JP2004238668A - 焼鈍分離剤用酸化マグネシウム及び方向性電磁鋼板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸化マグネシウム中に含まれるカルシウムがCaO換算で0.2〜2.0質量%、リンがP2O3換算で0.03〜0.15質量%、ホウ素が0.04〜0.15質量%であり、かつ該酸化マグネシウム中の、カルシウムとケイ素、リン及び硫黄とのモル比Ca/(Si+P+S)が0.7〜3.0である焼鈍分離剤用酸化マグネシウム。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼鈍分離剤用の酸化マグネシウム及び方向性電磁鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
変圧器や発電機に使用される方向性電磁鋼板は、一般に、ケイ素(Si)を約3%含有する珪素鋼を、熱間圧延し、次いで最終板厚に冷間圧延し、次いで脱炭焼鈍、仕上げ焼鈍して、製造される。脱炭焼鈍(一次再結晶焼鈍)は、鋼板表面にSiO2被膜を形成し、その表面に焼鈍分離剤用酸化マグネシウムを含むスラリーを塗布して乾燥させ、コイル状に巻取った後、仕上げ焼鈍することにより、SiO2とMgOが反応してフォルステライト(Mg2SiO4)被膜を形成する。このフォルステライト被膜は、鋼板表面に張力を付加し、鉄損を低減して磁気特性を向上させ、また鋼板に絶縁性を付与する役割を果たす。このため、方向性電磁鋼板の磁気特性及び絶縁特性、並びに市場価値は、フォルステライト被膜の性能、具体的にはその生成しやすさ(フォルステライト被膜生成率)、被膜の外観及びその密着性、更には未反応酸化マグネシウムの酸除去性の4点に左右される。いいかえるとフォルステライト被膜を形成する焼鈍分離剤用酸化マグネシウムの性能に依存している。
【0003】
従来の焼鈍分離剤用酸化マグネシウムは、被膜不良の発生を完全には防止できておらず、また一定の効果が得られないため信頼性を欠き、充分な性能を有するものは未だ見出されていない。そこで、焼鈍分離剤用酸化マグネシウム及び含有される微量成分についての研究が行われている。制御が検討されている微量成分は、酸化カルシウム(CaO)、ホウ素(B)、亜硫酸(SO3)、フッ素(F)、塩素(Cl)等である。さらに、微量成分の含有量だけでなく、微量成分元素を含む化合物の構造を検討する試みが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1では、CaOとB量を特定した焼鈍分離剤用酸化マグネシウムが開示されており、特許文献2では、Mg、Ca等の塩化物量とそれらに対するB比率を特定した焼鈍分離剤用酸化マグネシウムが開示されている。また、特許文献3及び特許文献4では、焼鈍分離剤用酸化マグネシウム中のCaO、SO3、ハロゲン、B量を特定している。更に、その他の諸物性を特定した焼鈍分離剤用酸化マグネシウムが研究され、例えば特許文献5では、CaO、CO2、SO3、K、Na、B等を含めた多くの物性値を制御した焼鈍分離剤用酸化マグネシウムが開示されている。しかし、これらは、いずれも得られる被膜の密着性又は酸除去性が悪い。
【0005】
また、特許文献6では、Cl量とSO3量を特定した酸化マグネシウムを用いる方向性電磁鋼板の製造方法が開示されており、特許文献7では、F及びCl量と諸物性を特定した開示がなされている。これらは、ハロゲン、特にFのフォルステライト被膜の形成促進効果に着目した開示であり、一定したフォルステライト被膜形成には効果があるものの、効果は未だ充分とはいえない。
【0006】
このように、複数の物性値を制御し、フォルステライト被膜の形成促進効果を一定化させ、かつフォルステライト被膜の品質を改善する試みが多く開示されている。しかし、上記、焼鈍分離剤用MgOに課せられた要求を完全に満たす結果は得られていない。
【0007】
【特許文献1】
特許第1740962号
【特許文献2】
特許第2690841号
【特許文献3】
特許第980839号
【特許文献4】
特許第3043975号
【特許文献5】
特開平10−88244号公報
【特許文献6】
特許第3021241号
【特許文献7】
特開平8−143975号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、磁気特性及び絶縁特性、更にフォルステライト被膜生成率、被膜の外観及びその密着性、更には未反応酸化マグネシウムの酸除去性に優れたフォルステライト被膜を形成でき、かつ性能が一定な酸化マグネシウム焼鈍分離剤を提供すること、更に本発明の方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤を用いて得られる方向性電磁鋼板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酸化マグネシウム(以下、MgOとする)中に含まれるカルシウムが、CaO換算で0.2〜2.0質量%であり、リンが、P2O3換算で0.03〜0.15質量%であり、ホウ素が、0.04〜0.15質量%であり、かつ該MgO中の、カルシウムと、ケイ素、リン及び硫黄とのモル比Ca/(Si+P+S)が、0.7〜3.0であることを特徴とする焼鈍分離剤用MgOに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、酸除去性とは、仕上げ焼鈍後のフォルステライト被膜上の未反応酸化マグネシウムについて、酸洗による除去性を意味する。
【0011】
本発明は、焼鈍分離剤用MgO中に含まれる微量元素の量を、Ca、P及びBの成分の量で定義し、更にCa、Si、P及びSのモル含有比率により定義したものである。また、公知の方法によりこれらの成分の制御を行わず焼鈍分離剤用MgOを製造した場合、本発明の範囲で微量元素を有するMgOは得ることはできない。
【0012】
例えば、苦汁、海水、潅水、マグネサイト、合成水酸化マグネシウム及び合成塩化マグネシウム等のようなMg含有原料は、それぞれ組成が異なり、得られるMgOの微量含有物量比も必然的に異なる。したがって上記原料を用いた場合、公知の方法によりこれらの3成分の制御を行わず焼鈍分離剤用MgOを製造すると、本発明の範囲で微量元素を有するMgOは得ることはできない。例えば、海水から公知の方法で製造した場合は、S量が多く、P量が不足するので本発明の組成を有する酸化マグネシウムを得ることはできない。
【0013】
本発明によれば、MgO中の微量含有物の量を制御する方法としては、所定の含有物の量が本発明の範囲となるように、粗生成物の製造工程中に、又は得られた粗生成物の微量含有物量を最終焼成前に制御する必要がある。粗生成物の製造工程中の制御法は、原料に含まれる微量含有物の量を分析し、その結果を踏まえ、制御する対象の微量含有物を所定量となるよう、湿式又は乾式で添加するか、湿式で除去することにより制御することができる。微量含有物の添加法としては、添加する元素を混合し、乾燥させることができる。また、微量含有物の除去法としては、湿式で過剰な含有物を物理的に洗浄するか、化学的に分離することができる。化学的な分離では、可溶性の水和物を形成させて、溶解させ、ろ過し、洗浄して分離するか、又は不溶性の化合物を形成させて、析出させ、析出物を吸着して分離することができる。得られた粗生成物を最終焼成前に制御する方法では、異なる組成を有する粗生成物を組み合わせて混合し、微量含有物が本発明の範囲となるように微量元素の量の過不足を調整し、これを最終焼成して制御することができる。更に、微量含有元素の量を制御するため、いずれの場合も、粗生成物MgOを製造し、得られたMgOを分析した後、微量含有元素の量に関する個々の結果に応じて、上記の手順を繰り返し・組み合わせることができる。
【0014】
本発明によれば、MgO粗生成物の製造は公知の方法を用いることができる。例えば、原料として合成塩化マグネシウムを用い、この水溶液に水酸化カルシウムをスラリーの状態で添加し反応させ、水酸化マグネシウムを形成する。次いで、この水酸化マグネシウムを、ろ過、水洗、乾燥させた後、加熱炉で焼成し、MgOを形成し、これを所望の粒径まで粉砕して、製造することができる。また、水酸化カルシウムの代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸基を有するアルカリ性化合物を用いることもできる。また、海水、潅水、苦汁等のような塩化マグネシウム含有水溶液を反応器に導入し、1773〜2273Kで直接MgOとHClを生成させるアマン法(Aman process)により、直接MgOを製造することができる。更に、鉱物マグネサイトを焼成して得たMgOを、水和させ、得られた水酸化マグネシウムを焼成し、これを所望の粒径まで粉砕して、MgOを製造することもできる。
【0015】
本発明において、微量含有物量を、粗生成物の製造工程で制御する場合、湿式で微量成分を添加して、例えば、原料として予め微量含有物の量を分析した塩化マグネシウムの水溶液を用い、この水溶液に、水酸基を有するアルカリ性水溶液又はスラリーを添加し反応させ、水酸化マグネシウムを形成する工程で、微量含有物が所定量となるように調整添加することができる。添加する化合物は、Caを添加する場合、Caの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩及びリン酸塩系が使用できる。Bを添加する場合、ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アンモニウム塩及びメタホウ酸アルカリ金属塩系、二酸化ホウ素が使用できる。Pを添加する場合、リン酸、メタリン酸、ホスホン酸及び亜リン酸、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、並びにアンモニウム塩系を使用できる。Siを添加する場合、ケイ酸アルカリ金属塩、ケイ酸アルカリ土類金属塩及びコロイダルシリカ系を使用できる。Sを添加する場合、硫酸及び亜硫酸、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、並びにアンモニウム塩系を使用できる。
【0016】
Caは、フォルステライト被膜の形成促進効果を得るために、ケイ酸塩、リン酸塩、硫酸塩の形態で存在させることが好ましい。これは、該MgO中の、カルシウムと、ケイ素、リン及び硫黄とのモル比Ca/(Si+P+S)を、0.7〜3.0とすることにより得られる。Caがケイ酸塩、リン酸塩、硫酸塩の形態で存在する場合、CaとBとの反応が抑制されるため、BはMgO格子に侵入型固溶する。侵入型固溶したBは、約1173K以上でBO3イオンに解離し、MgO格子のイオン結合手を破壊して、MgnB2On+3(nMgO・B2O3、n=2又は3)を形成することができるため、著しい低融点化を実現する。こうして、優れたフォルステライト被膜の形成を促進する効果が得られる。また、Caのリン酸塩を存在させることにより、密着性を向上させることができる。しかし、Caがケイ酸塩、リン酸塩、硫酸塩以外の形態で存在する場合、このような形態のCaはBと反応して、CamB2Om+3(m=1,2,3)を形成する。このため、充分なBがMgO格子に侵入型固溶することができず、フォルステライト被膜の形成促進を阻害すると考えられる。
【0017】
本発明は、更にFを含有させることができる。Fは、MgO格子にBが侵入型固溶して形成したMgnB2On+3(nMgO・B2O3、n=2又は3)と反応して、Mg2FBO3を形成し、密着性を改善すると考えられる。
【0018】
また、本発明における微量含有物量を、粗生成物の製造工程中に除去して制御するには、上記の水酸化マグネシウム形成工程で、水和時に酸を添加して除去するか、上記の水酸化マグネシウム形成工程の後、ろ過し、水洗を繰り返すことにより除去することができる。水和時に酸を添加して除去する場合、硝酸等を作用させ、pH7以上で水和させ除去することができ、Ca、Si、Feを除去することができる。水洗する場合は、水酸化マグネシウム又はMgOを水洗して除去することができ、Cl、Ca、Sを除去することができる。また、塩化マグネシウム含有水溶液と水酸基を有するアルカリ性水溶液の反応を行う場合には、Mg(OH)2の一部を事前に反応析出させ、析出粒子に微量含有物B、Sを吸着させ除去することができる。
【0019】
更に、得られた粗生成物について、最終焼成前に微量含有物量を制御することができる。これは、得られた粗生成物の微量含有元素の量を分析し、微量含有元素が過剰なものには、それが不足するものを組み合わせて、混合し、焼成することにより制御することができる。
【0020】
本発明の方向性電磁鋼板は、下記のような方法で製造することができる。方向性電磁鋼板はSi 2.5〜4.5%を含有するケイ素鋼スラブを熱間圧延し、酸洗後、冷間圧延を行うか、中間焼鈍をはさむ2回冷間圧延を行って、所定の板厚に調整する。次に、冷間圧延したコイルを923〜1173Kの湿潤水素雰囲気中で、脱炭を兼ねた再結晶焼鈍を行い、このとき鋼板表面にシリカ(SiO2)を主成分とする酸化被膜を形成させる。本発明の焼鈍分離剤用MgOを水に均一に分散させ、水スラリーを得て、この鋼板上に、水スラリーを、ロールコーティング又はスプレーを用いて連続的に塗布し、約573Kで乾燥させる。こうして処理された鋼板コイルを、例えば、1473Kで20時間の最終仕上げ焼鈍を行って、鋼板表面にフォルステライト被膜(Mg2SiO4)を形成し、これが絶縁被膜とともに、鋼板表面に張力を付与して、方向性電磁鋼板の鉄損値を向上させることができる。
【0021】
焼鈍分離剤には、フォルステライト被膜形成のための、公知の反応補助剤、インヒビター補助剤、張力付与型絶縁被膜添加剤を添加することができる。添加剤として、例えばMg、Ca、Cu、Fe、Zn、Mn、Zr、Co、Ni、Al、Sn、Vなどの塩素化合物が挙げられる。このような添加剤は、例えば、特開平6−101059号公報に記載されている。
【0022】
【実施例】
下記の実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施例は本発明をいかなる意味においても制限するものではない。
【0023】
合成例1
合成塩化マグネシウム(試薬特級)水溶液に、反応後の水酸化マグネシウム濃度が1mol・kg−1となるように、水酸化ナトリウム(試薬特級)水溶液を添加し、400rpmで撹拌し、363Kで1時間反応させた後、減圧ろ過、水洗、乾燥して高純度水酸化マグネシウムを製造した。
この高純度水酸化マグネシウムを、1173Kで1時間焼成し、ジェットミルで粉砕して、MgO−0を製造した。得られたMgO−0のCAA40%(最終反応率40%のクエン酸活性度)は、117秒であった。
更に、得られたMgO−0の97molと無水ホウ酸(試薬特級)3molとを混合後、1183Kで1時間焼成し、ジェットミルで粉砕して、MgO−Bを得た。このMgO−Bは、CAA40%が111秒であり、XRD分析を用いて、BはMg3B2O6の形態で存在することを同定した。
表1に、MgO−B及びMgO−0の成分を示す。
【0024】
合成例2〜15
上記の合成例1で得られたMgO−0へのCa、Si、P、S、Bの添加は、所定量の水酸化カルシウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸第二アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、ホウ酸を乾式混合し、1323Kで3時間焼成して、添加酸化マグネシウムを作製した。尚、微量含有元素の添加量は、微量含有元素を含む化合物の添加量を微量含有元素換算での含有量に基づき調整した。その後、微量含有元素が添加された酸化マグネシウムのスラリー濃度が4mol・kg−1となるように、水に投入し、363Kで、3時間水和反応を行い、表1に示す組成で微量含有物を有する水酸化マグネシウムを作製した。これを、CAA40%が110〜130秒になるよう、1073〜1373Kの範囲で、1時間焼成し、ジェットミルで粉砕して、MgO−1〜14を得た。
表1に、MgO−1〜14の成分を示す。
【0025】
実施例1〜14
合成例1のMgO−Bと、合成例2〜15のMgO−X種(X=1〜14)を、表2に示す配合で混合し、本発明のMgOを得た。
得られたMgOを、脱炭焼鈍を終えた鋼板に塗布し、この鋼板を、フォルステライト被膜生成率、密着性、酸除去性及び被膜の外観について、評価した。
表2に、結果を示す。なお、評価方法は、以下のとおりである。
【0026】
比較例1〜12
合成例1のMgO−B及び合成例1と合成例2〜15のMgO−X種(X=0〜14)を、表3に示す配合で混合し、比較MgOを得た。
得られた比較MgOを、実施例1と同様にして試験し、フォルステライト被膜生成率、密着性、酸除去性及び被膜の外観について評価した。
表3に、結果を示す。
【0027】
試験方法
(1)フォルステライト被膜生成率
フォルステライトの形成機構は反応式:2MgO+SiO2→Mg2SiO4で示される。そのため、MgO粉末と非晶質のSiO2のモル比を、2:1になるように調合した混合物を形成し、この混合物を圧力50MPaで成型し、直径×高さ:15×15mmの成形体を得た。次に、この成形体を窒素雰囲気中で、1473Kで4時間焼成した。この焼成温度は、方向性電磁鋼板上でSiO2とMgOを含むスラリーとが反応する仕上げ焼鈍温度に相当している。こうして得られた焼結体中のMg2SiO4生成量を、X線回折により定量分析した。
生成率が90%以上を○、80%以上90%未満を△、80%未満を×と評価した。これは、生成率が90%以上の場合、充分な反応性を有し、良好なフォルステライト被膜が形成されると考えられるからである。
【0028】
被膜の外観、密着性及び酸除去性の試験試料
供試鋼として、方向性電磁鋼板用の珪素鋼スラブを、公知の方法で熱間圧延、冷間圧延を行って、最終板厚0.35mmとし、更に、窒素25%+水素75%の湿潤雰囲気中で脱炭焼鈍した鋼板を用いた。脱炭焼鈍前の鋼板の組成は、質量%で、C:0.01%、Si:3.29%、Mn:0.09%、Al:0.03%、S:0.07%、N:0.0053%、残部は不可避的な不純物とFeである。この電磁鋼板上にMgOを塗布して、フォルステライト被膜の被膜特性を調査した。
この鋼板に対し、本発明のMgO又は比較例のMgOをスラリー状にして、乾燥後の重量で14g・m−2になるように鋼板に塗布し、乾燥後1473Kで20時間の最終仕上げ焼鈍を行った。
最終仕上げ焼鈍が終了したのち冷却し、鋼板を水洗し、塩酸水溶液で酸洗浄した後、再度水洗して、乾燥させた。
【0029】
(2)被膜の外観
被膜の外観は、洗浄後の被膜の外観から判断し、灰色のフォルステライト被膜が、均一に厚く形成されている場合を◎、被膜が均一であるがやや薄く形成されている場合を○、被膜が不均一で薄いが、下地の鋼板が露出している部分がない場合を△、被膜が不均一で非常に薄く、下地の鋼板が明らかに露出した部分がある場合を×とした。
【0030】
(3)密着性
密着性は、洗浄前の被膜状態から判断し、被膜が均一に形成され、剥離部位が存在しない場合を◎、被膜が僅かに不均一であるが、剥離部分が存在しない場合を○、被膜が不均一で、ピンホール状の剥離部位が存在する場合を△、被膜が不均一で、明確な剥離部位が存在する場合を×とした。
【0031】
(4)酸除去性
酸除去性は、洗浄後の被膜状態から判断し、未反応のMgOが完全に除去されている場合を◎、明確な未反応MgOの残存は認められないものの、被膜に濃淡があり僅かに未反応MgOが残存すると判断した場合を○、点状に未反応MgOの残存が明確に観察される場合を△、明らかに未反応MgOが残存している場合を×とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
表2から明らかなように、実施例1〜14のMgOから形成したフォルステライト被膜は、フォルステライト被膜生成率、密着性、酸除去性及び被膜の外観の全てにおいて優れ、均一で充分な厚みを有する被膜である。
これに対し、比較例1〜12の被膜は、フォルステライト被膜生成率、密着性、酸除去性及び被膜の外観という特性の全てを満たしてはいないため、所望の鋼板が得られないことが分かる。
【0036】
実施例15
苦汁中のMgに対して、ホウ酸ナトリウムをB換算で0.1モル%、亜リン酸をP換算で0.06モル%添加し、その後、苦汁に消石灰を反応後の水酸化マグネシウム濃度が2mol・kg−1になるように添加し、600rpmで撹拌し、323Kで7時間反応させた。その後フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1193K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.2×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0037】
実施例16
海水に消石灰を反応後の水酸化マグネシウム濃度が0.05mol・kg−1になるように添加し、500rpmで撹拌し、333Kで16時間反応させた。その後フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムを、ロータリーキルンで1373K、1時間焼成した。この酸化マグネシウムを、スラリー濃度8mol・kg−1になるように水に投入し、常温、700rpmで10分撹拌後、濾過・水洗し、過剰な硫黄成分を除去した。次いで、この水洗したケーキを、スラリー濃度が4mol・kg−1となるように水に投入し、Mgに対して、リン酸二ナトリウムをP換算で0.08モル%添加して、353K、3時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。この不純物量を制御した水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1183K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が2.9×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0038】
実施例17
反応後の水酸化マグネシウム濃度が1mol・kg−1になるように、塩化マグネシウムに水酸化カルシウムスラリーを添加し、Mgに対してホウ酸をB換算で0.40モル%となるように添加し、400rpmで撹拌し、338Kで15時間反応させた。その後、フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムに、Mgに対して、ケイ酸ナトリウムをSi換算で0.12モル%、メタリン酸カリウムをP換算で0.11モル%となるように乾式混合し、ロータリーキルンで1273K、1時間焼成した。次いで、この酸化マグネシウムをスラリー濃度が5mol・kg−1になるように、水に投入し、363K、2時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。その後、この水酸化マグネシウムをCAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1263K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.2×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0039】
実施例18
ロータリーキルンを用いて、マグネサイトを1393Kで1時間焼成し、酸化マグネシウムを製造した。その後、この酸化マグネシウムをスラリー濃度が4mol・kg−1になるように、水に投入し、Mgに対して、ホウ酸ナトリウムをB換算で0.30モル%となるように添加し、リン酸をP換算で0.05モル%になるように添加し、更に、硝酸でスラリーpHが7.8になるように調整後、363K、2時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。その後、この水酸化マグネシウムをCAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1213K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が2.7×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0040】
実施例19
潅水からアマン法により製造された水酸化マグネシウムに、Mgに対して、リン酸アンモニウムをP換算で0.16モル%、ホウ酸ナトリウムをB換算で0.27モル%となるように乾式混合し、ロータリーキルンで1393K、1時間焼成した。この酸化マグネシウムを、スラリー濃度9mol・kg−1になるよう、水に投入し、常温、600rpmで10分間撹拌後、濾過・水洗し、過剰な硫黄成分を除去した。次いで、この水洗したケーキを、スラリー濃度が3mol・kg−1となるように水に投入し、更に、Mgに対して、水酸化カルシウムをCa換算で0.5モル%となるよう添加し、358K、2時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。この不純物量を制御した水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1193K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.6×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0041】
比較例13
反応後の水酸化マグネシウム濃度が2mol・kg−1になるように苦汁に消石灰を添加し、600rpmで撹拌し、323Kで7時間、反応させた。その後フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1153K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.4×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0042】
比較例14
海水に消石灰を反応後の水酸化マグネシウム濃度が0.05mol・kg−1になるように添加し、500rpmで撹拌し、333Kで16時間、反応させた。その後フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1203K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が5.1×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0043】
比較例15
反応後の水酸化マグネシウム濃度が1mol・kg−1になるように、塩化マグネシウムに水酸化カルシウムスラリーを添加し、400rpmで撹拌し、338Kで15時間反応させた。その後、フィルタープレスでろ過し水洗、乾燥して得た水酸化マグネシウムを、ロータリーキルンで1373K、1時間焼成した。次いで、この酸化マグネシウムをスラリー濃度が5mol・kg−1になるように、水に投入し、90℃、4時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。その後、この水酸化マグネシウムをCAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1263K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が4.5×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0044】
比較例16
ロータリーキルンを用いて、マグネサイトを1393Kで1時間焼成し、酸化マグネシウムを製造した。その後、この酸化マグネシウムをスラリー濃度が4mol・kg−1になるように、水に投入し、368K、4時間反応させた後、ろ過し乾燥させた。その後、この水酸化マグネシウムをCAA40%が120〜140秒の範囲になるように、ロータリーキルンで1283K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.2×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0045】
比較例17
潅水からアマン法により製造された水酸化マグネシウムを、CAA40%が120〜140の範囲になるように、ロータリーキルンで1243K、1時間焼成後、ジェットミルで粉砕し、体積平均径が3.9×10−6mの酸化マグネシウムを得た。
【0046】
表4に、実施例15〜19、比較例13〜17で得られた酸化マグネシウム中の含有成分及び評価試験を示す。
【0047】
【表4】
【0048】
表4から明らかなように、実施例15〜19のMgOから形成したフォルステライト被膜は、フォルステライト被膜生成率が90%以上と優れている。更に、密着性、酸除去性及び被膜の外観についても全て優れている。
これに対し、微量含有物を調整せずに形成した比較例13〜17のMgOによる被膜は、フォルステライト被膜生成率が低く、密着性、酸除去性及び被膜の外観において問題があることが分かる。また、比較例13は、一見フォルステライト被膜生成率が90%以上と良いように考えられるが、被膜の外観及び酸除去性に劣り、比較例14は、被膜の外観及び密着性に劣ることが分かる。
【0049】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、MgO中に含有される微量成分の量を制御することにより、従来の焼鈍分離剤用MgOでは得られなかった高いフォルステライト被膜形成能をその一定な効果・性能に対する高い信頼性で達成している。ここで、高いフォルステライト被膜形成能は、方向性電磁鋼板の製造におけるフォルステライト被膜生成率の高さ、被膜の密着性の高さ、並びに未反応MgOの酸除去性の良好さ及び被膜の外観の良好さにより示されている。
また、本発明の焼鈍分離剤用MgOによれば、優れた絶縁特性と磁気特性を有する方向性電磁鋼板を製造することができる。
Claims (2)
- 酸化マグネシウム中に含まれるカルシウムが、CaO換算で0.2〜2.0質量%であり、リンが、P2O3換算で0.03〜0.15質量%であり、ホウ素が、0.04〜0.15質量%であり、かつ該酸化マグネシウム中の、カルシウムと、ケイ素、リン及び硫黄とのモル比Ca/(Si+P+S)が、0.7〜3.0であることを特徴とする焼鈍分離剤用酸化マグネシウム。
- 請求項1記載の焼鈍分離剤用酸化マグネシウムを用い、珪素鋼板の表面にフォルステライト被膜を形成した方向性電磁鋼板。
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