JP2004232067A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004232067A
JP2004232067A JP2003024692A JP2003024692A JP2004232067A JP 2004232067 A JP2004232067 A JP 2004232067A JP 2003024692 A JP2003024692 A JP 2003024692A JP 2003024692 A JP2003024692 A JP 2003024692A JP 2004232067 A JP2004232067 A JP 2004232067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
film forming
thin film
feed
take
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003024692A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Funo
布野  秀和
Takashi Yoshida
吉田  隆
Masayoshi Uno
正義 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Holdings Ltd filed Critical Fuji Electric Holdings Ltd
Priority to JP2003024692A priority Critical patent/JP2004232067A/ja
Publication of JP2004232067A publication Critical patent/JP2004232067A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】フィルム基板およびその上に形成された膜に皺等のダメージを発生させることのない薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】回転駆動する送りロール4 から巻き取りロール5 に渡って連続して搬送される可撓性基板10が、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロール18の上方に設置されたセンターロール19を介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロール30を介し巻き取り側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンローおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる薄膜形成装置において、前記送りロール4および巻き取りロール5が、前記可撓性基板に与える張力を制御しているようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜太陽電池製造などのために、可撓性基板上に光電変換層や電極層等を形成する薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
可撓性基板として、例えば厚さ10μmから100μmの高分子材料フィルムを用い、非結晶シリコン薄膜などから形成された光電変換層を用いた薄膜太陽電池は、高い量産性が得られることから、低コスト太陽電池として期待されている。この種の太陽電池は通常、高い変換効率を得るために反射率の高いAgやAlの層が電極層として基板上に形成される。
さらなる高効率化技術として、テクスチャー化、すなわち電極層表面に高さ0.05〜0.5μm程度の凸凹を形成し、光を太陽電池内部で散乱させることが考案されている。このテクスチャー化の方法としては、Agを約300〜400℃の基板上に凝集させる方法や、Alを約250〜350℃の基板凝集させた凸凹層上にさらに200℃程度でAg反射膜を形成する方法が挙げられる。いずれの場合もテクスチャー化には300℃程度に最適値があり、温度が低すぎても高すぎても太陽電池の特性を低下させることにつながる。特に、可撓性基板としてポリイミドのような耐熱性プラスチックフィルムを、用いた場合、約300℃の臨界温度以上で急激な熱収縮が発生することから、テクスチャー化電極形成時には臨界温度付近でこれを超えない温度領域に±10℃程度に保持する必要があり、非常に精密な基板温度制御が要求される。
【0003】
可撓性基板上に電極を形成する装置には次に示すように、フィルム基板を複数の成膜室を一直線的に通すものや、キャンロール上で成膜するものがある。
図3は従来の水平搬送の薄膜形成装置であり、(a)は搬送方向に沿っての縦断面図、(b)は搬送方向に垂直な断面図である。送り室1、第一成膜室21、第二成膜室22、第三成膜室23および巻き取り室3から構成されている。送り室1にはフィルム巻き出しのための送りロール4、巻き取り室3には巻き取りロール5がそれぞれ水平に設置され、さらにガイドロール6が双方の部屋に水平に設置されている。各成膜室21、22、23には、マグネトロンスパッタリングのために、フィルム加熱用のヒータ9、カソード7および環状のアノード8が設置されている。カソード7はターゲット材料71、バッキングプレート72および電気的には接触していないマグネット73により構成され、直流あるいは高周波の電圧を印加することによりマグネトロンスパッタが行われ、それぞれモータ11で駆動される送りロール4から巻き取りロール5へ基板面を水平にして搬送し、フィルム基板10上に成膜される。
【0004】
図4は従来の他の水平搬送の薄膜形成装置の搬送方向に沿っての縦断面図である。この薄膜形成装置は、図3に示した薄膜形成装置における回転駆動される送りロール4と巻き取りロール5との間に基板の搬送速度に同期して回転駆動され、基板に接触する搬送ロール14、補助ロール15を備えた装置である。
図5はキャンロール方式の薄膜形成装置の搬送方向に沿っての縦断面図である。送りロール4から巻き取りロール5へフィルム基板10がキャンロール12の表面に接しながら搬送される。そして、キャンロール12に対向する3組のカソード7およびアノード8のそれぞれの間に電圧印加してスパッタが行われる。
【0005】
また、可撓性基板を鉛直方向に搬送し、薄膜形成装置の床占有面積を低減することも知られている。ここでは、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロールの上方に設置されたセンターロールを介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロールを介し巻き取り側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンロールおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開平7−38378号公報(第3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6は一定温度250℃に保持したフィルム温度の搬送時に加える張力とフィルム幅の変化の関係を示すグラフである。フィルムの材質はポリイミドであり、フィルム幅の値は508mm、厚さ50μmである。搬送するフィルム基板上に200℃以上でAgやAlを形成した場合、張力が19.6Nに達すると、フィルムの幅方向の収縮率が0.2に達する。張力、収縮量およびダメ−ジと変換効率との関係を表1に示す。フィルム基板の搬送方向にウエーブ状の皺が生ずるというダメージが発生し、変換効率低下の原因となることがわかる。
【0008】
【表1】
Figure 2004232067
また、張力16.5N以下でAgやAlをフィルム基板上に形成する場合も図3に示すように複数の成膜室21、22、23を通して搬送するための搬送ガイドロール6が送り室1および巻き取り室3に設置されているだけであれば、フィルム基板10の自重により、鎖線で示すように基板が弧を描いた状態になる。このことによりフィルム基板10が成膜室の開口部分に擦れたり、フィルム基板幅方向において膜が不均一になることが起きる。また、図4に示すように各成膜室間に基板搬送速度に同期して回転駆動され、基板に接触する搬送ロール14、補助ロール15を備えた場合においても、フィルム基板10を保持するロールが多くなることにより、搬送ロール14、補助ロール15の機構部の回転抵抗により低張力化が難しくなる。また、搬送系の制御が複雑なため、装置のコストアップにも繋がる。
【0009】
また、図3、図4に示した薄膜形成装置では、フィルム基板の幅が広くなった場合には装置の設置面積が広くなる問題点もある。
また、成膜室では成膜を進めていくと表面に生成物が堆積し、定期的な洗浄あるいは部品交換等のメンテナンス作業を必要とする。このようなメンテナンス作業のためにはカソード7部分を装置外へ引き出す機構と、ヒータ9とともに装置上部を開放する機構が必要となり、装置価格は上昇する。
一方、図5に示した薄膜形成装置を用いる場合、フィルム基板10が熱容量の大きなキャンロール12に接触しているため、フィルム基板10の温度分布が良く、フィルム基板にダメージが発生しにくい。しかしながら、装置が大型になり装置コストがアップする。その上、ターゲット7の交換や、キャンロール12に付着したAg、Al膜の剥離等のメンテナンスが困難であり、また、基板温度が一つのキャンロール12で限定されるため、異なる成膜温度で多層膜を形成することができない等の問題点がある。
【0010】
従来の技術において説明した、成膜室を鉛直方向に配列し、可撓性基板を鉛直方向に搬送する薄膜形成装置は設置面積の問題を解決している。しかしながら、可撓性基板にかかる張力による伸びや、各成膜室
のメンテナンス上の問題に対しては配慮されていない。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、フィルム基板およびその上に形成された膜に皺等のダメージを発生させることのない、また成膜室
のメンテナンスを容易に行うことができる薄膜形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、回転駆動する送りロールから巻き取りロールに渡って連続して搬送される可撓性基板が、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロールの上方に設置されたセンターロールを介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロールを介し巻き取りロール側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンロールおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる薄膜形成装置において、前記送りロールおよび巻き取りロールが、前記可撓性基板に与える張力を制御しているようにする。
【0012】
前記送りロールおよび巻き取りロールの張力の制御は、前記巻き取りロールの直前に設置された張力検出器の検出張力と所定張力との差を巻き取りモータトルク制御装置および送りモータトルク制御装置がそれぞれ演算し、巻き取りモータおよび送りモータを制御することによってなされると良い。
前記センターロールは搬送速度に同期して自動回転すると良い。
上記のいずれかの場合において、前記センターロールに加熱機構もしくは冷却機構が備えられていると良い。
上記のいずれかの場合において、前記各成膜室の外壁には、閉時には大気と成膜室内部を遮断し、開時には大気と成膜室内部とが同一となる開閉扉が取り付けられており、開閉扉には放電電極が取り付けられ、鉛直面内で対向する前記可撓性基板の間に加熱ヒータが設置されていると良い。
【0013】
上記のいずれかの場合において、前記巻き取りロールから送りロールへ前記可撓性基板が逆転搬送できると良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、回転駆動する送りロールから巻き取りロールに渡って連続した可撓性基板を搬送される可撓性基板が、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロールの上方に設置されたセンターロールを介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロールを介し巻き取り側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンローおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる薄膜形成装置において、センターロール、送り側ターンロールおよび巻き取り側ターンロールの1以上のロールが、前記可撓性基板に与える張力を、皺が生じないように低く制御できるようにしたため、皺に起因する変換効率の低下は発生しなくなった。
【0015】
また、センターロールに加熱機構もしくは冷却機構を持たせたので、加熱の場合は、センターロールに加熱されたフィルム基板が接触することで急冷却されるのを防ぎ、保温して次の放電電極に送り込む。冷却の場合は、放電電極の熱によりフィルム基板が300℃以上の臨界温度にならないように冷却して熱収縮により皺が発生するのを防止する。また、センターロールに加熱機構、冷却機構を設けるとロールの回転抵抗が増大するが、搬送速度と同期して駆動する駆動機構を備えているため、低張力搬送を維持することができる。
複数の放電電極を成膜室の開閉扉に備え、鉛直面内で対向する可撓性基板の間に加熱ヒータを設置したことにより、ヒンジを介して真空容器に固定された開閉扉を手動で回転させて、重量物であるカソード部分を外部へ取り出すことが可能となり、大掛かりなメンテナンス機構が不要になり、更なる装置コストの低減と、メンテナンス作業効率も向上する。
【0016】
巻き取りロールから送りロールへ可撓性基板が逆転搬送できるようにしたため、次のような利点が得られた。大気中に放置された可撓性基板上には水分が吸着しており、これを除去するため、容器内が真空状態で予め加熱ヒータを昇温し、送りロールから巻き取りロールへ可撓性基板を搬送して水分の除去処理を行い、その後、巻き取りロールから逆転して成膜しながら送りロールに巻き取ることで、膜の欠陥の原因となる水分除去と成膜が連続して効率よくできる。
可撓性基板としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェキレンサルファド、バラ系アラミド、ポリエーテルケントあるいはフッ素樹脂などの高分子プラスチックフィルムを用いる。成膜法としては、スパッタリング、真空蒸着、プラズマCVD、MOCVDなどを実施することができる。
【0017】
送りロールから巻き取りロールまでの距離を長くすることができるので、複数の成膜室を連結することも容易であり、異なる種類の成膜法により多層膜を形成することも可能である。成膜室内を真空にするには、クライオポンプあるいはターボ分子ポンプなどを用いる。ターンロールの温度制御はロール内に空気、水あるいは油を通して冷却あるいは加熱することにより行う。基板の加熱手段としては、抵抗加熱あるいはランプ加熱を用いる。抵抗加熱の場合、シース型ヒータをアルミニウム中に鋳込んだアルミニウム鋳込ヒータを用いることができる。
以下、図に基づいて本発明の実施例について説明する。
実施例1
図1は本発明に係る薄膜形成装置の縦断面図である。
【0018】
基材搬送室31、および第一成膜室21、第二成膜室22、第三成膜室23、およびターン室32、および第四成膜室24、第五成膜室25、第六成膜室26から構成されている。
基材搬送室31にはフィルム基板10の巻き出しのための送りロール4、巻き取りのための巻き取りロール5が設置され、それぞれ送りモータ38、巻き取りモータ34で駆動される。また、基材搬送室31には送りロール4側に繰り出しモータ33で駆動する送り側ターンロール18と保持ロール17、巻き取りロール5側には巻き取り側ターンロール30が設置されている。
【0019】
さらにターン室32には冷却機構および加熱機構を備えたセンターロール19が設置されている。
フィルム基板10は送りロール4から、送り側ターンロール18および保持ロール17を介して鉛直上方に搬送され、センターロール19を介して鉛直下方に方向を180°転換し、巻き取り側ターンロール30を介して巻き取りロール5に搬送される。センターロール19は送り側ターンロール18を駆動する繰り出しモータ38の回転速度に同期する回転速度をもつ従回転駆動モータ13により駆動されて回転するので、9.8〜16.5Nの範囲が好ましく低張力で搬送してもフィルム基板10とセンターロール19との間にスリップは生じない。張力は低いほうが好ましいが、搬送ロールのメカニカルロスにより9.8Nが限度である。16.5Nは表1および図6より判るようにダメージや効率の限界である。
【0020】
搬送時のフィルム基板10の張力制御は次のように行う。巻き取りモータトルク制御装置44、送りモータトルク制御装置48に所定の張力設定値を予め入力しておく。支点軸40にアーム41を介して回転保持された巻き取り側ターンロール30にフィルム基板10を抱かせて、巻き取り側ターンロール30に加わる荷重を、例えば、板ばね(張力検出器39に向いている矢印)の撓みを高精度の差動トランスで検出するような張力検出器39で張力を測定する。張力検出器39は測定した張力を巻き取りモータトルク制御装置44、送りモータトルク制御装置48にフィードバックする。巻き取りモータトルク制御装置44、送りモータトルク制御装置48は張力設定値と比較演算して、フィルム基板10の巻き径が変化しても一定したトルク差となる様、また送りロール4から巻き取りロール5へフィルム基板10を搬送する場合には巻き取りロール側の発生トルクが大きくなる様に巻き取りモータ34及び送りモータ38の出力トルクを制御する。
【0021】
また、搬送速度の制御は送り側ターンロール18を駆動する繰り出しモータ33の回転速度を制御し、送り側ターンロール18と弾力性および耐熱性のある、例えばバイトンゴム製の、保持ロール17とでフィルム基板10を挟んで保持し、巻き取りロール5へ送り出す。このようなフィルム基板搬送機構を各成膜室の直下に配置し、搬送パスを極力少なくすることでメカニカルロスを低減でき、低張力での搬送が可能となる。
一方、フィルム基板10の加熱のために、カソード7およびアノード8とフィルム基板10を挟んで対向するヒータ9を各成膜室21、22、23、24、25、26に設置し、アルミ鋳込みヒータに埋め込まれた熱電対によりフィードバックし、温度コントロールをする。
【0022】
その他に、各成膜室21、22、23、24、25、26でマグネトロンスパッタリングを行うためにカソード7、リング状のアノード8が設置されている。カソード7は、ターゲット材71、バッキングプレート72と電気的には接触していないマグネット73により構成される。また、ターン室32にはポンプ16が接続されている。
本装置の送りロール4にフィルム基板10をセットし、ポンプ16により装置内部を10−2〜10−5Paに排気し、アルミニウム鋳込みヒータをあらかじめ250から350℃に加熱した。次に、不活性ガスとしてArガスを導入し、装置内部の圧力を圧力コントローラにより10 〜10−1Paに制御する。そしてフィルム基板10を8×10−3〜6×10−2m/sの速度で搬送し、各ヒータ9とセンターロール19による冷却あるいは加熱と併せて基板温度を制御しながらカソード7に直流電圧を印加してAgを成膜したところ、フィルム基板10にも電極膜にもダメージは生じなかった。複数の成膜室は例えばZnO膜上のAL膜、Ag膜の積層、あるいはAg膜のみの複数回に分けての成膜に利用することができる。
【0023】
図2は本発明に係る薄膜形成装置の水平断面図である。カソード7およびアノード8は成膜室の真空容器とOリング35で真空封じをした開閉扉36に設置し、開閉扉36は回転ヒンジ37を介して成膜室の壁面に固定されている。開閉扉36を鉛直方向の軸の回転ヒンジ37により、一点鎖線で示したよう上下動のない開閉が可能としてある。そのため、バッキングプレート72上のターゲット材71や、アノード8の防着板交換等のメンテナンスをする際に、重量物であるカソード7、アノード8全体を比較的容易な操作力で引き出すことができ、メンテナンス作業が容易になった。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、回転駆動する送りロールから巻き取りロールに渡って連続して搬送される可撓性基板が、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロールの上方に設置されたセンターロールを介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロールを介し巻き取りロール側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンロールおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる薄膜形成装置において、前記送りロールおよび巻き取りロールが、前記可撓性基板に与える張力を制御しているようにするようにしたため、可撓性基板に過度の張力が懸からず、可撓性基板に皺などのダメージが発生しないようになる。
【0025】
また、センターロールに加熱機構もしくは冷却機構を持たせたので、加熱の場合は、フィルム基板が接触することで急冷却されるのを防ぎ、冷却の場合は、放電電極の熱によりフィルム基板が300℃以上の臨界温度にならないように冷却して熱収縮により皺が発生するのを防止する。
複数の放電電極を成膜室の開閉扉に備え、鉛直面内で対向する可撓性基板の間に加熱ヒータを設置したことにより、ヒンジを介して真空容器に固定された開閉扉を手動で回転させて、重量物であるカソード部分を外部へ取り出すことが可能となり、大掛かりなメンテナンス機構が不要になり、更なる装置コストの低減と、メンテナンス作業効率も向上する。
【0026】
このような薄膜形成装置を用いて、フィルム基板を用いた薄膜太陽電池を効率よく生産できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜形成装置の縦断面図である。
【図2】本発明に係る薄膜形成装置の水平断面図である。
【図3】従来の水平搬送の薄膜形成装置であり、(a)は搬送方向に沿っての縦断面図、(b)は搬送方向に垂直な断面図である。
【図4】従来の他の水平搬送の薄膜形成装置の搬送方向に沿っての縦断面図である。
【図5】キャンロール方式の薄膜形成装置の搬送方向に沿っての縦断面図である。
【図6】一定温度250℃に保持したフィルム温度の搬送時に加える張力とフィルム幅の変化の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 送り室
21 第一成膜室
22 第二成膜室
23 第三成膜室
24 第四成膜室
25 第五成膜室
26 第六成膜室
33 巻き取り室
4 送りロール
5 巻き取りロール
6 ガイドロール
7 カソード
71 ターゲット材料
72 バッキングプレート
73 マグネット
8 アノード
9 ヒータ
10 フィルム基板
11 主回転駆動モータ
12 キャンロール
13 従回転駆動モータ
14 搬送ガイドロール
15 補助ロール
16 ポンプ
17 保持ロール
18 送り側ターンロール
19 センターロール
30 巻き取り側ターンロール
31 基材搬送室
32 ターン室
33 繰り出しモータ
34 巻き取りモータ
35 Oリング
36 開閉扉
37 回転ヒンジ
38 送りモータ
39 張力検出器
40 支点軸
41 アーム
44 巻き取りモータトルク制御装置
48 巻き取りモータトルク制御装置

Claims (6)

  1. 回転駆動する送りロールから巻き取りロールに渡って連続して搬送される可撓性基板が、送り側ターンロールを介し鉛直上方に方向転換され、送り側ターンロールの上方に設置されたセンターロールを介して鉛直下方に向けて方向転換され、次いで巻き取り側ターンロールを介し巻き取りロール側に方向転換されるように搬送され、可撓性基板がセンターロールと送り側ターンロールおよび巻き取り側ターンロール間で鉛直面内に保持されている時に、可撓性基板を内部に収める成膜室内で所定の薄膜形成が行われる薄膜形成装置において、前記送りロールおよび巻き取りロールが、前記可撓性基板に与える張力を制御していることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 前記送りロールおよび巻き取りロールの張力の制御は、前記巻き取りロールの直前に設置された張力検出器の検出張力と所定張力との差を巻き取りモータトルク制御装置および送りモータトルク制御装置がそれぞれ演算し、巻き取りモータおよび送りモータを制御することによってなされることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 前記センターロールに加熱機構もしくは冷却機構が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成装置。
  4. 前記センターロールは搬送速度に同期して自動回転することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  5. 前記各成膜室の外壁には、閉時には大気と成膜室内部を遮断し、開時には大気と成膜室内部とが同一となる開閉扉が取り付けられており、開閉扉には放電電極が取り付けられ、鉛直面内で対向する前記可撓性基板の間に加熱ヒータが設置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  6. 巻き取りロールから送りロールへ可撓性基板が逆転搬送できることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の薄膜形成装置。
JP2003024692A 2003-01-31 2003-01-31 薄膜形成装置 Pending JP2004232067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003024692A JP2004232067A (ja) 2003-01-31 2003-01-31 薄膜形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003024692A JP2004232067A (ja) 2003-01-31 2003-01-31 薄膜形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004232067A true JP2004232067A (ja) 2004-08-19

Family

ID=32953157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003024692A Pending JP2004232067A (ja) 2003-01-31 2003-01-31 薄膜形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004232067A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183070A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Fuji Electric Holdings Co Ltd 薄膜形成装置
WO2007065305A1 (fr) * 2005-12-09 2007-06-14 Jianzhong Yuan Procede de fabrication d'une cellule solaire
WO2007138837A1 (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Konica Minolta Holdings, Inc. ガスバリア性樹脂基材の製造方法及びガスバリア性樹脂基材の製造装置
WO2011016471A1 (ja) * 2009-08-06 2011-02-10 富士電機ホールディングス株式会社 薄膜積層体の製造装置
JP2013147701A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法
JP2015227488A (ja) * 2014-05-31 2015-12-17 国立大学法人山梨大学 縦型成膜装置
JP2019143233A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 株式会社プラズマイオンアシスト プラズマ処理装置
CN111501017A (zh) * 2020-04-27 2020-08-07 深圳市原速光电科技有限公司 原子层沉积方法、装置及计算机可读存储介质

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4591080B2 (ja) * 2004-12-27 2010-12-01 富士電機システムズ株式会社 薄膜形成装置
JP2006183070A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Fuji Electric Holdings Co Ltd 薄膜形成装置
WO2007065305A1 (fr) * 2005-12-09 2007-06-14 Jianzhong Yuan Procede de fabrication d'une cellule solaire
JP5093107B2 (ja) * 2006-05-25 2012-12-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 ガスバリア性樹脂基材の製造方法及びガスバリア性樹脂基材の製造装置
WO2007138837A1 (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Konica Minolta Holdings, Inc. ガスバリア性樹脂基材の製造方法及びガスバリア性樹脂基材の製造装置
WO2011016471A1 (ja) * 2009-08-06 2011-02-10 富士電機ホールディングス株式会社 薄膜積層体の製造装置
CN102471881A (zh) * 2009-08-06 2012-05-23 富士电机株式会社 制造薄膜层叠片的方法
JPWO2011016471A1 (ja) * 2009-08-06 2013-01-10 富士電機株式会社 薄膜積層体の製造装置
JP2013147701A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法
JP2015227488A (ja) * 2014-05-31 2015-12-17 国立大学法人山梨大学 縦型成膜装置
JP2019143233A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 株式会社プラズマイオンアシスト プラズマ処理装置
JP7181587B2 (ja) 2018-02-16 2022-12-01 株式会社プラズマイオンアシスト プラズマ処理装置
CN111501017A (zh) * 2020-04-27 2020-08-07 深圳市原速光电科技有限公司 原子层沉积方法、装置及计算机可读存储介质
CN111501017B (zh) * 2020-04-27 2022-02-01 深圳市原速光电科技有限公司 原子层沉积方法、装置及计算机可读存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5090911B2 (ja) 断続的コンベヤシステムを有するコータ
JP5081712B2 (ja) 成膜装置
JP2020125544A (ja) 基板上に被膜を被覆する装置及び堆積装置の2つの堆積源間にガス分離を提供する方法
JP6385960B2 (ja) 共通の堆積プラットフォーム、処理ステーション、およびその動作方法
US20100272550A1 (en) Substrate holding mechanism, substrate delivering/receiving mechanism, and substrate processing apparatus
US20120295028A1 (en) Thin-film formation apparatus system and thin-film formation method
JPH0250962A (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP4669017B2 (ja) 成膜装置、ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法
JP6246961B2 (ja) 成膜装置
JP2016514198A5 (ja)
EP3414359A2 (en) Vacuum processing system and methods therefor
JP2004232067A (ja) 薄膜形成装置
JP2013049876A (ja) 長尺ガラスフィルムの処理方法および処理装置
JPH11236669A (ja) 薄膜形成方法および薄膜形成装置
JP5192719B2 (ja) 加熱装置および基板処理装置
US20200370166A1 (en) Film formation device for cutting tool provided with coating film, and film formation method for cutting tool provided with coating film
JP5562723B2 (ja) 成膜方法、成膜装置、およびガスバリアフィルムの製造方法
JP4591080B2 (ja) 薄膜形成装置
WO2009157228A1 (ja) スパッタリング装置、スパッタリング方法及び発光素子の製造方法
JP4580636B2 (ja) 成膜装置および成膜方法
JPH09176855A (ja) 薄膜形成装置
JP2008202146A (ja) 縦型化学気相成長装置及び該装置を用いた成膜方法
JP2854478B2 (ja) 連続式スパッタリング装置
JP2902944B2 (ja) 薄膜光電変換素子の製造装置
JP2007077478A (ja) 成膜方法及び成膜装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20060703

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20060704

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070925

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080205

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02