JP2004233746A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、軸受の偏摩耗を防止するとともに、軸受の長寿命化を図ることができ、かつ、軸受の寿命を容易に判断することのできるローラ対支持機構を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】軸受57は、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、矢印72の方向に一定の速度で回転する。そして、回転軸52の圧接方向69における、軸受57の片当たり部分が変化する。軸受57の摩耗領域70aは、軸受57の内周面57aに沿って均一に拡がってゆく。軸受57の回転に伴って、指標60も回転する。
【選択図】 図7
【解決手段】軸受57は、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、矢印72の方向に一定の速度で回転する。そして、回転軸52の圧接方向69における、軸受57の片当たり部分が変化する。軸受57の摩耗領域70aは、軸受57の内周面57aに沿って均一に拡がってゆく。軸受57の回転に伴って、指標60も回転する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置であって、給紙装置や定着装置に用いられるローラ対に設けられた軸を支持するローラ対支持機構を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機、イメージスキャナ、ファクシミリやプリンタ等の画像形成装置は、給紙カセットの上方に配設された感光体ドラムに向けて用紙を供給する給紙装置や、感光体ドラムによりトナー像が転写された転写紙に、当該トナー像を定着する定着装置を備えている。
【0003】
この給紙装置や定着装置は、主に回転駆動する駆動用ローラ(例えば、定着装置においては、加熱定着ローラ)と、当該ローラに圧接され従動する従動用ローラ(例えば、定着装置においては、加圧ローラ)とからなるローラ対により構成されている。又、駆動用ローラには回転用の軸が設けられるとともに、当該軸の両端には滑り軸受が設けられており、この滑り軸受に回転用の軸が挿通される構成となっている。又、一端側の滑り軸受の外側には、回転軸用のギアが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−24477号公報(第2頁、第1−3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従動用ローラが駆動用ローラに圧接した状態においては、駆動用ローラに荷重がかかるため、図11に示す様に、駆動用ローラに設けられるとともに、滑り軸受102の穴部103に挿通された回転用の軸101にも図中の矢印105の方向に荷重がかかり、その結果、軸101の圧接方向(矢印105の方向)において、軸101が挿通された滑り軸受102の下端面104に当該軸101が片当たりした状態となる。又、上記従来の画像形成装置においては、滑り軸受102は、軸止用のフレーム107に装着され、固定されているため、軸101が滑り軸受102の下端面104に当接した状態で回転(図11においては、矢印106の方向に回転)すると、滑り軸受102の下端面104において局所的に偏摩耗108が生じてしまい、結果として、滑り軸受102の寿命が短くなってしまうという問題が生じていた。
【0006】
又、滑り軸受102が一定の摩耗限界レベルに達した時点で、滑り軸受102の寿命と判断し、交換する必要があるが、上記従来の画像形成装置においては、当該滑り軸受102の寿命を判断する際には、工具等を用いて部品を取り外す必要があり、面倒な作業を行わなければならなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決し、軸受の偏摩耗を防止するとともに、軸受の長寿命化を図ることができ、かつ、軸受の寿命を容易に判断することのできるローラ対支持機構を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回転駆動する第1のローラと、第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、支持部材に取り付けられるとともに、第1のローラが有する軸が挿通される軸受からなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、軸受を、支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする。
【0009】
この構成によると、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的に防止することができる。
【0010】
又、軸受には、軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この構成によると、指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になるため、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【0012】
尚、軸受の回転数は、軸の回転数に比し少なくすることができる。又、画像形成装置の起動時に、軸受を微少回転させる構成とすることができる。
【0013】
更に、軸受の回転力は、軸の回転により付与することができる。
【0014】
又、本発明は、回転駆動する第1のローラと、第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、支持部材に取り付けられるとともに、第1のローラが有する軸が挿通される第1の軸受と、支持部材に取り付けられるとともに、第2のローラが有する軸が挿通される第2の軸受とからなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、第1、及び第2の軸受を、支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする。
【0015】
この構成によると、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的に防止することができる。
【0016】
又、第1、及び第2の軸受には、第1、及び第2の軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする。
【0017】
この構成によると、指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になるため、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【0019】
図1に示す様に、この画像形成装置1は、反転現像により画像形成を行う複写機であって、大きくは、一方向(図中のA方向)に回転する感光体ドラム2、用紙を収納した複数の給紙カセット3、これら給紙カセット3の各端部上方に配設され感光体ドラム2に向けて用紙を供給する給紙ユニット4、感光体ドラム2に対向するとともに、当該感光体ドラム2の上記回転方向に沿って配設された帯電ユニット5、現像ユニット6、転写ユニット7、及びクリーニングユニット8、その転写ユニット7から用紙を受け入れる定着ユニット9、この定着ユニット9から用紙を受け入れ画像形成装置1の外部に用紙を排出する排出部10、画像形成装置1の上部に配設され複写原稿を搬送する原稿搬送部11、この原稿搬送部11の下部に配設され複写原稿の画像を読み取る原稿読取部12から構成される。
【0020】
この様な構成のもとで、複写原稿は原稿搬送部11により原稿読取部12に搬送されて、この原稿読取部12によりその複写原稿の画像が読み取られ、これとともに感光体ドラム2の表面は帯電ユニット5により一様に帯電させられる。次いで、原稿読取部12によって読み取られた画像に基づく光が、不図示の光学部により感光体ドラム2の表面に照射されてその画像の静電潜像が形成され、その後、現像ユニット6によりその静電潜像にトナーを付着させトナー像が形成される。
【0021】
更に、給紙カセット3に収納された用紙は、給紙用のローラ対を有する給紙ユニット4により用紙供給経路21を経由して感光体ドラム2と転写ユニット7との間に供給され、次いで、この転写ユニット7により感光体ドラム2からトナー像が用紙上に引き寄せられて転写される。その後、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム2から分離されて、用紙搬送経路22を経由して、加熱・定着用のローラ対を有する定着ユニット9に搬送され、この定着ユニット9によりそのトナー像が転写紙上に定着される。
【0022】
一方、転写ユニット7によるトナー像転写後、感光体ドラム2の表面に残留するトナーは、クリーニングユニット8により完全に除去される。そして、残留トナーが除去された感光体ドラム2は、複数のLED等で構成された不図示の除電部によりその表面の残留電荷が除去され、帯電ユニット5に至る。
【0023】
用紙搬出経路23内で、定着ユニット9の直後には、第1の分岐爪13が設けられている。この第1の分岐爪13は、図示しないソレノイド等により連結されており、当該ソレノイドの作動又は非作動により第1の分岐爪13を制御することにより、用紙の搬送経路を切り換えている。即ち、トナー像が定着された転写紙をそのまま用紙搬出経路23に沿って、排出部10により画像形成装置1の外部に排出させるか、第1の分岐爪13の下方に設けられた反転経路15に向かって搬送させるかを、当該第1の分岐爪13で切り換えている。
【0024】
反転経路15には、搬送ローラ54とガイドローラ54aが設けられており、反転経路15の搬送方向下流側には、トナー像が定着された転写紙を搬送経路に沿って反転搬送する両面ユニット14が設けられている。又、両面ユニット14は、転写紙の反転搬送を行うための反転ローラ50、及びガイドローラ50aを備えている。
【0025】
反転ローラ50、及びガイドローラ50aにより反転搬送された転写紙は、第2の分岐爪24により、両面ユニット14の搬送方向下流側の第1の返送経路25、又は第2の返送経路26のいずれかに分岐される。尚、第2の分岐爪24の切り替えは、第1の分岐爪13と同様に、図示しないソレノイド等により行われる。
【0026】
図1に示す様に、第2の返送経路26は、用紙搬出経路23に通じているため、用紙の表面のみに印刷をし、当該印刷された面を裏にして(印刷された面と反対の面を表にして)排出したい場合は、定着ユニット9を出た転写紙が反転経路15から両面ユニット14を経て、第2の返送経路26を通過し、用紙搬出経路23へ戻ってくる様に、第1、及び第2の分岐爪13、24を作動させる。
【0027】
一方、第1の返送経路25は、用紙供給経路21に通じているため、用紙の両面に印刷をしたい場合は、定着ユニット9を出た転写紙が反転経路15から両面ユニット14に設けられた第1の返送経路25を通過し、用紙供給経路21に戻ってくる様に、第1、及び第2の分岐爪13、24を作動させる。用紙供給経路21に戻ってきた用紙は、再度、感光体ドラム2と転写ユニット7との間に供給され、次いで、この転写ユニット7により感光体ドラム2からトナー像が用紙裏面上に引き寄せられて転写される。その後、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム2から分離されて、用紙搬送経路22を経由して定着ユニット9に搬送され、この定着ユニット9によりそのトナー像が用紙裏面上に定着される。
【0028】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構について説明する。図2〜図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図であり、図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す断面図である。尚、図5に示す様に、ローラ対49、51の両側においては、同一のローラ支持機構が、同様の構成で設けられているが、図2〜図4においては、ローラ対49、51の片側におけるローラ支持機構にのみ注目して説明を行う。
【0029】
このローラ支持機構は、例えば、図1において説明した給紙用のローラ対を有する給紙ユニット3や加熱・定着用のローラ対を有する定着ユニット9において設けられており、図2に示す駆動用ローラ49は、例えば、定着ユニット9における加熱定着ローラに対応するものであり、従動用ローラ51は、例えば、定着ユニット9における加圧ローラに対応するものである。
【0030】
これら一対のローラのうち、駆動用ローラ49には回転軸52が挿通している。又、図3、図5に示す様に、ローラ支持機構を構成するローラ支持板48に形成された穴部55に取り付けられた軸受57に当該回転軸52は挿通され、駆動用ローラ49はローラ支持板48に回転可能に支持されている。尚、軸受57は、例えば、樹脂により形成されている。
【0031】
又、当該ローラ支持機構においては、駆動用ローラ49が有する回転軸52に対して、モータ等の駆動源から駆動力を伝達し、駆動用ローラ49を一定の速度で回転駆動させる駆動機構が設けられている。この駆動機構は、図2に示す様に、モータ等の駆動源(不図示)からの駆動力を回転軸52に伝達するための回転軸駆動用ギア75、モータ等の駆動源の回転を減速して回転軸52に伝達し、駆動用ローラ49を一定の速度で回転駆動させるための減速部61から構成されている。
【0032】
この減速部61は、図3に示す様に、駆動用ローラ49の回転軸52に挿通されるギア62、ローラ支持板48に取り付けられる中間ギア63、64、65、及びこれらのギアと回転軸駆動用ギア75の間に設けられるとともに、ローラ支持板48に取り付けられる減速用ギアカバー66とから構成されている。
【0033】
又、図3、図4に示す様に、回転軸駆動用ギア75は、回転軸52が挿通された軸受57、及びギア62を外部から覆う様に、回転軸52の端部に嵌着されている。
【0034】
又、図5に示す様に、ローラ支持板48に形成された穴部55の端部には、テーパ67が形成されている。これは、後述のごとく、穴部55に取り付けられた軸受57が回転するため、ローラ支持板48に形成された穴部55の端部によって軸受57が摩耗するのを防止するために形成されたものである。
【0035】
従動用ローラ51には回転軸53が挿通しており、図3〜図5に示す様に、ローラ支持機構を構成するローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けられた軸受59に当該回転軸53は挿通され、従動用ローラ51はローラ支持板48に回転可能に支持されている。又、当該従動用ローラ51は、駆動用ローラ49に圧接されており、駆動用ローラ49の回転に伴って、従動回転する。
【0036】
尚、図2〜図4に示す様に、ローラ支持板48、及び軸受57には、軸受57の回転履歴を判断するための指標58、60が設けられているが、これらの指標に関しては、以下に詳しく説明する。
【0037】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転について説明する。図6〜図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【0038】
前述のごとく、当該ローラ支持機構は、駆動機構により、駆動用ローラ49が有する回転軸52に対して、モータ等の駆動源から駆動力が伝達され、回転軸52は所定の方向(図6においては、矢印68の方向)に一定の速度で駆動回転する。
【0039】
この際、従動用ローラ51は駆動用ローラ49に圧接した状態で回転するため、駆動用ローラ49に従動用ローラ51側から一定の荷重がかかる。その結果、図6に示す様に、駆動用ローラ51に設けられるとともに、軸受57に挿通された回転軸52にも図中の矢印69の方向に荷重がかかり、軸受57に対して回転軸52が圧接した状態で片当たりする。
【0040】
そして、回転軸52は、軸受57に片当たりした状態で回転するため、図6に示す様に、軸受57において圧接方向に摩耗70が生じてくる。この際、軸受57がローラ支持板48に固定された状態で装着されている場合は、上記圧接方向は変わらないため、片当たり部分における摩耗70が局所的に促進され、最終的に偏摩耗が生じてしまうが、本実施形態においては、軸受57はローラ支持板48に対して回転可能となる様に取り付けられている。
【0041】
即ち、軸受57は、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、所定の方向(図6においては、矢印71の方向)に一定の速度で回転する。その結果、回転軸52の圧接方向69における、軸受57の片当たり部分が変化(即ち、回転軸52により荷重が加わる面が変化)するため、図6において摩耗70が生じていた軸受57の片当たり部分は、回転軸52との圧接状態が解除される。従って、当該片当たり部分における摩耗の局所的な促進を回避することが可能となる。
【0042】
図7は、図6に示した状態から、軸受57が矢印71の方向に所定量回転した状態を示すものであるが、軸受57の回転により、回転軸52との圧接方向69における軸受57の新たな片当たり部分が摩耗するため、軸受57の摩耗領域は、図7に示す70aの様に、軸受57の内周面57aに沿って均一に拡がってゆく。
【0043】
そして、図7に示した状態から、軸受57が矢印72の方向に所定量回転し、軸受57が、図6に示した状態から一回転すると、軸受57の摩耗領域は、図8に示す70bの様に、最終的に軸受57の内周面57aに沿って均一となる。従って、軸受57における偏摩耗を容易に回避することが可能となる。
【0044】
又、軸受57が一定の摩耗限界レベルに達した時点で、軸受57の交換が必要になる。従って、当該軸受57の交換時期を判断する必要があるが、本実施形態においては、ローラ支持板48、及び軸受57に指標58、60を設け、当該指標58、60によって、軸受57の回転履歴、及び交換時期を容易かつ的確に判断することができる。
【0045】
即ち、図6〜図8に示す様に、ローラ支持板48側には、指標58が設けられており、軸受57側には、指標60が設けられている。図6に示す状態においては、軸受57は回転していないため、2つの指標58、60は、互いに向き合った状態にある。図6に示した状態から、軸受57が矢印71の方向に所定量回転すると、図7に示す様に、軸受57の回転に伴って、指標60も回転する。そして、図7に示した状態から、軸受57が矢印72の方向に所定量回転し、軸受57が、図6に示した状態から一回転すると、図8に示す様に、2つの指標58、60は、再び互いに向き合った状態となる。
【0046】
この様に、指標60が軸受57に伴って回転するため、当該指標58、60によって、軸受57の回転履歴、即ち、軸受57の摩耗レベルを判断することが可能になる。従って、本実施形態においては、例えば、上記指標60が一回転し、図6の状態から図8の状態になった時点で、軸受57が一定の摩耗限界レベルに達したと判断し、軸受57を交換することが可能になる。
【0047】
尚、本実施形態においては、軸受57の回転数は、例えば、画像形成装置の起動時に軸受57を回転させ、かつ、その回転角度を微少(例えば、軸受57の回転方向に1°)とし、回転軸52の回転数に比し、極めて少ない構成とする。この軸受57の回転数(又は、回転角度)は、回転軸52による軸受57の摩耗量を考慮して適宜決定することができる。
【0048】
又、軸受57の回転力は、回転軸52の回転により付与される構成としても良く、モータ等の駆動源を有する駆動機構を別途設け、当該駆動源から軸受57に駆動力を伝達し、軸受57を一定の速度で駆動回転させる構成としても良い。
【0049】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて各部の寸法、材質、構造、形状等を適宜変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0050】
例えば、上記実施形態においては、図5に示す様に、駆動用ローラ49の回転軸52をローラ支持板48に形成された穴部55に取り付けられた軸受57に挿通し、従動用ローラ51の回転軸53をローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けられた軸受59に挿通する構成としたが、図9に示す様に、軸受59の代わりに軸受57をローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けて、従動用ローラ51の回転軸53も、回転軸52と同様に軸受57に挿通する構成としても良い。
【0051】
この場合、図10に示す様に、回転軸53が挿通された軸受57は、上述の回転軸52が挿通された軸受57と同様に、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、所定の方向(図10の矢印方向)に一定の速度で回転するとともに、当該軸受57の回転履歴を判断するための指標60が設けられている。従って、回転軸53の回転に伴う軸受57の偏摩耗を効果的に防止することができるとともに、回転軸53に挿通された軸受57の回転履歴、及び交換時期を容易かつ的確に判断することができる。
【0052】
尚、穴部56に取り付けられた軸受57は回転するため、ローラ支持板48により穴部56に取り付けられた軸受57が穴部56の端部によって摩耗するのを防止するために、ローラ支持板48に形成された穴部56の端部には、上述の穴部55と同様に、テーパ67が形成されている(図9参照)。又、その他の構成については、上記実施形態と同様であるので、ここでは同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
又、上記実施形態においては、画像形成装置として複写機を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ファクシミリやプリンタ等の他の画像形成装置についても適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明した様に、本発明によれば、回転軸が挿通された軸受がローラ支持板に対して回転可能となる様に取り付けられているため、回転軸の圧接方向における軸受の片当たり部分が変化する。従って、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的にに防止することができるとともに、軸受の寿命を延ばすことが可能となる。
【0055】
又、本発明によれば、ローラ支持板と軸受に指標を設け、かつ、軸受側に設けた指標は、軸受と一体となって回転するため、これらの指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になる。従って、工具等を用いて部品を取り外すという面倒な作業を行うことなく、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図3】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図4】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図5】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す断面図である。
【図6】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図7】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図8】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図9】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構の変形例を概略的に示す断面図である。
【図10】は、図9に示すローラ支持機構の変形例における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図11】は、従来の画像形成装置における軸受の偏摩耗を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 給紙カセット
4 給紙ユニット
5 帯電ユニット
6 現像ユニット
7 転写ユニット
8 クリーニングユニット
9 定着ユニット
48 ローラ支持板
49 駆動用ローラ
51 従動用ローラ
52、53 回転軸
55、56 穴部
57、59 軸受
58、60 指標
67 テーパ
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置であって、給紙装置や定着装置に用いられるローラ対に設けられた軸を支持するローラ対支持機構を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機、イメージスキャナ、ファクシミリやプリンタ等の画像形成装置は、給紙カセットの上方に配設された感光体ドラムに向けて用紙を供給する給紙装置や、感光体ドラムによりトナー像が転写された転写紙に、当該トナー像を定着する定着装置を備えている。
【0003】
この給紙装置や定着装置は、主に回転駆動する駆動用ローラ(例えば、定着装置においては、加熱定着ローラ)と、当該ローラに圧接され従動する従動用ローラ(例えば、定着装置においては、加圧ローラ)とからなるローラ対により構成されている。又、駆動用ローラには回転用の軸が設けられるとともに、当該軸の両端には滑り軸受が設けられており、この滑り軸受に回転用の軸が挿通される構成となっている。又、一端側の滑り軸受の外側には、回転軸用のギアが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−24477号公報(第2頁、第1−3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従動用ローラが駆動用ローラに圧接した状態においては、駆動用ローラに荷重がかかるため、図11に示す様に、駆動用ローラに設けられるとともに、滑り軸受102の穴部103に挿通された回転用の軸101にも図中の矢印105の方向に荷重がかかり、その結果、軸101の圧接方向(矢印105の方向)において、軸101が挿通された滑り軸受102の下端面104に当該軸101が片当たりした状態となる。又、上記従来の画像形成装置においては、滑り軸受102は、軸止用のフレーム107に装着され、固定されているため、軸101が滑り軸受102の下端面104に当接した状態で回転(図11においては、矢印106の方向に回転)すると、滑り軸受102の下端面104において局所的に偏摩耗108が生じてしまい、結果として、滑り軸受102の寿命が短くなってしまうという問題が生じていた。
【0006】
又、滑り軸受102が一定の摩耗限界レベルに達した時点で、滑り軸受102の寿命と判断し、交換する必要があるが、上記従来の画像形成装置においては、当該滑り軸受102の寿命を判断する際には、工具等を用いて部品を取り外す必要があり、面倒な作業を行わなければならなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決し、軸受の偏摩耗を防止するとともに、軸受の長寿命化を図ることができ、かつ、軸受の寿命を容易に判断することのできるローラ対支持機構を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回転駆動する第1のローラと、第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、支持部材に取り付けられるとともに、第1のローラが有する軸が挿通される軸受からなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、軸受を、支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする。
【0009】
この構成によると、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的に防止することができる。
【0010】
又、軸受には、軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この構成によると、指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になるため、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【0012】
尚、軸受の回転数は、軸の回転数に比し少なくすることができる。又、画像形成装置の起動時に、軸受を微少回転させる構成とすることができる。
【0013】
更に、軸受の回転力は、軸の回転により付与することができる。
【0014】
又、本発明は、回転駆動する第1のローラと、第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、支持部材に取り付けられるとともに、第1のローラが有する軸が挿通される第1の軸受と、支持部材に取り付けられるとともに、第2のローラが有する軸が挿通される第2の軸受とからなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、第1、及び第2の軸受を、支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする。
【0015】
この構成によると、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的に防止することができる。
【0016】
又、第1、及び第2の軸受には、第1、及び第2の軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする。
【0017】
この構成によると、指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になるため、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【0019】
図1に示す様に、この画像形成装置1は、反転現像により画像形成を行う複写機であって、大きくは、一方向(図中のA方向)に回転する感光体ドラム2、用紙を収納した複数の給紙カセット3、これら給紙カセット3の各端部上方に配設され感光体ドラム2に向けて用紙を供給する給紙ユニット4、感光体ドラム2に対向するとともに、当該感光体ドラム2の上記回転方向に沿って配設された帯電ユニット5、現像ユニット6、転写ユニット7、及びクリーニングユニット8、その転写ユニット7から用紙を受け入れる定着ユニット9、この定着ユニット9から用紙を受け入れ画像形成装置1の外部に用紙を排出する排出部10、画像形成装置1の上部に配設され複写原稿を搬送する原稿搬送部11、この原稿搬送部11の下部に配設され複写原稿の画像を読み取る原稿読取部12から構成される。
【0020】
この様な構成のもとで、複写原稿は原稿搬送部11により原稿読取部12に搬送されて、この原稿読取部12によりその複写原稿の画像が読み取られ、これとともに感光体ドラム2の表面は帯電ユニット5により一様に帯電させられる。次いで、原稿読取部12によって読み取られた画像に基づく光が、不図示の光学部により感光体ドラム2の表面に照射されてその画像の静電潜像が形成され、その後、現像ユニット6によりその静電潜像にトナーを付着させトナー像が形成される。
【0021】
更に、給紙カセット3に収納された用紙は、給紙用のローラ対を有する給紙ユニット4により用紙供給経路21を経由して感光体ドラム2と転写ユニット7との間に供給され、次いで、この転写ユニット7により感光体ドラム2からトナー像が用紙上に引き寄せられて転写される。その後、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム2から分離されて、用紙搬送経路22を経由して、加熱・定着用のローラ対を有する定着ユニット9に搬送され、この定着ユニット9によりそのトナー像が転写紙上に定着される。
【0022】
一方、転写ユニット7によるトナー像転写後、感光体ドラム2の表面に残留するトナーは、クリーニングユニット8により完全に除去される。そして、残留トナーが除去された感光体ドラム2は、複数のLED等で構成された不図示の除電部によりその表面の残留電荷が除去され、帯電ユニット5に至る。
【0023】
用紙搬出経路23内で、定着ユニット9の直後には、第1の分岐爪13が設けられている。この第1の分岐爪13は、図示しないソレノイド等により連結されており、当該ソレノイドの作動又は非作動により第1の分岐爪13を制御することにより、用紙の搬送経路を切り換えている。即ち、トナー像が定着された転写紙をそのまま用紙搬出経路23に沿って、排出部10により画像形成装置1の外部に排出させるか、第1の分岐爪13の下方に設けられた反転経路15に向かって搬送させるかを、当該第1の分岐爪13で切り換えている。
【0024】
反転経路15には、搬送ローラ54とガイドローラ54aが設けられており、反転経路15の搬送方向下流側には、トナー像が定着された転写紙を搬送経路に沿って反転搬送する両面ユニット14が設けられている。又、両面ユニット14は、転写紙の反転搬送を行うための反転ローラ50、及びガイドローラ50aを備えている。
【0025】
反転ローラ50、及びガイドローラ50aにより反転搬送された転写紙は、第2の分岐爪24により、両面ユニット14の搬送方向下流側の第1の返送経路25、又は第2の返送経路26のいずれかに分岐される。尚、第2の分岐爪24の切り替えは、第1の分岐爪13と同様に、図示しないソレノイド等により行われる。
【0026】
図1に示す様に、第2の返送経路26は、用紙搬出経路23に通じているため、用紙の表面のみに印刷をし、当該印刷された面を裏にして(印刷された面と反対の面を表にして)排出したい場合は、定着ユニット9を出た転写紙が反転経路15から両面ユニット14を経て、第2の返送経路26を通過し、用紙搬出経路23へ戻ってくる様に、第1、及び第2の分岐爪13、24を作動させる。
【0027】
一方、第1の返送経路25は、用紙供給経路21に通じているため、用紙の両面に印刷をしたい場合は、定着ユニット9を出た転写紙が反転経路15から両面ユニット14に設けられた第1の返送経路25を通過し、用紙供給経路21に戻ってくる様に、第1、及び第2の分岐爪13、24を作動させる。用紙供給経路21に戻ってきた用紙は、再度、感光体ドラム2と転写ユニット7との間に供給され、次いで、この転写ユニット7により感光体ドラム2からトナー像が用紙裏面上に引き寄せられて転写される。その後、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム2から分離されて、用紙搬送経路22を経由して定着ユニット9に搬送され、この定着ユニット9によりそのトナー像が用紙裏面上に定着される。
【0028】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構について説明する。図2〜図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図であり、図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す断面図である。尚、図5に示す様に、ローラ対49、51の両側においては、同一のローラ支持機構が、同様の構成で設けられているが、図2〜図4においては、ローラ対49、51の片側におけるローラ支持機構にのみ注目して説明を行う。
【0029】
このローラ支持機構は、例えば、図1において説明した給紙用のローラ対を有する給紙ユニット3や加熱・定着用のローラ対を有する定着ユニット9において設けられており、図2に示す駆動用ローラ49は、例えば、定着ユニット9における加熱定着ローラに対応するものであり、従動用ローラ51は、例えば、定着ユニット9における加圧ローラに対応するものである。
【0030】
これら一対のローラのうち、駆動用ローラ49には回転軸52が挿通している。又、図3、図5に示す様に、ローラ支持機構を構成するローラ支持板48に形成された穴部55に取り付けられた軸受57に当該回転軸52は挿通され、駆動用ローラ49はローラ支持板48に回転可能に支持されている。尚、軸受57は、例えば、樹脂により形成されている。
【0031】
又、当該ローラ支持機構においては、駆動用ローラ49が有する回転軸52に対して、モータ等の駆動源から駆動力を伝達し、駆動用ローラ49を一定の速度で回転駆動させる駆動機構が設けられている。この駆動機構は、図2に示す様に、モータ等の駆動源(不図示)からの駆動力を回転軸52に伝達するための回転軸駆動用ギア75、モータ等の駆動源の回転を減速して回転軸52に伝達し、駆動用ローラ49を一定の速度で回転駆動させるための減速部61から構成されている。
【0032】
この減速部61は、図3に示す様に、駆動用ローラ49の回転軸52に挿通されるギア62、ローラ支持板48に取り付けられる中間ギア63、64、65、及びこれらのギアと回転軸駆動用ギア75の間に設けられるとともに、ローラ支持板48に取り付けられる減速用ギアカバー66とから構成されている。
【0033】
又、図3、図4に示す様に、回転軸駆動用ギア75は、回転軸52が挿通された軸受57、及びギア62を外部から覆う様に、回転軸52の端部に嵌着されている。
【0034】
又、図5に示す様に、ローラ支持板48に形成された穴部55の端部には、テーパ67が形成されている。これは、後述のごとく、穴部55に取り付けられた軸受57が回転するため、ローラ支持板48に形成された穴部55の端部によって軸受57が摩耗するのを防止するために形成されたものである。
【0035】
従動用ローラ51には回転軸53が挿通しており、図3〜図5に示す様に、ローラ支持機構を構成するローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けられた軸受59に当該回転軸53は挿通され、従動用ローラ51はローラ支持板48に回転可能に支持されている。又、当該従動用ローラ51は、駆動用ローラ49に圧接されており、駆動用ローラ49の回転に伴って、従動回転する。
【0036】
尚、図2〜図4に示す様に、ローラ支持板48、及び軸受57には、軸受57の回転履歴を判断するための指標58、60が設けられているが、これらの指標に関しては、以下に詳しく説明する。
【0037】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転について説明する。図6〜図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【0038】
前述のごとく、当該ローラ支持機構は、駆動機構により、駆動用ローラ49が有する回転軸52に対して、モータ等の駆動源から駆動力が伝達され、回転軸52は所定の方向(図6においては、矢印68の方向)に一定の速度で駆動回転する。
【0039】
この際、従動用ローラ51は駆動用ローラ49に圧接した状態で回転するため、駆動用ローラ49に従動用ローラ51側から一定の荷重がかかる。その結果、図6に示す様に、駆動用ローラ51に設けられるとともに、軸受57に挿通された回転軸52にも図中の矢印69の方向に荷重がかかり、軸受57に対して回転軸52が圧接した状態で片当たりする。
【0040】
そして、回転軸52は、軸受57に片当たりした状態で回転するため、図6に示す様に、軸受57において圧接方向に摩耗70が生じてくる。この際、軸受57がローラ支持板48に固定された状態で装着されている場合は、上記圧接方向は変わらないため、片当たり部分における摩耗70が局所的に促進され、最終的に偏摩耗が生じてしまうが、本実施形態においては、軸受57はローラ支持板48に対して回転可能となる様に取り付けられている。
【0041】
即ち、軸受57は、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、所定の方向(図6においては、矢印71の方向)に一定の速度で回転する。その結果、回転軸52の圧接方向69における、軸受57の片当たり部分が変化(即ち、回転軸52により荷重が加わる面が変化)するため、図6において摩耗70が生じていた軸受57の片当たり部分は、回転軸52との圧接状態が解除される。従って、当該片当たり部分における摩耗の局所的な促進を回避することが可能となる。
【0042】
図7は、図6に示した状態から、軸受57が矢印71の方向に所定量回転した状態を示すものであるが、軸受57の回転により、回転軸52との圧接方向69における軸受57の新たな片当たり部分が摩耗するため、軸受57の摩耗領域は、図7に示す70aの様に、軸受57の内周面57aに沿って均一に拡がってゆく。
【0043】
そして、図7に示した状態から、軸受57が矢印72の方向に所定量回転し、軸受57が、図6に示した状態から一回転すると、軸受57の摩耗領域は、図8に示す70bの様に、最終的に軸受57の内周面57aに沿って均一となる。従って、軸受57における偏摩耗を容易に回避することが可能となる。
【0044】
又、軸受57が一定の摩耗限界レベルに達した時点で、軸受57の交換が必要になる。従って、当該軸受57の交換時期を判断する必要があるが、本実施形態においては、ローラ支持板48、及び軸受57に指標58、60を設け、当該指標58、60によって、軸受57の回転履歴、及び交換時期を容易かつ的確に判断することができる。
【0045】
即ち、図6〜図8に示す様に、ローラ支持板48側には、指標58が設けられており、軸受57側には、指標60が設けられている。図6に示す状態においては、軸受57は回転していないため、2つの指標58、60は、互いに向き合った状態にある。図6に示した状態から、軸受57が矢印71の方向に所定量回転すると、図7に示す様に、軸受57の回転に伴って、指標60も回転する。そして、図7に示した状態から、軸受57が矢印72の方向に所定量回転し、軸受57が、図6に示した状態から一回転すると、図8に示す様に、2つの指標58、60は、再び互いに向き合った状態となる。
【0046】
この様に、指標60が軸受57に伴って回転するため、当該指標58、60によって、軸受57の回転履歴、即ち、軸受57の摩耗レベルを判断することが可能になる。従って、本実施形態においては、例えば、上記指標60が一回転し、図6の状態から図8の状態になった時点で、軸受57が一定の摩耗限界レベルに達したと判断し、軸受57を交換することが可能になる。
【0047】
尚、本実施形態においては、軸受57の回転数は、例えば、画像形成装置の起動時に軸受57を回転させ、かつ、その回転角度を微少(例えば、軸受57の回転方向に1°)とし、回転軸52の回転数に比し、極めて少ない構成とする。この軸受57の回転数(又は、回転角度)は、回転軸52による軸受57の摩耗量を考慮して適宜決定することができる。
【0048】
又、軸受57の回転力は、回転軸52の回転により付与される構成としても良く、モータ等の駆動源を有する駆動機構を別途設け、当該駆動源から軸受57に駆動力を伝達し、軸受57を一定の速度で駆動回転させる構成としても良い。
【0049】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて各部の寸法、材質、構造、形状等を適宜変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0050】
例えば、上記実施形態においては、図5に示す様に、駆動用ローラ49の回転軸52をローラ支持板48に形成された穴部55に取り付けられた軸受57に挿通し、従動用ローラ51の回転軸53をローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けられた軸受59に挿通する構成としたが、図9に示す様に、軸受59の代わりに軸受57をローラ支持板48に形成された穴部56に取り付けて、従動用ローラ51の回転軸53も、回転軸52と同様に軸受57に挿通する構成としても良い。
【0051】
この場合、図10に示す様に、回転軸53が挿通された軸受57は、上述の回転軸52が挿通された軸受57と同様に、ローラ支持板48に取り付けられた状態で、所定の方向(図10の矢印方向)に一定の速度で回転するとともに、当該軸受57の回転履歴を判断するための指標60が設けられている。従って、回転軸53の回転に伴う軸受57の偏摩耗を効果的に防止することができるとともに、回転軸53に挿通された軸受57の回転履歴、及び交換時期を容易かつ的確に判断することができる。
【0052】
尚、穴部56に取り付けられた軸受57は回転するため、ローラ支持板48により穴部56に取り付けられた軸受57が穴部56の端部によって摩耗するのを防止するために、ローラ支持板48に形成された穴部56の端部には、上述の穴部55と同様に、テーパ67が形成されている(図9参照)。又、その他の構成については、上記実施形態と同様であるので、ここでは同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
又、上記実施形態においては、画像形成装置として複写機を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ファクシミリやプリンタ等の他の画像形成装置についても適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明した様に、本発明によれば、回転軸が挿通された軸受がローラ支持板に対して回転可能となる様に取り付けられているため、回転軸の圧接方向における軸受の片当たり部分が変化する。従って、軸受の摩耗領域が、軸受の内周面に沿って均一に拡がるため、軸受の内周面における局所的な摩耗を回避することが可能となり、結果として、軸受の偏摩耗を容易かつ効果的にに防止することができるとともに、軸受の寿命を延ばすことが可能となる。
【0055】
又、本発明によれば、ローラ支持板と軸受に指標を設け、かつ、軸受側に設けた指標は、軸受と一体となって回転するため、これらの指標により軸受の回転履歴、即ち、軸受の摩耗レベルを判断することが可能になる。従って、工具等を用いて部品を取り外すという面倒な作業を行うことなく、軸受の交換時期を容易かつ的確に判断することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図3】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図4】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す斜視図である。
【図5】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構を概略的に示す断面図である。
【図6】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図7】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図8】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のローラ支持機構における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図9】は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるローラ支持機構の変形例を概略的に示す断面図である。
【図10】は、図9に示すローラ支持機構の変形例における軸受の回転を説明するための概略的な側面図である。
【図11】は、従来の画像形成装置における軸受の偏摩耗を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 給紙カセット
4 給紙ユニット
5 帯電ユニット
6 現像ユニット
7 転写ユニット
8 クリーニングユニット
9 定着ユニット
48 ローラ支持板
49 駆動用ローラ
51 従動用ローラ
52、53 回転軸
55、56 穴部
57、59 軸受
58、60 指標
67 テーパ
Claims (7)
- 回転駆動する第1のローラと、前記第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられるとともに、前記第1のローラが有する軸が挿通される軸受からなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、
前記軸受を、前記支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記軸受には、前記軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記軸受の回転数は、前記軸の回転数に比し少ないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置の起動時に、前記軸受を微少回転させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記軸受の回転力は、前記軸の回転により付与されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 回転駆動する第1のローラと、前記第1のローラに圧接され従動回転する第2のローラとからなるローラ対を支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられるとともに、前記第1のローラが有する軸が挿通される第1の軸受と、前記支持部材に取り付けられるとともに、前記第2のローラが有する軸が挿通される第2の軸受とからなるローラ支持機構を有する画像形成装置において、
前記第1、及び第2の軸受を、前記支持部材に取り付けた状態で回転させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1、及び第2の軸受には、前記第1、及び第2の軸受の回転履歴を判断するための指標が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
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JP2011021637A (ja) * | 2009-07-14 | 2011-02-03 | Kyocera Mita Corp | 滑り軸受、該滑り軸受を組み込んだ定着ユニット、該定着ユニットを組み込んだ画像形成装置及び滑り軸受を組み込んだシート材搬送ユニット |
JP2013025146A (ja) * | 2011-07-22 | 2013-02-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 定着装置および画像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023433A patent/JP2004233746A/ja active Pending
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JP2011021637A (ja) * | 2009-07-14 | 2011-02-03 | Kyocera Mita Corp | 滑り軸受、該滑り軸受を組み込んだ定着ユニット、該定着ユニットを組み込んだ画像形成装置及び滑り軸受を組み込んだシート材搬送ユニット |
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