JP2004236376A - 内部冷却型電動機 - Google Patents

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Hisashi Sakata
坂田  尚志
Masaru Owada
優 大和田
Mitsuo Uchiyama
光夫 内山
Mikio Kishi
幹雄 岸
Masaji Kasuya
正司 粕谷
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Abstract

【課題】より効率的な冷却が行われるようにする。
【解決手段】突極(10)を構成する界磁鉄心(20)の磁極端(26)に向けて、複数列の界磁コイル(28)を界磁コイル間の隙間(30)に冷媒が流れるように一定の間隔を空けて配置させ、界磁鉄心に形成された界磁コイルと界磁鉄心と隣り合う界磁鉄心に形成された界磁コイルとの間に存在する空間(32)には冷媒が流れないようにするための弾性スペーサー(34)をその空間すべてを埋めるように介挿される。このため、弾性スペーサーはこの空間内で周囲の界磁コイルによってしっかりと保持される。また、弾性スペーサーはこの空間に流れ込もうとする冷媒を遮断するので、すべての冷媒は界磁コイルと界磁コイルとの間に形成されている隙間を流れる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、より効率的な冷却を可能とする内部冷却型電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内部冷却型電動機の一例として下記の特許文献1に記載されている電動機がある。この電動機は、ステ−タのスロット開口部をアンダープレートで閉鎖するとともに当該スロットの中央部にアンダープレートから延びるプレートを介在させ、前記スロットの中央部に形成される冷媒通路の断面積を小さくして冷却効率を向上させている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−186205号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の内部冷却型電動機にあっては、冷媒通路の断面積は小さくできるものの、スロットの中央部に配置されたプレートは主にアンダープレートによって支えられることになるので、電動機の機械的なおよび電磁的な振動の影響を受けやすい。したがって、プレートの振動により冷媒通路としての流路抵抗が大きくなり、場合によってはその振動が巻線の絶縁皮膜を傷つける。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解消するために成されたものであり、堅固な機械的構造を有し、より効率的な冷却を可能とする内部冷却型電動機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するため、発明にかかる内部冷却型電動機は、複数の突極が環状に形成された固定子を備え、当該固定子に冷媒を供給することによって前記固定子を冷却する内部冷却型電動機であって、当該突極を構成する界磁鉄心の磁極端に向けて、複数列の界磁コイルを当該界磁コイル間の隙間に冷媒が流れるように一定の間隔を空けて配置させ、当該界磁鉄心に形成された界磁コイルと当該界磁鉄心と隣り合う界磁鉄心に形成された界磁コイルとの間に存在する空間には前記冷媒が流れないようにするための弾性スペーサーを介挿させて前記冷媒が前記界磁コイル間の隙間にのみ流れるようにしている。
【0007】
隣り合う界磁鉄心の界磁コイルとの間に形成される空間には弾性スペーサーがその空間すべてを埋めるように介挿される。このため、弾性スペーサーはこの空間内で周囲の界磁コイルによってしっかりと保持される。また、この空間には冷媒は流れず、すべての冷媒は界磁コイルと界磁コイルとの間に形成されている隙間を流れることになる。
【0008】
したがって、固定子は堅固な機械的構造となり、また、固定子の効率的な冷却も可能となる。
【0009】
【発明の効果】
本発明の内部冷却型電動機によれば、隣り合う界磁鉄心の界磁コイルとの間に形成される空間を弾性スペーサーによって閉鎖し、界磁コイルと界磁コイルとの間に形成されている隙間のみを冷媒が流れるように構成したので、界磁コイルの冷却効率が向上するという効果を奏する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる内部冷却型電動機の好適な実施の形態を[実施の形態1]と[実施の形態2]に分けて詳細に説明する。
【0011】
[実施の形態1]
図1は、本発明にかかる内部冷却型電動機の主に固定子の部分を示す分解斜視図であり、図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、図2のB−B断面図である。
【0012】
本発明にかかる内部冷却型電動機は、図1および図2に示すように、複数の突極10が環状に形成された固定子100を備え、固定子100には外部から冷媒を供給し、この冷媒によって固定子100を強制的に冷却するように構成した電動機である。固定子100は、突極10ごとに分割できる8つの分割コア15によって形成されている。
【0013】
分割コア15は、図3に示すように所定の形状に打ち抜いた薄い電磁鋼板15aを多数積層しこれらの電磁鋼板をカシメやレーザー溶接により結合することによって形成してある。
【0014】
図2に示すように、各分割コア15の界磁鉄心20にはインシュレーター22を介して平角線導体24が巻回される。本実施の形態では、平角線導体24は、界磁鉄心20の外周側とその内周側の2箇所に巻回している。外周側に巻回された平角線導体24は第1列目の界磁コイル28aを形成し、内周側に巻回された平角線導体24は第2列目の界磁コイル28bを形成する。
【0015】
界磁コイル28aと界磁コイル28bとは一定の間隔を空けて磁極端26に向けて並列に配置され、その隙間30には界磁コイル28を冷却するための冷媒が流れる。したがって、隙間30は結果的に冷媒通路を構成することとなる。
【0016】
界磁鉄心20に形成された界磁コイル28とこの界磁鉄心20と隣り合う界磁鉄心20に形成された界磁コイル28との間に存在する空間32には、この空間32に冷媒が流れ込まないようにするための弾性スペーサー34が介挿される。本実施の形態では、弾性スペーサー34を弾力性、耐油性、耐熱性を兼ね備えたフッ素系ゴムで形成している。弾性スペーサー34は、図3(a)に示すように、通常は空間32より小さいサイズ(空間32よりも0.5mm程度小さい)の中空弾性体であり、この空間32に挿入した後に、同図(b)に示すように、その中空部35に外部から媒体を注入することによって内圧を高め、弾性スペーサー34を膨らませて空間32を閉塞する。この媒体としては窒素などのガス類や油などの液体を用いる。媒体を注入することによって高められる弾性スペーサー34の内圧は、冷媒の供給圧力(冷媒が界磁コイル28間の隙間30を流れるときの圧力)よりも高い圧力にする必要がある。本実施の形態では、冷媒の供給圧力0.15MPaに対して弾性スペーサー34の内圧を0.25MPa程度にする。
【0017】
固定子100には、図1に示すような円筒状のシールドプレート36が固定子100の内周面に沿って樹脂の射出成形により形成される。シールドプレート36には、界磁鉄心20の磁極端26を臨む位置に磁極端露出孔38が開口してある。したがって、磁極端26は磁極端露出孔38に嵌め込まれ固定子100の内部に露出した状態となる。本実施の形態では突極10が8つあるので、シールドプレート36には8つの磁極端露出孔38が形成されている。
【0018】
隣接する突極10との間には、図2に示すように、固定子100の長手方向に延びるスロット45が形成されている。このスロット45は、シールドプレート36の磁極端露出孔38以外のスロット閉止部36aで閉止される。このスロット45も突極10と同じく8つあるので、シールドプレート36には8つのスロット閉止部36aが存在する。
【0019】
したがって、固定子100の内部にシールドプレート36が射出成形により形成されることで、そのスロット閉止部36a(樹脂)がスロット45の開口部に注入されスロット45を閉止する。
【0020】
本実施の形態で示す弾性スペーサー34は、空間32の一部、すなわち界磁コイル28が対向している部分の空間を埋めるものであるため、シールドプレート36のスロット閉止部36aと弾性スペーサー34との間には空間が存在したままである。このため、この空間にはこの空間を埋めるアンダープレート46が配置されている。アンダープレート46は弾性スペーサー36とは別体であっても良いが、本実施の形態のように、弾性スペーサー36と一体的に形成しても良い。一体的に形成した場合には、アンダープレート46となる部分も含めて弾性スペーサー36と称される。
【0021】
空間32に弾性スペーサー34を挿入し、固定子100の内部にシールドプレート36を挿入してスロット閉止部36aでスロット45を閉止し、図3に示すように、弾性スペーサー34の中空部35に媒体37を所定の内圧になるまで注入して膨らませると、弾性スペーサー34の外表面50は界磁コイル28aの外表面52に密着して、弾性スペーサー34と界磁コイル28aとの隙間が完全にシールドされ、冷媒は第1列目の界磁コイル28aと第2列目の界磁コイル28bとの間の隙間30の間だけをたとえば図2の上方向から下方向に流れることになる。したがって、すべての冷媒がこの隙間30だけを流れることになるので、界磁コイル28を効率的に冷却することができる。
【0022】
図4は、本発明にかかる内部冷却型電動機の軸方向断面図である。この内部冷却型電動機200は、円筒状の継鉄110を有し、この継鉄110には図1に示した固定子100が圧入される。継鉄110の両開口部は、負荷側ブラケット120aと反負荷側ブラケット120bが溶接によって取り付けられ、継鉄110とブラケット120によって内部冷却型電動機200の内部が密封され気密状態にされる。
【0023】
負荷側ブラケット120aと反負荷側ブラケット120bには、回転子130を回転自在に支持する負荷側軸受け135aと反負荷側軸受け135bが設けられている。軸受け135内にはベアリング137が組み込まれ、このベアリング137によって回転子130のシャフト139が支持される。
【0024】
回転子130は薄い電磁鋼板を多数積層して形成された電機子鉄心140とシャフト139とから構成される。電機子鉄心140の中心部分にはその長手方向にシャフト139の挿入穴が繰り抜かれ、この挿入穴にシャフト139を圧入することで電機子鉄心140とシャフト139とがしっかりと結合される。
【0025】
電機子鉄心140の外周部に設けられた溝には永久磁石142が嵌め込まれ、電機子鉄心140の端部に取り付けたエンドプレート144によって永久磁石142を固定する。エンドプレート144はシャフト139に溶接によって取り付ける。
【0026】
また、負荷側ブラケット120aと反負荷側ブラケット120bには、固定子100に取り付けられたシールドプレート36のそれぞれの開口端に係合する負荷側シールリング146aと反負荷側シールリング146bが設けられている。継鉄110に負荷側ブラケット120aと反負荷側ブラケット120bを取り付ける際には、シールドプレート36の両開口端をブラケット120のシールリング146に嵌め込む。
【0027】
シールドプレート36をシールリング146に嵌め込むと、シールドプレート36によって内部冷却型電動機200の内部が固定子100側と回転子130側に区画されるとともに、継鉄110とブラケット120との間も第1冷媒室150aと第2冷媒室150bの2つの冷媒室に区画される。固定子100側と回転子130側はシールリング146によって完全に気密状態にされる。第1冷媒室150aと第2冷媒室150bは、固定子100に設けられている第1列目の界磁コイル28aと第2列目の界磁コイル28bとの間の隙間30のみを介して連通している。
【0028】
さらに、負荷側ブラケット120aには冷媒吐出口155が形成されており、反負荷側ブラケット120bには冷媒供給口160が形成されている。したがって、冷媒供給口160から供給された冷媒は、第2冷媒室150bに溜まり、界磁コイル28間の隙間30を図4の点線方向に向けて流れ、第1冷媒室150aに流れ込み、冷媒吐出口155から流出する。
【0029】
なお、本実施の形態では、媒体として窒素ガスや油を用いているが、これらのものに限られず、窒素ガスに以外のガスや液体、固体、ゲル状の流動体の使用が可能である。
【0030】
[実施の形態2]
実施の形態1で説明した弾性スペーサー34は、空間32に挿入した後に媒体を注入して膨らませるものであるが、本実施の形態で使用する弾性スペーサーは、実施の形態1で使用した弾性スペーサー34と全く同じ外形、寸法を有するものの、自己拡張型の弾性スペーサーである点で実施の形態1で説明した弾性スペーサー34と相違する。
【0031】
本実施の形態で示す弾性スペーサー34Aでは、図5に示すように、その中空部35Aにあらかじめ熱膨張体39を収容してある。熱膨張体39としては熱膨張率の大きい気体が好ましいため、本実施の形態では窒素ガスを用いている。この窒素ガスを弾性スペーサー34Aの中空部35Aに大気圧と同等の圧力で封入しておく。
【0032】
この弾性スペーサー34Aを図5(a)に示すように空間32に挿入しておくと、次のようにして空間32を閉塞することになる。電動機が起動し界磁電流によって界磁コイル28aが発熱すると、弾性スペーサー34A内の熱膨張体39が界磁コイル28aの熱を奪って膨張する。このため、同図(b)に示すように、弾性スペーサー34Aの外表面50aは界磁コイル28aの外表面52に密着し、弾性スペーサー34Aと界磁コイル28aとの隙間が完全にシールドされる。
【0033】
本実施の形態の場合、電動機が起動してから界磁コイル28aがある程度の温度になるまでは、弾性スペーサー34Aと界磁コイル28aとの間には若干の隙間がある。したがって、冷媒を送り出すポンプの圧損が減少する。
【0034】
なお、本実施の形態では、熱膨張体39として窒素ガスを用いているが、界磁コイル28aの温度によって弾性スペーサー34Aの内圧が一定の圧力以上に高められるものであれば、窒素ガスに以外のガスや液体、固体、ゲル状の流動体の使用が可能である。
【0035】
以上のように、本発明にかかる内部冷却型電動機では、固定子100に供給される冷媒が全て界磁コイル28の隙間30を流れるようにしたので、所望の冷媒速度を容易に得ることができ、界磁コイル28から発生した熱が効率的に運搬できる。その結果、冷媒を供給するポンプの能力が従来と同一であれば、電動機の冷却効率を向上させることができ、また、冷却効率が従来と同一のままで良ければポンプの能力を低下させることができる。
【0036】
また、弾性スペーサー34、34Aは、空間32のサイズよりも小さいサイズであるから、弾性スペーサーの挿入が容易であり、組み立てが非常に楽になる。また、弾性スペーサーは中空弾性体であるので、界磁コイル28に接触しても界磁コイルの絶縁皮膜を傷つけることもない。
【0037】
本発明にかかる内部冷却型電動機は請求項ごとに次のような効果を奏することになる。
【0038】
請求項1に記載の発明にあっては、界磁コイルと界磁コイルとの間に形成されている隙間のみを冷媒が流れるので、界磁コイルの冷却を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0039】
請求項2に記載の発明にあっては、冷媒供給口から供給された冷媒は、一方の冷媒室に溜まり、界磁コイル間の隙間を流れ、他方の冷媒室に流れ込み、冷媒吐出口から流出するので、固定子の冷却を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0040】
請求項3に記載の発明にあっては、弾性スペーサーは中空弾性体であり、またそのサイズは、空間のサイズよりも小さいサイズであるので、弾性スペーサーの空間への挿入が容易であり、界磁コイルの絶縁皮膜を傷つけることもない。
【0041】
請求項4に記載の発明にあっては、弾性スペーサーの内圧を冷媒の注入によって高めるようにしたので、その内圧を冷媒の注入圧を勘案した最適な圧力に設定することができる。
【0042】
請求項5に記載の発明にあっては、弾性スペーサーの内圧を内部に収容した膨張体の吸熱によって高めるようにしたので、組み立て時の作業効率を向上させることができる。
【0043】
請求項6に記載の発明にあっては、固定子を分割コアによって形成しているので、平角線導体の巻回が容易になり、組み立て時の作業効率を向上させることができる。
【0044】
請求項7に記載の発明にあっては、平角線導体を巻回することによって界磁コイルを形成したので、界磁コイルの断面形状は四角形状になり、弾性スペーサーとの密着性が向上する。
【0045】
請求項8に記載の発明にあっては、シールプレートと弾性スペーサーとの間にアンダープレートが配置されているので、弾性スペーサーのスロットからの脱落を防止できる。
【0046】
請求項9に記載の発明にあっては、アンダープレートを弾性スペーサーと一体的に形成したので、空間内に弾性スペーサーを挿入すると同時にアンダープレートも挿入されることになり、組み立て時の工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる内部冷却型電動機の主に固定子の部分を示す分解斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】第1の実施の形態にかかる図2のB−B断面図であり、(a)は拡張前の弾性スペーサーの介挿状態を、(b)は拡張後の弾性スペーサーの介挿状態をそれぞれ示したものである。
【図4】本発明にかかる内部冷却型電動機の軸方向断面図である。
【図5】第2の実施の形態にかかる図2のB−B断面図であり、(a)は拡張前の弾性スペーサーの介挿状態を、(b)は拡張後の弾性スペーサーの介挿状態をそれぞれ示したものである。
【符号の説明】
10…突極、
15…分割コア、
15a…電磁鋼板、
20…界磁鉄心、
22…インシュレーター、
24…平角線導体、
26…磁極端、
28…界磁コイル、
28a…第1列目の界磁コイル、
28b…第2列目の界磁コイル、
30…隙間、
32…空間、
34、34A…弾性スペーサー、
35…弾性スペーサーの中空部、
36…シールドプレート、
36a…スロット閉止部、
37…媒体、
38…磁極端露出孔、
39…熱膨張体、
40…磁極端の内周面、
45…スロット、
46…アンダープレート、
50…弾性スペーサーの外表面、
52…界磁コイルの外表面、
100…固定子、
110…継鉄、
120…ブラケット、
120a…負荷側ブラケット、
120b…反負荷側ブラケット、
130…回転子、
135…軸受け、
135a…負荷側軸受け、
135b…反負荷側軸受け、
137…ベアリング、
139…シャフト、
140…電機子鉄心、
142…永久磁石、
144…エンドプレート、
146…シールリング、
146a…負荷側シールリング、
146b…反負荷側シールリング、
150a…第1冷媒室、
150b…第2冷媒室、
155…冷媒吐出口、
160…冷媒供給口、
200…内部冷却型電動機。

Claims (9)

  1. 複数の突極が環状に形成された固定子を備え、当該固定子に冷媒を供給することによって前記固定子を冷却する内部冷却型電動機であって、
    当該突極を構成する界磁鉄心の磁極端に向けて、複数列の界磁コイルを当該界磁コイル間の隙間に冷媒が流れるように一定の間隔を空けて配置させ、
    当該界磁鉄心に形成された界磁コイルと当該界磁鉄心と隣り合う界磁鉄心に形成された界磁コイルとの間に存在する空間には前記冷媒が流れないようにするための弾性スペーサーを介挿させ、
    前記冷媒が前記界磁コイル間の隙間にのみ流れるように構成したことを特徴とする内部冷却型電動機。
  2. 複数の突極が環状に形成された固定子を円筒状の継鉄の内側に取り付け、
    当該継鉄の両開口部に回転子を支持するブラケットを取り付け、
    隣接する突極との間に形成される当該固定子の長手方向に延びるスロットを閉止するとともに前記継鉄と前記両ブラケットとの間に2つの冷媒室を区画するための円筒状のシールドプレートを、当該シールドプレートの両開口端を前記それぞれのブラケットに形成されたシールリングに嵌め込んで取り付け、
    前記突極を構成する界磁鉄心には、その磁極端に向けて、複数列の界磁コイルを当該界磁コイル間の隙間に冷媒が流れるように一定の間隔を空けて配置させ、
    当該界磁鉄心に形成された界磁コイルと当該界磁鉄心と隣り合う界磁鉄心に形成された界磁コイルとの間に存在する空間には前記冷媒が流れないようにするための弾性スペーサーを介挿させ、
    一方のブラケットに冷媒供給口を形成するとともに他方のブラケットに冷媒吐出口を形成し、
    当該冷媒供給口から流入した冷媒が一方の冷媒室から前記界磁コイル間の隙間を流れて他方の冷媒室に流れ込み当該冷媒吐出口から流出するように構成したことを特徴とする内部冷却型電動機。
  3. 前記弾性スペーサーは、前記空間よりも小さいサイズの中空弾性体であり、前記空間に挿入後に当該中空弾性体の内圧を高めて拡張させ前記空間を閉塞するものであることを特徴とする請求項1または2記載の内部冷却型電動機。
  4. 前記中空弾性体の内圧は、前記中空弾性体の中空部に外部から媒体を注入することによって高めることを特徴とする請求項3記載の内部冷却型電動機。
  5. 前記中空弾性体の中空部に熱膨張体を収容し、前記中空弾性体の内圧は、前記界磁コイルの熱を当該熱膨張体が吸熱することによって高められることを特徴とする請求項3記載の内部冷却型電動機。
  6. 前記固定子は、突極ごとに分割できる複数の分割コアによって形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の内部冷却型電動機。
  7. 前記界磁コイルは、平角線導体を巻回することによって形成されることを特徴とする請求項1または2記載の内部冷却型電動機。
  8. 前記スロットには、前記シールドプレートと前記弾性スペーサーとの間に存在する空間を埋めるアンダープレートが配置されていることを特徴とする請求項2記載の内部冷却型電動機。
  9. 前記アンダープレートは前記弾性スペーサーと一体的に形成されていることを特徴とする請求項7記載の内部冷却型電動機。
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