JP2004231892A - 水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の含有でもインキ組成に悪影響を及ぼすことなく、長期間保管後でも、黴の発生や微生物の繁殖による腐敗が生じることがない水性インキ組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも着色剤と、水と、ピリジン系防黴防腐剤とを含有することを特徴とする水性インキ組成物。
ピリジン系防黴防腐剤としては、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主溶剤として水を用いた水性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、筆記具用水性インキ組成物としては、着色剤と、水とを少なくとも含むものであり、サインペンやボールペン等に用いられている。
【0003】
ところで、水性インキ組成物は、主要剤が水であるため、経時的に黴が発生したり、微生物が繁殖してインキが腐敗したりする欠点を有しているので、抗菌性物質、即ち、防黴防腐剤の使用が不可欠である。
【0004】
近年、筆記具用の水性インキ組成物も性能向上のため、使用材料が多様化しており、粘度を上昇させる目的で天然高分子を添加したり、ペン先での乾燥を防止するために、多糖類構造のものを添加したりすることが多くなってきている。
しかしながら、これらの多糖類構造のものを含有する水性インキ組成物では、結果として微生物が繁殖するのに有利な条件となっていることが多く、そのため、防黴防腐剤の少量の添加量においては、充分な効果が発揮できないなどの課題を生じている。
【0005】
一方、防黴防腐剤として、例えば、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどを水性インキ組成物に用いることは知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−48929号公報(請求項6、実施例等)
【特許文献2】
特開平11−43628号公報(請求項1、実施例等)
【0007】
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載されるイソチアゾリン化合物では、長期保管した場合等にインキ組成に悪影響を及ぼすことがあったり、インキ組成中の油性成分等に経時的に吸着を起こしたりしやすく、よって充分な防黴防腐性を発揮しない場合があったりするという課題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、水性インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、長期間保管後でも、黴の発生や微生物の繁殖による腐敗が生じることがない水性インキ組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について鋭意検討した結果、着色剤と、水とと、特定の成分とを少なくとも含有することにより、上記目的の水性インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、黴の発生や微生物の繁殖を防止することができる水性インキ組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)に存する。
(1) 少なくとも着色剤と、水と、ピリジン系防黴防腐剤とを含有することを特徴とする水性インキ組成物。
(2) ピリジン系防黴防腐剤が、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸から選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の水性インキ組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、更に詳細に説明する。
本発明の水性インキ組成物は、少なくとも着色剤と、水と、ピリジン系防黴防腐剤とを含有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明において用いられる着色剤としては、顔料や染料などが挙げられ、主溶剤となる水(精製水、イオン交換水、純水、海洋深層水等)に溶解若しくは分散する全ての染料や、酸化チタン、並びに、従来公知の無機系及び有機系顔料、樹脂エマルションを染料で着色した疑似顔料、白色系プラスチック顔料、顔料や染料を含有するプラスチック顔料の全てが使用可能である。
具体的には、染料としては、エオシン、プロキシン、ウオターイエロー#6−C、アシッドレッド、ウォタープルー#105、ブリリアントブルーFCF、ニグロシンNB等の酸性染料や、ダイレクトブラック154、ダイレクトスカイブルー5B、バイオレットBB等の直接染料や、ローダミン、メチルバイオレット等の塩基性染料を挙げることができる。
また、無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉などが挙げられ、有機系顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。
【0012】
具体的には、カーボンブラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料や、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー17、C.I.ピグメントブルー27、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー34、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー167、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット50、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0013】
顔料や染料を含有するプラスチック顔料としては、特にその製法に関しては限定されず、乳化重合や分散重合、懸濁重合等の重合造粒法により製造されるものや、スプレードライ法や液中硬化法、相分離法等の分散造粒法から製造されるもの、機械的な分散によって得られるものの全てが使用可能である。
これらの着色剤は、単独(1種)で、または、2種以上を混合して用いることができる。
この着色剤の含有量は、インキの描線濃度により適宜増減するが、インキ組成物全量に対して、0.1〜40重量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、1.0〜30%とすることが望ましい。
【0014】
本発明に用いるピリジン系防黴防腐剤は、水性インキ系に優れた防黴防腐効果を発揮せしめるために用いるものである。
本発明に用いるピリジン系防黴防腐剤としては、本発明の効果を発揮せしめるものであれば、ピリジン系の防黴防腐剤の範疇に属するものであれば、特に限定されないが、好ましくは、溶解性の点、並びに、インキ組成に悪影響を及ぼすことがなく、水性インキに少量含有するだけで、充分な防黴防腐性を示す点から、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸(以下、これらの成分を4成分という場合がある)から選ばれる少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物)であるものが望ましい。
本発明に用いるピリジン系防黴防腐剤は、各単独成分でも、本発明の効果を発揮するが、これらの2種以上の成分の併用、特に、上記4成分のうちの2種成分以上の併用にあっては、更に黴種、微生物種の防黴防腐性を向上させる点で、更に好ましいものとなる。
このピリジン系防黴防腐剤の(合計)含有量は、インキ組成物全量に対して、0.001〜1%、好ましくは、0.01〜0.5%含有せしめることが望ましい。
このピリジン系防黴防腐剤の含有量が0.001%未満であると、目的の充分な防黴防腐性が発揮できず、また、1%を超えて含有してもその効果は変わらないが、系における溶解や分散量を超える場合もあり沈殿等の原因になったり、含有量に見合った効果を発揮することができない場合もでてくるため、好ましくない。
本発明で用いるピリジン系防黴防腐剤は、そのものを適当な溶剤や活性剤に溶解や分散させて使用してもよいが、これらの物質を含む水性成分でもよく、また、本発明の効果を損なわないものであれば、他の防黴防腐性を有する成分と併用であってもよい。
本発明で用いるピリジン系防黴防腐剤としては、市販品のホクサイドN−100(北興化学工業株式会社製)、トップサイド280(株式会社パーマケム・アジア社製)などを用いることができる。
なお、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物は、従来から防黴防腐剤等として用いられているが、本発明におけるピリジン系防黴防腐剤、特に、上記4種の成分は、上述の如く、水性のインキ組成に悪影響を及ぼすことがなく、かつ、水性インキに少量含有するだけで、充分な防黴防腐性を示す点で顕著な効果を示すものである。
【0015】
本発明の水性インキ組成物は、上記に示した成分以外に必要に応じて、固着剤、増粘剤、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤としての樹脂や、書き味向上及び経時安定性向上のために含有する水溶性液体媒体、界面活性剤や、揮発抑制物質、防錆剤、pH調整剤など、種々の添加剤を適宜選択して使用することができる。
【0016】
固着剤、増粘剤、着色剤として顔料を用いる場合の分散剤としての樹脂としては、天然高分子及び合成高分子が挙げられる。
天然高分子の具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミン等のタンパク質類;アラビアガム、トラガントガム等の天然ガム類;サポニン等のグルコシド類;アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
合成高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル樹脂;スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体及び酢酸ビニル−エチレン共重合休、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
【0017】
書き味向上、経時安定性向上のために配合する水溶性液体媒体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールやグリセリン、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物およびトリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種、及びこれらの混合物などが使用できる。
【0018】
界面活性剤は、表面張力の調整、書き味向上、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤として用いられる。用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン類、ポリオキシプロピレン若しくはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、テトラグリセリルジスチアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、ソルビタンモノオレートなどの糖類の誘導体、パーフルオロアルキル燐酸エステルなどのフッ素化アルキル基を有する界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーン、硬化ヒマシ油、燐酸エステル型界面活性剤、フッ素系界面活性剤、カリセッケンなどの潤滑および湿潤剤などが示される。
【0019】
また、その他添加剤として、顔料の分散剤としては、スチレンマレイン酸のアンモニウム塩、スチレンアクリル酸のアンモニウム塩などの水溶性高分子などが挙げられ、揮発抑制物質としては、マルチトールを主成分とする還元糖、ソルビトールを主成分とする還元糖、還元オリゴ糖、還元マルトオリゴ糖、還元デキストリン、還元マルトデキストリン、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリンなどが使用できる。
防錆剤として、ベンゾトリアゾール、サポニン類等、pH調整剤としては水酸化カリウム、りん酸カリウム、アミノメチルプロパノール等を必要に応じて使用することができる。
【0020】
本発明の水性インキ組成物は、上記の各成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速破砕機や、3本ロールミルやビーズミル等の分散機にて混合、分散することにより容易に得ることができる。
また、製造に際しては、他の水性ボールペンインキ製造法と比べて、特に注意するべきことはなく、撹拌温度、濾過方法など水性ボールペンインキ等の筆記具用インキとして通常の範囲であれば、なんら問題なく調製することができる。
【0021】
このように構成される本発明の水性インキ組成物では、少なくとも着色剤と、水と、ピリジン系防黴防腐剤とを含有することにより、インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、黴の発生や微生物の繁殖を防止することができるサインペンやボールペン用等に好適な筆記具用水性インキが得られることとなる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳述するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0023】
〔実施例1〜9及び比較例1〕
下記配合組成及び方法により、各筆記具用水性インキ組成物を調製した。
(実施例1、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
Figure 2004231892
上記成分のうち、H−PDX、キサンタンガム、30重量部の精製水を除く成分を予めビーズミルで1時間分散した後、H−PDX、キサンタンガムを予め30重量部で溶解した液をラボミキサーで撹拌しながら添加し、ボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0024】
(実施例2、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100を0.02重量部とし、精製水を60.71重量部とした以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0025】
(実施例3、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)を2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛0.05重量部(ピリジン系防黴防腐剤としての含有量は同量)に、精製水60.23重量部を60.68重量部に代えた以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0026】
(実施例4、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)を2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン0.05重量部(ピリジン系防黴防腐剤としての含有量は同量)に、精製水60.23重量部を60.68重量部に代えた以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0027】
(実施例5、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)をビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸0.05重量部(ピリジン系防黴防腐剤としての含有量は同量)に、精製水60.23重量部を60.68重量部に代えた以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0028】
(実施例6、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)0.5重量部を2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛0.03重量部と2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン0.01重量部に代え、精製水60.23重量部を60.69重量部とした以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0029】
(実施例7、ボールペン用水性ゲルインキ組成物)
上記実施例1のインキ組成物において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)0.5重量部を2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛0.02重量部とビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸0.02重量部に代え、精製水を60.69重量部とした以外は、上記実施例1と同様にしてボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0030】
Figure 2004231892
上記各成分をラボミキサーにて2時間撹拌して水性染料インキ組成物を得た。
【0031】
(実施例9、マーキングペン、ボールペン用水性染料インキ組成物)
上記実施例8のインキ組成物において、更に、ピリジン系防黴防腐剤(2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン)を0.03重量部追加し、精製水を79.45重量部とした以外は、上記実施例8と同様にして水性染料インキ組成物を得た。
【0032】
(比較例1)
上記実施例1において、ホクサイドN−100(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩を約10%含有する水溶液)0.5重量部をプロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア社製)0.3重量部に、精製水を60.23重量部を60.43重量部に代えた以外は、実施例1と同様の調製方法で、ボールペン用水性ゲルインキ組成物を得た。
【0033】
以上の実施例1〜9及び比較例1で得た水性顔料インキ組成物の初期及び経時の防黴防腐性及び水性インキ組成物の分散安定性の各試験を下記方法により行った。
これらの結果を下記表1に示す。
【0034】
〔黴抵抗性試験〕
日本工業規格(JIS Z 2911−1992)に記載された方法(黴抵抗性試験1、2)に従って試験し、下記評価基準で評価した。
(黴抵抗性試験1)
初期の各水性顔料インキ組成物の黴抵抗性試験を行った。
(黴抵抗性試験2)
30℃の恒温槽にて14日間経過した各水性顔料インキ組成物の黴抵抗性試験を行った。
評価基準:
○:阻止円あり。
△:僅かな阻止円あり。
×:阻止円なし。水性インキ組成物中に徽が発生。
【0035】
〔インキ安定性試験〕
50℃の恒温槽にて30日間各水性顔料インキ組成物を放置した。放置後の水性顔料インキ組成物のインキ分散安定性を目視により下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:インキ増粘等見られず
○:インキ増粘等やや増粘傾向
△:インキが増粘傾向
×:沈降、分離等が見られる
【0036】
【表1】
Figure 2004231892
【0037】
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜9は、本発明の範囲外となる比較例1に較べて、経時的にも安定であり、充分な防黴防腐性を発揮することが判明した。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、経時的にも安定であり、充分な防黴防腐性を発揮する水性インキ組成物が提供される。

Claims (2)

  1. 少なくとも着色剤と、水と、ピリジン系防黴防腐剤とを含有することを特徴とする水性インキ組成物。
  2. ピリジン系防黴防腐剤が2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ビス(ピリジン−2−チオール−1−オキシド)亜鉛酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の水性インキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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