壁に、隣接するコネクタハウジングの端子収容室に突設された2重係止リブが係止される係止穴が設けられていることを特徴とする請求項3記載の積層ジョイントコネクタ。
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