JP2004234178A - 画像入力装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】台形歪みの生じない小型な画像入力装置を提供することにある。
【解決手段】画像入力装置1の筐体には、プリズム列板4が設けられている。プリズム列板4の表面には、断面三角形状の多数のプリズム4aが形成されている。プリズム列板4は、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲では光が出射し、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しないようになっている。画像入力装置1の筐体には、固体撮像デバイス2がプリズム列板4に対向配置され、プリズム列板4に直交する光軸を有したレンズユニット3が配設されている。
【選択図】 図1
【解決手段】画像入力装置1の筐体には、プリズム列板4が設けられている。プリズム列板4の表面には、断面三角形状の多数のプリズム4aが形成されている。プリズム列板4は、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲では光が出射し、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しないようになっている。画像入力装置1の筐体には、固体撮像デバイス2がプリズム列板4に対向配置され、プリズム列板4に直交する光軸を有したレンズユニット3が配設されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体の像を入力する画像入力装置及び該画像入力装置を搭載した電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のネットワーク化が進み、電子機器間の通信が自由になり、どこからでも様々な情報にアクセスできるようになってきている。それに伴い悪意のある者からの不正アクセスを防止するためにセキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ技術の一つに指紋による個人認証する方法があり、指紋による個人認証を携帯型電子機器に応用する技術が提案されている。指紋認証のためには、指紋画像を入力する画像入力装置を携帯型電子機器に備え付けなければならない。
【0003】
特許文献1には、指紋画像を入力する画像入力装置について記載されている。特許文献1に記載された画像入力装置は、断面直角三角形状の直角プリズムと、直角プリズムの直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの一方に対向する光源と、直角となる稜角を挟んだ二つの面のうちの他方に対向しその面に直角な光軸を有するテレビカメラと、を備え、光源から発する光は直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの一方に入射し、斜面にて全反射して、直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの他方に出射するようになっている。この画像入力装置においては直角となる稜角に対面する斜面に指を載置することによって、指の指紋画像がテレビカメラによって撮像される。ここで、直角プリズムの斜面に指を載置すると、指の指紋を構成する凹凸パターンのうち、指紋の凸部は斜面に密接して、指紋の凹部は斜面から離れている。斜面において指紋の凹部に対応する部分に入射した光は全反射するが、指紋の凸部に接した部分は全反射の条件を満たさないため、指紋の凸部の接した部分に入射した光は拡散する。従って、指紋の凸部が暗く且つ指紋の凹部が明るい指紋の像がテレビカメラによって撮像される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−13446号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の画像入力装置では、直角プリズムの斜面の法線に対するテレビカメラの光軸の角度が臨界角以上となっているため、つまり、テレビカメラが直角プリズムの斜面に対してチルト光学系となっているため、テレビカメラによって取得された画像には台形歪みが生じてしまったり、テレビカメラの配置位置が制限されてしまって画像入力装置全体が大きくなってしまったりする。
【0006】
そこで、本発明の目的は、台形歪みの生じない小型な画像入力装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
凹凸を有した被写体が当接する表面及びこの表面と反対側の裏面を有する平板と、
前記平板の裏面に向き合った固体撮像デバイスと、
前記固体撮像デバイスと前記平板との間に配置されるとともに、前記被写体と前記平板の表面とが接した部分における像を前記固体撮像デバイスに結像する撮像光学系と、を備え、
前記撮像光学系の光軸は前記平板に対して直交し、
前記平板の表面には、前記平板の表面から離れた位置から発した拡散光が前記平板の表面に入射した場合に前記平板の裏面から所定角度までの範囲で前記平板の裏面から光を出射させるための光学系が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明では、被写体が平板の表面に接すると、被写体の凹部が平板の表面から離れる。そのため、被写体から発した光又は被写体で反射した光のうち、凹部から発した光は、平板の裏面から所定角度までの範囲で平板の裏面から出射し、その角度範囲以外では平板の裏面から出射しない。一方、被写体の凸部は平板の表面に密接するから、平板の表面に設けられた光学系の条件が変わる。そのため、被写体の凸部から発した光は、平面の裏面から所定角度までの角度範囲以外でも出射する。従って、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像は、被写体の凹部が暗く被写体の凸部が明るくなった像であり、明暗の差がはっきりした像である。このような像が固体撮像デバイスによって撮像されるが、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、固体撮像デバイスによって撮像される像には台形歪みが生じていない。
また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、撮像光学系の配置位置は、画像入力装置がコンパクトになるような位置となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、互いに平行になって前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは平行な方向に直交する断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を同心として前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を中心とした螺旋状に前記平板の表面に設けられたプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0012】
請求項2から4の何れかに記載の発明においても、平板の表面にプリズムが光学系として設けられることによって、平板の光学的特性は、前記平板の表面から離れた位置から発した拡散光が前記平板の表面に入射した場合に前記平板の裏面から所定角度までの範囲で前記平板の裏面から光が出射する特性となる。
そのため、請求項2から4の何れに記載の発明も、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の画像入力装置において、
前記平板の裏面側に配置され、前記プリズムの稜線に斜交いに交わる向きで前記平板の裏面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明では、光源がプリズムの稜線に斜交いに交わる向きで平板の裏面に向けて光を照射するので、平板の裏面に入射した光が平板の表面から出射する。そのため、平板の表面に接した被写体は、照射されて明るくなる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の画像入力装置において、
前記プリズムの平行な方向に直交する前記平板の側面に対向配置され、その側面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明では、平板の側面に光が入射すると、平板が導光体として作用し、平板の裏面において光が全反射する。一方、平板の表面にはプリズムが設けられているため、光が平板の表面では全反射せずに、平板の表面から出射する。そのため、平板の表面に接した被写体は、照射されて明るくなる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記平板の周囲に配置され、前記平板の裏面に接した被写体に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明では、光源が、平板の裏面に接した被写体に向けて光を照射すると、被写体に光が入射し、被写体の内部において光が拡散し、被写体は平板の表面に接した部分でも明るくなる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項2から6の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記プリズムの稜線を通ってその稜角を等分する線が前記撮像光学系の主点を通ることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明では、プリズムの稜角を等分する線が撮像光学系の主点を通っているため、平板の裏面の或る位置において光が出射しない角度範囲は、その位置と撮像光学系の主点とを結んだ線を中心とした範囲となる。そのため、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項1から7の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記撮像光学系と前記平板との間に、前記平板の裏面から発した光を前記撮像光学系に集束するフレネルレンズが配設されていることを特徴とする。
【0022】
請求項9に記載の発明では、フレネルレンズが撮像光学系と平板との間に配設されることによって、平板の裏面の或る位置において光が出射しない角度範囲を等分する線は、フレネルレンズによって撮像光学系の主点を通るように補正される。従って、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記撮像光学系は、前記平板の表面に合焦した状態から前記平板より遠方の位置に合焦した状態で切り替えられるように設けられていることを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明では、撮像光学系の合焦位置が、平板の表面と平板より遠方の位置との間で切り替えられるため、平板の表面に接した被写体の凹凸で定義された明暗の像を固体撮像デバイスで撮像できるとともに、平板の表面から離れた位置にある被写体の像も固体撮像デバイスで撮像できる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像入力装置において、
前記平板が、前記撮像光学系の画角の範囲に重なった位置と、前記撮像光学系の画角の範囲から外れた位置との間で移動自在に設けられていることを特徴とする。
【0026】
請求項11に記載の発明では、撮像光学系の画角の範囲から外れた位置に平板が位置すれば、平板の表面から離れた位置にある被写体の像が平板によって邪魔されずに固体撮像デバイスで撮像できる。一方、撮像光学系の画角の範囲に重なる位置に平板が位置すれば、平板の表面に被写体を接することによって、被写体の凹凸で定義された明暗の像が固体撮像デバイスで撮像できる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11の何れか一項に記載の画像入力装置を搭載した電子機器である。
【0028】
請求項12に記載の発明では、電子機器に画像入力装置を搭載することによって、電子機器を画像入力装置として用いることができ、電子機器が多機能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0030】
図1は、本発明が適用された画像入力装置1の断面図であり、図2は、画像入力装置1の斜視図である。
【0031】
この画像入力装置1の筐体内には、固体撮像デバイス2及びレンズユニット3が配設されている。固体撮像デバイス2は、CCD型固体撮像デバイス、CMOS型固体撮像デバイス等であり、入射した光の強度(又は光量)を電気信号に変換する画素としての複数の光電変換素子(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)がマトリクス状に配列された構造となっている。
【0032】
レンズユニット3は、互いに対向するとともに同一の光軸を有する二枚のレンズ3aと、二枚のレンズ3aの間に配置されるとともにレンズ3aの光軸を中心とした円形状の開口部3bが形成された絞り板3cと、を備える。絞り板3cに形成された開口部3bの大きさによって、レンズユニット3のFナンバーが規定され、二枚のレンズ3aを通じて固体撮像デバイス2に入射する光量が調節されるようになっている。このレンズユニット3の光軸は固体撮像デバイス2に対して直交している。このレンズユニット3は、後述するプリズム列板4の表面に接した指20等の被写体に対して合焦しており、指20等の被写体の像を固体撮像デバイス2に結像するものである。
【0033】
画像入力装置1の筐体には窓が形成されており、この窓にプリズム列板4が嵌め込まれている。プリズム列板4は空気より屈折率の高い透明な材料で矩形又は正方形の平板状に形成されており、プリズム列板4の表面が画像入力装置1の筐体の外側に面しており、プリズム列板4の裏面が画像入力装置1の筐体の内側に面している。プリズム列板4の裏面は、平坦に形成されており、レンズユニット3の光軸に対して直交し、固体撮像デバイス2に対向している。
【0034】
また、プリズム列板4の表面には、プリズム列板2の光学的特性を規定する光学系が設けられている。この光学系は、プリズム列板4の外周面に一体形成された多数のプリズム4aである。どのプリズム4aも、レンズユニット3の光軸に直交する方向に長尺であり、その長手方向に直角な面で破断した断面形状が三角形状、より好ましくは二等辺三角形状となるように形成されている。これら複数のプリズム4aは、長手方向が互いに平行となってプリズム列板4の表面に沿って等間隔に配列されている。なお、図1は、プリズム4aの長手方向に直交する面で破断して示した断面図である。
【0035】
図3は図1に示されたプリズム列板4の断面を拡大した図面であるが、どのプリズム4aの稜角θも互いに等しく、その稜角θは80°〜100°に形成されており、より望ましくは90°に形成されている。また、隣り合う二つのプリズム4aの稜線の間隔dは、指紋の線の間隔より小さく、固体撮像デバイス2の画素の間隔より小さく、50μmとされている。また、隣り合う二つのプリズム4aの面の交線からプリズム列板4の裏面までの厚さsは、プリズム4aの高さhより十分に大きく、0.5mmとされている。以上のように、微視的に見て、複数のプリズム4aがプリズム列板4の表面に形成されているが、巨視的に見て、プリズム列板4の表面は裏面と平行となっている。
【0036】
本実施形態ではプリズム4aがプリズム列板4に一体形成されているが、この場合には表面及び裏面が平坦な透明基板の表面を微細加工することによって、プリズム列板4が得られる。なお、プリズム4aが一体に形成されていなくても良く、この場合には表面及び裏面が平坦な透明基板の表面にプリズムシートを張り付けることで、プリズム列板4と同様な形状のプリズム列板としても良い。
【0037】
プリズム列板4の表面にプリズム4aが形成されていることによって、プリズム列板4は次のような光学的特性を有する。即ち、プリズム列板4は、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲でのみプリズム列板4の裏面から光が出射するようになっている(但し、0<α<90)。つまり、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射しても、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°(但し、α+β=90)までの範囲では光が出射しないようになっている。α°、β°は、プリズム4aの稜角θ、プリズム列板4の屈折率等に依存するが、プリズム4aの稜角θが90°であり、厚さsが0.5mmであり更に間隔dが50μmである場合に、プリズム列板4の屈折率が1.5のときにはα=4.8であり、プリズム列板4の屈折率が1.7のときにはα=15.4であり、プリズム列板4の屈折率が1.9のときにはα=25.8である。なお、α°、β°は、プリズム4aの長手方向に対して直角な面に沿った開き角で表している。
【0038】
レンズユニット3の開口角、つまりレンズユニット3が張る最大入射角は、プリズム列板4の裏面から光が出射しない範囲の角度β°より小さいのが望ましい。
【0039】
プリズム列板4の四つの側面のうち、プリズム4aの長手方向に直交する一つの側面4bに対向する位置には、複数の照明光源5が側面4bに沿って配置されている。この照明光源5は、LED、有機EL素子、無機EL素子、冷陰極管及び蛍光管等といった自発光素子から構成されており、プリズム列板4の側面4bに向けて光を照射するようになっている。なお、複数の照明光源5の代わりに、プリズム列板4の側面4bに沿った線状の光源をプリズム列板4の側面4bに対向配置させても良い。
【0040】
また、この画像入力装置1は、固体撮像デバイス2を駆動するドライバ回路、固体撮像デバイス2によって撮像された画像に関する電気信号をA/D変換するA/D変換器、A/D変換器で変換された画像データを一時的に格納するメモリを有する。
【0041】
以上のように構成される画像入力装置1の使用方法及び及び画像入力装置1の動作について説明する。以下では、被写体として被験者の指20を例にして挙げるが、表面に凹凸を有する被写体であれば指20に限定されない。
被験者が指20をプリズム列板4の表面に押し当てると、照明光源5が点灯し、照明光源5から発した光はプリズム列板4の側面4bに入射する。ここで、プリズム列板4は導光体として機能し、側面4bに入射した光はプリズム列板4の裏面で全反射する。一方、プリズム列板4の表面にプリズム4aが形成されているから、プリズム列板4の裏面で全反射した光は、臨界角未満でプリズム列板4の裏面に入射し、プリズム列板4の表面から出射する。これによりプリズム列板4の表面から光が面状に出射する。プリズム列板4の表面から出射した光によって指20が照射される。
【0042】
ここで、指20がプリズム列板4の表面に当接した部分における光の作用について図4を用いて説明する。図4は、光の作用を説明するために指20とプリズム列板4の表面との当接部分を拡大して示した図面である。
図4(a)に示すように、指20の凸部(指紋の隆線)20aはプリズム4aに密接しており、図4(b)に示すように、指20の凹部(指紋の溝線)20bはプリズム4aから離れている。
【0043】
指20の凸部20aがプリズム4aに密接することによって、プリズム4aの二つの面における全反射、屈折の条件が、空気の場合と異なるため、指20の凸部20aで反射した拡散光がプリズム列板4の表面に入射すると、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲でも光がプリズム列板4の裏面から出射する(図4(a))。これにより、指20の凸部20aで発した光であってプリズム列板4の裏面から出射した光は、レンズユニット3を介して固体撮像デバイス2に入射する。勿論、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲でもプリズム列板4の裏面から光が出射する。
【0044】
一方、指20の凹部20bがプリズム4aから離れており、指20の凹部20bとプリズム4aの間に空気が存するから、指20の凹部20bで反射した拡散光がプリズム列板4の表面に入射しても、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲ではプリズム列板4の裏面から光が出射しない(図4(b))。従って、指20の凹部20bを反射して固体撮像デバイス2に入射する光量は、指20の凸部20aを反射して固体撮像デバイス2に入射する光量より少ない。
【0045】
以上のように、指20の凹凸で定義された像、つまり、指20の凸部20aが明るく指20の凹部20bが暗い像が、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される。指20の凹部20bで発した光はプリズム列板4の裏面の法線に対してβ°までの範囲で出射しないが、指20の凸部20aで発した光はこの範囲でも出射するため、固体撮像デバイス2で取得される指紋の画像は、明るい部分と暗い部分の差がはっきりし、高コントラストな画像となる。
【0046】
そして、固体撮像デバイス2は、ドライバ回路によって駆動されることによって、指20の凹凸で定義された像を撮像して指紋の画像を取得する。固体撮像デバイス2で取得された画像を表す電気信号は、A/D変換器によってA/D変換されて、メモリに画像データとして格納される。画像データは、メモリからコンピュータに出力される。コンピュータにおいては、画像データがコンピュータの処理に用いられるが、例えば、コンピュータは、予め登録された登録者の登録指紋画像データと画像入力装置1で取得された画像データを比較する処理と、比較した結果画像データが登録指紋画像データと一致するか否かを判定する処理と、画像データが登録指紋画像データと一致する場合には被験者を登録者として認識する処理と、を行う。
【0047】
以上のように本実施の形態によれば、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交しているからレンズユニット3はチルト光学系でないので、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じていない。
また、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交しているため、レンズユニット3の光軸方向に向かって見てプリズム列板4とレンズユニット3が重なっているため、レンズユニット3の配置位置は、画像入力装置1がコンパクトになるような位置となる。従って、コンパクトな画像入力装置1を提供することができる。
また、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交したものとしても、プリズム列板4の表面にプリズム4aが設けられているので、指20の凸部20aと凹部20bとの間での全反射、屈折の条件の違いによる明暗の画像が得られる。そのため、固体撮像デバイス2によって撮像される画像は、明暗の差がはっきりしたものとなり、鮮明な指紋画像である。
【0048】
以下では、画像入力装置1の変形例について説明する。
【0049】
〔変形例1〕
図5は、別の画像入力装置31の断面図であり、図6は、画像入力装置31の斜視図である。
この画像入力装置31も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じであるため、詳細な説明を省略する。なお、図5の断面図は、図1の断面図に対して直交する面、つまり、プリズム4aの長手方向に平行な面で破断した断面図である。
【0050】
図1に示された画像入力装置1と図5に示された画像入力装置31との間で異なる点は、画像入力装置1では複数の照明光源5がプリズム列板4の側面4bに対向配置されているのに対し、画像入力装置31では二つの照明光源35がプリズム列板4の裏面側に配置されている。詳細に説明すると、照明光源35の指向した向きは、プリズム列板4の裏面の法線方向ではなく、その法線に対して所定角度を為しており、更にプリズム4aの稜線に対して斜交いに交わる。
【0051】
複数の照明光源5から発した光は、プリズム列板4の裏面に入射し、そしてプリズム列板4の表面から面状に出射する。これにより、プリズム列板4の表面に載置された指20が照射される。プリズム列板4の表面に多数のプリズム4aが形成されているため、プリズム列板4の表面から出射した光は、プリズム列板4の法線方向に指向性(つまり、正面指向性)の強いものとなる。
この画像入力装置31でも図1に示した画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置31も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0052】
〔変形例2〕
図7は、別の画像入力装置41の断面図であり、図8は、画像入力装置41の斜視図である。
この画像入力装置41も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じである。なお、図7の断面図は、プリズム4aの長手方向に直交する面で破断した断面図である。
【0053】
図1に示された画像入力装置1と図7に示された画像入力装置41との間で異なる点は、画像入力装置1では複数の照明光源5がプリズム列板4の側面4bに指向しているのに対して、画像入力装置41では複数の照明光源45がプリズム列板4の表面に載置された指20に対して直接指向している。詳細に説明すると、複数の照明光源45が、プリズム列板4の側面に沿ってプリズム列板4の周囲に配置され、それぞれの照明光源45が指向した先は、プリズム列板4の表面側でレンズユニット3の光軸に交差している。これにより、プリズム列板4の表面に載置された指20は、横側から照明光源45によって直接照射される。そして、指20に入射した光は指20の内部で拡散して、指20がプリズム列板4の表面と当接した部分においても明るくなる。
【0054】
この画像入力装置41では、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置41も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0055】
〔変形例3〕
図9は、別の画像入力装置51の断面図であり、図10は、画像入力装置51の斜視図である。
この画像入力装置51も、図7に示された画像入力装置41と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置41の場合と同じである。
【0056】
図7に示された画像入力装置41と図9に示された画像入力装置51との間で異なる点は、画像入力装置41ではプリズム列板4の表面に形成された多数のプリズム4aがレンズユニット3の光軸に対して直交する方向に長尺となっているのに対して、画像入力装置51ではプリズム列板54の表面に形成された多数のプリズム54aが、プリズムはレンズユニット3の光軸を同心として円状に延在している。そして、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板54を破断した場合、どのプリズム54aの断面形状も、図1等に示されたプリズム列板4のプリズム4aと同じ断面形状をしており、三角形状を呈している。
【0057】
このプリズム列板54においても、微視的に見て、多数のプリズム54aがプリズム列板54の表面に形成されているが、巨視的に見て、プリズム列板54の表面は裏面と平行となっている。勿論、プリズム列板54の裏面は、レンズユニット3の光軸に直交している。
【0058】
このプリズム列板54の光学的特性は、プリズム列板54の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板54の表面に入射した場合に、プリズム列板54の裏面に対して0°からα°までの範囲でのみプリズム列板54の裏面から光が出射し、プリズム列板54の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しないようになっている。
【0059】
この画像入力装置51では、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置51も、図7に示す画像入力装置41と同様にコンパクトである。
【0060】
また、図示しないが、プリズム列板54の代わり、次のようなプリズム列板を設けても良い。このプリズム列板54の代わりに設けるプリズム列板の表面には、レンズユニット3の光軸を中心とした螺旋状に延在したプリズムが形成されている。そして、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板を破断した場合、プリズムの断面形状も、図1等に示されたプリズム列板4のプリズム4aと同じ断面形状をしており、三角形状を呈している。
表面に螺旋状のプリズムが形成されたプリズム列板も、表面から離れた位置から発した拡散光が表面に入射した場合に、裏面に対して0°からα°までの範囲でのみ裏面から光が出射し、裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しない特性を有する。
【0061】
〔変形例4〕
図11は、別の画像入力装置61の断面図であり、図12は、画像入力装置61の斜視図である。
この画像入力装置61も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源5、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じである。
【0062】
図1に示された画像入力装置1では、プリズム列板4の表面に形成されたプリズム4aの断面形状が直角二等辺三角形であり、どのプリズム4aの断面形状も同じである。それに対して、図11に示された画像入力装置61では、プリズム列板64の表面に形成された複数のプリズム64aは、それぞれの断面形状が異なる。詳細に説明すると、どのプリズム64aもレンズユニット3の光軸に直交する方向に長尺であり、断面直角三角形状である。しかし、プリズム64aの稜線を通って稜角を等分する線がプリズム列板64の裏面に対して為す角度は、プリズム64aごとに異なる。そして、どのプリズム64aも、稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。
【0063】
図1に示されたプリズム列板4では、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面のどの位置でも法線に対して0°からβ°の範囲では光が出射しない。それに対して、図11に示されたプリズム列板64では、プリズム列板64の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板64の表面に入射した場合にプリズム列板64の裏面の或る位置で光が出射しない角度範囲は、その位置からレンズユニット3の主点を結んだ線に対して0°からβ°までの間である。従って、プリズム列板64の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板64の表面に入射した場合にプリズム列板64の裏面の或る位置で光が出射する角度範囲は、その位置からレンズユニット3の主点を結んだ線に対してβ°からプリズム列板64の裏面までの範囲である。
【0064】
このようにプリズム64aの稜角を通って稜角を等分する線がレンズユニット3の主点を通ることによって、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される像の周辺部においても、指20の凹凸で定義された明暗の差がはっきりする。また、この画像入力装置61でも、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、この画像入力装置61も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0065】
〔変形例5〕
図13は、別の画像入力装置71の断面図であり、図14は、画像入力装置71の斜視図である。
この画像入力装置71も、図5に示された画像入力装置31と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源35、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置31の場合と同じである。
【0066】
また、図5に示された画像入力装置31では、プリズム列板4が備わっているのに対して、図13に示された画像入力装置71は、プリズム列板64が備わっている。画像入力装置71に備わるプリズム列板64は、図11に示された画像入力装置61に備わるプリズム列板64と同じである。
【0067】
〔変形例6〕
図15は、別の画像入力装置81の断面図であり、図16は、画像入力装置81の斜視図である。
この画像入力装置81も、図7に示された画像入力装置41と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置41の場合と同じである。
【0068】
また、図7に示された画像入力装置41では、プリズム列板4が備わっているのに対して、図15に示された画像入力装置81は、プリズム列板64が備わっている。画像入力装置81に備わるプリズム列板64は、図11に示された画像入力装置61に備わるプリズム列板64と同じである。
【0069】
〔変形例7〕
図17は、別の画像入力装置91の断面図であり、図18は、画像入力装置91の斜視図である。
この画像入力装置91も、図9に示された画像入力装置51と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置51の場合と同じである。
【0070】
図9に示された画像入力装置51では、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板54を破断した場合、プリズム列板54の表面に形成されたプリズム54aの断面形状は直角二等辺三角形である。それに対して、図17に示された画像入力装置91では、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板94を破断した場合、プリズム94aの稜角は直角であるが、プリズム94aの稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。また、プリズム94aは、図9に示されたプリズム54aと同様に、レンズユニット3の光軸を中心として螺旋状に延在している。
なお、レンズユニット3の光軸を同心として円状に延在した多数のプリズムを形成しても良いが、何れのプリズムにおいても稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。
【0071】
〔変形例8〕
図19は、別の画像入力装置101の断面図であり、図20は、画像入力装置101の斜視図である。
この画像入力装置101は、図1に示された画像入力装置1の構成と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、照明光源5、ドライバ回路、A/D変換回路、メモリを備える。更に、この画像入力装置101は、レンズユニット3とプリズム列板4との間に配設されたフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109は、凸レンズであり、プリズム列板4の裏面から発した光をレンズユニット3に集光するものである。従って、プリズム列板4の裏面において光が出射しない角度範囲を等分した線は、フレネルレンズ109によってレンズユニット3の主点を通るように補正される。
このようにレンズユニット3とプリズム列板4との間にフレネルレンズ109を配設することによって、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される像の周辺部においても、指20の凹凸で定義された明暗の差がはっきりする。
【0072】
図21は、別の画像入力装置111の断面図であり、図22は、画像入力装置111の斜視図である。この画像入力装置111は、図5に示された画像入力装置31の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0073】
図23は、別の画像入力装置121の断面図であり、図24は、画像入力装置121の斜視図である。この画像入力装置121は、図7に示された画像入力装置41の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0074】
図25は、別の画像入力装置131の断面図であり、図26は、画像入力装置131の斜視図である。この画像入力装置131は、図9に示された画像入力装置41の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0075】
〔応用例〕
上述のように説明してきた画像入力装置は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータといった携帯型電子機器に搭載するのに適しているが、その他の電子機器に搭載されていても良い。電子機器に上述のような画像入力装置を搭載することによって、電子機器を画像入力装置として用いることができ、電子機器が多機能となる。以下に、本発明の画像入力装置を搭載した携帯電話機について説明するが、上記実施形態及び変形例1〜変形例8の画像入力装置の構成要素と同一のものに、同一の符号を付して説明する。
【0076】
図27は、本発明の画像入力装置が搭載された携帯電話機200であり、図28は、図27の破断線I−Iで破断した断面の拡大図である。
この携帯電話機200は折り畳み式の携帯端末であり、携帯電話機200の上筐体201はヒンジによって下筐体202に連結されている。携帯電話機200を折り畳んだ場合に下筐体202の上筐体201に向き合っている面の反対面には、画像取込窓202aが形成されており、この画像取込窓202aにレンズユニット3が臨んでいる。レンズユニット3は下筐体202の内に配置されており、レンズユニット3の光軸は画像取込窓202aを通っている。
【0077】
また、この画像取込窓202aを塞ぐようにしてプリズム列板4が配置されている。プリズム列板4の表面は、下筐体202の外側に面しており、プリズム列板4の裏面は、下筐体202の内側に面している。
【0078】
照明光源は、図1に示した照明光源5のように、プリズム列板4の側面4bに対向するようにして下筐体202の内側に配置すれば良い。また、図5に示した照明光源35のように、照明光源を下筐体202の内側においてプリズム列板4の裏面側に配置させて、その照明光源をプリズム4aの長手方向に対して斜交いに交わるように指向させても良い。更には、図7に示した照明光源45のように、プリズム列板4の側面に沿ってプリズム列板4の周囲に複数の照明光源を配置し、プリズム列板4の表面に接した指をプリズム列板4の周囲から直接照射するようにしても良い。
【0079】
以上のような携帯電話機200でも被験者が指をプリズム列板4の表面に押し当てれば、指の指紋画像が固体撮像デバイス2によって取得される。
【0080】
また、上記変形例8で説明したように、プリズム列板4とレンズユニット3との間にフレネルレンズ109を配置しても良い。
また、プリズム列板4の代わりに、図9に示されるプリズム列板54、図11に示されるプリズム列板64、図17に示されるプリズム列板94によって画像取込窓202aを塞ぐようにして配置しても良い。プリズム列板54又はプリズム列板64の場合でも、上記辺経理8で説明したようにフレネルレンズ109を設けても良い。
【0081】
なお、レンズユニット3はプリズム列板4の表面に合焦しているが、レンズユニット3のレンズ3aを光軸方向に移動させることによってプリズム列板4より遠い場所に位置する被写体に対しても合焦しても良い。即ち、レンズユニット3は、プリズム列板4の表面の像が固体撮像デバイス2に結像できる最短撮影距離から、無限遠の被写体の像を固体撮像デバイス2に結像できる無限遠撮影距離までの間でフォーカシングするものでも良い。勿論、レンズユニット3は、単にパンフォーカスの状態と、プリズム列板4の表面に合焦した状態との間で切り替えられるだけでも良い。
【0082】
レンズユニット3の撮影距離を変更できる場合、プリズム列板4が撮影の邪魔となるので、レンズユニット3の画角の範囲に重なった位置と、レンズユニット3の画角の範囲から外れた位置との間でプリズム列板4をガイド機構によって移動自在に設ければ良い。例えば図27,28に示した携帯電話機200の場合、図28の矢印のようにガイド機構によってプリズム列板4を、図29に示すようにプリズム列板4が画像取込窓202aを塞いだ閉塞位置と、図29に示すようにプリズム列板4が画像取込窓202aから外れた開放位置との間で移動自在とする。閉塞位置に位置するプリズム列板4は、レンズユニット3の範囲に重なっており、開放位置に位置するプリズム列板4は、レンズユニット3の画角の範囲から外れている。また、開閉位置と閉塞位置との間でのプリズム列板4の移動を図示しない駆動機構によって自動的に行っても良いし、被験者、ユーザ等によって手動で行っても良い。なお、図29は、プリズム列板4が開放位置に位置した場合の携帯電話機200を示した斜視図である。
【0083】
プリズム列板4が開放位置に位置している状態では、携帯電話機200をカメラ機能付き携帯電話機として用いることができる。勿論、プリズム列板4の代わりに、図9に示されるプリズム列板54、図11に示されるプリズム列板64、図17に示されるプリズム列板94が閉塞位置と開放位置との間で移動自在となるように設けても良い。この場合においても、レンズユニット3のレンズ3aを光軸方向に移動させることによってプリズム列板54、プリズム列板64又はプリズム列板94より遠い場所に位置する被写体に対しても合焦しても良い。
【0084】
また、プリズム列板4の開閉を検知する検知器を携帯電話機200に設け、更にレンズユニット3のフォーカシングを行うオートフォーカス機構を携帯電話機200に設け、プリズム列板4が閉塞位置にあることを検知器が検知した場合にオートフォーカス機構がレンズユニット3をプリズム列板4の表面に合焦させ、プリズム列板4が開放位置にあることを検知器が検知した場合にオートフォーカス機構がレンズユニット3を主被写体に合焦させるようにしても良い。
【0085】
プリズム列板4がガイド機構によって移動自在となっているが、図30に示すようにプリズム列板4が下筐体202に対して着脱自在となっていても良い。この携帯電話機200では、プリズム列板4は筒状のキャップ部材205に嵌め込まれており、下筐体202には画像取込窓202aを囲繞するように嵌合突起202bが形成されている。図31は、図30の破断線II−IIで破断した断面の拡大図である。
【0086】
図30(a)に示すようにキャップ部材205に嵌合突起202bを嵌合させるとプリズム列板4によって画像取込窓202aが閉塞されるので、プリズム列板4の表面に指を押し付ければ指の指紋画像を固体撮像デバイス2で取得することができる。この場合、レンズユニット3は、プリズム列板4の表面に合焦している。一方、図30(b)に示すようにキャップ部材205を嵌合突起202bから外すと、プリズム列板4がレンズユニット3の光軸から外れ、レンズユニット3が露出する。この場合、携帯電話機200から離れた位置に位置する主被写体の像を固体撮像デバイス2で取得することができる。
【0087】
図32は、携帯電話機200の変形例として、画像取込窓202a及びその近傍を示した断面図である。図32に示すように、筒部材206の軸心がレンズユニット3の光軸と同軸となるように筒部材206を画像取込窓202aに嵌め込んで、筒部材206がレンズユニット3の軸方向に移動自在となっている。また、筒部材206の外周面に嵌合突起206aが設けられており、筒部材206が下筐体202から最も突出した状態で嵌合突起206aが下筐体202に係合し、筒部材206が画像取込窓202aから外れないようになっている。そして、この筒部材206にもプリズム列板4が嵌め込まれており、筒部材206と一体となってレンズユニット3の軸方向に移動自在となっている。この場合でも、プリズム列板4の表面に指を押し当てれば、指の指紋画像を固体撮像デバイス2で取得することができる。
【0088】
以上では携帯電話機200を例にして説明したが、PDA(Personal DigitalAssistant)、デジタルカメラ、その他の電子機器に本発明を適用しても良い。例えば、デジタルカメラの撮像光学系であるレンズに対して上記のようなプリズム列板4,54,64,94を着脱自在に設けて、プリズム列板4,54,64,94をレンズのフィルタとして用いても良い。この場合においても、デジタルカメラのレンズは装着されたプリズム列板4,54,64,94に合焦するようになっており、プリズム列板4,54,64,94が外れた場合には遠方に位置する主被写体に合焦するようになっている。
【0089】
なお、本発明は、上記実施形態、変形例1〜変形例8、応用例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、レンズユニット3は、二枚のレンズ3aから構成されているが、三枚以上のレンズから構成されていても良く、単に一枚のレンズで構成されていても良い。また、レンズユニット3の絞り板3cの代わりに絞り機構を設け、絞り機構によって開口部3bの大きさを調節できるようにしても良い。
【0090】
【発明の効果】
請求項1から4に記載の発明によれば、平板の表面に光学系が設けられることによって、撮像光学系で固体撮像デバイスに結像される像は、被写体の凹部が暗く被写体の凸部が明るくなった像であり、明暗の差がはっきりした像である。また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、固体撮像デバイスで撮像される像には台形歪みが生じていない。また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、撮像光学系の配置位置は、画像入力装置がコンパクトになるような位置となる。
【0091】
請求項5に記載の発明によれば、光源の光が平板の裏面に入射し、平板の裏面に入射した光が平板の表面から出射し、平板の表面に接した被写体が明るくなる。
【0092】
請求項6に記載の発明によれば、光源の光が平板の側面に入射し、平板の裏面において全反射する。そして、光が平板の表面から出射し、平板の表面に接した被写体が明るくなる。
【0093】
請求項7に記載の発明によれば、光源の光が被写体に入射し、被写体の内部において光が拡散し、被写体が平板の表面に接した部分で明るくなる。
【0094】
請求項8に記載の発明によれば、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0095】
請求項9に記載の発明によれば、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0096】
請求項10に記載の発明によれば、平板の表面に接した被写体の凹凸で定義された明暗の像を固体撮像デバイスで撮像できるとともに、平板の表面から離れた位置にある被写体の像も固体撮像デバイスで撮像できる。
【0097】
請求項11に記載の発明によれば、撮像光学系の画角の範囲から外れた位置に平板が位置すれば、平板の表面から離れた位置にある被写体の像が平板によって邪魔されずに固体撮像デバイスで撮像できる。一方、撮像光学系の画角の範囲に重なる位置に平板が位置すれば、平板の表面に被写体を接することによって、被写体の凹凸で定義された明暗の像が固体撮像デバイスで撮像できる。
【0098】
請求項12に記載の発明によれば、電子機器を画像入力装置として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された画像入力装置を示した断面図である。
【図2】図1の画像入力装置を示した斜視図である。
【図3】図1の画像入力装置に備わったプリズム列ローラの断面を拡大して示した図面であって、そのプリズム列ローラの寸法及び光学的特性を示した図面である。
【図4】図1の画像入力装置において光の作用を説明するための図面。
【図5】図1に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図6】図5に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図7】図1、図5に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図8】図7に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図9】図1、図5、図7に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図10】図9に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図11】図1、図5、図7、図9に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図12】図11に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図13】図1、図5、図7、図9、図11に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図14】図13に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図15】図1、図5、図7、図9、図11、図13に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図16】図15に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図17】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図18】図17に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図19】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図20】図19に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図21】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図22】図21に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図23】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図24】図23に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図25】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21、図23に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図26】図25に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図27】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図28】図27に示された携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【図29】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図30】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図31】図30に示された携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【図32】携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
1、31、41、51、61、71、81、91、101、111、121、131 画像入力装置
2 固体撮像デバイス
3 レンズユニット(撮像光学系)
4、54、64、94 プリズム列板(平板)
4a、54a、64a、94a プリズム(光学系)
5、35、45 照明光源(光源)
20 指(被写体)
109 フレネルレンズ
200 携帯電話機(電子機器)
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体の像を入力する画像入力装置及び該画像入力装置を搭載した電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のネットワーク化が進み、電子機器間の通信が自由になり、どこからでも様々な情報にアクセスできるようになってきている。それに伴い悪意のある者からの不正アクセスを防止するためにセキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ技術の一つに指紋による個人認証する方法があり、指紋による個人認証を携帯型電子機器に応用する技術が提案されている。指紋認証のためには、指紋画像を入力する画像入力装置を携帯型電子機器に備え付けなければならない。
【0003】
特許文献1には、指紋画像を入力する画像入力装置について記載されている。特許文献1に記載された画像入力装置は、断面直角三角形状の直角プリズムと、直角プリズムの直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの一方に対向する光源と、直角となる稜角を挟んだ二つの面のうちの他方に対向しその面に直角な光軸を有するテレビカメラと、を備え、光源から発する光は直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの一方に入射し、斜面にて全反射して、直角な稜角を挟んだ二つの面のうちの他方に出射するようになっている。この画像入力装置においては直角となる稜角に対面する斜面に指を載置することによって、指の指紋画像がテレビカメラによって撮像される。ここで、直角プリズムの斜面に指を載置すると、指の指紋を構成する凹凸パターンのうち、指紋の凸部は斜面に密接して、指紋の凹部は斜面から離れている。斜面において指紋の凹部に対応する部分に入射した光は全反射するが、指紋の凸部に接した部分は全反射の条件を満たさないため、指紋の凸部の接した部分に入射した光は拡散する。従って、指紋の凸部が暗く且つ指紋の凹部が明るい指紋の像がテレビカメラによって撮像される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−13446号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の画像入力装置では、直角プリズムの斜面の法線に対するテレビカメラの光軸の角度が臨界角以上となっているため、つまり、テレビカメラが直角プリズムの斜面に対してチルト光学系となっているため、テレビカメラによって取得された画像には台形歪みが生じてしまったり、テレビカメラの配置位置が制限されてしまって画像入力装置全体が大きくなってしまったりする。
【0006】
そこで、本発明の目的は、台形歪みの生じない小型な画像入力装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
凹凸を有した被写体が当接する表面及びこの表面と反対側の裏面を有する平板と、
前記平板の裏面に向き合った固体撮像デバイスと、
前記固体撮像デバイスと前記平板との間に配置されるとともに、前記被写体と前記平板の表面とが接した部分における像を前記固体撮像デバイスに結像する撮像光学系と、を備え、
前記撮像光学系の光軸は前記平板に対して直交し、
前記平板の表面には、前記平板の表面から離れた位置から発した拡散光が前記平板の表面に入射した場合に前記平板の裏面から所定角度までの範囲で前記平板の裏面から光を出射させるための光学系が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明では、被写体が平板の表面に接すると、被写体の凹部が平板の表面から離れる。そのため、被写体から発した光又は被写体で反射した光のうち、凹部から発した光は、平板の裏面から所定角度までの範囲で平板の裏面から出射し、その角度範囲以外では平板の裏面から出射しない。一方、被写体の凸部は平板の表面に密接するから、平板の表面に設けられた光学系の条件が変わる。そのため、被写体の凸部から発した光は、平面の裏面から所定角度までの角度範囲以外でも出射する。従って、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像は、被写体の凹部が暗く被写体の凸部が明るくなった像であり、明暗の差がはっきりした像である。このような像が固体撮像デバイスによって撮像されるが、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、固体撮像デバイスによって撮像される像には台形歪みが生じていない。
また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、撮像光学系の配置位置は、画像入力装置がコンパクトになるような位置となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、互いに平行になって前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは平行な方向に直交する断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を同心として前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を中心とした螺旋状に前記平板の表面に設けられたプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする。
【0012】
請求項2から4の何れかに記載の発明においても、平板の表面にプリズムが光学系として設けられることによって、平板の光学的特性は、前記平板の表面から離れた位置から発した拡散光が前記平板の表面に入射した場合に前記平板の裏面から所定角度までの範囲で前記平板の裏面から光が出射する特性となる。
そのため、請求項2から4の何れに記載の発明も、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の画像入力装置において、
前記平板の裏面側に配置され、前記プリズムの稜線に斜交いに交わる向きで前記平板の裏面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明では、光源がプリズムの稜線に斜交いに交わる向きで平板の裏面に向けて光を照射するので、平板の裏面に入射した光が平板の表面から出射する。そのため、平板の表面に接した被写体は、照射されて明るくなる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の画像入力装置において、
前記プリズムの平行な方向に直交する前記平板の側面に対向配置され、その側面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明では、平板の側面に光が入射すると、平板が導光体として作用し、平板の裏面において光が全反射する。一方、平板の表面にはプリズムが設けられているため、光が平板の表面では全反射せずに、平板の表面から出射する。そのため、平板の表面に接した被写体は、照射されて明るくなる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記平板の周囲に配置され、前記平板の裏面に接した被写体に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明では、光源が、平板の裏面に接した被写体に向けて光を照射すると、被写体に光が入射し、被写体の内部において光が拡散し、被写体は平板の表面に接した部分でも明るくなる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項2から6の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記プリズムの稜線を通ってその稜角を等分する線が前記撮像光学系の主点を通ることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明では、プリズムの稜角を等分する線が撮像光学系の主点を通っているため、平板の裏面の或る位置において光が出射しない角度範囲は、その位置と撮像光学系の主点とを結んだ線を中心とした範囲となる。そのため、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項1から7の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記撮像光学系と前記平板との間に、前記平板の裏面から発した光を前記撮像光学系に集束するフレネルレンズが配設されていることを特徴とする。
【0022】
請求項9に記載の発明では、フレネルレンズが撮像光学系と平板との間に配設されることによって、平板の裏面の或る位置において光が出射しない角度範囲を等分する線は、フレネルレンズによって撮像光学系の主点を通るように補正される。従って、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記撮像光学系は、前記平板の表面に合焦した状態から前記平板より遠方の位置に合焦した状態で切り替えられるように設けられていることを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明では、撮像光学系の合焦位置が、平板の表面と平板より遠方の位置との間で切り替えられるため、平板の表面に接した被写体の凹凸で定義された明暗の像を固体撮像デバイスで撮像できるとともに、平板の表面から離れた位置にある被写体の像も固体撮像デバイスで撮像できる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像入力装置において、
前記平板が、前記撮像光学系の画角の範囲に重なった位置と、前記撮像光学系の画角の範囲から外れた位置との間で移動自在に設けられていることを特徴とする。
【0026】
請求項11に記載の発明では、撮像光学系の画角の範囲から外れた位置に平板が位置すれば、平板の表面から離れた位置にある被写体の像が平板によって邪魔されずに固体撮像デバイスで撮像できる。一方、撮像光学系の画角の範囲に重なる位置に平板が位置すれば、平板の表面に被写体を接することによって、被写体の凹凸で定義された明暗の像が固体撮像デバイスで撮像できる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11の何れか一項に記載の画像入力装置を搭載した電子機器である。
【0028】
請求項12に記載の発明では、電子機器に画像入力装置を搭載することによって、電子機器を画像入力装置として用いることができ、電子機器が多機能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0030】
図1は、本発明が適用された画像入力装置1の断面図であり、図2は、画像入力装置1の斜視図である。
【0031】
この画像入力装置1の筐体内には、固体撮像デバイス2及びレンズユニット3が配設されている。固体撮像デバイス2は、CCD型固体撮像デバイス、CMOS型固体撮像デバイス等であり、入射した光の強度(又は光量)を電気信号に変換する画素としての複数の光電変換素子(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)がマトリクス状に配列された構造となっている。
【0032】
レンズユニット3は、互いに対向するとともに同一の光軸を有する二枚のレンズ3aと、二枚のレンズ3aの間に配置されるとともにレンズ3aの光軸を中心とした円形状の開口部3bが形成された絞り板3cと、を備える。絞り板3cに形成された開口部3bの大きさによって、レンズユニット3のFナンバーが規定され、二枚のレンズ3aを通じて固体撮像デバイス2に入射する光量が調節されるようになっている。このレンズユニット3の光軸は固体撮像デバイス2に対して直交している。このレンズユニット3は、後述するプリズム列板4の表面に接した指20等の被写体に対して合焦しており、指20等の被写体の像を固体撮像デバイス2に結像するものである。
【0033】
画像入力装置1の筐体には窓が形成されており、この窓にプリズム列板4が嵌め込まれている。プリズム列板4は空気より屈折率の高い透明な材料で矩形又は正方形の平板状に形成されており、プリズム列板4の表面が画像入力装置1の筐体の外側に面しており、プリズム列板4の裏面が画像入力装置1の筐体の内側に面している。プリズム列板4の裏面は、平坦に形成されており、レンズユニット3の光軸に対して直交し、固体撮像デバイス2に対向している。
【0034】
また、プリズム列板4の表面には、プリズム列板2の光学的特性を規定する光学系が設けられている。この光学系は、プリズム列板4の外周面に一体形成された多数のプリズム4aである。どのプリズム4aも、レンズユニット3の光軸に直交する方向に長尺であり、その長手方向に直角な面で破断した断面形状が三角形状、より好ましくは二等辺三角形状となるように形成されている。これら複数のプリズム4aは、長手方向が互いに平行となってプリズム列板4の表面に沿って等間隔に配列されている。なお、図1は、プリズム4aの長手方向に直交する面で破断して示した断面図である。
【0035】
図3は図1に示されたプリズム列板4の断面を拡大した図面であるが、どのプリズム4aの稜角θも互いに等しく、その稜角θは80°〜100°に形成されており、より望ましくは90°に形成されている。また、隣り合う二つのプリズム4aの稜線の間隔dは、指紋の線の間隔より小さく、固体撮像デバイス2の画素の間隔より小さく、50μmとされている。また、隣り合う二つのプリズム4aの面の交線からプリズム列板4の裏面までの厚さsは、プリズム4aの高さhより十分に大きく、0.5mmとされている。以上のように、微視的に見て、複数のプリズム4aがプリズム列板4の表面に形成されているが、巨視的に見て、プリズム列板4の表面は裏面と平行となっている。
【0036】
本実施形態ではプリズム4aがプリズム列板4に一体形成されているが、この場合には表面及び裏面が平坦な透明基板の表面を微細加工することによって、プリズム列板4が得られる。なお、プリズム4aが一体に形成されていなくても良く、この場合には表面及び裏面が平坦な透明基板の表面にプリズムシートを張り付けることで、プリズム列板4と同様な形状のプリズム列板としても良い。
【0037】
プリズム列板4の表面にプリズム4aが形成されていることによって、プリズム列板4は次のような光学的特性を有する。即ち、プリズム列板4は、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲でのみプリズム列板4の裏面から光が出射するようになっている(但し、0<α<90)。つまり、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射しても、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°(但し、α+β=90)までの範囲では光が出射しないようになっている。α°、β°は、プリズム4aの稜角θ、プリズム列板4の屈折率等に依存するが、プリズム4aの稜角θが90°であり、厚さsが0.5mmであり更に間隔dが50μmである場合に、プリズム列板4の屈折率が1.5のときにはα=4.8であり、プリズム列板4の屈折率が1.7のときにはα=15.4であり、プリズム列板4の屈折率が1.9のときにはα=25.8である。なお、α°、β°は、プリズム4aの長手方向に対して直角な面に沿った開き角で表している。
【0038】
レンズユニット3の開口角、つまりレンズユニット3が張る最大入射角は、プリズム列板4の裏面から光が出射しない範囲の角度β°より小さいのが望ましい。
【0039】
プリズム列板4の四つの側面のうち、プリズム4aの長手方向に直交する一つの側面4bに対向する位置には、複数の照明光源5が側面4bに沿って配置されている。この照明光源5は、LED、有機EL素子、無機EL素子、冷陰極管及び蛍光管等といった自発光素子から構成されており、プリズム列板4の側面4bに向けて光を照射するようになっている。なお、複数の照明光源5の代わりに、プリズム列板4の側面4bに沿った線状の光源をプリズム列板4の側面4bに対向配置させても良い。
【0040】
また、この画像入力装置1は、固体撮像デバイス2を駆動するドライバ回路、固体撮像デバイス2によって撮像された画像に関する電気信号をA/D変換するA/D変換器、A/D変換器で変換された画像データを一時的に格納するメモリを有する。
【0041】
以上のように構成される画像入力装置1の使用方法及び及び画像入力装置1の動作について説明する。以下では、被写体として被験者の指20を例にして挙げるが、表面に凹凸を有する被写体であれば指20に限定されない。
被験者が指20をプリズム列板4の表面に押し当てると、照明光源5が点灯し、照明光源5から発した光はプリズム列板4の側面4bに入射する。ここで、プリズム列板4は導光体として機能し、側面4bに入射した光はプリズム列板4の裏面で全反射する。一方、プリズム列板4の表面にプリズム4aが形成されているから、プリズム列板4の裏面で全反射した光は、臨界角未満でプリズム列板4の裏面に入射し、プリズム列板4の表面から出射する。これによりプリズム列板4の表面から光が面状に出射する。プリズム列板4の表面から出射した光によって指20が照射される。
【0042】
ここで、指20がプリズム列板4の表面に当接した部分における光の作用について図4を用いて説明する。図4は、光の作用を説明するために指20とプリズム列板4の表面との当接部分を拡大して示した図面である。
図4(a)に示すように、指20の凸部(指紋の隆線)20aはプリズム4aに密接しており、図4(b)に示すように、指20の凹部(指紋の溝線)20bはプリズム4aから離れている。
【0043】
指20の凸部20aがプリズム4aに密接することによって、プリズム4aの二つの面における全反射、屈折の条件が、空気の場合と異なるため、指20の凸部20aで反射した拡散光がプリズム列板4の表面に入射すると、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲でも光がプリズム列板4の裏面から出射する(図4(a))。これにより、指20の凸部20aで発した光であってプリズム列板4の裏面から出射した光は、レンズユニット3を介して固体撮像デバイス2に入射する。勿論、プリズム列板4の裏面に対して0°からα°までの範囲でもプリズム列板4の裏面から光が出射する。
【0044】
一方、指20の凹部20bがプリズム4aから離れており、指20の凹部20bとプリズム4aの間に空気が存するから、指20の凹部20bで反射した拡散光がプリズム列板4の表面に入射しても、プリズム列板4の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲ではプリズム列板4の裏面から光が出射しない(図4(b))。従って、指20の凹部20bを反射して固体撮像デバイス2に入射する光量は、指20の凸部20aを反射して固体撮像デバイス2に入射する光量より少ない。
【0045】
以上のように、指20の凹凸で定義された像、つまり、指20の凸部20aが明るく指20の凹部20bが暗い像が、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される。指20の凹部20bで発した光はプリズム列板4の裏面の法線に対してβ°までの範囲で出射しないが、指20の凸部20aで発した光はこの範囲でも出射するため、固体撮像デバイス2で取得される指紋の画像は、明るい部分と暗い部分の差がはっきりし、高コントラストな画像となる。
【0046】
そして、固体撮像デバイス2は、ドライバ回路によって駆動されることによって、指20の凹凸で定義された像を撮像して指紋の画像を取得する。固体撮像デバイス2で取得された画像を表す電気信号は、A/D変換器によってA/D変換されて、メモリに画像データとして格納される。画像データは、メモリからコンピュータに出力される。コンピュータにおいては、画像データがコンピュータの処理に用いられるが、例えば、コンピュータは、予め登録された登録者の登録指紋画像データと画像入力装置1で取得された画像データを比較する処理と、比較した結果画像データが登録指紋画像データと一致するか否かを判定する処理と、画像データが登録指紋画像データと一致する場合には被験者を登録者として認識する処理と、を行う。
【0047】
以上のように本実施の形態によれば、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交しているからレンズユニット3はチルト光学系でないので、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じていない。
また、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交しているため、レンズユニット3の光軸方向に向かって見てプリズム列板4とレンズユニット3が重なっているため、レンズユニット3の配置位置は、画像入力装置1がコンパクトになるような位置となる。従って、コンパクトな画像入力装置1を提供することができる。
また、レンズユニット3の光軸がプリズム列板4に直交したものとしても、プリズム列板4の表面にプリズム4aが設けられているので、指20の凸部20aと凹部20bとの間での全反射、屈折の条件の違いによる明暗の画像が得られる。そのため、固体撮像デバイス2によって撮像される画像は、明暗の差がはっきりしたものとなり、鮮明な指紋画像である。
【0048】
以下では、画像入力装置1の変形例について説明する。
【0049】
〔変形例1〕
図5は、別の画像入力装置31の断面図であり、図6は、画像入力装置31の斜視図である。
この画像入力装置31も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じであるため、詳細な説明を省略する。なお、図5の断面図は、図1の断面図に対して直交する面、つまり、プリズム4aの長手方向に平行な面で破断した断面図である。
【0050】
図1に示された画像入力装置1と図5に示された画像入力装置31との間で異なる点は、画像入力装置1では複数の照明光源5がプリズム列板4の側面4bに対向配置されているのに対し、画像入力装置31では二つの照明光源35がプリズム列板4の裏面側に配置されている。詳細に説明すると、照明光源35の指向した向きは、プリズム列板4の裏面の法線方向ではなく、その法線に対して所定角度を為しており、更にプリズム4aの稜線に対して斜交いに交わる。
【0051】
複数の照明光源5から発した光は、プリズム列板4の裏面に入射し、そしてプリズム列板4の表面から面状に出射する。これにより、プリズム列板4の表面に載置された指20が照射される。プリズム列板4の表面に多数のプリズム4aが形成されているため、プリズム列板4の表面から出射した光は、プリズム列板4の法線方向に指向性(つまり、正面指向性)の強いものとなる。
この画像入力装置31でも図1に示した画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置31も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0052】
〔変形例2〕
図7は、別の画像入力装置41の断面図であり、図8は、画像入力装置41の斜視図である。
この画像入力装置41も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じである。なお、図7の断面図は、プリズム4aの長手方向に直交する面で破断した断面図である。
【0053】
図1に示された画像入力装置1と図7に示された画像入力装置41との間で異なる点は、画像入力装置1では複数の照明光源5がプリズム列板4の側面4bに指向しているのに対して、画像入力装置41では複数の照明光源45がプリズム列板4の表面に載置された指20に対して直接指向している。詳細に説明すると、複数の照明光源45が、プリズム列板4の側面に沿ってプリズム列板4の周囲に配置され、それぞれの照明光源45が指向した先は、プリズム列板4の表面側でレンズユニット3の光軸に交差している。これにより、プリズム列板4の表面に載置された指20は、横側から照明光源45によって直接照射される。そして、指20に入射した光は指20の内部で拡散して、指20がプリズム列板4の表面と当接した部分においても明るくなる。
【0054】
この画像入力装置41では、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置41も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0055】
〔変形例3〕
図9は、別の画像入力装置51の断面図であり、図10は、画像入力装置51の斜視図である。
この画像入力装置51も、図7に示された画像入力装置41と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置41の場合と同じである。
【0056】
図7に示された画像入力装置41と図9に示された画像入力装置51との間で異なる点は、画像入力装置41ではプリズム列板4の表面に形成された多数のプリズム4aがレンズユニット3の光軸に対して直交する方向に長尺となっているのに対して、画像入力装置51ではプリズム列板54の表面に形成された多数のプリズム54aが、プリズムはレンズユニット3の光軸を同心として円状に延在している。そして、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板54を破断した場合、どのプリズム54aの断面形状も、図1等に示されたプリズム列板4のプリズム4aと同じ断面形状をしており、三角形状を呈している。
【0057】
このプリズム列板54においても、微視的に見て、多数のプリズム54aがプリズム列板54の表面に形成されているが、巨視的に見て、プリズム列板54の表面は裏面と平行となっている。勿論、プリズム列板54の裏面は、レンズユニット3の光軸に直交している。
【0058】
このプリズム列板54の光学的特性は、プリズム列板54の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板54の表面に入射した場合に、プリズム列板54の裏面に対して0°からα°までの範囲でのみプリズム列板54の裏面から光が出射し、プリズム列板54の裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しないようになっている。
【0059】
この画像入力装置51では、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、その指紋画像は明暗の差がはっきりして鮮明である。また、この画像入力装置51も、図7に示す画像入力装置41と同様にコンパクトである。
【0060】
また、図示しないが、プリズム列板54の代わり、次のようなプリズム列板を設けても良い。このプリズム列板54の代わりに設けるプリズム列板の表面には、レンズユニット3の光軸を中心とした螺旋状に延在したプリズムが形成されている。そして、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板を破断した場合、プリズムの断面形状も、図1等に示されたプリズム列板4のプリズム4aと同じ断面形状をしており、三角形状を呈している。
表面に螺旋状のプリズムが形成されたプリズム列板も、表面から離れた位置から発した拡散光が表面に入射した場合に、裏面に対して0°からα°までの範囲でのみ裏面から光が出射し、裏面の法線に対して0°からβ°までの範囲では光が出射しない特性を有する。
【0061】
〔変形例4〕
図11は、別の画像入力装置61の断面図であり、図12は、画像入力装置61の斜視図である。
この画像入力装置61も、図1に示された画像入力装置1と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源5、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置1の場合と同じである。
【0062】
図1に示された画像入力装置1では、プリズム列板4の表面に形成されたプリズム4aの断面形状が直角二等辺三角形であり、どのプリズム4aの断面形状も同じである。それに対して、図11に示された画像入力装置61では、プリズム列板64の表面に形成された複数のプリズム64aは、それぞれの断面形状が異なる。詳細に説明すると、どのプリズム64aもレンズユニット3の光軸に直交する方向に長尺であり、断面直角三角形状である。しかし、プリズム64aの稜線を通って稜角を等分する線がプリズム列板64の裏面に対して為す角度は、プリズム64aごとに異なる。そして、どのプリズム64aも、稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。
【0063】
図1に示されたプリズム列板4では、プリズム列板4の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板4の表面に入射した場合に、プリズム列板4の裏面のどの位置でも法線に対して0°からβ°の範囲では光が出射しない。それに対して、図11に示されたプリズム列板64では、プリズム列板64の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板64の表面に入射した場合にプリズム列板64の裏面の或る位置で光が出射しない角度範囲は、その位置からレンズユニット3の主点を結んだ線に対して0°からβ°までの間である。従って、プリズム列板64の表面から離れた位置から発した拡散光がプリズム列板64の表面に入射した場合にプリズム列板64の裏面の或る位置で光が出射する角度範囲は、その位置からレンズユニット3の主点を結んだ線に対してβ°からプリズム列板64の裏面までの範囲である。
【0064】
このようにプリズム64aの稜角を通って稜角を等分する線がレンズユニット3の主点を通ることによって、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される像の周辺部においても、指20の凹凸で定義された明暗の差がはっきりする。また、この画像入力装置61でも、固体撮像デバイス2で取得された指20の指紋画像には台形歪みが生じず、この画像入力装置61も、図1に示す画像入力装置1と同様にコンパクトである。
【0065】
〔変形例5〕
図13は、別の画像入力装置71の断面図であり、図14は、画像入力装置71の斜視図である。
この画像入力装置71も、図5に示された画像入力装置31と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源35、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置31の場合と同じである。
【0066】
また、図5に示された画像入力装置31では、プリズム列板4が備わっているのに対して、図13に示された画像入力装置71は、プリズム列板64が備わっている。画像入力装置71に備わるプリズム列板64は、図11に示された画像入力装置61に備わるプリズム列板64と同じである。
【0067】
〔変形例6〕
図15は、別の画像入力装置81の断面図であり、図16は、画像入力装置81の斜視図である。
この画像入力装置81も、図7に示された画像入力装置41と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置41の場合と同じである。
【0068】
また、図7に示された画像入力装置41では、プリズム列板4が備わっているのに対して、図15に示された画像入力装置81は、プリズム列板64が備わっている。画像入力装置81に備わるプリズム列板64は、図11に示された画像入力装置61に備わるプリズム列板64と同じである。
【0069】
〔変形例7〕
図17は、別の画像入力装置91の断面図であり、図18は、画像入力装置91の斜視図である。
この画像入力装置91も、図9に示された画像入力装置51と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、照明光源45、ドライバ回路、A/D変換回路及びメモリを備える。これらは、画像入力装置51の場合と同じである。
【0070】
図9に示された画像入力装置51では、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板54を破断した場合、プリズム列板54の表面に形成されたプリズム54aの断面形状は直角二等辺三角形である。それに対して、図17に示された画像入力装置91では、レンズユニット3の光軸と平行な面であってレンズユニット3の光軸を通る面でプリズム列板94を破断した場合、プリズム94aの稜角は直角であるが、プリズム94aの稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。また、プリズム94aは、図9に示されたプリズム54aと同様に、レンズユニット3の光軸を中心として螺旋状に延在している。
なお、レンズユニット3の光軸を同心として円状に延在した多数のプリズムを形成しても良いが、何れのプリズムにおいても稜線を通って稜角を等分する線は、レンズユニット3の主点を通るようになっている。
【0071】
〔変形例8〕
図19は、別の画像入力装置101の断面図であり、図20は、画像入力装置101の斜視図である。
この画像入力装置101は、図1に示された画像入力装置1の構成と同様に、固体撮像デバイス2、レンズユニット3、プリズム列板4、照明光源5、ドライバ回路、A/D変換回路、メモリを備える。更に、この画像入力装置101は、レンズユニット3とプリズム列板4との間に配設されたフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109は、凸レンズであり、プリズム列板4の裏面から発した光をレンズユニット3に集光するものである。従って、プリズム列板4の裏面において光が出射しない角度範囲を等分した線は、フレネルレンズ109によってレンズユニット3の主点を通るように補正される。
このようにレンズユニット3とプリズム列板4との間にフレネルレンズ109を配設することによって、レンズユニット3によって固体撮像デバイス2に結像される像の周辺部においても、指20の凹凸で定義された明暗の差がはっきりする。
【0072】
図21は、別の画像入力装置111の断面図であり、図22は、画像入力装置111の斜視図である。この画像入力装置111は、図5に示された画像入力装置31の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0073】
図23は、別の画像入力装置121の断面図であり、図24は、画像入力装置121の斜視図である。この画像入力装置121は、図7に示された画像入力装置41の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0074】
図25は、別の画像入力装置131の断面図であり、図26は、画像入力装置131の斜視図である。この画像入力装置131は、図9に示された画像入力装置41の構成に加えて、図19に示された画像入力装置101と同様にフレネルレンズ109を具備する。このフレネルレンズ109も、画像入力装置101のフレネルレンズ109と同様の光学的特性を有する。
【0075】
〔応用例〕
上述のように説明してきた画像入力装置は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータといった携帯型電子機器に搭載するのに適しているが、その他の電子機器に搭載されていても良い。電子機器に上述のような画像入力装置を搭載することによって、電子機器を画像入力装置として用いることができ、電子機器が多機能となる。以下に、本発明の画像入力装置を搭載した携帯電話機について説明するが、上記実施形態及び変形例1〜変形例8の画像入力装置の構成要素と同一のものに、同一の符号を付して説明する。
【0076】
図27は、本発明の画像入力装置が搭載された携帯電話機200であり、図28は、図27の破断線I−Iで破断した断面の拡大図である。
この携帯電話機200は折り畳み式の携帯端末であり、携帯電話機200の上筐体201はヒンジによって下筐体202に連結されている。携帯電話機200を折り畳んだ場合に下筐体202の上筐体201に向き合っている面の反対面には、画像取込窓202aが形成されており、この画像取込窓202aにレンズユニット3が臨んでいる。レンズユニット3は下筐体202の内に配置されており、レンズユニット3の光軸は画像取込窓202aを通っている。
【0077】
また、この画像取込窓202aを塞ぐようにしてプリズム列板4が配置されている。プリズム列板4の表面は、下筐体202の外側に面しており、プリズム列板4の裏面は、下筐体202の内側に面している。
【0078】
照明光源は、図1に示した照明光源5のように、プリズム列板4の側面4bに対向するようにして下筐体202の内側に配置すれば良い。また、図5に示した照明光源35のように、照明光源を下筐体202の内側においてプリズム列板4の裏面側に配置させて、その照明光源をプリズム4aの長手方向に対して斜交いに交わるように指向させても良い。更には、図7に示した照明光源45のように、プリズム列板4の側面に沿ってプリズム列板4の周囲に複数の照明光源を配置し、プリズム列板4の表面に接した指をプリズム列板4の周囲から直接照射するようにしても良い。
【0079】
以上のような携帯電話機200でも被験者が指をプリズム列板4の表面に押し当てれば、指の指紋画像が固体撮像デバイス2によって取得される。
【0080】
また、上記変形例8で説明したように、プリズム列板4とレンズユニット3との間にフレネルレンズ109を配置しても良い。
また、プリズム列板4の代わりに、図9に示されるプリズム列板54、図11に示されるプリズム列板64、図17に示されるプリズム列板94によって画像取込窓202aを塞ぐようにして配置しても良い。プリズム列板54又はプリズム列板64の場合でも、上記辺経理8で説明したようにフレネルレンズ109を設けても良い。
【0081】
なお、レンズユニット3はプリズム列板4の表面に合焦しているが、レンズユニット3のレンズ3aを光軸方向に移動させることによってプリズム列板4より遠い場所に位置する被写体に対しても合焦しても良い。即ち、レンズユニット3は、プリズム列板4の表面の像が固体撮像デバイス2に結像できる最短撮影距離から、無限遠の被写体の像を固体撮像デバイス2に結像できる無限遠撮影距離までの間でフォーカシングするものでも良い。勿論、レンズユニット3は、単にパンフォーカスの状態と、プリズム列板4の表面に合焦した状態との間で切り替えられるだけでも良い。
【0082】
レンズユニット3の撮影距離を変更できる場合、プリズム列板4が撮影の邪魔となるので、レンズユニット3の画角の範囲に重なった位置と、レンズユニット3の画角の範囲から外れた位置との間でプリズム列板4をガイド機構によって移動自在に設ければ良い。例えば図27,28に示した携帯電話機200の場合、図28の矢印のようにガイド機構によってプリズム列板4を、図29に示すようにプリズム列板4が画像取込窓202aを塞いだ閉塞位置と、図29に示すようにプリズム列板4が画像取込窓202aから外れた開放位置との間で移動自在とする。閉塞位置に位置するプリズム列板4は、レンズユニット3の範囲に重なっており、開放位置に位置するプリズム列板4は、レンズユニット3の画角の範囲から外れている。また、開閉位置と閉塞位置との間でのプリズム列板4の移動を図示しない駆動機構によって自動的に行っても良いし、被験者、ユーザ等によって手動で行っても良い。なお、図29は、プリズム列板4が開放位置に位置した場合の携帯電話機200を示した斜視図である。
【0083】
プリズム列板4が開放位置に位置している状態では、携帯電話機200をカメラ機能付き携帯電話機として用いることができる。勿論、プリズム列板4の代わりに、図9に示されるプリズム列板54、図11に示されるプリズム列板64、図17に示されるプリズム列板94が閉塞位置と開放位置との間で移動自在となるように設けても良い。この場合においても、レンズユニット3のレンズ3aを光軸方向に移動させることによってプリズム列板54、プリズム列板64又はプリズム列板94より遠い場所に位置する被写体に対しても合焦しても良い。
【0084】
また、プリズム列板4の開閉を検知する検知器を携帯電話機200に設け、更にレンズユニット3のフォーカシングを行うオートフォーカス機構を携帯電話機200に設け、プリズム列板4が閉塞位置にあることを検知器が検知した場合にオートフォーカス機構がレンズユニット3をプリズム列板4の表面に合焦させ、プリズム列板4が開放位置にあることを検知器が検知した場合にオートフォーカス機構がレンズユニット3を主被写体に合焦させるようにしても良い。
【0085】
プリズム列板4がガイド機構によって移動自在となっているが、図30に示すようにプリズム列板4が下筐体202に対して着脱自在となっていても良い。この携帯電話機200では、プリズム列板4は筒状のキャップ部材205に嵌め込まれており、下筐体202には画像取込窓202aを囲繞するように嵌合突起202bが形成されている。図31は、図30の破断線II−IIで破断した断面の拡大図である。
【0086】
図30(a)に示すようにキャップ部材205に嵌合突起202bを嵌合させるとプリズム列板4によって画像取込窓202aが閉塞されるので、プリズム列板4の表面に指を押し付ければ指の指紋画像を固体撮像デバイス2で取得することができる。この場合、レンズユニット3は、プリズム列板4の表面に合焦している。一方、図30(b)に示すようにキャップ部材205を嵌合突起202bから外すと、プリズム列板4がレンズユニット3の光軸から外れ、レンズユニット3が露出する。この場合、携帯電話機200から離れた位置に位置する主被写体の像を固体撮像デバイス2で取得することができる。
【0087】
図32は、携帯電話機200の変形例として、画像取込窓202a及びその近傍を示した断面図である。図32に示すように、筒部材206の軸心がレンズユニット3の光軸と同軸となるように筒部材206を画像取込窓202aに嵌め込んで、筒部材206がレンズユニット3の軸方向に移動自在となっている。また、筒部材206の外周面に嵌合突起206aが設けられており、筒部材206が下筐体202から最も突出した状態で嵌合突起206aが下筐体202に係合し、筒部材206が画像取込窓202aから外れないようになっている。そして、この筒部材206にもプリズム列板4が嵌め込まれており、筒部材206と一体となってレンズユニット3の軸方向に移動自在となっている。この場合でも、プリズム列板4の表面に指を押し当てれば、指の指紋画像を固体撮像デバイス2で取得することができる。
【0088】
以上では携帯電話機200を例にして説明したが、PDA(Personal DigitalAssistant)、デジタルカメラ、その他の電子機器に本発明を適用しても良い。例えば、デジタルカメラの撮像光学系であるレンズに対して上記のようなプリズム列板4,54,64,94を着脱自在に設けて、プリズム列板4,54,64,94をレンズのフィルタとして用いても良い。この場合においても、デジタルカメラのレンズは装着されたプリズム列板4,54,64,94に合焦するようになっており、プリズム列板4,54,64,94が外れた場合には遠方に位置する主被写体に合焦するようになっている。
【0089】
なお、本発明は、上記実施形態、変形例1〜変形例8、応用例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、レンズユニット3は、二枚のレンズ3aから構成されているが、三枚以上のレンズから構成されていても良く、単に一枚のレンズで構成されていても良い。また、レンズユニット3の絞り板3cの代わりに絞り機構を設け、絞り機構によって開口部3bの大きさを調節できるようにしても良い。
【0090】
【発明の効果】
請求項1から4に記載の発明によれば、平板の表面に光学系が設けられることによって、撮像光学系で固体撮像デバイスに結像される像は、被写体の凹部が暗く被写体の凸部が明るくなった像であり、明暗の差がはっきりした像である。また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、固体撮像デバイスで撮像される像には台形歪みが生じていない。また、撮像光学系の光軸が平板に対して直交するため、撮像光学系の配置位置は、画像入力装置がコンパクトになるような位置となる。
【0091】
請求項5に記載の発明によれば、光源の光が平板の裏面に入射し、平板の裏面に入射した光が平板の表面から出射し、平板の表面に接した被写体が明るくなる。
【0092】
請求項6に記載の発明によれば、光源の光が平板の側面に入射し、平板の裏面において全反射する。そして、光が平板の表面から出射し、平板の表面に接した被写体が明るくなる。
【0093】
請求項7に記載の発明によれば、光源の光が被写体に入射し、被写体の内部において光が拡散し、被写体が平板の表面に接した部分で明るくなる。
【0094】
請求項8に記載の発明によれば、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0095】
請求項9に記載の発明によれば、撮像光学系によって固体撮像デバイスに結像される像の周辺部においても、明暗の差がはっきりする。
【0096】
請求項10に記載の発明によれば、平板の表面に接した被写体の凹凸で定義された明暗の像を固体撮像デバイスで撮像できるとともに、平板の表面から離れた位置にある被写体の像も固体撮像デバイスで撮像できる。
【0097】
請求項11に記載の発明によれば、撮像光学系の画角の範囲から外れた位置に平板が位置すれば、平板の表面から離れた位置にある被写体の像が平板によって邪魔されずに固体撮像デバイスで撮像できる。一方、撮像光学系の画角の範囲に重なる位置に平板が位置すれば、平板の表面に被写体を接することによって、被写体の凹凸で定義された明暗の像が固体撮像デバイスで撮像できる。
【0098】
請求項12に記載の発明によれば、電子機器を画像入力装置として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された画像入力装置を示した断面図である。
【図2】図1の画像入力装置を示した斜視図である。
【図3】図1の画像入力装置に備わったプリズム列ローラの断面を拡大して示した図面であって、そのプリズム列ローラの寸法及び光学的特性を示した図面である。
【図4】図1の画像入力装置において光の作用を説明するための図面。
【図5】図1に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図6】図5に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図7】図1、図5に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図8】図7に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図9】図1、図5、図7に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図10】図9に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図11】図1、図5、図7、図9に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図12】図11に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図13】図1、図5、図7、図9、図11に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図14】図13に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図15】図1、図5、図7、図9、図11、図13に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図16】図15に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図17】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図18】図17に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図19】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図20】図19に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図21】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図22】図21に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図23】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図24】図23に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図25】図1、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21、図23に示された画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【図26】図25に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図27】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図28】図27に示された携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【図29】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図30】画像入力装置が搭載された携帯電話機を示した斜視図である。
【図31】図30に示された携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【図32】携帯電話機の断面を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
1、31、41、51、61、71、81、91、101、111、121、131 画像入力装置
2 固体撮像デバイス
3 レンズユニット(撮像光学系)
4、54、64、94 プリズム列板(平板)
4a、54a、64a、94a プリズム(光学系)
5、35、45 照明光源(光源)
20 指(被写体)
109 フレネルレンズ
200 携帯電話機(電子機器)
Claims (12)
- 凹凸を有した被写体が当接する表面及びこの表面と反対側の裏面を有する平板と、
前記平板の裏面に向き合った固体撮像デバイスと、
前記固体撮像デバイスと前記平板との間に配置されるとともに、前記被写体と前記平板の表面とが接した部分における像を前記固体撮像デバイスに結像する撮像光学系と、を備え、
前記撮像光学系の光軸は前記平板に対して直交し、
前記平板の表面には、前記平板の表面から離れた位置から発した拡散光が前記平板の表面に入射した場合に前記平板の裏面から所定角度までの範囲で前記平板の裏面から光を出射させるための光学系が設けられていることを特徴とする画像入力装置。 - 前記光学系は、互いに平行になって前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは平行な方向に直交する断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
- 前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を同心として前記平板の表面に配列された多数のプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
- 前記光学系は、前記撮像光学系の光軸を中心とした螺旋状に前記平板の表面に設けられたプリズムであり、前記プリズムは前記撮像光学系の光軸を通って前記撮像光学系の光軸に平行な断面の形状が三角形を呈していることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
- 前記平板の裏面側に配置され、前記プリズムの稜線に斜交いに交わる向きで前記平板の裏面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。
- 前記プリズムの平行な方向に直交する前記平板の側面に対向配置され、その側面に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。
- 前記平板の周囲に配置され、前記平板の表面に接した被写体に向けて光を照射する光源を具備することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の画像入力装置。
- 前記プリズムの稜線を通ってその稜角を等分する線が前記撮像光学系の主点を通ることを特徴とする請求項2から6の何れか一項に記載の画像入力装置。
- 前記撮像光学系と前記平板との間に、前記平板の裏面から発した光を前記撮像光学系に集束するフレネルレンズが配設されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像入力装置。
- 前記撮像光学系は、前記平板の表面に合焦した状態から前記平板より遠方の位置に合焦した状態で切り替えられるように設けられていることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像入力装置。
- 前記平板が、前記撮像光学系の画角の範囲に重なった位置と、前記撮像光学系の画角の範囲から外れた位置との間で移動自在に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の画像入力装置。
- 請求項1から11の何れか一項に記載の画像入力装置を搭載した電子機器。
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