JP2004236614A - 紙巻タバコ - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者にとっては自分の馴染みのある銘柄のタバコで、ニコチンやタールなどの摂取量を好みに応じてきめ細かく調整でき、タバコの製造メーカーにとっては、銘柄を増やすことなく、利用者の節煙や禁煙に貢献でき、また香り付けに関しても利用者の要望にきめ細かく対応可能な紙巻タバコを提供する。
【解決手段】細かく刻んだタバコ2の葉を巻紙3で棒状に巻いてなるタバコ本体4を有する紙巻タバコ1において、タバコ本体4の長さ方向の途中部に巻紙3を貫通する複数の通気孔6を形成し、タバコ本体4に通気孔6を開閉或いは通気孔6の開口率を調整してタバコ1の煙の濃度を調整可能な濃度調整部材としての閉止シール7を貼着した。
【選択図】 図1
【解決手段】細かく刻んだタバコ2の葉を巻紙3で棒状に巻いてなるタバコ本体4を有する紙巻タバコ1において、タバコ本体4の長さ方向の途中部に巻紙3を貫通する複数の通気孔6を形成し、タバコ本体4に通気孔6を開閉或いは通気孔6の開口率を調整してタバコ1の煙の濃度を調整可能な濃度調整部材としての閉止シール7を貼着した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タバコの煙の濃度や香り等を調整可能な紙巻タバコに関する。
【0002】
【従来の技術】
紙巻タバコとして、多数の銘柄のものが市販されているが、基本的には、ニコチン及びタールの量を調整したり、味や香りを調整したりすることにより、他の商品との差別化が図られている。ニコチンやタールは、主にタバコの煙の濃度を決定する成分で、ニコチンやタールの量が多くなるに従って刺激が強くなって重くなり、ニコチンやタールの量が少なくなるに従って刺激が弱くなって軽くなる。
【0003】
また、タバコの煙の濃度を調整する方法として、フィルター部を構成する巻紙に通気孔を形成して、タバコを吸ったときにこの通気孔から外気を導入させることで、タバコの煙を外気で希釈して、タバコの煙の濃度を調整したものも広く市販されている。
【0004】
更に、市販の紙巻タバコの巻紙に孔を明けて、紙巻タバコの煙の濃度を調整できるようになした、穿孔具も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−4899号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タバコに含まれるニコチンやタールは、人体に有害な物質であり吸い過ぎると健康を害する恐れがあることから、最近では節煙や禁煙に対する喫煙者の意識もかなり高くなりつつあり、我慢できる範囲で、できるだけニコチンやタールの少ないタバコを買い求める傾向が強くなっている。
【0007】
また、タバコの製造メーカーも、このような喫煙者の要望に応えるため、味や香りを略同じに調整しつつ、ニコチンやタールの量を変更した同種銘柄の複数種類のタバコを製造している。しかし、タバコの種類が増えると、他品種小ロット生産となるため、タバコの製作コストが高くなったり、タバコの製造過程や流通過程における製品管理が煩雑になったりするという問題がある。このため、ニコチンやタールの量を現状よりも更に細かく細分化したタバコを製作することが困難で、喫煙者の要望に十分に応えることができていないのが実状である。
【0008】
また、前記公報に記載のような穿孔具を用いると、それにより形成した孔の開口面積に応じてタバコの煙の濃度を調整して、タバコの煙を喫煙者の好みに応じた軽さに調整できるが、このような穿孔具を常時持ち歩く必要があることから、普及していないのが実状である。
【0009】
更に、タバコの煙に対する香り付けに関しても、メンソールやチェリーのように香り付けしたものも普及してはいるが、必ずしも現在利用している好みのタバコと同種銘柄にそのような香り付けを施したタバコが存在する分けではなく、ニコチン量やタール量が好みものとは異なるタバコであることが多いことから、喫煙者の香りに対する要望に十分に応えることができていないのが実状である。
【0010】
本発明の目的は、利用者にとっては自分の馴染みのある銘柄のタバコで、ニコチンやタールなどの摂取量を好みに応じてきめ細かく調整でき、タバコの製造メーカーにとっては、銘柄を増やすことなく、利用者の節煙や禁煙に貢献でき、また香り付けに関しても利用者の要望にきめ細かく対応可能な紙巻タバコを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段及びその作用】
本発明に係る第1の紙巻タバコは、細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に巻紙を貫通する通気孔を形成し、タバコ本体に通気孔を開閉或いは通気孔の開口率を調整してタバコの煙の濃度を調整可能な濃度調整部材を設けたものである。
【0012】
この第1の紙巻タバコにおいては、濃度調整部材で通気孔の開口面積を調整することにより、通気孔から紙巻タバコ内に導入される外気の量を調整して、煙の濃度を好みに応じて調整した状態で喫煙することができる。また、通気孔の個数を増やすことにより、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じて容易に且つきめ細かく調整することが可能となり、しかもタバコの銘柄を変更することなく、常用している馴染みのあるタバコで煙の濃度を調整できるので、喫煙者にとっては無理なく禁煙や節煙を行うことが可能となる。
【0013】
また、各タバコに対して濃度調整部材を設けることから、タバコの製作コストは多少高くなるが、タバコの銘柄を増やすことなくニコチンやタールの量をきめ細かく調整できるので、現状の量産体制を維持して他品種小ロット生産への切り換えによる設備投資や製作コストの上昇を回避しつつ、煙の濃度をきめ細かく調整できるようにして、喫煙者の要望に応えることが可能となる。
【0014】
ここで、前記タバコ本体にフィルター部を連設させてもよい。このようなフィルター付きの紙巻タバコは、現在最も一般的に販売されているものであり、このようなフィルター付き紙巻タバコに対しても本発明を容易に適用できる。また、このようなフィルター付きの紙巻タバコにおいては、前記巻紙に代えてフィルター部の外装紙に通気孔を形成してもよい。つまり、フィルター部の外装紙は、唾液で湿っても容易には破れないように、巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、濃度調整部材の着脱時に通気孔から紙が破れたりするという不具合を防止できるとともに、タバコの強度を確保しつつ通気孔の個数を増やして、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じてよりきめ細かく調整することが可能となる。
【0015】
前記濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な閉止シールをタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に貼着してもよいし、通気孔を個別に閉止可能な鋲体をタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に設けてもよい。この場合には、紙巻タバコに取付ける閉止シールや鋲体の個数を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて調整できる。
【0016】
前記濃度調整部材として、回転操作により通気孔の開口面積を調整可能なリング部材をタバコ本体又はフィルター部に外装してもよい。この場合には、リング部材を回転操作して、通気孔の開口面積を調整することで、煙の希釈度合いを調整して、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて任意に調整することが可能となる。
【0017】
前記濃度調整部材に芳香成分或いは薬効成分を含ませてもよい。この場合には、濃度調整部材に含ませる芳香成分や薬効成分を切り換えることで、喫煙者の好みのタバコに対して色々な香りや薬効を付与することが可能となる。
【0018】
本発明に係る第2の紙巻タバコは、細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材を突き刺して設けたものである。
【0019】
この第2の紙巻タバコにおいては、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材がタバコ本体の長さ方向の途中部に突き刺して設けられているので、喫煙時には調整部材に含ませた芳香成分或いは薬効成分によりタバコの煙に香りや薬効が付与されることになる。また、芳香成分或いは薬効成分の異なる調整部材を取付けることで、香りの異なる複数種類のタバコを喫煙者の好みに応じて製作することが可能となる。しかも、タバコの葉を変更しないで、香りや薬効のみを変更でき、基本的な香りや濃度は、常用している馴染みのあるタバコと同じにできるので、喫煙者にとっては無理なく色々な香りを楽しんだり、薬効成分を取り込んだりすることが可能となる。尚、このような調整部材をタバコとは別に販売して、喫煙者の好みのタバコに取付けるように構成してもよい。
【0020】
ここで、前記タバコ本体にフィルター部を連設させ、前記巻紙に代えてフィルター部に調整部材を突き刺して設けてもよい。このようなフィルター付きの紙巻タバコは、現在最も一般的に販売されているものであり、本発明を適用するのに好適である。また、フィルター部の外装紙は、唾液で湿っても容易には破れないように、巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、フィルター部に調整部材を突き刺して設けてもタバコの強度が大幅に低下することはない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、紙巻タバコ1は、細かく刻んだタバコの葉2を巻紙3で棒状に巻いてなるタバコ本体4と、タバコ本体4に連なって延びるフィルター部5とを有し、タバコ本体4の長さ方向の途中部に巻紙3を貫通する複数の通気孔6を形成し、巻紙3に通気孔6を開閉してタバコ1の煙の濃度を調整可能な濃度調整部材としての閉止シール7を貼着したものである。
【0022】
タバコ本体4は、例えば直径約8mm、長さ約60mmの棒状に形成されている。フィルター部5は合成樹脂繊維からなる周知の構成のフィルター本体を巻紙3よりも厚手の外装紙8で巻いたもので、フィルター部5は外装紙8の一端部をタバコ本体4の端部に巻き付けて糊付けすることで、タバコ本体4に連続的に連なって設けられている。但し、本発明は、フィルター部5を備えていない紙巻タバコに対しても適用できる。
【0023】
タバコ本体4のフィルター部5側の端部付近には4つの通気孔6が形成されている。通気孔6のサイズは任意に設定可能であるが、大きすぎると巻紙3が通気孔6の位置において破れ易くなったり、タバコの葉2が通気孔6からこぼれ落ち易くなったりすることがあり、小さすぎると煙を十分に外気で希釈できなくなるので、直径1mm〜0.1mmに設定することが好ましい。通気孔6の個数は任意に設定可能であるが、少なすぎるときめ細かく通気孔6の開口面積を調整できなくなり、多すぎると巻紙3が通気孔6の位置において破れやすくなったり、隣接する通気孔6を閉止する閉止テープ間に隙間が形成できなくなったりするので、3個〜10個に設定することが好ましい。
【0024】
巻紙3に形成する通気孔6のサイズは全て同じでもよいが、サイズの異なる複数種類の通気孔6を形成してもよい。例えば、直径の比較的大きな複数の通気孔と、該通気孔の直径をn等分する直径の少なくとも(n−1)個の小さな通気孔とを設け、大きな通気孔のみで開口面積を調整する場合と、小さな通気孔のみで開口面積を調整する場合と、大きな通気孔と小さな通気孔とで開口面積を調整できるように構成して、通気孔6の個数を少なくしつつ、よりきめ細かく開口面積を調整できるように構成してもよい。
【0025】
通気孔6は周方向に一定間隔おきに形成することが好ましいが、タバコ本体4の長さ方向に一定間隔おきに形成してもよい。また、周方向及び長さ方向にそれぞれ一定間隔おきに複数の通気孔6を形成してもよい。通気孔6は丸孔でもよいし、小判型の孔でもよいし、角穴でもよいし、星形やハート形の孔でも良い。また、本実施例では、巻紙3に通気孔6を形成したが、フィルター部5の外装紙8に形成してもよい。フィルター部5側に通気孔6を形成する場合には、唇で通気孔6が塞がれない位置に形成することが好ましい。
【0026】
閉止シール7は、紙や合成樹脂フィルムの一方の面に粘着層を形成したもので、通気孔6よりも多少大きなサイズに形成され、通気孔6を個別に閉鎖するように紙巻タバコ1に着脱自在に貼着されている。閉止シール7は、通気孔6を個別に開閉可能であれば、正方形や長方形、円形や楕円形、ハート形や星形など、任意の形状のものを採用できる。
【0027】
この紙巻タバコ1においては、所望の枚数だけ閉止シール7をタバコ本体4から除去して、該閉止シール7により閉止されていた通気孔6を開放する。そして、この状態でタバコ1に火をつけて喫煙することになるが、このとき通気孔6から外気が導入されてタバコ1の煙が外気で希釈され、タバコ1の煙の濃度が調整されることになる。例えば、図2(a)に示すように1枚の閉止シール7を除去したり、図2(b)に示すように、2枚の閉止シール7を除去したりした状態で喫煙することになる。尚、紙巻タバコ1を吸っている途中で、必要に応じて閉止シール7を除去して煙の濃度を調整することも可能である。
【0028】
尚、本実施例では、閉止シール7を予めタバコ本体4やフィルター部5に貼着したが、タバコ本体4やフィルター部5に貼着しないで、タバコの箱や包装紙や別途設けた離型シートに貼着しておき、これを剥がしてタバコ本体4やフィルター部5に貼り直し、閉止シール7で所望個数の通気孔6を閉止してもよい。この場合には、紙巻タバコ1の製造ラインにおいて、巻タバコ1に対して閉止シール7を貼り付ける工程が不要となるので、紙巻タバコ1の製作コストを低減できる。
【0029】
次に、他の構成の濃度調整部材を用いた紙巻タバコについて説明する。但し、前記実施例と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
1)図3に示す紙巻タバコ1Aは、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、通気孔6に着脱自在に取付けられて通気孔6を閉止する鋲体10と、鋲体10の脱落を防止する着脱自在な固定テープ11とを備えたものである。この紙巻タバコ1Aでは、必要個数の鋲体10及び固定デープ11を紙巻タバコ1Aから除去して、喫煙者の好みに応じて煙の濃度を調整することになる。この場合には、巻紙3又は外装紙8に予め通気孔6を形成し、この通気孔6に対して鋲体10のピン10aを刺し通してもよいし、鋲体10を紙巻タバコ1Aに取付けることにより、鋲体10のピン10aで巻紙3又は外装紙8に通気孔6を形成してもよい。但し、固定テープ11は省略してもよい。
【0030】
2) 図4に示す紙巻タバコ1Bのように、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、隣接する通気孔6間に対応させてミシン目16を形成した帯状の閉止シール15をタバコ本体4のフィルター部5付近にリング状に貼着し、ミシン目16に沿って閉止シール15を切り取って、所望個数の通気孔6を開口できるように構成してもよい。この場合にはタバコ本体4に対する閉止シール15の貼着作業が容易になり、紙巻タバコ1Bの製作コストを低減できる。
【0031】
3)図5に示す紙巻タバコ1Cは、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、周方向に細長いスリット20を形成したリング部材21を用い、このリング部材21をタバコ本体4に回転自在に装着したものである。この紙巻タバコ1Cでは、リング部材21の回転操作により、スリット20に開口させる通気孔6の個数を調整して、煙を喫煙者の好み濃度に調整することになる。リング部材21は、合成樹脂材料や金属材料の成形品で構成してもよいし、合成樹脂シートをリング状に丸めたものを採用してもよい。但し、リング部材21をタバコ本体4の長さ方向へ移動させることで、煙の濃度を調整できるように構成してもよい。
【0032】
尚、紙巻タバコ1A〜1Cに関しても、前記紙巻タバコ1と同様に、通気孔6をフィルター部5の外装シート8に形成してもよい。また、通気孔6の個数やサイズ、形状や配列に関しても前記紙巻タバコ1と同様に任意に設定可能である。
【0033】
また、前記実施例では、濃度調整部材としての閉止シール7や鋲体10や閉止シール15やリング部材21により、通気孔6の開口面積を調整して煙の濃度を調整したが、これらの濃度調整部材に、ハーブ、ペパーミント、ハッカ、ラベンダーなどの芳香成分や薬効成分を含ませたものを用い、タバコ1の煙に香りや薬効を付与してもよい。また、前記鋲体10に芳香成分や薬効成分を含ませたものをタバコとは別に販売し、喫煙者の好みのタバコに対してこの鋲体10を刺し通して、タバコ1の煙に香りや薬効を付与してもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る第1の紙巻タバコによれば、喫煙者が自分の好みに応じてタバコの煙の濃度を調整できること、タバコの銘柄を変更することなく、常用している馴染みのあるタバコで煙の濃度を調整でき、無理なく容易に禁煙や節煙を実施できること、タバコの製造メーカーにとっては、濃度調整部材を設けることからタバコの製作コストは多少高くなるものの、製造するタバコの種類を少なくして、設備コストを抑えつつ、喫煙者の多様な要望に応えることができること、などの効果が得られる。
【0035】
フィルター付きの紙巻タバコにおいて、巻紙に代えてフィルター部の外装紙に通気孔を形成し、フィルター部に通気孔を開閉してタバコの煙の濃度を調整可能な濃度調整部材を設けると、フィルター部の外装紙は巻紙よりも厚手の紙であることから、濃度調整部材の着脱時に通気孔から紙が破れたりするという不具合を防止できるとともに、タバコの強度を確保しつつ通気孔の個数を増やして、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じてよりきめ細かく調整することが可能となる。
【0036】
濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な閉止シールをタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に貼着したり、通気孔を個別に閉止可能な鋲体をタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に設けたりすると、紙巻タバコに取付ける閉止シールや鋲体の個数を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて調整できる。
【0037】
濃度調整部材として、回転操作により通気孔の開口面積を調整可能なリング部材をタバコ本体又はフィルター部に外装すると、リング部材を回転操作して通気孔の開口面積を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて任意に調整することが可能となる。
【0038】
濃度調整部材に芳香成分或いは薬効成分を含ませると、濃度調整部材に含ませる芳香成分や薬効成分を切り換えることで、喫煙者の好みのタバコに対して色々な香りや薬効を付与することが可能となる。
【0039】
本発明に係る第2の紙巻タバコによれば、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材がタバコ本体の長さ方向の途中部に突き刺して設けられているので、喫煙時には調整部材に含ませた芳香成分或いは薬効成分によりタバコの煙に香りや薬効が付与されることになる。また、芳香成分或いは薬効成分の異なる調整部材を取付けることで、香りの異なる複数種類のタバコを喫煙者の好みに応じて製作することが可能となる。しかも、タバコの葉を変更しないで、香りや薬効のみを変更でき、基本的な香りや濃度は、何時も吸っている馴染みのあるタバコと同じになるので、喫煙者にとっては無理なく色々な香りを楽しんだり、薬効成分を取り込んだりすることが可能となる。
【0040】
ここで、タバコ本体にフィルター部を連設させ、巻紙に代えてフィルター部に調整部材を突き刺して設けると、フィルター部の外装紙は巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、フィルター部に調整部材を突き刺して設けてもタバコの強度が低下することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙巻タバコの(a)は斜視図、(b)はA−A線断面図
【図2】(a)(b)は紙巻タバコの使用方法の説明図
【図3】他の構成の紙巻タバコの(a)は斜視図、(b)はB−B線断面図
【図4】他の構成の紙巻タバコの斜視図
【図5】他の構成の紙巻タバコの斜視図
【符号の説明】
1 紙巻タバコ 2 葉
3 巻紙 4 タバコ本体
5 フィルター部 6 通気孔
7 閉止シール 8 外装紙
1A 紙巻タバコ 10 鋲体
10a ピン 11 固定テープ
1B 紙巻タバコ 15 閉止シール
16 ミシン目
1C 紙巻タバコ 20 スリット
21 リング部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、タバコの煙の濃度や香り等を調整可能な紙巻タバコに関する。
【0002】
【従来の技術】
紙巻タバコとして、多数の銘柄のものが市販されているが、基本的には、ニコチン及びタールの量を調整したり、味や香りを調整したりすることにより、他の商品との差別化が図られている。ニコチンやタールは、主にタバコの煙の濃度を決定する成分で、ニコチンやタールの量が多くなるに従って刺激が強くなって重くなり、ニコチンやタールの量が少なくなるに従って刺激が弱くなって軽くなる。
【0003】
また、タバコの煙の濃度を調整する方法として、フィルター部を構成する巻紙に通気孔を形成して、タバコを吸ったときにこの通気孔から外気を導入させることで、タバコの煙を外気で希釈して、タバコの煙の濃度を調整したものも広く市販されている。
【0004】
更に、市販の紙巻タバコの巻紙に孔を明けて、紙巻タバコの煙の濃度を調整できるようになした、穿孔具も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−4899号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タバコに含まれるニコチンやタールは、人体に有害な物質であり吸い過ぎると健康を害する恐れがあることから、最近では節煙や禁煙に対する喫煙者の意識もかなり高くなりつつあり、我慢できる範囲で、できるだけニコチンやタールの少ないタバコを買い求める傾向が強くなっている。
【0007】
また、タバコの製造メーカーも、このような喫煙者の要望に応えるため、味や香りを略同じに調整しつつ、ニコチンやタールの量を変更した同種銘柄の複数種類のタバコを製造している。しかし、タバコの種類が増えると、他品種小ロット生産となるため、タバコの製作コストが高くなったり、タバコの製造過程や流通過程における製品管理が煩雑になったりするという問題がある。このため、ニコチンやタールの量を現状よりも更に細かく細分化したタバコを製作することが困難で、喫煙者の要望に十分に応えることができていないのが実状である。
【0008】
また、前記公報に記載のような穿孔具を用いると、それにより形成した孔の開口面積に応じてタバコの煙の濃度を調整して、タバコの煙を喫煙者の好みに応じた軽さに調整できるが、このような穿孔具を常時持ち歩く必要があることから、普及していないのが実状である。
【0009】
更に、タバコの煙に対する香り付けに関しても、メンソールやチェリーのように香り付けしたものも普及してはいるが、必ずしも現在利用している好みのタバコと同種銘柄にそのような香り付けを施したタバコが存在する分けではなく、ニコチン量やタール量が好みものとは異なるタバコであることが多いことから、喫煙者の香りに対する要望に十分に応えることができていないのが実状である。
【0010】
本発明の目的は、利用者にとっては自分の馴染みのある銘柄のタバコで、ニコチンやタールなどの摂取量を好みに応じてきめ細かく調整でき、タバコの製造メーカーにとっては、銘柄を増やすことなく、利用者の節煙や禁煙に貢献でき、また香り付けに関しても利用者の要望にきめ細かく対応可能な紙巻タバコを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段及びその作用】
本発明に係る第1の紙巻タバコは、細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に巻紙を貫通する通気孔を形成し、タバコ本体に通気孔を開閉或いは通気孔の開口率を調整してタバコの煙の濃度を調整可能な濃度調整部材を設けたものである。
【0012】
この第1の紙巻タバコにおいては、濃度調整部材で通気孔の開口面積を調整することにより、通気孔から紙巻タバコ内に導入される外気の量を調整して、煙の濃度を好みに応じて調整した状態で喫煙することができる。また、通気孔の個数を増やすことにより、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じて容易に且つきめ細かく調整することが可能となり、しかもタバコの銘柄を変更することなく、常用している馴染みのあるタバコで煙の濃度を調整できるので、喫煙者にとっては無理なく禁煙や節煙を行うことが可能となる。
【0013】
また、各タバコに対して濃度調整部材を設けることから、タバコの製作コストは多少高くなるが、タバコの銘柄を増やすことなくニコチンやタールの量をきめ細かく調整できるので、現状の量産体制を維持して他品種小ロット生産への切り換えによる設備投資や製作コストの上昇を回避しつつ、煙の濃度をきめ細かく調整できるようにして、喫煙者の要望に応えることが可能となる。
【0014】
ここで、前記タバコ本体にフィルター部を連設させてもよい。このようなフィルター付きの紙巻タバコは、現在最も一般的に販売されているものであり、このようなフィルター付き紙巻タバコに対しても本発明を容易に適用できる。また、このようなフィルター付きの紙巻タバコにおいては、前記巻紙に代えてフィルター部の外装紙に通気孔を形成してもよい。つまり、フィルター部の外装紙は、唾液で湿っても容易には破れないように、巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、濃度調整部材の着脱時に通気孔から紙が破れたりするという不具合を防止できるとともに、タバコの強度を確保しつつ通気孔の個数を増やして、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じてよりきめ細かく調整することが可能となる。
【0015】
前記濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な閉止シールをタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に貼着してもよいし、通気孔を個別に閉止可能な鋲体をタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に設けてもよい。この場合には、紙巻タバコに取付ける閉止シールや鋲体の個数を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて調整できる。
【0016】
前記濃度調整部材として、回転操作により通気孔の開口面積を調整可能なリング部材をタバコ本体又はフィルター部に外装してもよい。この場合には、リング部材を回転操作して、通気孔の開口面積を調整することで、煙の希釈度合いを調整して、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて任意に調整することが可能となる。
【0017】
前記濃度調整部材に芳香成分或いは薬効成分を含ませてもよい。この場合には、濃度調整部材に含ませる芳香成分や薬効成分を切り換えることで、喫煙者の好みのタバコに対して色々な香りや薬効を付与することが可能となる。
【0018】
本発明に係る第2の紙巻タバコは、細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材を突き刺して設けたものである。
【0019】
この第2の紙巻タバコにおいては、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材がタバコ本体の長さ方向の途中部に突き刺して設けられているので、喫煙時には調整部材に含ませた芳香成分或いは薬効成分によりタバコの煙に香りや薬効が付与されることになる。また、芳香成分或いは薬効成分の異なる調整部材を取付けることで、香りの異なる複数種類のタバコを喫煙者の好みに応じて製作することが可能となる。しかも、タバコの葉を変更しないで、香りや薬効のみを変更でき、基本的な香りや濃度は、常用している馴染みのあるタバコと同じにできるので、喫煙者にとっては無理なく色々な香りを楽しんだり、薬効成分を取り込んだりすることが可能となる。尚、このような調整部材をタバコとは別に販売して、喫煙者の好みのタバコに取付けるように構成してもよい。
【0020】
ここで、前記タバコ本体にフィルター部を連設させ、前記巻紙に代えてフィルター部に調整部材を突き刺して設けてもよい。このようなフィルター付きの紙巻タバコは、現在最も一般的に販売されているものであり、本発明を適用するのに好適である。また、フィルター部の外装紙は、唾液で湿っても容易には破れないように、巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、フィルター部に調整部材を突き刺して設けてもタバコの強度が大幅に低下することはない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、紙巻タバコ1は、細かく刻んだタバコの葉2を巻紙3で棒状に巻いてなるタバコ本体4と、タバコ本体4に連なって延びるフィルター部5とを有し、タバコ本体4の長さ方向の途中部に巻紙3を貫通する複数の通気孔6を形成し、巻紙3に通気孔6を開閉してタバコ1の煙の濃度を調整可能な濃度調整部材としての閉止シール7を貼着したものである。
【0022】
タバコ本体4は、例えば直径約8mm、長さ約60mmの棒状に形成されている。フィルター部5は合成樹脂繊維からなる周知の構成のフィルター本体を巻紙3よりも厚手の外装紙8で巻いたもので、フィルター部5は外装紙8の一端部をタバコ本体4の端部に巻き付けて糊付けすることで、タバコ本体4に連続的に連なって設けられている。但し、本発明は、フィルター部5を備えていない紙巻タバコに対しても適用できる。
【0023】
タバコ本体4のフィルター部5側の端部付近には4つの通気孔6が形成されている。通気孔6のサイズは任意に設定可能であるが、大きすぎると巻紙3が通気孔6の位置において破れ易くなったり、タバコの葉2が通気孔6からこぼれ落ち易くなったりすることがあり、小さすぎると煙を十分に外気で希釈できなくなるので、直径1mm〜0.1mmに設定することが好ましい。通気孔6の個数は任意に設定可能であるが、少なすぎるときめ細かく通気孔6の開口面積を調整できなくなり、多すぎると巻紙3が通気孔6の位置において破れやすくなったり、隣接する通気孔6を閉止する閉止テープ間に隙間が形成できなくなったりするので、3個〜10個に設定することが好ましい。
【0024】
巻紙3に形成する通気孔6のサイズは全て同じでもよいが、サイズの異なる複数種類の通気孔6を形成してもよい。例えば、直径の比較的大きな複数の通気孔と、該通気孔の直径をn等分する直径の少なくとも(n−1)個の小さな通気孔とを設け、大きな通気孔のみで開口面積を調整する場合と、小さな通気孔のみで開口面積を調整する場合と、大きな通気孔と小さな通気孔とで開口面積を調整できるように構成して、通気孔6の個数を少なくしつつ、よりきめ細かく開口面積を調整できるように構成してもよい。
【0025】
通気孔6は周方向に一定間隔おきに形成することが好ましいが、タバコ本体4の長さ方向に一定間隔おきに形成してもよい。また、周方向及び長さ方向にそれぞれ一定間隔おきに複数の通気孔6を形成してもよい。通気孔6は丸孔でもよいし、小判型の孔でもよいし、角穴でもよいし、星形やハート形の孔でも良い。また、本実施例では、巻紙3に通気孔6を形成したが、フィルター部5の外装紙8に形成してもよい。フィルター部5側に通気孔6を形成する場合には、唇で通気孔6が塞がれない位置に形成することが好ましい。
【0026】
閉止シール7は、紙や合成樹脂フィルムの一方の面に粘着層を形成したもので、通気孔6よりも多少大きなサイズに形成され、通気孔6を個別に閉鎖するように紙巻タバコ1に着脱自在に貼着されている。閉止シール7は、通気孔6を個別に開閉可能であれば、正方形や長方形、円形や楕円形、ハート形や星形など、任意の形状のものを採用できる。
【0027】
この紙巻タバコ1においては、所望の枚数だけ閉止シール7をタバコ本体4から除去して、該閉止シール7により閉止されていた通気孔6を開放する。そして、この状態でタバコ1に火をつけて喫煙することになるが、このとき通気孔6から外気が導入されてタバコ1の煙が外気で希釈され、タバコ1の煙の濃度が調整されることになる。例えば、図2(a)に示すように1枚の閉止シール7を除去したり、図2(b)に示すように、2枚の閉止シール7を除去したりした状態で喫煙することになる。尚、紙巻タバコ1を吸っている途中で、必要に応じて閉止シール7を除去して煙の濃度を調整することも可能である。
【0028】
尚、本実施例では、閉止シール7を予めタバコ本体4やフィルター部5に貼着したが、タバコ本体4やフィルター部5に貼着しないで、タバコの箱や包装紙や別途設けた離型シートに貼着しておき、これを剥がしてタバコ本体4やフィルター部5に貼り直し、閉止シール7で所望個数の通気孔6を閉止してもよい。この場合には、紙巻タバコ1の製造ラインにおいて、巻タバコ1に対して閉止シール7を貼り付ける工程が不要となるので、紙巻タバコ1の製作コストを低減できる。
【0029】
次に、他の構成の濃度調整部材を用いた紙巻タバコについて説明する。但し、前記実施例と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
1)図3に示す紙巻タバコ1Aは、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、通気孔6に着脱自在に取付けられて通気孔6を閉止する鋲体10と、鋲体10の脱落を防止する着脱自在な固定テープ11とを備えたものである。この紙巻タバコ1Aでは、必要個数の鋲体10及び固定デープ11を紙巻タバコ1Aから除去して、喫煙者の好みに応じて煙の濃度を調整することになる。この場合には、巻紙3又は外装紙8に予め通気孔6を形成し、この通気孔6に対して鋲体10のピン10aを刺し通してもよいし、鋲体10を紙巻タバコ1Aに取付けることにより、鋲体10のピン10aで巻紙3又は外装紙8に通気孔6を形成してもよい。但し、固定テープ11は省略してもよい。
【0030】
2) 図4に示す紙巻タバコ1Bのように、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、隣接する通気孔6間に対応させてミシン目16を形成した帯状の閉止シール15をタバコ本体4のフィルター部5付近にリング状に貼着し、ミシン目16に沿って閉止シール15を切り取って、所望個数の通気孔6を開口できるように構成してもよい。この場合にはタバコ本体4に対する閉止シール15の貼着作業が容易になり、紙巻タバコ1Bの製作コストを低減できる。
【0031】
3)図5に示す紙巻タバコ1Cは、濃度調整部材として前記閉止シール7に代えて、周方向に細長いスリット20を形成したリング部材21を用い、このリング部材21をタバコ本体4に回転自在に装着したものである。この紙巻タバコ1Cでは、リング部材21の回転操作により、スリット20に開口させる通気孔6の個数を調整して、煙を喫煙者の好み濃度に調整することになる。リング部材21は、合成樹脂材料や金属材料の成形品で構成してもよいし、合成樹脂シートをリング状に丸めたものを採用してもよい。但し、リング部材21をタバコ本体4の長さ方向へ移動させることで、煙の濃度を調整できるように構成してもよい。
【0032】
尚、紙巻タバコ1A〜1Cに関しても、前記紙巻タバコ1と同様に、通気孔6をフィルター部5の外装シート8に形成してもよい。また、通気孔6の個数やサイズ、形状や配列に関しても前記紙巻タバコ1と同様に任意に設定可能である。
【0033】
また、前記実施例では、濃度調整部材としての閉止シール7や鋲体10や閉止シール15やリング部材21により、通気孔6の開口面積を調整して煙の濃度を調整したが、これらの濃度調整部材に、ハーブ、ペパーミント、ハッカ、ラベンダーなどの芳香成分や薬効成分を含ませたものを用い、タバコ1の煙に香りや薬効を付与してもよい。また、前記鋲体10に芳香成分や薬効成分を含ませたものをタバコとは別に販売し、喫煙者の好みのタバコに対してこの鋲体10を刺し通して、タバコ1の煙に香りや薬効を付与してもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る第1の紙巻タバコによれば、喫煙者が自分の好みに応じてタバコの煙の濃度を調整できること、タバコの銘柄を変更することなく、常用している馴染みのあるタバコで煙の濃度を調整でき、無理なく容易に禁煙や節煙を実施できること、タバコの製造メーカーにとっては、濃度調整部材を設けることからタバコの製作コストは多少高くなるものの、製造するタバコの種類を少なくして、設備コストを抑えつつ、喫煙者の多様な要望に応えることができること、などの効果が得られる。
【0035】
フィルター付きの紙巻タバコにおいて、巻紙に代えてフィルター部の外装紙に通気孔を形成し、フィルター部に通気孔を開閉してタバコの煙の濃度を調整可能な濃度調整部材を設けると、フィルター部の外装紙は巻紙よりも厚手の紙であることから、濃度調整部材の着脱時に通気孔から紙が破れたりするという不具合を防止できるとともに、タバコの強度を確保しつつ通気孔の個数を増やして、タバコの煙の濃度を喫煙者の好みに応じてよりきめ細かく調整することが可能となる。
【0036】
濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な閉止シールをタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に貼着したり、通気孔を個別に閉止可能な鋲体をタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に設けたりすると、紙巻タバコに取付ける閉止シールや鋲体の個数を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて調整できる。
【0037】
濃度調整部材として、回転操作により通気孔の開口面積を調整可能なリング部材をタバコ本体又はフィルター部に外装すると、リング部材を回転操作して通気孔の開口面積を調整することで、煙の濃度を喫煙者の好みに応じて任意に調整することが可能となる。
【0038】
濃度調整部材に芳香成分或いは薬効成分を含ませると、濃度調整部材に含ませる芳香成分や薬効成分を切り換えることで、喫煙者の好みのタバコに対して色々な香りや薬効を付与することが可能となる。
【0039】
本発明に係る第2の紙巻タバコによれば、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材がタバコ本体の長さ方向の途中部に突き刺して設けられているので、喫煙時には調整部材に含ませた芳香成分或いは薬効成分によりタバコの煙に香りや薬効が付与されることになる。また、芳香成分或いは薬効成分の異なる調整部材を取付けることで、香りの異なる複数種類のタバコを喫煙者の好みに応じて製作することが可能となる。しかも、タバコの葉を変更しないで、香りや薬効のみを変更でき、基本的な香りや濃度は、何時も吸っている馴染みのあるタバコと同じになるので、喫煙者にとっては無理なく色々な香りを楽しんだり、薬効成分を取り込んだりすることが可能となる。
【0040】
ここで、タバコ本体にフィルター部を連設させ、巻紙に代えてフィルター部に調整部材を突き刺して設けると、フィルター部の外装紙は巻紙よりも厚手の紙で構成されているので、フィルター部に調整部材を突き刺して設けてもタバコの強度が低下することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙巻タバコの(a)は斜視図、(b)はA−A線断面図
【図2】(a)(b)は紙巻タバコの使用方法の説明図
【図3】他の構成の紙巻タバコの(a)は斜視図、(b)はB−B線断面図
【図4】他の構成の紙巻タバコの斜視図
【図5】他の構成の紙巻タバコの斜視図
【符号の説明】
1 紙巻タバコ 2 葉
3 巻紙 4 タバコ本体
5 フィルター部 6 通気孔
7 閉止シール 8 外装紙
1A 紙巻タバコ 10 鋲体
10a ピン 11 固定テープ
1B 紙巻タバコ 15 閉止シール
16 ミシン目
1C 紙巻タバコ 20 スリット
21 リング部材
Claims (8)
- 細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に巻紙を貫通する通気孔を形成し、タバコ本体に通気孔を開閉或いは通気孔の開口率を調整してタバコの煙の濃度を調整可能な濃度調整部材を設けたことを特徴とする紙巻タバコ。
- 前記タバコ本体にフィルター部を連設させ、前記巻紙に代えてフィルター部の外装紙に通気孔を形成した請求項1記載の紙巻タバコ。
- 前記濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な閉止シールをタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に貼着した請求項1又は2記載の紙巻タバコ。
- 前記濃度調整部材として、通気孔を個別に閉止可能な鋲体をタバコ本体又はフィルター部に着脱自在に設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の紙巻タバコ。
- 前記濃度調整部材として、回転により通気孔の開口面積を調整可能なリング部材をタバコ本体又はフィルター部に外装した請求項1〜4のいずれか1項記載の紙巻タバコ。
- 前記濃度調整部材に芳香成分或いは薬効成分を含ませた請求項1〜5のいずれか1項記載の紙巻タバコ。
- 細かく刻んだタバコの葉を巻紙で棒状に巻いてなるタバコ本体を有する紙巻タバコにおいて、タバコ本体の長さ方向の途中部に、芳香成分或いは薬効成分を含ませた調整部材を突き刺して設けた紙巻タバコ。
- 前記タバコ本体にフィルター部を連設させ、前記巻紙に代えてフィルター部に調整部材を突き刺して設けた請求項7記載の紙巻タバコ。
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JP2023004809A (ja) * | 2021-06-25 | 2023-01-17 | 雲南中煙工業有限責任公司 | 煙量の多い両用型タバコ及びその使用方法と使用 |
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